JPH09196559A - 乾燥装置 - Google Patents

乾燥装置

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JPH09196559A
JPH09196559A JP922296A JP922296A JPH09196559A JP H09196559 A JPH09196559 A JP H09196559A JP 922296 A JP922296 A JP 922296A JP 922296 A JP922296 A JP 922296A JP H09196559 A JPH09196559 A JP H09196559A
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drying
blade
dried
drying device
tank
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JP922296A
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English (en)
Inventor
Masayuki Kojima
正行 小島
Tetsuo Harada
鉄雄 原田
Masanori Inuzuka
正憲 犬塚
Yasuhito Kawase
泰人 川瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Sharyo Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
Nippon Refine Co Ltd
Original Assignee
Nippon Sharyo Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
Nippon Refine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さな設備動力で稼働可能で、乾燥効率が良
く、小型化が可能な乾燥装置を提供すること 【解決手段】 胴12と底板14はジャケット20で覆
われてスチーム室22を形成し、回転軸46内には軸内
スチーム室52が設けられている。胴12には櫛刃部材
100を有する固定翼94が固定され、回転軸46には
櫛刃部材88を有する剪断回転翼70が取り付けられて
いる。投入ノズル40から被乾燥物としての汚泥を投入
し、スチーム室22および軸内スチーム室52にスチー
ムを供給しながら回転軸46を回転させる。剪断回転翼
70は、粘性を増した汚泥を剪断し、表面積を増大さ
せ、乾燥効率を高める。剪断回転翼70は攪拌翼として
も機能するので、汚泥の全体を均一に乾燥することがで
きる。剪断回転翼70を高速回転させる必要はないから
設備動力も小さくて済む。結局、小型化が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒状の側壁と被
乾燥物の入口および出口を有する縦型の乾燥槽と乾燥槽
内を加熱する加熱手段を備える乾燥装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、乾燥槽と加熱手段を備える乾燥装
置としては、乾燥槽の底部に配されて高速回転する攪拌
翼により被乾燥物を攪拌、剪断し、スチームジャケット
等により加熱される側壁に被乾燥物を接触させて加熱す
ることにより、被乾燥物を加熱乾燥するもの(例えば特
開平6−50659号公報)や、乾燥槽内でゆっくりと
回転するスクリューにより被乾燥物を上昇搬送し落下さ
せながら剪断し、昇降循環させながら加熱されている側
壁に接触させて被乾燥物を加熱乾燥するものが知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−50659号公報に開示される例では、底部に配さ
れた高速の攪拌翼だけで被乾燥物を全体的に攪拌、剪断
するため大きな設備動力を必要とし、乾燥槽の容積当た
りの処理量が少なかった。
【0004】一方、スクリューを使用する形式の場合に
は、乾燥槽の容積当たりの処理量は少なくはないのであ
るが、被乾燥物が側壁に沿って移動させられる際に被乾
燥物の水平方向の移動が伴わないので、側壁から離れた
部分まで十分に乾燥させるには被乾燥物の滞留時間と昇
降高さを高くする必要があった。昇降高さを高くすると
スクリューの長さが長くなり、遠心力とスクリューによ
り被乾燥物を上昇させるための動力が大きくなり、装置
の大型化も避けられなかった。
【0005】つまり、従来の乾燥装置は、大きな設備動
力を必要とし乾燥効率も良好とは言えなかった。本発明
は、小さな設備動力で稼働可能で、乾燥効率が良く、小
型化が可能な乾燥装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1記載の構成を採用できる。この
乾燥装置は、円筒状の側壁と被乾燥物の入口および出口
を有する縦型の乾燥槽と、乾燥槽内を加熱する加熱手段
と、乾燥槽内に固定された固定翼と、乾燥槽の底板と前
記固定翼との間で回転して固定翼とで被乾燥物を剪断す
る剪断回転翼とを設けているので、被乾燥物を剪断し、
表面積を増大させることができる。表面積が大きくなれ
ば乾燥効率は高まる。また、剪断回転翼は攪拌翼として
も機能するので、被乾燥物の全体を均一に乾燥すること
ができる。剪断回転翼を高速回転させる必要はないから
設備動力も小さくて済む。結局、小型化が可能となる。
【0007】請求項2記載のように、固定翼と剪断回転
翼とのいずれか一方に、相手側に向かって櫛状に突出す
る櫛部材を設ければ、さらに細かく剪断することができ
るので、乾燥効率はいっそう良好になる。言うまでもな
いが、固定翼と剪断回転翼の双方に櫛部材を設けること
もできる。
【0008】請求項3記載のように、固定翼および剪断
回転翼を複数とした際に、固定翼の一つと剪断回転翼の
一つとが重なり合うときには、他の固定翼と剪断回転翼
とは重なり合わない位相とすれば、同時に複数箇所での
剪断動作を回避できる。同時に複数箇所で剪断動作をす
ると剪断回転翼を駆動するための動力負荷が大きくな
る。しかし、この請求項3の構成では、そのような負荷
の増大を避けることができ、大きな設備動力は必要とし
ない。
【0009】請求項4記載の乾燥装置は、固定翼の上側
に、剪断回転翼と略同軸で回転する上側回転翼を設けて
いる。剪断回転翼による攪拌動作だけであると、乾燥槽
の上部における攪拌、剪断が不足することがあるが、上
側回転翼によってそのような不具合を回避でき、乾燥効
率も向上する。なお、上側回転翼を、固定翼と協同する
剪断翼として機能させても良い。
【0010】請求項5記載の乾燥装置では、剪断回転翼
は、その回転にともなって被乾燥物に前記乾燥槽の側壁
に向かう方向の力を及ぼす押し出し面を備えている。こ
の押し出し面により、被乾燥物は乾燥槽の側壁に向かう
方向の力を及ぼされるので、加熱される側壁との接触に
よって被乾燥物を乾燥させるのに好適である。
【0011】請求項6記載のように、剪断回転翼の回転
領域の外周に対面する側壁に開口する出口を設ければ、
乾燥された被乾燥物を、剪断回転翼の押し出し作用によ
って出口から排出させることができる。したがって、被
乾燥物を排出するための機構を設ける必要がなくなる。
【0012】また、請求項7記載のように、出口を開閉
する出口開閉手段を設ければ、所望の時点で出口を開放
して被乾燥物を排出させることができる。そして、請求
項8記載のように、乾燥槽内の被乾燥物の乾燥度合いを
検出する乾燥度検出手段を設け、被乾燥物が良好に乾燥
されたことが検出されたときに出口を開放すれば、乾燥
不足や過剰な乾燥処理を避けることができる。
【0013】請求項9記載の乾燥装置は、加熱手段とし
て、乾燥槽の側壁および底板とこれらを覆うジャケット
との間に形成され、加熱流体が供給される外部熱媒室
と、剪断回転翼の回転軸内に形成され、加熱流体が供給
される内部熱媒室とを設けているので、側壁、底板およ
び回転軸に接触する被乾燥物を加熱することができる。
よって乾燥効率が向上する。
【0014】請求項10記載の乾燥装置は、乾燥槽内を
減圧する減圧手段を設けている。減圧すればより低温で
乾燥させることができるので、熱効率が向上すると共に
被乾燥物の熱分解によって発生する臭気物質の発生を抑
止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一具体例により発
明の実施の形態を詳しく説明する。図1に示すように、
乾燥槽10は、シリンダ状の胴12、胴12に溶接され
ている底板14、フランジ16にボルト締めされて胴1
2に固定されている頭板18を備えている。なお、この
具体例の説明で参照する図では、ボルトはすべて図示を
省略している。
【0016】胴12から底板14にかけては、ジャケッ
ト20で覆われて二重構造となっており、スチーム室2
2が形成されている。また、ジャケット20には、スチ
ームの入り口となるノズル24、出口となるノズル2
6、乾燥槽10を図示しない架台に懸架するための4個
のブラケット28(図示は1個のみ)が取り付けられて
いる。
【0017】また、胴12の下端部には排出口30が開
口しており、胴12には、排出口30をカバーするよう
にして排出ホッパ32が取り付けられている。排出ホッ
パ32の外側にはエアシリンダ34が取り付けられ、エ
アシリンダ34のロッド36は排出ホッパ32の内部に
突出している。ロッド36には排出口30の蓋38が連
結されており、ロッド36を伸縮させることにより排出
口30を開閉できる。
【0018】乾燥槽10の頭板18には、胴12内に連
通する投入ノズル40および排気ノズル42が溶接され
ている。頭板18、底板14およびジャケット20の底
板20aは、シール44、44を介して回転軸46が貫
通している。
【0019】回転軸46は、頭板18に固定されている
軸受け部48および底板20aに固定されている軸受け
部50によって回転自在に軸支されている。回転軸46
の内部には軸内スチーム室52が設けられており、軸内
スチーム室52は、上下のスチーム通路54、56を介
して回転軸46の両端に開放されている。
【0020】回転軸46の下端にはスプロケット58が
外嵌、固着されている。また、乾燥槽10にはモータ6
0が並置されており、モータ60のスプロケット62と
回転軸46のスプロケット58とは、無端のローラチェ
ーン64によって連結されている。このため、モータ6
0を回転させれば回転軸46を回転させることができ
る。
【0021】回転軸46には、乾燥槽10の底板14に
沿って配されている3枚の剪断回転翼70、これらの上
方に順に配されている2段目回転翼72、3段目回転翼
74および4段目回転翼76が固着されている。図2お
よび図3に示すように、各剪断回転翼70は、互いに1
20度の位相差を保っている。また、回転方向(図2お
よび図3において反時計廻り)に対して後退角が付与さ
れている。
【0022】図4(b)に示すように、剪断回転翼70
の端面形状は直角三角形であり、下面板78と斜面板8
0とで形成される翼前端82は鋭角をなし、後面板84
は下面板78に対してほぼ垂直である。また後面板84
は略台形状で、下面板78からの高さは翼端86側が回
転軸46側よりも高くなっている。さらに、図1、図
2、図3および図4(b)に示すように、後面板84に
は、6本の櫛刃部材88が溶接にて固着されている。
【0023】このような構成により、剪断回転翼70が
回転した際には、翼前端82で物体をすくい上げ、主に
斜面板80の働きにより、すくい上げた物体に対して上
方に押し上げる方向の力および翼端86側に押し出す方
向の力を及ぼすことができる。
【0024】なお、剪断回転翼70の下面板78と乾燥
槽10の底板14との間には互いが接触しないだけの間
隙(この具体例では約3mm)が確保されている。図4
(a)に示すように、2段目回転翼72、3段目回転翼
74および4段目回転翼76は互いに同形であり、基本
的な構造は剪断回転翼70とほぼ同様である。ただし、
櫛刃部材90が下向きに突出している点と回転軸46と
の連結部92の形状が、剪断回転翼70とは異なってい
る。
【0025】図2に示すように、2段目回転翼72と3
段目回転翼74、3段目回転翼74と4段目回転翼7
6、4段目回転翼76と2段目回転翼72は互いに12
0度の位相差を保っている。また、2段目回転翼72、
3段目回転翼74および4段目回転翼76は、剪断回転
翼70とも位相差があり、剪断回転翼70、2段目回転
翼72、3段目回転翼74および4段目回転翼76の底
板14上の投影は互いに重ならない。
【0026】図1に示すように、乾燥槽10の胴12の
内面には、剪断回転翼70と2段目回転翼72との間に
位置して、2本の固定翼94が溶接、固定されている。
図1、図3および図5に示すように、固定翼94は、胴
12に溶接される基板96、基板96に溶接されている
翼体98、翼体98を貫通して上下に突出する櫛刃部材
100から構成されている。翼体98の上縁は乾燥槽1
0の径方向に沿ってほほ水平であり、下縁は乾燥槽10
の中心側で下降している。
【0027】そして、図1に示されるように、剪断回転
翼70と固定翼94が上下に重なる位置関係となった際
には、剪断回転翼70と固定翼94との間には間隙が確
保され、両者の櫛刃部材88、100が互いに入れ違い
に噛み合う。また、2段目回転翼72と固定翼94が上
下に重なる位置関係となった際には、2段目回転翼72
と固定翼94との間にも間隙が確保され、両者の櫛刃部
材90、100が互いに入れ違いに噛み合う。このよう
な関係にあるため、回転軸46の回転により剪断回転翼
70および2段目回転翼72が回転させられると、剪断
回転翼70と固定翼94と、2段目回転翼72と固定翼
94とで被乾燥物を剪断することができる。その際、櫛
刃部材88、90、100は、剪断サイズを小さくする
働きをする。
【0028】図3に示すように、固定翼94同士は、約
158度の位相差を保って配されている。このため、一
方の固定翼94が剪断回転翼70のいずれかと上下に重
なり合う場合には、他方の固定翼94が他の剪断回転翼
70と重なり合うことはない。したがって、前述の剪断
回転翼70と固定翼94とによる被乾燥物の剪断は、い
ずれか一方の固定翼94で行われ、両方の固定翼94で
同時に剪断することはない。
【0029】さて、このような構成を有する乾燥槽10
は、例えば図6に例示される汚泥乾燥設備110に組み
込まれて使用される。この汚泥乾燥設備110において
は、乾燥槽10の投入ノズル40には汚泥搬送配管11
2が接続され、図示しない汚泥槽から排出される汚泥を
投入可能である。また、排気ノズル42には、乾燥槽1
0から排出される水蒸気を含む気体を凝縮するためのコ
ンデンサ114が接続されており、コンデンサ114に
よって凝縮された液体は受液槽116に送られる。
【0030】受液槽116のボトムには、排水ポンプ1
18が接続されており、受液槽116の液を排水配管1
20に送出できる。さらに、受液槽116のトップは、
脱臭槽124のボトム側に接続されている。脱臭槽12
4には、活性炭等の吸着物質が充填されており、槽内の
気体を脱臭することができる。脱臭槽124のトップに
は真空ポンプ126が接続されており、脱臭槽124か
ら気体を排出可能である。また、図示するように脱臭槽
124〜受液槽116〜コンデンサ114〜乾燥槽10
は互いに連通されているので、真空ポンプ126を稼働
させれば乾燥槽10を減圧することができる。
【0031】乾燥槽10においては、回転軸46の上端
にはエルボ型のジョイント130を介してスチーム配管
132が接続され、下端にはエルボ型のジョイント13
4を介してスチームトラップ136が接続されており、
軸内スチーム室52にスチームを供給することができ
る。
【0032】スチーム配管132はノズル24にも接続
され、ノズル26にはスチームトラップ138が取り付
けられており、ジャケット20内のスチーム室22にス
チームを供給できる。さらに、排出ホッパ32には、ボ
ールバルブ140を介して回収配管142が接続されて
いる。回収配管142は、図示しない回収槽に通じてい
る。
【0033】なお、図示は省略しているが、コンデンサ
114、受液槽116、脱臭槽124には圧力センサお
よび温度センサが装着され、受液槽116には液面セン
サも装着されている。これら各センサの出力は図示しな
い制御盤に入力され、ゲージ類に表示されたり記録紙に
記録される。また、モータ60の稼働情報も制御盤に表
示され、記録される構成である。
【0034】次に、この汚泥乾燥設備110で汚泥を乾
燥処理する例を説明する。まず汚泥搬送配管112から
の汚泥を投入ノズル40を通して乾燥槽10内に投入
し、スチーム室22および軸内スチーム室52にスチー
ムを供給して加熱すると共にモータ60を稼働させて剪
断回転翼70、2段目回転翼72、3段目回転翼74お
よび4段目回転翼76を回転させる。なお、スチーム
は、汚泥の投入に先だって供給しても構わない。
【0035】併せて、真空ポンプ126を稼働させ、乾
燥槽10内を減圧する。減圧条件で乾燥させるので、相
対的に低温での乾燥が可能となり、熱効率が向上すると
共に被乾燥物の熱分解によって発生する臭気物質の発生
を抑止することができる。なお、減圧はスチームの供
給、汚泥の投入に先だって行っても構わない。
【0036】汚泥は各回転翼70〜76によって攪拌さ
れ、乾燥槽10の胴12、底板14および回転軸46に
接触することにより加熱され、水分が徐々に蒸発する。
蒸発した水分はコンデンサ114で凝縮されて、非凝縮
の気体と共に受液槽116に流入する。受液槽116で
は、液体と気体とが分離され、気体だけが脱臭槽124
に移動し、脱臭槽124で脱臭されてから大気に放出さ
れる。
【0037】汚泥は、未乾燥の状態では胴12や回転軸
46等に付着しやすいのであるが、乾燥すると剥落する
性質がある。したがって、胴12だけでなく底板14お
よび回転軸46を加熱することにより、底板14や回転
軸46への汚泥の付着を防止できる。底板14への汚泥
の付着が防止されるので、底板14に付着した汚泥が剪
断回転翼70の回転を妨げることはなく、負荷が増大す
ることもない。回転軸46への汚泥の付着防止も同様に
回転軸46の負荷の増大を防ぐ。
【0038】乾燥槽10内において汚泥の乾燥が進む
と、汚泥は当初のスラリー状から徐々に流動性を失って
粘性が高まり粘土状になって、最後には固まってしま
う。しかし、粘性が高くなった汚泥を剪断回転翼70と
固定翼94とで協同して、また2段目回転翼72と固定
翼94とで協同して剪断するので、汚泥は細切れにさ
れ、大きな塊状になることはない。単に回転翼70、7
2と固定翼94とで剪断したのでは、汚泥は翼間の距離
に相当するの厚みに切られるだけだが、櫛刃部材88、
90、100の働きにより、それをさらに細かく切るこ
とができ、汚泥を細粒化させる効果が大きい。なお、隣
接する櫛刃部材88、90、100の間隔を調節するこ
とにより、乾燥汚泥の粒径を調節することができる。
【0039】また、汚泥は各回転翼70〜76の働きに
より、回転軸46側から胴12側に向けて押し出される
力を及ぼされ続けるので、回転軸46側→胴12側→胴
12に沿って移動→反転して回転軸46側へというよう
に、乾燥槽10の内部で循環移動することになる。
【0040】汚泥は、剪断によって表面積を増大させら
れるとともに、各回転翼70〜76による攪拌によって
特定の場所に滞留することを防止されるので、全体的に
まんべんなく乾燥される。汚泥は、繰り返し剪断されな
がら乾燥され、最終的には粒状になる。汚泥の乾燥が完
了したなら、エアシリンダ34を短縮変位させ、排出口
30の蓋38をエアシリンダ34側に引き寄せて排出口
30を開放させる。
【0041】排出口30を開放したまま剪断回転翼70
の回転を継続すると、乾燥して粒状となった汚泥が剪断
回転翼70に押し出されて、排出ホッパ32に排出され
る。ボールバルブ140を開いてやれば、粒状の汚泥は
回収配管142から回収槽へと落下する。
【0042】なお、汚泥は乾燥するにしたがって粘性を
増し汚泥が良好に乾燥すると粘性が殆どなくなるので、
回転翼70〜76の回転抵抗は、初期には低く乾燥の進
行とともに増加し、良好に乾燥されると急激に低下す
る。モータ60の負荷は、回転翼70〜76の回転抵抗
にほぼ比例するから、モータ60の電流値を監視してい
れば、汚泥の乾燥度合いを知ることができる。
【0043】また、汚泥のように、含水率が予め分かっ
ている場合には、投入した汚泥の量から受液槽116に
回収される水分量が分かるので、受液槽116の液面セ
ンサの出力値を監視して、これが設定値に達した時点で
乾燥完了とすることもできる。
【0044】そして、モータ60の電流値や受液槽11
6の液面センサの出力を利用して自動的に排出口30を
開放する構成としても良い。以上、具体例に従って、本
発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのよ
うな具体例に限定されるものではなく、本発明の要旨を
逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまで
もない。
【0045】具体例では、汚泥の乾燥を例にしている
が、この乾燥槽や乾燥設備が、汚泥以外の様々なものの
乾燥に使用できることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の乾
燥装置によれば、乾燥効率は高く、被乾燥物の全体を均
一に乾燥することができ、設備動力も小さくて済むか
ら、小型化が可能となる。
【0047】請求項2記載の乾燥装置では、乾燥効率は
いっそう良好になる。請求項3記載の乾燥装置によれ
ば、負荷の増大を避けることができ、大きな設備動力を
必要としない。請求項4記載の乾燥装置は、固定翼の上
側における攪拌、剪断が不足することはなく、乾燥効率
も向上する。
【0048】請求項5記載の乾燥装置は、加熱される側
壁との接触によって被乾燥物を乾燥させるのに好適であ
る。請求項6記載の乾燥装置によれば、被乾燥物を排出
するための機構を設ける必要がなくなる。
【0049】請求項7記載の乾燥装置によれば、所望の
時点で出口を開放して被乾燥物を排出させることができ
る。請求項8記載の乾燥装置は、乾燥不足や過剰な乾燥
処理を避けることができる。
【0050】請求項9記載の乾燥装置は、側壁、底板お
よび回転軸に接触する被乾燥物を加熱することができ、
乾燥効率が向上する。請求項10記載の乾燥装置は、低
温で乾燥させることができるので、熱効率が向上すると
共に被乾燥物の熱分解によって発生する臭気物質の発生
を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 具体例の乾燥槽の構造の説明図である。
【図2】 具体例の乾燥槽における回転翼の配置の説明
図である。
【図3】 具体例の乾燥槽における剪断回転翼と固定翼
の配置の説明図である。
【図4】 具体例の乾燥槽における回転翼の形状の説明
図であり、図4(a)は2段目、3段目および4段目回
転翼の構造の説明図、図4(b)は剪断回転翼の構造の
説明図である。
【図5】 具体例の乾燥槽における固定翼の形状の説明
図であり、図5(a)は平面図、図5(b)は側面図、
図5(c)は正面図、図5(d)は基板側の側面図であ
る。
【図6】 具体例の乾燥設備の構成の説明図である。
【符号の説明】
10・・・乾燥槽(乾燥装置)、12・・・胴(側
壁)、14・・・底板、18・・・頭板、20・・・ジ
ャケット、22・・・スチーム室(加熱手段)、24、
26・・・ノズル、30・・・排出口(出口)、32・
・・排出ホッパ、34・・・エアシリンダ(出口開閉手
段)、36・・・ロッド(出口開閉手段)、38・・・
蓋(出口開閉手段)、40・・・投入ノズル(入口)、
42・・・排気ノズル、46・・・回転軸、52・・・
軸内スチーム室(加熱手段)、54、56・・・スチー
ム通路(加熱手段)、60・・・モータ、70・・・剪
断回転翼、72・・・2段目回転翼(上側回転翼)、7
4・・・3段目回転翼(上側回転翼)、76・・・4段
目回転翼(上側回転翼)、80・・・斜面板(押し出し
面)、88・・・櫛刃部材(櫛部材)、90・・・櫛刃
部材(櫛部材)、94・・・固定翼、100・・・櫛刃
部材(櫛部材)、110・・・汚泥乾燥設備、114・
・・コンデンサ、116・・・受液槽、118・・・排
水ポンプ、124・・・脱臭槽、126・・・真空ポン
プ(減圧手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 正行 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 原田 鉄雄 愛知県名古屋市熱田区三本松町1番1号 日本車輌製造株式会社内 (72)発明者 犬塚 正憲 愛知県名古屋市熱田区三本松町1番1号 日本車輌製造株式会社内 (72)発明者 川瀬 泰人 東京都中央区日本橋室町1丁目8番9号 日本リファイン株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状の側壁と被乾燥物の入口および出
    口を有する縦型の乾燥槽と、該乾燥槽内を加熱する加熱
    手段とを備える乾燥装置において、 前記乾燥槽内に固定された固定翼と、 前記乾燥槽の底板と前記固定翼との間で回転して該固定
    翼とで被乾燥物を剪断する剪断回転翼とを設けたことを
    特徴とする乾燥装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の乾燥装置において、 前記固定翼と前記剪断回転翼とのいずれか一方に、相手
    側に向かって櫛状に突出する櫛部材を設けたことを特徴
    とする乾燥装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の乾燥装置におい
    て、 前記固定翼および剪断回転翼はそれぞれ複数あり、 前記固定翼の一つと前記剪断回転翼の一つとが重なり合
    うときには、他の固定翼と剪断回転翼とは重なり合わな
    い位相とされていることを特徴とする乾燥装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか記載の乾燥
    装置において、 前記固定翼の上側に、前記剪断回転翼と略同軸で回転す
    る上側回転翼を設けたことを特徴とする乾燥装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか記載の乾燥
    装置において、 前記剪断回転翼は、その回転にともなって被乾燥物に前
    記乾燥槽の側壁に向かう方向の力を及ぼす押し出し面を
    備えていることを特徴とする乾燥装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の乾燥装置において、 前記出口は前記剪断回転翼の回転領域の外周に対面する
    前記側壁に開口していることを特徴とする乾燥装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれか記載の乾燥
    装置において、 前記出口を開閉する出口開閉手段を設けたことを特徴と
    する乾燥装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか記載の乾燥
    装置において、 乾燥槽内の被乾燥物の乾燥度合いを検出する乾燥度検出
    手段を設けたことを特徴とする乾燥装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか記載の乾燥
    装置において、 前記加熱手段として、 前記乾燥槽の側壁および底板とこれらを覆うジャケット
    との間に形成され、加熱流体が供給される外部熱媒室
    と、 前記剪断回転翼の回転軸内に形成され、加熱流体が供給
    される内部熱媒室とを設けたことを特徴とする乾燥装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれか記載の乾
    燥装置において、 前記乾燥槽内を減圧する減圧手段を設けたことを特徴と
    する乾燥装置。
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