JPH09193284A - ガスバリヤー性に優れた包装材料および包装袋 - Google Patents

ガスバリヤー性に優れた包装材料および包装袋

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JPH09193284A
JPH09193284A JP8003646A JP364696A JPH09193284A JP H09193284 A JPH09193284 A JP H09193284A JP 8003646 A JP8003646 A JP 8003646A JP 364696 A JP364696 A JP 364696A JP H09193284 A JPH09193284 A JP H09193284A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】層の数が少なくコストメリットがあり、しかも
遮光性のある金属蒸着層を有しながらヒートシール時の
クラックの発生を軽減ないし防止した包装材料、および
この包装材料を用いた包装袋を提供する。 【解決手段】金属蒸着層を設けた熱接着性樹脂フィルム
と、水溶性高分子と金属アルコキシドまたはその加水分
解物を含むコーティング剤、あるいは水溶性高分子と塩
化錫を含むコーティング剤を塗布形成してなるコーティ
ング層を設けた基材フィルムとを、金属蒸着層面とコー
ティング層面を対向させて重ね合わせ、接着層を間に挟
んで積層してなる、ガスバリヤー性に優れた包装材料で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮光性を有する金
属蒸着層を設けた包装材料における、ヒートシールによ
るガスバリヤー性の低下の小さい包装材料およびこの包
装材料を用いた包装袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、菓子等の包装袋、特に油分を含む
スナック菓子などに用いられる包装袋には、酸素や水蒸
気等のガスを遮断する、ガスバリヤー性が要求されると
ともに、太陽光や蛍光灯光等の光線を遮断する、遮光性
が要求されている。これは、内容物である菓子等が、水
蒸気により湿気てしまうことを防止したり、酸素、特に
酸素と光線の影響により、内容物の油脂が酸化劣化し
て、味覚等が損なわれることを防止するためである。
【0003】このような目的のため、従来、この種の包
装袋の材料;すなわち包装材料としては、プラスチック
フィルムを主体とし、遮光性およびガスバリヤー性を与
えるための金属箔や、金属蒸着層を設けたものが使用さ
れている。特に近年では、金属の使用量の少ない金属蒸
着層を設けたものが広く用いられている。上記金属とし
ては、安価で扱いやすい、アルミニウムを用いるのが一
般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記金属蒸
着層は、遮光性を有する程度の、例えばアルミニウム蒸
着では500〜800Å程度の、非常に薄い層であるた
め、例えば 外側:2軸延伸ポリプロピレンフィルム(25μm)/
印刷層/エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム(EMA
A)(15μm)/アルミニウム蒸着層(500Å)−無
延伸ポリプロピレンフィルム(25μm) という、簡単な構成の包装材料とした場合、この包装材
料を例えばピロー包装袋などの袋状にヒートシールする
と、その熱および圧力により、ヒートシール部およびそ
の縁近傍の金属蒸着層に微細な亀裂(クラック)が生じ
ることがあった。このクラックが生じると、本来目的と
しているガスバリヤー性が損なわれる結果となり、内容
物を十分に保護できないことがあった。
【0005】このようなクラックの発生を防ぐため、蒸
着フィルムを印刷基材とシーラントフィルムとの間に挟
んだ、下記のような構成とすることも行われているが、
層の数が多くなり、コストの点で不利である。 外側:2軸延伸ポリプロピレンフィルム(20μm)/
印刷層/サンドラミネートポリエチレン(15μm)/
アルミニウム蒸着層(500Å)−2軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(12μm)/サンドラミネ
ートポリエチレン(15μm)/無延伸ポリプロピレン
フィルム(20μm)
【0006】そこで本発明は、層の数が少なくコストメ
リットがあり、しかも遮光性のある金属蒸着層を有しな
がらヒートシール時のクラックの発生を軽減ないし防止
した包装材料、およびこの包装材料を用いた包装袋を提
供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、金属
蒸着層を設けた熱接着性樹脂フィルムと、水溶性高分子
と金属アルコキシドまたはその加水分解物を含むコーテ
ィング剤、あるいは水溶性高分子と塩化錫を含むコーテ
ィング剤を塗布形成してなるコーティング層を設けた基
材フィルムとを、金属蒸着層面とコーティング層面を対
向させて重ね合わせ、接着層を間に挟んで積層してな
る、ガスバリヤー性に優れた包装材料である。
【0008】上記包装材料において、コーティング層と
基材フィルムの間、あるいは基材フィルムに設けたコー
ティング層の上には、印刷層を設けることができる。熱
接着性樹脂フィルムは、無延伸ポリプロピレンフィルム
であることが、蒸着基材としての耐熱性に優れており、
好ましい。また、上記接着層は、周知の接着剤あるいは
熱接着性樹脂とすることができる。上記の包装材料は、
熱接着性樹脂フィルムを内面側にしてヒートシールによ
り製袋することにより、包装袋とすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。図1は本発明の包装材料の一実施例を
示す断面図である。
【0010】図1に示すように、本発明の包装材料は、
金属蒸着層12を設けた熱接着性樹脂フィルム11(以
下、このフィルムを蒸着シーラント1という)と、後述
するコーティング層22を設けた基材フィルム21(以
下、このフィルムを外層フィルム2という)とを、図示
のように金属蒸着層12面とコーテイング層22面を対
向させて重ね合わせ、接着層3を間に挟んで積層したも
のである。なお、外層フィルム2は、コーティング層2
2の上に設けられた印刷層23を含んでいる。
【0011】まず、蒸着シーラント1の熱接着性樹脂フ
ィルム11は、この発明により得られる包装材料をヒー
トシールにより包装袋に製袋する際、シーラント(ヒー
トシール層)として機能するものである。同時に、熱接
着性樹脂フィルム11は金属蒸着層12の蒸着基材とし
ても機能するものである。従って、このフィルムとして
は、ある程度の耐熱性のある、ヒートシール可能な材料
からなることが必要である。従って、このフィルムとし
ては、無延伸ポリプロピレンフィルムが好適である。こ
のフィルムの厚さは、12〜100μm程度であること
が一般的である。
【0012】次に、熱接着性樹脂フィルム11上に形成
される金属蒸着層12は、得られる包装材料にガスバリ
ヤー性および遮光性を付与するものである。金属として
はアルミニウムがコストおよび取り扱い易さの点から好
ましい。
【0013】包装材料の遮光性は、可視光領域の全透過
率が0.6%以下であることが好ましく、また、ガスバ
リヤー性は、内容物にもよるが、ヒートシールによる製
袋前の包装材料の状態で、酸素透過度が5cc/m2 ・ da
y 以下(MOCON法、30℃×70%RH)、水蒸気
透過度が1g/m2 ・ day 以下(MOCON法、40℃
×90%RH)であることが好ましい。このような遮光
性およびガスバリヤー性を実現するためには、金属蒸着
層12の厚さは、アルミニウムの場合で500〜800
Åであることが好ましい。なお、この金属蒸着層12
は、周知の形成手段;すなわち真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法、スパッタリング法などにより形成するこ
とができる。
【0014】外層フィルム2の基材フィルム21は、包
装材料の主体となる層で、機械的強度、印刷適性に優れ
た材料であることが好ましい。具体的には、シート状ま
たはフィルム状のものであって、ポリオレフィン(ポリ
エチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエ
チレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、
ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロン
−6、ナイロン−66等)、ポリ塩化ビニル、ポリイミ
ドなど、あるいはこれら高分子の共重合体など通常包装
材料として用いられるものが使用できる。中でも、2軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、2軸延伸ポ
リプロピレンフィルム、2軸延伸ナイロンフィルムの、
厚さ12〜100μm程度のフィルムが好適に用いられ
る。特に、水蒸気透過を高度に防止する目的には、2軸
延伸ポリプロピレンフィルムを用いることが好ましい。
【0015】また、装飾等を目的として、紙層などを基
材フィルム21に全面的にまたは部分的に付加して使用
することも可能である。この基材フィルム21には、例
えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、着色剤
など公知の添加剤を加えることができ、必要に応じて適
宜添加される。さらに基材フィルム21の表面をコロナ
処理、アンカーコート処理等の表面改質を行い、その上
に形成する層の密着性を向上させることも可能である。
【0016】基材フィルム21上に設けるコーティング
層22は、水溶性高分子と、(a)1種以上の金属アル
コキシド及びその加水分解物または(b)塩化錫の少な
くとも一方を含む、水溶液あるいは水/アルコール混合
溶液を主剤とするコーティング剤からなるものである。
すなわち、水溶性高分子と、金属アルコキシド(ないし
はその加水分解物)または/および塩化錫とを、水系
(水あるいは水/アルコール混合)溶媒で溶解させたコ
ーティング剤を、基材フィルム21上にコーティング、
加熱乾燥することにより、コーティング層22を形成し
て、外層フィルム2を得ることができる。
【0017】なお、この外層フィルム2には、基材フィ
ルム21とコーティング層22との間、あるいは基材フ
ィルム21上に形成されたコーティング層22の上に、
通常の印刷層23を形成することができる。なお、図示
の実施例では、コーティング層22上に全面に渡って印
刷層23を設けているが、これに限らず、部分的に設け
るようにしても一向に差し支えない。
【0018】次に、コーティング剤に含まれる各成分に
ついて以下に詳述する。本発明でコーティング剤に用い
られる水溶性高分子はポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキ
シメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムなどが挙げ
られる。特にポリビニルアルコール(PVA)を本発明
のガスバリヤー性包装材料のコーティング剤に用いた場
合にガスバリアー性が最も優れる。ここでいうPVA
は、一般にポリ酢酸ビニルをけん化して得られるもの
で、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化
PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全けん化
PVAまでを含み、特に限定されるものではない。
【0019】また、塩化錫は塩化第一錫(SnC
2 )、塩化第二錫(SnCl4 )、あるいはそれらの
混合物であってもよく、無水物でも水和物でも用いるこ
とができる。
【0020】さらに金属アルコキシドは、テトラエトキ
シシラン〔Si(OC2 5 4 〕、トリイソプロポキ
シアルミニウム〔Al(O−2' −C3 7 3 〕など
の一般式、 M(OR)n (M:Si、Ti、Ai、Zr等の金属、R:CH3
2 5 等のアルキル基)で表せるものである。中で
も、テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミ
ニウムが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定
であるので好ましい。
【0021】上述した各成分を単独またはいくつかを組
み合わせてコーティング剤に加えることができ、さらに
コーティング剤のバリアー性を損なわない範囲で、イソ
シアネート化合物、シランカップリング剤、あるいは分
散剤、安定化剤、粘度調整剤、着色剤など公知の添加剤
を加えることができる。 例えばコーティング剤に加え
られるイソシアネート化合物は、その分子中に2個以上
のイソシアネート基(NCO基)を有するものであり、
例えばトリレンジイソシアネート(以下、TDIとす
る)、トリフェニルメタントリイソシアネート(以下、
TTIとする)、テトラメチルキシレンジイソシアネー
ト(以下、TMXDIとする)などのモノマー類と、こ
れらの重合体、誘導体などがある。
【0022】コーティング剤の塗布方法には、通常用い
られる、ディッピング法、ロールコーティング法、スク
リーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用いら
れる。皮膜の厚さはコーティング剤の種類によって異な
るが、固形分量で0.1〜3.0g/m2 、 好ましくは
0.1〜1.0g/m2 とすることが望ましい。
【0023】上述したコーティング層22については、
詳細は不明なところが多いが、コーティング剤の組成
を、金属アルコキシドまたは/および塩化錫からなる無
機成分と、水溶性高分子とからなるものとしたことによ
り、上記無機成分が溶液中で加水分解/重縮合反応し
て、鎖状あるいは三次元状のポリマーを形成し、加熱乾
燥に伴う溶媒の蒸発によってさらに重合が進行する、反
応性に富む無機成分であり、水溶性高分子とは分子レベ
ルの複合体を形成しているものと考えられる。このた
め、コーティング層22は高いガスバリヤー性を示し、
また、柔軟性に富むものとなっている。
【0024】以上のようにして得た蒸着シーラント1と
外層フィルム2とを、接着層3を間に挟んで積層するこ
とにより、本発明の包装材料を得ることができる。積層
方法の一つは、周知のドライラミネートやノンソルベン
トラミネート法などの、接着剤を用いた積層方法であ
り、接着層3は、上記接着剤の層である。
【0025】また、他の積層方法は、低密度ポリエチレ
ンやエチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマーなど
の熱接着性樹脂を、蒸着シーラント1と外層フィルム2
の間に膜状に溶融・押し出して、その接着力により積層
する、いわゆるサンドラミネート法である。この方法の
場合の接着層3は、上記押し出される熱接着性樹脂の層
である。
【0026】以上のようにして得た本発明の包装材料
は、蒸着シーラント1を内面として、周知の3方シール
袋、4方シール袋、ガゼット状袋、スタンディングパウ
チ、ピロー包装袋などの形状に、ヒートシールすること
により製袋して用いられる。この際、ヒートシールの熱
および圧力がヒートシール部ないしはその縁近傍にかか
るが、コーティング層22が比較的柔軟であるため、金
属蒸着層12にクラックが生じることが軽減ないし防止
される。また、コーティング層22がバリヤー性に優れ
る層であるため、金属蒸着層12にクラックが生じて
も、当該部分のガスバリヤー性の低下をコーティング層
22が補うため、包装材料全体としてのガスバリヤー性
の低下は、きわめて小さいものとなる。
【0027】
【実施例】
<実施例1>厚さ30μmの2軸延伸ポリプロピレンフ
ィルムを基材フィルムとして、この片面に下記組成から
なるコーティング液をグラビアコーターにより塗布、乾
燥させてコーティング層を形成し、外層フィルムを作成
した。コーティング層の塗布量(固形分)は、0.3g
/m2 であった。
【0028】コーティング液の成分 テトラエトキシシラン〔Si(OC2 5 4 〕10.
4gに塩酸(0.1N)を89.6g加え、30分間撹
拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2換算)の
加水分解溶液(A)と、ポリビニルアルコールの3.0
wt%の水/イソプロピルアルコール(90/10)溶
液(B)を混合した組成。
【0029】得られた外層フィルムの酸素透過度および
水蒸気透過度を測定したところ、酸素透過度は6〜23
cc/m2 ・ day 、水蒸気透過度は約4.0g/m2 ・ da
y であった。
【0030】これとは別に、市販の、アルミニウム蒸着
層(厚さ約500Å)が設けられている無延伸ポリプロ
ピレンフィルム(厚さ40μm、商品名:VM−CPP
2403、東洋メタライジング株式会社製)を、蒸着シ
ーラントとして準備した。このフィルムの酸素透過度お
よび水蒸気透過度を測定したところ、酸素透過度は約2
5cc/m2 ・ day 、水蒸気透過度は約1.0g/m2
day であった。
【0031】次に、上記外層フィルムと蒸着シーラント
を、ウレタン系ドライラミネート用接着剤、商品名:タ
ケラックA515/A50、武田薬品工業株式会社製)
を約2.5g/m2 の塗布量で外層フィルムのコーティ
ング層面側に設け、ドライラミネート法にて積層し、図
1に示す(ただし印刷層は設けられていない)本発明の
包装材料を得た。この包装材料の酸素透過度および水蒸
気透過度を測定したところ、酸素透過度は約3.0cc/
2 ・ day 、水蒸気透過度は約0.4g/m2 ・ day で
あった。
【0032】次に、この包装材料を、ヒートシールによ
りピロー包装袋の形状に製袋した後、ヒートシール部の
縁近傍部分をサンプリングして酸素透過度および水蒸気
透過度を測定したところ、酸素透過度は3〜5cc/m2
・ day 、水蒸気透過度は約0.3g/m2 ・ day であっ
た。
【0033】<比較例1>比較のため、下記のようにし
て、本発明のコーティング層を設けない包装材料を作成
した。 実施例1で用いたのと同じ2軸延伸ポリプロピ
レンフィルム(30μm)および、厚さ500Åのアル
ミニウム蒸着層が設けられている厚さ25μmの無延伸
ポリプロピレンフィルム(蒸着シーラント、商品名:V
M−CPP2403、東洋メタライジング株式会社製)
を準備した。次いで、エチレン−メタクリル酸共重合体
(EMAA)樹脂を溶融し、上記両フィルムの間に厚さ
15μmの膜状に押し出して、両フィルムをサンドラミ
ネート法にて積層し、下記構成の包装材料(比較例1)
を得た。 構成:OPP/S−EMAA/VM−CPP ここで、OPP :2軸延伸ポリプロピレンフィルム S-EMAA:サンドラミネート法によるエチレン−メタクリ
ル酸共重合体 VM-CPP:アルミニウム蒸着層を形成した無延伸ポリプロ
ピレンフィルム
【0034】この包装材料の酸素透過度および水蒸気透
過度を測定したところ、酸素透過度は約18cc/m2
day 、水蒸気透過度は約0.25g/m2 ・ day であっ
た。
【0035】次に、この包装材料を、実施例1同様にピ
ロー包装袋の形状に製袋した後、ヒートシール部の縁近
傍部分をサンプリングして酸素透過度および水蒸気透過
度を測定したところ、酸素透過度は200cc/m2 ・ da
y 以上、水蒸気透過度は約1.1g/m2 ・ day であっ
た。
【0036】<比較例2>金属蒸着層を設けたフィルム
を、2枚のフィルムの間に挟み込むことにより保護した
包装材料を、下記のようにして作成した。外面側のフィ
ルムとして、実施例1で用いたのと同じ2軸延伸ポリプ
ロピレンフィルム(30μm)と、シーラントとして厚
さ18μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:
タイコーFNC、二村化学株式会社製)、および厚さ5
00Åのアルミニウム蒸着層が設けられている厚さ12
μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
(蒸着フィルム、商品名:MLPET−E、東京セロフ
ァン紙株式会社製)を準備した。これらのフィルムを、
それぞれ低密度ポリエチレン樹脂を溶融し上記各フィル
ムの間に厚さ13μmの膜状に押し出して、サンドラミ
ネート法にて積層し、下記構成の包装材料(比較例2)
を得た。 構成:OPP/S−PE/VM−PET/S−PE/C
PP ここで、OPP :2軸延伸ポリプロピレンフィルム S-PE:サンドラミネート法による低密度ポリエチレン VM-PET:アルミニウム蒸着層を形成した2軸延伸ポリエ
チレンテレフタレートフィルム CPP :無延伸ポリプロピレンフィルム
【0037】この包装材料の酸素透過度および水蒸気透
過度を測定したところ、酸素透過度は約0.7cc/m2
・ day 、水蒸気透過度は約0.3g/m2 ・ day であっ
た。
【0038】次に、この包装材料を、実施例1同様にピ
ロー包装袋の形状に製袋した後、ヒートシール部の縁近
傍部分をサンプリングして酸素透過度および水蒸気透過
度を測定したところ、酸素透過度は1〜9cc/m2 ・ da
y (測定箇所によりばらつきが大きかった)、水蒸気透
過度は約0.6g/m2 ・ day であった。
【0039】以上の結果から明らかなように、本発明の
包装材料(実施例1)は、優れたガスバリヤー性(低い
酸素透過度)を有する包装材料であった。これは、ガス
バリヤー性包装材料同士の組み合わせにより、互いの欠
陥、ピンホール等を補うことで、高いバリヤー値が得ら
れるものと考えられる。また本発明の包装材料は、ヒー
トシールによってもガスバリヤー性の低下が小さく、簡
単の構成であるにも係わらず、優れたガスバリヤー性を
有するものであることがわかる。
【0040】これに対してコーティング層が設けられて
いない比較例1の包装材料は、ヒートシールによりアル
ミニウム蒸着層にクラックが発生し、ガスバリヤー性;
特に酸素バリヤー性の低下が著しいものであった。
【0041】また、アルミニウム蒸着フィルムを2枚の
フィルムの間に挟み込んだ構成の比較例2の包装材料
は、比較例1に比べればガスバリヤー性の低下は小さい
ものの、本発明に比べるとフィルムの数が多い5層構成
であるにも係わらず、本発明の包装材料よりもガスバリ
ヤー性が悪いものであった。
【0042】
【発明の効果】本発明の包装材料は、以上述べた構成か
らなるので、金属蒸着層とコーティング層のガスバリヤ
ー性が相乗的に作用して、簡単な構成であるにも係わら
ず、高いガスバリヤー性を有するものであり、また、コ
スト的にも優れている。また、本発明の包装材料は、柔
軟なコーティング層を設けた構成であるので、ヒートシ
ールによって金属蒸着層にクラックが生じることが軽減
ないしは防止されるので、製袋後においても包装材料の
高いガスバリヤー性が維持される。また、製袋時の折り
曲げ等の加工の際にも、同様にガスバリヤー性の低下が
防止される。従って、本発明の包装材料により作成され
た包装袋は、酸素や水蒸気の透過を防止する効果が高い
ので、内容物である菓子等が湿気たり、酸素により油脂
成分等が酸化劣化して味覚を損ねるなどの恐れがないも
のである。さらに、本発明のガスバリヤー性を実現する
ためのコーティング層は、コーティング剤の塗布、およ
び加熱乾燥により形成されるものであるので、その膜厚
の調節が容易で、従って包装材料のガスバリヤー性をコ
ントロールすることが容易であるという利点を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を説明する断面図である。
【符号の説明】
1……蒸着シーラント 2……外層フィルム 3……接着層 11…熱接着性樹脂フィルム 12…金属蒸着層 21…基材フィルム 22…コーティング層 23…印刷層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08J 7/04 C08J 7/04 P 7/06 7/06 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属蒸着層を設けた熱接着性樹脂フィルム
    と、水溶性高分子と金属アルコキシドまたはその加水分
    解物を含むコーティング剤を塗布形成してなるコーティ
    ング層を設けた基材フィルムとを、金属蒸着層面とコー
    ティング層面を対向させて重ね合わせ、接着層を間に挟
    んで積層してなる、ガスバリヤー性に優れた包装材料。
  2. 【請求項2】金属蒸着層を設けた熱接着性樹脂フィルム
    と、水溶性高分子と塩化錫を含むコーティング剤を塗布
    形成してなるコーティング層を設けた基材フィルムと
    を、金属蒸着層面とコーティング層面を対向させて重ね
    合わせ、接着層を間に挟んで積層してなる、ガスバリヤ
    ー性に優れた包装材料。
  3. 【請求項3】コーティング層と基材フィルムの間、ある
    いは基材フィルムに設けたコーティング層の上のいずれ
    かに、印刷層を設けたことを特徴とする、請求項1また
    は請求項2のいずれかに記載の包装材料。
  4. 【請求項4】熱接着性樹脂フィルムが、無延伸ポリプロ
    ピレンフィルムであることを特徴とする、請求項1ない
    し請求項3のいずれかに記載の包装材料。
  5. 【請求項5】接着層が、接着剤からなることを特徴とす
    る、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の包装材
    料。
  6. 【請求項6】接着層が、熱接着性樹脂からなることを特
    徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の
    包装材料。
  7. 【請求項7】請求項1ないし請求項6のいずれかに記載
    の包装材料を、熱接着性樹脂フィルムを内面側にしてヒ
    ートシールにより製袋してなる、包装袋。
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