JPH09193156A - 樹脂の回収方法 - Google Patents
樹脂の回収方法Info
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Abstract
この基板上に形成されている機能層とを安全かつ容易に
分離し、この基板樹脂を回収して再利用することによ
り、資源の有効活用及び廃棄物の減少を図ること。 【解決手段】 基板1、光反射層2及び保護層3等から
なる光ディスク5を低級アルコール6に浸漬して保護層
3を膨潤させ、基板1から保護層3を光反射層2と共に
剥離して分離する。
Description
関し、例えば、光ディスクのポリカーボネート基板樹脂
の回収方法に関するものである。
を用いて情報の読み出し、或いは書き込み、消去を行う
ことができる高密度な情報記録媒体として知られてお
り、音楽用としてだけではなく、コンピュータやゲーム
などあらゆる分野における情報記録媒体として、その生
産量は年々増加している。
合わせて非常に小さな記録ピットを形成して高密度に記
録がなされている。このため極めて高い品質が要求さ
れ、僅かな欠陥は即不良品に繋がり、生産量の増加に伴
い不良品率も増加の傾向にある。
線硬化樹脂の保護層が形成される前の製造過程で発生し
た透明な不良品としての基板樹脂は、一般のポリカーボ
ネート樹脂に混合して再利用されている。
た後に発見された欠陥のある光ディスクにおいては、基
板樹脂を透明基板として再利用することは不可能なた
め、廃棄されているのが実情である。
量が増加するに伴い、不良品として廃棄される量も増加
することが予測される。しかし、地球環境保護に関する
社会的要求の高まりから、資源の有効活用を図るため
に、DE 43 06 348A1、EUO 601 719A1、特開平
6−63942 号公報に示されるように、光学式記録媒体か
ら透明な樹脂を回収する方法が提案されている。特に、
ポリカーボネートは比較的高価であるから、その回収、
リサイクルはメリットが大きい。
の溶液に光ディスクを浸漬てアルミニウムの光反射層を
溶出し、保護層を剥離後にポリカーボネート基板を回収
するものである。従って、強酸、強アルカリの使用によ
って容器などの装置が制約を受け、また使用した溶液は
アルミニウムの溶出によってpHが変化し、一定量の処
理ごとに溶液の取り換えが必要となって連続処理ができ
ず、かつ、処理後の廃液処理等を伴う傾向があった。
に鑑みてなされたものであって、光ディスク等のポリカ
ーボネート基板の如き樹脂上に形成された様々な機能層
を安全かつ容易に剥離し、その樹脂を効果的に回収して
再利用することを目的とするものである。
(例えばポリカーボネート基板樹脂:以下、同様)を主
成分とする目的物(例えばポリカーボネート基板:以
下、同様)と被分離物(例えば紫外線硬化樹脂の保護
層:以下、同様)とが金属層(例えばアルミニウム光反
射層:以下、同様)を介して一体化され、この一体化物
から前記被分離物を分離するに際し、前記一体化物を液
体(例えばメタノール)で処理して前記被分離物を膨潤
させる、樹脂の回収方法に係るものである。
おいては、被分離物を選択的に膨潤させ、金属層と共に
目的物から分離することが望ましい。
化物を液体に浸漬させ、液体として、炭素数が1〜6の
低級アルコールを主成分とする液体を使用することによ
り好適に行える。
ら、攪拌、加熱、超音波照射及び攪拌の少なくとも1つ
を行うことが効果的である。
ては、低級アルコールとアルカリとの混合物を使用して
もよい。
分離物を分離後に、目的物を水又はアルコールで洗浄す
ることが望ましい。
板、光反射層及び保護層からなる光ディスクにおいて、
前記ポリカーボネート基板の樹脂を回収するのに好適で
ある。
性層、断熱層、光反射層及び保護層からなる書換え型光
磁気記録媒体において、前記ポリカーボネート基板の樹
脂を回収するのにも好適である。
変化層、断熱層、光反射層及び保護層からなる書換え型
光相変化記録媒体において、前記ポリカーボネート基板
の樹脂を回収するのにも好適である。
は半透明層及び保護層の組み合わせからなり、かつ複数
の記録層を有する光ディスク記録媒体において、前記ポ
リカーボネート基板の樹脂を回収するのにも好適であ
る。
ピットを有している光ディスクであり、またこの方法
は、記録層が書換え型である光ディスクからポリカーボ
ネート基板の樹脂を回収するのにも適用できる。
板、光反射層、半透明層、保護層及び記録層の組み合わ
せからなる単一体の複数個が一体化されたいわゆる2層
式等の光ディスク記録媒体において、前記ポリカーボネ
ート基板の樹脂を回収するのにも好適である。
収した目的物は再使用することができる。この再利用と
しては、目的物を溶融等の処理を経て所定の用途(例え
ばポリカーボネート基板の射出成形)に用いてもよい
し、また、そのまま用いて例えば、アルミニウム光反射
層及び紫外線硬化樹脂の保護層を形成し、再び光ディス
クとして再生したり、回収したポリカーボネートを洗浄
後、保持された信号ピット面に無電解めっきによる金属
膜及び電気めっきによるニッケル膜を形成し、これを剥
離してスタンパーを作製し、このスタンパーからポリカ
ーボネート基板を成形し、光ディスクを作製してもよ
い。
なる光ディスク(以下、ディスクと称することがある)
の要部について本実施例の方法により樹脂を回収する過
程を示すものである。
アルコールを主成分とする溶媒に光ディスク5を浸漬さ
せ、保護層3を膨潤させて光反射層2と共に基板1から
分離し、基板1(ポリカーボネート基板樹脂)を回収す
ることである。
中に入れた低級アルコール6に不良品となった光ディス
ク5を浸漬させる。浸漬時間は6時間程度でよい。これ
により、浸漬する前には、図1(a)のような状態であ
ったディスク5は、保護層3が膨潤し、図1(b)の
3’のように体積が膨張し、基板1よりも保護層3’に
強固に接着した光反射層2が徐々に基板1から剥離し始
める。
いる金属はアルミニウム又はアルミニウム合金であり、
この上に積層されている保護層3がアルミニウム又はア
ルミニウム合金からなる光反射層2に強く接着する性質
があるため、基板1のポリカーボネートよりも保護層3
の樹脂に強く吸着していることによる現象である。
用されている紫外線硬化樹脂と光反射層2のアルミニウ
ム又はアルミニウム合金との接着力の方が、ポリカーボ
ネート基板1と光反射層2との接着力よりも強いことに
着目し、種々実験を試みた結果、上記のアルコールへの
浸漬によって、保護層3と共に光反射層2を基板1から
分離することに成功したのである。
が付いた状態で容易に剥離することができるが、保護層
3を分離した後、残った基板1を純水又はアルコールで
洗浄して乾燥後、回収することができる。使用したアル
コール溶液は装置を侵すことはなく、またその中には、
アルミニウムなどの溶出がないので、連続的に使用可能
である。
は、紫外線で硬化するアクリル酸系の紫外線硬化樹脂で
あり、もう一つは、セルロース系の樹脂を少量の有機溶
剤(例えばトルエン)に溶かしたものである。これらの
いずれも、上記した方法によりアルコールによって膨潤
し、同様の現象を呈する。
は、光反射層2を伴って基板1から剥離し、容易に分離
され、図1(c)のように、ポリカーボネート基板1は
後述するスタンパーにより複製されたときの状態と同等
となる。
用いる低級アルコール6としては、メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール等の炭素数1〜6の低級
アルコールを主に用いている。炭素数が7以上のアルコ
ールでは、溶液粘度が上昇し易い。また、工業用に用い
るので安価であることが望ましい。
1つ(1価)である必要はないので、例えばグリコール
やグリセリンのように2価、3価であってもよい。上記
した例は、室温での条件であるが、温度を高温にするこ
とにより処理速度を速くすることができる。また、保護
膜3に傷をつけることにより、液が浸透し易くなり、処
理速度を速くすることができる。
機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホ
キシド)ではポリカーボネート基板1が溶けることがあ
るため、低級アルコールが望ましい。
ートは、完全に透明であり、再使用が可能である。
ディスクの製造過程等について概略的に説明する。
び複製工程の二つに大別される。そして、図3が原盤工
程を示す図であり、図4が複製工程を示す図である。
(b)に示すようにまず、磨かれたガラス原板(ガラス
マスター)40を用意し、この表面に感光材料であるフォ
トレジスト41をスピンコート法等で一様に塗布する。
集されており、これを再生しながらレーザービームによ
る露光によってその情報をフォトレジスト41面に記録
(カッティング)し、情報が記録されたガラス原板40を
現像液に浸して現像し、図3(c)の状態が形成され
る。このカッティングは次のようなカッティングシステ
ムにより行われる。
ト41が塗布されたガラス原板40をカッティングシステム
(図示省略)において、フォーマッタで制御されるスピ
ンドルモータで回転させながら、He−Cdレーザーか
らのカッティングビームをEOM(電気光学変調器)、
ビームスプリッタ、AOM(音響光学変調器)、ミラー
(又はビームスプリッタ)、更には対物レンズからなる
集光レンズを経てガラス原板40上に導く。
ティングビームをEOM及びAOMで変調し、変調され
たビーム4A、4Bを図3(c)のようにフォトレジス
ト41に選択的に照射、露光する。そして、上記したよう
に現像処理にて、ビーム4A、4Bの照射部分41a、41
bのみをエッチング除去する。このように、露光部分の
みを除去すること(フォトレジスト41はポジ型)とした
のは、エッチング量をコントロールしてピット(又は後
述するグルーブ)の深さを決め易いからである。
トに、41bが例えばプリグルーブに対応している。この
ピットのカッティングに用いる変調レーザー光4Aは、
マイクロコンピュータからなるフォーマッタによって上
記したように予めプログラムされた周期で変調されたも
のである。
ビーム4Aと同一光路上に、He−Neレーザーからの
サーボ用ビームをミラー、更にはレンズを介してガラス
原板40上に導き、このガラス原板40からの反射ビームを
逆方向へ戻し、ビームスプリッタを経てフォトディテク
タ上に入射させる。そして、このフォトディテクタによ
る検出結果に基づいて、フォーカスサーボ等を行ってい
る。
めっき又はスパッタ法によって金属膜42を被着する。こ
の金属膜42は、レジスト41及びその除去部分41a、41b
による表面凹凸形状に追随した凹凸形状を呈している。
めっきをかけ、例えばニッケルめっき層43を被着する。
そして、このめっき層43を剥離して図3(f)のような
スタンパー44を作製する。このスタンパー44は、その凹
凸面には、グルーブとなる凸部51とランドとなる凹部52
とピットとなる凸部50とがそれぞれ形成されたものであ
る。このようにして、スタンパー44が作製される。
基板1が複製されるが、例えば5.25インチや 3.5インチ
のISOフォーマットとして、各ピットには信号を記録
するCD(コンパクトディスク)用、MD(ミニディス
ク)用の如き場合は、1セクタ内にプリフォーマット部
(アドレス部)、ミラーマーク部(フラグ部)、データ
エリア部、更にはバッファ部を設けることがある。
程において作製したスタンパー44に、図4(a)のよう
に基板材料として溶融したポリカーボネートを射出成形
して、図4(b)に示すような基板1が形成される。そ
して、この基板1の記録面には、スタンパー44の凸部50
によって転写されたピット8を多数形成する。
面にスパッタリング法又は蒸着法により、アルミニウム
又はアルミニウム合金、或いはチタン等を 300〜800 Å
蒸着して光反射層2を形成する。
反射層2の上にアクリル酸ベースの紫外線硬化樹脂を塗
布し、これに紫外線を照射して5〜12μmの厚みで保護
層3を形成する。この場合、アクリル酸ベースとして
は、例えば、2−EAH(2−エチルヘキシルアクリレ
ート)、BDDA(1,4−ブタンジオールジアクリレ
ート)、Vicure 10(ベンゾイルイソブチルエーテル)
の3成分の共重合体であってよい。このようにして厚さ
tが規格の 1.2mmのディスク又はミニディスクが完成す
る。
って、上記した1層式を貼り合わせ又は積み重ねたいわ
ゆる2層式のディスクがある。図5(a)はその一例で
あり、A面A及びB面Bからなっている。A面A及びB
面Bの情報は前記した工程と同様にして、それぞれ別々
のスタンパーによって基板1、1をそれぞれ形成し、そ
の上に光反射層9、9を形成した後、図示のように向か
い合わせ、間に保護層3が紫外線硬化樹脂により形成さ
れて全体の厚さtは 1.2mmとなっている。
には半透明の誘電体の材料による光反射層2’又はアル
ミニウムの光反射層2が形成される。従って、半透明の
光反射層2’でA面Aが形成された場合はA面A側から
の片側の読み取り用となり、アルミニウムにより光反射
層2が形成された場合は両面からの読み取り用となる。
じくA面A及びB面Bからなっている。この2層式の場
合は、A面A用のスタンパーにより複製したA面用の基
板1の上に半透明の誘電体材料により光反射層2’を形
成し、続いて前記した1層式と同様に、この上に紫外線
硬化樹脂により保護層3’を形成したものであるが、更
にこの2層式はこの保護層3’の上面に別のスタンパー
を用いてB面B用の情報が記録されている。
ウムで形成した後、紫外線硬化樹脂で保護層3が形成さ
れて全体の厚さtは 1.2mmとなっている。従って、この
2層式ディスクの場合はA面A側からの片側読み取り用
である。
り、同じくA面A及びB面Bからなっている。この2層
式ディスクの場合、前記した図4と同様にして別々のス
タンパーにより基板1、1を形成し、この上にそれぞれ
光反射層2、2及び保護層3、3を形成して、作製した
A面A用及びB面B用が背中合わせに接着剤で結合され
たものである。これも全体の厚さtは 1.2mmとなってお
り、光反射層2にはアルミニウムが使用されているため
両面からの読み取り用である。
場合も図1と同様に、低級アルコールを主成分とする溶
媒6に浸漬させることにより、保護層3が膨潤し光反射
層2を伴って基板1から剥離して分離される。従って、
それぞれの2層式ディスクの場合も図5〜図7各図
(b)のようにポリカーボネート樹脂1が回収できる。
学系の基本構成を示したものである。光ディスクでは、
情報はディスク面上に例えば幅1μm以下、トラックピ
ッチは例えば約2μm程度のピットの配列で記録されて
いる。そして、情報の記録再生には、直径約1〜2μm
に絞り込まれたレーザー光束が用いられる。
光束L1 はレンズ32によって拡大光束L2 になり、追従
ミラー34を経て絞り込みレンズ33によって縮小されなが
ら光ディスク28上の情報記録面に微小スポットL3 とし
て絞り込まれて入射する。そして、情報記録面からの反
射光は、入射時と同じ光路を戻り、ビームスプリッター
35によって光検出器36へ導かれる。
光ディスク28の情報記録面上のピットの有無による反射
光の強度変化を光検出器36で捕らえて信号を再生する。
情報記録面はディスク基板の反りやうねり等により、回
転に応じて上下に振動するので、これをフォーカスサー
ボ機構で制御して対物レンズ33を矢印37のように振動さ
せている。また、ディスク上の情報トラックは、ディス
クの偏心や歪み等によって半径方向に移動するので、ト
ラッキングサーボをミラー38のように動かして行う。
したが、これが2層式の場合には、レンズ33がA面及び
B面のある各基板の情報記録面にレーザースポットL3
の焦点を合わせるように上下動する。そして、このよう
な情報再生用としてのレーザー31は、He−Neレーザ
ー、半導体レーザー等が通常は用いられている。
(CD)、ミニディスク(MD)、再生専用のコンパク
トディスク(CD−ROM)及びレーザーディスク(L
D)等に適用可能であり、更に光磁気ディスク(MO)
及び相変化型ディスク(PD)にも適用することができ
る。
ィスクの要部を示した拡大断面図である。光磁気ディス
クの場合は、ポリーカーボネート樹脂からなる基板1上
に、窒化シリコン等の誘電体層11、磁性層12、窒化シリ
コン等の誘電体層11、アルミニウム等の金属光反射層2
及び紫外線硬化樹脂からなる保護層3を順次積層して構
成されている。
に局部的にレーザー光を照射する。集光したレーザービ
ームの吸収熱により記録媒体がキュリー温度以上に加熱
されると、それまで磁化されていた物質の保磁力が減少
する現象を利用している。即ち、カー効果と呼ばれる磁
気光学現象を利用して、保磁力の磁化の向きを正逆2進
数としてディスク内に記録するものであり、音、映像が
記録される上に書換えが可能なディスクである。
ュラーとなっている希土類−遷移金属アモルファス合金
があるが、これはフェリ磁性を示す。希土類金属はラン
タノイド系に属する元素で不完全4f軌道の電子が磁気
モーメントの担い手になっていると考えられている。光
磁気記録材料として用いられる希土類は、比較的大きな
磁気モーメントを有するカドリニウム、テルビウム、ジ
スブロシウム等が主である。一方、遷移金属は、不完全
d殻をもつ元素であり、特に室温で強磁性を示すものと
して鉄、コバルト、ニッケルがある。光磁気記録材料と
しては主に、鉄、コバルトが用いられる。
カーボネート基板1上に、亜鉛、硫黄、ケイ素、酸素等
からなる例えばZnS−SiO2 の透明誘電体層14と、
銀、インジウム、亜鉛、ヒ素、ゲルマニウム、テルル、
ビスマス、アンチモン、セレン等からなる例えばGeT
e−Sb2 Te3 −Sbの相変化記録層13と、ZnS−
SiO2 等の透明誘電体層14と、アルミニウム又はアル
ミニウム合金等の光反射層2と、紫外線硬化樹脂3から
なる保護層3とを順次積層して、構成されている。
記録媒体である相変化層13に局部的にレーザー光を照射
すると、強い光パルスにより融点以上に記録材料が急
熱、急冷されて、原子配列が乱れたまま固定化して非晶
質化することによって情報が記録される。また、反対
に、結晶化温度以上に徐熱、徐冷して、原子の配列を結
晶状態に戻すことによって消去される。
様に、反射光量の変化として検出するものである。そし
て、光磁気ディスクと同じく、音、映像が記録される上
に書換えが可能なディスクである。
は、カルコゲン化合物(テルル、セレン、硫黄のうち一
元素を含む材料)または合金であって、特にカルコゲン
化合物は非晶質になり易いのが特徴である。代表的な材
料としてゲルマニウム−アンチモン−テルルなどがあ
る。
される各種の光ディスク及びその製造過程の概要を説明
したが、上記した如く、全ての光ディスクに基板1とし
てポリカーボネートが使用されており、基板1と保護層
3との間にはアルミニウム又はアルミニウム合金からな
る光反射層2が介在している。
場合は、光反射層2と基板1との間に更に他の材料が設
けられているが、これらも保護層3と共に低級アルコー
ルによって膨潤して剥離することができる。即ち、保護
層3を剥離する際、アルミニウム等の反射層2、誘電体
膜4、磁性層12及び/又は相変化層13が保護層3に付着
して同時に取り除くことができる。これは、保護層の樹
脂が、アルミニウムやアルミニウム合金に強く接着する
ことによるものと思われる。そのため、基板1であるポ
リカーボネートよりも保護層3の樹脂に強く吸着し、剥
離の際は保護層3の樹脂に付着し易いためである。
に、市販のコンパクトディスクを用いて行った各種の試
験結果及びその評価を次に説明する。
(CD)をメタノール溶液に浸漬して放置した。保護膜
とこの保護膜に付着した光反射層を剥がし、ポリカーボ
ネート基板を蒸留水で洗浄した。
に浸漬して放置した以外は、例1−1と同様にした。
ルコール溶液に浸漬して放置した以外は、例1−1と同
様にした。
以外は、例1−1と同様にした。
以外は、例1−2と同様にした。
以外は、例1−3と同様にした。
タノール溶液に浸漬した以外は、例1−1と同様にし
た。
タノール溶液に浸漬した以外は、例1−2と同様にし
た。
ソプロピルアルコール溶液に浸漬した以外は、例1−3
と同様にした。
メタノール溶液に浸漬して放置した以外は、例1−1と
同様にした。
D)をメタノール溶液に浸漬して放置した以外は、例1
−1と同様にした。
(CD)を水溶液に浸漬して放置した以外は、例1−1
と同様にした。
浸漬して放置した以外は、例1−1と同様にした。
ム水溶液に浸漬して放置した以外は、例1−1と同様に
した。
ラン溶液に浸漬して放置した以外は、例1−1と同様に
した。
ポリカーボネート基板を洗浄後、保持された信号ピット
面上にアルミニウム光反射層及び紫外線効果樹脂の保護
層を形成し、再び光ディスクとして再生した。比較例1
についても同様にし、これを比較例5とした。
ポリカーボネート基板を洗浄後、保持された信号ピット
面に無電解めっきによる金属膜及び電気めっきによるニ
ッケル膜を形成し、これを剥離してスタンパーを作製し
た。このスタンパーからポリカーボネート基板を成形
し、例4−1と同様にして光ディスクを作製し、再生し
た。比較例1についても同様にし、これを比較例6とし
た。
示して評価した。評価の記号は、○は保護膜が剥離でき
る、△は保護膜が一部剥離、×は保護膜を剥離できな
い。また、表面状態における○は信号ピットの形状良
好、△は一部良好、×は不良。品質における○は強度、
透明性良好、△は強度、透明性やや不良、×は強度、透
明性不良。また、表4の性能の○は光ディスク又はスタ
ンパとして良好、△は性能劣る、×は不良。品質の○は
良好、△はやや劣る、×は不良を表したものである。
ラヒドロフランでは加熱又は超音波処理しても目的が達
成できない(比較例1〜4)が、低級アルコールを使用
すれば、常温でもポリカーボネート基板から紫外線硬化
樹脂の保護層が膨潤し、光反射層と共に剥離し分離でき
ることが分かる(例1−1〜1−9、2−1、3−
1)。
超音波を照射してアルコールに振動を与えれば更に効果
的であることも立証され、前記した本実施例の効果が証
明できた。また、アルコールを加熱すると、剥離速度が
早くなり、超音波処理がなくてもよく、或いは、アルコ
ールにアルカリを混合しても、剥離速度が早くなり、常
温でも剥離効果がある。アルカリとしては、NaOH以
外も使用できるし、或いはHCl等の酸を添加しても剥
離効果がある。
1〜6の低級アルコールを主成分とする液体に浸漬する
ことにより、紫外線硬化樹脂からなる保護層3が膨潤
し、基板1との接着力よりも強い保護層3との接着力で
接着しているアルミニウムの光反射層2が、膨潤により
体積が膨張した保護層3と共に基板1から効果的に剥離
される。
め、保護層3が溶解しないので、溶媒の濃度が低下した
り、粘度が高くなることもなく、溶媒が劣化することも
ない。
用させると一層効果が大きい。また、例4−1、4−2
のように、基板1の材料であるポリカーボネートは分離
後も透明性等の品質を保持するので、そのまま光ディス
クの基板1として再度使用することができる。従って、
これにより歩留りが向上し、生産の効率化が実現され
る。
は上記した実施例に限定されるものではなく、本発明の
技術思想に基づいて種々の変形が可能である。
複数種を混合して使用してよいし、他の物質を任意に添
加して効果を助長してよい。
以外にも、透明性、熱可塑性、機械的強度及び耐溶剤性
のあるもの、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリ
メチルメタクリレート(PMMA)を材料とする基板に
も本発明を適用することができる。
にプリグルーブ等を有する光ディスクに適用してよい。
また、樹脂上に金属層を介して被分離層のあるものであ
れば、上述した光ディスク以外の種々の製品に広く応用
することができる。
物と被分離物とが金属層を介して一体化され、この一体
化物から前記被分離物を分離するに際し、前記一体化物
を液体で処理して前記被分離物を膨潤させるので、被分
離物が体積膨張し、被分離物は金属層を伴って目的物か
ら剥離され、分離される。従って、目的物である樹脂を
効果的に回収して再利用することができる。
であり、(a)は光ディスク要部の拡大概略断面図、
(b)はアルコールに浸漬後の保護層が膨潤した状態の
拡大概略断面図、(c)は回収した樹脂の拡大概略断面
図である。
に浸漬した状態を示す概略図である。
である。
である。
を示す図であり、(a)は要部の拡大概略断面図、
(b)は回収した樹脂の拡大概略断面図である。
であり、(a)は要部の拡大概略断面図、(b)は回収
した樹脂の拡大概略断面図である。
す図であり、(a)は要部の拡大概略断面図、(b)は
回収した樹脂の拡大概略断面図である。
る。
示す要部の拡大概略断面図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 樹脂を主成分とする目的物と被分離物と
が金属層を介して一体化され、この一体化物から前記被
分離物を分離するに際し、前記一体化物を液体で処理し
て前記被分離物を膨潤させる、樹脂の回収方法。 - 【請求項2】 被分離物を選択的に膨潤させ、金属層と
共に目的物から分離する、請求項1に記載した回収方
法。 - 【請求項3】 一体化物を液体に浸漬する、請求項1に
記載した回収方法。 - 【請求項4】 液体として、炭素数が1〜6の低級アル
コールを主成分とする液体を使用する、請求項1に記載
した回収方法。 - 【請求項5】 一体化物を液体に浸漬させながら、攪
拌、加熱、超音波照射及び攪拌の少なくとも1つを行
う、請求項2に記載した回収方法。 - 【請求項6】 一体化物を低級アルコールとアルカリと
の混合物に浸漬する、請求項2に記載した回収方法。 - 【請求項7】 被分離物の分離後に、目的物を水又はア
ルコールで洗浄する、請求項1に記載した回収方法。 - 【請求項8】 ポリカーボネート基板、光反射層及び保
護層からなる光ディスクにおいて、前記ポリカーボネー
ト基板の樹脂を回収する、請求項1に記載した回収方
法。 - 【請求項9】 ポリカーボネート基板、断熱層、磁性
層、断熱層、光反射層及び保護層からなる書換え型光磁
気記録媒体において、前記ポリカーボネート基板の樹脂
を回収する、請求項8に記載した回収方法。 - 【請求項10】 ポリカーボネート基板、断熱層、相変化
層、断熱層、光反射層及び保護層からなる書換え型光相
変化記録媒体において、前記ポリカーボネート基板の樹
脂を回収する、請求項8に記載した回収方法。 - 【請求項11】 ポリカーボネート基板、光反射層又は半
透明層及び保護層の組み合わせからなり、かつ複数の記
録層を有する光ディスク記録媒体において、前記ポリカ
ーボネート基板の樹脂を回収する、請求項1に記載した
回収方法。 - 【請求項12】 記録層が信号ピットを有している、請求
項11に記載した回収方法。 - 【請求項13】 記録層が書換え型である、請求項11に記
載した回収方法。 - 【請求項14】 ポリカーボネート基板、光反射層、半透
明層、保護層及び記録層の組み合わせからなる単一体の
複数個が一体化された光ディスク記録媒体において、前
記ポリカーボネート基板の樹脂を回収する、請求項11に
記載した回収 - 【請求項15】 被分離物を分離して回収した目的物を再
使用する、請求項1に記載した回収方法。
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---|---|---|---|
JP02600696A JP3891365B2 (ja) | 1996-01-19 | 1996-01-19 | 樹脂の回収方法 |
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JPH09193156A true JPH09193156A (ja) | 1997-07-29 |
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Family
ID=12181620
Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP3891365B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013103223A (ja) * | 2011-11-14 | 2013-05-30 | Boeing Co:The | 積層材をリサイクルする方法及びシステム |
KR20150131874A (ko) * | 2014-05-16 | 2015-11-25 | 주식회사 아모센스 | 발광소자 패키지의 제조방법 |
JP2019524978A (ja) * | 2016-08-25 | 2019-09-05 | コリンズ, デニス マーティンCOLLINS, Dennis Martin | コンポジット構造からポリマーを分離する方法 |
-
1996
- 1996-01-19 JP JP02600696A patent/JP3891365B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR20150131874A (ko) * | 2014-05-16 | 2015-11-25 | 주식회사 아모센스 | 발광소자 패키지의 제조방법 |
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Publication number | Publication date |
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