JPH09191374A - シリアルプリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー原稿の任意の色を無効色として設定す
ることができ、この設定した無効色を記録しないように
すること。 【解決手段】 プラテン２とカラー画像を読取るイメー
ジスキャナ９との間に搬送される所望の原稿をイメージ
スキャナ９により読取るとともに、この読取ったＲＧＢ
各色のカラーイメージ情報のうち１色または２色のカラ
ーイメージ情報を無効とするディップスイッチ２９等の
無効色設定手段を設け、この無効色を除く他の色のカラ
ーイメージ情報に基づいて２値化単色画像データを作成
し、この画像データに基づいてサーマルヘッド５により
記録媒体に記録するようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はシリアルプリンタに
係り、特にイメージスキャナを有し、イメージスキャナ
により原稿のイメージ情報を読取り、この読取ったイメ
ージ情報に基づいて記録媒体に記録するようにしたシリ
アルプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、搬送ローラおよびこれに圧接
される圧接ローラとの間に所定の記録媒体を挟持してプ
ラテンと記録ヘッドとの間に搬送し、その後、記録ヘッ
ドを記録媒体に対して所定の圧接力で圧接させ、この状
態で、キャリッジを移動させるとともに、リボンカセッ
トのインクリボンを巻取りながら、所望の印字信号に基
づいて前記記録ヘッドを動作させてインクリボンのイン
クを用紙に転写することにより、前記記録媒体に所望の
印字を行なうシリアルプリンタが多く用いられている。

【０００３】そして、近年、出願人らは、キャリッジに
イメージスキャナを取付け、キャリッジとプラテンとの
間に所定の原稿を搬送した状態で、前記キャリッジを移
動させながらイメージスキャナを走査させることにより
前記原稿のイメージ情報を読取り、このイメージ情報に
基づいて所定の記録媒体に印字を行なうようにしたシリ
アルプリンタを開発した。

【０００４】このようなシリアルプリンタにおいては、
まず、キャリッジとプラテンとの間に所定の原稿を搬送
した状態で、キャリッジを移動させながらイメージスキ
ャナを動作させて原稿の１行分のイメージ情報の読取り
動作を行ない、続いて、原稿を１行分搬送して再度イメ
ージスキャナにより原稿の１行分のイメージ情報の読取
り動作を行ない、このような動作を繰り返して行なうこ
とにより、原稿全体のイメージ情報を読取り、記憶手段
に記憶させておく。その後、キャリッジとプラテンとの
間に所定の記録媒体を搬送した状態で、前記記憶手段に
記憶されたイメージ情報に基づいて前記記録媒体に対し
て記録を行なうようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記シリアル
プリンタにおいては、文字原稿等の単色２値化での記録
を行う場合、前記原稿のＲＰＧデータに基づいて単色２
値化情報を算出し、この単色２値化した画像データによ
り、所定の記録を行なうものであるが、この原稿の中
に、例えば、記録に必要な色以外の色で記録に不要な書
込みや罫線等の枠が記載されている場合や原稿に地色が
存在する場合等に、これらの書込み等も２値化されて画
像データとして読み込まれてしまい、これら不要な書込
み等もすべて記録されてしまっていた。

【０００６】このような場合に、一般に、前記イメージ
スキャナは、例えば、非常にうすい水色や黄色等は読取
ることができないので、従来は、これらの色をあらかじ
め無効色としておき、記録されては困るものについて
は、これら無効色で書込み等を行なうことにより、所定
の原稿作成を行なうようにしていた。

【０００７】しかし、このような手段では、原稿作成の
際に、無効色に制約されることになるため、極めて不便
であり、原稿を読取る際に、任意の色を無効することは
できないという問題を有している。

【０００８】本発明は前記した点に鑑みてなされたもの
で、カラー原稿の任意の色を無効色として設定すること
ができ、この設定した無効色を記録しないようにするこ
とのできるシリアルプリンタを提供することを目的とす
るものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
請求項１に記載の発明に係るシリアルプリンタは、プラ
テンに対向するように記録ヘッドおよびカラーカラー画
像を読取るイメージスキャナを配設し、前記プラテンと
イメージスキャナとの間に搬送される所望の原稿を前記
イメージスキャナにより読取るとともに、この読取った
ＲＧＢ各色のカラーイメージ情報に基づいて２値化単色
画像データを作成し、この画像データに基づいて前記記
録ヘッドにより前記記録媒体に記録するようにしてなる
シリアルプリンタであって、前記カラーイメージ情報の
うち、１色または２色のカラーイメージ情報を無効とす
る無効色設定手段を設けたことを特徴とするものであ
る。

【００１０】また、請求項２に記載の発明は、請求項１
に記載の発明において、前記無効色設定手段は、スイッ
チの切換により無効色を設定するディップスイッチ、無
効色設定コマンドが入力される外部インタフェースおよ
び所定の入力操作により無効色を設定するオペレーショ
ンパネルの、少なくとも１つであることことを特徴とす
るものである。

【００１１】本発明によれば、スイッチの切換により無
効色を設定するディップスイッチ、無効色設定コマンド
が入力される外部インタフェースおよび所定の入力操作
により無効色を設定するオペレーションパネル等の無効
色設定手段により、原稿に応じて原稿に記載された一部
の色を記録しない無効色をあらかじめ任意に設定するこ
とができ、イメージスキャナにより読取ったカラーイメ
ージ情報のうち設定された無効色のイメージ情報を無効
として、他の色のイメージ情報により２値化単色画像デ
ータを作成し、この画像データに基づいて記録ヘッドに
より記録を行なうことができるものである。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図１乃
至図５を参照して説明する。

【００１３】図１は本発明に係るシリアルプリンタとし
ての熱転写プリンタの実施の一形態を示したもので、プ
リンタのフレーム１には、長手方向に沿って延在する平
板状のプラテン２が配設されており、前記フレーム１の
両側面の間には、前記プラテン２の前方に位置し前記プ
ラテン２と平行に延在するキャリッジシャフト３が支持
されている。このキャリッジシャフト３には、キャリッ
ジ４がこのキャリッジシャフト３に沿って往復動自在に
取付けられており、このキャリッジ４の先端部には、前
記プラテン２に対向するように記録ヘッドとしてのサー
マルヘッド５が接離動作自在に取付けられている。ま
た、前記キャリッジ４の上面には、図示しないインクリ
ボンを収納し、このインクリボンを前記サーマルヘッド
５とプラテン２との間に案内するリボンカセット６が着
脱自在に装着されるようになされており、前記キャリッ
ジ４の上面には、前記リボンカセット６のインクリボン
を巻取るための巻取りボビン７およびインクリボンを送
り出す送出しボビン８がそれぞれ配設されている。

【００１４】また、本実施例においては、図２に示すよ
うに、前記キャリッジ４の一側には、所定のカラー画像
を読取るイメージスキャナ９が配設されており、図３に
示すように、前記イメージスキャナ９の前記プラテン２
に対向する面には、開口部１０が形成されている。ま
た、前記イメージスキャナ９の内部であって前記開口部
１０の両側には、ランプ等からなる２つの発光部材１
１，１１が前記開口部１０に指向するように配設されて
おり、前記イメージスキャナ９の内部には、前記発光部
材１１から原稿に対して照射した光の反射光を受光し所
定のイメージを読取るイメージセンサユニット１２が配
設されている。

【００１５】また、前記フレーム１の一端部下側には、
キャリッジ駆動モータ１３がその出力軸が前記フレーム
１の上面に貫通するように配設されており、このキャリ
ッジ駆動モータ１３の前記出力軸には、このキャリッジ
駆動モータ１３により回転駆動される駆動プーリ１４が
配設されている。また、前記フレーム１の他端部上面に
は、従動プーリ１５が回転自在に配設されており、前記
駆動プーリ１４と従動プーリ１５との間には、一部が前
記キャリッジ４の下面に連結されたキャリッジ駆動ベル
ト１６が掛け渡されている。そして、前記キャリッジ駆
動モータ１３を回転駆動して前記駆動プーリ１４を介し
てキャリッジ駆動ベルト１６を駆動させることにより、
前記キャリッジ４をキャリッジシャフト３に沿ってプラ
テン２と平行に往復動させるようになされている。

【００１６】また、前記プラテン７の後部下方には、所
定の記録媒体を所定速度で搬送する搬送ローラ１７が配
設されており、この搬送ローラ１７の下方には、この搬
送ローラ１７に圧接される複数の圧接ローラ１８が回転
自在に配設されている。さらに、前記フレーム６の後方
には、図示しない給紙装置が配置されるようになされて
おり、この給紙装置には、例えば、所定の原稿と孔版原
紙等の記録媒体とが収納されるようになされている。そ
して、図示しない搬送モータにより前記搬送ローラ１７
を回転駆動させることにより、前記給紙装置から前記搬
送ローラ１７とこの圧接ローラ１８との間に供給される
原稿ホルダおよび記録媒体をサーマルヘッド１０とプラ
テン７との間に搬送するようになされている。さらに、
前記プラテン７の上方には、印字後の記録媒体を案内す
る排紙ローラ１９が配設されている。

【００１７】さらに、前記フレーム１のプラテン２の一
側には、位置決めマーカ２０が形成されており、前記イ
メージスキャナ９によりこの位置決めマーカ２０を読取
ることにより、キャリッジ４の停止位置を認識するよう
になされている。

【００１８】また、図５は本実施例の熱転写プリンタの
制御装置の一実施例を示したもので、ＣＰＵ２１には、
使用される記録媒体の種類に応じた印刷条件等が記憶さ
れたＲＯＭ２２および各種データを記憶する記憶手段と
してのＲＡＭ２３が接続されている。また、前記ＣＰＵ
２１には、前記イメージスキャナ９により読取られたカ
ラーイメージ情報が送られるようになされており、この
カラーイメージ情報は、Ｒ（赤色）、Ｇ（緑色）、Ｂ
（青色）の各色のイメージ情報に分解されて前記ＲＡＭ
２３に記憶され、さらに、この各色のイメージ情報に基
づいて所定の２値化単色画像データを作成するようにな
っている。さらに、前記ＣＰＵ２１からは、前記サーマ
ルヘッド５への通電制御を行なうサーマルヘッド駆動回
路２４、前記サーマルヘッド５をプラテン２に対して接
離動作させるサーマルヘッド接離駆動回路２５、前記イ
メージスキャナ９の駆動制御を行なうイメージスキャナ
駆動回路２６、キャリッジ駆動モータ駆動回路２７およ
び搬送ローラ駆動回路２８に対してそれぞれ制御信号が
送られるようになされている。

【００１９】また、本実施形態においては、前記イメー
ジスキャナ９により読取られたカラーイメージ情報のＲ
ＧＢ各色のイメージ情報のうち、いずれか１つあるいは
２つの無効色を設定することができるように、前記ＣＰ
Ｕ２１には、スイッチの切換により無効色を設定するデ
ィップスイッチ２９、無効色設定コマンドが入力される
外部インタフェース３０および所定の入力操作により無
効色を設定するオペレーションパネル３１がそれぞれ接
続されている。そして、前記ディップスイッチ２９、外
部インタフェース３０あるいはオペレーションパネル３
１のいずれかの手段により無効色が設定されたら、前記
ＣＰＵ２１により、イメージスキャナ９による各色のイ
メージ情報のうち指定された色のカラーイメージ情報を
無効とするようになっている。

【００２０】次に、本実施例の作用について説明する。

【００２１】まず、本実施形態において原稿の読取りと
記録媒体への印刷を行なう場合は、前記ＣＰＵ２１から
の制御信号により前記搬送ローラ１７を回転駆動させる
ことにより、前記給紙装置から前記搬送ローラ１７とこ
の圧接ローラ１８との間に供給される原稿ホルダをサー
マルヘッド１０とプラテン７との間に搬送する。

【００２２】前記原稿および記録媒体が搬送されたら、
ＣＰＵ２１からの制御信号によりキャリッジ駆動モータ
１３を駆動してキャリッジ４を移動させてイメージスキ
ャナ９を原稿に対して横方向に走査させながら、各発光
部材１１から原稿に光を照射するとともに、この原稿か
らの反射光をイメージセンサユニット１２により受光し
て原稿の１行分のカラーイメージ情報を横方向に読取
り、このカラーイメージ情報をＣＰＵ２１により、ＲＧ
Ｂの各色のイメージ情報に分解して前記ＲＡＭ２３に記
憶させておく。

【００２３】この場合に、本実施形態においては、前記
ディップスイッチ２９、外部インタフェース３０あるい
はオペレーションパネル３１のいずれかの手段により、
あらかじめ無効色を設定しておくことができ、例えば、
赤色を無効色として設定した場合には、イメージスキャ
ナ９により読取った各カラーイメージ情報のうち赤色の
イメージ情報を無効として、他の２色のイメージ情報に
より２値化単色画像データを作成するようになってい
る。

【００２４】すなわち、例えば、原稿に記載された朱書
き部分を記録しないようにするためには赤色を無効色に
設定すればよいし、青地の原稿の地色を記録しないよう
にするためには青色を無効色に設定すればよいし、さら
に、黄色で書いた枠線を記録しないようにするためには
赤と緑を無効色に設定すればよく、使用者の任意に無効
色を設定することができるものである。

【００２５】そして、前記イメージスキャナ９により原
稿の読取りを行なった後、前記キャリッジ４を連続して
動作させながら、ＣＰＵ２１からの制御信号により前記
サーマルヘッド５を原稿の下流側に位置する記録媒体に
圧接させ、この状態で、巻取りボビン７を回転駆動して
インクリボンを巻取りながら、前記ＲＡＭ２３に記憶さ
れた原稿の２値化単色画像データに基づいてサーマルヘ
ッド５の発熱素子を選択的に発熱させることにより、所
定の記録媒体に対して所望の印刷を行なうものである。
なお、前記実施例においては、インクリボンを用いて印
刷を行なうようにしており、記録媒体が、例えば、用紙
やハガキ等の場合はこのようにインクリボンを用いるよ
うにすればよいが、記録媒体が、例えば、孔版原紙等の
場合には、インクリボンを用いず、サーマルヘッド５に
より直接印刷を行なうようにすればよい。

【００２６】前記動作により、原稿の１行分のイメージ
情報を読取り、そのイメージ情報を記録媒体に印刷した
ら、キャリッジ４を元の位置に戻すとともに、搬送ロー
ラ１７を駆動して原稿および記録媒体を１行分搬送し、
再度、キャリッジ４を移動させながら、イメージスキャ
ナ９により原稿の１行分のイメージ情報を読取り、前記
ＲＡＭ２３に記憶させ、このイメージ情報に基づいて記
録媒体に１行分のイメージ情報を印刷する。

【００２７】このような動作を繰り返して行ない、原稿
全体のイメージ情報を読取った後記録媒体に印刷して、
搬送ローラ１７により前記原稿および記録媒体を排出す
ることにより、原稿のイメージ情報を記録媒体に印刷す
る動作が終了する。

【００２８】したがって、本実施形態においては、原稿
に応じて原稿に記載された一部の色を記録しない無効色
をあらかじめ任意に設定することができるので、任意の
色を用いて作成された原稿に基づいて、適正な記録を行
なうことができ、しかも、原稿作成の際に、無効色に制
約されることがないので、原稿作成作業を極めて便利に
行なうことができる。

【００２９】なお、前記実施形態においては、本発明を
シリアルプリンタとしての熱転写プリンタに適用した場
合について説明したが、例えば、インクジェットプリン
タ等各種シリアルプリンタに適用することができるもの
である。

【００３０】また、本発明は、前述した実施形態に限定
されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能で
ある。

【００３１】

【発明の効果】以上述べたように本発明に係るシリアル
プリンタは、無効色設定手段により、原稿に応じて一部
の色を記録しない無効色をあらかじめ任意に設定するこ
とができるので、任意の色を用いて作成された原稿に基
づいて、適正な記録を行なうことができ、しかも、原稿
作成の際に、無効色に制約されることがないので、原稿
作成作業を極めて便利に行なうことができる等の効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の熱転写プリンタの一実施形態を示す
平面図

【図２】 図１のキャリッジ部分の平面図

【図３】 図１のイメージスキャナ部分の平面図

【図４】 図１の側面図

【図５】 本発明の熱転写プリンタの制御装置の一実施
形態を示すブロック図

【符号の説明】

１ フレーム ２ プラテン ４ キャリッジ ５ サーマルヘッド ９ イメージスキャナ １２ イメージセンサユニット １７ 搬送ローラ １８ 圧接ローラ ２１ ＣＰＵ ２３ ＲＡＭ ２９ ディップスイッチ ３０ 外部インタフェース ３１ オペレーションパネル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラテンに対向するように記録ヘッドお
   よびカラー画像を読取るイメージスキャナを配設し、前
   記プラテンとイメージスキャナとの間に搬送される所望
   の原稿を前記イメージスキャナにより読取るとともに、
   この読取ったＲＧＢ各色のカラーイメージ情報に基づい
   て２値化単色画像データを作成し、この画像データに基
   づいて前記記録ヘッドにより前記記録媒体に記録するよ
   うにしてなるシリアルプリンタであって、前記カラーイ
   メージ情報のうち、１色または２色のカラーイメージ情
   報を無効とする無効色設定手段を設けたことを特徴とす
   るシリアルプリンタ。
2. 【請求項２】 前記無効色設定手段は、スイッチの切換
   により無効色を設定するディップスイッチ、無効色設定
   コマンドが入力される外部インタフェースおよび所定の
   入力操作により無効色を設定するオペレーションパネル
   の、少なくとも１つであることことを特徴とする請求項
   １に記載のシリアルプリンタ。