JPH09184917A - 光学部品及びその製造方法 - Google Patents

光学部品及びその製造方法

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JPH09184917A
JPH09184917A JP7343484A JP34348495A JPH09184917A JP H09184917 A JPH09184917 A JP H09184917A JP 7343484 A JP7343484 A JP 7343484A JP 34348495 A JP34348495 A JP 34348495A JP H09184917 A JPH09184917 A JP H09184917A
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thin film
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titanium oxide
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Shinichi Hiraki
信一 平木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少なくとも、チタン酸化物薄膜を含む光学膜
が形成された第1光学部材、第2光学部材、及び両部材
間の接合層であり、紫外線硬化型接着剤を硬化させた接
合層を有する光学部品であって、光学部材同士の位置ズ
レ、接合角度の狂い、光学部材の歪みによる光学性能の
低下がなく、また分光透過率の低下が防止され、しかも
生産性良く製造できる光学部品を提供すること。 【解決手段】 チタン酸化物薄膜を少なくとも含む光学
膜2、3が形成された第1光学部材1、第2光学部材
5、及び両部材1、5間の接合層4であり、紫外線硬化
型接着剤を硬化させた接合層4を少なくとも有する光学
部品において、前記光学膜2、3は、紫外線を吸収して
も前記紫外線硬化型接着剤と反応してその透過率を低下
させることがないか、或いは殆ど低下させることがない
薄膜層3を有し、かつ、該薄膜層3は前記接合層4と前
記チタン酸化物薄膜の間に配置されることにより、紫外
線照射時における前記接合層4と前記チタン酸化物薄膜
との相互反応を防止していることを特徴とする光学部
品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば、偏光ビーム
スプリッター、ビームスプリッター、エッジフィルター
等の、光学膜が形成された光学部材に別の光学部材を接
着剤により接合してなる光学部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、私たちの身の回りにある各種製品
の中には、光学膜が形成された光学部材に別の光学部材
を接着剤により接合してなる光学部品(即ち、複数個の
光学部材を接着剤により接合してなる光学部品)を使用
しているものが多数ある。例えば、カメラやビデオのレ
ンズ、双眼鏡内のプリズム、最近一般家庭に普及してい
る、光を信号として情報のやりとりを行う情報機器(C
Dプレーヤーやレーザーディスクなど使用)、さらに近
年の情報化社会に欠くことができないコンピューター関
連機器における情報の記録再生装置(光ディスク等使
用)などに前記光学部品が使用されている。
【0003】このような、複数の光学部材(例えば、プ
リズム、プレート、レンズなど)を接合した光学部品は
一般に、光学膜を形成した光学部材と、もう一方の光学
部材(例えば、プリズム、プレート、レンズなど)を、
例えばシリコン系、エポキシ系、アクリル系等の透明な
接着剤を用いて接合することにより作製される。例え
ば、偏光ビームスプリッターでは、所定形状に加工した
一方のプリズム上に、高屈折率誘電体物質である酸化チ
タンと低屈折率誘電体物質である酸化ケイ素とを、光学
的膜厚約λ/4(λは設計基準波長)で交互に積層した
多層膜を形成した後、接着剤により他方のプリズムと接
合して作製している。
【0004】かかる接合のための接着剤の硬化方法に
は、例えば、反応開始剤を混ぜて硬化を促進させる方
法、加熱して硬化させる方法、光を照射して硬化させる
方法など、使用する接着剤の種類に応じた種々の方法が
ある。このうち、紫外線を照射して硬化させる方法で
は、紫外線硬化型接着剤が用いられるが、該接着剤は紫
外線を照射しても着色しないので、透明接着剤として光
学部材の接合によく使用されている。
【0005】この紫外線硬化型接着剤の最も大きな特長
は、その硬化速度の速さにある。即ち、紫外線硬化型接
着剤の硬化速度は、他の硬化タイプの接着剤のそれと比
較して非常に速い。例えば、他の硬化タイプの接着剤が
半日から1日かけて、徐々に硬化するのに対して、紫外
線硬化型接着剤では僅か分オーダーの時間で硬化反応が
完了する。そのため、作業時間の大幅な短縮化が可能で
あり、今後の光学部品の製造において、紫外線硬化型接
着剤を使用する機会が増大すると予想される。
【0006】ところで、前記光学部品を構成する光学部
材上に形成する光学膜として、チタン酸化物の光学薄膜
を含む多層膜を用いることが多い。これは、チタン酸化
物が比較的容易にまた安価にて入手可能であり、しかも
安定かつ安全な高屈折率物質である為であり、例えば、
偏光ビームスプリッター、ビームスプリッター、エッジ
フィルター等の作製時に、それぞれの光学特性を有する
光学多層膜内の高屈折率物質として使用されることが多
い。
【0007】少なくともチタン酸化物薄膜を含む光学膜
が形成された光学部材に他の光学部材を紫外線硬化型接
着剤を用いて接合する場合には先ず、該接着剤の硬化を
引き起こす余計な紫外線が当たらない雰囲気(ブース内
など)において、前記二つの光学部材を接着剤を介して
貼り合わせて所定の接合位置や接合角度に追い込んだ
後、強度を低めに調整した紫外線を数秒間、前記接着剤
に照射して仮硬化させることにより、両部材を引っ張っ
ても動かなくなる状態(仮接合の状態)にする。
【0008】次に、強度を増大させた紫外線を数十分間
照射して前記接着剤を本硬化させることにより両部材の
接合を完了させる。即ち、両部材を所定の接合位置や接
合角度に追い込んだ後、照射強度を調整した紫外線を両
部材間の接着剤に照射するだけで一瞬にして仮接合状態
にすることが可能であり、その後の本硬化のための所定
の紫外線照射においても、両部材の位置ズレや接合角度
の狂いが生じる危険性はない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、少なく
ともチタン酸化物薄膜を含む光学膜が形成された光学部
材に他の光学部材を紫外線硬化型接着剤を用いて接合す
ると、作製された光学部品の分光透過率が接合前の光学
部材(光学膜が形成された部材)のそれと比較して大き
く低下することがあるという問題点があった。
【0010】そこで、かかる問題点を回避するために
は、接合しても前記分光透過率をあまり低下させること
がない加熱硬化型接着剤を用いることになる。加熱硬化
型接着剤を用いる場合には、前記二つの光学部材を接着
剤を介して貼り合わせ、例えば、接着治具を用いて動か
ないように保持しながらオーブン中で接着剤を加熱硬化
させる。
【0011】しかし、この加熱硬化中に、光学部材同士
の位置ズレや接合角度の狂い等の接合の不具合による光
学性能の低下が度々生じるという問題点がある。これ
は、硬化するまでの時間が一般に長いので、不具合が発
生する確率が高くなり、また接着治具等を用いた強力な
保持を行っても加熱した際の治具・光学部材間の熱膨張
差によって前記不具合が発生しやすくなるのが原因と考
えられる。
【0012】さらに、加熱により光学部材自体に歪みが
発生して、これによる光学性能の低下が生じやすいとい
う問題点がある。これに対して、紫外線硬化型接着剤を
用いた場合は、紫外線を照射して硬化させる接着剤であ
るため加熱する必要がなく、しかも短時間で硬化させる
ことができる。従って、前記のような光学部材同士の位
置ズレ、接合角度の狂い、光学部材の歪みによる光学性
能の低下は生じないか、或いは極めて生じにくい。
【0013】従って、紫外線硬化型接着剤を用いると、
加熱硬化型接着剤を用いた場合には不可能であった、よ
り精度の高い位置合わせや接合角度を容易に達成するこ
とが可能となる。さらに、接着剤の種類により多少異な
るが、一般的に加熱硬化型接着剤を用いた場合に比べて
非常に短い硬化時間で済むので、作業時間が短縮化され
て著しく生産性が向上するという長所を有している。
【0014】しかしながら、前述したように、紫外線硬
化型接着剤を用いた場合は、作製された光学部品の分光
透過率が低下する場合があるという問題点がある。この
ように、従来、光学膜が形成された光学部材に別の光学
部材を接着剤により接合し光学部品を作製する場合に
は、光学部品の分光透過率の低下を見越して紫外線硬化
型接着剤を用いるか、或いは光学部材間の高精度の位置
合わせや光学部品製造の生産性向上を犠牲にして、作製
される光学部品の分光透過率をあまり低下させることが
ない加熱硬化型接着剤を用いる必要があり、両者の長所
を同時に生かすことができないと言う問題点があった。
【0015】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、少なくとも、チタン酸化物薄膜を含む光学
膜が形成された第1光学部材、第2光学部材、及び両部
材間の接合層であり、紫外線硬化型接着剤を硬化させた
接合層を有する光学部品であって、光学部材同士の位置
ズレ、接合角度の狂い、光学部材の歪みによる光学性能
の低下がなく、また分光透過率の低下が防止され、しか
も生産性良く製造できる光学部品を提供することを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「チタン酸化物薄膜を少なくとも含む光学膜が形成さ
れた第1光学部材、第2光学部材、及び両部材間の接合
層であり、紫外線硬化型接着剤を硬化させた接合層を少
なくとも有する光学部品において、前記光学膜は、紫外
線を吸収しても前記紫外線硬化型接着剤と反応してその
透過率を低下させることがないか、或いは殆ど低下させ
ることがない薄膜層を有しかつ、該薄膜層は前記接合層
と前記チタン酸化物の光学薄膜の間に配置されることに
より、紫外線照射時における前記接合層と前記チタン酸
化物薄膜との相互反応を防止していることを特徴とする
光学部品(請求項1)」を提供する。
【0017】また、本発明は第二に「前記薄膜層は酸化
物の薄膜層であることを特徴とする請求項1記載の光学
部品(請求項2)」を提供する。また、本発明は第三に
「前記酸化物はAl2 3 またはSiO2 であることを
特徴とする請求項2記載の光学部品(請求項3)」を提
供する。また、本発明は第四に「前記薄膜層はフッ化物
の薄膜層であることを特徴とする請求項1記載の光学部
品(請求項4)」を提供する。
【0018】また、本発明は第五に「前記フッ化物はM
gF2 であることを特徴とする請求項4記載の光学部品
(請求項5)」を提供する。
【0019】
【発明の実施の形態】紫外線硬化型接着剤を使用したと
きに、光学部品の分光透過率が光学部材接合前の光学膜
のそれよりも大きく低下するメカニズムは、これまで明
確になっていなかったので、我々はかかるメカニズムに
ついて鋭意研究を行った。そして、光学部品の光学膜を
構成するチタン酸化物薄膜が光学部材接合の際に紫外線
を吸収して励起状態となり、この励起状態のチタン酸化
物薄膜と紫外線硬化型接着剤との相互作用(反応)がチ
タン酸化物薄膜の吸収率を増大させ、その結果、光学部
品の分光透過率が低下することが判った。
【0020】すなわち、光学部品の光学膜を構成するチ
タン酸化物薄膜が紫外線を吸収して励起状態となって
も、紫外線硬化型接着剤との前記相互作用(反応)が起
こらないように前記チタン酸化物薄膜を配置すれば、チ
タン酸化物薄膜の吸収率増大及びそれに伴う光学部品の
分光透過率の低下は発生しないことになる。そこで、本
第1発明では、光学部品の光学膜を構成する薄膜層とし
て、紫外線を吸収しても前記紫外線硬化型接着剤と反応
してその透過率を低下させることがないか、或いは殆ど
低下させることがない薄膜層(以下、ブロック層と称す
場合がある)を設けて、該薄膜層を前記接合層と前記チ
タン酸化物薄膜の間に配置することにより、紫外線照射
時における前記接合層と前記チタン酸化物薄膜との相互
反応を防止している。そして、その結果、光学部品の分
光透過率低下を防止している。
【0021】かかるブロック層の材料としては、前記特
性を有するものであり、しかも光学部品の光学特性に悪
影響を及ぼさないものであればよく、例えば酸化物また
はフッ化物が好ましい(請求項2〜4)。 酸化物とし
ては、特にAl2 3 またはSiO2 が好ましく(請求
項3)、またフッ化物としてはMgF2 が好ましい(請
求項5)。
【0022】また、ブロック層の厚さは、光学部品の光
学特性に悪影響を及ぼさない程度の大きさ(例えば、光
学的膜厚λ/2)にすることが好ましい。以下、本発明
の実施の形態を図1に示した光学部品の例を用いて説明
する。プリズム基板(光学部材の一例)1上の斜面上
に、高屈折率誘電体であるTiO2 と低屈折率誘電体で
あるSiO2 を交互に積層してなる光学多層膜(光学膜
の一例)2が形成されている。
【0023】交互積層膜の最上層がSiO2 層となるよ
うに前記積層を行った場合には、このSiO2 層を本発
明にかかるブロッキング層とする。また、交互積層膜の
最上層がTiO2 層となるように前記積層を行った場合
にはTiO2 層上に、さらにAl2 3 層等の酸化物層
またはMgF2 層等のフッ化物層を設けて、本発明にか
かるブロッキング層(光学膜の一例)とする。
【0024】そして、ブロッキング層上に紫外線硬化型
接着剤4を塗布し、もう一方のプリズム(光学部材の一
例)5を塗布面に載せて、二つのプリズム1、5を接着
剤4を介して貼り合わせ、両プリズム1、5が所定の相
対位置や相対角度になるように位置合わせを行った後、
紫外線を数秒間照射して接着剤4を仮硬化させることに
より、両プリズム1、5を仮接合状態にする。
【0025】なお、仮接合状態とは、両プリズム1、5
を引っ張っても位置ズレや角度ズレが起こらないが、溶
剤中に浸漬すると、或いは溶剤中に浸漬して加熱すると
接合が解かれるような接合状態を言う。仮接合状態とな
った両プリズム1、5の位置ズレや角度ズレ、接合面の
気泡などの接合状態の不具合の有無を確認した後、不具
合がなければ、紫外線を約数十分間照射して接着剤4を
本硬化させることにより光学部品が完成する。
【0026】なお万一、不具合がある場合には、仮接合
状態となった両プリズム1、5を溶剤中に浸漬すること
により、或いは溶剤中に浸漬して低温加熱することによ
り、両プリズム1、5を分離した後、前記仮接合のプロ
セスを再度行うことにより不具合を解消すればよい。従
って、本発明にかかる光学部品は、光学部材同士の位置
ズレ、接合角度の狂い、接合面の気泡などの接合状態の
不具合をなくすことができる。
【0027】また、本発明にかかる光学部品は、その作
製工程である光学部材接合の際に部材を加熱する必要が
ないので、部材加熱に起因する光学部材の歪みによる光
学性能の低下がない。さらに、本発明にかかる光学部品
は、その作製工程である光学部材の接合が短時間の光照
射により完了するので生産性が良い。
【0028】図2に本発明の一例である、チタン酸化物
薄膜を含む光学膜が形成された第1のプリズム1に第2
プリズム5を紫外線硬化型接着剤4により接合して作製
した光学部品であり、前記ブロッキング層としてAl2
3 層、SiO2 層等の酸化物層またはMgF2 層等の
フッ化物層を設けて作製したエッジフィルターの接合前
後の分光透過率特性を示す。
【0029】また、図3に、チタン酸化物薄膜を含む光
学膜が形成された第1の光学部材に第2光学部材を紫外
線硬化型接着剤により接合して作製した光学部品であ
り、前記ブロッキング層を設けていない従来の構成(チ
タン酸化物薄膜が紫外線硬化型接着剤に接触する構成)
により作製したエッジフィルターの接合前後の分光透過
率特性を示す。
【0030】なお、前記エッジフィルターは、所定波長
よりも短波長の領域をカットし、長波長の領域を透過さ
せるロングウェーブパスフィルターである。図2、3に
おいて、縦軸が透過率(単位:%)、横軸が波長(単
位:nm)である。線21、31は紫外線照射による光
学部材接合前の分光透過率特性を、線22、32は接合
後の分光透過率特性をそれぞれ示す。
【0031】この分光特性図より、従来のエッジフィル
ターでは、接合前後(即ち、紫外線の照射前後)におい
て、約5%の透過率低下が可視光域全域で生じるのに対
して、本発明にかかるエッジフィルターでは、接合前後
(即ち、紫外線の照射前後)において、透過率の低下が
全くないことが判る。以上説明したように、本発明の光
学部品は、光学部材同士の位置ズレ、接合角度の狂い、
接合面の気泡などの接合状態の不具合がなく、光学部材
の加熱に起因する光学部材の歪みによる光学性能の低下
がなく、また分光透過率の低下が防止され、しかも生産
性良く製造できる。
【0032】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はこの例に限定されるものではない。
【0033】
【実施例】図1は本実施例の光学部品の概略構成図であ
る。この光学部品の製造過程を以下に示す。まず、BK
プリズム(ショット社製)1の斜面部分に、真空蒸着法
によりTiO2 とSiO2 とを交互に19層積層させて
交互多層膜2を形成し、さらに交互多層膜2上に20層
目として、45°入射に対するλ/2(λ:設計基準波
長)の膜厚を有するAl2 3 層3を形成してブロッキ
ング層とした。
【0034】なお、このように交互多層膜2上にAl2
3 層3を設けても、TiO2 とSiO2 とを交互に1
9層積層させた交互多層膜2のエッジフィルターとして
の分光特性を低下させることは殆どない。次に、紫外線
硬化型接着剤が反応する波長の光をカットした照明雰囲
気下にあるクリーンブース内において、前記ブロッキン
グ層上に紫外線硬化型接着剤(電気化学工業社製のハー
ドロック)を1、2滴塗布して、その上に別のBKプリ
ズム5を気泡が巻き込まないように注意深くのせた。
【0035】このとき、仮に気泡が巻き込んだとして
も、塗布する接着剤を予め少し多めにしておけば、プリ
ズム5を加圧することにより、余分な接着剤と共に気泡
が押し出される。接着剤4の厚みが万遍なく均一となる
ように加圧し、また押し出された接着剤をふき取った
後、両プリズム1、5が所定の相対位置、相対角度にな
るように測定器で計測しながら微調整を行う。所定の位
置関係に追い込めたら直ちに、強度を抑制した紫外線を
約5秒間照射して接着剤4を仮硬化させることにより、
両プリズム1、5を仮接合状態にした。
【0036】仮接合状態となった両プリズム1、5の位
置ズレや角度ズレ、接合面の気泡などの接合状態の不具
合がないことを確認した後、強度を増大させた紫外線を
約20分間照射して接着剤4を本硬化させることにより
光学部品を完成させた。なお、本実施例の光学部品にか
かる基板接合前後の分光透過率特性を比較したところ、
全く変化がないことが確認された。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学部品
は、光学部材同士の位置ズレ、接合角度の狂い、接合面
の気泡などの接合状態の不具合がなく、光学部材の加熱
に起因する光学部材の歪みによる光学性能の低下がな
く、また分光透過率の低下が防止され、しかも生産性良
く製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例の光学部品の概略構成図である。
【図2】は、本発明にかかる光学部品(一例)にかかる
光学部材の接合前後の分光透過率特性を示すデータ図で
ある。
【図3】は、従来の光学部品(一例)にかかる光学部材
の接合前後の分光透過率特性を示すデータ図である。
【符号の説明】
1 BKプリズム基板(光学部材の一例) 2 光学多層膜(光学膜の一例) 3 ブロッキング層(光学膜の一例) 4 紫外線硬化型接着剤またはその硬化層 5 BKプリズム基板(光学部材の一例) 21 本発明にかかる光学部品(一例)にかかる光学部
材の接合前の分光透過率特性 22 本発明にかかる光学部品(一例)にかかる光学部
材の接合後の分光透過率特性 31 従来の光学部品(一例)にかかる光学部材の接合
前の分光透過率特性 32 従来の光学部品(一例)にかかる光学部材の接合
後の分光透過率特性
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G02B 5/20 G02B 5/20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン酸化物薄膜を少なくとも含む光学
    膜が形成された第1光学部材、第2光学部材、及び両部
    材間の接合層であり、紫外線硬化型接着剤を硬化させた
    接合層を少なくとも有する光学部品において、 前記光学膜は、紫外線を吸収しても前記紫外線硬化型接
    着剤と反応してその透過率を低下させることがないか、
    或いは殆ど低下させることがない薄膜層を有しかつ、該
    薄膜層は前記接合層と前記チタン酸化物の薄膜の間に配
    置されることにより、紫外線照射時における前記接合層
    と前記チタン酸化物薄膜との相互反応を防止しているこ
    とを特徴とする光学部品。
  2. 【請求項2】 前記薄膜層は酸化物の薄膜層であること
    を特徴とする請求項1記載の光学部品。
  3. 【請求項3】 前記酸化物はAl2 3 またはSiO2
    であることを特徴とする請求項2記載の光学部品。
  4. 【請求項4】 前記薄膜層はフッ化物の薄膜層であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学部品。
  5. 【請求項5】 前記フッ化物はMgF2 であることを特
    徴とする請求項4記載の光学部品。
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