JPH09184600A - ガス配管系の検定システム - Google Patents

ガス配管系の検定システム

Info

Publication number
JPH09184600A
JPH09184600A JP1715396A JP1715396A JPH09184600A JP H09184600 A JPH09184600 A JP H09184600A JP 1715396 A JP1715396 A JP 1715396A JP 1715396 A JP1715396 A JP 1715396A JP H09184600 A JPH09184600 A JP H09184600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
shutoff valve
mass flow
valve
flow controller
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1715396A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3367811B2 (ja
Inventor
Shigeru Hayashimoto
茂 林本
Hiroshi Kagohashi
宏 籠橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP01715396A priority Critical patent/JP3367811B2/ja
Publication of JPH09184600A publication Critical patent/JPH09184600A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3367811B2 publication Critical patent/JP3367811B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 実プロセスガスを用いて高精度にマスフロー
コントローラの流量検定ができるガス配管系の検定シス
テムを提供すること。 【解決手段】 ガスライン23A、23Bにはそれぞれ
上流側から遮断弁25A、25B、マスフローコントロ
ーラ27A、27B、遮断弁29A、29Bが備えられ
て合流し、そこに圧力センサ11が設けられ、そして遮
断弁21を介してプロセスチャンバ37に至る。圧力セ
ンサ11の取付位置を一旦排気してから遮断弁21を閉
じ、そして遮断弁25Aを開くと、プロセスガスAの流
入により圧力センサ11の指示値が上昇し、その上昇速
度により流量検定がなされる。圧力センサ11の取付位
置を気密状態にしたときの圧力センサ11の指示値の変
動を見れば遮断弁の漏れも検定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体製造
設備等に用いられるガス配管系の検定システムに関し、
さらに詳細には、システム中に組み込んだ状態でマスフ
ローコントローラの流量精度の検定や遮断弁の漏れの検
定が可能なガス配管系の検定システムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体製造設備中の成膜装置、乾式エッ
チング装置等においては、例えばシランやホスフィン等
のいわゆる特殊材料ガスや塩素ガス等の腐食性ガスおよ
び水素ガス等の強燃性ガス等を使用する。これらのガス
は、その流量がプロセスの良否に直接影響すること、
排気系に設置される除害装置の負担、ガス自体が高
価であること、等の理由によりその流量を極めて厳格に
管理しなければならない。そしてプロセスで使用される
実際のガス流量は、多くても500sccm程度と小さ
いので、配管中に公知のマスフローコントローラを配置
して、ガス種およびプロセスレシピごとに最適の流量を
流すようにしている。ここでマスフローコントローラに
おける流量の設定は印加電圧の調節により行う。
【0003】ところでプロセスガスのうち特に成膜用材
料ガスは、その特性上ガスライン内でも固形物を析出す
る可能性があり、流量容量を変化させることがある。か
かる変化が起こればそのマスフローコントローラにおけ
る印加電圧と実流量との関係は当然変化し、流量設定に
変化がなくても実流量が変化するので、プロセスの安定
性を阻害することになる。現実にこのような変化が起こ
った場合には、正しいガス流量を流すべく印加電圧の設
定を修正しなければならない。このとき、マスフローコ
ントローラの流量を検定する必要が生ずる。特にマスフ
ローコントローラ内の細管部分では、他の部分と比較し
て固形物が析出する可能性や析出した場合の影響が大き
いのである。
【0004】このマスフローコントローラの流量検定
は、基本的には膜流量計を使って行うが、この測定は配
管の一部をはずして行うものであり、測定後には再び配
管をもとの状態に組み付けて漏れチェックをしなければ
ならない。このため、作業には非常に手間がかかってし
まう。配管を組んだままの状態で流量検定を行う方法
(ビルドアップ方式)としては、プロセスチャンバに備
えられている真空計を利用することが考えられるが、こ
れも所要時間や精度の点で不十分である。
【0005】このような測定を可能とする従来のマスフ
ローコントローラの流量検定システムとしては、特開平
7−306084号公報に記載されたものが挙げられ
る。このシステムは、測定用ガスとして窒素ガスを用
い、ガスラインが所定圧の窒素ガスで満たされた状態か
らのマスフローコントローラを通しての圧力降下速度に
より流量検定を行うものである。このため、パージ用窒
素ガスを供給するために各プロセスガスラインの他に設
けられているパージラインを利用してここに遮断弁と圧
力センサとを設けている。このシステムでは、測定しよ
うとするマスフローコントローラのラインの遮断弁を閉
じた状態でパージラインから窒素ガスを導入しておき、
そして遮断弁を閉じて窒素ガスを排気系に放出するとき
の圧力降下速度を測定する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プロセ
スガスとは異なる窒素ガスで測定を行う前記システムで
は、以下のような問題点があった。
【0007】まず、前記システムでは窒素ガスで流量検
定した結果でマスフローコントローラの流量特性を代表
させているところ、窒素ガスで測定した流量特性と実際
に使用するプロセスガスでの流量特性とは一致するとは
限らないのである。このため、実プロセスを行っている
場合に対する検定データの信頼性が不十分な場合があ
る。また、前記システムではパージラインが不可欠であ
るが、半導体製造工程のガスシステムにはパージライン
の備えがないものも少なくない。
【0008】さらに、パージラインを備えたシステムで
あっても、ラインに窒素ガスを導入すればその後ライン
内でのプロセスガスの純度が回復するまでに時間を要
し、システムの稼動率が低下してしまう。通常この種の
ガスシステムで実際にガスラインのパージを行うのは年
1回程度ときわめて希であり、一方マスフローコントロ
ーラの流量検定はもっと高い頻度で行う必要があるた
め、検定のためにシステムの稼動率が低下する結果とな
ってしまう。
【0009】また、前記システムでは圧力降下速度を測
定することになっているが、実際には圧力を2回測定
し、その値の差と時間間隔とから勾配を求めているに過
ぎず、いわば2点測定なので精度が低い。特に、圧力セ
ンサからのデータ取得系にリップルがある場合や、測定
時点でノイズが乗ってしまったような場合には真の値か
ら著しくはなれた測定結果が得られる場合があった。ま
た、測定の結果マスフローコントローラの流量特性が初
期状態からずれていることがわかっても、その更正は別
途作業者が行う必要があった。
【0010】そして、この種のガスシステムには不可避
的に多数の遮断弁が用いられているが、その漏れを検定
するためには、ブルドン管のような粗い測定しかできな
いものや、ヘリウムディテクターのような実際に稼動し
ているシステムには適用しにくいものしかなく、効率よ
くかつ微小な漏れを検知できる方法は存在しなかった。
その一方、プロセスガスのような特殊なガスを扱うガス
システムでは、ガス中に固形物等が生成しやすいことか
らその固形物を噛むことによる微小漏れが生じやすく、
問題であった。
【0011】本発明は前記従来技術の各問題点を解決す
るためになされたものであり、(1)プロセスガスその
ものでマスフローコントローラの流量検定ができるガス
配管系の検定システムを提供すること、(2)精度の高
い流量検定ができるガス配管系の検定システムを提供す
ること、(3)マスフローコントローラの流量特性の変
化に対し自動的にこれを補償できるガス配管系の検定シ
ステムを提供すること、(4)遮断弁の漏れの有無の検
定ができるガス配管系の検定システムを提供すること、
の少なくとも1つを達成することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
第1遮断弁とその下流側のマスフローコントローラとそ
の下流側の終段遮断弁とを備えたガスラインを経由して
プロセスガス源からプロセスチャンバにプロセスガスを
供給するガス配管系の検定を行うシステムであって、前
記終段遮断弁の入側位置での圧力を計測する圧力計を有
し、前記第1遮断弁を開いて前記終段遮断弁を閉じ、前
記マスフローコントローラを通して前記終段遮断弁の上
流側にプロセスガスを導入したときの圧力上昇を前記圧
力計で測定することにより前記マスフローコントローラ
の流量を検定することを特徴とする。この発明は、前記
(1)の目的を達成するためのものである。
【0013】この発明によれば、第1遮断弁と終段遮断
弁とをともに開けば、プロセスガス源からガスラインを
経由してプロセスチャンバにプロセスガスが供給され
る。このときのガス流量は、マスフローコントローラに
より所定の値に調整されており、従ってプロセスチャン
バにて所定の処理を行うことができる状態である。
【0014】マスフローコントローラの流量検定をする
ときは、まず、第1遮断弁と終段遮断弁とをともに開
く。このとき、プロセスガス源からプロセスガスが供給
される一方でマスフローコントローラより下流の部分は
プロセスチャンバに連通している。この種のガス配管系
では通常、プロセスチャンバのさらに下流に排気ポンプ
が設けられていることが多く、その場合には当該部分の
圧力は真空近くにまで下がる。排気ポンプが設けられて
いない場合には大気圧近辺まで下がる。その圧力は圧力
計により計測されている。次に終段遮断弁を閉じてプロ
セスチャンバ側への排気を遮断する。すると、マスフロ
ーコントローラによりガス流量が規制されるので、マス
フローコントローラと終段遮断弁との間の部分はプロセ
スガスにより徐々に圧力が上昇する。このため圧力計の
計測値が徐々に上昇するので、この上昇によりマスフロ
ーコントローラの流量が検定される。かくしてプロセス
ガスによる流量検定がなされる。
【0015】請求項2に係る発明は、第1遮断弁とその
下流側のマスフローコントローラとその下流側の第2遮
断弁とをそれぞれ備えた複数のガスラインを経由して複
数のプロセスガス源からプロセスチャンバにプロセスガ
スを供給するガス配管系の検定を行うシステムであっ
て、前記各ガスラインの合流点より下流に設けられた終
段遮断弁と、前記終段遮断弁の入側位置での圧力を計測
する圧力計を有し、あるガスラインの前記第1遮断弁お
よび第2遮断弁を開いて前記終段遮断弁および他のすべ
てのガスラインの前記第2遮断弁を閉じ、そのガスライ
ンの前記マスフローコントローラを通して前記終段遮断
弁の上流側にそのプロセスガスを導入したときの圧力上
昇を前記圧力計で測定することによりそのガスラインの
前記マスフローコントローラの流量を検定することを特
徴とする。この発明は、複数のプロセスガスを扱う配管
系であって終段遮断弁より上流側で各ガスラインが合流
しているものにおいて、1つの圧力計で前記(1)の目
的を達成するためのものである。
【0016】この発明によれば、あるガスラインの第1
遮断弁と終段遮断弁とをともに開けば、そのプロセスガ
ス源からそのガスラインを経由してプロセスチャンバに
そのプロセスガスが供給される。2以上のプロセスガス
を同時に供給してもよい。このときの各ガス流量は、そ
れぞれマスフローコントローラにより所定の値に調整さ
れており、従ってプロセスチャンバにて所定の処理を行
うことができる状態である。
【0017】マスフローコントローラの流量検定は、検
定を行うガスライン(検定ライン)を決め、検定ライン
の第2遮断弁を開き他のすべてのガスライン(非検定ラ
イン)の第2遮断弁を閉じた状態で行う。検定を行うと
きはまず、検定ラインの第1遮断弁と終段遮断弁とをと
もに開いて、プロセスガス源からプロセスガスを検定ラ
インに供給しつつマスフローコントローラ(検定コント
ローラ)より下流の部分をプロセスチャンバ側に排気す
る。その部分の圧力は圧力計により計測されている。次
に終段遮断弁を閉じて、マスフローコントローラと終段
遮断弁との間の部分の圧力をプロセスガスで上昇させ
る。このとき、マスフローコントローラによりガス流量
が規制されるので、圧力は徐々に上昇し、この上昇によ
り検定コントローラの流量が検定される。かくしてプロ
セスガスによる流量検定がなされる。ここで、非検定ラ
インの第2遮断弁がすべて閉じられているので、プロセ
スガスが他のマスフローコントローラに進入することは
ない。
【0018】なお、請求項1または請求項2の発明にお
いては、終段遮断弁の入側位置を排気口へ連通するベン
トラインと、このベントラインに設けられたベント遮断
弁とを有していてもよい。そしてこの場合の流量検定
は、終段遮断弁とベント遮断弁との双方を閉じた状態で
第1遮断弁を開くことにより行う。そして検定後は、終
段遮断弁の上流側の部分がかなりの高圧になっており、
いきなり終段遮断弁を開くとプロセスチャンバ内での種
々の悪影響が起こりうるので、まずベント遮断弁を開い
てそのガスをベントラインに排出して圧力を下げておく
のがよい。
【0019】請求項3に係る発明は、第1遮断弁とその
下流側のマスフローコントローラとその下流側の終段遮
断弁とをそれぞれ備えた複数のガスラインを経由して複
数のプロセスガス源からプロセスチャンバにプロセスガ
スを供給するガス配管系の検定を行うシステムであっ
て、前記各終段遮断弁の入流側位置を排気口へ連通する
ベントラインと、このベントラインに設けられたベント
遮断弁と、前記ベントラインと前記各ガスラインと間に
それぞれ設けられた第3遮断弁と、前記ベント遮断弁の
入側位置での圧力を計測する圧力計とを有し、あるガス
ラインの前記第1遮断弁および第3遮断弁を開いて前記
終段遮断弁および他のすべてのガスラインの前記第3遮
断弁および前記ベント遮断弁を閉じ、そのガスラインの
前記マスフローコントローラを通して前記ベント遮断弁
の上流側にそのプロセスガスを導入したときの圧力上昇
を前記圧力計で測定することによりそのガスラインの前
記マスフローコントローラの流量を検定することを特徴
とする。この発明は、複数のプロセスガスを扱う配管系
であってプロセスチャンバに至るまで各ガスラインが独
立しているものにおいて、1つの圧力計で前記(1)の
目的を達成するためのものである。
【0020】この発明によれば、第3遮断弁をすべて閉
じておいてあるガスラインの第1遮断弁とそのガスライ
ンの終段遮断弁とをともに開けば、そのプロセスガス源
からそのガスラインを経由してプロセスチャンバにその
プロセスガスが供給される。2以上のプロセスガスを同
時に供給してもよい。このときの各ガス流量は、それぞ
れマスフローコントローラにより所定の値に調整されて
おり、従ってプロセスチャンバにて所定の処理を行うこ
とができる状態である。
【0021】マスフローコントローラの流量検定は、検
定ラインを決め、検定ラインの第3遮断弁を開きすべて
の非検定ラインの第3遮断弁を閉じた状態で行う。従っ
て、検定ラインのプロセスガスが非検定ラインに進入す
ることはなく、また非検定ラインのプロセスガスのみで
実施できる処理であれば検定と並行して行うこともでき
る。
【0022】検定を行うときはまず、検定ラインの第1
遮断弁とベント遮断弁とをともに開いて、プロセスガス
源からプロセスガスを検定ラインに導入しつつマスフロ
ーコントローラより下流の部分をベントラインに排気す
る。その部分の圧力は圧力計により計測されている。そ
してベント遮断弁を閉じて、マスフローコントローラと
ベント遮断弁との間の圧力をプロセスガスにより徐々に
上昇させる。この圧力上昇を圧力計で測定することによ
り、マスフローコントローラの流量が検定される。かく
してプロセスガスによる流量検定がなされる。なお、ベ
ント遮断弁の代わりに終段遮断弁を用いても同様の検定
が可能である。
【0023】請求項4に係る発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれかに記載するガス配管系の検定システム
であって、前記圧力計の指示値を所定の時間間隔でサン
プリングし、サンプリングされたデータの相関係数の絶
対値が所定の値以上になるように対象範囲を定め、前記
対象範囲内のデータについて最小二乗法により傾きを求
めてこの傾きにより前記マスフローコントローラの流量
を検定することを特徴とする。この発明は、前記(1)
の目的の他に(2)の目的をも達成するためのものであ
る。
【0024】この発明によれば、圧力計の指示値は所定
の時間間隔でサンプリングされており、そのうちある対
象範囲内のものについて最小二乗法により傾きが求めら
れる。その対象範囲は、対象範囲内のデータの相関係数
の絶対値が所定の値以上になるように定められる。所定
の値はもちろん1に近い値であり、範囲内でデータの時
間軸に対する直線性がよくなるように対象範囲が定めら
れるのである。対象範囲の決定手順は、具体的には次の
2通りがある。第1の手順は、はじめに圧力上昇開始前
から終了後までを含む広い範囲を設定しておいて、1ス
テップずつ範囲を狭めていき、相関係数の絶対値が所定
の値を初めて超えた時点で対象範囲を確定する手順であ
る。第2の手順は、はじめに圧力上昇開始と終了とのほ
ぼ中間に狭い範囲を設定しておいて、1ステップずつ範
囲を広げていき、相関係数の絶対値が所定の値を初めて
下回った時点でその直前の範囲を対象範囲として確定す
る手順である。かくして対象範囲が確定すると、最小二
乗法により傾きが求められこの傾きによりマスフローコ
ントローラの流量検定がなされる。従って、圧力計から
のデータ取得系にリップルがある場合でも高精度で検定
できる。また、データの中にノイズが乗ったものが含ま
れていても、それにより直ちに異常な結果が出ることは
ない。
【0025】請求項5に係る発明は、請求項1ないし請
求項4のいずれかに記載するガス配管系の検定システム
であって、前記マスフローコントローラの取付時に測定
を行いその結果を初期値として記憶し、ガス配管系稼動
後に再度測定を行いその結果の前記初期値からのずれを
補償するように前記マスフローコントローラの流量設定
を変更することを特徴とする。この発明は、前記(1)
の目的の他に(3)の目的をも達成するためのものであ
る。
【0026】この発明によれば、ガス配管系の立ち上げ
時やマスフローコントローラを交換した時等にまず測定
が行われその結果が初期値として記憶される。そしてあ
る程度の期間ガス配管系が稼動した後に再度測定が行わ
れる。その結果が初期値とずれている場合には、マスフ
ローコントローラの流量特性が変動していることになる
ので、その流量設定が変更されてずれが補償される。従
って、マスフローコントローラの特性変動が自動的に補
償されて正しいガス流量でガス配管系の稼動を続行する
ことができる。ただし、初期値からのずれがあまりに大
きくなったマスフローコントローラをそのまま使い続け
るとプロセスチャンバでの処理に悪影響を及ぼす場合が
あるので、ずれに上限値を定めてその上限値に達した場
合には警報を発してガス配管系の稼動を停止させるよう
にしておくことが好ましい。
【0027】請求項6に係る発明は、第1遮断弁とその
下流側のマスフローコントローラとを備えたガスライン
を経由してプロセスガス源からプロセスチャンバにプロ
セスガスを供給するガス配管系の検定を行うシステムで
あって、前記マスフローコントローラの入側位置での圧
力を計測する圧力計を備え、前記第1遮断弁を閉じ前記
マスフローコントローラを通して排気したときの圧力低
下を前記圧力計で測定しつつその指示値を所定の時間間
隔でサンプリングし、このサンプリング手段によりサン
プリングされたデータの相関係数の絶対値が所定の値以
上になるように対象範囲を定め、前記対象範囲内のデー
タについて最小二乗法により傾きを求めてこの傾きによ
り前記マスフローコントローラの流量を検定することを
特徴とする。この発明は、前記(2)の目的を達成する
ためのものである。
【0028】この発明でマスフローコントローラの流量
検定をするときは、まず、第1遮断弁を開いてプロセス
ガス源からプロセスガスをガスラインに導入する。この
とき、マスフローコントローラによりガス流量が規制さ
れるので、ガスラインのうち第1遮断弁とマスフローコ
ントローラとの間の部分がプロセスガス源からの供給圧
に保たれ、マスフローコントローラの規制流量のガスが
プロセスチャンバ側に流れる定常状態となる。そして第
1遮断弁を閉じてプロセスガスの供給を絶つと、当該部
分の圧力は徐々に下がる。この圧力の低下はマスフロー
コントローラの流量を示すものであり、圧力計により計
測されている。
【0029】そして圧力計の指示値は所定の時間間隔で
サンプリングされており、そのうちある対象範囲内のも
のについて最小二乗法により傾きが求められる。その対
象範囲は、対象範囲内のデータの相関係数の絶対値が所
定の値以上になるように定められる。所定の値はもちろ
ん1に近い値であり、範囲内でデータの時間軸に対する
直線性がよくなるように対象範囲が定められるのであ
る。対象範囲の決定手順は、具体的には次の2通りがあ
る。第1の手順は、はじめに圧力低下開始前から終了後
までを含む広い範囲を設定しておいて、1ステップずつ
範囲を狭めていき、相関係数の絶対値が所定の値を初め
て超えた時点で対象範囲を確定する手順である。第2の
手順は、はじめに圧力低下開始と終了とのほぼ中間に狭
い範囲を設定しておいて、1ステップずつ範囲を広げて
いき、相関係数の絶対値が所定の値を初めて下回った時
点でその直前の範囲を対象範囲として確定する手順であ
る。かくして対象範囲が確定すると、最小二乗法により
傾きが求められこの傾きによりマスフローコントローラ
の流量検定がなされる。従って、圧力計からのデータ取
得系にリップルがある場合でも高精度で検定できる。ま
た、データの中にノイズが乗ったものが含まれていて
も、それにより直ちに異常な結果が出ることはない。
【0030】請求項7に係る発明は、第1遮断弁とその
下流側のマスフローコントローラとを備えたガスライン
を経由してプロセスガス源からプロセスチャンバにプロ
セスガスを供給するガス配管系の検定を行うシステムで
あって、前記マスフローコントローラの入側位置での圧
力を計測する圧力計を備え、前記第1遮断弁を閉じ前記
マスフローコントローラを通して排気したときの圧力低
下をマスフローコントローラの取付時に前記圧力計で測
定し、システム稼動後に再度測定を行いその結果の前記
初期値からのずれを補償するように前記マスフローコン
トローラの流量設定を変更することを特徴とする。この
発明は、前記(3)の目的を達成するためのものであ
る。なお、請求項6の発明と組み合わせてもよい。
【0031】この発明によれば、ガス配管系の立ち上げ
時やマスフローコントローラを交換した時等にまず測定
が行われその結果が初期値として記憶される。そしてあ
る程度の期間ガス配管系が稼動した後に再度測定が行わ
れる。その結果が初期値とずれている場合には、マスフ
ローコントローラの流量特性が変動していることになる
ので、その流量設定が変更されてずれが補償される。従
って、マスフローコントローラの特性変動が自動的に補
償されて正しいガス流量でガス配管系の稼動を続行する
ことができる。ただし、初期値からのずれがあまりに大
きくなったマスフローコントローラをそのまま使い続け
るとプロセスチャンバでの処理に悪影響を及ぼす場合が
あるので、ずれに上限値を定めてその上限値に達した場
合には警報を発してガス配管系の稼動を停止させるよう
にしておくことが好ましい。
【0032】請求項8に係る発明は、請求項6または請
求項7に記載するガス配管系の検定システムであって、
テストガス源から前記マスフローコントローラの入側位
置にテストガスを供給する遮断可能なテストガスライン
を備え、テストガスを用いて検定を行うことを特徴とす
る。この発明は、テストガスを用いて検定する配管系に
おいて前記(2)または(3)の目的を達成するための
ものである。
【0033】この発明でマスフローコントローラの流量
検定をするときは、プロセスガスを導入する代わりに第
1遮断弁を閉じた状態にしておき、まず、テストガスラ
インからテストガスをガスラインに導入する。このと
き、マスフローコントローラによりガス流量が規制され
るので、ガスラインのうち第1遮断弁とマスフローコン
トローラとの間の部分がテストガスラインからの供給圧
に保たれ、マスフローコントローラの規制流量のテスト
ガスがプロセスチャンバ側に流れる定常状態となる。そ
してテストガスの供給を絶つと、当該部分の圧力は徐々
に下がる。この圧力の低下はマスフローコントローラの
流量を示すものであり、圧力計により計測されている。
この計測値により、請求項6または請求項7の場合のよ
うに、マスフローコントローラの流量検定がなされる。
なお、ここで「テストガス」と称しているのは、プロセ
スガス源から供給されるプロセスガスとは別のガスとい
う意味であって、一般的にはパージガス(N2 等)とし
て用意されているものをこれに当てることができる。
【0034】請求項9に係る発明は、第1遮断弁とその
下流側の終段遮断弁とを備えたガスラインを経由してプ
ロセスガス源からプロセスチャンバにプロセスガスを供
給するガス配管系の検定を行うシステムであって、前記
第1遮断弁と終段遮断弁との間の位置での圧力を計測す
る圧力計を有し、前記第1遮断弁と終段遮断弁とを閉じ
た状態での前記圧力計の指示値の変化により前記第1遮
断弁または終段遮断弁の漏れを検定することを特徴とす
る。この発明は、前記(4)の目的を達成するためのも
のである。
【0035】この発明で第1遮断弁の漏れ検定をすると
きは、まず、第1遮断弁を閉じそして終段遮断弁を開い
て、ガスラインのうち第1遮断弁と終段遮断弁との間の
部分のプロセスガスをプロセスチャンバ側に排気する。
これにより当該部分の圧力は、プロセスチャンバの下流
に排気ポンプが設けられていれば真空近くにまで下が
り、排気ポンプが設けられていなければ大気圧近辺まで
下がる。その圧力は圧力計により計測されている。次に
終段遮断弁を閉じて当該部分を低圧の気密状態にし、そ
の状態で放置する。圧力計の指示値に変化がなければ第
1遮断弁に漏れがないと判断されるが、指示値に上昇が
見られる場合には第1遮断弁に漏れが生じていると判断
される。
【0036】終段遮断弁の漏れ検定をするときは、ま
ず、終段遮断弁を閉じそして第1遮断弁を開いて、ガス
ラインのうち第1遮断弁と終段遮断弁との間の部分にプ
ロセスガス源からプロセスガスを導入する。これにより
当該部分の圧力は、プロセスガスの供給圧まで上昇す
る。その圧力は圧力計により計測されている。次に第1
遮断弁を閉じて当該部分を高圧の気密状態にし、その状
態で放置する。圧力計の指示値に変化がなければ終段遮
断弁に漏れがないと判断されるが、指示値に下降が見ら
れる場合には終段遮断弁に漏れが生じていると判断され
る。
【0037】この発明において、第1遮断弁と終段遮断
弁との間にマスフローコントローラが設けられていても
よく、第1遮断弁または終段遮断弁の漏れによるガス流
量はマスフローコントローラで規制される流量よりはる
かに小さいので、漏れ検定には影響しない。従ってマス
フローコントローラの位置は圧力計より上流側でも下流
側でもよい。圧力計より上流側にマスフローコントロー
ラを設けたときは、請求項1に係る発明と組み合わせて
マスフローコントローラの流量検定をも可能なようにし
てもよい。その場合に請求項4または請求項5の場合の
ような検定を行ってもよい。圧力計より下流側にマスフ
ローコントローラを設けたときは、請求項6または請求
項7に係る発明と組み合わせてマスフローコントローラ
の流量検定をも可能なようにしてもよい。その場合には
請求項8のようにテストガスラインを設けてもよい。
【0038】請求項10に係る発明は、第1遮断弁をそ
れぞれ備えた複数のガスラインを経由して複数のプロセ
スガス源からプロセスチャンバにプロセスガスを供給す
るガス配管系の検定を行うシステムであって、前記各ガ
スラインの合流点より下流に設けられた終段遮断弁と、
前記終段遮断弁の入側位置での圧力を計測する圧力計と
を有し、前記各第1遮断弁と前記終段遮断弁とを閉じた
状態での前記圧力計の指示値の変化により前記各第1遮
断弁のいずれかもしくは終段遮断弁の漏れを検定するこ
とを特徴とする。この発明は、複数のプロセスガスを扱
う配管系であって終段遮断弁より上流側で各ガスライン
が合流しているものにおいて、1つの圧力計で前記
(4)の目的を達成するためのものである。
【0039】この発明で第1遮断弁の漏れ検定をすると
きは、まず、すべてのガスラインの第1遮断弁を閉じそ
して終段遮断弁を開いて、各ガスラインのうち第1遮断
弁と終段遮断弁との間の部分のプロセスガスをプロセス
チャンバ側に排気する。これにより当該部分の圧力は、
真空近くもしくは大気圧近辺まで下がる。その圧力は圧
力計により計測されている。次に終段遮断弁を閉じて当
該部分を低圧の気密状態にし、その状態で放置する。圧
力計の指示値に変化がなければ各第1遮断弁のいずれに
も漏れがないと判断されるが、指示値に上昇が見られる
場合には各第1遮断弁のいずれか1個以上に漏れが生じ
ていると判断される。
【0040】終段遮断弁の漏れ検定をするときは、ま
ず、いずれか1つのガスラインの第1遮断弁を開きそし
て終段遮断弁及び他のすべてのガスラインの第1遮断弁
を閉じて、各ガスラインのうち第1遮断弁と終段遮断弁
との間の部分にそのガスラインのプロセスガス源からプ
ロセスガスを導入する。このとき、最も供給圧の低いガ
スラインかまたは最も反応性の低いガス種のガスライン
を選択するのがよい。これにより当該部分の圧力は、そ
のプロセスガスの供給圧まで上昇する。その圧力は圧力
計により計測されている。次に第1遮断弁を閉じて当該
部分を高圧の気密状態にし、その状態で放置する。圧力
計の指示値に変化がなければ終段遮断弁に漏れがないと
判断されるが、指示値に下降が見られる場合には終段遮
断弁に漏れが生じていると判断される。
【0041】この発明において、各ガスラインの第1遮
断弁の下流側にマスフローコントローラとその下流側の
第2遮断弁とが設けられていてもよい。その場合には請
求項2に係る発明と組み合わせてマスフローコントロー
ラの流量検定をも可能なようにしてもよく、さらに請求
項4または請求項5の場合のような検定を行ってもよ
い。
【0042】この場合に第1遮断弁の漏れ検定は、各ガ
スラインの第2遮断弁を開いて行う。そして、各ガスラ
インの第1遮断弁を開き第2遮断弁を閉じ、圧力計の測
定位置を低圧にした状態で終段遮断弁を閉じて放置すれ
ば、第2遮断弁の漏れ検定ができる。すなわち、圧力計
の指示値に変化がなければ各第2遮断弁のいずれにも漏
れがないと判断されるが、指示値に上昇が見られる場合
には各第2遮断弁のいずれか1個以上に漏れが生じてい
ると判断される。
【0043】また、各第1遮断弁にはいずれも漏れがな
いが第2遮断弁のいずれかには漏れがあると判断された
場合には、あるガスラインで第1遮断弁を開いて第2遮
断弁を閉じ、他のすべてのガスラインで第1遮断弁を閉
じて第2遮断弁を開き、この状態で低圧気密状態からの
圧力上昇の有無を見ればそのガスラインの第2遮断弁の
漏れを検定できる。すなわち、圧力計の指示値に変化が
なければその第2遮断弁には漏れがないと判断される
が、指示値に上昇が見られる場合にはその第2遮断弁の
いずれかに漏れが生じていると判断される。第1遮断弁
と第2遮断弁とが逆の場合も同様である。
【0044】この発明においてさらに、終段遮断弁の入
側位置を排気口へ連通するベントラインと、このベント
ラインに設けられたベント遮断弁とを有していてもよ
い。そしてこの場合の漏れ検定のための気密状態は、終
段遮断弁とベント遮断弁との双方を閉じた状態で行う。
なお、この場合には終段遮断弁またはベント遮断弁の漏
れ検定を行った後、ベント遮断弁を開いてガスをベント
ラインへ排気しておくのがよい。
【0045】請求項11に係る発明は、第1遮断弁とそ
の下流側の終段遮断弁とをそれぞれ備えた複数のガスラ
インを経由して複数のプロセスガス源からプロセスチャ
ンバにプロセスガスを供給するガス配管系の検定を行う
システムであって、前記各終段遮断弁の入側位置を排気
口へ連通するベントラインと、このベントラインに設け
られたベント遮断弁と、前記ベントラインと前記各ガス
ラインと間にそれぞれ設けられた第3遮断弁と、前記ベ
ント遮断弁の入側位置での圧力を計測する圧力計とを有
し、あるガスラインの前記第3遮断弁を開きそのガスラ
インの前記第1遮断弁および終段遮断弁と他のすべての
ガスラインの前記第3遮断弁と前記ベント遮断弁とを閉
じた状態での前記圧力計の指示値の変化によりそのガス
ラインの前記第1遮断弁または終段遮断弁の漏れを検定
することを特徴とする。この発明は、複数のプロセスガ
スを扱う配管系であってプロセスチャンバに至るまで各
ガスラインが独立しているものにおいて、1つの圧力計
で前記(4)の目的を達成するためのものである。
【0046】この発明での漏れ検定は、検定ラインを決
め、検定ラインの第3遮断弁を開きすべての非検定ライ
ンの第3遮断弁を閉じた状態で行う。従って、検定ライ
ンのプロセスガスが非検定ラインに進入することはな
く、また非検定ラインのプロセスガスのみで実施できる
処理であれば検定と並行して行うこともできる。
【0047】第1遮断弁の漏れ検定を行うときは、ま
ず、検定ラインの第1遮断弁および終段遮断弁を閉じそ
してベント遮断弁を開いて、検定ラインのうち第1遮断
弁と終段遮断弁との間の部分のプロセスガスを排気す
る。これにより当該部分の圧力が下がる。その圧力は圧
力計により計測されている。次にベント遮断弁を閉じて
当該部分を低圧の気密状態にし、その状態で放置する。
圧力計の指示値に変化がなければその第1遮断弁には漏
れがないと判断されるが、指示値に上昇が見られる場合
にはその第1遮断弁に漏れが生じていると判断される。
【0048】終段遮断弁の漏れ検定をするときは、ま
ず、検定ラインの第1遮断弁を開きそのラインの終段遮
断弁およびベント遮断弁を閉じて、検定ラインのうち第
1遮断弁と終段遮断弁との間の部分にそのラインのプロ
セスガス源からプロセスガスを導入する。これにより当
該部分の圧力は、そのプロセスガスの供給圧まで上昇す
る。その圧力は圧力計により計測されている。次にその
第1遮断弁を閉じて当該部分を高圧の気密状態にし、そ
の状態で放置する。圧力計の指示値に変化がなければそ
の終段遮断弁に漏れがないと判断されるが、指示値に下
降が見られる場合にはその終段遮断弁に漏れが生じてい
ると判断される。なお、この検定を行った後、ベント遮
断弁を開いてガスをベントラインへ排気しておくのがよ
い。
【0049】この発明において、各ガスラインの第1遮
断弁の下流側にマスフローコントローラが設けられてい
てもよい。その場合には請求項3に係る発明と組み合わ
せてマスフローコントローラの流量検定をも可能なよう
にしてもよく、さらに請求項4または請求項5の場合の
ような検定を行ってもよい。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明のガス配管系の検定
システムを半導体製造設備におけるガスシステムに適用
して具体化した実施の形態を、図面を参照しつつ詳細に
説明する。
【0051】[第1の実施の形態]図1に、第1の実施
の形態に係るガスシステムの構成を示す。このガスシス
テムは、プロセスガスA、Bをガスライン23A、23
Bを経由して処理槽37に供給するためのシステムであ
る。処理槽37は、半導体ウェハに成膜やエッチング等
の処理を施すCVD装置、エッチング装置等である。プ
ロセスガスは、CVD用としてはシラン(SiH4)、
ホスフィン(PH3)、6フッ化タングステン(WF6
等があり、エッチング用としては塩素ガス(Cl2)や
臭化水素ガス(HBr)等がある。
【0052】各ガスライン23A、23Bには、上流側
から順に遮断弁25A、25B、マスフローコントロー
ラ27A、27B、遮断弁29A、29Bが配置されて
いる。ここでマスフローコントローラ27A、27B
は、各プロセスガスA、Bの流量調整を行うものであ
る。そして、遮断弁29A、29Bの下流側でガスライ
ン23A、23Bが集合管31に合流して処理槽37に
至るように組まれており、集合管31にも遮断弁21が
配置されている。遮断弁21は、圧縮空気Pにより作動
するようにされており、その給排操作を行うソレノイド
バルブ19が備えられている。
【0053】また、集合管31における遮断弁21の上
流側には、圧力センサ11及びベントライン33が設け
られている。圧力センサ11は、集合管31内のガス圧
を測定するものである。ベントライン33は、処理槽3
7を通さずに余分なプロセスガスを排気するためもので
あり、遮断弁35を備えている。なお、図示しないが、
処理槽37やベントライン33の先方には排気ポンプや
除害装置等が設けられており、プロセスガスを無害化し
たうえで排出するようになっている。
【0054】そしてこのガスシステムは制御系として、
流量モニタリングシステム13とその上位装置である本
体コントローラ15とを備えている。本体コントローラ
15は、ガスシステムの全体制御を行うマイクロコンピ
ュータであって、公知のCPU、ROM、RAM等を組
み合わせて構成されている。前記したソレノイドバルブ
19は、この本体コントローラ15の指令により圧縮空
気Pの遮断弁21への給排を行うようになっている。流
量モニタリングシステム13は、マスフローコントロー
ラ27A、27Bの流量検定を行うためのものであり、
圧力センサ11の検出ガス圧の他、本体コントローラ1
5からソレノイドバルブ19への指令信号をモニタする
ようになっている。本体コントローラ15の代わりに流
量モニタリングシステム13からソレノイドバルブ19
へ指令信号を出力するようにしてもよい。また、流量モ
ニタリングシステム13と本体コントローラ15とはリ
モート信号線17で接続されており、両者間でデータ転
送ができるようになっている。
【0055】このガスシステムの動作を説明する。この
ガスシステムの動作には、通常のプロセス動作の他にマ
スフローコントローラ27A、27Bの流量検定や遮断
弁25A、25B、29A、29B、21の漏れ検定が
ある。通常のプロセス動作とは、処理槽37で半導体ウ
ェハに成膜やエッチング等の処理を施す動作である。プ
ロセスガスAを用いる処理であれば、遮断弁35を閉じ
てベントライン33を塞いでおいて、遮断弁25A、2
9A、21を開いてそしてマスフローコントローラ27
Aでガス流量を調整しつつ、ガスライン23A、集合管
31を経由して処理槽37にプロセスガスAを導入し、
所定の処理を行う。プロセスガスBを用いる処理であれ
ばガスライン23Bについて同様の操作を行い処理槽3
7にプロセスガスBを導入して処理を行う。プロセスガ
スA、Bの双方を用いる処理も可能である。
【0056】次に流量検定動作について説明する。ここ
ではマスフローコントローラ27Aの流量検定を行う場
合について説明するが、マスフローコントローラ27B
の流量検定も同様である。
【0057】流量検定動作を行うときには、まず準備操
作として、遮断弁29Aを開き遮断弁29Bを閉じる。
遮断弁29Bを閉じるのは、プロセスガスAがガスライ
ン23Bに進入するのを防ぐためである。そして遮断弁
25Aと遮断弁35(もしくは遮断弁21)とをともに
開く。このとき、プロセスガスAがガスライン23Aに
導入されるが、マスフローコントローラ27Aより下流
の部分の圧力は真空に近い低圧となっており、圧力セン
サ11の指示値によりその圧力を知ることができる。
【0058】そして遮断弁35(もしくは遮断弁21)
を閉じると、マスフローコントローラ27A以後の部分
において、プロセスガスが逃げ場を失うのでその部分の
圧力がプロセスガスによりその供給圧に達するまで上昇
する。このとき、マスフローコントローラ27Aにより
流量が規制されるので、圧力は徐々に上昇する。圧力セ
ンサ11の指示値はこの徐々に上昇する圧力を示し、図
7に示すようなカーブを描く。そしてその傾きはマスフ
ローコントローラ27Aの流量に対応する。
【0059】圧力センサ11の指示値は、流量モニタリ
ングシステム13によりモニタされている。この流量モ
ニタリングシステム13は、0.1msec程度の時間
間隔で圧力データをサンプリングしている(図9参
照)。そして検定は、図9のグラフのうち直線性がよい
範囲について最小二乗法により傾斜を演算することによ
り行われる。傾斜算出の対象となる範囲を図9中に「r
を求める範囲」で示す。
【0060】当該範囲の決定について説明する。当該範
囲には、圧力上昇開始前や終了後を含めてはならないこ
とはもちろん、圧力上昇開始直後も含めるべきでない。
遮断弁25Aを開いた直後は流量が安定しないからであ
る。また、直線性がよい限りなるべく広い範囲をとった
方が検定精度はよい。
【0061】範囲の決定は相関係数により行い、2通り
の手順がある。第1の手順は、最初に圧力上昇開始前や
終了後をも含む広い範囲を仮に設定しておいて1ステッ
プずつ範囲を狭めていくものであり、その都度範囲内の
データについて相関係数を求める。範囲が広いうちは直
線性が良くないので相関係数は1から遠い値であるが、
範囲を狭めるにつれて少しずつ相関係数が上昇してい
く。そして、相関係数があらかじめ定めた所定値(例え
ば0.95)を初めて超えたらそのときの範囲を傾斜算
出の対象範囲として確定する。第2の手順は、逆に最初
は圧力上昇開始と終了との中間付近にごく狭い範囲を仮
に設定しておいて1ステップずつ範囲を広げていくもの
である。範囲が狭いうちは直線性が良いので相関係数は
1にごく近い値であるが、範囲を広げるにつれて少しず
つ相関係数が低下していく。そして、相関係数が前記所
定値を初めて下回ったらその直前の範囲を傾斜算出の対
象範囲として確定する。かくして、直線性が良くかつな
るべく広い範囲が決定される。
【0062】範囲が確定したら、その範囲内のデータに
ついて最小二乗法により傾斜が算出される。そして算出
された傾斜により検定が行われる。具体的には、算出し
た傾斜を初期の値と比較することにより検定される。す
なわちこの配管系では、配管系の組立直後やマスフロー
コントローラの交換直後に上記のように流量検定をし
て、マスフローコントローラの新品時の傾斜が求められ
初期値として記録されることとなっているので、これと
比較するのである。傾斜が初期値と比べて変化していな
ければ、マスフローコントローラの流量特性には変化が
見られないことになるので、特に設定の変更をすること
なくそのままプロセスの稼動を続行してよい。傾斜が初
期値と比べて変化している場合にはマスフローコントロ
ーラの流量特性に変動が生じていることになるので、そ
の変動を相殺するようにマスフローコントローラの駆動
の設定を変更しなければならない。プロセスガスの流量
が狙いからはずれたまま実プロセスを実施すると、所定
の品質が得られないからである。
【0063】本検定システムによる検定の精度を図1
0、図11のグラフにより説明する。図10は、設定流
量が50sccmであるマスフローコントローラに流量
変化が起こった場合について、本検定システムによる測
定結果と膜流量計の測定値から計算した結果とを対比し
たグラフである。図10では両者が非常によく一致して
おり、本検定システムによる検定精度が高いことを示し
ている。図11は、設定流量が1000sccmである
マスフローコントローラについて同様の測定を行ったも
のであり、こちらも優れた結果が示されている。
【0064】そして本実施の形態ではさらに、マスフロ
ーコントローラ27Aの流量に変化があった場合にその
変化を相殺するように駆動信号を調整するようにしてい
る。すなわち、マスフローコントローラ27Aの流量が
初期値より例えば5%減少していることが検定の結果判
明した場合には、その流量を5%増加させるように本体
コントローラ15からの駆動信号を変更させるのであ
る。この場合の信号のやりとりを図12のブロック図で
説明する。検定により流量の変動が発見されると、流量
モニタリングシステム13から本体コントローラ15
へ、その旨と変動量、変動の向き(増か減か)が伝達さ
れる(図12中のa)。従って本体コントローラ15は
それ以後、その変化を打ち消すようにマスフローコント
ローラ27Aへの駆動信号を再調整し、本来の設定流量
で実プロセスを実施できるようにする(図12中の
b)。制御系の構成によっては、流量モニタリングシス
テム13でマスフローコントローラ27Aを直接制御し
て同様のことを行ってもよい(図12中のc)。
【0065】ただし、流量の初期値からの変動があまり
に大きくなった場合には、マスフローコントローラ27
Aがパーティクルを発生してプロセスチャンバ37での
実プロセスに悪影響を及ぼすおそれがあるので、変動量
にある上限値を設けてこれを超えた場合にはなんらかの
警報を発してシステムを停止させるようにするのが望ま
しい。
【0066】以上が流量検定であるが、検定後は図7、
9のグラフに見るように、集合管31の内部が高圧にな
っているので、後の操作を行う前に遮断弁35を開い
て、ガスをベントライン33側へ排出しておくのがよ
い。いきなり遮断弁21を開くと高圧のガスがプロセス
チャンバ37に吹き込んで、内部のストレスやほこりの
巻き上げ等が起こるからである。
【0067】次に、漏れ検定の動作について説明する。
本システムでの漏れ検定には、遮断弁21の漏れ検定
と、遮断弁25A、25Bの漏れ検定と、遮断弁29
A、29Bの漏れ検定とがある。
【0068】まず遮断弁21の漏れ検定を説明する。ま
ず準備操作として遮断弁21及び遮断弁35を閉じ、そ
して遮断弁25A、29Aをともに開いて集合管31に
プロセスガスAを導入する。このとき遮断弁29Bは閉
じておく。またマスフローコントローラ27Aは全開状
態にしておく。すると、圧力センサ11の指示値がプロ
セスガスAの供給圧にまで上昇する。指示値が十分に上
昇したら遮断弁29Aを閉じる。この状態は、圧力セン
サ11の計測位置を含む範囲が高圧の気密状態にされた
状態である。この状態で1日程度放置し、圧力センサ1
1の指示値の低下の有無により遮断弁21の漏れを検定
する。
【0069】すなわち、指示値に低下がない場合には遮
断弁21に漏れはないと判断され、指示値に低下があっ
た場合には、遮断弁21を通してガスがプロセスチャン
バ37の側へ逃げた、つまり閉じているはずの遮断弁2
1に漏れがあると判断される。ここで厳密には、指示値
の低下の原因が遮断弁21でなく遮断弁35の漏れであ
る可能性もある。しかしベントライン33上に設けられ
ている遮断弁35は、プロセスチャンバ37の入口に設
けられている遮断弁21と比較して実プロセス実施時に
おける開閉頻度が著しく低く、漏れが生じる可能性もそ
の分低い。なお、この検定をした後は集合管31の内部
が高圧になっているので、後の操作を行う前に遮断弁3
5を開いて、ガスをベントライン33側へ排出しておく
のがよい。
【0070】続いて遮断弁25A、25Bの漏れ検定を
説明する。まず準備操作として遮断弁25A、25Bを
ともに閉じ、遮断弁29A、29Bをともに開く。ま
た、マスフローコントローラ27A、27Bはともに全
開状態にしておく。そして遮断弁21または遮断弁35
を開いて各ガスライン23A、23B、集合管31内の
残留ガスを排気する。すると、圧力センサ11の指示値
が真空に近い低圧まで下がる。指示値が安定したら、遮
断弁21および遮断弁35をともに閉じる。この状態
は、圧力センサ11の計測位置を含む範囲が低圧の気密
状態にされた状態である。この状態で1日程度放置し、
圧力センサ11の指示値の上昇の有無により遮断弁25
A、25Bの漏れを検定する。
【0071】すなわち、指示値に上昇がない場合には遮
断弁25A、25Bのいずれにも漏れはないと判断さ
れ、指示値に上昇があった場合には、遮断弁25A、2
5Bのいずれかまたは双方を通してプロセスガスが進入
した、つまり閉じているはずの遮断弁25A、25Bの
いずれかまたは双方に漏れがあると判断される。なお、
遮断弁25A、25Bのいずれかまたは双方から進入し
たプロセスガスは、マスフローコントローラ27A、2
7Bを経由して圧力センサ11の計測位置に至るわけだ
が、マスフローコントローラ27A、27Bがともに全
開状態とされているので、特に問題はない。
【0072】続いて遮断弁29A、29Bの漏れ検定を
説明する。まず準備操作として遮断弁25A、25Bを
ともに開き、遮断弁29A、29Bをともに閉じる。ま
た、マスフローコントローラ27A、27Bはともに全
開状態にしておく。そして遮断弁21または遮断弁35
を開いて集合管31内の残留ガスを排気する。すると、
圧力センサ11の指示値が真空に近い低圧まで下がる。
指示値が十分に下がったら、遮断弁21および遮断弁3
5をともに閉じる。この状態は、圧力センサ11の計測
位置を含む範囲が低圧の気密状態にされた状態である。
この状態で1日程度放置し、圧力センサ11の指示値の
上昇の有無により遮断弁29A、29Bの漏れを検定す
る。
【0073】すなわち、指示値に上昇がない場合には遮
断弁29A、29Bのいずれにも漏れはないと判断さ
れ、指示値に上昇があった場合には、遮断弁29A、2
9Bのいずれかまたは双方を通してプロセスガスが進入
した、つまり閉じているはずの遮断弁29A、29Bの
いずれかまたは双方に漏れがあると判断される。なお、
遮断弁29A、29Bのいずれかまたは双方から進入し
たプロセスガスは、マスフローコントローラ27A、2
7Bを経由したものであるが、マスフローコントローラ
27A、27Bがともに全開状態とされているので、特
に問題はない。
【0074】上記の遮断弁25A、25Bの漏れ検定で
も遮断弁29A、29Bの漏れ検定でも、漏れがあると
判断された場合に、漏れのあるのは2つの遮断弁(A、
B)のいずれなのかまたは双方なのかは、それだけでは
特定できない。しかし、遮断弁25A、25Bにはいず
れも漏れがないが遮断弁29A、29Bにはいずれかま
たは双方に漏れがあると判断された場合には、遮断弁2
5A、29Bを閉じ、遮断弁25B、29Aを開いた状
態で同様に圧力センサ11の指示値の上昇の有無を見れ
ば、遮断弁29Bの漏れの有無を確認できる。(A、
B)を逆にすれば遮断弁29Aの漏れの有無を確認でき
る。遮断弁29A、29Bにはいずれも漏れがないが遮
断弁25A、25Bにはいずれかまたは双方に漏れがあ
ると判断された場合も同様にして漏れのある弁を確認で
きる。
【0075】以上詳細に説明したように本実施の形態に
係るガスシステムでは、各ガスライン23A、23Bを
合流させた集合管31の遮断弁21の入側に圧力センサ
11を設けてその位置の圧力をモニタするようにしたの
で、各マスフローコントローラを通して供給されるガス
の圧力上昇を測定することにより、1個の圧力センサで
各マスフローコントローラごとに流量検定ができるもの
である。
【0076】そして、圧力センサ11の指示値を流量モ
ニタリングシステム13でサンプリングし、相関係数が
所定の値以上となるなるべく広い範囲で最小二乗法によ
り傾斜を演算して検定することとしたので、2点測定で
検定するようなシステムと比較して著しく検定精度が高
い。特に、圧力センサ11の指示値にリップルがあるよ
うな場合や、ノイズがあるような場合にも高精度な検定
ができるものである。また、算出した傾斜をあらかじめ
測定した初期値と比較して、変動がある場合にはその変
動を相殺するように本体コントローラ15または流量モ
ニタリングシステム13から各マスフローコントローラ
への駆動信号を調整するようにしたので、マスフローコ
ントローラの流量特性の変動を自動的に補正して、正し
いガス流量で実プロセスを続行することができる。
【0077】また、圧力センサ11の取付位置を高圧ま
たは低圧の気密状態にして放置したときの指示値の変動
により各遮断弁の漏れ検定をするようにしたので、ブル
ドン管による測定よりもはるかに高精度で微小な漏れを
検出できる。また、気密状態とする部分の配管容積が既
知であればリークレートをも算出できる。また、ヘリウ
ムリークディテクタと異なり漏れ検定のために特別の配
管の接続を要することもなくかつそれより安価に構成で
きる。また、ベントライン33が設けられているので、
検定により集合管31の部分が高圧になっても、プロセ
スチャンバ37に高圧ガスを流すことなく排出できるも
のである。
【0078】なお、本実施の形態は本発明を限定するも
のではないので、図中に示した各遮断弁やマスフローコ
ントローラ、圧力センサ等に加えてさらに必要に応じて
他のユニットなどを付加してもかまわない。また、各マ
スフローコントローラの入側位置等にパージガスを供給
するパージラインを付加することを妨げない。また、ベ
ントライン33を省略した図2のような構成にしても、
種々の検定機能自体には影響はない。
【0079】[第2の実施の形態]図3に、第2の実施
の形態に係るガスシステムの構成を示す。このガスシス
テムは、各ガスライン23A、23Bが独立したままプ
ロセスチャンバ37に至っている点で第1の実施の形態
のものと異なるが、それ以外は大略同一である。そこで
相違点に絞って説明すると、各ガスライン23A、23
Bにそれぞれ遮断弁21A、21Bが設けられている。
また、マスフローコントローラ27A、27Bの直後の
遮断弁29A、29Bがなく、代わりに各ガスライン2
3A、23Bとベントライン33との連結箇所にそれぞ
れ遮断弁39A、39Bが設けられている。そして圧力
センサ11の取付位置は、ベントライン33の遮断弁3
5のすぐ上流側とされている。なお図示は省略するが、
本体コントローラ15、流量モニタリングシステム13
等の制御系は同一である。
【0080】このガスシステムの動作を説明する。この
ガスシステムも、通常のプロセス動作の他にマスフロー
コントローラ27A、27Bの流量検定や遮断弁25
A、25B、21A、21Bの漏れ検定が可能である。
通常のプロセス動作は、遮断弁39A、39Bを閉じて
おいて、プロセスガスAを用いる処理であれば、遮断弁
25A、21Aを開いてそしてマスフローコントローラ
27Aでガス流量を調整しつつ、ガスライン23Aを経
由して処理槽37にプロセスガスAを導入し、所定の処
理を行う。プロセスガスBを用いる処理であればガスラ
イン23Bについて同様の操作を行い処理槽37にプロ
セスガスBを導入して処理を行う。プロセスガスA、B
の双方を用いる処理も可能である。
【0081】次に流量検定動作について説明する。ここ
ではマスフローコントローラ27Aの流量検定を行う場
合について説明するが、マスフローコントローラ27B
の流量検定も同様である。
【0082】流量検定動作を行うときには、まず準備操
作として、遮断弁39Aを開き遮断弁39Bを閉じる。
遮断弁39Aを開くのは、圧力センサ11の取付位置を
ガスライン23Aに連通させ、遮断弁21Aの入側位置
での圧力を計測できるようにするためである。遮断弁3
9Bを閉じるのは、プロセスガスAがガスライン23B
に進入するのを防ぐためである。そして遮断弁25Aと
遮断弁35(もしくは遮断弁21A)とをともに開く。
この状態では、プロセスガスAがガスライン23Aに導
入される一方、マスフローコントローラ27A以後の部
分は真空に近い低圧となっており、圧力センサ11の指
示値によりその圧力を知ることができる。
【0083】そして遮断弁35(もしくは遮断弁21
A)を閉じると、マスフローコントローラ27A以後の
部分において、プロセスガスが逃げ場を失うのでその部
分の圧力がプロセスガスによりその供給圧に達するまで
上昇する。このとき、マスフローコントローラ27Aに
より流量が規制されるので、圧力は徐々に上昇する。圧
力センサ11の指示値はこの徐々に上昇する圧力を示す
ので、第1の実施の形態の場合と同様に図7のようなグ
ラフが得られ、その傾斜によりマスフローコントローラ
27Aの流量検定がなされる。なお、この検定をした後
はガスライン23Aの内部が高圧になっているので、後
の操作を行う前に遮断弁35を開いて、ガスをベントラ
イン33側へ排出しておくのがよい。
【0084】その検定の詳細は、第1の実施の形態で説
明したのと同様で流量モニタリングシステム13による
データサンプリング、範囲決定および最小二乗法による
傾斜算出(図9)、初期値との比較、自動補正(図1
2)を行うものである。
【0085】次に、漏れ検定について説明する。本シス
テムでの漏れ検定は、ガスライン23Aと23Bとで別
々に行われる。ここではガスライン23Aの漏れ検定を
行う場合について説明するが、ガスライン23Bの漏れ
検定も同様である。そしてガスライン23Aの漏れ検定
には、遮断弁21Aの漏れ検定と、遮断弁25Aの漏れ
検定とがあり、いずれも遮断弁39Aを開いてガスライ
ン23Aとベントライン33とを連通させ、そして遮断
弁39Bを閉じてガスライン23Bとベントライン33
とを切り離して行う。
【0086】まず遮断弁21Aの漏れ検定を説明する。
まず準備操作として遮断弁21A及び遮断弁35を閉
じ、そして遮断弁25Aを開いてガスライン23Aにプ
ロセスガスAを導入する。また、マスフローコントロー
ラ27Aは全開状態にしておく。すると、圧力センサ1
1の指示値がプロセスガスAの供給圧にまで上昇する。
指示値が十分に上昇したら遮断弁25Aを閉じる。この
状態は、圧力センサ11の計測位置を含む範囲が高圧の
気密状態にされた状態である。この状態で1日程度放置
し、圧力センサ11の指示値の低下の有無により遮断弁
21Aの漏れを検定する。
【0087】すなわち、指示値に低下がない場合には遮
断弁21Aに漏れはないと判断され、指示値に低下があ
った場合には、遮断弁21Aを通してガスがプロセスチ
ャンバ37の側へ逃げた、つまり閉じているはずの遮断
弁21Aに漏れがあると判断される。ここで厳密には、
指示値の低下の原因が遮断弁21でなく遮断弁35や遮
断弁39Bの漏れである可能性もある。しかしベントラ
イン33上に設けられている遮断弁35や遮断弁39B
は、プロセスチャンバ37の入口に設けられている遮断
弁21Aと比較して実プロセス実施時における開閉頻度
が著しく低く、漏れが生じる可能性もその分低い。な
お、この検定をした後はガスライン23Aの内部が高圧
になっているので、後の操作を行う前に遮断弁35を開
いて、ガスをベントライン33側へ排出しておくのがよ
い。
【0088】続いて遮断弁25Aの漏れ検定を説明す
る。まず準備操作として遮断弁25Aを閉じ、そして遮
断弁21Aまたは遮断弁35を開いてガスライン23A
内の残留ガスを排気する。また、マスフローコントロー
ラ27Aは全開状態にしておく。すると、圧力センサ1
1の指示値が真空に近い低圧まで下がる。指示値が安定
したら、遮断弁21Aおよび遮断弁35をともに閉じ
る。この状態は、圧力センサ11の計測位置を含む範囲
が低圧の気密状態にされた状態である。この状態で1日
程度放置し、圧力センサ11の指示値の上昇の有無によ
り遮断弁25Aの漏れを検定する。
【0089】すなわち、指示値に上昇がない場合には遮
断弁25Aに漏れはないと判断され、指示値に上昇があ
った場合には、遮断弁25Aを通してプロセスガスが進
入した、つまり閉じているはずの遮断弁25Aに漏れが
あると判断される。ここで厳密には、指示値の上昇の原
因が遮断弁25Aでなく遮断弁39Bの漏れである可能
性もある。しかしベントライン33上に設けられている
遮断弁39Bは、プロセスガスのライン上に設けられて
いる遮断弁25Aと比較して実プロセス実施時における
開閉頻度が著しく低く、漏れが生じる可能性もその分低
い。なお、遮断弁25Aから進入したプロセスガスは、
マスフローコントローラ27Aを経由して圧力センサ1
1の計測位置に至るわけだが、マスフローコントローラ
27Aが全開状態とされているので、特に問題はない。
【0090】以上詳細に説明したように本実施の形態に
係るガスシステムでは、各ガスライン23A、23Bの
遮断弁21A、21Bの入側位置に連通するベントライ
ン33上に圧力センサ11を設けてその位置の圧力をモ
ニタするようにしたので、各マスフローコントローラを
通して供給されるガスの圧力上昇を測定することによ
り、1個の圧力センサで各マスフローコントローラごと
に流量検定ができるものである。そして、第1の実施の
形態の場合と同様に圧力センサ11の指示値を流量モニ
タリングシステム13でサンプリングして最小二乗法等
の手法を用いて検定することとしたので、高精度な検定
ができ、またマスフローコントローラの流量特性の変動
を自動的に補正して、正しいガス流量で実プロセスを続
行することができるものである。
【0091】また、圧力センサ11の取付位置を高圧ま
たは低圧の気密状態にして放置したときの指示値の変動
により各遮断弁の漏れ検定をするようにしたので、第1
の実施の形態の場合と同様に高精度にかつ簡易に漏れ検
定ができる。特に、各ガスラインごとに独立に漏れ検定
ができるので、漏れのある遮断弁を常に特定できるもの
である。
【0092】さらに、流量検定も漏れ検定も、検定する
ガスラインと他のガスラインとを切り離した状態でなさ
れるので、あるガスラインで何らかの検定をしていると
きでも、他のガスラインは通常の稼動が可能である。従
って他のガスラインのプロセスガスのみで実施できる実
プロセスならば、検定と並行して実施可能である。ま
た、ベントライン33が設けられているので、検定によ
りガスラインの内部が高圧になっても、プロセスチャン
バ37に高圧ガスを流すことなく排出できるものであ
る。
【0093】なお、本実施の形態は本発明を限定するも
のではないので、図中に示した各遮断弁やマスフローコ
ントローラ、圧力センサ等に加えてさらに必要に応じて
他のユニットなどを付加してもかまわない。また、各マ
スフローコントローラの入側位置等にパージガスを供給
するパージラインを付加することを妨げない。
【0094】[第3の実施の形態]図4に、第3の実施
の形態に係るガスシステムの構成を示す。このガスシス
テムは、各ガスライン23A、23Bが独立したままプ
ロセスチャンバ37に至っている点で第2の実施の形態
のものと同一であるが、ベントライン33がなく代わり
にパージライン41が設けられている点で相違する。パ
ージライン41は、各ガスライン23A、23Bにおけ
るマスフローコントローラ27A、27Bの入側にパー
ジガスであるN2 を供給するラインであって、遮断弁4
3が設けられている。また、パージライン41と各ガス
ライン23A、23Bとの連結箇所にそれぞれ遮断弁4
5A、45Bが設けられている。また、ベントライン3
3がないことに伴い遮断弁35、39A、39Bもな
い。そして圧力センサ11の取付位置は、パージライン
41上の遮断弁43の出側位置とされている。なお図示
は省略するが、本体コントローラ15、流量モニタリン
グシステム13等の制御系は同一である。
【0095】このガスシステムの動作を説明する。この
ガスシステムも、通常のプロセス動作の他にマスフロー
コントローラ27A、27Bの流量検定や遮断弁25
A、25B、21A、21Bの漏れ検定が可能である。
通常のプロセス動作は、遮断弁45A、45Bを閉じて
おいて、プロセスガスAを用いる処理であれば、遮断弁
25A、21Aを開いてそしてマスフローコントローラ
27Aでガス流量を調整しつつ、ガスライン23Aを経
由して処理槽37にプロセスガスAを導入し、所定の処
理を行う。プロセスガスBを用いる処理であればガスラ
イン23Bについて同様の操作を行い処理槽37にプロ
セスガスBを導入して処理を行う。プロセスガスA、B
の双方を用いる処理も可能である。
【0096】次に流量検定動作について説明する。ここ
ではマスフローコントローラ27Aの流量検定を行う場
合について説明するが、マスフローコントローラ27B
の流量検定も同様である。
【0097】流量検定動作を行うときには、まず準備操
作として、遮断弁25Aと遮断弁45Bとを閉じ、遮断
弁43と遮断弁45Aと遮断弁21Aとを開く。遮断弁
45Bを閉じるのは、ガスライン23Bをパージライン
41から切り離すためである。遮断弁45Aを開くの
は、ガスライン23Aをパージライン41に連通させ、
マスフローコントローラ27Aの入側位置での圧力を圧
力センサ11で計測できるようにするためである。この
とき、パージガスN2 がパージライン41からガスライ
ン23Aに供給され、マスフローコントローラ27Aと
プロセスチャンバ37とを経由して排気される。この状
態で、流量が安定するまでしばらく待つ。流量が安定し
た状態では、圧力センサ11はパージガスN2 の供給圧
を指示しており、ガスライン23Aにはマスフローコン
トローラ27Aの規制流量のパージガスN2 が流れてい
る。
【0098】そして遮断弁43を閉じてパージガスN2
の供給を絶つと、圧力センサ11の計測位置からはマス
フローコントローラ27Aを通じてパージガスN2 が徐
々に排気されるので、圧力センサ11の指示値は第1、
第2の実施の形態の場合と逆に徐々に低下する。従って
図6のようなグラフが得られる。このグラフの傾斜は図
7の場合とは逆に右下がりであるが、マスフローコント
ローラ27Aの流量を示していることに変わりはないの
で、これにより流量検定がなされる。その検定の内容の
詳細は、第1、第2の実施の形態で説明したのと同様で
流量モニタリングシステム13によるデータサンプリン
グ、範囲決定および最小二乗法による傾斜算出(図
8)、初期値との比較、自動補正(図12)を行うもの
である。なお、ここではパージガスN2 を用いて流量検
定を行うこととしたが、プロセスガスAで流量検定する
ことも可能である。
【0099】次に、漏れ検定について説明する。本シス
テムでの漏れ検定は、ガスライン23Aと23Bとで別
々に行われる。ここではガスライン23Aの漏れ検定を
行う場合について説明するが、ガスライン23Bの漏れ
検定も同様である。そしてガスライン23Aの漏れ検定
には、遮断弁21Aの漏れ検定と、遮断弁25Aの漏れ
検定とがあり、いずれも遮断弁45Aを開いてガスライ
ン23Aとパージライン41とを連通させ、そして遮断
弁45Bを閉じてガスライン23Bとパージライン41
とを切り離して行う。
【0100】まず遮断弁21Aの漏れ検定を説明する。
まず準備操作として遮断弁25Aを閉じ、遮断弁43を
開き遮断弁21Aを閉じて、ガスライン23A内にパー
ジガスN2 を導入する。また、マスフローコントローラ
27Aは全開状態としておく。この状態で圧力センサ1
1の指示値が安定するとその指示値はパージガスN2
供給圧となる。そして遮断弁43を閉じると、圧力セン
サ11の計測位置を含む範囲が高圧の気密状態にされた
状態となる。この状態で1日程度放置し、圧力センサ1
1の指示値の低下の有無により遮断弁21Aの漏れを検
定する。
【0101】すなわち、指示値に低下がない場合には遮
断弁21Aに漏れはないと判断され、指示値に低下があ
った場合には、遮断弁21Aを通してガスがプロセスチ
ャンバ37の側へ逃げた、つまり閉じているはずの遮断
弁21Aに漏れがあると判断される。ここで厳密には、
指示値の低下の原因が遮断弁21でなく遮断弁45Bの
漏れである可能性もある。しかし、プロセスチャンバ3
7の入口に設けられている遮断弁21Aと異なり遮断弁
45Bは、パージライン41に設けられており実プロセ
ス実施時における開閉頻度が著しく低く、また扱うガス
も原則的には不活性のN2 のみであるため、漏れが生じ
る可能性もその分低い。なお、遮断弁21Aからガスが
漏れることによる圧力低下は、マスフローコントローラ
27Aを経由して圧力センサ11の計測位置に伝達され
るわけだが、マスフローコントローラ27Aが全開状態
とされているので、特に問題はない。また、ここではパ
ージガスN2 を用いて遮断弁21Aの漏れ検定を行うこ
ととしたが、プロセスガスAで検定することも可能であ
る。
【0102】続いて遮断弁25Aの漏れ検定を説明す
る。まず準備操作として遮断弁25Aと遮断弁43とを
閉じ、そして遮断弁21Aを開いてガスライン23A内
の残留ガスを排気する。また、マスフローコントローラ
27Aは全開状態としておく。すると、圧力センサ11
の指示値が真空に近い低圧まで下がる。指示値が安定し
たら遮断弁21Aを閉じる。この状態は、圧力センサ1
1の計測位置を含む範囲が低圧の気密状態にされた状態
である。この状態で1日程度放置し、圧力センサ11の
指示値の上昇の有無により遮断弁25Aの漏れを検定す
る。
【0103】すなわち、指示値に上昇がない場合には遮
断弁25Aに漏れはないと判断され、指示値に上昇があ
った場合には、遮断弁25Aを通してプロセスガスが進
入した、つまり閉じているはずの遮断弁25Aに漏れが
あると判断される。ここで厳密には、指示値の上昇の原
因が遮断弁25Aでなく遮断弁43や遮断弁45Bの漏
れである可能性もある。しかし、プロセスチャンバ37
の入口に設けられている遮断弁21Aと異なり遮断弁4
3や遮断弁45Bは、パージライン41に設けられてお
り実プロセス実施時における開閉頻度が著しく低く、ま
た扱うガスも原則的には不活性のN2 のみであるため、
漏れが生じる可能性もその分低い。
【0104】以上詳細に説明したように本実施の形態に
係るガスシステムでは、各ガスライン23A、23Bの
マスフローコントローラ27A、27Bの入側位置に連
通するパージライン41上に圧力センサ11を設けてそ
の位置の圧力をモニタするようにし、そして圧力センサ
11の指示値を流量モニタリングシステム13でサンプ
リングして最小二乗法等の手法を用いて検定することと
したので、1個の圧力センサで各マスフローコントロー
ラごとに高精度な検定ができるものである。またマスフ
ローコントローラの流量特性の変動を自動的に補正し
て、正しいガス流量で実プロセスを続行することができ
るものである。
【0105】また、圧力センサ11の取付位置を高圧ま
たは低圧の気密状態にして放置したときの指示値の変動
により各遮断弁の漏れ検定をするようにしたので、第
1、第2の実施の形態の場合と同様に高精度にかつ簡易
に漏れ検定ができる。特に、各ガスラインごとに独立に
漏れ検定ができるので、漏れのある遮断弁を常に特定で
きるものである。
【0106】なお、本実施の形態は本発明を限定するも
のではないので、図中に示した各遮断弁やマスフローコ
ントローラ、圧力センサ等に加えてさらに必要に応じて
他のユニットなどを付加してもかまわない。また、各マ
スフローコントローラの出側位置等からプロセスチャン
バ37をバイパスして排気するベントラインを付加する
ことを妨げない。ベントラインがある場合には特に、あ
るガスラインでの何らかの検定と他のガスラインでの実
プロセスとを並行して実施できる利点がある。
【0107】[第4の実施の形態]図5に、第4の実施
の形態に係るガスシステムの構成を示す。このガスシス
テムは、各ガスライン23A、23Bが独立したままプ
ロセスチャンバ37に至っておりマスフローコントロー
ラ27A、27Bの入側に圧力センサが設けられている
点で第3の実施の形態のものと同一であるが、パージラ
イン41がない点と各ガスライン23A、23Bごとに
それぞれ圧力センサ11A、11Bが設けられている点
とで相違する。パージライン41がないことにより、遮
断弁43や遮断弁45A、45Bもない。また、圧力セ
ンサが複数あるので、それらからの検知信号を取りまと
めて流量モニタリングシステム13に入力するマルチポ
ート14が設けられている。
【0108】このガスシステムの動作を説明する。この
ガスシステムも、通常のプロセス動作の他にマスフロー
コントローラ27A、27Bの流量検定や遮断弁25
A、25B、21A、21Bの漏れ検定が可能である。
通常のプロセス動作は、プロセスガスAを用いる処理で
あれば、遮断弁25A、21Aを開いてそしてマスフロ
ーコントローラ27Aでガス流量を調整しつつ、ガスラ
イン23Aを経由して処理槽37にプロセスガスAを導
入し、所定の処理を行う。プロセスガスBを用いる処理
であればガスライン23Bについて同様の操作を行い処
理槽37にプロセスガスBを導入して処理を行う。プロ
セスガスA、Bの双方を用いる処理も可能である。
【0109】次に流量検定動作について説明する。ここ
ではマスフローコントローラ27Aの流量検定を行う場
合について説明するが、マスフローコントローラ27B
の流量検定も同様である。
【0110】流量検定動作を行うときには、まず準備操
作として、遮断弁25Aと遮断弁21Aとを開きガスラ
イン23AにプロセスガスAを流す。このときの流量は
マスフローコントローラ27Aの規制流量である。この
状態で、流量が安定すると、圧力センサ11Aはプロセ
スガスAの供給圧力を示す。そして遮断弁25Aを閉じ
てプロセスガスAの供給を絶つと、圧力センサ11Aの
計測位置からはマスフローコントローラ27Aを通じて
プロセスガスAが徐々に排気されるので、圧力センサ1
1Aの指示値は第3の実施の形態の場合と同様に徐々に
低下する。従って第3の実施の形態の場合と同様に図6
のようなグラフが得られ、右下がりの傾斜により流量検
定がなされる。その検定の内容の詳細は、第1、第2の
実施の形態で説明したのと同様で流量モニタリングシス
テム13によるデータサンプリング、範囲決定および最
小二乗法による傾斜算出(図8)、初期値との比較、自
動補正(図12)を行うものである。
【0111】次に、漏れ検定について説明する。本シス
テムでの漏れ検定は、ガスライン23Aと23Bとで別
々に行われる。ここではガスライン23Aの漏れ検定を
行う場合について説明するが、ガスライン23Bの漏れ
検定も同様である。そしてガスライン23Aの漏れ検定
には、遮断弁21Aの漏れ検定と、遮断弁25Aの漏れ
検定とがある。
【0112】まず遮断弁21Aの漏れ検定を説明する。
まず準備操作として遮断弁25Aを開いてガスライン2
3A内にプロセスガスAを導入し、遮断弁21Aを閉じ
る。また、マスフローコントローラ27Aは全開状態に
しておく。この状態で圧力センサ11Aの指示値が安定
するとその指示値はプロセスガスAの供給圧となる。そ
して遮断弁25Aを閉じると、圧力センサ11Aの計測
位置を含む範囲が高圧の気密状態にされた状態となる。
この状態で1日程度放置し、圧力センサ11Aの指示値
の低下の有無により遮断弁21Aの漏れを検定する。す
なわち、指示値に低下がない場合には遮断弁21Aに漏
れはないと判断され、指示値に低下があった場合には、
遮断弁21Aを通してガスがプロセスチャンバ37の側
へ逃げた、つまり閉じているはずの遮断弁21Aに漏れ
があると判断される。なお、遮断弁21Aからガスが漏
れることによる圧力低下は、マスフローコントローラ2
7Aを経由して圧力センサ11Aの計測位置に伝達され
るわけだが、マスフローコントローラ27Aが全開状態
とされているので、特に問題はない。
【0113】続いて遮断弁25Aの漏れ検定を説明す
る。まず準備操作として遮断弁25Aを閉じ、そして遮
断弁21Aを開いてガスライン23A内の残留ガスを排
気する。また、マスフローコントローラ27Aは全開状
態にしておく。すると、圧力センサ11Aの指示値が真
空に近い低圧まで下がる。指示値が安定したら遮断弁2
1Aを閉じる。この状態は、圧力センサ11Aの計測位
置を含む範囲が低圧の気密状態にされた状態である。こ
の状態で1日程度放置し、圧力センサ11Aの指示値の
上昇の有無により遮断弁25Aの漏れを検定する。すな
わち、指示値に上昇がない場合には遮断弁25Aに漏れ
はないと判断され、指示値に上昇があった場合には、遮
断弁25Aを通してプロセスガスが進入した、つまり閉
じているはずの遮断弁25Aに漏れがあると判断され
る。
【0114】以上詳細に説明したように本実施の形態に
係るガスシステムでは、各ガスライン23A、23Bご
とに圧力センサ11A、11Bを設けてその位置の圧力
をモニタするようにし、そしてその指示値を流量モニタ
リングシステム13でサンプリングして最小二乗法等の
手法を用いて検定することとしたので、各マスフローコ
ントローラごとに高精度な検定ができるものである。ま
たマスフローコントローラの流量特性の変動を自動的に
補正して、正しいガス流量で実プロセスを続行すること
ができるものである。
【0115】また、圧力センサ11の取付位置を高圧ま
たは低圧の気密状態にして放置したときの指示値の変動
により各遮断弁の漏れ検定をするようにしたので、第
1、第2の実施の形態の場合と同様に高精度にかつ簡易
に漏れ検定ができる。特に、各ガスラインごとに独立に
漏れ検定ができるので、漏れのある遮断弁を常に特定で
きるものである。
【0116】なお、本実施の形態は本発明を限定するも
のではないので、図中に示した各遮断弁やマスフローコ
ントローラ、圧力センサ等に加えてさらに必要に応じて
他のユニットなどを付加してもかまわない。また、各マ
スフローコントローラの出側位置等からプロセスチャン
バ37をバイパスして排気するベントラインを付加する
ことや、各マスフローコントローラの入側位置等にパー
ジガスを供給するパージラインを付加することを妨げな
い。ベントラインがある場合には特に、あるガスライン
での何らかの検定と他のガスラインでの実プロセスとを
並行して実施できる利点がある。
【0117】また、各圧力センサ11A、11Bをマス
フローコントローラ27A、27Bの上流側に設けた
が、下流側に設けてもかまわない。ただしその場合の流
量検定は、第1、第2の実施の形態のように圧力上昇方
式(図7、図9)で行われることになる。さらに、圧力
センサの位置がガスラインごとに異なってもよく、マス
フローコントローラの上流側と下流側との双方に圧力セ
ンサを配置したガスラインがあってもよい。
【0118】なお、前記各実施の形態を組み合わせるこ
とも可能である。図13に示すのはその一例であって、
2本のプロセスガスラインにより前記第3実施例のシス
テムを形成するX群と、2本のプロセスガスラインによ
り前記第4実施例のシステムを形成するY群と、3本の
プロセスガスラインにより前記第1実施例のシステムを
形成するZ群とを1つのプロセスチャンバにつないだも
のである。
【0119】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように請求
項1〜5の発明によれば、プロセスガスそのものでマス
フローコントローラの流量検定ができるガス配管系の検
定システムが提供されている。特に請求項2、3の発明
によれば、複数のガスラインが併置された配管系におい
てマスフローコントローラごとに流量検定ができるガス
配管系の検定システムが提供されている。
【0120】また、請求項4、6の発明によれば、圧力
計のリップルやノイズ等に強く精度の高い流量検定がで
きるガス配管系の検定システムが提供されている。ま
た、請求項5、7の発明によれば、マスフローコントロ
ーラの流量特性の変化があっても自動的にこれを補償し
て正しいプロセスを実施できるガス配管系の検定システ
ムが提供されている。
【0121】また、請求項9〜11の発明によれば、遮
断弁の漏れの有無の高精度な検定ができるガス配管系の
検定システムが提供されている。特に請求項10、11
の発明によれば、複数のガスラインが併置された配管系
においてガスラインごとに遮断弁の漏れの有無の検定が
できるガス配管系の検定システムが提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係るガスシステムの構成図
である。
【図2】図1のものからベントラインを省略したガスシ
ステムの構成図である。
【図3】第2の実施の形態に係るガスシステムの要部を
示す構成図である。
【図4】第3の実施の形態に係るガスシステムの要部を
示す構成図である。
【図5】第4の実施の形態に係るガスシステムの要部を
示す構成図である。
【図6】マスフローコントローラの流量検定による圧力
降下を示すグラフである。
【図7】マスフローコントローラの流量検定による圧力
上昇を示すグラフである。
【図8】マスフローコントローラの流量検定(降下方
式)による圧力計のデータを示すグラフである。
【図9】マスフローコントローラの流量検定(上昇方
式)による圧力計のデータを示すグラフである。
【図10】マスフローコントローラの流量検定の精度を
説明するグラフである。
【図11】マスフローコントローラの流量検定の精度を
説明するグラフである。
【図12】マスフローコントローラとモニタリングシス
テムとのデータ転送を示すブロック図である。
【図13】複合的なガスシステムを示す構成図である。
【符号の説明】
11、11A、11B 圧力センサ 13 流量モニタリングシステム 21、21A、21B 遮断弁(終段遮断弁) 23A、23B ガスライン 25A、25B 遮断弁(第1遮断弁) 27A、27B マスフローコントローラ 29A、29B 遮断弁(第2遮断弁) 33 ベントライン 35 遮断弁(ベント遮断弁) 37 プロセスチャンバ 41 パージライン(テストガスライ
ン)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1遮断弁とその下流側のマスフローコ
    ントローラとその下流側の終段遮断弁とを備えたガスラ
    インを経由してプロセスガス源からプロセスチャンバに
    プロセスガスを供給するガス配管系の検定を行うシステ
    ムにおいて、 前記終段遮断弁の入側位置での圧力を計測する圧力計を
    有し、 前記第1遮断弁を開いて前記終段遮断弁を閉じ、前記マ
    スフローコントローラを通して前記終段遮断弁の上流側
    にプロセスガスを導入したときの圧力上昇を前記圧力計
    で測定することにより前記マスフローコントローラの流
    量を検定することを特徴とするガス配管系の検定システ
    ム。
  2. 【請求項2】 第1遮断弁とその下流側のマスフローコ
    ントローラとその下流側の第2遮断弁とをそれぞれ備え
    た複数のガスラインを経由して複数のプロセスガス源か
    らプロセスチャンバにプロセスガスを供給するガス配管
    系の検定を行うシステムにおいて、 前記各ガスラインの合流点より下流に設けられた終段遮
    断弁と、 前記終段遮断弁の入側位置での圧力を計測する圧力計を
    有し、 あるガスラインの前記第1遮断弁および第2遮断弁を開
    いて前記終段遮断弁および他のすべてのガスラインの前
    記第2遮断弁を閉じ、そのガスラインの前記マスフロー
    コントローラを通して前記終段遮断弁の上流側にそのプ
    ロセスガスを導入したときの圧力上昇を前記圧力計で測
    定することによりそのガスラインの前記マスフローコン
    トローラの流量を検定することを特徴とするガス配管系
    の検定システム。
  3. 【請求項3】 第1遮断弁とその下流側のマスフローコ
    ントローラとその下流側の終段遮断弁とをそれぞれ備え
    た複数のガスラインを経由して複数のプロセスガス源か
    らプロセスチャンバにプロセスガスを供給するガス配管
    系の検定を行うシステムにおいて、 前記各終段遮断弁の入側位置を排気口へ連通するベント
    ラインと、 このベントラインに設けられたベント遮断弁と、 前記ベントラインと前記各ガスラインと間にそれぞれ設
    けられた第3遮断弁と、 前記ベント遮断弁の入側位置での圧力を計測する圧力計
    とを有し、 あるガスラインの前記第1遮断弁および第3遮断弁を開
    いて前記終段遮断弁および他のすべてのガスラインの前
    記第3遮断弁および前記ベント遮断弁を閉じ、そのガス
    ラインの前記マスフローコントローラを通して前記ベン
    ト遮断弁の上流側にそのプロセスガスを導入したときの
    圧力上昇を前記圧力計で測定することによりそのガスラ
    インの前記マスフローコントローラの流量を検定するこ
    とを特徴とするガス配管系の検定システム。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載するガス配管系の検定システムにおいて、 前記圧力計の指示値を所定の時間間隔でサンプリング
    し、 サンプリングされたデータの相関係数の絶対値が所定の
    値以上になるように対象範囲を定め、 前記対象範囲内のデータについて最小二乗法により傾き
    を求めてこの傾きにより前記マスフローコントローラの
    流量を検定することを特徴とするガス配管系の検定シス
    テム。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載するガス配管系の検定システムにおいて、 前記マスフローコントローラの取付時に測定を行いその
    結果を初期値として記憶し、 ガス配管系稼動後に再度測定を行いその結果の前記初期
    値からのずれを補償するように前記マスフローコントロ
    ーラの流量設定を変更することを特徴とするガス配管系
    の検定システム。
  6. 【請求項6】 第1遮断弁とその下流側のマスフローコ
    ントローラとを備えたガスラインを経由してプロセスガ
    ス源からプロセスチャンバにプロセスガスを供給するガ
    ス配管系の検定を行うシステムにおいて、 前記マスフローコントローラの入側位置での圧力を計測
    する圧力計を備え、 前記第1遮断弁を閉じ前記マスフローコントローラを通
    して排気したときの圧力低下を前記圧力計で測定しつつ
    その指示値を所定の時間間隔でサンプリングし、 このサンプリング手段によりサンプリングされたデータ
    の相関係数の絶対値が所定の値以上になるように対象範
    囲を定め、 前記対象範囲内のデータについて最小二乗法により傾き
    を求めてこの傾きにより前記マスフローコントローラの
    流量を検定することを特徴とするガス配管系の検定シス
    テム。
  7. 【請求項7】 第1遮断弁とその下流側のマスフローコ
    ントローラとを備えたガスラインを経由してプロセスガ
    ス源からプロセスチャンバにプロセスガスを供給するガ
    ス配管系の検定を行うシステムにおいて、 前記マスフローコントローラの入側位置での圧力を計測
    する圧力計を備え、 前記第1遮断弁を閉じ前記マスフローコントローラを通
    して排気したときの圧力低下をマスフローコントローラ
    の取付時に前記圧力計で測定し、 システム稼動後に再度測定を行いその結果の前記初期値
    からのずれを補償するように前記マスフローコントロー
    ラの流量設定を変更することを特徴とするガス配管系の
    検定システム。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7に記載するガス
    配管系の検定システムにおいて、 テストガス源から前記マスフローコントローラの入側位
    置にテストガスを供給する遮断可能なテストガスライン
    を備え、 テストガスを用いて検定を行うことを特徴とするガス配
    管系の検定システム。
  9. 【請求項9】 第1遮断弁とその下流側の終段遮断弁と
    を備えたガスラインを経由してプロセスガス源からプロ
    セスチャンバにプロセスガスを供給するガス配管系の検
    定を行うシステムにおいて、 前記第1遮断弁と終段遮断弁との間の位置での圧力を計
    測する圧力計を有し、 前記第1遮断弁と終段遮断弁とを閉じた状態での前記圧
    力計の指示値の変化により前記第1遮断弁または終段遮
    断弁の漏れを検定することを特徴とするガス配管系の検
    定システム。
  10. 【請求項10】 第1遮断弁をそれぞれ備えた複数のガ
    スラインを経由して複数のプロセスガス源からプロセス
    チャンバにプロセスガスを供給するガス配管系の検定を
    行うシステムにおいて、 前記各ガスラインの合流点より下流に設けられた終段遮
    断弁と、 前記終段遮断弁の入側位置での圧力を計測する圧力計と
    を有し、 前記各第1遮断弁と前記終段遮断弁とを閉じた状態での
    前記圧力計の指示値の変化により前記各第1遮断弁のい
    ずれかもしくは終段遮断弁の漏れを検定することを特徴
    とするガス配管系の検定システム。
  11. 【請求項11】 第1遮断弁とその下流側の終段遮断弁
    とをそれぞれ備えた複数のガスラインを経由して複数の
    プロセスガス源からプロセスチャンバにプロセスガスを
    供給するガス配管系の検定を行うシステムにおいて、 前記各終段遮断弁の入側位置を排気口へ連通するベント
    ラインと、 このベントラインに設けられたベント遮断弁と、 前記ベントラインと前記各ガスラインと間にそれぞれ設
    けられた第3遮断弁と、 前記ベント遮断弁の入側位置での圧力を計測する圧力計
    とを有し、 あるガスラインの前記第3遮断弁を開きそのガスライン
    の前記第1遮断弁および終段遮断弁と他のすべてのガス
    ラインの前記第3遮断弁と前記ベント遮断弁とを閉じた
    状態での前記圧力計の指示値の変化によりそのガスライ
    ンの前記第1遮断弁または終段遮断弁の漏れを検定する
    ことを特徴とするガス配管系の検定システム。
JP01715396A 1996-01-05 1996-01-05 ガス配管系の検定システム Expired - Lifetime JP3367811B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01715396A JP3367811B2 (ja) 1996-01-05 1996-01-05 ガス配管系の検定システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01715396A JP3367811B2 (ja) 1996-01-05 1996-01-05 ガス配管系の検定システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09184600A true JPH09184600A (ja) 1997-07-15
JP3367811B2 JP3367811B2 (ja) 2003-01-20

Family

ID=11936046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01715396A Expired - Lifetime JP3367811B2 (ja) 1996-01-05 1996-01-05 ガス配管系の検定システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3367811B2 (ja)

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001147722A (ja) * 1999-11-22 2001-05-29 Ace:Kk ガス流量制御装置
KR100460140B1 (ko) * 2001-12-12 2004-12-03 삼성전자주식회사 인젝션 밸브의 막힘을 검사할 수 있도록 한 반도체 제조용반응가스 공급장치 및 그 막힘 검사방법
JP2006337346A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Ckd Corp 流量制御機器絶対流量検定システム
WO2007026902A1 (ja) * 2005-09-01 2007-03-08 Fujikin Incorporated 圧力センサを保有する流量制御装置を用いた流体供給系の異常検出方法
US7510884B2 (en) 2003-07-16 2009-03-31 Tokyo Electron Limited Semiconductor production system and semiconductor production process
US20100229967A1 (en) * 2009-03-11 2010-09-16 Horiba Stec, Co., Ltd. Mass flow controller verifying system, verifying method and verifying program
JP2012248193A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Spts Technologies Ltd マスフローコントローラーの監視
US8826935B2 (en) 2011-10-12 2014-09-09 Ckd Corporation Gas flow monitoring system
CN104900508A (zh) * 2014-03-04 2015-09-09 上海华虹宏力半导体制造有限公司 一种设有泵送管道压力监控装置的化学干法蚀刻机
US9835265B2 (en) 2011-12-15 2017-12-05 Honeywell International Inc. Valve with actuator diagnostics
US9841122B2 (en) 2014-09-09 2017-12-12 Honeywell International Inc. Gas valve with electronic valve proving system
US9846440B2 (en) 2011-12-15 2017-12-19 Honeywell International Inc. Valve controller configured to estimate fuel comsumption
US9851103B2 (en) 2011-12-15 2017-12-26 Honeywell International Inc. Gas valve with overpressure diagnostics
US9995486B2 (en) 2011-12-15 2018-06-12 Honeywell International Inc. Gas valve with high/low gas pressure detection
US10024439B2 (en) 2013-12-16 2018-07-17 Honeywell International Inc. Valve over-travel mechanism
US10203049B2 (en) 2014-09-17 2019-02-12 Honeywell International Inc. Gas valve with electronic health monitoring
US10215291B2 (en) 2013-10-29 2019-02-26 Honeywell International Inc. Regulating device
US10422531B2 (en) 2012-09-15 2019-09-24 Honeywell International Inc. System and approach for controlling a combustion chamber
WO2019186654A1 (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 株式会社Kokusai Electric 部品の診断方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、及びプログラム
US10503181B2 (en) 2016-01-13 2019-12-10 Honeywell International Inc. Pressure regulator
US10564062B2 (en) 2016-10-19 2020-02-18 Honeywell International Inc. Human-machine interface for gas valve
KR20200033510A (ko) * 2018-09-20 2020-03-30 주식회사 포스코 가스 승압 장치
US10697632B2 (en) 2011-12-15 2020-06-30 Honeywell International Inc. Gas valve with communication link
US10697815B2 (en) 2018-06-09 2020-06-30 Honeywell International Inc. System and methods for mitigating condensation in a sensor module
JP2021089028A (ja) * 2019-12-04 2021-06-10 Ckd株式会社 電磁弁マニホールド
US11073281B2 (en) 2017-12-29 2021-07-27 Honeywell International Inc. Closed-loop programming and control of a combustion appliance

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4870633B2 (ja) 2007-08-29 2012-02-08 シーケーディ株式会社 流量検定システム及び流量検定方法

Cited By (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001147722A (ja) * 1999-11-22 2001-05-29 Ace:Kk ガス流量制御装置
KR100460140B1 (ko) * 2001-12-12 2004-12-03 삼성전자주식회사 인젝션 밸브의 막힘을 검사할 수 있도록 한 반도체 제조용반응가스 공급장치 및 그 막힘 검사방법
US7510884B2 (en) 2003-07-16 2009-03-31 Tokyo Electron Limited Semiconductor production system and semiconductor production process
JP2006337346A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Ckd Corp 流量制御機器絶対流量検定システム
WO2006132073A1 (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Ckd Corporation 流量制御機器絶対流量検定システム
KR100919800B1 (ko) * 2005-06-06 2009-10-01 씨케이디 가부시키 가이샤 유량제어기구 절대유량 검정시스템
US7945414B2 (en) 2005-09-01 2011-05-17 Fujikin Incorporated Method for detecting abnormality in fluid supply line using fluid control apparatus with pressure sensor
WO2007026902A1 (ja) * 2005-09-01 2007-03-08 Fujikin Incorporated 圧力センサを保有する流量制御装置を用いた流体供給系の異常検出方法
JP2007095042A (ja) * 2005-09-01 2007-04-12 Fujikin Inc 圧力センサを保有する流量制御装置を用いた流体供給系の異常検出方法
KR101008241B1 (ko) * 2005-09-01 2011-01-17 가부시키가이샤 후지킨 압력 센서를 보유하는 유량 제어 장치를 이용한 유체공급계의 이상 검출 방법
US20100229967A1 (en) * 2009-03-11 2010-09-16 Horiba Stec, Co., Ltd. Mass flow controller verifying system, verifying method and verifying program
US8443649B2 (en) * 2009-03-11 2013-05-21 Horiba Stec, Co., Ltd. Mass flow controller verifying system, verifying method and verifying program
US8646307B2 (en) 2009-03-11 2014-02-11 Horiba Stec, Co., Ltd. Mass flow controller verifying system, verifying method and verifying program
JP2012248193A (ja) * 2011-05-26 2012-12-13 Spts Technologies Ltd マスフローコントローラーの監視
JP2018152089A (ja) * 2011-05-26 2018-09-27 エスピーティーエス テクノロジーズ リミティド マスフローコントローラーの監視
US8826935B2 (en) 2011-10-12 2014-09-09 Ckd Corporation Gas flow monitoring system
US9846440B2 (en) 2011-12-15 2017-12-19 Honeywell International Inc. Valve controller configured to estimate fuel comsumption
US10697632B2 (en) 2011-12-15 2020-06-30 Honeywell International Inc. Gas valve with communication link
US9835265B2 (en) 2011-12-15 2017-12-05 Honeywell International Inc. Valve with actuator diagnostics
US9851103B2 (en) 2011-12-15 2017-12-26 Honeywell International Inc. Gas valve with overpressure diagnostics
US9995486B2 (en) 2011-12-15 2018-06-12 Honeywell International Inc. Gas valve with high/low gas pressure detection
US10851993B2 (en) 2011-12-15 2020-12-01 Honeywell International Inc. Gas valve with overpressure diagnostics
US11421875B2 (en) 2012-09-15 2022-08-23 Honeywell International Inc. Burner control system
US10422531B2 (en) 2012-09-15 2019-09-24 Honeywell International Inc. System and approach for controlling a combustion chamber
US10215291B2 (en) 2013-10-29 2019-02-26 Honeywell International Inc. Regulating device
US10024439B2 (en) 2013-12-16 2018-07-17 Honeywell International Inc. Valve over-travel mechanism
CN104900508A (zh) * 2014-03-04 2015-09-09 上海华虹宏力半导体制造有限公司 一种设有泵送管道压力监控装置的化学干法蚀刻机
US9841122B2 (en) 2014-09-09 2017-12-12 Honeywell International Inc. Gas valve with electronic valve proving system
US10203049B2 (en) 2014-09-17 2019-02-12 Honeywell International Inc. Gas valve with electronic health monitoring
US10503181B2 (en) 2016-01-13 2019-12-10 Honeywell International Inc. Pressure regulator
US10564062B2 (en) 2016-10-19 2020-02-18 Honeywell International Inc. Human-machine interface for gas valve
US11073281B2 (en) 2017-12-29 2021-07-27 Honeywell International Inc. Closed-loop programming and control of a combustion appliance
WO2019186654A1 (ja) * 2018-03-26 2019-10-03 株式会社Kokusai Electric 部品の診断方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、及びプログラム
JPWO2019186654A1 (ja) * 2018-03-26 2021-03-11 株式会社Kokusai Electric 部品の診断方法、半導体装置の製造方法、基板処理装置、及びプログラム
US10697815B2 (en) 2018-06-09 2020-06-30 Honeywell International Inc. System and methods for mitigating condensation in a sensor module
KR20200033510A (ko) * 2018-09-20 2020-03-30 주식회사 포스코 가스 승압 장치
JP2021089028A (ja) * 2019-12-04 2021-06-10 Ckd株式会社 電磁弁マニホールド

Also Published As

Publication number Publication date
JP3367811B2 (ja) 2003-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3367811B2 (ja) ガス配管系の検定システム
JP4870633B2 (ja) 流量検定システム及び流量検定方法
JP4866682B2 (ja) 圧力センサを保有する流量制御装置を用いた流体供給系の異常検出方法
JP4598044B2 (ja) 流量検定故障診断装置、流量検定故障診断方法及び流量検定故障診断プログラム
KR100969210B1 (ko) 압력식 유량 제어장치의 스로틀 기구 하류측 밸브의 작동 이상 검출방법
US20060283390A1 (en) Semiconductor manufacturing apparatus enabling inspection of mass flow controller maintaining connection thereto
KR100745372B1 (ko) 반도체 제조설비의 개스플로우량 감시장치 및 그 방법
JP6037707B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理装置の診断方法
JP2635929B2 (ja) マスフローコントローラ絶対流量検定システム
JPH11223538A (ja) マスフローコントローラ流量検定システム
JP3201667B2 (ja) 逆止弁用試験装置及び逆止弁の試験方法
JPH07306084A (ja) マスフローコントローラ流量検定システム
US20050064609A1 (en) Semiconductor processing system
JP2000039347A (ja) 流量検査装置
JPH0955369A (ja) 真空処理装置及び真空処理装置への大気混入の検知方法
US20220328288A1 (en) Inspection method of plasma processing apparatus
JP3875885B2 (ja) 気密試験方法
US20220028671A1 (en) Device and method for plasma treatment of containers
CN111855113A (zh) 退火机台、漏率检测装置及检测方法
JP2007242976A (ja) 半導体製造装置および分流器診断方法
JPH11241971A (ja) リークテスト装置
JPH0720015A (ja) ガスサンプリング装置
JP2021121889A (ja) 流量制御装置の検査システム、検査方法および半導体製造装置
JPH1038741A (ja) 圧力計の精度検査方法及びその装置
JPH10300624A (ja) 気体漏洩検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071108

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081108

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081108

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091108

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101108

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101108

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111108

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111108

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121108

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131108

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term