JPH09184326A - 開閉式膜屋根における開閉機構 - Google Patents

開閉式膜屋根における開閉機構

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JPH09184326A
JPH09184326A JP34403495A JP34403495A JPH09184326A JP H09184326 A JPH09184326 A JP H09184326A JP 34403495 A JP34403495 A JP 34403495A JP 34403495 A JP34403495 A JP 34403495A JP H09184326 A JPH09184326 A JP H09184326A
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仁正 平沢
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龍夫 畑戸
Akira Taga
章 多賀
Ikuo Tatemichi
郁生 立道
Satoshi Fujiwara
智 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屋根ユニットを開いた状態に支持している繋
ぎ材を所定の位置で確実に折り曲げることができ、かつ
走行中における前記繋ぎ材の折れ曲がりを防止すること
ができる開閉式膜屋根における開閉機構を提供するこ
と。 【解決手段】 開閉可能な屋根ユニット11の下端部を支
持する走行台車25,25を繋ぎ材27によって連結し、該繋
ぎ材27を一対のアーム27a,27aで構成し、各アームの一
端部を前記走行台車25に、第1ヒンジ部28によって回動
自在に連結し、該アームの他端部どうしを第2ヒンジ部
29によって回動自在に連結し、前記第2ヒンジ部29に、
下方に延出するガイド部材30を設ける一方、キールトラ
ス13に、前記ガイド部材30の下端部が移動可能なガイド
溝32を形成し、このガイド溝32の端部に、該ガイド溝の
底部から前記キールトラス13上に向けて傾斜して延びる
傾斜面33を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば野球やサッ
カーなどの運動競技施設あるいはその他の大規模施設等
の屋根を天候等に応じて開閉することができる開閉式膜
屋根における開閉機構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、室内の運動競技施設用等として、
大規模な固定ドーム式屋根が採用されてきている。この
固定ドーム式屋根の構造形式としては、単層トラスや複
層トラスによる鉄骨トラス構造、ケーブル構造、これら
鉄骨トラス構造およびケーブル構造を組み合わせた構造
のものが知られている。このような固定ドーム式屋根に
おいて、その鉄骨トラスに金属板などによる屋根仕上材
を取付けたり、空気の充填により膨らんだ膜をケーブル
構造により押さえる方式による膜構造の屋根としたもの
がある。
【0003】ところで、前記固定式ドーム屋根は、たと
え膜構造の屋根であっても、閉鎖的な雰囲気になること
は否めない。このため、近年、開閉式の膜屋根構造とし
たものが開発されつつあり、本出願人は、先に、前記開
閉式の膜屋根構造の技術を特許出願した(特願平7−4
342号)。
【0004】前記特許出願した開閉式膜屋根構造の技術
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなす案内レール
(メインレール)と、該案内レールに走行自在にかつ順
続して設けられた複数の屋根ユニットからなる開閉屋根
とを備えており、前記各屋根ユニットを、横断面視略三
角形状をなしかつ前記案内レール間に延びる架構フレー
ムと、この架構フレームに張設された膜材とから構成
し、前記架構フレームを、当該架構フレームの頂部を支
点として開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞれ
張設された一対の開閉フレームと、これら開閉フレーム
間に設けられて伸折することにより、開閉フレームを開
閉自在に繋ぐ複数の繋ぎ材とから構成したものである。
【0005】そして、前記構成の開閉式膜屋根構造で
は、複数の屋根ユニットを案内レールに沿って走行させ
ることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開放の際に、
各屋根ユニットを走行させて、所定の位置で折曲手段に
よって架構フレームの繋ぎ材を順次折曲することによっ
て、これら屋根ユニットを順次折り畳んでいくようにな
っている。
【0006】前記折曲手段は、案内レールから出没する
ことにより、屋根ユニットの繋ぎ材のヒンジ部を順次折
曲するものであり、該折曲手段では、屋根を開放する際
に、屋根ユニットが屋根収納部側に移動して来て、その
繋ぎ材が折曲手段の上方に位置したときに、案内レール
から突出して繋ぎ材のヒンジ部を上方に押し上げること
により該繋ぎ材をヒンジ部から折曲し、その後、案内レ
ール内に埋没して、次の屋根ユニットが移動して来るま
で埋没したままの状態で待機する工程を順次繰り返して
行うことにより、各屋根ユニットの繋ぎ材を順次折曲す
るようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記構成の
開閉式膜屋根構造においては、屋根ユニットの架構フレ
ームの繋ぎ材を案内レールから出没するように構成され
た折曲手段によって折曲するようにしているので、折曲
手段の出没のタイミングを前記屋根ユニットの移動速度
に対応させてとるのが難しく、例えば、屋根ユニットが
何等かの原因で途中で停止した際には、出没のタイミン
グが狂ってしまい、移動中の屋根ユニットに折曲手段が
ぶつかったりする等の不具合を生じてしまう恐れがあっ
た。
【0008】また、屋根ユニットの走行中に、前記繋ぎ
材に何等かの原因で圧縮力が作用した際に、該繋ぎ材が
不意に折れ曲がってしまい、走行に支障を来たす恐れも
あった。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、屋根ユニットの架構フレームを開いた状態に支持し
ている繋ぎ材を所定の位置で確実に折り曲げることがで
き、かつ走行中における前記繋ぎ材の折れ曲がりを防止
することができる開閉式膜屋根における開閉機構を提供
することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の開閉式膜屋根における開閉機構
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなし、キールト
ラスに固定されたメインレールと、該メインレールに走
行台車によって走行自在にかつ順続して設けられた複数
の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根において、前記
各屋根ユニットを、前記メインレール間に延びる架構フ
レームと、この架構フレームに張設された膜材とから構
成し、前記架構フレームを、頂部を支点として回動する
ことにより開閉可能で、かつ前記膜材がそれぞれ張設さ
れる一対の開閉フレームで構成し、さらに、前記架構フ
レームを、それに隣接する架構フレームにそれぞれの開
閉フレームの下端部を前記走行台車に回動自在に連結す
ることにより接続し、前記各架構フレームに連結されて
互に隣接する走行台車を繋ぎ材によって連結し、該繋ぎ
材を一対のアームで構成し、各アームの一端部を前記走
行台車に、第1ヒンジ部によって回動自在に連結し、該
アームの他端部どうしを第2ヒンジ部によって回動自在
に連結し、前記第2ヒンジ部に、下方に延出するガイド
部材を設ける一方、前記キールトラスに、前記ガイド部
材の下端部が移動可能なガイド溝を形成し、このガイド
溝の端部に、該ガイド溝の底部から前記キールトラス上
に向けて傾斜して延びる傾斜面を形成したものである。
【0011】請求項1の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、複数の屋根ユニットをメインレールに沿っ
て走行させることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開
放の際に、各屋根ユニットが走行台車によってメインレ
ールの端部側に移動するに伴って、走行台車間に設けら
れた繋ぎ材の第2ヒンジ部に設けられたガイド部材が、
キールトラスに設けられたガイド溝を移動する。各屋根
ユニットがメインレールの端部側に移動して、所定の位
置に達すると、前記ガイド部材が、ガイド溝の端部に形
成された傾斜面上を移動しつつ上昇し、これによって、
第2ヒンジ部が上方に押される。すると、前記繋ぎ材が
第2ヒンジ部から折り曲げられ、さらに走行台車がメイ
ンレール上を走行しつつ先に走行している走行台車に近
づくことによって繋ぎ材が折り畳まれるとともに、屋根
ユニットの開閉フレームが折り畳まれる。一方、前記ガ
イド部材は傾斜面から前記キールトラス上に移行し、さ
らに第2ヒンジ部の上昇に伴って上昇して、キールトラ
スから離間する。このような工程を順次繰り返して行う
ことによって、複数の屋根ユニットをメインレールに沿
って走行させつつ、各屋根ユニットをメインレールの端
部側の所定の位置で折り畳んで、屋根を開放する。
【0012】請求項2の開閉式膜屋根における開閉機構
は、請求項1において、前記ガイド溝に、前記ガイド部
材が上方へ移動するのを規制する規制部を形成したもの
である。前記規制部は、例えば、前記ガイド溝の互いに
対向する内側面の上部のそれぞれに、内側に突出する突
出部を、ガイド溝の全長に亙って形成したものである。
そして、前記ガイド部材は、前記突出部間に挿通可能な
大きさに形成し、該ガイド部材の下端部をガイド溝の幅
より小さく、かつ、前記突出部間より大きく形成するこ
とによって、ガイド溝を移動可能でかつ該ガイド溝から
上方へ移動するのが規制される。
【0013】請求項2の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、屋根の開放の際に、各屋根ユニットが走行
台車によってメインレールの端部側に移動するに伴っ
て、走行台車間に設けられた繋ぎ材の第2ヒンジ部に設
けられたガイド部材が、メインレールに設けられたガイ
ド溝を移動する。この際、前記繋ぎ材に何等かの原因で
圧縮力が作用して、繋ぎ材が第2ヒンジ部から折れ曲が
ろうとしても、前記第2ヒンジ部の上方への移動が前記
規制部によって規制されているので、前記繋ぎ材は折れ
曲がることがなく、よって、屋根ユニットは折り畳まれ
ることなく、安定的にメインレール上を走行する。そし
て、各屋根ユニットがメインレールの端部側に移動し
て、所定の位置に達すると、前記ガイド部材が、ガイド
溝の端部に形成された傾斜面上を移動してガイド溝から
出て上昇し、これによって、第2ヒンジ部が上方に押さ
れ、繋ぎ材が折り畳まれるとともに、屋根ユニットの開
閉フレームが折り畳まれる。
【0014】請求項3の開閉式膜屋根における開閉機構
は、請求項1または2において、前記ガイド部材の下端
部に、前記ガイド溝を転動可能な車輪を設けたものであ
る。前記車輪をガイド部材の下端部に設ける場合、該車
輪が前記規制部によって上昇しないように、つまり、規
制部を構成する前記突出部の下方に車輪が位置するよう
にして設ける。
【0015】請求項3の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、屋根の開閉の際に、各屋根ユニットが走行
台車によってメインレールを走行に移動するに伴って、
前記ガイド部材が、キールトラスに形成されたガイド溝
を前記車輪が転動することによって移動するので、ガイ
ド部材の移動がスムーズとなり、屋根ユニットの移動も
スムーズになる。また、前記繋ぎ材に何等かの原因で圧
縮力が作用して、繋ぎ材が第2ヒンジ部から折れ曲がろ
うとしても、前記第2ヒンジ部の上方への移動が前記規
制部に車輪が当接して転動することによって規制される
ので、ガイド部材はスムーズにガイド溝を移動すること
になり、よって、屋根ユニットは折り畳まれることな
く、安定的にメインレール上を走行する。
【0016】請求項4の開閉式膜屋根における開閉機構
は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記メインレー
ルの上方にガイドレールを配設し、このガイドレール
に、前記架構フレームの頂部に設けられた支持部を走行
自在に設け、前記ガイドレールを、基端側に向かうにし
たがって漸次上昇するようにして配設された第1ガイド
レール部と、当該第1ガイドレール部の基端部に連続し
て設けられ、前記メインレールと平行離間する第2ガイ
ドレール部とから構成したものである。
【0017】請求項4の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、屋根ユニットをメインレールの端部側に移
動させて屋根を開放する際において、屋根ユニットがメ
インレールの端部近傍に移動して来ると、該屋根ユニッ
トの架構フレームの頂部に設けられている支持部が、前
記ガイドレールの第1ガイドレール部に入る。このと
き、前記ガイド部材が、ガイド溝の端部に形成された傾
斜面上を移動して上昇し、これによって、第2ヒンジ部
が上方に押されて繋ぎ材が折れ曲がり、屋根ユニットが
折り畳まれ始める。屋根ユニットがメインレールをさら
に移動すると、前記支持部が第1ガイドレール部を走行
しつつ上昇するとともに、屋根ユニットが折り畳まれて
いく。なお、支持部が上昇すると、屋根ユニットの架構
フレームの頂部が支持部によって上方に押し上げられ、
これによっても屋根ユニットが折り畳まれていく。さら
に、支持部が第1ガイドレール部から第2ガイドレール
部に移行すると、前記屋根ユニットは折り畳まれて起立
した状態で前記メインレール上を移動するが、該屋根ユ
ニットの架構フレームの上端部は、前記第2ガイドレー
ル部を走行する支持部によって支持されて降下が規制さ
れているので、屋根ユニットは開くことなく安定状態で
走行する。
【0018】請求項5の開閉式膜屋根における開閉機構
は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記繋ぎ材の第
2ヒンジ部を、前記繋ぎ材を一直線上に伸ばした際にお
ける前記第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線から下方に離間
した位置に偏心するように、前記アームどうしを連結す
るように構成したものである。
【0019】請求項5の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、各屋根ユニットが開いている状態では、前
記開閉フレームが開いているので、繋ぎ材が伸びている
が、前記第2ヒンジ部が、繋ぎ材を一直線上に伸ばした
際における前記第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線から下方
に離間した位置に偏心するように、前記アームどうしを
連結しているので、繋ぎ材に開閉フレームから圧縮力が
作用した場合、第2ヒンジ部が若干下方に移動して繋ぎ
材が第2ヒンジ部から下方に若干折れ曲がって突っ張っ
た状態に保持され、これによって、開閉フレームを開い
た状態に、すなわち屋根ユニットを開いた状態に保持す
ることができる。
【0020】したがって、各屋根ユニットがメインレー
ル上を走行する際において、該屋根ユニットの開閉フレ
ームに圧縮力が作用しても、開閉フレームを開いたまま
の状態で安定的に走行させることができ、一方、各屋根
ユニットに引張力が作用しても、第2ヒンジ部が若干上
方に移動して繋ぎ材が第2ヒンジ部から上方に若干折れ
曲がった状態で前記引張力に抗して開閉フレームを所定
の角度で開いた状態に保持することができるので、開閉
フレームを開いたままの状態で安定的に走行させること
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の開
閉式膜屋根における開閉機構の実施の形態について説明
するが、本発明に係る開閉機構を説明する前に、該開閉
機構が備えられる開閉式膜屋根の構造について説明す
る。開閉式膜屋根構造は、図1および図2に示すよう
に、互いに平行に配設されたアーチ状をなす2本のメイ
ンレール10,10と、該メインレール10,10に走
行自在にかつ順続して設けられた複数の屋根ユニット1
1…からなる開閉屋根12,12とを備えて構成されて
いる。
【0022】前記メインレール10,10は、互いに平
行に配設されたアーチ状をなす2本のキールトラス13
上に設けられている。したがって、開閉屋根12,12
の下方には柱のない大きな空間を形成でき、各種、イベ
ント、運動競技を行なう施設の膜屋根構造として最適な
ものとなる。前記複数の屋根ユニット11…からなる開
閉屋根12,12は、前記メインレール10,10の長
手方向中央部の両側に配設されている。したがって、開
閉屋根12,12は、メインレール10の中央部を起点
して開閉するようになっている。
【0023】なお、上記では、メインレール10,10
の長手方向中央部を境として、2つの開閉屋根12,1
2を配設し、これら開閉屋根12,12によって、中央
部から両側に開閉可能に構成したが、本発明では、メイ
ンレール10に開閉屋根を一つだけ配設し、一方の側か
ら他方の側に向けて、開閉するように構成してもよい。
【0024】次に、前記各屋根ユニット11…を開閉す
る本発明に係る開閉機構の第1実施形態について以下に
説明する。前記各屋根ユニット11は、図3および図4
に示すように、前記メインレール10,10間に延びる
架構フレーム14と、この架構フレーム14に張設され
た膜材15,15とから構成されている。前記架構フレ
ーム14は、当該架構フレーム14の頂部を支点として
開閉可能に構成され、かつ前記膜材15,15がそれぞ
れ張設された一対の開閉フレーム16,16によって構
成されている。
【0025】前記開閉フレーム16は、前記メインレー
ル10,10間に延び、かつ上下に平行に配設された2
本の鉄骨材18,18と、これら鉄骨材18,18間に
架設され、該鉄骨材18,18に直角に連結された複数
本のウエブ材19…と、隣接するウエブ材19,19の
間において、前記鉄骨材18,18間に斜めに架設され
た複数本のラチス材20…とによって構成されている。
前記膜材15は、ガラス繊維で形成された基布の表面を
テフロンコーティングしたもので、開閉フレーム16の
全面に亙って張設されている。
【0026】前記一つの架構フレーム14を構成する一
対の開閉フレーム16,16は、互いの上側の鉄骨材1
8,18をピンジョイント21で回動自在に連結するこ
とにより、当該ピンジョイント21を支点として開閉可
能に連結されている。なお、このピンジョイント21の
上部には、雨漏りを防止するための笠木22が設けられ
ている。そして、前記構成の屋根ユニット11…は、図
4に示すように、互に隣接する架構フレーム14,14
のそれぞれの下側の鉄骨材18,18をピンジョイント
23によって回動自在に連結することにより、順続して
連結され、これによって開閉屋根12が構成されてい
る。
【0027】また、前記メインレール10には、多数の
走行台車25…が走行自在に設けられている。すなわ
ち、前記キールトラス13の上面には、図4および図5
に示すように、メインレール10を構成する一対のレー
ル10a,10aが固定されている。一方、前記走行台
車25は、台車本体25aと、この台車本体25aの前
後、左右に取付けられた4つの車輪25b…とを有して
おり、これら車輪25b…が前記レール10a,10a
を転動するようになっている。さらに、前記台車本体2
5aの側面には、図5および図6に示すように、前記車
輪25bと直交する軸回りに回転自在な4つの車輪25
c…が側面から張り出して取付けられており、これら車
輪25c…は、キールトラス13の側壁13aと、この
側壁13aに平行離間して設けられた壁部26上を転動
して、走行台車25の走行中の横揺れを防止するように
なっている。
【0028】前記屋根ユニット11…は前記走行台車2
5…によって走行自在にかつ順続して設けられている。
すなわち、図4に示すように、各屋根ユニット11の架
構フレーム14は、それに隣接する架構フレーム14
に、それぞれの開閉フレーム16の下端部を前記走行台
車25にピンジョイント23で回動自在に連結すること
により接続されている。また、前記屋根ユニット11…
の先頭には、これら屋根ユニット11…とほぼ同形でか
つ該屋根ユニット11より剛性が高い屋根ユニット46
が連結されている(図8参照)。この屋根ユニット46
は、図示は省略するが、架構フレームを構成する一対の
開閉フレームの互いの下側の鉄骨材を鉄骨材で連結した
断面三角形状をなしており、その後方の屋根ユニット1
1とピンジョイントによって連結されている。前記先頭
の屋根ユニット46の両端部には、該屋根ユニットを前
記メインレール10,10に沿って走行させる駆動台車
が設けられている。なお、この駆動台車は前記走行台車
25と同様の構成であるが、走行台車25には駆動源が
設けられていないのに対し、駆動台車には駆動源が設け
られている。
【0029】前記各屋根ユニット11の架構フレーム1
4に連結されて互に隣接する走行台車25,25は繋ぎ
材27によって連結されている。この繋ぎ材27は、走
行中の走行台車25,25間を一定に保持することによ
っって、屋根ユニット11を開いた状態に保持するため
のもので、一対のアーム27a,27aで構成されてい
る。各アーム27aの一端部は走行台車25,25にそ
れぞれ第1ヒンジ部28,28によって回動自在に連結
され、該アーム27a,27aの他端部どうしは第2ヒ
ンジ部29によって回動自在に連結されている。
【0030】また、前記第2ヒンジ部29は、前記繋ぎ
材27を一直線上に伸ばした際における前記第1ヒンジ
部28,28どうしを結ぶ直線から下方に離間した位置
に偏心するように、前記アーム27a,27aどうしを
連結している。つまり、前記第1ヒンジ部28は、アー
ム27aの一端部でかつ該アーム27aの軸線上に設け
られており、第2ヒンジ部29は、アーム27aの他端
部に該アーム27aの軸線から下方に偏心した位置に設
けられている。
【0031】そして、繋ぎ材27を一直線上に伸ばした
場合に、該繋ぎ材17に圧縮力が作用した際には、アー
ム27a,27aが第1ヒンジ部28,28を支点とし
て第2ヒンジ部29が下方に移動するように回動して、
該アーム27a,27aの他端部どうしが互に突き当た
って、繋ぎ材27が第2ヒンジ部29から下方に若干折
れ曲がって突っ張った状態に保持され、これによって、
開閉フレーム16,16を開いた状態に、つまり屋根ユ
ニット11を開いた状態に保持することができるように
なっており、一方、繋ぎ材27を第2ヒンジ部29が上
方に移動するようにして折曲することによって、屋根ユ
ニット11を折り畳めるようになっている。
【0032】また、前記繋ぎ材27の第2ヒンジ部29
には、図4および図7に示すように、下方に延出するガ
イド部材30が設けられており、このガイド部材30の
下端部には、車輪31,31が取付けられている。一
方、前記キールトラス13の上面には、前記メインレー
ル10を構成するレール10a,10a間に、該メイン
レール10と平行に延びるガイド溝32が形成されてい
る。
【0033】前記ガイド溝32は、前記ガイド部材30
の下端部の車輪31,31が転動する溝であり、キール
トラス13の長手方向中央部から前記屋根ユニット11
を折り畳む位置まで延びて形成されている。また、前記
ガイド溝32の互いに対向する内側面の上部には、内側
に突出する突出部(規制部)32a,32aが、ガイド
溝32の全長に亙って形成されており、これら突出部3
2a,32a間にガイド部材30が挿通されている。こ
のガイド部材30の下端部の車輪31,31は前記ガイ
ド溝32内を移動(転動)可能に、かつ、前記突出部3
2a,32aの下方に位置するように設けられている。
したがって、前記ガイド部材30はガイド溝32に沿っ
て移動可能であり、かつ、ガイド溝32からの上方への
移動が、車輪31,31が突出部32a,32aの下面
に当接することで、規制されている。
【0034】前記ガイド溝32の端部には、図4に示す
ように、該ガイド溝32の底部から前記キールトラス1
3上に向けて傾斜して延びる傾斜面33が形成されてい
る。この傾斜面33は、前記ガイド部材30の下端の車
輪31,31が転動することにより、該ガイド部材30
を上昇させるためのもので、該ガイド部材30が上昇す
ることによって、前記繋ぎ材27の第2ヒンジ部29を
押し上げて、該繋ぎ材27を第2ヒンジ部29から折曲
するようになっている。
【0035】また、前記メインレール10の上方には、
図4および図5に示すように、ガイドレール35が、前
記キールトラス13の側壁13aから突出する鉄骨材3
6の先端部に固定されて設けられている。このガイドレ
ール35は第1ガイドレール部37と第2ガイドレール
部38とによって構成されている。前記第1ガイドレー
ル部37は、その先端部が前記ガイド溝32の端部上方
に位置しており、基端側に向かうに従って漸次上昇する
ように配設されている。一方、前記第2ガイドレール部
38は、前記第1ガイドレール部37の基端部に連続し
て設けられ、前記メインレール10と平行離間して設け
られている。
【0036】また、前記屋根ユニット11の架構フレー
ム14の頂部には、支持部40が設けられている。この
支持部40は、前記架構フレーム14を構成する一対の
開閉フレーム16,16の上端部の鉄骨材18,18
に、ブラケットを介して取付けられた車輪41,41で
構成されており、該車輪41,41が、前記屋根ユニッ
ト11を折畳み始める時点から前記ガイドレール35上
を転動するようになっている。
【0037】そして、前記支持部40は、前記屋根ユニ
ット11をメインレール10の基端側に移動させて屋根
を開放する際において、各屋根ユニット11の繋ぎ材2
7に設けられたガイド部材30がガイド溝32を移動し
て、ガイド部材30の車輪31,31が前記傾斜面33
に移行したときに、支持部40の車輪41が第1ガイド
レール部37に入り、ガイド部材30の上昇に伴って、
第1ガイドレール部37上を転動して上昇し、さらに、
屋根ユニット11が折り畳まれたときに、第2ガイドレ
ール部38に移行して、該第2ガイドレール部38上を
転動するようになっている。
【0038】したがって、屋根ユニット11は、それを
折り畳む際に、その上端部が支持部40を介してガイド
レール35の第1ガイドレール部37によって支持され
るので、メインレール10を移動させながら安定的に折
り畳むことができ、また、折り畳まれた屋根ユニット1
1は、前記支持部40と第2ガイドレール部38とによ
って開くことを規制されているので、不意に屋根ユニッ
ト11が開くことがない。なお、前記屋根ユニット11
を不意に開かないようにするには、前記支持部40とガ
イドレール35によるものに加え、または代えて、屋根
ユニット11の下端部を支持する走行台車25,25を
互に連結し、かつ連結解除可能な機構によって行っても
よい。
【0039】次に、上記構成の開閉式膜屋根における開
閉機構による屋根の開閉方法について説明する。 (1)開閉屋根12,12を開く場合 この場合、図8に示すように、前記メインレール10の
両側に設けられた開閉屋根12,12のそれぞれの屋根
ユニット46,46どうしがメインレール10の中央部
で連結されて開閉屋根12,12を閉じた状態から開い
ていく。なお、図8〜図10においては、前記走行台車
25、ガイド部材30、ガイド溝32、ガイドレール3
5等は省略してある。
【0040】まず、前記屋根ユニット46,46どうし
の連結を解除した後、前記屋根ユニット46の駆動台車
をメインレール10の端部側に駆動させることにより、
屋根ユニット46で屋根ユニット11…を押して、これ
ら屋根ユニット11…をメインレール10の端部側に移
動させる。この際、前記メインレール10が下り勾配で
あるので、屋根ユニット11…はその自重でも移動して
行くが、この移動速度を調整する必要がある際には、前
記駆動台車に逆方向の駆動力をかけておく。
【0041】また、各屋根ユニット11…が移動するに
伴って、図4に示すように、前記ガイド部材30がガイ
ド溝32を移動していく。ガイド部材30が移動する際
は、その下端部の車輪31がガイド溝32内を転動する
ので、ガイド部材30はスムーズに移動していく。さら
に、各屋根ユニット11…を支持している走行台車2
5,25間に設けられている繋ぎ材27に何等かの原因
で圧縮力が作用して、繋ぎ材27が第2ヒンジ部29か
ら折れ曲がろうとしても、該第2ヒンジ部29の上方へ
の移動が前記突出部32a,32aによって規制されて
おり、しかも、繋ぎ材27は、第2ヒンジ部29から下
方に若干折れ曲がって突っ張った状態に保持されるの
で、前記繋ぎ材27は折り畳まれることがなく、よっ
て、屋根ユニット11は折り畳まれることなく、安定的
にメインレール10上を移動する。また、各屋根ユニッ
ト11…がメインレール10上を移動する際には、前記
走行台車25に側面に取付けられた車輪25c…が前記
側壁13aおよび壁部26の互に対向する内側面上を転
動するので、屋根ユニット11…は横揺れが防止され
て、スムーズに移動する。
【0042】そして、進行方向先頭の屋根ユニット11
がメインレール10の端部側に移動して、所定に位置、
すなわち、前記屋根ユニット11を支持している走行台
車25,25に設けられた繋ぎ材27に設けられたガイ
ド部材30がガイド溝32の端部に達すると、ガイド部
材30の車輪31が前記傾斜面33に移行して、該傾斜
面33上を転動する。
【0043】車輪31が傾斜面33上を転動していく
と、ガイド部材30が次第に上昇していき、これによっ
て繋ぎ材27の第2ヒンジ部29が上方に押される。す
ると、繋ぎ材27が第2ヒンジ部29から折り曲げら
れ、さらに走行台車25がメインレール10上を走行し
つつ先に走行している走行台車25に近づくことによっ
て繋ぎ材27が折り畳まれるとともに、屋根ユニット1
1の開閉フレーム16,16が前記頂部のピンジョイン
ト23を支点として互に接近する方向に回転して折り畳
まれる。また、前記ガイド部材30の車輪31は傾斜面
33から前記キールトラス13上に移行し、さらに第2
ヒンジ部29の上昇に伴って上昇して、キールトラス1
3から離間する。
【0044】一方、前記屋根ユニット11がメインレー
ル10の端部近傍に移動して来ると、該屋根ユニット1
1の架構フレーム14の頂部に設けられている支持部4
0を構成している車輪41が前記ガイドレール35の第
1ガイドレール部37に入る。そして、前記屋根ユニッ
ト11がメインレール10上をさらに移動しつつ折り畳
まれていくに伴って、前記支持部40の車輪41,41
が第1ガイドレール部37を走行しつつ上昇する。な
お、支持部40が上昇すると、屋根ユニット11の頂部
が支持部40によって上方に押し上げられ、これによっ
ても屋根ユニット11が折り畳まれていく。さらに、支
持部40の車輪41,41が第1ガイドレール部37か
ら第2ガイドレール部38に移行すると、前記屋根ユニ
ット11は折り畳まれて起立した状態で前記メインレー
ル10上を移動するが、該屋根ユニット11の架構フレ
ーム14の上端部は、前記第2ガイドレール部38を走
行する支持部40によって支持されて降下が規制されて
いるので、屋根ユニット11は開くことなく安定状態で
走行する。
【0045】そして、このような工程を順次繰り返して
行うことによって、次々に屋根ユニット11…が折り畳
まれて、メインレール10上を基端側に向けて移動して
いき、これら屋根ユニット11…が、メインレール10
の端部に設けられた屋根収納部45に収納されていく
(図9参照)。なお、前記屋根ユニット46はそのまま
の状態で屋根収納部45に収納される。
【0046】上記のような屋根ユニット11…によって
開閉屋根を開けば、複数の屋根ユニット11をメインレ
ール10に沿って走行させつつ、各屋根ユニットをメイ
ンレール10の端部側の所定の位置で確実に折り畳ん
で、屋根を開放することができる。また、各屋根ユニッ
ト11が案内レール10上を走行する際において、該屋
根ユニット11の開閉フレーム16,16に圧縮力が作
用しても、前記繋ぎ材27が突っ張った状態で保持さ
れ、しかも、ガイド溝32の突出部32a,32aにガ
イド部材30の車輪31が当接することで、繋ぎ材27
の第2ヒンジ部29の折れ曲がりが防止されているの
で、開閉フレーム16,16を開いたままの状態で、つ
まり屋根ユニット11を開いたままの状態で安定的に走
行させることができる。
【0047】さらに、屋根ユニット11は、それを折り
畳むにつれて次第に起立していくが、その上端部が支持
部40を介してガイドレール35によって支持されるの
で、メインレール10を移動させながら安定的に折り畳
むことができる。また、折り畳まれた屋根ユニット11
は、前記支持部40と第2ガイドレール部38とによっ
て開くことを規制されているので、不意に屋根ユニット
11が開くことがなく、よって、折り畳まれた屋根ユニ
ット11を安定的に走行させて、案内レール10の端部
側の屋根収納部45に安定した状態で収納することがで
きる。
【0048】加えて、各屋根ユニット11はそれ自体に
膜材15が張設された独立した構造となっているので、
ある屋根ユニット11の開閉フレーム16,16が何等
かの原因で開閉不能となっても、他の屋根ユニット11
は正常に機能するので、その時点で開閉が不可能になる
ことがない。さらに、各屋根ユニット11はそれ自体に
膜材15が張設されているので、膜材15が屋根開閉の
どの状態においてもばたついた状態になく、しかも、膜
材15が張設される開閉フレーム16,16は繋ぎ材2
7を伸ばすことにより、常に構造的に安定した状態とな
るので、屋根開閉時に風等に煽られてもスムーズに屋根
開閉を行なうことができる。
【0049】また、各屋根ユニット11がメインレール
10上を走行する際は、常に構造的に安定した状態とな
るので、屋根ユニット11をメインレール10の途中で
停止させても構造的に安定している。よって、屋根ユニ
ット11をメインレール10の途中で停止させることが
でき、これによって屋根の開口面積を容易に調節するこ
とができる。さらに、膜材15は開閉フレーム16,1
6に予め張設されているので、膜材15自体を折り曲げ
る力を必要とせず、よって屋根ユニット11をメインレ
ール上を走行させるだけの動力、つまり先頭屋根ユニッ
トに設けられた駆動台車の駆動力だけで屋根の開閉を行
なうことができる。また、屋根ユニット11…を順続し
てメインレール10上を走行させる先頭屋根ユニット4
6が前記屋根ユニット11…とほぼ同形でかつ剛構造で
あるので、この先頭屋根ユニット46を駆動台車によっ
て走行させることによって、屋根ユニット11…を安定
的にメインレール10に沿って走行させることができ、
屋根開閉がよりスムーズなものとなる。
【0050】(2)開閉屋根12,12を閉じる場合 まず、各屋根収納部45に収納されている開閉屋根12
の屋根ユニット46を駆動台車によってメインレール1
0の中央部側に移動させる。そして、屋根ユニット46
に連結された屋根ユニット11を支持している走行台車
(但し、移動方向先頭側は駆動台車)25がメインレー
ル10上を走行するとともに、屋根ユニット11の頂部
の支持部40の車輪41,41がガイドレール35の第
2ガイドレール部38上を走行する。
【0051】前記支持部40が第2ガイドレール部38
から第1ガイドレール部37に移行すると、支持部40
の車輪41,41が若干開きつつ、第1ガイドレール部
37を走行しつつ降下する。これにともなって、屋根ユ
ニット11の開閉フレーム16,16が開きつつ、前記
繋ぎ材27が伸びていき、その第2ヒンジ部29に設け
られたガイド部材30の車輪31が傾斜面33を下っ
て、ガイド溝32に入った時点で、真っ直ぐに伸びて、
屋根ユニット11となって、メインレール10上を移動
していく。なお、前記支持部40の車輪41,41は、
前記ガイド部材30の車輪31が傾斜面33を下って、
ガイド溝32に入った時点で、第1ガイドレール部37
から外れる。
【0052】同様にして、図10に示すように、次々に
屋根ユニット11…が屋根収納部45から引き出されて
開かれ、メインレール10上を中央部側に向けて移動し
ていき、最後に、それぞれの開閉屋根12,12の屋根
ユニット46,46どうしをメインレール10の中央部
で連結することにより開閉屋根12,12を完全に閉じ
る。このようにして開閉屋根12,12を閉じて行くこ
とにより、屋根ユニット11を所定の位置で確実に開く
ことができ、また、該屋根ユニット11の下端部を支持
している走行台車25,25に設けられた繋ぎ材27で
走行台車間の距離を一定に保って、屋根ユニット11を
安定的にメインレール10上を移動させることができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の開閉式膜屋根における開閉機構は、開閉可能に設けら
れた屋根ユニットの下端部を支持する走行台車を繋ぎ材
によって連結し、該繋ぎ材を一対のアームで構成し、各
アームの一端部を前記走行台車に、第1ヒンジ部によっ
て回動自在に連結し、該アームの他端部どうしを第2ヒ
ンジ部によって回動自在に連結し、前記第2ヒンジ部
に、下方に延出するガイド部材を設ける一方、前記キー
ルトラスに、前記ガイド部材の下端部が移動可能なガイ
ド溝を形成し、このガイド溝の端部に、該ガイド溝の底
部から前記キールトラス上に向けて傾斜して延びる傾斜
面を形成したものであるから、屋根の開放の際に、各屋
根ユニットが走行台車によってメインレールの端部側に
移動するに伴って、前記ガイド部材が、キールトラスに
設けられたガイド溝を移動し、さらに各屋根ユニットが
メインレールの端部側に移動して、所定の位置に達する
と、前記ガイド部材が、ガイド溝の端部に形成された傾
斜面上を移動して上昇し、これによって、第2ヒンジ部
が上方に押されて、繋ぎ材が第2ヒンジ部から折り曲げ
られ、さらに走行台車がメインレール上を走行しつつ先
に走行している走行台車に近づくことによって繋ぎ材が
折り畳まれつつ、屋根ユニットが折り畳まれる。したが
って、複数の屋根ユニットをメインレールに沿って走行
させつつ、各屋根ユニットをメインレールの端部側の所
定の位置で確実に折り畳んで、屋根を開放することがで
きる。
【0054】請求項2の開閉式膜屋根における開閉機構
は、請求項1において、前記ガイド溝に、前記ガイド部
材が上方へ移動するのを規制する規制部を形成したもの
であるから、屋根の開閉の際に、前記繋ぎ材に何等かの
原因で圧縮力が作用して、繋ぎ材が第2ヒンジ部から折
れ曲がろうとしても、前記第2ヒンジ部の上方への移動
が前記規制部によって規制されているので、前記繋ぎ材
は折れ曲がることがない。したがって、屋根ユニットを
それが不意に折り畳まれることなく、安定的にメインレ
ール上を走行させることができる。
【0055】請求項3の開閉式膜屋根における開閉機構
は、請求項1または2において、前記ガイド部材の下端
部に、前記ガイド溝を転動可能な車輪を設けたものであ
るから、前記ガイド部材が、ガイド溝を前記車輪が転動
することによって移動するので、ガイド部材の移動がス
ムーズとなり、結局のところ屋根ユニットの移動がスム
ーズになる。また、前記繋ぎ材に何等かの原因で圧縮力
が作用して、繋ぎ材が第2ヒンジ部から折れ曲がろうと
しても、前記第2ヒンジ部の上方への移動が前記規制部
に車輪が当接して転動することによって規制されるの
で、ガイド部材はスムーズにガイド溝を移動することに
なり、よって、屋根ユニットをそれが折り畳まれること
なく、安定的にメインレール上を走行させることができ
る。
【0056】請求項4の開閉式膜屋根における開閉機構
は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記メインレー
ルの上方にガイドレールを配設し、このガイドレール
に、前記架構フレームの頂部に設けられた支持部を走行
自在に設け、前記ガイドレールを、基端側に向かうにし
たがって漸次上昇するようにして配設された第1ガイド
レール部と、当該第1ガイドレール部の基端部に連続し
て設けられ、前記メインレールと平行離間する第2ガイ
ドレール部とから構成したものであるから、支持部が第
1ガイドレール部から第2ガイドレール部に移行する
と、前記屋根ユニットは折り畳まれて起立した状態で前
記メインレール上を移動するが、該屋根ユニットの架構
フレームの上端部は、前記第2ガイドレール部を走行す
る支持部によって支持されて降下が規制されているの
で、屋根ユニットを開くことなく安定状態で走行させる
ことができる。
【0057】請求項5の開閉式膜屋根における開閉機構
は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記繋ぎ材の第
2ヒンジ部を、前記繋ぎ材を一直線上に伸ばした際にお
ける前記第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線から下方に離間
した位置に偏心するように、前記アームどうしを連結す
るように構成したものであるから、前記繋ぎ材に開閉フ
レームから圧縮力が作用した場合、第2ヒンジ部が若干
下方に移動して繋ぎ材が第2ヒンジ部から下方に若干折
れ曲がって突っ張った状態に保持され、これによって、
開閉フレームを開いた状態に保持することができる。
【0058】したがって、各屋根ユニットがメインレー
ル上を走行する際において、該屋根ユニットの開閉フレ
ームに圧縮力が作用しても、開閉フレームを開いたまま
の状態で安定的に走行させることができ、一方、各屋根
ユニットに引張力が作用しても、第2ヒンジ部が若干上
方に移動して繋ぎ材が第2ヒンジ部から上方に若干折れ
曲がった状態で前記引張力に抗して開閉フレームを所定
の角度で開いた状態に保持することができるので、開閉
フレームを開いたままの状態で安定的に走行させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第1
実施形態例を示すもので、屋根の全閉状態を示す概略斜
視図である。
【図2】同、屋根の全開状態を示す概略斜視図である。
【図3】同、一つの屋根ユニットを示す斜視図である。
【図4】同、複数の屋根ユニットを示す側面図である。
【図5】図4におけるA−A線矢視図である。
【図6】図4におけるB−B線矢視図である。
【図7】図4におけるC−C線矢視図である。
【図8】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第1
実施形態例を示すもので、屋根の全閉状態を示す概略側
面図である。
【図9】同、屋根の全開状態を示す概略側面図である。
【図10】同、屋根を閉めていく状態を示す概略側面図
である。
【符号の説明】
10 メインレール 11 屋根ユニット 12 開閉屋根 13 キールトラス 14 架構フレーム 15 膜材 16 開閉フレーム 25 走行台車 27 繋ぎ材 27a アーム 28 第1ヒンジ部 29 第2ヒンジ部 30 ガイド部材 31 車輪 32 ガイド溝 32a 突出部(規制部) 33 傾斜面 35 ガイドレール 37 第1ガイドレール部 38 第2ガイドレール部 40 支持部
フロントページの続き (72)発明者 立道 郁生 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 藤原 智 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行に配設されたアーチ状をな
    し、キールトラスに固定されたメインレールと、該メイ
    ンレールに走行台車によって走行自在にかつ順続して設
    けられた複数の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根に
    おいて、 前記各屋根ユニットは、前記メインレール間に延びる架
    構フレームと、この架構フレームに張設された膜材とか
    ら構成され、 前記架構フレームは、頂部を支点として回動することに
    より開閉可能で、かつ前記膜材がそれぞれ張設される一
    対の開閉フレームで構成され、 さらに、前記架構フレームは、それに隣接する架構フレ
    ームにそれぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車
    に回動自在に連結することにより接続され、 前記各架構フレームに連結されて互に隣接する走行台車
    は繋ぎ材によって連結され、該繋ぎ材は一対のアームで
    構成され、各アームの一端部は前記走行台車に、第1ヒ
    ンジ部によって回動自在に連結され、該アームの他端部
    どうしは第2ヒンジ部によって回動自在に連結され、 前記第2ヒンジ部には下方に延出するガイド部材が設け
    られ、一方、前記キールトラスには、前記ガイド部材の
    下端部が移動可能なガイド溝が形成され、このガイド溝
    の端部には、該ガイド溝の底部から前記キールトラス上
    に向けて傾斜して延びる傾斜面が形成されていることを
    特徴とする開閉式膜屋根における開閉機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の開閉式膜屋根における開
    閉機構において、 前記ガイド溝には、前記ガイド部材が上方へ移動するの
    を規制する規制部が形成されていることを特徴とする開
    閉式膜屋根における開閉機構。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の開閉式膜屋根に
    おける開閉機構において、 前記ガイド部材の下端部には、前記ガイド溝を転動可能
    な車輪が設けられていることを特徴とする開閉式膜屋根
    における開閉機構。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の開閉式
    膜屋根における開閉機構において、 前記メインレールの上方にはガイドレールが配設され、
    このガイドレールには、前記架構フレームの頂部に設け
    られた支持部が走行自在に設けられてなり、 前記ガイドレールが、基端側に向かうにしたがって漸次
    上昇するようにして配設された第1ガイドレール部と、
    当該第1ガイドレール部の基端部に連続して設けられ、
    前記メインレールと平行離間する第2ガイドレール部と
    から構成されていることを特徴とする開閉式膜屋根にお
    ける開閉機構。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の開閉式
    膜屋根における開閉機構において、 前記繋ぎ材の第2ヒンジ部は、前記繋ぎ材を一直線上に
    伸ばした際における前記第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線
    から下方に離間した位置に偏心するように、前記アーム
    どうしを連結していることを特徴とする開閉式膜屋根に
    おける開閉機構。
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CN110067328A (zh) * 2019-05-29 2019-07-30 深圳市中装建设集团股份有限公司 一种微结构带刻度轻钢龙骨

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DE10034234C2 (de) * 1999-07-14 2003-04-10 Iteg Tech Projekte Planungs Un Überdachungssystem zum Überdachen von Großveranstaltungen
CN110067328A (zh) * 2019-05-29 2019-07-30 深圳市中装建设集团股份有限公司 一种微结构带刻度轻钢龙骨

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