JP3192583B2 - 開閉式膜屋根における開閉機構 - Google Patents

開閉式膜屋根における開閉機構

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JP3192583B2
JP3192583B2 JP34403595A JP34403595A JP3192583B2 JP 3192583 B2 JP3192583 B2 JP 3192583B2 JP 34403595 A JP34403595 A JP 34403595A JP 34403595 A JP34403595 A JP 34403595A JP 3192583 B2 JP3192583 B2 JP 3192583B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば野球やサッ
カーなどの運動競技施設あるいはその他の大規模施設等
の屋根を天候等に応じて開閉することができる開閉式膜
屋根における開閉機構に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、室内の運動競技施設用等として、
大規模な固定ドーム式屋根が採用されてきている。この
固定ドーム式屋根の構造形式としては、単層トラスや複
層トラスによる鉄骨トラス構造、ケーブル構造、これら
鉄骨トラス構造およびケーブル構造を組み合わせた構造
のものが知られている。このような固定ドーム式屋根に
おいて、その鉄骨トラスに金属板などによる屋根仕上材
を取付けたり、空気の充填により膨らんだ膜をケーブル
構造により押さえる方式による膜構造の屋根としたもの
がある。
【0003】ところで、前記固定式ドーム屋根は、たと
え膜構造の屋根であっても、閉鎖的な雰囲気になること
は否めない。このため、近年、開閉式の膜屋根構造とし
たものが開発されつつあり、本出願人は、先に、前記開
閉式の膜屋根構造の技術を特許出願した(特願平7ー4
342号)。
【0004】前記特許出願した開閉式膜屋根構造の技術
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなす案内レール
と、該案内レールに走行自在にかつ順続して設けられた
複数の屋根ユニットからなる開閉屋根とを備えてなり、
前記各屋根ユニットを、横断面視略三角形状をなしかつ
前記案内レール間に延びる架構フレームと、この架構フ
レームに張設された膜材とから構成し、前記架構フレー
ムを、当該架構フレームの頂部を支点として開閉可能に
構成され、かつ前記膜材がそれぞれ張設された一対の開
閉フレームと、これら開閉フレーム間に設けられて伸折
することにより、開閉フレームを開閉自在に繋ぐ繋ぎ材
とから構成したものである。
【0005】そして、前記構成の開閉式膜屋根構造で
は、複数の屋根ユニットを案内レールに沿って走行させ
ることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開放の際に、
各屋根ユニットを走行させて、所定の位置で折曲手段に
よって架構フレームの繋ぎ材を順次折曲することによっ
て、これら屋根ユニットを順次折り畳んでいくようにな
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記構成の
開閉式膜屋根構造においては、屋根を開放する際には、
前記繋ぎ材を折り畳みながら開閉フレームを閉じて屋根
ユニットを折り畳んで行く必要がある。開閉フレームを
閉じて行く場合、移動方向先頭の屋根ユニットから順次
折り畳んで行かないと、屋根ユニットの走行が不安定に
なり好ましくなく、また、先頭の屋根ユニットから順次
折り畳んで行くにしても、各屋根ユニットを、その前の
屋根ユニットが折り畳まれて案内レールの端部で停止し
たときに、折り畳むようにする方が、走行安定上さらに
好ましい。
【0007】また、前記各屋根ユニットを先頭から順次
折り畳んで行く場合、各屋根ユニットの繋ぎ材には、先
頭の屋根ユニットが案内レールの端部で停止したときか
ら、後方の屋根ユニットから圧縮力が作用するので、各
屋根ユニットはそれを折り畳むまでは、該屋根ユニット
の開閉フレームを開いた状態に保持するために、繋ぎ材
を、それが中央部で折り畳まれないように、突っ張って
おく必要がある。さらに、屋根を閉じている際には、各
屋根ユニットの開閉フレームを開いた状態に保持するた
めに、繋ぎ材を、それが中央部で折り畳まれないよう
に、圧縮力に対して突っ張っておく必要がある。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、屋根を開放する際に、各屋根ユニットを先頭から順
次折り畳んで行くことができ、しかも、屋根ユニットの
開閉フレームを開閉自在に繋ぐ繋ぎ材を、圧縮力に対し
て確実に突っ張っておくことができる開閉式膜屋根にお
ける開閉機構を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の開閉式膜屋根における開閉機構
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなし、キールト
ラスに固定されたメインレールと、該メインレールに走
行台車によって走行自在にかつ順続して設けられた複数
の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根において、前記
各屋根ユニットを、前記メインレール間に延びる架構フ
レームと、この架構フレームに張設された膜材とから構
成し、前記架構フレームを、頂部を支点として回動する
ことにより開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞ
れ張設される一対の開閉フレームで構成し、さらに、前
記架構フレームを、それに隣接する架構フレームにそれ
ぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車に回動自在
に連結することにより接続し、前記各架構フレームに連
結されて互いに隣接する走行台車または前記各架構フレ
ームの開閉フレームを繋ぎ材によって連結し、該繋ぎ材
を一対のアームで構成し、各アームの一端部を前記開閉
フレームまたは走行台車にそれぞれ第1ヒンジ部によっ
て回動自在に連結し、該アームの他端部どうしを第2ヒ
ンジ部によって回動自在に連結し、前記各繋ぎ材の第2
ヒンジ部に、下方に延出する押出しロッドを設け、これ
ら押出しロッドを、前記メインレールの端部に近いもの
ほど、その長さを短く設定し、さらに、前記キールトラ
スの端部に、前記それぞれの押出しロッドの下端部が移
動可能なガイド溝群を形成し、このガイド溝群を、前記
各押出しロッドと同数でかつ各押出しロッドが移動可能
な複数のガイド溝で構成し、これらガイド溝を、前記キ
ールトラス端に近いものほどその深さを浅く設定し、前
記ガイド溝の端部に、斜め上方に傾斜する傾斜面を形成
したものである。
【0010】前記ガイド溝群は、それぞれのガイド溝を
長手方向に連続して設け、隣接するガイド溝どうしを前
記傾斜面で連接することによって形成され、さらに、各
ガイド溝の長さは、後方のガイド溝をそれに対応する押
出しロッドが移動中に、前方のガイド溝を移動する押出
しロッドがその端部に形成された傾斜面に達するような
長さに設定する。
【0011】請求項1の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、複数の屋根ユニットをメインレールに沿っ
て走行させることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開
放の際に、各屋根ユニットが走行台車によって移動して
メインレールの端部に近づくと、移動方向先頭(1番
目)の屋根ユニットの繋ぎ材に設けられた先頭の押出し
ロッドが前記ガイド溝群に達し、このガイド溝群の上方
を宙に浮いた状態で移動して、ガイド溝群の先頭に位置
する1番目のガイド溝に達する。そして、このガイド溝
を移動し、該ガイド溝の端部に形成された傾斜面上を移
動しつつ上昇し、これによって、前記1番目の屋根ユニ
ットの繋ぎ材の第2ヒンジ部が上方に押される。
【0012】すると、前記繋ぎ材が第2ヒンジ部から折
り曲げられ、さらに走行台車がメインレール上を走行し
つつ先に走行している走行台車に近づくことによって前
記繋ぎ材が折り畳まれるとともに、1番目の屋根ユニッ
トの開閉フレームが折り畳まれる。繋ぎ材が折り畳まれ
ると、前記先頭(1番目)の押出しロッドは傾斜面から
前記キールトラス上に移行し、さらに第2ヒンジ部の上
昇に伴って上昇して、キールトラスから離間する。
【0013】一方、前記1番目の屋根ユニットの押出し
ロッドがガイド溝群の先頭に位置する1番目のガイド溝
に達したと同時または達した後に、次(2番目)の屋根
ユニットの押出しロッドが前記1番目のガイド溝より後
方の次(2番目)のガイド溝に達してこのガイド溝を移
動し、この移動中において、前記1番目の屋根ユニット
が折り畳まれる。
【0014】そして、前記2番目の屋根ユニットの押出
しロッドが2番目のガイド溝の端部に形成された傾斜面
上を移動しつつ上昇し、これによって、前記2番目の屋
根ユニットの繋ぎ材の第2ヒンジ部が上方に押されて、
繋ぎ材が第2ヒンジ部から折り曲げられ、さらに走行台
車がメインレール上を走行しつつ先に走行している走行
台車に近づくことによって前記繋ぎ材が折り畳まれると
ともに、前記2番目の屋根ユニットの開閉フレームが折
り畳まれる。前記繋ぎ材が折り畳まれると、前記2番目
の押出しロッドは傾斜面から前記1番目のガイド溝上に
移行し、さらに第2ヒンジ部の上昇に伴って上昇して、
キールトラスから離間する。
【0015】同様にして、3番目、4番目…の屋根ユニ
ットの押出しロッドが、3番目、4番目…のガイド溝を
移動することによって、それぞれの繋ぎ材の第2ヒンジ
部が上方に押されて折り畳まれるとともに、各屋根ユニ
ットが先頭から順次折り畳まれる。
【0016】請求項2の開閉式膜屋根における開閉機構
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなし、キールト
ラスに固定されたメインレールと、該メインレールに走
行台車によって走行自在にかつ順続して設けられた複数
の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根において、前記
各屋根ユニットを、前記メインレール間に延びる架構フ
レームと、この架構フレームに張設された膜材とから構
成し、前記架構フレームを、頂部を支点として回動する
ことにより開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞ
れ張設される一対の開閉フレームで構成し、さらに、前
記架構フレームを、それに隣接する架構フレームにそれ
ぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車に回動自在
に連結することにより接続し、前記各架構フレームに連
結されて互いに隣接する走行台車または前記各架構フレ
ームの開閉フレームを繋ぎ材によって連結し、該繋ぎ材
を一対のアームで構成し、各アームの一端部を前記開閉
フレームまたは走行台車にそれぞれ第1ヒンジ部によっ
て回動自在に連結し、該アームの他端部どうしを第2ヒ
ンジ部によって回動自在に連結し、前記キールトラス
に、該キールトラスから出没可能でかつ突出した場合
に、前記各架構フレームの繋ぎ材の第2ヒンジ部を上方
に押し上げる出没手段を、複数所定ピッチで設け、前記
走行台車と前記出没手段とに、所定の走行台車が前記所
定の出没手段上を通過した際に、該出没手段をキールト
ラスから突出させ、かつ、他の走行台車が前記所定の出
没手段上を通過した際には、該出没手段をキールトラス
に埋設した状態のままにする出没手段駆動機構を設けた
ものである。
【0017】前記出没手段は、例えば、その一端部を前
記キールトラスに回動自在に設け、該一端部を支点とし
て回動させることによって、他端部をキールトラスから
出没させる構成とする。そして、前記出没手段駆動機構
は例えば、以下のように構成する。すなわち、まず、各
出没手段に、それぞれ異なる所定形状のキー部を形成
し、一方、前記各走行台車に、前記所定のキー部と合致
するキー部を形成し、所定の走行台車が所定の出没手段
上を横切ると、前記キー部が合致して走行台車が通過
し、他の走行台車が前記所定の出没手段上を横切ると、
走行台車のキー部が出没手段のキー部に当接するように
する。
【0018】一方、前記走行台車には、一方向にのみ回
転可能な回転体を設け、この回転体に前記キー部を形成
するとともに、この回転体に一端部が係合して該回転体
の回転により回転可能でかつ前記出没手段のキー部に他
端部が当接可能な押圧部を設ける。そして、前記所定の
走行台車が所定の出没手段上を横切って、前記キー部が
合致して走行台車が通過した際に、前記押圧部の他端部
が前記出没手段のキー部を押圧して、一端部を支点とし
て回動させることにより他端部をキールトラスから突出
させ、一方、他の走行台車が前記所定の出没手段上を横
切って、走行台車のキー部が出没手段のキー部に当接し
た際に、前記回転体を回転させて、前記押圧部を回転さ
せ、その他端部を前記出没手段のキー部から回避させる
ことによって、出没手段をキールトラスに埋設したまま
の状態にするような構成とする。
【0019】請求項2の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、複数の屋根ユニットをメインレールに沿っ
て走行させることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開
放の際に、各屋根ユニットが走行台車によって移動して
メインレールの端部に近づいて、前記複数の出没手段上
を次々に通過して行く。この場合、まず先頭(1番目)
の走行台車が、前記メインレールの端部に最も近い1番
目の出没手段に達するまでは、他の出没手段が前記出没
手段駆動機構によって、キールトラスに埋設したままの
状態になっているので、先頭(1番目)の屋根ユニット
は開いたままの状態でメインレールを移動して行く。
【0020】そして、1番目の走行台車が前記1番目の
出没手段に達してこれを通過すると、前記出没手段駆動
機構によって、1番目の出没手段がキールトラスから突
出する。さらに、1番目の走行台車がメインレールの端
部側に移動するに伴って、1番目の屋根ユニットが1番
目の出没手段上を移動し、該1番目の屋根ユニットの繋
ぎ材の第2ヒンジ部が前記1番目の出没手段によって上
方に押し上げられて、該繋ぎ材が第2ヒンジ部から折り
曲げられ、1番目の走行台車に2番目の走行台車が近づ
くことによって、前記繋ぎ材が折り畳まれるとともに、
1番目の屋根ユニットの開閉フレームが折り畳まれる。
【0021】一方、前記2番目の走行台車が2番目の出
没手段に達するまでは、他の出没手段が前記出没手段駆
動機構によって、キールトラスに埋設したままの状態に
なっており、2番目の屋根ユニットは開いたままの状態
でメインレールを移動して行く。そして、2番目の走行
台車が前記2番目の出没手段に達してこれを通過する
と、前記出没手段駆動機構によって、2番目の出没手段
がキールトラスから突出する。さらに、2番目の走行台
車がメインレールの端部側に移動するに伴って、2番目
の屋根ユニットが2番目の出没手段上を移動し、該2番
目の屋根ユニットの繋ぎ材の第2ヒンジ部が前記2番目
の出没手段によって上方に押し上げられて、該繋ぎ材が
第2ヒンジ部から折り曲げられ、2番目の走行台車に3
番目の走行台車が近づくことによって、前記繋ぎ材が折
り畳まれるとともに、2番目の屋根ユニットの開閉フレ
ームが折り畳まれる。また、前記2番目の走行台車が前
記キールトラスから突出している前記1番目の出没手段
に達すると、これを押し倒して前方に移動する。
【0022】同様にして、3番目、4番目…の走行台車
が、3番目、4番目…の出没手段上を移動する際におい
て、それぞれの出没手段によって、3番目、4番目…の
屋根ユニットの繋ぎ材の第2ヒンジ部が折り曲げられ、
さらに、該繋ぎ材が折り畳まれるとともに、3番目、4
番目…の屋根ユニットの開閉フレームが折り畳まれるこ
とによって、各屋根ユニットが先頭から順次折り畳まれ
る。
【0023】請求項3の開閉式膜屋根における開閉機構
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなし、キールト
ラスに固定されたメインレールと、該メインレールに走
行台車によって走行自在にかつ順続して設けられた複数
の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根において、前記
各屋根ユニットを、前記メインレール間に延びる架構フ
レームと、この架構フレームに張設された膜材とから構
成し、前記架構フレームを、頂部を支点として回動する
ことにより開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞ
れ張設される一対の開閉フレームで構成し、さらに、前
記架構フレームを、それに隣接する架構フレームにそれ
ぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車に回動自在
に連結することにより接続し、前記各架構フレームに連
結されて互いに隣接する走行台車または前記各架構フレ
ームの開閉フレームを繋ぎ材によって連結し、該繋ぎ材
を一対のアームで構成し、各アームの一端部を前記開閉
フレームまたは走行台車にそれぞれ第1ヒンジ部によっ
て回動自在に連結し、該アームの他端部どうしを第2ヒ
ンジ部によって回動自在に連結し、前記各屋根ユニット
の架構フレームに、長尺な杖部材をその上端部を回動可
能にかつ該杖部材の長手方向に摺動自在に設け、該杖部
材の下端部を前記メインレールまたはキールトラス上を
移動可能に設け、前記杖部材を、それが設けられた前記
架構フレームがメインレールの端部側に移動しつつ閉じ
て行くに伴って起立して、移動方向後方に隣接する架構
フレームの繋ぎ材の第2ヒンジ部に当接することにより
該第2ヒンジ部を上方に押し上げるように構成したもの
である。
【0024】前記杖部材を架構フレームに回動可能にか
つ杖部材の長手方向に摺動自在に設けるには、例えば、
杖部材の上端部に長穴を形成するとともに、架構フレー
ムの開閉フレームの上端部にピンを立設して、このピン
に前記長穴を摺動自在にはめ込むことにより行う。ま
た、杖部材の下端部に車輪を取付け、この車輪が前記メ
インレールまたはキールトラス上を転動するように構成
する。
【0025】請求項3の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、複数の屋根ユニットをメインレールに沿っ
て走行させることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開
放の際に、各屋根ユニットが走行台車によって移動して
メインレールの端部に近づいて、前方の屋根ユニットの
架構フレームが折り畳まれるに伴って、該架構フレーム
が次第に起立して行き、これによって、杖部材の上端部
が架構フレームによって引き上げられる。
【0026】杖部材の上端部が引き上げられると、該杖
部材はその上端部を支点として回転して次第に起き上が
って、後方の屋根ユニットの繋ぎ材の第2ヒンジ部に下
から当接して、これを上方に押し上げて、該繋ぎ材が第
2ヒンジ部から折り曲げられ、前方の走行台車に後方の
走行台車が近づくことによって、前記繋ぎ材が折り畳ま
れるとともに、後方の屋根ユニットの開閉フレームが折
り畳まれる。このような工程を順次繰り返すことによっ
て、各屋根ユニットを先頭から順次折り畳んで行く。
【0027】請求項4の開閉式膜屋根における開閉機構
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなし、キールト
ラスに固定されたメインレールと、該メインレールに走
行台車によって走行自在にかつ順続して設けられた複数
の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根において、前記
各屋根ユニットを、前記メインレール間に延びる架構フ
レームと、この架構フレームに張設された膜材とから構
成し、前記架構フレームを、頂部を支点として回動する
ことにより開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞ
れ張設される一対の開閉フレームで構成し、さらに、前
記架構フレームを、それに隣接する架構フレームにそれ
ぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車に回動自在
に連結することにより接続し、前記各架構フレームに連
結されて互いに隣接する走行台車または前記各架構フレ
ームの開閉フレームを繋ぎ材によって連結し、該繋ぎ材
を一対のアームで構成し、各アームの一端部を前記開閉
フレームまたは走行台車にそれぞれ第1ヒンジ部によっ
て回動自在に連結し、該アームの他端部どうしを第2ヒ
ンジ部によって回動自在に連結し、前記架構フレームの
開閉フレームと繋ぎ材の一方のアームとの間に、サブ繋
ぎ材を架設し、このサブ繋ぎ材の中央部に、前記架構フ
レームの内側に向けてのみ折曲可能な関節部を設け、前
記サブ繋ぎ材が架設された架構フレームに、メインレー
ルの端部側において隣接する架構フレームの開閉フレー
ムに、連結アームの一端部を回動自在に連結し、この連
結アームの他端部に形成された長穴に、前記関節部に設
けられたピンを摺動自在に連結したものである。
【0028】前記架構フレームの開閉フレームと繋ぎ材
の一方のアームとの間に、サブ繋ぎ材を架設する場合、
該サブ繋ぎ材の両端部をそれぞれピン結合等によって、
開閉フレームと繋ぎ材の一方のアームとにそれぞれ回動
自在に連結する。そして、このサブ繋ぎ材を折り曲げる
ことによって、繋ぎ材の一方のアームを上方に引き上げ
て、該繋ぎ材を第2ヒンジ部から折り曲げるようにす
る。
【0029】請求項4の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、複数の屋根ユニットをメインレールに沿っ
て走行させることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開
放の際に、各屋根ユニットが走行台車によって移動して
メインレールの端部に近づいて、前方の屋根ユニットの
架構フレームの開閉フレームが折り畳まれるに伴って、
前記連結アームが開閉フレームに押されて後方の屋根ユ
ニット側に移動し、これによって、連結アームの長穴内
を前記サブ繋ぎ材の関節部に設けたピンが摺動する。
【0030】そして、前方の屋根ユニットが折り畳まれ
る直前に、前記連結アームの長穴内を摺動しているピン
が該長穴の端部に当接して、前記サブ繋ぎ材の関節部を
押圧し、これによって、サブ繋ぎ材が関節部から折り曲
げられる。すると、繋ぎ材の一方のアームがサブ繋ぎ材
によって上方に引き上げられ、該繋ぎ材が第2ヒンジ部
から折り曲げられ、さらに前方の走行台車に後方の走行
台車が近づくことによって、前記繋ぎ材が折り畳まれる
とともに、後方の屋根ユニットの開閉フレームが折り畳
まれる。このような工程を順次繰り返すことによって、
各屋根ユニットを先頭から順次折り畳んで行く。
【0031】請求項5の開閉式膜屋根における開閉機構
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなし、キールト
ラスに固定されたメインレールと、該メインレールに走
行台車によって走行自在にかつ順続して設けられた複数
の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根において、前記
各屋根ユニットを、前記メインレール間に延びる架構フ
レームと、この架構フレームに張設された膜材とから構
成し、前記架構フレームを、頂部を支点として回動する
ことにより開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞ
れ張設される一対の開閉フレームで構成し、さらに、前
記架構フレームを、それに隣接する架構フレームにそれ
ぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車に回動自在
に連結することにより接続し、前記各架構フレームに連
結されて互いに隣接する走行台車または前記各架構フレ
ームの開閉フレームを繋ぎ材によって連結し、該繋ぎ材
を一対のアームで構成し、各アームの一端部を前記開閉
フレームまたは走行台車にそれぞれ第1ヒンジ部によっ
て回動自在に連結し、該アームの他端部どうしを第2ヒ
ンジ部によって回動自在に連結し、前記各屋根ユニット
の架構フレームに、該架構フレームの移動方向後方に隣
接する架構フレームの繋ぎ材の第2ヒンジ部に向けて延
び、かつ、先端部で該第2ヒンジ部を掬い上げ可能な長
尺な掬い部材の基端部を回動自在に連結したものであ
る。
【0032】前記掬い部材の先端部には、上下一対の掬
い片を形成し、下側の掬い片の先端部には、上側の掬い
片から離間するように傾斜する傾斜部を形成す一方、前
記第2ヒンジ部にはピンを立設する。そして、前記掬い
部材は、それが連結された前記架構フレームがメインレ
ールの端部側に移動して折り畳まれる直前に、後方に隣
接する架構フレームの繋ぎ材の第2ヒンジ部のピンを掬
い片で掬い上げるようにする。
【0033】請求項5の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、複数の屋根ユニットをメインレールに沿っ
て走行させることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開
放の際に、各屋根ユニットが走行台車によって移動して
メインレールの端部に近づいて、前方の屋根ユニットの
架構フレームが折り畳まれる直前に、該前方の架構フレ
ームに連結された掬い部材の先端部で、後方の屋根ユニ
ットの繋ぎ材の第2ヒンジ部を掬い上げて、これを上方
に押し上げる。すると、該繋ぎ材が第2ヒンジ部から折
り曲げられ、前方の走行台車に後方の走行台車が近づく
ことによって、前記繋ぎ材が折り畳まれるとともに、後
方の屋根ユニットの開閉フレームが折り畳まれる。そし
て、このような工程を順次繰り返すことによって、各屋
根ユニットを先頭から順次折り畳んで行く。
【0034】請求項6の開閉式膜屋根における開閉機構
は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記繋ぎ材の第
2ヒンジ部を、前記繋ぎ材を一直線上に伸ばした際にお
ける前記第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線から下方に離間
した位置に偏心するように、前記アームどうしを連結す
るように構成したものである。
【0035】請求項6の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、各屋根ユニットを開いている状態では、前
記開閉フレームが開いているので、繋ぎ材が伸びている
が、前記第2ヒンジ部が、繋ぎ材を一直線上に伸ばした
際における前記第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線から下方
に離間した位置に偏心するように、前記アームどうしを
連結しているので、繋ぎ材に開閉フレームから圧縮力が
作用した場合、第2ヒンジ部が若干下方に移動して繋ぎ
材が第2ヒンジ部から下方に若干折れ曲がって突っ張っ
た状態に保持され、これによって、開閉フレームを開い
た状態に保持することができる。
【0036】したがって、各屋根ユニットがメインレー
ル上を走行する際において、該屋根ユニットの開閉フレ
ームに圧縮力が作用しても、開閉フレームを開いたまま
の状態で安定的に走行させることができ、一方、各屋根
ユニットに引張力が作用しても、第2ヒンジ部が若干上
方に移動して繋ぎ材が第2ヒンジ部から上方に若干折れ
曲がった状態で前記引張力に抗して開閉フレームを所定
の角度で開いた状態に保持することができるので、開閉
フレームを開いたままの状態で安定的に走行させること
ができる。
【0037】請求項7の開閉式膜屋根における開閉機構
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなし、キールト
ラスに固定されたメインレールと、該メインレールに走
行台車によって走行自在にかつ順続して設けられた複数
の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根において、前記
各屋根ユニットを、前記メインレール間に延びる架構フ
レームと、この架構フレームに張設された膜材とから構
成し、前記架構フレームを、頂部を支点として回動する
ことにより開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞ
れ張設される一対の開閉フレームで構成し、さらに、前
記架構フレームを、それに隣接する架構フレームにそれ
ぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車に回動自在
に連結することにより接続し、前記各架構フレームに連
結されて互いに隣接する走行台車または前記各架構フレ
ームの開閉フレームを繋ぎ材によって連結し、該繋ぎ材
を一対のアームで構成し、各アームの一端部を前記開閉
フレームまたは走行台車にそれぞれ第1ヒンジ部によっ
て回動自在に連結し、該アームの他端部どうしを第2ヒ
ンジ部によって回動自在に連結し、前記メインレール上
に、上レールを該メインレールと平行に設ける一方、前
記第2ヒンジ部に、前記メインレールを転動可能な下車
輪と前記上レールを転動可能な上車輪を設け、前記上レ
ールを、前記屋根ユニットの開閉フレームを折り畳む折
畳みエリア外に設け、さらに、前記繋ぎ材の第2ヒンジ
部を、前記繋ぎ材を一直線上に伸ばした際における前記
第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線から上方に離間した位置
に偏心するように、前記アームどうしを連結するように
構成したものである。
【0038】請求項7の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、複数の屋根ユニットをメインレールに沿っ
て走行させることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開
放の際に、各屋根ユニットが走行台車によってメインレ
ールを折畳みエリア外において移動するときは、各屋根
ユニットの繋ぎ材の第2ヒンジ部に設けられた上下の車
輪が前記上レールおよびメインレールを転動するので、
第2ヒンジ部は上下から支持された形態となり、繋ぎ材
が第2ヒンジ部から折れ曲がることがなく、よって各屋
根ユニットは開いたままの状態で安定的に走行する。
【0039】そして、各屋根ユニットが折畳みエリア内
に移動してきて、先頭(1番目)の屋根ユニットがメイ
ンレールの端部に当接して停止すると、該1番目の屋根
ユニットはそれより後方の屋根ユニットによって押圧さ
れるので、1番目の屋根ユニットの繋ぎ材には圧縮力が
作用する。一方、折畳みエリア内においては上レールが
存在しないので、1番目の屋根ユニットの繋ぎ材は、第
2ヒンジ部が上昇するようにして該第2ヒンジ部から折
れ曲がり、さらに、1番目の走行台車に2番目の走行台
車が近づくことによって、前記繋ぎ材が折り畳まれると
ともに、1番目の屋根ユニットの開閉フレームが折り畳
まれる。
【0040】1番目の屋根ユニットが折り畳まれると、
2番目の屋根ユニットが1番目の屋根ユニットに当接し
て停止する。すると、該2番目の屋根ユニットはそれよ
り後方の屋根ユニットによって押圧されるので、2番目
の屋根ユニットの繋ぎ材には圧縮力が作用する。一方、
折畳みエリア内においては上レールが存在しないので、
2番目の屋根ユニットの繋ぎ材は、第2ヒンジ部が上昇
するようにして該第2ヒンジ部から折れ曲がり、さら
に、2番目の走行台車に3番目の走行台車が近づくこと
によって、前記繋ぎ材が折り畳まれるとともに、2番目
の屋根ユニットの開閉フレームが折り畳まれる。同様に
して、3番目、4番目…屋根ユニットが折り畳まれるこ
とによって、各屋根ユニットを先頭から順次折り畳んで
行く。
【0041】請求項8の開閉式膜屋根における開閉機構
は、互いに平行に配設されたアーチ状をなし、キールト
ラスに固定されたメインレールと、該メインレールに走
行台車によって走行自在にかつ順続して設けられた複数
の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根において、前記
各屋根ユニットを、前記メインレール間に延びる架構フ
レームと、この架構フレームに張設された膜材とから構
成し、前記架構フレームを、頂部を支点として回動する
ことにより開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞ
れ張設される一対の開閉フレームで構成し、さらに、前
記架構フレームを、それに隣接する架構フレームにそれ
ぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車に回動自在
に連結することにより接続し、前記各架構フレームに連
結されて互いに隣接する走行台車のうち後方の走行台車
または前記各架構フレームの開閉フレームのうち後方の
開閉フレームに、繋ぎ材の一端部を回動自在に連結し、
前記繋ぎ材の他端部を、前方の前記走行台車または開閉
フレームに設けられたピンに着脱自在に係合し、前記キ
ールトラスに、該キールトラスから出没可能でかつ突出
した場合に、前記各架構フレームの繋ぎ材の他端部を上
方に押し上げる出没手段を、複数所定ピッチで設け、前
記走行台車と前記出没手段とに、所定の走行台車が前記
所定の出没手段上を通過した際に、該出没手段をキール
トラスから突出させ、かつ、他の走行台車が前記所定の
出没手段上を通過した際には、該出没手段をキールトラ
スに埋設した状態のままにする出没手段駆動機構を設け
たものである。
【0042】前記繋ぎ材の他端部には、その下面に端部
に向かうに従って漸次上面側に傾斜する傾斜面を形成す
るとともに、この傾斜面の先端部に前記ピンが係合する
係合溝を形成する。
【0043】請求項8の開閉式膜屋根における開閉機構
にあっては、複数の屋根ユニットをメインレールに沿っ
て走行させることにより屋根の開閉を行うが、屋根の開
放の際に、各屋根ユニットが走行台車によって移動して
メインレールの端部に近づいて、前記複数の出没手段上
を次々に通過して行く。この場合、まず先頭(1番目)
の走行台車が、前記メインレールの端部に最も近い1番
目の出没手段に達するまでは、他の出没手段が前記出没
手段駆動機構によって、キールトラスに埋設したままの
状態になっているので、先頭(1番目)の屋根ユニット
は開いたままの状態でメインレールを移動して行く。
【0044】そして、1番目の走行台車が前記1番目の
出没手段に達してこれを通過すると、前記出没手段駆動
機構によって、1番目の出没手段がキールトラスから突
出する。さらに、1番目の走行台車がメインレールの端
部側に移動するに伴って、1番目の屋根ユニットが1番
目の出没手段上を移動し、該1番目の屋根ユニットの繋
ぎ材の他端部が前記1番目の出没手段によって上方に押
し上げられて、前記ピンから外れ、1番目の走行台車に
2番目の走行台車が近づくことによって、1番目の屋根
ユニットの開閉フレームが折り畳まれる。
【0045】一方、前記2番目の走行台車が2番目の出
没手段に達するまでは、他の出没手段が前記出没手段駆
動機構によって、キールトラスに埋設したままの状態に
なっており、2番目の屋根ユニットは開いたままの状態
でメインレールを移動して行く。そして、2番目の走行
台車が前記2番目の出没手段に達してこれを通過する
と、前記出没手段駆動機構によって、2番目の出没手段
がキールトラスから突出する。さらに、2番目の走行台
車がメインレールの端部側に移動するに伴って、2番目
の屋根ユニットが2番目の出没手段上を移動し、該2番
目の屋根ユニットの繋ぎ材の他端部が前記2番目の出没
手段によって上方に押し上げられて、ピンから外れ、2
番目の走行台車に3番目の走行台車が近づくことによっ
て、2番目の屋根ユニットの開閉フレームが折り畳まれ
る。また、前記2番目の走行台車が前記キールトラスか
ら突出している前記1番目の出没手段に達すると、これ
を押し倒して前方に移動する。
【0046】同様にして、3番目、4番目…の走行台車
が、3番目、4番目…の出没手段上を移動する際におい
て、それぞれの出没手段によって、3番目、4番目…の
屋根ユニットの繋ぎ材の他端部が押し上げられてピンか
ら外され、3番目、4番目…の屋根ユニットの開閉フレ
ームが折り畳まれることによって、各屋根ユニットが先
頭から順次折り畳まれる。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の開
閉式膜屋根における開閉機構の実施の形態について説明
するが、本発明に係る開閉機構を説明する前に、該開閉
機構が備えられる開閉式膜屋根の構造について説明す
る。開閉式膜屋根構造は、図1および図2に示すよう
に、互いに平行に配設されたアーチ状をなす2本のメイ
ンレール10,10と、該メインレール10,10に走
行自在にかつ順続して設けられた複数の屋根ユニット1
1…からなる開閉屋根12,12とを備えて構成されて
いる。
【0048】前記メインレール10,10は、互いに平
行に配設されたアーチ状をなす2本のキールトラス13
上に設けられている。したがって、開閉屋根12,12
の下方には柱のない大きな空間を形成でき、各種、イベ
ント、運動競技を行なう施設の膜屋根構造として最適な
ものとなる。前記複数の屋根ユニット11…からなる開
閉屋根12,12は、前記メインレール10,10の長
手方向中央部の両側に配設されている。したがって、開
閉屋根12,12は、メインレール10の中央部を起点
して開閉するようになっている。
【0049】なお、上記では、メインレール10,10
の長手方向中央部を境として、2つの開閉屋根12,1
2を配設し、これら開閉屋根12,12によって、中央
部から両側に開閉可能に構成したが、本発明では、メイ
ンレール10に開閉屋根を一つだけ配設し、一方の側か
ら他方の側に向けて、開閉するように構成してもよい。
【0050】(第1実施形態例)次に、前記各屋根ユニ
ット11…を開閉する本発明に係る開閉機構の第1実施
形態について以下に説明する。前記各屋根ユニット11
は、図3および図4に示すように、前記メインレール1
0,10間に延びる架構フレーム14と、この架構フレ
ーム14に張設された膜材15,15とから構成されて
いる。前記架構フレーム14は、当該架構フレーム14
の頂部を支点として開閉可能に構成され、かつ前記膜材
15,15がそれぞれ張設された一対の開閉フレーム1
6,16によって構成されている。
【0051】前記開閉フレーム16は、前記メインレー
ル10,10間に延び、かつ上下に平行に配設された2
本の鉄骨材18,18と、これら鉄骨材18,18間に
架設され、該鉄骨材18,18に直角に連結された複数
本のウエブ材19…と、隣接するウエブ材19,19の
間において、前記鉄骨材18,18間に斜めに架設され
た複数本のラチス材20…とによって構成されている。
前記膜材15は、ガラス繊維で形成された基布の表面を
テフロンコーティングしたもので、開閉フレーム16の
全面に亙って張設されている。
【0052】前記一つの架構フレーム14を構成する一
対の開閉フレーム16,16は、互いの上側の鉄骨材1
8,18をピンジョイント21で回動自在に連結するこ
とにより、当該ピンジョイント21を支点として開閉可
能に連結されている。なお、このピンジョイント21の
上部には、雨漏りを防止するための笠木22が設けられ
ている。そして、前記構成の屋根ユニット11…は、図
4に示すように、互に隣接する架構フレーム14,14
のそれぞれの下側の鉄骨材18,18をピンジョイント
23によって回動自在に連結することにより、順続して
連結され、これによって開閉屋根12が構成されてい
る。
【0053】また、前記メインレール10には、多数の
走行台車25…が走行自在に設けられている。すなわ
ち、前記キールトラス13の上面には、図4および図5
に示すように、メインレール10を構成する一対のレー
ル10a,10aが固定されている。一方、前記走行台
車25は、台車本体25aと、この台車本体25aの前
後、左右に取付けられた4つの車輪25b…とを有して
おり、これら車輪25b…が前記レール10a,10a
を転動するようになっている。さらに、前記台車本体2
5aの側面には、図5および図6に示すように、前記車
輪25bと直交する軸回りに回転自在な4つの車輪25
c…が側面から張り出して取付けられており、これら車
輪25c…は、キールトラス13の側壁13aと、この
側壁13aに平行離間して設けられた壁部26上を転動
して、走行台車25の走行中の横揺れを防止するように
なっている。
【0054】前記屋根ユニット11…は前記走行台車2
5…によって走行自在にかつ順続して設けられている。
すなわち、図4に示すように、各屋根ユニット11の架
構フレーム14は、それに隣接する架構フレーム14
に、それぞれの開閉フレーム16の下端部を前記走行台
車25にピンジョイント23で回動自在に連結すること
により接続されている。また、前記屋根ユニット11…
の先頭には、これら屋根ユニット11…とほぼ同形でか
つ該屋根ユニット11より剛性が高い屋根ユニット46
が連結されている(図12参照)。この屋根ユニット4
6は、図示は省略するが、架構フレームを構成する一対
の開閉フレームの互いの下側の鉄骨材を鉄骨材で連結し
た断面三角形状をなしており、その後方の屋根ユニット
11とピンジョイントによって連結されている。前記先
頭の屋根ユニット46の両端部には、該屋根ユニットを
前記メインレール10,10に沿って走行させる駆動台
車が設けられている。なお、この駆動台車は前記走行台
車25と同様の構成であるが、走行台車25には駆動源
が設けられていないのに対し、駆動台車には駆動源が設
けられている。
【0055】前記各屋根ユニット11の架構フレーム1
4に連結されて互に隣接する走行台車25,25は繋ぎ
材27によって連結されている。この繋ぎ材27は、走
行中の走行台車25,25間を一定に保持することによ
っって、屋根ユニット11を開いた状態に保持するため
のもので、一対のアーム27a,27aで構成されてい
る。各アーム27aの一端部は走行台車25,25にそ
れぞれ第1ヒンジ部28,28によって回動自在に連結
され、該アーム27a,27aの他端部どうしは第2ヒ
ンジ部29によって回動自在に連結されている。
【0056】また、前記第2ヒンジ部29は、前記繋ぎ
材27を一直線上に伸ばした際における前記第1ヒンジ
部28,28どうしを結ぶ直線から下方に離間した位置
に偏心するように、前記アーム27a,27aどうしを
連結している。つまり、前記第1ヒンジ部28は、アー
ム27aの一端部でかつ該アーム27aの軸線上に設け
られており、第2ヒンジ部29は、アーム27aの他端
部に該アーム27aの軸線から下方に偏心した位置に設
けられている。
【0057】そして、繋ぎ材27を一直線上に伸ばした
場合に、該繋ぎ材17に圧縮力が作用した際には、アー
ム27a,27aが第1ヒンジ部28,28を支点とし
て第2ヒンジ部29が下方に移動するように回動して、
該アーム27a,27aの他端部どうしが互に突き当た
って、繋ぎ材27が第2ヒンジ部29から下方に若干折
れ曲がって突っ張った状態に保持され、これによって、
開閉フレーム16,16を開いた状態に、つまり屋根ユ
ニット11を開いた状態に保持することができるように
なっており、一方、繋ぎ材27を第2ヒンジ部29が上
方に移動するようにして折曲することによって、屋根ユ
ニット11を折り畳めるようになっている。
【0058】また、前記各屋根ユニット11の繋ぎ材2
7の第2ヒンジ部29には、図4および図7〜図9に示
すように、下方に延出する押出しロッド30が設けられ
ており、この押出しロッド30の下端部には、車輪3
1,31が取付けられている。また、前記押出しロッド
30…は、前記メインレール10の端部に近いものほ
ど、その長さが短く設定されている。
【0059】一方、前記キールトラス13の上面には、
前記メインレール10を構成するレール10a,10a
間に、該メインレール10と平行に延びるガイド溝群3
2が形成されている。このガイド溝群32は、多数のガ
イド溝32b…によって構成されている。これらガイド
溝32b…は、前記押出しロッド30…と同数でかつ各
押出しロッド30が移動可能な溝であり、これらガイド
溝32b…は、前記キールトラス端に近いものほどその
深さが浅く設定されている。
【0060】また、前記ガイド溝32bの端部には、斜
め上方に傾斜する傾斜面33が形成されている。この傾
斜面33は、前記押出しロッド30の下端の車輪31,
31が転動することにより、該押出しロッド30を上昇
させるためのもので、該押出しロッド30が上昇するこ
とによって、前記繋ぎ材27の第2ヒンジ部29を押し
上げて、該繋ぎ材27を第2ヒンジ部29から折曲する
ようになっている。そして、前記ガイド溝群32は、そ
れぞれのガイド溝32bを長手方向に連続して設け、隣
接するガイド溝32b,32bどうしを前記傾斜面33
で連接することによって形成されている。さらに、各ガ
イド溝32bの長さは、図8に示すように、後方のガイ
ド溝32bをそれに対応する押出しロッド30が移動中
に、前方のガイド溝32bを移動する押出しロッド30
がその端部に形成された傾斜面33に達するような長さ
に設定されている。
【0061】上記のように、各屋根ユニット11の繋ぎ
材27の第2ヒンジ部29に押出しロッド30を設ける
とともに、各ロッド30の車輪31が転動するガイド溝
32bを形成し、このガイド溝32bの端部に傾斜面3
3を形成することによって、前記各屋根ユニット11の
繋ぎ材27の第2ヒンジ部29が、押出しロッド30に
よって押し上げられる位置Pは、右側に所定ピッチLで
移動していくことになり、よって、複数の屋根ユニット
11を先頭から順次折り畳むことができる。また、前記
所定ピッチLは、折畳み時のスタンスLと等しくなる。
【0062】なお、上記の例では、キールトラス13の
上面に、複数のガイド溝32b…を1列状に連続させて
ガイド溝群32を構成したが、屋根ユニット11…の数
が多くなると、それに対応して、ガイド溝32bの数も
多くなるので、この場合、ガイド溝32b…を複数列状
に連続させて、ガイド溝群32を構成してもよい。例え
ば、屋根ユニット11…が28個ある場合には、図11
に示すように、7つのガイド溝32b…を1列に連接し
てガイド溝列34を構成し、このガイド溝列34を4列
隣接させて平行にかつ、屋根ユニット11の走行方向に
連接して設けることによって、ガイド溝群32を構成す
ればよい。この場合、ガイド溝32b…が1列に並ばず
4列に並ぶので、各ガイド溝列34上に、前記押出しロ
ッド30が位置するように、押出しロッド30を横腕3
0aによって横方向に張り出させて設ければよい。
【0063】次に、上記構成の開閉式膜屋根における開
閉機構による屋根の開閉方法について説明する。 (1)開閉屋根12,12を開く場合 この場合、図12に示すように、前記メインレール10
の両側に設けられた開閉屋根12,12のそれぞれの屋
根ユニット46,46どうしがメインレール10の中央
部で連結されて開閉屋根12,12を閉じた状態から開
いていく。なお、図12〜図14においては、前記走行
台車25、押出しロッド30、ガイド溝群32等は省略
してある。
【0064】まず、前記屋根ユニット46,46どうし
の連結を解除した後、前記屋根ユニット46の駆動台車
をメインレール10の端部側に駆動させることにより、
屋根ユニット46で屋根ユニット11…を押して、これ
ら屋根ユニット11…をメインレール10の端部側に移
動させる。この際、前記メインレール10が下り勾配で
あるので、屋根ユニット11…はその自重でも移動して
行くが、この移動速度を調整する必要がある際には、前
記駆動台車に逆方向の駆動力をかけておく。
【0065】各屋根ユニット11…が移動する際におい
て、これら各屋根ユニット11…を支持している走行台
車25,25間に設けられている繋ぎ材27に何等かの
原因で圧縮力が作用して、繋ぎ材27が第2ヒンジ部2
9から折れ曲がろうとしても、該繋ぎ材27は、第2ヒ
ンジ部29から下方に若干折れ曲がって突っ張った状態
に保持されるので、前記繋ぎ材27は折り畳まれること
がなく、よって、屋根ユニット11は折り畳まれること
なく、安定的にメインレール10上を移動する。また、
各屋根ユニット11…がメインレール10上を移動する
際には、前記走行台車25に側面に取付けられた車輪2
5c…が前記側壁13aおよび壁部26の互に対向する
内側面上を転動するので、屋根ユニット11…は横揺れ
が防止されて、スムーズに移動する。
【0066】そして、各屋根ユニット11が走行台車2
5によって移動してメインレール10の端部に近づく
と、移動方向先頭(1番目)の屋根ユニット11の繋ぎ
材27に設けられた先頭(1番目)の押出しロッド30
が前記ガイド溝群32に達し、このガイド溝群32の上
方を宙に浮いた状態で移動する。この1番目の押出しロ
ッド30が、ガイド溝群32の先頭に位置する1番目の
ガイド溝32bに達すると、図8に示すように、該ガイ
ド溝32bを前記押出しロッド30の車輪31が転動す
ることによって、押出しロッド30が1番目のガイド溝
32bを移動する。そして、前記1番目の押出しロッド
30が1番目のガイド溝32bを移動して、該ガイド溝
32bの端部に達すると、図9に示すように、該端部に
形成された傾斜面33上を移動しつつ上昇し、これによ
って、前記1番目の屋根ユニット11の繋ぎ材27の第
2ヒンジ部29が上方に押される。
【0067】すると、前記繋ぎ材27が第2ヒンジ部2
9から折り曲げられ、さらに1番目の屋根ユニット11
の前側の開閉フレーム16を支持している1番目の走行
台車25に、1番目の屋根ユニットの後側の開閉フレー
ムを支持している2番目の走行台車が近づくことによっ
て前記繋ぎ材27が折り畳まれるとともに、1番目の屋
根ユニット11の開閉フレーム16,16が折り畳まれ
る。前記繋ぎ材27が折り畳まれると、前記1番目の押
出しロッド30は傾斜面33から前記キールトラス13
上に移行し、さらに第2ヒンジ部29の上昇に伴って上
昇して、キールトラス13から離間する。
【0068】一方、前記1番目の屋根ユニット11の押
出しロッド30が前記1番目のガイド溝32bに達した
と同時または達した後に、次(2番目)の屋根ユニット
11の押出しロッド30が前記1番目のガイド溝32b
より後方の次(2番目)のガイド溝32bに達してこの
ガイド溝32bを移動し、この移動中において、前記1
番目の屋根ユニット11が折り畳まれる。
【0069】そして、前記2番目の屋根ユニット11の
押出しロッド30が2番目のガイド溝32bの端部に達
すると、この端部形成された傾斜面33上を移動しつつ
上昇する。これによって、前記2番目の屋根ユニット1
1の繋ぎ材27の第2ヒンジ部29が上方に押されて、
該繋ぎ材27が第2ヒンジ部29から折り曲げられ、さ
らに2番目の屋根ユニット11の前側の開閉フレーム1
6を支持している2番目の走行台車25に、2番目の屋
根ユニット11の後側の開閉フレーム16を支持してい
る2番目の走行台車25が近づくことによって、前記繋
ぎ材27が折り畳まれるとともに、前記2番目の屋根ユ
ニット11の開閉フレーム16,16が折り畳まれる。
前記繋ぎ材27が折り畳まれると、前記2番目の押出し
ロッド30は傾斜面33から前記1番目のガイド溝32
b上に移行し、さらに第2ヒンジ部29の上昇に伴って
上昇して、キールトラス13から離間する。
【0070】同様にして、3番目、4番目…の屋根ユニ
ット11…の押出しロッド30…が、3番目、4番目…
のガイド溝32b…を移動することによって、それぞれ
の繋ぎ材27の第2ヒンジ部29が上方に押されて折り
畳まれるとともに、各屋根ユニット11が先頭から順次
折り畳まれて、メインレール10上を基端側に向けて移
動していき、これら屋根ユニット11…が、メインレー
ル10の端部に設けられた屋根収納部45に収納されて
いく(図13参照)。なお、前記屋根ユニット46はそ
のままの状態で屋根収納部45に収納される。
【0071】上記のような屋根ユニット11…によって
開閉屋根を開けば、各屋根ユニット11がメインレール
10上を走行する際において、該屋根ユニット11の開
閉フレーム16,16に圧縮力が作用しても、開閉フレ
ーム16,16を開いたままの状態で安定的に走行させ
ることができる。また、メインレール10の端部側に順
次移動してき各屋根ユニット11を、その前の屋根ユニ
ット11が折り畳まれてメインレール10の端部側で停
止したときに、折り畳むことができるので、つまり、屋
根ユニット11はメインレール10上を移動する際は、
開いた安定な状態で走行し、メインレール10の端部側
で順次折り畳まれるので、屋根ユニット11を安定的に
走行させて、メインレール10の端部側の屋根収納部4
5に安定した状態で収納することができる。
【0072】また、各屋根ユニット11はそれ自体に膜
材15が張設された独立した構造となっているので、あ
る屋根ユニット11の開閉フレーム16,16が何等か
の原因で開閉不能となっても、他の屋根ユニット11は
正常に機能するので、その時点で開閉が不可能になるこ
とがない。さらに、各屋根ユニット11はそれ自体に膜
材15が張設されているので、膜材15が屋根開閉のど
の状態においてもばたついた状態になく、しかも、膜材
15が張設される開閉フレーム16,16は繋ぎ材17
を伸ばすことにより安定した三角形トラスになるので、
各屋根ユニット11がメインレール10上を走行する際
は、常に構造的に安定した状態となる。よって、屋根開
閉時に風等に煽られてもスムーズに屋根開閉を行なうこ
とができる。
【0073】また、各屋根ユニット11がメインレール
10上を走行する際は、常に構造的に安定した状態とな
るので、屋根ユニット11をメインレール10の途中で
停止させても構造的に安定している。よって、屋根ユニ
ット11をメインレール10の途中で停止させることが
でき、これによって屋根の開口面積を容易に調節するこ
とができる。加えて、膜材15は開閉フレーム16,1
6に予め張設されているので、膜材15自体を折り曲げ
る力を必要とせず、よって屋根ユニット11をメインレ
ール上を走行させるだけの動力、つまり先頭屋根ユニッ
ト46に設けられた駆動台車の駆動力だけで屋根の開閉
を行なうことができる。また、屋根ユニット11…を順
続してメインレール10上を走行させる先頭屋根ユニッ
ト46が前記屋根ユニット11…とほぼ同形でかつ剛構
造であるので、この先頭屋根ユニット46を駆動台車に
よって走行させることによって、屋根ユニット11…を
安定的にメインレール10に沿って走行させることがで
き、屋根開閉がよりスムーズなものとなる。
【0074】(2)開閉屋根12,12を閉じる場合、 まず、各屋根収納部45に収納されている開閉屋根12
の屋根ユニット46を駆動台車によってメインレール1
0の中央部側に所定ピッチ移動させる。すると、折り畳
まれた状態の次の屋根ユニット11の開閉フレーム1
6,16の一方側が前記屋根ユニット46によって引っ
張られ、これによって、開閉フレーム16,16が開く
とともに、折り畳まれていた繋ぎ材17が真っ直ぐに伸
びて、構造的に安定した状態の横断面視三角形状の屋根
ユニット11一つが形成される。なお、繋ぎ材17に、
折り畳まれていた状態から真っ直ぐに伸ばすような引張
力を作用させると、該繋ぎ材17はその第2ヒンジ部2
9が若干上方に位置するように折曲して、この状態で引
張力を負担するようになっている。
【0075】次いで、前記屋根ユニット46をさらに所
定ピッチだけ移動させることにより、前記と同様にし
て、さらに次の屋根ユニット11を屋根収納部45から
引き出して、開閉フレーム16,16を開いて横断面視
三角形状の屋根ユニット11を形成する工程を順次繰り
返して行うことにより、図14に示すように、屋根収納
部45に折り畳まれて収納されていた開閉屋根12の各
屋根ユニット11を横断面視三角形状に形成しつつ引き
出して行く。また、各屋根ユニット11を開く際におい
ては、その繋ぎ材27が伸びるに伴って第2ヒンジ部2
9が降下して、押出しロッド30が降下し、該押出しロ
ッド30は前記ガイド溝群32に降下して、該ガイド溝
群32を移動して行く。最後に、それぞれの開閉屋根1
2,12の屋根ユニット46,46どうしをメインレー
ル10の中央部で連結することにより開閉屋根12,1
2を完全に閉じる。
【0076】上記のような屋根ユニット11…によって
開閉屋根を閉じれば、各屋根ユニット11がメインレー
ル10上を走行する際において、該屋根ユニット11の
開閉フレーム16,16に引張力が作用しても、開閉フ
レーム16,16を開いたままの状態で安定的に走行さ
せることができる。
【0077】(第2実施形態例)図15〜図20は、本
発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第2実施形態例
を示すものである。これらの図に示す開閉機構が、上記
第1実施形態例と異なる点は、前記繋ぎ材27の取付け
位置と、この繋ぎ材27を折り曲げる機構であるので、
この部分のみ説明し、他の共通部分には同一符号を付し
てその説明を省略する。なお、図15においては、屋根
ユニット11の膜材、笠木等は省略してある。
【0078】本例においては、前記繋ぎ材27は、図1
5に示すように、各アーム27aの一端部が前記開閉フ
レーム16,16の下端部にそれぞれ第1ヒンジ部2
8,28によって回動自在に連結され、該アーム27
a,27aの他端部どうしは第2ヒンジ部29によって
回動自在に連結され、この第2ヒンジ部29には当接板
35が設けられている。この当接板35は側面視三角形
状をなすもので、その一つの斜面がメインレール10の
端部側を向き、この斜面に後述する出没手段が当接する
ことにより、第2ヒンジ部29を押し上げて、繋ぎ材2
7を第2ヒンジ部29から折り曲げるようになってい
る。
【0079】また、前記第2ヒンジ部29は、前記第1
実施形態例と同様に、前記繋ぎ材27を一直線上に伸ば
した際における前記第1ヒンジ部28,28どうしを結
ぶ直線から下方に離間した位置に偏心するように、前記
アーム27a,27aどうしを連結している。そして、
繋ぎ材27を一直線上に伸ばした場合に、該繋ぎ材27
に圧縮力が作用した際には、アーム27a,27aが第
1ヒンジ部28,28を支点として第2ヒンジ部29が
下方に移動するように回動して、該アーム17a,17
aの他端部どうしが互に突き当たって、繋ぎ材27が第
2ヒンジ部29から下方に若干折れ曲がって突っ張った
状態に保持され、これによって、開閉フレーム16,1
6を開いた状態に保持することができるようになってい
る。
【0080】また、前記キールトラス13には、該キー
ルトラス13から出没可能でかつ突出した場合に、前記
各架構フレーム14の繋ぎ材27の第2ヒンジ部29に
設けられた当接板35に当接して、これを上方に押し上
げる出没手段36が、複数所定ピッチで設けられてい
る。前記出没手段36は、図16に示すように、前記キ
ールトラス13の所定の位置に軸37を支点として回動
自在に取付けられる基板38と、この基板38の側面に
一体的に形成されて、前記軸37と直交する方向に延在
する突起39とで構成されており、前記軸37を支点と
して回動させることにより突起39がキールトラス13
から出没するようになっている。
【0081】また、前記走行台車25と前記出没手段3
6とには、所定の走行台車25が前記所定の出没手段3
6上を通過した際に、該出没手段36の突起39をキー
ルトラス13から突出させ、かつ、他の走行台車25が
前記所定の出没手段36上を通過した際には、該出没手
段36の突起39をキールトラス13に埋設した状態の
ままにする出没手段駆動機構40が設けられている。
【0082】この出没手段駆動機構40について以下に
説明する。すなわち、前記各出没手段36の基板38の
上面には、それぞれ異なる形状のキー部41が形成され
ている。このキー部41は、前記基板38の上面に形成
された凸部41aを有しており、該キー部41は出没手
段36の突起39がキールトラス13に埋設されている
状態において、該キールトラス13から突出している。
また、前記キー部41の形状は、出没手段36ごとに異
なる形状で形成され、他のある出没手段36のキー部4
1は、例えば、図17(b)に示すように、基板38の
上面に形成された二つの凸部41a,41bを有した形
状となっている。
【0083】一方、前記各走行台車25の下面側には、
所定のキー部41と合致する形状のキー部42が形成さ
れている。このキー部42は、例えば、前記一つの凸部
41aを有するキー部41に合致するものとして、図1
7(a)に示すように、前記キー部41の凸部41aに
合致する凹部42aを有した構成とされている。したが
って、前記キー部42が形成された走行台車25が、前
記キー部41が形成された出没手段36上を横切ると、
前記キー部42の凹部42aとキー部41の凸部41a
が合致して走行台車25が通過可能であり、一方、凹部
42aを有するキー部42が形成された走行台車25
が、前記二つの凸部41a,41bを有するキー部41
が形成された出没手段36上を横切ると、図17(b)
に示すように、走行台車側のキー部42が出没手段側の
キー部41の凸部41bに当接するようになっている。
【0084】また、前記走行台車25には、図18に示
すように、回転体43が設けられている。この回転体4
3は、軸43aを支点として反時計方向にのみ回転可能
に設けられたもので、その外周部には、周方向に等間隔
で4本の腕部43b…が外側に延びて形成されている。
そして、各腕部43bの先端部には、前記キー部42が
形成されている。さらに、前記走行台車25には、前記
回転体43に隣接して押圧部44が設けられている。こ
の押圧部44は略L字状をなすもので、その中央部の軸
44aを支点として回動可能に設けられている。また、
前記押圧部44は、ばね45によって反時計方向に付勢
されており、図18に示す状態、つまり、前記回転体4
3の腕部43b…が、走行台車25の走行方向に対して
平行な方向および直交する方向に向いた状態において、
平行に向いた一方の腕部43bに押圧部44の一端部4
4bが係合し、他端部44cは走行台車25の下面から
大きく突出している。
【0085】なお、前記出没手段36は、前記キー部4
1がキールトラス13から突出した状態で、軸37を支
点して回動可能に設けられるとともに、該軸37を支点
として反時計方向に回転した際に、ばね47によって時
計方向に付勢されるようになっている。また、このばね
47の付勢力は前記ばね45より大きく設定されてい
る。したがって、前記出没手段36のキー部41に、回
転体43の腕部43bの先端のキー部42が当接して該
腕部43bが押圧されると、回転体43が反時計方向に
回転して、押圧部44がばね45の付勢力に抗して時計
方向に回転し、一方、前記出没手段36は、ばね47に
よってその回転が阻止されるようになっている。
【0086】上記構成の出没手段駆動機構40では、前
記所定の走行台車25が所定の出没手段36上を横切っ
て、前記キー部41,42が合致して前記走行台車25
が出没手段36を通過した際に、図20に示すように、
前記押圧部44の他端部44cが前記出没手段36のキ
ー部41を押圧して、該出没手段36を軸37支点とし
て反時計方向に回転させることにより、前記突起39を
キールトラス13から突出させるようになっている。
【0087】一方、他の走行台車25が前記出没手段3
6上を横切って、走行台車25のキー部42が出没手段
36のキー部41に当接した際は、図19に示すよう
に、前記回転体43を反時計方向に回転させて、前記押
圧部44を反時計方向に回転させ、その他端部44cを
前記出没手段36のキー部41から回避させることによ
って、出没手段36の突起39をキールトラス13に埋
設したままの状態に保持すようになっている。
【0088】そして、上記構成の開閉式膜屋根における
開閉機構においては、図15に示すように、複数の屋根
ユニット11…をメインレール10に沿って走行させる
ことにより屋根の開閉を行うが、屋根の開放の際に、各
屋根ユニット11が走行台車25,25によって移動し
てメインレールの端部に近づいて、前記複数の出没手段
36上を次々に通過して行く。この場合、まず先頭(1
番目)の走行台車25が、前記メインレール10の端部
に最も近い1番目の出没手段36に達するまでは、他の
出没手段36が前記出没手段駆動機構40によって、キ
ールトラス13に埋設したままの状態になっているの
で、先頭(1番目)の屋根ユニット11は開いたままの
状態でメインレール10を移動して行く。
【0089】そして、1番目の走行台車25が前記1番
目の出没手段36に達してこれを通過すると、前記出没
手段駆動機構40によって、1番目の出没手段36がキ
ールトラス13から突出する。さらに、1番目の走行台
車25がメインレール10の端部側に移動するに伴っ
て、1番目の屋根ユニット11が1番目の出没手段36
上を移動し、該1番目の屋根ユニット11の繋ぎ材27
の第2ヒンジ部29に設けられ当接板29が、前記突出
している1番目の出没手段36に当接して押される。こ
れによって、当接板29が上方に押し上げられて前記第
2ヒンジ部29が押し上げられ、前記繋ぎ材27が第2
ヒンジ部29から折り曲げられ、さらに、1番目の走行
台車25に2番目の走行台車25が近づくことによっ
て、前記繋ぎ材27が折り畳まれるとともに、1番目の
屋根ユニット11の開閉フレーム16,16が折り畳ま
れる。なお、前記突出している1番目の出没手段36
は、2番目の走行台車25に押されて元の位置に戻る。
【0090】一方、前記2番目の走行台車25が2番目
の出没手段36に達するまでは、他の出没手段36は前
記出没手段駆動機構40によって、キールトラス13に
埋設したままの状態になっており、2番目の屋根ユニッ
ト11は開いたままの状態でメインレール10を移動し
て行く。そして、2番目の走行台車25が前記2番目の
出没手段36に達してこれを通過すると、前記出没手段
駆動機構40によって、2番目の出没手段36がキール
トラス13から突出する。さらに、2番目の走行台車2
5がメインレール10の端部側に移動するに伴って、2
番目の屋根ユニット11が2番目の出没手段36上を移
動し、該2番目の屋根ユニット11の繋ぎ材27の第2
ヒンジ部29が当接板35を介して前記2番目の出没手
段36によって上方に押し上げられて、該繋ぎ材27が
第2ヒンジ部29から折り曲げられ、さらに、2番目の
走行台車25に3番目の走行台車25が近づくことによ
って、前記繋ぎ材27が折り畳まれるとともに、2番目
の屋根ユニット11の開閉フレーム16,16が折り畳
まれる。
【0091】同様にして、3番目、4番目…の走行台車
25…が、3番目、4番目…の出没手段36…上を移動
する際において、それぞれの出没手段36によって、3
番目、4番目…の屋根ユニッ11の繋ぎ材27の第2ヒ
ンジ部29が折り曲げられ、さらに、該繋ぎ材27が折
り畳まれるとともに、3番目、4番目…の屋根ユニット
11の開閉フレーム16,16が折り畳まれることによ
って、各屋根ユニット11…が先頭から順次折り畳まれ
る。
【0092】このように、本例の開閉式膜屋根における
開閉機構においては、メインレール10の端部側に順次
移動してき各屋根ユニット11を、その前の屋根ユニッ
ト11が折り畳まれてメインレール10の端部側で停止
したときに、折り畳むことができるので、つまり、屋根
ユニット11はメインレール10上を移動する際は、開
いた安定な状態で走行し、メインレール10の端部側で
順次折り畳まれるので、屋根ユニット11を安定的に走
行させて、メインレール10の端部側の屋根収納部に安
定した状態で収納することができる。また、出没手段3
6を出没させる出没手段駆動機構40は、各屋根ユニッ
ト11…が移動する駆動力で駆動させることができるの
で、出没手段駆動機構専用の駆動源を用いる必要がな
く、また、電気的ではなく機械的な構成によって駆動す
るので、メンテナンスも容易である。なお、上記開閉式
膜屋根における開閉機構では、繋ぎ材27を屋根ユニッ
ト11の開閉フレーム16,16の下端部間に設けた
が、これに代えて、繋ぎ材27を屋根ユニット11の開
閉フレーム16,16の下端部を支持する走行台車2
5,25間に設けてもよい。
【0093】(第3実施形態例)図21〜図24は、本
発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第3実施形態例
を示すものである。これらの図に示す開閉機構が、上記
第2実施形態例と異なる点は、繋ぎ材27を折り曲げる
機構であるので、この部分のみ説明し、他の共通部分に
は同一符号を付してその説明を省略する。なお、図21
および図22においては、屋根ユニット11の膜材、笠
木等は省略してある。
【0094】本例においては、図21に示すように、前
記各屋根ユニット11の架構フレーム14には、長尺な
杖部材48がその上端部を回動可能にかつ該杖部材48
の長手方向に摺動自在に設けられている。すなわち、架
構フレーム14の開閉フレーム16,16のうち、右側
の開閉フレーム16の上端部の鉄骨材18の端面には図
23および図24に示すピン49が立設されている。一
方、杖部材48の上端部には、該杖部材48の長手方向
に延在する長穴50が形成されており、この長穴50の
上端部には大径の穴50aが形成されている。そして、
前記ピン49に、長穴50を大径の穴50aから摺動自
在にはめ込むことによって、架構フレーム14に、杖部
材48がその上端部を回動可能にかつ該杖部材48の長
手方向に摺動自在に設けられている。
【0095】また、前記杖部材48の下端部には車輪5
1が取付けられている。この車輪51は、前記キールト
ラス13上を転動するもので、図24に示すように、反
時計方向の回転は殆ど抵抗がなく、かつ、時計方向の回
転は少し抵抗が生ずるように構成されている。さらに、
前記屋根ユニット11の繋ぎ材27の第2ヒンジ部29
には、突起52が設けられており、この突起52に前記
杖部材48が当接するようになっている。
【0096】そして、前記杖部材48は、それが設けら
れた前記架構フレーム14がメインレール10の端部側
に移動しつつ閉じて行くに伴って起立して、移動方向後
方に隣接する架構フレーム14の繋ぎ材27の第2ヒン
ジ部29に設けられた突起51に当接してこれを押し上
げることによって、前記第2ヒンジ部29を上方に押し
上げて、前記繋ぎ材27を折り曲げるようになってい
る。
【0097】上記構成の開閉式膜屋根における開閉機構
においては、図21に示すように、屋根の開放の際に、
各屋根ユニット11が走行台車25,25によって移動
するときは、前記杖部材48はその下端部の車輪51が
キールトラス13上を転動することによって、引きずら
れている。そして、各屋根ユニット11がメインレール
10の端部に近づいて、前方の屋根ユニット11の架構
フレーム14の開閉フレーム16,16が折り畳まれる
に伴って、開閉フレーム16,16が次第に起立して行
き、これによって、杖部材48の上端部が開閉フレーム
16によって引き上げられる。
【0098】前記杖部材48の上端部が引き上げられる
と、該杖部材48はその上端部を支点として回転して次
第に起き上がって、後方の屋根ユニット11の繋ぎ材2
7の第2ヒンジ部29に設けられた突起52に下から当
接して、これを上方に押し上げる。すると、前記第2ヒ
ンジ部29が上方に押し上げられ、これによって、該繋
ぎ材27が第2ヒンジ部29から折り曲げられ、さら
に、前方の走行台車25に後方の走行台車25が近づく
ことによって、前記繋ぎ材27が折り畳まれるととも
に、後方の屋根ユニット11の開閉フレーム16,16
が折り畳まれる。
【0099】後方の屋根ユニット11が折り畳まれて行
くと、該後方の屋根ユニット11を支持している走行台
車25,25のうちの後方の走行台車25が前記杖部材
48を前方に押し、これによって、杖部材48は、前記
長穴50内をピン49が相対的に下方に移動することに
よって、さらに起立していく。このような工程を順次繰
り返すことによって、各屋根ユニット11を先頭から順
次折り畳んで行く。なお、本例では、走行方向先頭の屋
根ユニット11の繋ぎ材27を折り曲げるには、図示は
省略するが、メインレールの端部側において、該メイン
レールから出没して、前記繋ぎ材27の第2ヒンジ部2
9を下方から押圧するような機構を設けることによって
行う。
【0100】本例の開閉式膜屋根における開閉機構にお
いても、上記第1および第2実施形態例と同様に、各屋
根ユニット11はメインレール10上を移動する際は、
開いた安定な状態で走行し、メインレール10の端部側
で順次折り畳まれるので、屋根ユニット11を安定的に
走行させて、メインレール10の端部側の屋根収納部に
安定した状態で収納することができる。
【0101】また、屋根を閉じる際は、図22に示すよ
うに、各屋根ユニット11を支持している走行台車2
5,25がメンレール10に沿って上方に移動して行
き、これに伴って、杖部材48はキールトラス13に沿
って上方に移動して行くが、この杖部材48の下端部の
車輪51は上述したように、時計方向の回転が少し抵抗
が生ずるように構成されているので、先を移動している
屋根ユニット11の繋ぎ材27の第2ヒンジ部29に設
けられている突起52に当たることがなく、よって、ス
ムーズに屋根を閉じることができる。
【0102】なお、上記例では、杖部材48の上端部を
開閉フレーム16の上端部に連結しているが、これに代
えて、図25に示すように、開閉フレーム15の中央部
に連結してもよい。この場合、屋根ユニット11を折り
畳んだ際における、杖部材48の屋根ユニット11の頂
部からの突出長さが短くなるという利点がある。また、
上記開閉式膜屋根における開閉機構では、繋ぎ材27を
屋根ユニット11の開閉フレーム16,16の下端部間
に設けたが、これに代えて、繋ぎ材27を屋根ユニット
11の開閉フレーム16,16の下端部を支持する走行
台車25,25間に設けてもよい。
【0103】(第4実施形態例)図26〜図31は、本
発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第4実施形態例
を示すものである。これらの図に示す開閉機構が、上記
第2および第3実施形態例と異なる点は、繋ぎ材27を
折り曲げる機構であるので、この部分のみ説明し、他の
共通部分には同一符号を付してその説明を省略する。な
お、図26においては、屋根ユニット11の膜材、笠木
等は省略してある。
【0104】本例においては、図26に示すように、各
屋根ユニット11の架構フレーム14を構成する一対の
開閉フレーム16,16のうちの左側の開閉フレーム1
6と、前記繋ぎ材27の左側のアーム27aとの間に、
サブ繋ぎ材55が架設されている。このサブ繋ぎ材55
は、図27および図28に示すように、一対のサブ繋ぎ
材アーム56,56で構成されており、これらサブ繋ぎ
材アーム56,56どうしは関節部57によって連結さ
れている。また、前記サブ繋ぎ材55の両端部は、それ
ぞれピン結合によって、前記左側の開閉フレーム16
と、繋ぎ材27の右側のアーム27aとにそれぞれ回動
自在に連結されている。
【0105】前記関節部57は、サブ繋ぎ材55を前記
架構フレーム14の内側に向けてのみ(図27において
は矢印方向にのみ)折曲可能とするものであり、サブ繋
ぎ材アーム56,56どうしをピン58で連結するとと
もに、一方のサブ繋ぎ材アーム56の端部に形成された
突部56aと、他方のサブ繋ぎ材アーム56の端部に形
成された突部56aとを互に当接することで、矢印と逆
方向へは折曲不能となっている。そして、前記サブ繋ぎ
材55では、それを関節部57から折り曲げることによ
って、繋ぎ材27の一方のアーム27aを上方に引き上
げて、該繋ぎ材27を第2ヒンジ部29から折り曲げる
ようになっている。
【0106】また、前記サブ繋ぎ材55が架設された架
構フレーム14に、メインレール10の端部側(図26
においては左側)において隣接する架構フレーム14の
開閉フレーム16の下端部には、連結アーム60の一端
部が回動自在に連結されている。この連結アーム60の
他端部には長穴61が形成されており、この長穴61に
は、前記関節部57のピン58が摺動自在に連結されて
いる。そして、前記ピン58は、各屋根ユニット11が
開いた状態でメインレール10上を走行している状態に
おいて、前記長穴61の右端部に当接している。したが
って、この状態においてはサブ繋ぎ材55は折曲不能と
なり、これによって、繋ぎ材27は、伸びた状態で保持
されている。
【0107】上記構成の開閉式膜屋根における開閉機構
においては、屋根の開放の際に、各屋根ユニット11が
走行台車25,25によって移動してメインレール10
の端部に近づいて、前方の屋根ユニット11の架構フレ
ーム14の開閉フレーム16,16が折り畳まれるに伴
って、図30に示すように、右側の開閉フレーム16が
前記ピンジョイント23を支点として時計方向に回転し
て起立してくる。すると、前記連結アーム60が開閉フ
レーム16に押されて後方の屋根ユニット側(図30に
おいては右側)に移動し、これによって、連結アーム6
0の長穴61内を前記サブ繋ぎ材55の関節部57に設
けたピン58が相対的に左側に摺動する。
【0108】なお、図29に示す連結アーム60におい
て、該連結アーム60の一端部のピン62から長穴61
の基端部までの長さをL1、先端部までの長さをL2、
長穴61の長さをL3とすると、これらL1、L2、L
3は、図30に示すような動作の概念図より決定され
る。
【0109】そして、前方の屋根ユニット11が折り畳
まれる直前に、前記連結アーム60の長穴61内を相対
的に摺動しているピン58が該長穴61の端部に当接し
て、該ピン58が長穴61の端部によって押圧される
と、前記サブ繋ぎ材55の関節部57が押圧され、これ
によって、サブ繋ぎ材55が関節部57から折り曲げら
れる。
【0110】すると、後方の屋根ユニット11の繋ぎ材
27の一方のアーム27aがサブ繋ぎ材55によって上
方に引き上げられ、該繋ぎ材27が第2ヒンジ部29か
ら折り曲げられ、さらに前方の走行台車25に後方の走
行台車25が近づくことによって、図31に示すよう
に、前記繋ぎ材27、サブ繋ぎ材55が折り畳まれると
ともに、後方の屋根ユニット11の開閉フレーム16が
折り畳まれる。このような工程を順次繰り返すことによ
って、各屋根ユニットを先頭から順次折り畳んで行く。
なお、本例では、走行方向先頭の屋根ユニット11の繋
ぎ材27を折り曲げるには、図示は省略するが、メイン
レールの端部側において、該メインレールから出没し
て、前記繋ぎ材27の第2ヒンジ部29を下方から押圧
するような機構を設けることによって行う。
【0111】本例の開閉式膜屋根における開閉機構にお
いても、上記第1〜第3実施形態例と同様に、各屋根ユ
ニット11はメインレール10上を移動する際は、開い
た安定な状態で走行し、メインレール10の端部側で順
次折り畳まれるので、屋根ユニット11を安定的に走行
させて、メインレール10の端部側の屋根収納部に安定
した状態で収納することができる。また、屋根ユニット
11がメインレール10を走行中において、サブ繋ぎ材
55が、連結アーム60によって折曲不能とされている
ので、繋ぎ材27は伸びた状態で保持されることにな
り、よって、屋根ユニット11を開いたままの状態で安
定的にメインレール10を走行させることができる。
【0112】なお、上記開閉式膜屋根における開閉機構
では、繋ぎ材27を屋根ユニット11の開閉フレーム1
6,16の下端部間に設けたが、これに代えて、繋ぎ材
27を屋根ユニット11の開閉フレーム16,16の下
端部を支持する走行台車25,25間に設けてもよい。
【0113】(第5実施形態例)図32は、本発明の開
閉式膜屋根における開閉機構の第5実施形態例を示すも
のである。これらの図に示す開閉機構が、上記第2〜第
4実施形態例と異なる点は、繋ぎ材27を折り曲げる機
構であるので、この部分のみ説明し、他の共通部分には
同一符号を付してその説明を省略する。なお、図32に
おいては、屋根ユニット11の膜材、笠木等は省略して
ある。
【0114】本例においては、前記各屋根ユニット11
の架構フレーム14を構成する一対の開閉フレーム1
6,16のうち、右側の開閉フレーム16の下端部に
は、掬い部材65の基端部が回動自在に連結されてい
る。この掬い部材65は、前記架構フレーム14の移動
方向後方に隣接する架構フレーム14の繋ぎ材27の第
2ヒンジ部29に向けて延び、かつ、先端部で該第2ヒ
ンジ部29に立設されたピン29aを掬い上げ可能なも
のである。また、前記掬い部材65は、屋根ユニット1
1が開いた状態で走行している際は、開閉フレーム14
の下端部の鉄骨材18上に摺動自在に当接されている。
【0115】前記掬い部材65の先端部には、上下一対
の掬い片66,66がその間に溝67を形成するように
して設けられており、下側の掬い片66の先端部には、
上側の掬い片66から離間するように傾斜する傾斜部6
6aが形成されている。そして、前記掬い部材65は、
それが連結された前記架構フレーム14がメインレール
10の端部側に移動して折り畳まれる直前に、後方に隣
接する架構フレーム14の繋ぎ材27の第2ヒンジ部2
9のピン29aを下側の掬い片66の傾斜部66aで掬
い上げるようになっている。
【0116】上記構成の開閉式膜屋根における開閉機構
においては、屋根の開放の際に、各屋根ユニット11が
走行台車25,25によって移動してメインレールの端
部に近づいて、前方の屋根ユニット11が折り畳まれ始
めると、開閉フレーム16が起立していき、これによっ
て、掬い部材65の基端部が引き上げられていく。そし
て、前方の屋根ユニット11が折り畳まれる直前に、該
前方の屋根ユニット25の開閉フレーム16に連結され
た掬い部材65の先端部の傾斜面66aが、後方の屋根
ユニット11の繋ぎ材27の第2ヒンジ部29のピン2
9aを下方から掬い上げて、これを上方に押し上げる。
【0117】すると、前記繋ぎ材27が第2ヒンジ部2
9から折り曲げられ、前方の走行台車25に後方の走行
台車25が近づくことによって、前記繋ぎ材27が折り
畳まれるとともに、後方の屋根ユニット11の開閉フレ
ーム16,16が折り畳まれる。屋根ユニット11が折
り畳まれる最中においては、前記ピン29aは上昇して
行きつつ、掬い部材65の溝67を基端側に向けて移動
し、これによって、掬い部材65はその基端部を支点と
して上方に回転して行く。そして、このような工程を順
次繰り返すことによって、各屋根ユニットを先頭から順
次折り畳んで行く。なお、本例では、走行方向先頭の屋
根ユニット11の繋ぎ材27を折り曲げるには、図示は
省略するが、メインレールの端部側において、該メイン
レールから出没して、前記繋ぎ材27の第2ヒンジ部2
9を下方から押圧するような機構を設けることによって
行う。
【0118】本例の開閉式膜屋根における開閉機構にお
いても、上記第1〜第4実施形態例と同様に、各屋根ユ
ニット11はメインレール10上を移動する際は、開い
た安定な状態で走行し、メインレール10の端部側で順
次折り畳まれるので、屋根ユニット11を安定的に走行
させて、メインレール10の端部側の屋根収納部に安定
した状態で収納することができる。また、屋根ユニット
11が折り畳まれる最中においては、前記繋ぎ材27の
第2ヒンジ部29のピン29aが上昇して行きつつ、掬
い部材65の溝67を基端側に向けて移動するので、掬
い部材65はその基端部を支点として上方に回転して行
く。したがって、屋根ユニット11を折り畳みながら、
掬い部材65を起立させて納めることができる。
【0119】なお、上記開閉式膜屋根における開閉機構
では、繋ぎ材27を屋根ユニット11の開閉フレーム1
6,16の下端部間に設けたが、これに代えて、繋ぎ材
27を屋根ユニット11の開閉フレーム16,16の下
端部を支持する走行台車25,25間に設けてもよい。
【0120】(第6施形態例)図33〜図37は、本発
明の開閉式膜屋根における開閉機構の第6実施形態例を
示すものである。これらの図に示す開閉機構が、上記第
2〜第4実施形態例と異なる点は、繋ぎ材の構成、該繋
ぎ材を折り曲げる機構であるので、この部分のみ説明
し、他の共通部分には同一符号を付してその説明を省略
する。
【0121】なお、図33においては、屋根ユニット1
1の膜材、笠木等は省略してある。また、本例では、前
記第1実施形態例と同様に、繋ぎ材は走行台車25,2
5間に設けられている。さらに、前記第1〜第5実施形
態例では、メインレール10,10の長手方向中央部を
境として、2つの開閉屋根12,12を配設し、これら
開閉屋根12,12によって、中央部から両側に開閉可
能に構成したが、本例では、メインレール10に開閉屋
根を一つだけ配設し、一方の側から他方の側に向けて、
開閉するように構成されている。
【0122】本例においては、図33に示すように、前
記メインレール10上には、上レール70が該メインレ
ール10と平行に設けられている。この上レール70
は、図37に示すように、屋根ユニット11を折り畳む
折畳みエリアA外に設けられている。また、本例では、
屋根ユニット11の繋ぎ材27の第2ヒンジ部71が以
下のように構成されている。すなわち、図34に示すよ
うに、繋ぎ材27を構成する一対のアーム27a,27
aの互に連結すべきそれぞれの端部には、円板72,7
2が設けられている。これら円板72,72は、その軸
72a,72aを支点として正逆方向に回転自在のもの
で、これら軸72a,72aは連結プレート73に回動
自在に取付けられている。
【0123】また、前記円板72,72の外周部には互
に噛合する歯車72b,72bが設けられており、これ
によって、円板72,72は同期して軸72a,72a
を支点として互に逆方向に回転するようになっている。
そして、これら円板72,72が互に逆方向に回転する
ことによって、前記繋ぎ材27が第2ヒンジ部71から
折り曲げられるようになっている。さらに、前記軸72
a,72aは、繋ぎ材27を一直線上に伸ばした際にお
ける前記第1ヒンジ部28,28どうしを結ぶ直線から
上方に離間した位置に偏心する位置に設けられている。
したがって、前記繋ぎ材27はそれに軸方向の圧縮力が
作用すると、第2ヒンジ部71が上方に移動するように
して、該第2ヒンジ部71から折り曲げられるようにな
っている。
【0124】また、前記第2ヒンジ部71の連結プレー
ト73の下部には下車輪74が取付けられており、上部
には上車輪75が取付けられている。前記下車輪74は
前記メインレール10を転動し、また上車輪75は前記
上レール70を転動するようになっている。したがっ
て、第2ヒンジ部71では、それが車輪75,74を介
して、上レール70とメインレール10とによって上下
から支持されているので、これらレール70,10の内
側にあるときは、繋ぎ材27に圧縮、引張のいずれの力
が作用しても、この繋ぎ材27が折れ曲がらないように
なっている。
【0125】よって、各屋根ユニット11が走行台車2
5,25によってメインレール10を折畳みエリアA外
において移動するときは、各屋根ユニット11の繋ぎ材
27の第2ヒンジ部71が前記上レール70およびメイ
ンレール10によって上下から支持された形態となり、
繋ぎ材が第2ヒンジ部71から折れ曲がることがなく、
よって各屋根ユニット11は開いたままの状態で安定的
に走行するようになっている。
【0126】前記構成の開閉式膜屋根における開閉機構
においては、屋根の開放の際に、各屋根ユニット11が
走行台車25,25によってメインレール10を折畳み
エリアA外において移動するときは、各屋根ユニット1
1の繋ぎ材27の第2ヒンジ部71に設けられた上下の
車輪75,74が前記上レール70およびメインレール
10を転動するので、繋ぎ材27は第2ヒンジ部71か
ら折れ曲がることがなく、よって各屋根ユニット11は
開いたままの状態で安定的に走行する。
【0127】そして、各屋根ユニット11が折畳みエリ
アA内に移動してきて、先頭(1番目)の屋根ユニット
11がメインレール10の端部に当接して停止すると、
該1番目の屋根ユニット11はそれより後方の屋根ユニ
ット11…によって押圧されるので、1番目の屋根ユニ
ット11の繋ぎ材27には圧縮力が作用する。
【0128】すると、前記折畳みエリアA内においては
第2ヒンジ部71を上から支持している上レール70が
存在しないので、1番目の屋根ユニット11の繋ぎ材2
7は、図35に示すように、第2ヒンジ部71が上昇す
るようにして該第2ヒンジ部71から折れ曲がり、さら
に、1番目の走行台車25に2番目の走行台車25が近
づくことによって、図36に示すように、前記繋ぎ材2
7が折り畳まれるとともに、1番目の屋根ユニット11
の開閉フレーム16,16が折り畳まれる。
【0129】そして、1番目の屋根ユニット11が折り
畳まれると、2番目の屋根ユニット11が1番目の屋根
ユニット11に当接して停止する。すると、該2番目の
屋根ユニット11はそれより後方の屋根ユニット11…
によって押圧されるので、2番目の屋根ユニット11の
繋ぎ材27には圧縮力が作用する。すると、折畳みエリ
アA内においては上レールが存在しないので、2番目の
屋根ユニット11の繋ぎ材27は、第2ヒンジ部71が
上昇するようにして該第2ヒンジ部71から折れ曲が
り、さらに、2番目の走行台車25に3番目の走行台車
25近づくことによって、前記繋ぎ材27が折り畳まれ
るとともに、2番目の屋根ユニット11の開閉フレーム
16,16が折り畳まれる。同様にして、3番目、4番
目…屋根ユニット11…が折り畳まれることによって、
各屋根ユニット11を先頭から順次折り畳んで行く。
【0130】本例の開閉式膜屋根における開閉機構にお
いても、上記第1〜第5実施形態例と同様に、各屋根ユ
ニット11はメインレール10上を移動する際は、開い
た安定な状態で走行し、メインレール10の端部側で順
次折り畳まれるので、屋根ユニット11を安定的に走行
させて、メインレール10の端部側の屋根収納部に安定
した状態で収納することができる。また、各屋根ユニッ
ト11の繋ぎ材27は、折畳みエリアA外においては、
第2ヒンジ部71から上下から挾持される形態で支持さ
れるので、このエリア該を屋根ユニット11が走行する
際に、不意に繋ぎ材27に圧縮、引張のいずれの力が作
用しても、前記繋ぎ材27は折れ曲がることがない。し
たがって、屋根ユニット11を開いたままの状態で安定
的に走行させることができる。
【0131】なお、上記開閉式膜屋根における開閉機構
では、繋ぎ材27を屋根ユニット11の開閉フレーム1
6,16の下端部を支持する走行台車25,25間に設
けたが、これに代えて、繋ぎ材27を屋根ユニット11
の開閉フレーム16,16の下端部間に設けてもよい。
【0132】(第7実施形態例)図38および図39
は、本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第7実施
形態例を示すものである。これらの図に示す開閉機構
が、上記第3〜第6実施形態例と異なる点は、繋ぎ材の
構成、該繋ぎ材を折り曲げる機構であるので、この部分
のみ説明し、他の共通部分には同一符号を付してその説
明を省略する。なお、図38においては、屋根ユニット
11の膜材、笠木等は省略してある。
【0133】本例においては、図38に示すように、前
記各屋根ユニット11の架構フレーム14を構成する開
閉フレーム16,16のうち後方の開閉フレーム16の
下端部には、繋ぎ材80の一端部が回動自在に連結され
ている。また、前記繋ぎ材80の他端部は、前方の開閉
フレーム16の下端部に設けられたピン81に着脱自在
に係合されている。さらに、繋ぎ材80の下面中央部に
は、当接板80aが設けられている。この当接板80a
は側面視三角形状をなすもので、その一つの斜面がメイ
ンレール10の端部側を向き、この斜面に出没手段36
が当接することにより、繋ぎ材80を押し上げてその一
端部を支点として上方に回転させるようになっている。
また、前記繋ぎ材80の他端部には、図39に示すよう
に、その下面に、端部に向かうに従って漸次上面側に傾
斜する傾斜面82が形成されており、この傾斜面82の
先端部には、前記開閉フレーム16の下端部に設けられ
たピン81が係合する係合溝83が形成されている。
【0134】一方、前記キールトラス13には、該キー
ルトラスから出没可能でかつ突出した場合に、前記当接
板80aに当接して、前記繋ぎ材80を上方に押し上げ
る出没手段36が、複数所定ピッチで設けられている。
この出没手段36は、前記第2実施形態例における出没
手段36と同様であるので、同一符号を付してその説明
を省略する。また、前記走行台車25と前記出没手段3
6とには、所定の走行台車25が前記所定の出没手段3
6上を通過した際に、該出没手段36をキールトラス1
3から突出させ、かつ、他の走行台車25が前記所定の
出没手段36上を通過した際には、該出没手段36をキ
ールトラス13に埋設した状態のままにする出没手段駆
動機構40が設けられている。この出没手段駆動機構4
0は、前記第2実施形態例における出没手段駆動機構4
0と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略
する。
【0135】そして、前記構成の開閉式膜屋根における
開閉機構においては、屋根の開放の際に、各屋根ユニッ
ト11が走行台車25,25によって移動してメインレ
ールの端部に近づいて、前記複数の出没手段36上を次
々に通過して行く。この場合、まず先頭(1番目)の走
行台車25が、前記メインレール10の端部に最も近い
1番目の出没手段36に達するまでは、他の出没手段3
6が前記出没手段駆動機構40によって、キールトラス
に埋設したままの状態になっているので、先頭(1番
目)の屋根ユニット11は開いたままの状態でメインレ
ール10を移動して行く。
【0136】そして、1番目の走行台車25が前記1番
目の出没手段36に達してこれを通過すると、前記出没
手段駆動機構40によって、1番目の出没手段36がキ
ールトラスから突出する。さらに、1番目の走行台車2
5がメインレール10の端部側に移動するに伴って、1
番目の屋根ユニット11が1番目の出没手段36上を移
動し、該1番目の屋根ユニット11の繋ぎ材80の当接
板80aに前記出没手段36が当接して、該当接板80
aを押し上げ、これによって、前記繋ぎ材80が上方に
押し上げられて、繋ぎ材80の他端部に形成された係合
溝83が前記ピン81から外れる(図39(b)参
照)。そして、1番目の走行台車25に2番目の走行台
車25が近づくことによって、1番目の屋根ユニット1
1の開閉フレーム16,16が折り畳まれていく。この
際、前記繋ぎ材80は、その傾斜面82および繋ぎ材8
0の下面が前記ピン81上を摺動していくことによっ
て、次第に立ち上がっていく。
【0137】一方、前記2番目の走行台車25が2番目
の出没手段36に達するまでは、他の出没手段36が前
記出没手段駆動機構40によって、キールトラス13に
埋設したままの状態になっており、2番目の屋根ユニッ
ト11は開いたままの状態でメインレール10を移動し
て行く。そして、2番目の走行台車25が前記2番目の
出没手段36に達してこれを通過すると、前記出没手段
駆動機構40によって、2番目の出没手段36がキール
トラス13から突出する。
【0138】さらに、2番目の走行台車25がメインレ
ール10の端部側に移動するに伴って、2番目の屋根ユ
ニット11が2番目の出没手段36上を移動し、該2番
目の屋根ユニット11の繋ぎ材80が前記2番目の出没
手段36によって上方に押し上げられて、ピン81から
外れ、2番目の走行台車25に3番目の走行台車25が
近づくことによって、2番目の屋根ユニット11の開閉
フレーム16,16が折り畳まれる。また、前記2番目
の走行台車25が前記キールトラスから突出している前
記1番目の出没手段36に達すると、これを押し倒して
前方に移動する。
【0139】同様にして、3番目、4番目…の走行台車
25が、3番目、4番目…の出没手段36…上を移動す
る際において、それぞれの出没手段36によって、3番
目、4番目…の屋根ユニット11の繋ぎ材81が押し上
げられてピン81から外され、3番目、4番目…の屋根
ユニット11の開閉フレーム16,16が折り畳まれる
ことによって、各屋根ユニットが先頭から順次折り畳ま
れる。
【0140】本例の開閉式膜屋根における開閉機構にお
いては、屋根ユニット11はメインレール10上を移動
する際は、開いた安定な状態で走行し、メインレール1
0の端部側で順次折り畳まれるので、屋根ユニット11
を安定的に走行させて、メインレール10の端部側の屋
根収納部に安定した状態で収納することができる。ま
た、出没手段36を出没させる出没手段駆動機構40
は、各屋根ユニット11…が移動する駆動力で駆動させ
ることができるので、出没手段駆動機構専用の駆動源を
用いる必要がなく、また、電気的ではなく機械的な構成
によって駆動するので、メンテナンスも容易である。な
お、上記開閉式膜屋根における開閉機構では、繋ぎ材8
0を屋根ユニット11の開閉フレーム16,16の下端
部間に設けたが、これに代えて、繋ぎ材80を屋根ユニ
ット11の開閉フレーム16,16の下端部を支持する
走行台車25,25間に設けてもよい。
【0141】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の開閉式膜屋根における開閉機構は、各屋根ユニットの
架構フレームを構成する一対の開閉フレームを開閉自在
に繋ぐ繋ぎ材の第2ヒンジ部に、下方に延出する押出し
ロッドを設け、これら押出しロッドを、前記メインレー
ルの端部に近いものほど、その長さを短く設定し、さら
に、前記キールトラスの端部に、前記それぞれの押出し
ロッドの下端部が移動可能なガイド溝群を形成し、この
ガイド溝群を、前記各押出しロッドと同数でかつ各押出
しロッドが移動可能な複数のガイド溝で構成し、これら
ガイド溝を、前記キールトラス端に近いものほどその深
さを浅く設定し、前記ガイド溝の端部に、斜め上方に傾
斜する傾斜面を形成したものであるから、各屋根ユニッ
トの繋ぎ材は、前記それぞれの押出しロッドがそれぞれ
のガイド溝から傾斜面に移行する際に上昇して、第2ヒ
ンジ部から折曲され、さらに屋根ユニットの開閉フレー
ムは前方の走行台車に後方の走行台車が近づくことによ
って、折り畳まれる。したがって、メインレールを移動
して端部に近づいてきた各屋根ユニットを先頭から順次
折り畳むことができる。
【0142】請求項2の開閉式膜屋根における開閉機構
は、各屋根ユニットの下端部を支持する走行台車が走行
するメインレールが設けられたキールトラスに、該キー
ルトラスから出没可能でかつ突出した場合に、前記各架
構フレームの繋ぎ材の第2ヒンジ部を上方に押し上げる
出没手段を、複数所定ピッチで設け、前記走行台車と前
記出没手段とに、所定の走行台車が前記所定の出没手段
上を通過した際に、該出没手段をキールトラスから突出
させ、かつ、他の走行台車が前記所定の出没手段上を通
過した際には、該出没手段をキールトラスに埋設した状
態のままにする出没手段駆動機構を設けたものであるか
ら、各屋根ユニットの繋ぎ材は、それに対応する出没手
段によって第2ヒンジ部から折曲され、さらに屋根ユニ
ットの開閉フレームは前方の走行台車に後方の走行台車
が近づくことによって、折り畳まれる。したがって、メ
インレールを移動して端部に近づいてきた各屋根ユニッ
トを先頭から順次折り畳むことができる。
【0143】請求項3の開閉式膜屋根における開閉機構
は、各屋根ユニットの架構フレームに、長尺な杖部材を
その上端部を回動可能にかつ該杖部材の長手方向に摺動
自在に設け、該杖部材の下端部を前記メインレールまた
はキールトラス上を移動可能に設け、前記杖部材を、そ
れが設けられた前記架構フレームがメインレールの端部
側に移動しつつ閉じて行くに伴って起立して、移動方向
後方に隣接する架構フレームの繋ぎ材の第2ヒンジ部に
当接することにより該第2ヒンジ部を上方に押し上げる
ように構成したものであるから、各屋根ユニットの繋ぎ
材は、前記それぞれの前方の屋根ユニットの架構フレー
ムに設けられた杖部材によって、第2ヒンジ部から折曲
され、さらに屋根ユニットの開閉フレームは前方の走行
台車に後方の走行台車が近づくことによって、折り畳ま
れる。したがって、メインレールを移動して端部に近づ
いてきた各屋根ユニットを先頭から順次折り畳むことが
できる。
【0144】請求項4の開閉式膜屋根における開閉機構
は、各屋根ユニットの架構フレームの開閉フレームと繋
ぎ材の一方のアームとの間に、サブ繋ぎ材を架設し、こ
のサブ繋ぎ材の中央部に、前記架構フレームの内側に向
けてのみ折曲可能な関節部を設け、前記サブ繋ぎ材が架
設された架構フレームに、メインレールの端部側におい
て隣接する架構フレームの開閉フレームに、連結アーム
の一端部を回動自在に連結し、この連結アームの他端部
に形成された長穴に、前記関節部に設けられたピンを摺
動自在に連結したものであるから、前方の屋根ユニット
が折り畳まれる直前に、前記連結アームの長穴内を摺動
しているピンが該長穴の端部に当接して、前記サブ繋ぎ
材の関節部を押圧し、これによって、サブ繋ぎ材が関節
部から折り曲げられて、繋ぎ材が第2ヒンジ部から折り
曲げられ、さらに前方の走行台車に後方の走行台車が近
づくことによって、前記繋ぎ材が折り畳まれるととも
に、後方の屋根ユニットの開閉フレームが折り畳まれ
る。したがって、メインレールを移動して端部に近づい
てきた各屋根ユニットを先頭から順次折り畳むことがで
きる。
【0145】請求項5の開閉式膜屋根における開閉機構
は、各屋根ユニットの架構フレームに、該架構フレーム
の移動方向後方に隣接する架構フレームの繋ぎ材の第2
ヒンジ部に向けて延び、かつ、先端部で該第2ヒンジ部
を掬い上げ可能な長尺な掬い部材の基端部を回動自在に
連結したものであるから、前方の屋根ユニットの架構フ
レームが折り畳まれる直前に、該前方の架構フレームに
連結された掬い部材の先端部で、後方の屋根ユニットの
繋ぎ材の第2ヒンジ部が掬い上げられて、繋ぎ材が第2
ヒンジ部から折り曲げられ、前方の走行台車に後方の走
行台車が近づくことによって、前記繋ぎ材が折り畳まれ
るとともに、後方の屋根ユニットの開閉フレームが折り
畳まれる。したがって、メインレールを移動して端部に
近づいてきた各屋根ユニットを先頭から順次折り畳むこ
とができる。
【00146】請求項6の開閉式膜屋根における開閉機
構は、請求項1〜5のいずれかにおいて、前記繋ぎ材の
第2ヒンジ部を、前記繋ぎ材を一直線上に伸ばした際に
おける前記第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線から下方に離
間した位置に偏心するように、前記アームどうしを連結
するように構成したものであるから、前記繋ぎ材に開閉
フレームから圧縮力が作用した場合、第2ヒンジ部が若
干下方に移動して繋ぎ材が第2ヒンジ部から下方に若干
折れ曲がって突っ張った状態に保持され、これによっ
て、開閉フレームを開いた状態に保持することができ
る。
【0147】したがって、各屋根ユニットが案内レール
上を走行する際において、該屋根ユニットの開閉フレー
ムに圧縮力が作用しても、開閉フレームを開いたままの
状態で安定的に走行させることができ、一方、各屋根ユ
ニットに引張力が作用しても、第2ヒンジ部が若干上方
に移動して繋ぎ材が第2ヒンジ部から上方に若干折れ曲
がった状態で前記引張力に抗して開閉フレームを所定の
角度で開いた状態に保持することができるので、開閉フ
レームを開いたままの状態で安定的に走行させることが
できる。
【0148】請求項7の開閉式膜屋根における開閉機構
は、屋根ユニットを支持する走行台車が走行するメイン
レール上に、上レールを該メインレールと平行に設ける
一方、前記第2ヒンジ部に、前記メインレールを転動可
能な下車輪と前記上レールを転動可能な上車輪を設け、
前記上レールを、前記屋根ユニットの開閉フレームを折
り畳む折畳みエリア外に設け、さらに、前記繋ぎ材の第
2ヒンジ部を、前記繋ぎ材を一直線上に伸ばした際にお
ける前記第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線から上方に離間
した位置に偏心するように、前記アームどうしを連結す
るように構成したものであるから、各屋根ユニットが走
行台車によってメインレールを折畳みエリア外において
移動するときは、各屋根ユニットの繋ぎ材の第2ヒンジ
部に設けられた上下の車輪が前記上レールおよびメイン
レールを転動するので、第2ヒンジ部は上下から支持さ
れた形態となり、繋ぎ材が第2ヒンジ部から折れ曲がる
ことがなく、よって各屋根ユニットを開いたままの状態
で安定的に走行させることができる。
【0149】また、各屋根ユニットが折畳みエリア内に
移動してきて停止すると、前方の屋根ユニットの繋ぎ材
には後方の屋根ユニットから圧縮力が作用するが、折畳
みエリア内においては上レールが存在しないので、前記
繋ぎ材は第2ヒンジ部が上昇するようにして該第2ヒン
ジ部から折れ曲がり、前方の走行台車に後方走行台車が
近づくことによって、前記繋ぎ材が折り畳まれるととも
に、屋根ユニットの開閉フレームが折り畳まれる。した
がって、メインレールを移動して端部に近づいてきた各
屋根ユニットを先頭から順次折り畳むことができる。
【0150】請求項8の開閉式膜屋根における開閉機構
は、各屋根ユニットの開閉フレームを開閉自在に繋ぐ繋
ぎ材の一端部を、開閉フレームまたは走行台車に回動自
在に連結し、他端部を、前方の前記走行台車または開閉
フレームに設けられたピンに着脱自在に係合し、前記キ
ールトラスに、該キールトラスから出没可能でかつ突出
した場合に、前記各架構フレームの繋ぎ材の他端部を上
方に押し上げる出没手段を、複数所定ピッチで設け、前
記走行台車と前記出没手段とに、所定の走行台車が前記
所定の出没手段上を通過した際に、該出没手段をキール
トラスから突出させ、かつ、他の走行台車が前記所定の
出没手段上を通過した際には、該出没手段をキールトラ
スに埋設した状態のままにする出没手段駆動機構を設け
たものであるから、各屋根ユニットの繋ぎ材は、それに
対応する出没手段によって他端部が上方に押し上げられ
て一方の開閉フレームから外れ、さらに屋根ユニットの
開閉フレームは前方の走行台車に後方の走行台車が近づ
くことによって、折り畳まれる。したがって、メインレ
ールを移動して端部に近づいてきた各屋根ユニットを先
頭から順次折り畳むことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第1
実施形態例を示すもので、屋根の全閉状態を示す概略斜
視図である。
【図2】同、屋根の全開状態を示す概略斜視図である。
【図3】同、一つの屋根ユニットを示す斜視図である。
【図4】同、複数の屋根ユニットを示す側面図である。
【図5】図4におけるA−A線矢視図である。
【図6】図4におけるB−B線矢視図である。
【図7】図4におけるC−C線矢視図である。
【図8】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第1
実施形態例を説明するためのもので、押出しロッドがガ
イド溝を移動している状態を示す要部の側面図である。
【図9】同、押出しロッドによって繋ぎ材の第2ヒンジ
部を押し上げている状態を示す要部の側面図である。
【図10】同、屋根ユニットを折畳み位置を示す説明図
である。
【図11】同、屋根ユニットの数が多い場合のガイド溝
の位置を示す概念図である。
【図12】同、屋根の全閉状態を示す概略側面図であ
る。
【図13】同、屋根の全開状態を示す概略側面図であ
る。
【図14】同、屋根を閉めていく状態を示す概略側面図
である。
【図15】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第
2実施形態例を示すもので、複数の屋根ユニットを示す
側面図である。
【図16】同、出没手段を示す斜視図である。
【図17】同、出没手段と走行台車に設けられたキー部
を示す図である。
【図18】同、出没手段駆動機構を示す側面図である。
【図19】同、出没手段がキールトラスに埋設されてい
る状態を示す側面図である。
【図20】同、出没手段が出没手段駆動機構によってキ
ールトラスから突出している状態を示す側面図である。
【図21】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第
3実施形態例を示すもので、屋根を開く状態を示す複数
の屋根ユニットを示す側面図である。
【図22】同、屋根を閉じる状態を示す複数の屋根ユニ
ットを示す側面図である。
【図23】同、屋根ユニットの要部の正面図である。
【図24】同、杖部材を示す側面図である。
【図25】同、杖部材の取付け位置を代えた複数の屋根
ユニットを示す側面図である。
【図26】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第
4実施形態例を示すもので、複数の屋根ユニットを示す
側面図である。
【図27】同、サブ繋ぎ材を示す側面図である。
【図28】図27におけるAーA線矢視図である。
【図29】同、連結アームを示す側面図である。
【図30】同、左側の屋根ユニットが折り畳まれて行く
動作の概念図である。
【図31】同、右側の屋根ユニットが折り畳まれて行く
動作の概念図である。
【図32】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第
5実施形態例を示すもので、複数の屋根ユニットを示す
側面図である。
【図33】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第
6実施形態例を示すもので、屋根ユニットを示す側面図
である。
【図34】同、繋ぎ材の第2ヒンジ部を示す側面図であ
る。
【図35】同、繋ぎ材が第2ヒンジ部から折り曲げれた
状態を示す側面図である。
【図36】同、繋ぎ材が第2ヒンジ部から折り畳まれた
状態を示す側面図である。
【図37】同、折畳みエリアを示す概念図である。
【図38】本発明の開閉式膜屋根における開閉機構の第
7実施形態例を示すもので、屋根ユニットを示す側面図
である。
【図39】同 繋ぎ材を示す側面図である。
【符号の説明】
10 メインレール 11 屋根ユニット 12 開閉屋根 13 キールトラス 14 架構フレーム 15 膜材 16 開閉フレーム 25 走行台車 27,80 繋ぎ材 27a アーム 28 第1ヒンジ部 29,71 第2ヒンジ部 30 押出しロッド 32 ガイド溝群 32b ガイド溝 33 傾斜面 35 当接板 36 出没手段 40 出没手段駆動機構 48 杖部材 55 サブ繋ぎ材 57 関節部 60 連結アーム 61 長穴 65 掬い部材 70 上レール 74 下車輪 75 上車輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立道 郁生 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前田建設工業株式会社内 (72)発明者 藤原 智 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前田建設工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−75105(JP,A) 特開 昭63−280166(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 15/00 - 15/64 E04B 7/16

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに平行に配設されたアーチ状をな
    し、キールトラスに固定されたメインレールと、該メイ
    ンレールに走行台車によって走行自在にかつ順続して設
    けられた複数の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根に
    おいて、 前記各屋根ユニットは、前記メインレール間に延びる架
    構フレームと、この架構フレームに張設された膜材とか
    ら構成され、 前記架構フレームは、頂部を支点として回動することに
    より開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞれ張設
    される一対の開閉フレームで構成され、 さらに、前記架構フレームは、それに隣接する架構フレ
    ームにそれぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車
    に回動自在に連結することにより接続され、 前記各架構フレームに連結されて互いに隣接する走行台
    車または前記各架構フレームの開閉フレームは繋ぎ材に
    よって連結され、該繋ぎ材は一対のアームで構成され、
    各アームの一端部は前記走行台車または開閉フレームに
    それぞれ第1ヒンジ部によって回動自在に連結され、該
    アームの他端部どうしは第2ヒンジ部によって回動自在
    に連結され、 前記各繋ぎ材の第2ヒンジ部には下方に延出する押出し
    ロッドが設けられ、これら押出しロッドは、前記メイン
    レールの端部に近いものほど、その長さが短く設定さ
    れ、 さらに、前記キールトラスの端部には、前記それぞれの
    押出しロッドの下端部が移動可能なガイド溝群が形成さ
    れ、このガイド溝群は、前記押出しロッドと同数でかつ
    各押出しロッドが移動可能な複数のガイド溝で構成さ
    れ、これらガイド溝は、前記キールトラス端に近いもの
    ほどその深さが浅く設定され、前記ガイド溝の端部には
    斜め上方に傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴
    とする開閉式膜屋根における開閉機構。
  2. 【請求項2】 互いに平行に配設されたアーチ状をな
    し、キールトラスに固定されたメインレールと、該メイ
    ンレールに走行台車によって走行自在にかつ順続して設
    けられた複数の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根に
    おいて、 前記各屋根ユニットは、前記メインレール間に延びる架
    構フレームと、この架構フレームに張設された膜材とか
    ら構成され、 前記架構フレームは、頂部を支点として回動することに
    より開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞれ張設
    される一対の開閉フレームで構成され、 さらに、前記架構フレームは、それに隣接する架構フレ
    ームにそれぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車
    に回動自在に連結することにより接続され、 前記各架構フレームに連結されて互いに隣接する走行台
    車または前記各架構フレームの開閉フレームは繋ぎ材に
    よって連結され、該繋ぎ材は一対のアームで構成され、
    各アームの一端部は前記走行台車または開閉フレームに
    それぞれ第1ヒンジ部によって回動自在に連結され、該
    アームの他端部どうしは第2ヒンジ部によって回動自在
    に連結され、 前記キールトラスには、該キールトラスから出没可能で
    かつ突出した場合に、前記各架構フレームの繋ぎ材の第
    2ヒンジ部を上方に押し上げる出没手段が、複数所定ピ
    ッチで設けられ、 前記走行台車と前記出没手段とには、所定の走行台車が
    前記所定の出没手段上を通過した際に、該出没手段をキ
    ールトラスから突出させ、かつ、他の走行台車が前記所
    定の出没手段上を通過した際には、該出没手段をキール
    トラスに埋設した状態のままにする出没手段駆動機構が
    設けられていることを特徴とする開閉式膜屋根における
    開閉機構。
  3. 【請求項3】 互いに平行に配設されたアーチ状をな
    し、キールトラスに固定されたメインレールと、該メイ
    ンレールに走行台車によって走行自在にかつ順続して設
    けられた複数の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根に
    おいて、 前記各屋根ユニットは、前記メインレール間に延びる架
    構フレームと、この架構フレームに張設された膜材とか
    ら構成され、 前記架構フレームは、頂部を支点として回動することに
    より開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞれ張設
    される一対の開閉フレームで構成され、 さらに、前記架構フレームは、それに隣接する架構フレ
    ームにそれぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車
    に回動自在に連結することにより接続され、 前記各架構フレームに連結されて互いに隣接する走行台
    車または前記各架構フレームの開閉フレームは繋ぎ材に
    よって連結され、該繋ぎ材は一対のアームで構成され、
    各アームの一端部は前記走行台車または開閉フレームに
    それぞれ第1ヒンジ部によって回動自在に連結され、該
    アームの他端部どうしは第2ヒンジ部によって回動自在
    に連結され、 前記各屋根ユニットの架構フレームには、長尺な杖部材
    がその上端部を回動可能にかつ該杖部材の長手方向に摺
    動自在に設けられ、該杖部材の下端部は前記メインレー
    ルまたはキールトラス上を移動可能に設けられ、 前記杖部材は、それが設けられた前記架構フレームがメ
    インレールの端部側に移動しつつ閉じて行くに伴って起
    立して、移動方向後方に隣接する架構フレームの繋ぎ材
    の第2ヒンジ部に当接することにより該第2ヒンジ部を
    上方に押し上げるように構成されていることを特徴とす
    る開閉式膜屋根における開閉機構。
  4. 【請求項4】 互いに平行に配設されたアーチ状をな
    し、キールトラスに固定されたメインレールと、該メイ
    ンレールに走行台車によって走行自在にかつ順続して設
    けられた複数の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根に
    おいて、 前記各屋根ユニットは、前記メインレール間に延びる架
    構フレームと、この架構フレームに張設された膜材とか
    ら構成され、 前記架構フレームは、頂部を支点として回動することに
    より開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞれ張設
    される一対の開閉フレームで構成され、 さらに、前記架構フレームは、それに隣接する架構フレ
    ームにそれぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車
    に回動自在に連結することにより接続され、 前記各架構フレームに連結されて互いに隣接する走行台
    車または前記各架構フレームの開閉フレームは繋ぎ材に
    よって連結され、該繋ぎ材は一対のアームで構成され、
    各アームの一端部は前記走行台車または開閉フレームに
    それぞれ第1ヒンジ部によって回動自在に連結され、該
    アームの他端部どうしは第2ヒンジ部によって回動自在
    に連結され、 前記架構フレームの開閉フレームと繋ぎ材の一方のアー
    ムとの間には、サブ繋ぎ材が架設され、このサブ繋ぎ材
    の中央部には、前記架構フレームの内側に向けてのみ折
    曲可能な関節部が設けられ、 前記サブ繋ぎ材が架設された架構フレームに、メインレ
    ールの端部側において隣接する架構フレームの開閉フレ
    ームには、連結アームの一端部が回動自在に連結され、
    この連結アームの他端部に形成された長穴に、前記関節
    部に設けられたピンが摺動自在に連結されていることを
    特徴とする開閉式膜屋根における開閉機構。
  5. 【請求項5】 互いに平行に配設されたアーチ状をな
    し、キールトラスに固定されたメインレールと、該メイ
    ンレールに走行台車によって走行自在にかつ順続して設
    けられた複数の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根に
    おいて、 前記各屋根ユニットは、前記メインレール間に延びる架
    構フレームと、この架構フレームに張設された膜材とか
    ら構成され、 前記架構フレームは、頂部を支点として回動することに
    より開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞれ張設
    される一対の開閉フレームで構成され、 さらに、前記架構フレームは、それに隣接する架構フレ
    ームにそれぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車
    に回動自在に連結することにより接続され、 前記各架構フレームに連結されて互いに隣接する走行台
    車または前記各架構フレームの開閉フレームは繋ぎ材に
    よって連結され、該繋ぎ材は一対のアームで構成され、
    各アームの一端部は前記走行台車または開閉フレームに
    それぞれ第1ヒンジ部によって回動自在に連結され、該
    アームの他端部どうしは第2ヒンジ部によって回動自在
    に連結され、 前記各屋根ユニットの架構フレームには、該架構フレー
    ムの移動方向後方に隣接する架構フレームの繋ぎ材の第
    2ヒンジ部に向けて延び、かつ、先端部で該第2ヒンジ
    部を掬い上げ可能な長尺な掬い部材の基端部が回動自在
    に連結されていることを特徴とするとする開閉式膜屋根
    における開閉機構。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の開閉式
    膜屋根における開閉機構において、 前記繋ぎ材の第2ヒンジ部は、前記繋ぎ材を一直線上に
    伸ばした際における前記第1ヒンジ部どうしを結ぶ直線
    から下方に離間した位置に偏心するように、前記アーム
    どうしを連結していることを特徴とする開閉式膜屋根に
    おける開閉機構。
  7. 【請求項7】 互いに平行に配設されたアーチ状をな
    し、キールトラスに固定されたメインレールと、該メイ
    ンレールに走行台車によって走行自在にかつ順続して設
    けられた複数の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根に
    おいて、 前記各屋根ユニットは、前記メインレール間に延びる架
    構フレームと、この架構フレームに張設された膜材とか
    ら構成され、 前記架構フレームは、頂部を支点として回動することに
    より開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞれ張設
    される一対の開閉フレームで構成され、 さらに、前記架構フレームは、それに隣接する架構フレ
    ームにそれぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車
    に回動自在に連結することにより接続され、 前記各架構フレームに連結されて互いに隣接する走行台
    車または前記各架構フレームの開閉フレームは繋ぎ材に
    よって連結され、該繋ぎ材は一対のアームで構成され、
    各アームの一端部は前記走行台車または開閉フレームに
    それぞれ第1ヒンジ部によって回動自在に連結され、該
    アームの他端部どうしは第2ヒンジ部によって回動自在
    に連結され、 前記メインレール上には上レールが該メインレールと平
    行に設けられ、一方、前記第2ヒンジ部には、前記メイ
    ンレールを転動可能な下車輪と前記上レールを転動可能
    上車輪が設けられ、 前記上レールは、前記屋根ユニットの開閉フレームを折
    り畳む折畳みエリア外に設けられ、 さらに、前記繋ぎ材の第2ヒンジ部は、前記繋ぎ材を一
    直線上に伸ばした際における前記第1ヒンジ部どうしを
    結ぶ直線から上方に離間した位置に偏心するように、前
    記アームどうしを連結していることを特徴とする開閉式
    膜屋根における開閉機構。
  8. 【請求項8】 互いに平行に配設されたアーチ状をな
    し、キールトラスに固定されたメインレールと、該メイ
    ンレールに走行台車によって走行自在にかつ順続して設
    けられた複数の屋根ユニットとからなる開閉式膜屋根に
    おいて、 前記各屋根ユニットは、前記メインレール間に延びる架
    構フレームと、この架構フレームに張設された膜材とか
    ら構成され、 前記架構フレームは、頂部を支点として回動することに
    より開閉可能に構成され、かつ前記膜材がそれぞれ張設
    される一対の開閉フレームで構成され、 さらに、前記架構フレームは、それに隣接する架構フレ
    ームにそれぞれの開閉フレームの下端部を前記走行台車
    に回動自在に連結することにより接続され、 前記各架構フレームに連結されて互いに隣接する走行台
    車のうち後方の走行台車または前記各架構フレームの開
    閉フレームのうち後方の開閉フレームには、繋ぎ材の一
    端部が回動自在に連結され、 前記繋ぎ材の他端部は前方の前記走行台車または開閉フ
    レームに設けられたピンに、着脱自在に係合され、 前記キールトラスには、該キールトラスから出没可能で
    かつ突出した場合に、前記各架構フレームの繋ぎ材の他
    端部を上方に押し上げる出没手段が、複数所定ピッチで
    設けられ、 前記走行台車と前記出没手段とには、所定の走行台車が
    前記所定の出没手段上を通過した際に、該出没手段をキ
    ールトラスから突出させ、かつ、他の走行台車が前記所
    定の出没手段上を通過した際には、該出没手段をキール
    トラスに埋設した状態のままにする出没手段駆動機構が
    設けられていることを特徴とする開閉式膜屋根における
    開閉機構。
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