JPH09184208A - 建築物の躯体構造 - Google Patents

建築物の躯体構造

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JPH09184208A
JPH09184208A JP95796A JP95796A JPH09184208A JP H09184208 A JPH09184208 A JP H09184208A JP 95796 A JP95796 A JP 95796A JP 95796 A JP95796 A JP 95796A JP H09184208 A JPH09184208 A JP H09184208A
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panel
composite panel
furring strip
screw nail
composite
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Takashi Ikuno
隆 生野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工が極めて簡単容易であり、しかも気密
性、断熱性及び耐震性に優れ、結露防止にも効果的な建
築物の躯体構造を提供する。 【解決手段】 建築用複合パネルPは、断熱ウレタンパ
ネル1と、その断熱ウレタンパネル1の内面に積層され
た合板パネル2と、その断熱ウレタンパネル1の外面に
互いに間隔を存して積層された複数本のタテ胴縁3と
を、複合パネルPの内側より打ち込まれる第1スクリュ
ウ釘41 により一体に結合して構成され、タテ胴縁3の
外面には凹部3aが設けられ、その凹部3aを通して該
タテ胴縁3の外側から打ち込まれる第2スクリュウ釘4
2 を以て、複合パネルPが支持部材12,13に一体に
結合され、前記凹部3aには、第2スクリュウ釘42
頭部4a2 を気密に覆う合成樹脂材Uが充填される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の躯体構
造、特に壁部分に高気密、高断熱の複合パネルを用い
た、戸建住宅に最適の躯体構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高層ビルや高層マンションに限ら
ず、戸建住宅にも健康で快適な、人に優しい住宅の開発
が進み、実用化されるようになってきた。
【0003】ところで斯かる健康住宅では、人が心身と
もに健やかに快適に暮らせるような快適住宅空間を確保
するために、冷、暖房の外に換気をも強制的に行なうべ
く、空調機器を備えるとともに建物自体は室内の換気
と、冷、暖房とを四季を通じて効率よく行なうため、高
気密、高断熱構造に構成されており、本出願人も既にか
かる新しい健康住宅を提案している(例えば特願平6−
208636号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで斯かる健康住
宅においては、建物躯体の側壁部分や屋根部分に断熱壁
体構造を施工するに当たっては、作業員が建築現場で、
その断熱躯体構造を構成する、合板、断熱ボードおよび
胴縁等を人手作業により、建物躯体に積層固定している
のが通常でおり、かかる断熱躯体構造の建物躯体への施
工は、作業能率が悪く、人件費が嵩んでコスト高を招く
という問題があり、さらに断熱材自体の剛性が十分でな
いため、それ自体の変形や建物の躯体の変形に起因し
て、躯体との間に隙間が生じ、これが気密性、断熱性を
損なうという別の問題もある。
【0005】そこで本出願人は、施工が極めて簡単、容
易であり、しかも剛性が高く、気密性、断熱性に優れた
新規な建築用複合パネルを壁部分に使用することで前記
問題を解決できるようにし、その上、耐震性にも優れ、
結露防止にも効果的な建築物の躯体構造を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明によれば、建築用複合パネル
と、その複合パネルの外側に配設されて該パネルとの間
に通気層を形成する外壁部材と、同複合パネルを支持す
べくその内側に配設される支持部材とを備えてなる、建
築物の躯体構造であって、前記建築用複合パネルは、断
熱ウレタンパネルと、その断熱ウレタンパネルの内面に
積層された合板パネルと、その断熱ウレタンパネルの外
面に互いに間隔を存して積層されて前記通気層に臨む複
数本のタテ胴縁とを、該複合パネルの内側より打ち込ま
れる第1スクリュウ釘により一体に結合して構成され、
前記タテ胴縁の、前記通気層側の外面には凹部が設けら
れ、その凹部を通して複合パネルの外側から打ち込まれ
る第2スクリュウ釘を以て、前記複合パネルが前記支持
部材に一体に結合され、前記凹部には、第2スクリュウ
釘の頭部を気密に覆う合成樹脂材が充填される。
【0007】また特に請求項2の発明によれば、断熱ウ
レタンパネルには、前記タテ胴縁の凹部底面に直接連通
する凹部が設けられ、前記第2スクリュウ釘の頭部は、
前記タテ胴縁及び断熱ウレタンパネルの各凹部を通して
前記合板パネルに係合し、前記タテ胴縁及び断熱ウレタ
ンパネルの各凹部に前記合成樹脂材が充填される。
【0008】更に請求項3の発明によれば、第2スクリ
ュウ釘の頭部は、前記タテ胴縁の凹部内面に係合し、該
第2スクリュウ釘によって、前記タテ胴縁、断熱ウレタ
ンパネル及び合板パネルの三者が前記支持部材に一体に
結合される。
【0009】
【作 用】各請求項の発明によれば、複合パネルは、そ
のパネル内側より打ち込まれる第1スクリュウ釘により
断熱ウレタンパネル、合板パネルおよびタテ胴縁の三者
の積層体が一体に結合されるから、そのまま建物の柱等
の支持部材外面に固定して建物の壁部分を形成すること
ができ、その施工が大幅に簡略化されてコストダウンに
寄与することができ、しかも複合パネル自体は剛性が高
く長期間変形しないから、建物躯体との間の気密性、断
熱性を長期に亘り確保することができる。
【0010】また上記複合パネルは、タテ胴縁外面の凹
部を通して複合パネル外側から打ち込まれる第2スクリ
ュウ釘により上記支持部材に一体に結合されるので、こ
の第2スクリュウ釘による複合パネル外側からの結合効
果と、第1スクリュウ釘による複合パネル内側からの結
合効果とが相まって、複合パネル及び支持部材を含む躯
体の全体的な剛性が高められ、耐震性が向上する。また
第2スクリュウ釘を複合パネル外側から打ち込むように
してもその釘の頭部は、タテ胴縁外面の凹部内に充填し
た合成樹脂材で被覆されるから、通気層に比較的近い該
釘の頭部が結露の原因となることはなく、その結露に伴
う釘の錆付きも未然に回避される。
【0011】また特に請求項2の発明によれば、断熱ウ
レタンパネル及びタテ胴縁の各凹部に亘って充填される
比較的多量の合成樹脂材により第2スクリュウ釘の頭部
を厚く覆うことができると共に、該頭部を通気層より十
分に離すことができるため、該頭部における結露や錆の
発生が効果的に抑えられる。
【0012】また特に請求項3の発明によれば、複合パ
ネル外側から打ち込まれる第2スクリュウ釘によっても
断熱ウレタンパネル、合板パネルおよびタテ胴縁の三者
が一体に結合されて、支持部材に固定されるから、複合
パネル自体の剛性、延いては躯体全体の剛性が一層高め
られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、添付図面
に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説
明する。尚、この実施例は、本発明の躯体構造を戸建住
宅に実施した場合を示している。
【0014】図1は、本発明躯体構造に用いる複合パネ
ルの一実施例を示す正面図、図2は、図1の2矢示より
見た平面図、図3は、図1の3−3線に沿う断面図とそ
れの一部拡大図、図4は、戸建住宅の側壁部分の一部破
断斜視図、図5は、図4の5−5線に沿う拡大縦断面
図、図6は、図4の6−6線に沿う拡大横断面図とそれ
の一部拡大断面図、図7は、戸建住宅の屋根部分の要部
縦断面図、図8は、図7の8矢視部の拡大図(a)と、
この部分に用いる複合パネルの施工前の断面図(b)、
図9は、戸建住宅の入隅部分の要部横断面図(a)と、
その入隅部分に用いる複合パネルの施工前の断面図
(b)、図10は、複合パネルの他の実施例の要部を示
す断面図(図6の一部拡大断面図と同様の断面図)であ
る。
【0015】先ず、図1〜図3において複合パネルP
は、断熱ウレタンパネル1、合板パネル2および複数本
のタテ胴縁3…とより構成されている。前記断熱ウレタ
ンパネル1は、高密度の硬質ウレタンフォームにより方
形の板状に形成され、また前記合板パネル2は、構造用
の合板であって、針葉樹、南洋材等の木材素材の複数枚
の単板を、その繊維方向を互いに直交させて接合してな
り、前記断熱ウレタンパネル1と同じ大きさの方形の板
状に形成されており、その幅方向の両側縁には、さね1
1 が突出形成されており、該さね11 の相互の係合もし
くは突合により、複数枚の合板パネル2を順次それらの
幅方向に隙間なく接続できるようになっている。さらに
前記複数本のタテ胴縁3…は、通常のように木材、合成
樹脂等の素材により細長い板状に形成されている。
【0016】断熱性ウレタンパネル1の内面には、合成
パネル2が直接積層され、またそのウレタンパネル1の
外面には、その長手方向に間隔をあけて前記複数本のタ
テ胴縁3…が直接積層され、前記ウレタンパネル1、合
板パネル2およびタテ胴縁3…の三者は、それらに複合
パネルPの内側(即ち合板パネル2側)より打ち込まれ
てタテ胴縁3の長手方向に間隔をおいて並ぶ複数のステ
ンレス製第1スクリュウ釘41 …により結合されて一体
の積層体として構成される。この場合、これら第1スク
リュウ釘41 …の尖端は、タテ胴縁3…の表面に突出
(従って後述する通気層A内に露出)しないようにす
る。また第1スクリュウ釘41 の頭部は、図3では多少
誇張して描かれていて合板パネル2の表面から少なから
ず張り出しているように見えるが、該頭部の軸方向厚み
は僅かであるか或いは外周縁に向かうにつれて漸次薄肉
に形成されており、従って該頭部は実際には合板パネル
2の表面と略面一となっている。尚、ウレタンパネル
1、合板パネル2およびタテ胴縁3…の三者間の第1ス
クリュウ釘41 による結合構造に加えて、その結合強度
を更に高めるべくその三者の重合面間を必要に応じて接
着剤で一体的に接着してもよい。
【0017】各タテ胴縁3には、これを横切る一様断面
の複数の貫通孔3a…が複数の第1スクリュウ釘41
の相互間においてそれぞれ形成されており、これら貫通
孔3aは、各タテ胴縁3の外面に設けられる本発明の凹
部を構成する。また断熱ウレタンパネル1には、タテ胴
縁3の各貫通孔3aの内側開放面(前記凹部の開放底
面)に直接連通する、該貫通孔3aと同一断面の貫通孔
1aが形成されており、この貫通孔1aは、断熱ウレタ
ンパネル1に設けられる凹部を構成する。
【0018】以上のように三層よりなる複合パネルP
は、断熱ウレタンパネル1と合板パネル2との協働によ
り高断熱性が確保され、さらに両パネル1,2およびタ
テ胴縁3…の協働により高剛性が確保され、長期にわた
るも変形することがない。そしてこの複合パネルPは建
築現場ではなく、工場で一貫大量生産することが可能で
ある。尚、前記凹部としての貫通孔3a,1aは、複合
パネルPを工場で量産する過程で形成してもよいし、ま
た建築現場で個々に穿設加工するようにしてもよい。
【0019】次に図4〜図6を参照して前記複合パネル
Pを戸建住宅の側部壁体Wとして使用した場合の実施例
について説明する。
【0020】戸建住宅の基礎5はコンクリートの打設に
より構成され、床スラブ6と、その外周部を囲繞するよ
うに立設される立体基礎7とを備えている。床スラブ6
の下面にはウレタンよりなる床下断熱パネル8が接着等
の接合手段により一体に積層される。また前記コンクリ
ートよりなる基礎5は蓄熱体として機能し、冷熱あるい
は断熱を蓄熱し、また基礎5の下半部は地面GL下に埋
設される。立上基礎7上には、土台10が重合、固定さ
れ、該土台10上に、複数本の根太11が横架、結合さ
れ、これらの根太11上に床板9が敷設される。そして
基礎5と床板19との間に、高気密、高断熱の、床下空
間Sが画成される。
【0021】前記土台10上には、幅方向に間隔をあけ
て複数本の柱12…が立設され、さらに相隣れる柱1
2,12間には、複数本の間柱(縦桟)13…が、間隔
を存してそれらと平行に立設される。前記土台10の外
側面には、ウレタンよりなる土台断熱パネル14が接合
されて、土台10の外周を取囲んでおり、また柱12…
および間柱13…の外面には、前記複合パネルPが固着
される。即ち、前記複合パネルPは、その内面側の構造
用合板パネル2側を、柱12…および間柱13…の外側
面に対面させ、複合パネルPの外側(即ちタテ胴縁3
側)からタテ胴縁3及び断熱ウレタンパネル1の凹部と
しての貫通孔3a,1aを通して打ち込まれる第2スク
リュウ釘42 …を以て、複合パネルPの少なくとも一部
(この実施例では合板パネル2)を柱12…および間柱
13…に固着させる。しかる後に、前記タテ胴縁3及び
断熱ウレタンパネル1の凹部としての貫通孔3a,1a
にウレタン樹脂材Uを充填発泡させて固化させ、該樹脂
材Uで第2スクリュウ釘42 …の頭部4a2 を気密に覆
うようにする。
【0022】斯かる固着構造に加えて、複合パネルPの
内面側すなわち合板パネル2の内面を直接柱12…およ
び間柱13…に接着剤等の接合手段により接合すること
も可能であり、また土台断熱パネル14および床下断熱
パネル8は、複合パネルPを構成する断熱ウレタンパネ
ル1と同一材により形成してもよい。
【0023】以上の要領により建物躯体の側面には、複
合パネルPを取付けることができ、上下の複合パネルP
はそれらの下縁および上縁のさね11 ,11 の凹凸を相
互に嵌め合わせることにより、それらを隙間なく接合す
ることができ、またその接合部の内外両面には気密テー
プ16,17が接着される。また左右の複合パネルPの
各断熱ウレタンパネル1の平坦な対向端縁は、それらに
各々両面テープよりなる気密テープ50,51を横断面
略コ字状に巻き付けた状態で突き合わせ且つ接合すると
共に、その両端縁間に跨がって防水テープ52を貼着す
ることで、両パネルP間の気密性や水密性を保つように
なっている。尚、前記各テープ16,17,50〜52
は、同一材料(例えばブチルゴム系のゴム材)で形成さ
れる。
【0024】複合パネルPの外面には、複数のタテ胴縁
3…を介して適宜の外壁(サイディング)18が一体に
外張りされる。而してこの外壁18は、複合パネルPと
の間に通気層Aを形成するようにして該パネルPの外面
を被覆する本発明の外壁部材を構成しており、この外壁
18は、支持部材としての前記柱12…および間柱13
…、並びに複合パネルPと協働して本発明の躯体構造を
構成する。前記通気層Aは、タテ胴縁3によって層の厚
みが一定に規定されており、タテ胴縁3に沿って上下に
長く延びている。尚、前記外壁18の下端縁には、外側
方に張出す水切り80が沿設されている。
【0025】図7は、本発明躯体構造を戸建住宅の屋根
部分に適用した実施例の要部縦断面図である。この実施
例において、側部壁体Wを構成する最上段の複合パネル
Pの上端縁と、屋根材25の内面に沿って配設される上
部壁体W′を構成する複合パネルPの下端縁とは、それ
ら間の境界コーナ部を形成する横断面く字状の接続パネ
ルPCを介して接続される。この接続パネルPCは、柱
12の上端間に横架結合される梁19と、該梁19に下
端が接合され且つ屋根R及び上部壁体W′を支持するた
る木20とに跨がって配設される。側部壁体Wの通気層
Aは、屋根Rの庇内部に形成される通気室A″を介して
屋根材25内側の通気層A′と連通しており、側部壁体
Wの通気層Aを上昇した空気が前記通気室A″を経て屋
根R側の通気層A′に向かって流れるようになってい
る。
【0026】屋根R側の前記通気層A′は、屋根材25
内面のたる木24を上部壁体W′の上面(即ち複合パネ
ルPの断熱ウレタンパネル1外面)に当接させること
で、該屋根材25の内面と上部壁体W′の上面との間に
形成される。尚、上部壁体W′を構成する複合パネルP
の構造は、側部壁体Wを構成する複合パネルPの前記構
造と基本的に同一であり、そのタテ胴縁3は、図示はさ
れないが前記屋根材25内面のたる木24とずらして配
設される。而してこの実施例において、前記たる木20
は、複合パネルPを支持すべくその内側に配設される本
発明の支持部材を、また屋根材25は、複合パネルPと
の間に通気層A′を形成するようにして該パネルPの外
面を被覆する本発明の外壁部材をそれぞれ構成してい
る。
【0027】図8の(a)には、側部壁体Wと上部壁体
W′との境界付近に用いられる接続パネルPCの拡大断
面図が示されている。この接続パネルPCの断熱ウレタ
ンパネル1と合板パネル2との接合面間には気密シート
60が一体的に介装される。施工に当たっては、図8の
(b)に示す如く、前記パネルPCの断熱ウレタンパネ
ル1の途中をその内端の気密シート60を残して切り込
みsを入れ、且つその切り込みsに対応して合板パネル
2を所定間隔に亘り切除22しておき、その切り込み部
sにおいてパネルPCをく字状に折り曲げるようにして
形成する。その折り曲げにより生じた、前記切り込みs
に対応したコーナ部切欠き61には、ウレタン樹脂材6
2を充填発泡させ、更にその外側を覆うようにして防水
テープ63を広めに貼着する。斯かる構造によれば、側
部壁体Wと上部壁体W′との境界部における防水性や気
密性、更には断熱性が向上する。尚、前記接続パネルP
Cと、側部壁体W及び上部壁体W′の各複合パネルPと
の接合部には、図6に示したような側部壁体Wの複合パ
ネルP,P相互間の接合部と同様の気密防水構造が採ら
れる。
【0028】図9の(a)は、本発明躯体構造を適用し
た戸建住宅の入隅部分の平断面図である。その入隅部分
に対応した側部壁体Wを形成する横断面L字状の接続パ
ネルPC′は、図9の(b)に示すように一枚のパネル
PC′の断熱ウレタンパネル1の途中にV字状の切り込
みs′を入れ、且つその切り込みs′に対応して合板パ
ネル2を所定間隔に亘り切除22′しておき、前記切り
込み部s′においてパネルPC′をL字状に折り曲げる
ようにして形成する。その折り曲げにより切り込みs′
の対向内側面相互を衝合64させると共に、その衝合部
の外側を覆うようにして防水テープ63′を広めに貼着
する。斯かる構造によれば、入隅部分に於ける防水性や
気密性、更には断熱性が向上する。尚、前記接続パネル
PC′と、隣接する他の複合パネルPとの接合部には、
図6に示したような側部壁体Wの複合パネルP,P相互
間の接合部と同様の気密防水構造が採られる。
【0029】更に図10は、複合パネルPの他の実施例
の要部を示す、図6の一部拡大断面図と同様の拡大断面
図である。この実施例の複合パネルPにおいて、そのタ
テ胴縁3の凹部は、前記実施例のような一様断面の貫通
孔ではなくて、外側の大径孔3aL と内側の小径孔3a
M とよりなる段付き貫通孔3a′より構成されており、
その大径孔3aL の底面(即ち大,小径孔3aL ,3a
M の境界段差部)には、第2スクリュウ釘42 ′の頭部
4a2 ′が係合するようになっている。また断熱ウレタ
ンパネル1には、タテ胴縁3の前記小径孔3aM と等径
に形成されてそれの開放端面(即ち凹部3a′の開放底
面)に直接連通する、凹部としての貫通孔1a′が形成
されている。第2スクリュウ釘42 ′は、タテ胴縁3か
ら柱12又は間柱13まで延びるように前実施例のもの
より長く形成されており、その中間部外周には、前記各
貫通孔3a′,1a′を通して合板パネル2に直接係合
し得るフランジ状の係止部4sが一体に突設される。そ
の他の構成は、前記実施例の複合パネルPと基本的に同
じである。
【0030】かくしてこの実施例では、第2スクリュウ
釘42 ′によって、タテ胴縁3、断熱ウレタンパネル1
及び合板パネル2の三者が一体に結合されて、支持部材
としての柱12又は間柱13に固着されるので、複合パ
ネルP自体の剛性、延いては柱12,13を含む躯体全
体の剛性を一層高めることができる。
【0031】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。例えば前記実施
例では、本発明複合パネルを戸建住宅の側部壁体と、屋
根に沿う上部壁体とに実施した場合を説明したが、その
他の壁部分にも実施することができ、また戸建以外の住
宅にも実施することができることは勿論である。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、複合パネ
ルが、そのパネル内側より打ち込まれる第1スクリュウ
釘により断熱ウレタンパネル、合板パネルおよびタテ胴
縁の三者の積層体を一体に結合して構成されるので、こ
れを支持部材外面に固着するだけの極めて簡単な施工に
より、建物の高気密、高断熱の壁面を構成することがで
きて、その施工の省力、省人化が可能となり、建築コス
トの大幅なダウンを達成することができ、その上、この
複合パネルは、断熱ウレタンパネル、合板パネルおよび
複数本のタテ胴縁の3者の一体化により、その施工が大
幅に簡略化されてコストダウンに寄与することができ、
しかも複合パネルは高剛性に形成されて長期の使用によ
るも変形することがないから、建物躯体との間の気密
性、断熱性を長期に亘り確保することができ、パネル自
体の高断熱性と相俟って、断熱性および気密性の極めて
高い住宅空間を得ることができる。
【0033】また上記複合パネルは、タテ胴縁外面の凹
部を通して複合パネル外側から打ち込まれる第2スクリ
ュウ釘により支持部材に一体に結合されるので、この第
2スクリュウ釘による複合パネル外側からの結合効果
と、前記第1スクリュウ釘による複合パネル内側からの
結合効果とが相俟って、複合パネル及び支持部材を含む
躯体全体の剛性を高めることができ、建物の耐震性向上
に寄与することができる。また第2スクリュウ釘を複合
パネル外側から打ち込むようにしてもその釘の頭部は、
タテ胴縁外面の凹部内に充填した合成樹脂材で被覆され
るから、通気層に比較的近い該釘の頭部に結露が生じる
のを効果的に防止でき、その結露に伴う釘の錆付きも回
避できる。
【0034】また特に請求項2の発明によれば、断熱ウ
レタンパネル及びタテ胴縁の各凹部に亘って充填される
比較的多量の合成樹脂材により第2スクリュウ釘の頭部
を厚く覆うことができると共に、該頭部を通気層より十
分に離すことができるので、該釘の頭部における結露や
錆の発生を一層効果的に抑えることができる。
【0035】また特に請求項3の発明によれば、複合パ
ネル外側から打ち込まれる第2スクリュウ釘によっても
断熱ウレタンパネル、合板パネルおよびタテ胴縁の三者
が一体に結合されて、支持部材に固定されるから、複合
パネル自体の剛性、延いては支持部材を含む躯体全体の
剛性を一層高めることができ、従って建物の耐震性をよ
り向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明躯体構造に用いる複合パネルの一実施例
を示す正面図
【図2】図1の2矢示より見た平面図
【図3】図1の3−3線に沿う断面図とそれの一部拡大
断面図
【図4】戸建住宅の側壁部分の一部破断斜視図
【図5】図4の5−5線に沿う拡大縦断面図
【図6】図4の6−6線に沿う拡大横断面図とそれの一
部拡大断面図
【図7】戸建住宅の屋根部分の要部縦断面図
【図8】図7の8矢視部の拡大断面図(a)と、この部
分に用いる複合パネルの施工前の縦断面図(b)
【図9】戸建住宅の入隅部分の要部横断面図(a)と、
その入隅部分に用いる複合パネルの施工前の横断面図
(b)
【図10】複合パネルの他の実施例の要部を示す横断面
図(図6の一部拡大断面図と同様の断面図)
【符号の説明】
A,A′・・・・通気層 P・・・・・・・複合パネル U,U′・・・・合成樹脂材としてのウレタン樹脂材 1・・・・・・・断熱ウレタンパネル 1a・・・・・・凹部 2・・・・・・・合板パネル 3・・・・・・・タテ胴縁 3a・・・・・・凹部としての貫通孔 3a′・・・・・凹部としての段付き貫通孔 41 ・・・・・・第1スクリュウ釘 42 ,42 ′・・第2スクリュウ釘 4a2 ・・・・・頭部 4a2 ′・・・・頭部 12,13・・・支持部材としての柱,間柱 18・・・・・・外壁部材としての外壁(サイディン
グ) 20・・・・・・支持部材としてのたる木 25・・・・・・外壁部材としての屋根材
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 2/56 645 E04B 2/56 645B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築用複合パネル(P)と、その複合パ
    ネル(P)の外側に配設されて該パネル(P)との間に
    通気層(A,A′)を形成する外壁部材(18,25)
    と、同複合パネル(P)を支持すべくその内側に配設さ
    れる支持部材(12,13,20)とを備えてなる、建
    築物の躯体構造であって、 前記建築用複合パネル(P)は、断熱ウレタンパネル
    (1)と、その断熱ウレタンパネル(1)の内面に積層
    された合板パネル(2)と、その断熱ウレタンパネル
    (1)の外面に互いに間隔を存して積層されて前記通気
    層(A,A′)に臨む複数本のタテ胴縁(3)とを、該
    複合パネル(P)の内側より打ち込まれる第1スクリュ
    ウ釘(41 )により一体に結合して構成され、前記タテ
    胴縁(3)の外面には凹部(3a,3a′)が設けら
    れ、その凹部(3a,3a′)を通して該タテ胴縁
    (3)の外側から打ち込まれる第2スクリュウ釘
    (42 ,42 ′)を以て、前記複合パネル(P)が前記
    支持部材(12,13,20)に一体に結合され、前記
    凹部(3a,3a′)には、前記第2スクリュウ釘(4
    2 ,42 ′)の頭部(4a2 ,4a2 ′)を気密に覆う
    合成樹脂材(U,U′)が充填されることを特徴とす
    る、建築物の躯体構造。
  2. 【請求項2】 前記断熱ウレタンパネル(1)には、前
    記タテ胴縁(3)の凹部(3a)底面に直接連通する凹
    部(1a)が設けられ、前記第2スクリュウ釘(42
    の頭部(4a2 )は、前記タテ胴縁(3)及び断熱ウレ
    タンパネル(1)の各凹部(3a,1a)を通して前記
    合板パネル(2)に係合し、前記タテ胴縁(3)及び断
    熱ウレタンパネル(1)の各凹部(3a,1a)に前記
    合成樹脂材(U)が充填されることを特徴とする、請求
    項1に記載の建築物の躯体構造。
  3. 【請求項3】 前記第2スクリュウ釘(42 ′)の頭部
    (4a2 ′)は、前記タテ胴縁(3)の凹部(3a′)
    内面に係合し、該第2スクリュウ釘(42 ′)によっ
    て、前記タテ胴縁(3)、断熱ウレタンパネル(1)及
    び合板パネル(2)の三者が前記支持部材(12,1
    3,20)に一体に結合されることを特徴とする、請求
    項1に記載の建築物の躯体構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006233699A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Sanei House Kk 建築構造体

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JP2006233699A (ja) * 2005-02-28 2006-09-07 Sanei House Kk 建築構造体

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