JP3685496B2 - 両面断熱コンクリート壁構造 - Google Patents

両面断熱コンクリート壁構造 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート造建築物に於けるコンクリート壁構造に関するものであって、コンクリート壁の内側面、及び外側面を断熱層で被覆した両面断熱コンクリート壁構造に関するものであり、内側及び外側の壁型枠に断熱複合パネルを採用して壁コンクリートの固化により壁型枠パネルを一体化したものであって、建築の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
〔非特許文献1〕 2002年9月15日、エール出版社発行、足立博著「高気密、高断熱良い住宅、ダメな住宅(p56〜63、AAB工法)」
〔特許文献1〕 特許第1989410号(特開平5−171723号)公報
〔特許文献2〕 登録実用新案第3045801号公報(平成10年2月20日発行)
両面断熱コンクリート壁は、従来例1の、図8に示すAAB工法がある。
AAB工法は、カナダから導入された技術であって、米国ではICF(Insulated Concrete Form System)工法と称され、日本各地で普及し始めている工法であり、図8に示す如く、縦425mm、横1220mmで厚さ55mmのビーズ法ポリスチレンフォームの断熱材型枠を2枚向い合せてプラスチックの留め具で間隔を保持して壁型枠を構成し、壁コンクリート打設により、表裏両側の断熱材型枠をコンクリート壁と一体化し、コンクリート壁を両面断熱とするものである。
【0003】
そして、外側壁型枠とする断熱材には、予め表装材としてタイルを張着しておき、内側壁型枠の断熱材には、コンクリート壁形成後に、接着剤入りモルタルを介して石膏ボードを部分面接着し、石膏ボードと断熱材間に空気層を形成し、石膏ボード上にビニールクロス等を表層仕上げしている。
【0004】
また、コンクリート壁の室内側にのみ断熱材を付与した内断熱コンクリート壁としては、特許文献1(特許第1989410号公報)に示す従来例2がある。即ち、従来例2は、図9(A)に示す如く、ビーズ法成形ポリスチレンフォームの断熱材に、剛性の大な補強材を端太間隔に埋設成形し、成形断熱材の両側面に当接接合用の相欠けを形成した型枠パネルであって、該壁パネルを相欠け接合してコンクリート壁内側型板として用い、コンクリート壁形成後は、コンクリート型と一体化した壁パネルの補強材を下地として、石膏ボード等の内装材を壁パネル室内面に釘打ち張着するものである。
【0005】
同じく、コンクリート壁の室内側にのみ断熱材を付与した内断熱コンクリート壁としては、特許文献2(登録実用新案第3045801号公報)に示す従来例3がある。
即ち、従来例3は、図9(B)に示す如く、断熱材に木材枠を断熱材表面よりわずかに突出する形態に埋め込んだ型枠パネルであって、壁コンクリートの打設により型枠パネルをコンクリート壁と一体化し、コンクリートの養生後に、木材枠面を壁下地として石膏ボード等の内装材を木材枠面に釘打ち張着するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示すものにあっては、縦425mm、横1220mmの単体型枠の上下面には、図8(B)に示す如く、市松模様に凹凸が付けられており、ブロック積み木遊び同様に簡単に型枠組みが出来るが、コンクリート打設による型枠への側圧に対抗するため、内側と外側の断熱材は、共に55mm厚と同厚でコンクリート壁の蓄熱の有効利用は出来ない。
【0007】
また、型枠ブロックの積み上げでの型枠形成と、壁の鉄筋組立てとを作業員(大工)が同時に行うこととなり、横方向鉄筋は留め具の凹部(図8(B))に載置するが、縦方向鉄筋は、型枠形成後、上方より挿入することとなり、縦鉄筋は、上方の固定は容易であるが、下方は固定出来なく、従って、構造的に主要な縦鉄筋の位置保持は、コンクリートの流動性から信頼性が低い。
また、型枠留め具(図8(B))を多用するため、コンクリート壁に空隙を生じ易い問題がある。
また、石膏ボード等の内装材は別途張着する問題がある。
【0008】
また、従来例2(図9(A))の型枠壁パネルは、内断熱コンクリート壁の内側型枠として開発されたものであって、型枠壁パネルが相欠け接合出来、補強材兼下地材が縦端太の機能を奏するため、型枠組みは比較的容易ではあるが、やはり、コンクリート壁を形成した後、型枠(横端太)解体後には石膏ボード等の内装材の補強材への釘打ち張着作業が必要である。
また、従来例3(図9(B))の型枠壁パネルも、内断熱コンクリート壁の内側型枠として開発されたものであって、コンクリート壁と一体化固着した後、型枠(端太)解体後には石膏ボード等の内装材の木材枠面への補強材への釘打ち張着作業が必要である。
本発明は、これら従来例1,2,3の問題点を解決又は改善するものであり、型枠組み作業の合理化の下に、内部結露の発生を抑制し、且つ、内装材張着作業の省略を可能とする、新規なコンクリート壁構造を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段、及び作用】
本発明は、例えば図1に示す如く、セメント板2aと合成樹脂発泡体の断熱層2bを層着した外側壁パネル2と、合成樹脂発泡体の断熱層1bと木質構造用パネル1aとを両面に接着材を塗布した防湿プラスチックフィルム1cを介して一体化層着した内側壁パネル1とで壁型枠を構成し、外側壁パネルの断熱層2bと内側壁パネルの断熱層1bとの間にコンクリート打設して、外側壁パネル2と内側壁パネル1とをコンクリート壁3に一体化した、両面断熱コンクリート壁構造である。
【0010】
尚、「木質構造用パネル1a」は、典型的には、樹木の小径、間伐材等を長さ113mm前後、幅11mm前後、厚さ0.6mm前後の短冊状の削片とし、表裏層はパネル長手方向に配向し、芯層はパネル幅方向に配向させて、3層又は5層の配向層形態とし、合成樹脂接着剤を結合剤として成板したOSB(オリエンテッド・ストランド・ボード)と称される9.5mm厚の板材であるが、構造材としての強度、寸法安定性を備えた木質板材であれば良い。
【0011】
また、「防湿プラスチックフィルム1c」は、透湿阻止機能を備えたものであれば良い。
また、「外側壁パネル2」は、慣用のセメント板を備えた断熱複合壁パネルで良く、典型的には図6に示す如き通気層(通気用条溝)を備えたセメント板と断熱層との複合パネルである。
また、各合成樹脂発泡体の断熱層2b,1bは、慣用の合成樹脂成形発泡体であれば良いが、成形板材が層着取扱上有利であり、透湿抵抗が大で水分蓄積率の小なものが、断熱性能の維持及び内部結露抑制上有利であり、典型的には押出法で成形したポリスチレンフォームが良い。
【0012】
そして、該防湿断熱壁パネル(内側壁パネル)1は、従来例2,3同様に、コンクリート壁型枠板として断熱層をコンクリートと一体化するものであり、型枠組みに際しては、木質構造用パネル1aが型枠板としての十分な強度を発揮し、外側壁パネル2もセメント板2aが型枠板としての十分な強度を有するため、型枠組み作業が合理化出来、コンクリート壁3の形成後は、セメント板2aが室外側の表層材となり、木質構造用パネル1aが室内側の表層材となって、コンクリート壁仕上げでは、もはや室内側の表装材の釘打ち張設作業も不要となり、表装作業が大幅に合理化出来る。
この場合、内側壁パネル1及び外側壁パネル2には、図3、図6に示す如く、予め型枠金具や皿ボルト用の挿入孔hを形成しておくのが好都合である。
【0013】
そして、外側壁パネル2と内側壁パネル1とを一体化したコンクリート壁3は、両面に断熱層2b,1bを備えているため、外側断熱層2bが冬季結露に、内側断熱層1bが夏季結露に好適に対処し、内部結露を抑制した優れた住環境となり、耐久性の高いコンクリート壁構造Cwを提供する。
しかも、室内表装面材としての木質構造用パネル1aは、フック、洋服掛け、カーテンレール等のネジ取付けも可能であると共に、熱伝導率が小さく(石膏ボードの1/2)て、コンクリート壁3と熱的に遮断されているため、木質構造用パネル1aは、室内温度に追従することにより、表装面材の表面温度と室内気温との差が小さくて表面結露も防止出来、快適室温を保つことが出来る。
また、木質構造用パネル1aはプラスチックフィルム1cを介した断熱層1bとの層着であるので、断熱層1bには従来例2,3の下地材埋設部の如き断熱材の欠損部がなく、壁全面に亘って均一な断熱機能を発揮し、熱橋がない。
【0014】
従って、本発明コンクリート壁構造は、内側壁パネル1及び外側壁パネル2自体が型枠(せき板)を兼用するので、現場に於けるコンクリート壁の型枠組み作業が大幅に合理化出来ることと、コンクリート壁3に対してセメント板2aが外装作業を不要とし、木質構造用パネル1aが内装パネルの釘打ち張設作業を不要としたこととが相俟って、従来例1での両面断熱コンクリート壁や、従来例2,3での内断熱コンクリート壁の施工より、施工コストの大幅な低減の下に、従来の両面断熱コンクリート壁や内断熱コンクリート壁で得られる住環境よりも、断熱面、結露防止面ではるかに高性能、且つ、衛生的な住環境の両面断熱コンクリート壁が得られる。
【0015】
また、本発明の両面断熱コンクリート壁構造Cwにあっては、内側壁パネル1の断熱層厚t2が外側壁パネル2の断熱層厚t4の略1/2乃至1/4の厚さであるのが好ましい。
両面断熱コンクリート壁構造にあっては、外側断熱層2bが、熱伝導率が小で蓄熱体としてのコンクリート壁3への外気からの加熱、冷熱を抑制してコンクリート壁外側表面の結露を抑制し、内側断熱層1bが室温への追従の遅いコンクリートを断熱してコンクリート壁3の室内側表面結露を抑制する。
この場合、蓄熱体としてのコンクリート壁3からの放熱は、内側断熱層1bが外側断熱層2bより薄いため、室内外へ流れて室内にパッシブソーラー効果を発揮する。
従って、コンクリート壁3を両面断熱することにより、コンクリート壁の結露防止及び耐久性向上と共に、室内側の木質構造用パネル1aの室温追従性により、室内側壁表面の結露も防止出来、しかも、コンクリート壁からの放熱の室内側への流れにより、室内でのパッシブソーラー効果も発揮出来、熱効率の良い、且つ、結露も抑制出来る優れた住環境の提供が可能となる。
【0016】
また、外側壁パネル2のセメント板2aが、例えば図6に示す如く、内表面に通気用の条溝Vを備えているのが好ましい。
この場合、外気温の影響を受けやすいセメント板2aと断熱層2bとの境界部での外気の上下貫流が保証出来るため、断熱層2bの含水蓄積を抑制して断熱層2bの断熱機能低下を抑制すると共に、断熱層2bとコンクリート壁3との界面での結露も阻止し、コンクリート壁3の吸湿劣下も抑制する。
【0017】
また、外側壁パネル2相互の左右接続は、図6に示す如く、断熱層2bの当接接合面f2がセメント板2aの内表面で閉止形態に接合しているのが好ましい。
この場合、図6(A)に示す如く、セメント板2aと断熱層2bとを横方向に若干ずらした形態に積層一体化しておけば、パネル2相互を当接接続することにより、断熱層接合面f2がセメント板2a内面で閉止出来る。
従って、コンクリート打設時の断熱層接合面f2に浸入するコンクリート液のセメント板2a表面への漏出汚染(ノロ漏れ汚染)が抑制出来、コンクリート打設後の外装板としてのセメント板2a表面の清掃作業の容易なコンクリート壁構造を提供する。
【0018】
また、内側壁パネル1相互の左右接続は、断熱層1b両側面の相欠けp,qによって接合するのが好ましい。
相欠けp,qは、図3(B)の如く、断熱層1bの厚さt2の中間で、d1(10mm)切欠して等寸の凸部と凹部とするのが、製作上及び作用上から有利である。
この場合、パネル側面の相欠けp,q接合により、コンクリート打設時のパネル接合面J1から室内側へのコンクリートのノロ漏れ(セメントペースト漏れ)がなく、室内側では、表層板(木質構造用パネル1a)表面の汚染のない、且つ、熱橋のない壁構造が提供出来る。
【0019】
また、内側壁パネル1相互の左右接続は、図4(A)に示す如く、断熱層1bの両側縁での上下全長に亘り、且つ、防湿プラスチックフィルム1cと近接した位置に配置した溝G1に、防湿性のジョイント板25aを差渡し状に嵌入して接合するのが好ましい。
溝G1の形成は、内側壁パネル1の両側面での相欠けp,q加工時に、プラスチックフィルム1cより間隔d3(1mm)内側に、厚さt25(1mm)、幅Wg(50mm)の溝G1を、壁パネルの縦方向加工時に回転鋸で形成すれば良い。
【0020】
そして、溝G1が存在すれば、内側壁パネル1の相欠け接合時に、両パネル間接合部J1の両側の溝G1,G1に亘って塩化ビニル系、ポリエステル系等の防湿性プラスチック板で、厚さ1mm、幅100mm(W25)のジョイント板25aを挿入することにより、壁型枠組み時の内側壁パネル相互の前後不陸の発生が抑制出来ると共に、壁パネル接合部J1での防湿プラスチックフィルム1cの不連続に起因する透湿阻止機能低下に対する補強が出来、壁の室内側全面に亘って均斉な防湿機能が付与出来る。
【0021】
本発明に用いる内側壁パネル1相互は相欠け接合であり、該相欠け接合は、パネル間接合部J1では、型枠内に打設した未固化コンクリート(フレッシュコンクリート)のノロ漏れを防止し、断熱層1b内にコンクリートが浸入して熱橋となることを阻止し、断熱性能を保持するには有効であるが、接合部J1では、透湿抵抗は、プラスチックフィルム1cが連続していなく、断熱層1bの透湿抵抗がプラスチックフィルム1cよりは小であるため、内側壁パネル1の接合部J1では、室内側の空気中の水蒸気のコンクリート面までの移動を阻止する効果は、内側パネル1の面板部より小さい。
【0022】
従って、内側壁パネル1を内側型板として使用する時に、相欠け接合部J1では、プラスチックフィルム1cの近接位置で両側の溝G1,G1に亘って防湿性のジョイント板25aを嵌入することにより、接合部J1での両側からのプラスチックフィルム1cの当接面での透湿阻止機能低下を好適に補償出来、該壁パネル1を採用した本発明コンクリート壁構造は、内壁面全面に亘って熱橋を阻止し、且つ、均斉な防湿性を発揮して、透湿による内部結露、及び室内表面結露を阻止する、優れた鉄筋コンクリート断熱壁構造となる。
【0023】
また、内側壁パネル1の左右接合にあっては、図4(B)に示す如く、溝G1から木質構造用パネル1aの表面に亘って溝G1と連通する切欠Jcを上下全長に配置し、中央に突片25Pを備えたジョイント板25bを、突片25Pを両側の切欠Jcで形成された溝G2に嵌合して溝G1内に嵌入するのが好ましい。
この場合は、壁型枠形成時に、内側壁パネル1相互を接合した際には、中央部に突片25Pを備えた防湿性のジョイント板25bを、両側の溝G1,G1に亘り、且つ、突片25Pを溝G2に嵌入することにより、内側壁パネル1相互の前後方向不陸の発生を抑制して配置可能となり、コンクリート壁3形成後は、ジョイント板25bが接合部J1での防湿プラスチックフィルム1cの不連続による透湿阻止機能低下を補償すると共に、溝G2及び突片25Pが室内側での目地としての美観を呈する。
勿論、平板のジョイント板25aを溝G1に嵌入し、該溝G2には、目地として、柔軟性のあるパテを充填して経年ヒビ割れを防止しても良い。
【0024】
また、図4(C)に示す如く、防湿性ジョイント板として、中央部の突片25Pが先端に頭部25P0を備え、頭部25P0が溝G2を閉止するのが好ましい。
この場合は、断面H形状のジョイント板25cの頭部25P0がパネル間の接合隙間をきれいに閉止するため、木質構造用パネル1aをそのまま内装仕上材とする場合に有利であり、ジョイント板25cはパネル相互の接合部J1での透湿防止兼、目地仕上材として機能する。
【0025】
また、本発明に採用する内側壁パネル1にあっては、図5に示す如く、断熱層1bが中間適所に、防湿プラスチックフィルム1cで覆われ、且つ、パネル1を上下に貫通している溝G3を備えているのが好ましい。
この場合、溝G3は、コンセントなどに配線するための、径1.6mmの電線を2本内臓するビニル絶縁平型電線(VVS線)26(9.5mm×6.2mm)を挿入するものであり、壁及び床スラブ型枠を形成後、平型電線26を上方から下方に挿入すれば良い。
尚、溝G3は、配線作業をスムーズに実施出来る程度とすべきであり、幅W9を30mm、深さdgを20mmとすれば良い。
勿論、防湿プラスチックフィルム1cは損傷を受けないため、内側壁パネル全面に亘って均斉な透湿阻止機能を保証する。
【0026】
従って、従来は、下地組込みパネルを立設後に慣用のCD管、断熱材を被覆したボックスを配置し、コンセント部の断熱層を開口し、次いで、石膏ボード張着後、石膏ボードにコンセント部の穴を開け、CD管内に電線を通し、電線とコンセントを結線し、次いでコンセントを石膏ボードに固定し、コンセントをネジ固定していたが、本発明にあっては、パネル立設、及び壁、床スラブ型枠形成後、床スラブ型枠上からパネルの溝G3に電線を挿入し、パネル上端辺に布テープを張って溝G3内へのコンクリートの浸入を防止し、コンクリート打設後、木質構造用パネル1aを開口し、電線を取出してコンセントと結線し、パネル1a開口部で溝G3内の断熱層1bと木質構造用パネル1aとの隙間にエポキシ樹脂パテを充填すれば良い。
【0027】
そして、溝G3内の空気は移動が阻止されて空気断熱層となり、本発明両面断熱コンクリート壁Cwは、溝G3の存在によっても断熱効果は低減しない(熱伝導率は、空気が0.0207kcal/mh℃、断熱層1bが0.027kcal/mh℃)。
従って図5に示す、溝G3を備えた内側壁パネル1を用いて本発明の両面断熱コンクリート壁を形成すれば、壁の断熱性能、及び透湿阻止性能を低下させることなく、壁内電気配線が簡便、且つ容易となる。
【0028】
また、内側壁パネルの断熱層1b及び外側壁パネル2の断熱層2bが、押出法ポリスチレンフォームであるのが好ましい。
この場合、断熱層1b,2bは、均質、均等寸法物として得られるばかりか、従来例1のコンクリート壁付設断熱材として用いられているビーズ法ポリスチレンフォームと比べて、透湿抵抗が約2倍で、吸水量が極端に小(約1/100)で、水分蓄積率が約1/2となり、ビーズ法ポリスチレンフォームの使用の場合よりも、吸湿による断熱性能の低下の抑制、及び内部結露の抑制の面で遥かに優れた両面断熱コンクリート壁構造が得られる。
そして、外側の断熱層2bと内側の断熱層1bとが同質材料であるため、コンクリート壁3の蓄熱量の室内側への流れを生起させるパッシブソーラー効果を得るための内外断熱層の厚さ設計が容易となる。
【0029】
また、内側壁パネル1の防湿プラスチックフィルム1cが、透湿抵抗の大なポリエチレンフィルムであるのが好ましい。
この場合、JISA6930の規定による住宅用プラスチック系防湿フィルムであっても、従来の汎用品である透湿抵抗が300m.h.mmHg/gのものは、若干の内部結露を生ずるため、透湿抵抗900m.h.mmHg/gの0.1mm厚のポリエチレンフィルムを採用し、両面に塗布する接着剤としては、アクリル樹脂系のエマルジョン接着剤を片面40g/m(厚さ0.04mm)で塗布するのが有利である。
従って、両面断熱コンクリート壁Cwは、室内側では、防湿断熱壁パネル1が、プラスチックフィルム1cによって強固に層着され、且つ、木質構造用パネル側から断熱層1b側への高い透湿阻止機能を備えているため、断熱層1bとコンクリート壁3との界面での結露の抑制出来るものとなる。
【0030】
【発明の実施の形態】
〔内側壁パネル1(図3、図4、図5)〕
コンクリート壁3の内側に固定一体化する防湿断熱壁パネル1は、図3に示す如く、断熱層1bと木質構造用パネル1aとを、両面に接着材を塗布した防湿プラスチックフィルム1cを介して一体化層着した、標準長さL1が2640mm、標準幅W1が895mm、厚さ1Tが59.5mmのものであり、断熱層1bの、右側側面1R及び左側側面1Lには、断熱層厚t2の中間から相欠けp,qを形成し、パネル面適所に型枠金具挿入孔hを穿設したものである。
【0031】
そして、木質構造用パネル1aとしては、日本農林規格の構造用パネルとしての適合品のパネル厚t1が9.5mmの板材を用い、断熱層1bとしては、押出ポリスチレンフォーム成形板(JISA9511)で厚さt2が30mmの板材を用い、防湿プラスチックフィルム1cとしては、厚さ0.1mmのポリエチレン単体フィルム(単一のプラスチック材料により構成されたフィルム)を用い、表裏両面に、それぞれアクリル樹脂系エマルジョン接着剤を40g/m(厚さ0.04mm)で塗布したものである。
【0032】
〔外側壁パネル(図6)〕
コンクリート壁3の外側に固定一体化する複合パネル2は、図6に示す如く、外装面材としてのセメント板2aと断熱層2bの一体化積層品であり、従来の乾式密着層型の外断熱複合パネルのタイプに属するものであって、標準幅W2が2490mm、標準長さL2が2780mm、厚さ2Tが100mmのものであり、一方の側面では、セメント板2aが断熱層2bに対して突出部ap(10mm)を、他方の側面では、断熱層2bがセメント板2aに対して突出部bp(20mm)を有する形態に一体化したものである。
そして、セメント板2aは、板厚t3が25mmで内面に多数の並設条溝Vを備えており、断熱層2bは、板厚t4が75mmの押出法ポリスチレンフォーム成形板であり、パネル面適所にセパレータ挿入孔や皿ボルト挿入孔等の型枠金具挿入孔hを穿孔したものである。
【0033】
〔両面断熱コンクリート壁の形成(図7)〕
図7(A)は、型枠組立形態の横断面図であり、図7(B)は型枠組立形態の部分斜視図である。
壁型枠内の配筋は、図7(B)に示す如く、下方コンクリート壁3の縦筋で床スラブ表面Sfより約550mm突出した形態の径13mmの定着鉄筋5a´に、13mm径の異形棒鋼の縦筋5aを添えて針金で結束固定する。
また、該縦筋5aに、10mm径の異形棒鋼を水平方向に横筋5bとして当接し、縦筋5aとの交差部を適宜針金で結束する。
勿論、壁の鉄筋組立ては外側壁パネル2の立設後でも良い。
【0034】
壁型枠M1は床スラブ型枠M2と連通しており、床スラブ型枠M2へのコンクリート打設と同時に壁型枠M1へのコンクリート打設となるものである。
そして、壁型枠M1は、図7(A)に示す如く、外側壁パネル2と内側壁パネル1とをコンクリート壁3の壁厚3Tの間隔を保って配置し、慣用のセパレータ4a、KPコン4b、フォームタイ4c、リブ座金4d、ナット4e、縦端太パイプ9、横端太パイプ10で締着して型枠組みする。
【0035】
外側壁パネル2にあっては、複数枚を並列接続し、各パネルの中央縦列状に穿設したセパレータ挿入孔hを介し、型枠金具(4a,4b,4c,4d,4e)及び横端太パイプ8を配置する。
そして、コンクリート壁3と一体化した下方複合パネル2´の上端面に、図2(B)の如く、幅が断熱層2bの厚さ(75mm)で高さd4(20mm)の断熱材13を載置し、該断熱材13に、断熱層2bを合致して当接載置する。
また、パネル2の両端に縦列状に穿設した皿ボルト挿入孔hを介して皿ボルト(図示せず)を断熱層2bの内側に配置した断熱アンカー(図示せず)に締着固定し、コンクリート壁3内の断熱アンカーと、セメント板2aと、コンクリート壁3との強固な固着を得る。
【0036】
そして、外側壁パネル2の並列当接接続は、図6(B)の如く、断熱層1b相互が断熱層接合面f2を形成すると、一側方の幅d2(20mm)の断熱層突出部bp上に、他側方の幅d3(10mm)のセメント板突出部apが重なり、外装材としてのセメント板2a相互間には幅d3(10mm)の目地用間隔の存在する形態となる。
この外側壁パネル2相互の接続面にあって、セメント板2a間の目地用間隔は、太陽日射によるセメント板2aの伸縮を吸収するものであり、断熱層接合面f2をセメント板2aの内表面で閉止形態とするのは、打設コンクリートの断熱層接合面f2から外部へのノロ漏出防止のためである。
【0037】
内側壁パネル1にあっては、図7(B)に示す如く、床スラブ表面Sfに、内側壁パネル1の立設位置に符合して桟木6aをコンクリート釘で固定し、次いで、上下適所に桟木6b,7bを固定したパネル1を床スラブ上の桟木6aと合致させて固定し、予め外側壁パネル2に付設した型枠金具(4a,4b,4c,4d,4e)を該位置に合致する内側壁パネル1の型枠金具挿入孔(セパレータ挿入孔)hに貫通締着して固定する。
そして、各内側壁パネル1を順次断熱層1bの相欠けp,qによって接合し、パネル1の上方の桟木7bにパネル1相互の連続性を保持するための桟木7aを載置固定する。
【0038】
次に、桟木6b上に慣用の縦端太パイプ9を間隔380mmで木質構造用パネル1aに当接立設し、横端太パイプ10を間隔575mmで、各段2列に配置して、フォームタイ4cがリブ座金4dを挿通する形態でリブ座金4dを横端太パイプ10に当接し、フォームタイ4cにナット4eを締着して、縦横各端太パイプ9,10を固定し、内側壁パネル1と外側壁パネル2の断熱層1b,2bでコンクリート壁型枠を形成する。
【0039】
次いで、図7(B)に示す如く、床スラブ表面Sfにパイプサポート15を立設し、端太パイプの大引き11a,根太11b、桟木(図示せず)を配置して、桟木7a、及び適宜大引き11aに載置した桟木に床スラブ用の型枠合板12を釘内固定して床スラブSの型枠M2を構成する。
次に、外側壁パネル2の断熱層2b上に、高さd4(20mm)で断熱層2bと同幅(75mm)の断熱材13を両面接着テープで載置し、次いで、床スラブ鉄筋を配筋組立てる。
【0040】
次いで、壁型枠M1内、及び床スラブ型枠M2内に、配合水を減少したスランプ12cm(普通品は18cm)のコンクリートを打設し、コンクリートの指定強度発現後に型枠を解体する。
尚、コンクリート型板として用いた内側壁パネルの断熱層1b及び外側壁パネルの断熱層2bと、コンクリートとの付着は、コンクリート凝固に伴い、7日で200N/cmの付着強度となり、内側及び外側パネル1,2はコンクリート壁3に強固に固着する。
【0041】
そして、内側壁パネル1の木質構造用パネル1aのセパレーター孔h、割れには合成樹脂エマルジョンパテ(JISK5655)で充填修復して表面を平滑にし、塗装、クロス貼り等の仕上げを施す。
勿論、木質構造用パネル1aをそのまま仕上材としても良く、サンドペーパーで研磨して仕上材としても良い。
【0042】
また、外側壁パネルの水平接合部14の目地幅d4(20mm)、及び縦方向パネル接合部J2のセメント板2aの目地間隔d3(10mm)には、バッカ−材14bを介してシーリング14aを挿入充填し、外壁の防水とセメント板2aの太陽日射による伸縮に対処する。
そして、セメント板2aにはタイル貼り等の仕上げを施す。
勿論、セメント板2aをそのまま外装材としても良い。
【0043】
以上の実施態様で得られる両面断熱コンクリート壁構造は、外側をセメント板2aと断熱層2bと積層一体化パネルで被覆しているため、コンクリート壁3の太陽日射による熱応力が微少となり、コンクリート躯体がいたまず、耐久性が向上すると共に、セメント板2aの条溝Vによる通気により、水蒸気の放出が出来てコンクリート壁3の外表面での結露が低減出来ると共に、断熱層2bの吸湿による断熱機能低下も低減出来る。
そして、熱橋もないため、エネルギーロスが小さく、省エネルギー性の高い壁となる。
【0044】
また、室内側にあっては、内側壁パネル1の防湿プラスチックフィルム1cの存在により、室内から木質構造用パネル1aを透過する水蒸気の外側壁パネル2の断熱層2bまでの到達が阻止され、透過した微少な水蒸気も通気用条溝Vから外部へと膨出されるため、結露は発生しない。
【0045】
また、熱容量が大で熱伝導率の小なコンクリート壁3を内側壁パネル1で被覆しているため、室内側の温度変化に壁の内側表面の追従が早く、夏季や梅雨季の高温多湿時にあっても、内装面材(木質構造用パネル)表面での結露が抑制出来て、カビ発生やダニ発生が抑制出来る。
また、外側断熱層2bより内側断熱層1bの厚さが小さい(1/2〜1/4)ため、コンクリート壁3の蓄熱は室内側に放熱されてパッシブソーラー効果を発揮し、冷暖房停止後も快適温度が保持されて、省エネルギー性に優れている。
【0046】
また、内側壁パネル1及び外側壁パネル2は、工場で製作するので寸法精度が良く、型枠(セキ板)を兼用するため、コンクリート壁型枠用の合板が不要となり、壁の型枠組み及び型枠解体作業が合理化出来る。
そして、型枠合板は5〜6回の使用で廃棄するものなので、型枠合板を不要としたことにより、木材資源の節約及び環境保護面からも有利である。
しかも、セメント板2aが外装材として、木質構造用パネル1aが内装材として使用出来るので、壁の内外装作業も合理化出来て、高性能な両面断熱コンクリート壁が少ない施工日数で実施出来、建築コストが低減出来る。
【0047】
〔その他〕
両面断熱コンクリート壁構造は、実施態様例では、平板状パネルを用いた平坦壁面に関して開示したが、建物の出隅部や入隅部等のコーナー部では、本発明を適用した各コーナー用壁パネル1,2を用意すれば、出隅部や入隅部での壁パネル1,2による壁型枠作業が容易となる。
そして、内側壁パネル1として、工場で小幅のパネル片を直交形態に一体化固定して内側壁コーナーパネルとし、該コーナーパネルの両側面の断熱層に相欠けp,qを形成しておき、コーナー部での型枠形成に用いれば、壁型枠組みのコーナー部での作業で、特に精度確保に手間のかかる内側壁型枠の組立作業が、平板状パネルの現場での直交配置組立よりも、はるかに容易、且つ、精度良く実施出来る。
【0048】
また、内側壁パネル1に関しては、図4(A)に示す如く、断熱層1bの側面にd1(10mm)の相欠けp,qを切削形成する際に、防湿プラスチックフィルム1cから1mm程度の寸法d3を保った厚さ1mm(t25)で幅50mm(Wg)の溝G1を回転鋸で形成しておき、内側壁パネル1の相欠けp,qによる並列接続時に、両側のパネルの溝G1に亘って、1mm厚の保形性の防湿ジョイント板25aを嵌入すれば、ジョイント板25aがパネル相互の接続面での前後の不陸の抑制にもなり、同時に、防湿プラスチックフィルム1cのパネル接合部J1での不連続による透湿阻止作用低下を補償するので有利である。
【0049】
また、内側壁パネル1としては、図5に示す如く、断熱層1b表面に、予め幅w9(30mm)、深さdg(20mm)で、且つ、両側からw7(250mm)の位置に溝G3を2本上下貫通形成しておき、防湿プラスチックフィルム1cで溝G3を覆う形態に、木質構造用パネル1a、断熱層1b、及び防湿プラスチックフィルム1cを層着したパネル1を用意し、該溝G3を有するパネルを適宜介在配置して両面断熱コンクリート壁Cwを形成すれば、該溝G3が電気工事用の平型電線26の挿入配置に利用出来るため、電気工事作業が容易となる。
そして、溝G3内の空気を閉止形態とすれば、空気層が断熱機能を奏するため、該溝G3での熱橋も生じない。
【0050】
【発明の効果】
本発明の両面断熱コンクリート壁構造は、外側壁パネル2が外面にセメント板を備え、内側壁パネル1が外面に木質構造用パネルを備えてコンクリートせき板を兼ねるため、コンクリート壁型枠の形成に際しては、5〜6回しか使用出来ない型枠合板の使用が必要なく、木材資源の有効利用面及び環境維持の面から有利である。
しかも、内側、外側両パネル共、十分な強度を有するため、型枠組みに際しても、端太の使用本数が従来より減少出来ると共に、各パネルが工場生産の寸法精度の高いものであるため、コンクリート壁型枠組み作業が容易となり、施工日数の短縮化が可能となる。
その上、外側パネル2のセメント板2aは外装材となり、内側パネル1の木質構造用パネル1aが内装材となるため、コンクリート壁形成後の外内装施工も合理化出来る。
【0051】
また、コンクリート壁3の表裏両面に断熱層2b,1bが存在することで、コンクリート壁構築に際しては、冬季は打設コンクリートの凍結を防止し、コンクリート打設時の暖房養生計画に対する信頼性が高まり、暖房及び養生のコストも低減出来、寒中でのコンクリート施工が容易となる。
また、夏季は、水分の蒸発によるコンクリートの急速凝結を抑制することでコールドジョイントの発生や、コンクリート表面のヒビ割れも抑制出来るため、暑中でも耐久性に対する信頼性のあるコンクリート壁が形成出来、暑中コンクリートの施工が合理化出来る。
【0052】
また、コンクリート壁3の室内側を被覆している内側壁パネル1は、防湿プラスチックフィルム1cを備えているため、室内からの木質構造用パネル1aを透過する水蒸気を遮断し、断熱層1bの吸湿による断熱機能低下を阻止すると共に、壁内部結露を防止する。
しかも、木質構造用パネル1aは室温追従性が良いため、高温多湿季ですら室内側壁表面での結露も防止出来、カビやダニの発生も抑制出来て、優れた住環境を提供する。
【0053】
また、コンクリート壁3の室外側を被覆している外側壁パネル2は、外装材としてのセメント板2aが十分外壁強度を保証し、且つ、断熱層2bがコンクリート壁3への太陽熱による熱応力を抑制するため、コンクリート躯体は、熱応力損傷が抑制出来て耐久性が向上する。
そして、熱伝導率が小で蓄熱量の大なコンクリート壁3は、表裏両面に断熱層2b,1bを有するために、蓄熱量を緩慢に放熱し、室内へのパッシブソーラー効果を発揮して熱的に優れた住環境を提供する。
従って、本発明は、低コストの建築費で、衛生面、熱エネルギー消費面で優れた建築物の提供を可能とする実用性の極めて高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両面断熱コンクリート壁の一部切欠斜視図である。
【図2】本発明コンクリート壁の説明図であって、(A)は図1の2A−2A線横断面図であり、(B)は図1の2B−2B線縦断面図である。
【図3】本発明に用いる内側壁パネル1の説明図であって、(A)は一部切欠斜視図であり、(B)は(A)のB部平面拡大図である。
【図4】本発明に用いる内側壁パネルの接合部説明平面図であって、(A)は平板状のジョイント板25aを用いた図、(B)は中央に突片25Pを備えたジョイント板25bを用いた図、(C)は頭部25P0を有する突片25Pを備えたジョイント板25cを用いた図である。
【図5】本発明内側壁パネルの変形例図であって、(A)は平面図、(B)は(A)のB部拡大図である。
【図6】本発明に用いる外側壁パネル説明図であって、(A)は一部切欠斜視図、(B)は(A)のB部拡大平面図である。
【図7】本発明の型枠組み説明図であって、(A)は水平断面図、(B)は斜視図である。
【図8】従来例1の説明図であって、(A)は両面断熱コンクリート壁の一部切欠斜視図、(B)は型枠の部分側面図である。
【図9】従来例図であって、(A)は従来例2のパネルの一部切欠斜視図、(B)は従来例3のパネルの一部切欠斜視図である。
【符号の説明】
1:内側壁パネル(防湿断熱壁パネル、内側パネル)、
1a:木質構造用パネル、 1b,2b:断熱層、
1c:防湿プラスチックフィルム(ポリエチレンフィルム)、
1L,2L:パネル左側面、 1R,2R:パネル右側面、
1T:内側パネル厚、
2:外側壁パネル(複合パネル、外側パネル)、
2a:セメント板、 2T:外側パネル厚、
2´:下方複合パネル、 3:コンクリート壁、
3T:コンクリート壁厚、 4:型枠金具、
4a:セパレータ、 4b:KPコン、
4c:フォームタイ、 4d:リブ座金、
4e:ナット、
5a:縦筋、 5a´:定着鉄筋、
5b:横筋、
6a,6b,7a,7b:桟木、
8,10:横端太パイプ、 9:縦端太パイプ、
11a:大引きパイプ、 11b:根太パイプ、
12:型枠用合板、 13:断熱材、
14:水平接合部、 14a:シーリング、
14b:バッカ−、 15:パイプサポート、
25a,25b,25c:ジョイント板(防湿ジョイント板)、
25P:突片、 25P0:頭部、
26:平型電線(電線、VVS線)、
ap,bp:突出部、
Cw:両面断熱コンクリート壁、
d1:相欠け幅、 d2:断熱層突出幅、
d3:目地幅(間隔、パネル接合部目地幅)、
d4:水平接合部深さ、 f2:接合面(断熱層接合面)、
G1,G2,G3:溝、
J1,J2:パネル間接合部(接合部)、
Jc:切欠、
p:側面凸部(相欠け)、 q:側面凹部(相欠け)、
S:床スラブ、 Sf:床スラブ表面
t1:木質構造用パネル厚、
t2:内側パネル断熱層厚(断熱層厚)、
t3:セメント板厚、 t4:外側パネル断熱層厚、
t25:ジョイント板厚、 V:条溝(通気溝)、
W1:内側パネル幅、 W2:外側パネル幅、
W9,Wg:溝幅、 W25:ジョイント板幅、

Claims (11)

  1. セメント板(2a)と合成樹脂発泡体の断熱層(2b)を層着した外側壁パネル(2)と、合成樹脂発泡体の断熱層(1b)と木質構造用パネル(1a)とを両面に接着材を塗布した防湿プラスチックフィルム(1c)を介して一体化層着した内側壁パネル(1)とで壁型枠を構成し、外側壁パネルの断熱層(2b)と内側壁パネルの断熱層(1b)との間にコンクリートを打設して、外側壁パネル(2)と内側壁パネル(1)とをコンクリート壁(3)に一体化した、両面断熱コンクリート壁構造。
  2. 内側壁パネル(1)の断熱層厚(t2)が外側壁パネル(2)の断熱層厚(t4)の略1/2乃至1/4の厚さである請求項1のコンクリート壁構造。
  3. 外側壁パネル(2)のセメント板(2a)が内表面に通気用の条溝(V)を備えている、請求項1又は2のコンクリート壁構造。
  4. 外側壁パネル(2)相互の左右接続は、断熱層(2b)の当接接合面(f2)がセメント板(2a)の内表面で閉止形態に接合している、請求項1乃至3のいずれか1項のコンクリート壁構造。
  5. 内側壁パネル(1)相互の左右接続は、断熱層(1b)両側面の相欠け(p,q)によって接合している、請求項1乃至4のいずれか1項のコンクリート壁構造。
  6. 内側壁パネル(1)相互の左右接続は、断熱層(1b)の両側縁での上下全長に亘り、且つ、防湿プラスチックフィルム(1c)と近接した位置に配置した溝(G1)に、防湿性のジョイント板(25a)を差渡し状に嵌入して接合した、請求項1乃至5のいずれか1項のコンクリート壁構造。
  7. 溝(G1)から木質構造用パネル(1a)の表面に亘って溝(G1)と連通する切欠(Jc)を上下全長に配置し、中央に突片(25P)を備えたジョイント板(25b)を、突片(25P)を両側の切欠(Jc)で形成された溝(G2)に嵌合して溝(G1)内に嵌入した、請求項6のコンクリート壁構造。
  8. 突片(25P)が先端に頭部(25P0)を備え、頭部(25P0)が溝(G2)を閉止した、請求項7のコンクリート壁構造。
  9. 内側壁パネル(1)の断熱層(1b)が、中間適所に、防湿プラスチックフィルム(1c)で覆われ、且つ、パネル(1)を上下に貫通している溝(G3)を備えている、請求項1乃至8のいずれか1項のコンクリート壁構造。
  10. 内側壁パネル(1)の断熱層(1b)及び外側壁パネル(2)の断熱層(2b)が、押出法ポリスチレンフォーム成形板である、請求項1乃至9のいずれか1項のコンクリート壁構造。
  11. 内側壁パネル(1)の防湿プラスチックフィルム(1c)が、透湿抵抗の大なポリエチレンフィルムである、請求項1乃至10のいずれか1項のコンクリート壁構造。
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