JPH09183806A - 乳化重合によりポリマーを製造する方法および水性ポリマー分散液 - Google Patents

乳化重合によりポリマーを製造する方法および水性ポリマー分散液

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JPH09183806A
JPH09183806A JP8337774A JP33777496A JPH09183806A JP H09183806 A JPH09183806 A JP H09183806A JP 8337774 A JP8337774 A JP 8337774A JP 33777496 A JP33777496 A JP 33777496A JP H09183806 A JPH09183806 A JP H09183806A
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cyclodextrin
acrylate
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acid
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JP8337774A
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Reinhold Leyrer
ライラー ラインホルト
Klemens Mathauer
マタウアー クレメンス
Joachim Roser
ローザー ヨアヒム
Gerald Wildburg
ヴィルトブルク ゲラルト
Alexander Haunschild
ハウンシルト アレクサンダー
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation
    • C08F2/24Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 疎水性モノマーおよび必要により水溶性モノ
マーから水性溶剤中でモノマーの重合によりポリマーを
製造する方法を提供する。 【解決手段】 疎水性モノマーおよび必要により水溶性
モノマーを乳化重合することによりポリマーを製造する
方法において、重合を超分子構造を形成可能な少なくと
も1種の化合物の存在下で実施する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疎水性モノマーお
よび必要により水溶性モノマーの乳化重合によりポリマ
ーを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水溶液中のモノマーのラジカル重合は工
業的に特に注目されている。しかしながらモノマーの溶
液重合の前提条件はモノマーがそれぞれの場合に使用さ
れる溶剤に溶解することである。従って、例えば非極性
モノマーを水中で溶液重合により重合することは不可能
である。アクリル酸またはマレイン酸のような水溶性モ
ノマーのポリマーは工業的には水中の溶液重合の方法に
より製造する。例えばアクリル酸と水不溶性モノマーの
共重合は水性媒体中で不可能である。
【0003】水溶性モノマーは同様に油/水型乳化重合
の方法により重合する。しかしながらこの方法は比較的
多くの量の水不溶性コモノマーをコポリマーに配合する
場合に不利である、それというのも水相を介してモノマ
ーをモノマーの小滴から重合するラテックス粒子に移行
しなければならないからである。
【0004】水溶性モノマーおよび水不溶性モノマーの
塊状重合においても均一のポリマーを収得すべき場合は
種々のモノマーが互いに相溶性であることが必要であ
る。しかしながらきわめて異なる極性を有するコモノマ
ーの場合はこのことは保証されない。沈殿重合のような
ほかの重合技術の場合は水不溶性モノマーと水性媒体と
の非相溶性がしばしば決定的な欠点である。
【0005】シクロデキストリンを有機ホスト分子とし
て使用し、1または2個のゲスト分子を取り込んで超分
子構造を形成できることは技術水準から公知である。Sa
enger Angew Chem.Int.Ed.Engel.1980,19,344,G.Wenz.A
ngew.Chem.Int.Ed.Engel.1994,33,803〜822 およびF.V
oegtle,Supramolekulare Chemie,B.G.Teubner,Stuttgar
t,1989参照。従って、例えばエチレンおよびシクロデ
キストリンの結晶錯体は公知である。
【0006】J.Macromol.Sci.Chem.A13,87〜109(197
9)には、ジメチルホルムアミド溶液中でβーシクロデ
キストリンマトリックスにモノマーをラジカル重合する
ことにより製造されるポリマーの包接化合物が記載され
ている。前記モノマーは塩化ビニリデン、メチルアクリ
レート、スチレンおよびメタクリロニトリルである。
【0007】ドイツ特許出願公開第4009621号明
細書にはα−シアノアクリレートに少なくとも一部分溶
解するシクロデキストリン誘導体を含有するα−シアノ
アクリレートをベ−スとする急速に硬化する接着剤組成
物が記載されている。
【0008】欧州公開特許第460896号明細書には
水性系中の疎水性増粘剤の粘度に関するシクロデキスト
リンの作用が記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、水性
溶剤中でモノマーを重合することにより、水相に拡散で
きるほど十分な水中の溶解度を有しない疎水性モノマー
および必要により水溶性モノマーからなるポリマーを製
造する方法を提供することであった。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題は、疎水性モノ
マー(a)および必要により水溶性モノマーを乳化重合
することによりポリマーを製造する方法において、超分
子構造を形成できる少なくとも1種の化合物(b)の存
在下で重合を実施することにより解決される。
【0011】適当な化合物(b)はモノマー(a)との
会合に導入することができ、従ってモノマー(a)の水
拡散能力が向上する。化合物(b)にはゲスト−ホスト
錯体、例えばクラスレート(clathrates)、クリプタン
ド(cryptands)、ポダンド(podands)、スフェランド(sph
erands)およびスペランド(speleands)(F.Voegtle,Su
pramolekulare Chemie,B.G.Teubner Stuttgart,1989
参照)および特にシクロデキストリン構造を有する化合
物が含まれる。
【0012】前記の文献に記載されたα−シクロデキス
トリン,β−シクロデキストリン,γ−シクロデキスト
リンおよびδ−シクロデキストリンのほかに、シクロデ
キストリン構造を有する化合物には化学的に変性された
シクロデキストリンが含まれる。シクロデキストリン自
体は、例えばでん粉の酵素による分解により得られ、例
えばα−1,4−グリコシド結合を介して互いに結合さ
れた6〜9個のD−グルコース単位からなる。α−シク
ロデキストリンは6個のグルコース分子からなり、β−
シクロデキストリンは7個のグルコース分子からなる。
本発明の目的のために、化学的に変性されたシクロデキ
ストリンはシクロデキストリンと反応性化合物との反応
生成物、例えばシクロデキストリンとアルキレンオキシ
ド、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブ
チレンオキシドまたはスチレンオキシドとの反応生成
物、シクロデキストリンとアルキル化剤、例えばC1
22−アルキルハロゲン化物、例えば塩化メチル、塩化
エチル、塩化ブチル、臭化エチル、臭化ブチル、塩化ベ
ンジル、塩化ラウリル、塩化ステアリルまたは塩化ベヘ
ニル(behenyl chloride)および硫酸ジメチルとの反応
生成物である。シクロデキストリンのほかの変性はクロ
ロ酢酸と反応することにより可能である。シクロデキス
トリン構造を有するシクロデキストリン誘導体はマルト
ースオリゴマーとの酵素による結合により得られる。前
記形式の反応生成物はアルキル化した(メチル化した)
シクロデキストリン、ヒドロキシアルキル化したシクロ
デキストリンおよびスルホネートアルキル化した(sulfo
natoalkylated)シクロデキストリン、例えばジメチル−
β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シ
クロデキストリンおよびスルホネートプロピルヒドロキ
シプロピル−β−シクロデキストリンである。群(a)
の化合物のなかでα−シクロデキストリン、β−シクロ
デキストリン、γ−シクロデキストリンおよび/または
メチル化したシクロデキストリン、例えば2,6−ジメ
チル−β−シクロデキストリンまたはその異性体および
同族体を使用することが有利である。
【0013】化合物(b)は疎水性モノマー(a)との
錯体として使用することができ、すなわち(a):
(b)のモル比は1:1〜1:5、特に1:1〜1:3
である。しかしながら化合物(b)を不足当量で使用す
ることが有利であり、すなわち(a):(b)のモル比
は5000:1〜2:1、有利には1000:1〜2:
1、特に500:1〜10:1および100:1〜1
0:1、特に有利には80:1〜20:1の範囲内であ
る。
【0014】化合物(a)の例はアクリル酸のC2〜C
40(特にC2〜C30)−アルキルエステルまたはメタク
リル酸のC1〜C40(特にC1〜C30)−アルキルエステ
ル、例えばメチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリ
レート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルアク
リレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアク
リレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルアク
リレート、ペンチルアクリレート、ペンチルメタクリレ
ート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタク
リレート、n−ヘプチルアクリレート、n−ヘプチルメ
タクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチ
ルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルアクリレー
ト、デシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラ
ウリルメタクリレート、パルミチルアクリレート、パル
ミチルメタクリレート、ステアリルアクリレート、ステ
アリルメタクリレート、ヒドレノール(メタ)アクリレ
ート (hydrenol (meth)acrylate) 、ベヘニル(メタ)
アクリレート (behenyl (meth)acrylate) 、ポリイソブ
テン(メタ)アクリレート、フェノキシエチルアクリレ
ート、フェノキシエチルメタクリレート、フェニルアク
リレートおよびフェニルメタクリレートである。
【0015】群(a)のほかのモノマーは2〜30個の
炭素原子を有するα−オレフィンおよび3〜50個、有
利には15〜35個のイソブテン単位を有するポリイソ
ブチレンである。α−オレフィンの例はエチレン、プロ
ピレン、n−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、シク
ロペンテン、1−ヘキセン、シクロヘキセン、1−オク
テン、ジイソブチレン(2,4,4−トリメチル−1−
ペンテン、可能な場合は2,4,4−トリメチル−2−
ペンテンとの混合物の形で)、1−デセン、1−ドデセ
ン、1−オクタデセン、C12/C14−オレフィン、C20
/C24−オレフィン、ビニル芳香族化合物、例えばスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルピリジン、例えば4
−ビニルピリジン、末端のビニル基またはビニリデン基
を有し、3〜100個のプロピレン単位を有するポリプ
ロピレン、3〜35個のイソブテン単位を有し、末端の
ビニル基またはビニリデン基を有するポリイソブテン、
オリゴヘキセンまたはオリゴオクタデセンである。
【0016】ほかの適当なモノマー(a)はブタジエン
およイソプレンである。これらのモノマーを使用する場
合は加圧下で重合を実施する。
【0017】群(a)のほかの種類のモノマーにはN−
アルキル置換されたアクリルアミドおよびメタクリルア
ミド、例えばN−t−ブチルアクリルアミド、N−ヘキ
シルメタクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、
N−ノニルメタクリルアミド、N−ドデシルメタクリル
アミド、N−ヘキサデシルメタクリルアミド、N−メタ
クリルアミドカプロン酸、N−メタクリルアミドウンデ
カン酸、N,N−ジブチルアクリルアミド、N−ヒドロ
キシエチルアクリルアミドおよびN−ヒドロキシエチル
メタクリルアミドが含まれる。
【0018】群(a)のほかのモノマーはアルキル基中
に1〜40個の炭素原子を有するビニルアルキルエーテ
ル、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニル
エーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニ
ルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、デシ
ルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリ
ルビニルエーテル、2−(ジエチルアミノ)エチルビニ
ルエーテル、2−(ジ−n−ブチルアミノ)エチルビニ
ルエーテル、メチルジグリコールビニルエーテルおよび
相当するアリルエーテル、例えばアリルメチルエーテ
ル、アリルエチルエーテル、アリルn−プロピルエーテ
ル、アリルジイソブチルエーテルおよびアリル2−エチ
ルヘキシルエーテルである。群(a)のモノマーとして
適当な付加化合物は水不溶性の酸または水中で多くても
20g/lの溶解度を有し、1〜22個の炭素原子を有
する一価アルコールから誘導されるマレイン酸およびフ
マル酸のエステル、例えばモノ−n−ブチルマレエー
ト、ジブチルマレエート、モノデシルマレエート、ジド
デシルマレエート、モノオクタデシルマレエートおよび
ジオクタデシルマレエートである。飽和したC3〜C40
−カルボン酸のビニルエステル、例えばビニルプロピオ
ネート、ビニルブチレート、ビニルバレレート、ビニル
2−エチルヘキサノエート、ビニルドデカノエート、ビ
ニルパルミテート、ビニルステアレートおよびビニルラ
ウレートも適当である。群(a)のほかのモノマーはメ
タクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソ
プレンおよびブタジエンである。
【0019】群(a)の前記モノマーは単独でまたは2
種以上の混合物として錯体を製造するためにまたは重合
に使用することができる。有利なモノマー(a)はアク
リル酸のC2〜C30−アルキルエステル、メタクリル酸
のC1〜C30−アルキルエステル、C2〜C30−α−オレ
フィン、C1〜C20−アルキルビニルエーテル、C2〜C
20−カルボン酸のビニルエステル、ビニル芳香族化合
物、特にスチレン、ブタジエン、イソプレンまたはこれ
らの混合物、特に少なくとも1種の、アクリル酸および
/またはメタクリル酸の前記エステルと少なくとも1種
のビニル芳香族化合物、有利にはスチレンとの混合物で
ある。特に有利なモノマー(a)はメチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、t−ブ
チルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ス
テアリルアクリレート、ヒドレノールアクリレート、ベ
ヘニルアクリレート、ポリイソブテン(メタ)アクリレ
ート、ビニルアセテート、ビニルステアレート、イソブ
テン、1−ヘキセン、ジイソブテン、1−ドデセン、1
−オクタデセン、15〜35個のイソブテン単位を有す
るポリイソブテン、スチレン、メチルビニルエーテル、
エチルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルまた
はこれらの混合物である。
【0020】疎水性モノマー(a)は単独でまたは互い
の混合物の形でラジカル重合することができる。更にモ
ノマー(a)を水溶性モノマーと共重合することも可能
である。適当な水溶性モノマーは、これ以後群(c)の
モノマーと記載するが、20g/lより多くの水溶解度
を有する。例としてモノエチレン系不飽和C3〜C5−カ
ルボン酸、そのアミドおよび式:
【0021】
【化1】
【0022】[式中、RはC2〜C5−アルキレンを表
し、R1,R2およびR3はH,CH3,C25,C37
表し、Xはアニオンを表す]のアミノアルコールとの
エステルが挙げられる。式:
【0023】
【化2】
【0024】のアミンから誘導されるこれらのカルボン
酸のアミドも適当である。式II中の置換基およびX
は式Iに記載されたものを表す。
【0025】前記化合物(c)の例はアクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、クロトンアミド、ジメチルアミノエチルアクリ
レート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジメチル
アミノネオペンチルアクリレートおよびジメチルアミノ
エチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリ
レート、ジメチルアミノネオペンチルアクリレートおよ
びジメチルアミノネオペンチルメタクリレートである。
【0026】前記カルボン酸は遊離酸としてまたは一部
または完全に中和された形で、例えばアルカリ金属塩ま
たはアンモニウム塩として使用することができる。
【0027】式IIの化合物から誘導される塩基性エス
テルまたは塩基性アミドは強い無機酸、スルホン酸また
はカルボン酸とのその塩の形でまたは四級化した形で使
用する。式Iの化合物中のアニオンXは無機酸または
カルボン酸の相当するアニオンであるかまたは四級化剤
からのメトスルフェートアニオン、エトスルフェートア
ニオンまたはハロゲン化物アニオンである。
【0028】群(c)のほかの水溶性モノマーはN−ビ
ニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、アクリルア
ミドプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸および/ま
たはビニルスルホン酸のアルカリ金属塩またはアンモニ
ウム塩である。これらの酸は同様に中和されない形でま
たは一部から100%まで中和された形で重合に使用す
ることができる。群(c)のほかの適当な水溶性モノマ
ーはジアリルアンモニム化合物、例えばジメチルジアリ
ルアンモニウムクロリド、ジエチルジアリルアンモニウ
ムクロリドまたはジアリルピペリジニウムブロミド、N
−ビニルイミダゾリウム化合物、例えばN−ビニルイミ
ダゾールおよび1−ビニル−2−メチルイミダゾールの
塩または四級化生成物およびN−ビニルイミダゾリン、
例えばN−ビニルイミダゾリン、1−ビニル−2−メチ
ルイミダゾリン、1−ビニル−2−エチルイミダゾリン
または1−ビニル−2−n−プロピルイミダゾリンであ
り、これらは同様に四級化した形でまたは塩として重合
に使用する。
【0029】群(c)の有利なモノマーはモノエチレン
系不飽和C3〜C5−カルボン酸、ビニルスルホン酸、ア
クリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ビニルホスホ
ン酸、N−ビニルホルムアミド、ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、酸またはアミノ基を含有する前
記モノマーのアルカリ金属塩、アンモニウム塩または第
四級アンモニウム塩または互いのモノマーの混合物であ
る。アクリル酸またはアクリル酸とマレイン酸の混合物
またはそのアルカリ金属塩を疎水性に変性された水溶性
コポリマーの製造に使用することが特に経済的に重要で
あり、n−ブチルアクリレート、n−ステアリルアクリ
レートおよび/またはスチレンをモノマー(a)として
使用することが特に有利である。
【0030】例えば水性系の増粘剤として使用される架
橋したモノマーを製造するために、群(a)の疎水性モ
ノマーおよび必要により少なくとも1種の群(c)のモ
ノマーをシクロデキストリン構造を有する化合物および
少なくとも1種類の架橋モノマーの存在下で重合する。
この目的のために常用の架橋剤を使用し、例としてジビ
ニルベンゼン、ジアリルフタレート、アリルビニルエー
テルおよび/またはジアリルフマレート等が挙げられ
る。架橋ポリマーの製造は必要により水に溶解する架橋
剤の存在下で付加的に実施することができる。このモノ
マーの例はアクリルアミドグルコール酸、N−メチロー
ルアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、
1,4−ビスアミノオキシブタン、アジピンジヒドラジ
ドを、例えばケトンの存在下で、N,N′−メチレンビ
スアクリルアミド、それぞれ分子量126〜8500を
有するポリエチレングルコールから誘導されるポリエチ
レングリコールジアクリレートおよびポリエチレングリ
コールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレン
グリコールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレ
ート、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオ
ールジメタクリレート、エチレンオキシドおよびプロピ
レンオキシドのブロックコポリマーのジアクリレートお
よびジメタクリレート、多価アルコール、例えばアクリ
ル酸またはメタクリル酸でジエステル化またはトリエス
テル化したグリセリンまたはペンタエリトリトール、ト
リアリルアミン、テトラアリルエチレンジアミン、トリ
メチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリトリ
トールトリアリルエーテルおよび/またはN,N′−ジ
ビニルエチレン尿素である。架橋剤は重合に使用される
モノマーの全量に対して有利には0.01〜40重量
%、特に0.5〜5重量%の量で使用する。しかしなが
ら架橋剤を単独で重合させてホモポリマーを生じること
もできる。
【0031】水不溶性モノマーおよび必要により水溶性
モノマーの重合は水性媒体、有利には水中の乳化重合に
より実施する。ここで“水性媒体”という語には水およ
び水に混和可能な有機液体の混合物が含まれる。水に混
和可能な有機液体の例はポリオール、特にグリコール、
例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールお
よびグリセリン、エチレンオキシドおよびプロピレンオ
キシドのブロックコポリマー、アルコキシル化したC1
〜C20−アルコール、グリセリンおよびポリグリセリン
の酢酸エステル、アルコール、例えばメタノール、エタ
ノール、イソプロパノールおよびブタノール、アセト
ン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、N−
メチルピロリドンまたはこれらの混合物である。水およ
び水に混和可能な溶剤の混合物中で重合を実施する場合
は、混合物中の水に混和可能な溶剤の割合は75重量%
までである。
【0032】モノマーの乳化重合は一般に酸素を排除し
て、例えば20〜200℃、有利には35〜140℃で
実施する。重合はバッチ式にまたは連続的に実施するこ
とができる。有利にはモノマー、開始剤、および使用す
る場合は調節剤の少なくとも一部を重合中に均一に計量
してシクロデキストリン構造を有する化合物が溶解して
いる水性溶剤を有する反応容器に入れる。しかしながら
比較的少ないバッチの場合は、モノマーおよび重合開始
剤を反応器に開始時に装入し、その後重合することもで
きる。この場合に重合の熱を十分に早く除去するために
反応器を冷却することが必要である。
【0033】重合は有利にはラジカルメカニズムにより
実施する。この場合に適当な重合開始剤はラジカル重合
に一般に使用され、重合条件下でラジカルを生じる化合
物、例えばペルオキシド、ヒドロペルオキシド、ペルオ
キソジスルフェート、ペルカーボネート、ペルオキシエ
ステル、過酸化水素およびアゾ化合物である。開始剤の
例は過酸化水素、ジベンゾイルペルオキシド、ジシクロ
ヘキシルペルオキシジカーボネート、ジラウリルペルオ
キシド、メチルエチルケトンペルオキシド、アセチルア
セトンペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、
クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルネオデカノ
エート、t−アミルペルピバレート、t−ブチルペルピ
バレート、t−ブチルペルネオヘキサノエート、t−ブ
チルペル−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペル
ベンゾエート、ペルオキソ二硫酸リチウム、ペルオキソ
二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオ
キソ二硫酸アンモニウム、アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二
塩酸塩、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル
および4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)であ
る。開始剤は重合するモノマーに対して、一般に15重
量%まで、有利には0.02〜10重量%の量で使用す
る。
【0034】開始剤は単独でまたは互いの混合物で使用
することができる。還元成分をモル不足で使用する周知
のレドックス触媒を使用することも可能である。周知の
レドックス触媒は、例えば遷移金属の塩、例えば硫酸鉄
(II)、塩化コバルト(II)、硫酸ニッケル(I
I)、塩化銅(I)、酢酸マンガン(II)、酢酸バナ
ジウム(III)である。ほかの適当なレドックス触媒
はアスコルビン酸、還元性硫黄化合物、例えばアルカリ
金属およびアンモニウム化合物の亜硫酸塩、二亜硫酸
塩、チオ硫酸塩、ジ亜ジチオン酸塩およびテトラチオン
酸塩または燐が酸化状態1〜4を有する還元性燐化合
物、例えば次亜燐酸ナトリウム、燐酸および亜燐酸塩で
ある。
【0035】ポリマーの分子量を調節するために、必要
により調節剤の存在下で重合を実施することができる。
適当な調節剤は、例えばアルデヒド、例えばホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n
−ブチルアルデヒドおよびイソブチルアルデヒド、ギ
酸、ギ酸アンモニウム、ヒドロキシ硫酸アンモニウムお
よびヒドロキシ燐酸アンモニウムである。有機的に結合
した形で硫黄を含有する調節剤、例えばSH基を含有す
る有機化合物、例えばチオリンゴ酸、チオグリコール酢
酸、メルカプト酢酸、メルカプトプロピオン酸、メルカ
プトエタノール、メルカプトプロパノール、メルカプト
ブタノール、メルカプトヘキサノール、ドデシルメルカ
プタンおよびt−ドデシルメルカプタンを使用すること
も可能である。使用することができるほかの調節剤はヒ
ドラジン塩、例えば硫酸ヒドラジニウムである。調節剤
の量は、重合するモノマーに対して0〜20重量%、有
利には0.5〜15重量%である。
【0036】重合を、これらの目的に常用の乳化剤およ
び/または保護コロイドの存在下で実施することができ
る。適当な保護コロイドは、例えばポリビニルアルコー
ル、セルロース誘導体またはポリビニルピロリドンであ
る。乳化剤はアニオン性、カチオン性または非イオン性
で存在することができる。適当な乳化剤は、例えばエト
キシル化したモノアルキルフェノール、ジアルキルフェ
ノールおよびトリアルキルフェノール(EO含量:3〜
50、アルキル基:C4〜C9)、エトキシル化した脂肪
アルコール(EO含量:3〜50、アルキル基:C8
36)およびアルキルスルフェート(アルキル基:C8
〜C12)のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、エト
キシル化したアルカノール(EO含量:4〜30、アル
キル基:C12〜C18)およびエトキシル化したアルキル
フェノール(EO含量:3〜50、アルキル基:C4
9)の硫酸モノエステルのアルカリ金属塩およびアン
モニウム塩、アルキルスルホン酸(アルキル基:C12
18)のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、リグニ
ンスルホン酸のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩お
よびアルキルアリールスルホン酸(アルキル基:C9
18)のアルカリ金属塩およびアンモニウム塩である。
特に適当な乳化剤は、一般式I:
【0037】
【化3】
【0038】[式中、R1およびR2は水素原子またはC
4〜C24−アルキルを表し、同時に水素原子を表すこと
がなく、XおよびYはアルカリ金属イオンおよび/また
はアンモニウムイオンであってもよい]の化合物である
ことが判明した。式I中のR1およびR2は有利には6〜
18個の炭素原子を有する線状または分枝鎖状のアルキ
ル基を表し、R1およびR2は同時に水素原子を表すこと
がない。XおよびYは有利にはナトリウムイオン、カリ
ウムイオンまたはアンモニウムイオンである。
【0039】特に両親媒性シクロデキストリン、例えば
ジメチルシクロデキストリンを使用する場合に、乳化剤
または保護コロイドを使用せずに重合を実施できること
が判明した。
【0040】ポリマーは包接化合物の形で存在していて
もよくまたはこれから得られる。ポリマーおよび成分
(a)の化合物からの包接化合物の形成は可逆的であ
る。重合後、ポリマーは一般に化合物(a)から分離し
たラテックス粒子で存在する。製造後ポリマーが包接化
合物の形で存在する場合は、ポリマーを包接化合物から
遊離し、例えば湿潤剤、例えばエトキシル化した長鎖ア
ルコールを反応混合物に添加することにより単離するこ
とができる。
【0041】必要により得られた分散液を水と混和可能
な有機液体で希釈することができる。分散液中の有機液
体の量は液相の全重量に対して75重量%までであって
もよい。適当な有機液体はすでに記載した。特に分散液
をオイル処理に使用する場合は個々のポリオールが有利
である。
【0042】本発明の方法により疎水性に変性したポリ
マーは、例えば増粘剤として、例えば化粧用クリームま
たはローションに、表面被覆製剤の成分として、紙製造
のサイズ剤として、塗料として、接着剤の原料として、
洗濯洗剤の添加物としてまたは顔料の分散剤として使用
することができる。更に前記ポリマーは皮なめし剤、再
なめし剤、脂肪液化剤(fat liquoring agent)または
疎水化剤として皮製造に使用することができる。疎水性
に変性したポリマーは極性相に非極性物質の微細な分散
を安定化するポリマー乳化剤として用いる。例えばシク
ロデキストリンおよび水不溶性架橋剤、例えばジビニル
ベンゼンの存在下でアクリル酸と疎水性モノマーの共重
合により得られる架橋したポリアクリル酸は水性系の超
吸収剤(superabsorber)または増粘剤として使用する。
更に本発明の分散液は、例えば原油、加熱油またはディ
ーゼル油のオイル処理に、特に流動点を低下するために
使用することができる。
【0043】
【実施例】本発明を以下の実施例により説明する。本発
明は実施例に限定されない。
【0044】以下の表に記載されたモノマーの大気圧共
重合の一般的な方法 シクロデキストリン誘導体を水360gと一緒にフラス
コに入れた。フラスコを窒素でフラッシュし、80℃に
加熱した。この混合物に濃度2%水溶液の形のペル硫酸
ナトリウム0.6gを添加した。所望のモノマー混合物
600gを製造し、濃度15%水溶液の形の乳化剤(ド
デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)3gと混合し
た。この混合物3gをフラスコに添加した。80℃で1
5分重合を実施した。引き続き残留量のモノマーおよび
ペル硫酸ナトリウム2.4gを4時間で計量して入れ、
その後、Rongalit(R)(ヒドロキシメタンス
ルフィン酸)1.9gおよびt−ブチルヒドロペルオキ
シド2.4gを反応混合物に添加した。撹拌を更に90
分継続し、引き続き反応混合物を室温に冷却し、125
μmフィルターを通して濾過し、形成された凝集物を除
去した。得られた分散液の固体含量は43.4%であっ
た。モノマーの組成を以下の表に記載した。
【0045】ポリマー分散液からアルミニウムホイルに
流し込み、110℃で乾燥することにより皮膜を製造
し、この皮膜をDSC(differential scanning calori
meter、示差走査熱量計)により試験した。測定したガ
ラス転移温度および融点を以下の表に示し、表では以下
の略号を使用した。
【0046】n−BA:n−ブチルアクリレート SA:ステアリルアクリレート S:スチレン A:アクリル酸 CD1:β−シクロデキストリン CD2:グルコース環当たり1.8個のメチル単位を有
するβ−シクロデキストリン Tg:ガラス転移温度 Mp.:融点 Coag.:凝集物 C:比較例 個々のモノマーの量はモノマーの全量に関する。シクロ
デキストリンの量は同様にモノマーの全量に関する。
【0047】例1〜3および比較例1〜3(V1〜V
3) 第1表 例 モノマー シクロデキストリン ポリマー皮膜 (重量%) (重量%) n-BA S A SA CD1 Tg Mp Coag. (℃)(℃)(%) C1 49.5 49.5 1.0 0 − 22 0.2 C2 44.5 44.5 1.0 10.0 − 22 48 0.5 C3 39.5 39.5 1.0 20.0 − 22 48 >15 1 44.5 44.5 1.0 10.0 5.0 14 − − 2 39.5 39.5 1.0 20.0 5.0 6 − − 3 34.5 34.5 1.0 30.0 5.0 -9 − − 比較例から、ステアリルアクリレートを使用した場合に
おいても、DSCによりガラス転移温度が低下せず、溶
融ピークが48℃で認められることが理解できる。更に
モノマー混合物中のステアリルアクリレートの割合が増
加するとともに凝集物の割合が増加する。これからステ
アリルアクリレートがコポリマーに配合されなかったこ
とが推測される。むしろ形成されたポリステアリルアク
リレート部分は凝集物として沈殿する。この凝集物の割
合は数日後に増加する。
【0048】これに対して、例1〜3において、ステア
リルアクリレートの割合が増加するとポリマーのガラス
転移温度が低下することが理解できる。溶融ピークも凝
集物の形成も観察することができなかった。これは使用
されたステアリルアクリレートの全量がコポリマーに配
合されたことを示す。
【0049】例4〜6および比較例4および5 第2表 例 モノマー シクロデキストリン ポリマー皮膜 (重量%) (重量%) n-BA S A SA CD1 Tg Mp Coag. (℃)(℃)(%) C4 99.0 0 1.0 0 − −44 − − C5 89.0 0 1.0 10.0 − −44 44 2% 4 89.0 0 1.0 10.0 5.0 −45 45 − 5 79.0 0 1.0 20.0 5.0 −46 45 − 6 69.0 0 1.0 30.0 5.0 −46 45 − 比較例4および5はコモノマーとしてステアリルアクリ
レートを使用した場合に44℃で溶融ピークが生じるこ
とを示す。これはほとんど純粋なポリステアリルアクリ
レートが更に形成されたことを示し、これは安定な分散
した形で存在せず、直ちに部分的に沈殿し(2%)、数
時間保存後ほぼ定量的に沈殿する。
【0050】これに対して例4〜6はn−ブチルアクリ
レートおよびステアリルアクリレートのコポリマーが形
成されないにもかかわらず、ステアリルアクリレートお
よびn−ブチルアクリレートの全量が単独重合し、2つ
のポリマーが定量的に微細に分散した形で存在すること
を示す。これは、それぞれの分散液を別々に製造し、引
き続き混合せずに、相補的特性を有する2つのホモポリ
マーの混合物からなる分散液を製造する技術的に特に注
目すべき方法である。
【0051】例7〜11および比較例6 第3表 例 モノマー シクロデキストリン ポリマー皮膜 (重量%) (重量%) n-BA S A SA CD1 Tg Mp Coag. (℃)(℃)(%) C6 99.0 0 1.0 0 − 107 − 7 99.0 0 1.0 0 5.0 107 − 8 89.0 0 1.0 10.0 5.0 78 − 9 79.0 0 1.0 20.0 5.0 57 − 10 69.0 0 1.0 30.0 6.0 36 − 11 59.0 0 1.0 40.0 8.0 19 − 例7〜11はステアリルアクリレートの量を増加した配
合がガラス転移温度の連続的低下を生じる、すなわち全
部のステアリルアクリレートがポリマーに配合されるこ
とを示す。
【0052】例12 ベヘニルアクリレートを含有するコポリマー グルコース環当たり1.8個のメチル単位を有するジメ
チル−β−シクロデキストリン30.0gを水400g
と一緒にフラスコに入れた。フラスコを窒素でフラッシ
ュし、80℃に加熱した。この混合物に濃度2%水溶液
の形のペル硫酸ナトリウム0.6gを添加した。別にス
チレン474.0g、ベヘニルアクリレート120.0
gおよびアクリル酸6.0gの混合物を水160g中で
乳化剤溶液(濃度15%ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム)20.0gを使用して乳化した。エマルジョ
ン3.9gを開始装入物に添加し、18℃で15分間部
分重合させた。その後残りのエマルジョンを225分か
けて流し込み、これに並行して濃度2%水溶液の形のペ
ル硫酸ナトリウム2.4gを240分かけて流し込ん
だ。更に80℃で10分間重合させ、その後ヒドロキシ
メタンスルフィン酸1.9gおよびt−ブチルヒドロペ
ルオキシド2.4gを添加した。更に90分撹拌を継続
し、引き続き反応混合物を室温に冷却し、125μmフ
ィルターを通して濾過した。得られた分散液の固体含量
は45.7%であり、凝集物の形成は認められなかっ
た。ガラス転移温度(前記と同様に測定した)は54℃
であった。
【0053】例13 α−ドデセンを含有するコポリマー 例12に記載された方法を使用して、スチレン534.
0g、α−ドデセン60.0gおよびアクリル酸6.0
gからなるコポリマーを製造した。凝集物の量は1g未
満であり、得られたコポリマーのガラス転移温度は63
℃であった。
【0054】例14および比較例7 ブタジエンを使用した加圧共重合の一般的方法 水4000gおよびシクロデキストリン150gからな
る開始装入物を90℃に加熱した。ペル硫酸ナトリウム
3gおよび適当な場合は任意の種子物質を添加した。
【0055】以下の第4表に示されたモノマー混合物3
000gを、水4000g中で、Dowfax(R)
(スルホン化したアルキル(ジフェニルオキシド)、D
owChemical社により供給された)30gおよ
びラウリル硫酸ナトリウム30gを使用して乳化した。
調節剤としてp−ドデシルメルカプタン30gを添加し
た。この混合物を濃度10%ペル硫酸ナトリウム溶液2
700gと一緒に、圧力が6バールをこえないようにし
て、4.5時間かけて開始装入物に流し込んだ。更に3
時間重合させた後で、混合物をt−ブチルヒドロペルオ
キシド4gおよびヒドロキシメタンスルフィン酸3gを
使用して更に4時間化学的に処理した。得られた分散液
の固体含量は17.7%であった。
【0056】皮膜の製造および特性化を前記のように実
施した。得られた結果を第4表に示す。
【0057】 第4表 例 モノマー シクロデキストリン ポリマー皮膜 (重量%) (重量%) Bu S A SA CD1 Tg Mp (℃) (℃) C7 30.0 68.5 1.5 0.0 0.0 33.1 − 14 24.5 54.8 0 1.2 20.0 5.0 11.2 − DSC分析により比較例7と比べて例14においてガラ
ス転移温度の著しい低下が示された。溶融ピークは認め
られなかった。これはステアリルアクリレートが共重合
したことを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨアヒム ローザー ドイツ連邦共和国 マンハイム リヒャル ト−ヴァーグナー−シュトラーセ 55 (72)発明者 ゲラルト ヴィルトブルク ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン グローナウアー シュトラーセ 35 (72)発明者 アレクサンダー ハウンシルト ドイツ連邦共和国 シュパイアー アム クリプフェルストール 7

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性モノマー(a)および必要により
    水溶性モノマーを乳化重合することによりポリマーを製
    造する方法において、超分子構造を形成可能な少なくと
    も1種の化合物(b)の存在下で重合を実施することを
    特徴とする、乳化重合によりポリマーを製造する方法。
  2. 【請求項2】 化合物(b)としてシクロデキストリン
    構造を有する化合物を使用する請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 (a):(b)のモル比が5000:1
    〜1:5の範囲内にある請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 シクロデキストリン構造を有する化合物
    がα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、
    γ−シクロデキストリンまたはδ−シクロデキストリン
    および/または化学的に変性されたシクロデキストリン
    である請求項2または3記載の方法。
  5. 【請求項5】 水性媒体が水および水と混和可能な有機
    液体からなる請求項1から4までのいずれか1項記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 使用されるモノマー(a)がアクリル酸
    のC2〜C30−アルキルエステル、メタクリル酸のC1
    30−アルキルエステル、C2〜C30−α−オレフィ
    ン、C1〜C20−アルキルビニルエーテル、C2〜C20
    アルカン酸のビニルエステル、N−C1〜C30−アルキ
    ル置換されたアクリルアミドおよびメタクリルアミド、
    スチレン、ブタジエン、イソプレンまたはこれらの混合
    物である請求項1から5までのいずれか1項記載の方法
  7. 【請求項7】 使用されるモノマー(a)がスチレンと
    一緒の少なくとも1種のアクリル酸のC2〜C30−アル
    キルエステルおよび/または少なくとも1種のメタクリ
    ル酸のC1〜C30−アルキルエステルである請求項6記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 使用されるモノマー(a)がメチルメタ
    クリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレー
    ト、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレー
    ト、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリ
    レート、ステアリルアクリレート、ヒドレノールアクリ
    レート、ベヘニルアクリレート、ポリイソブテン(メ
    タ)アクリレート、ビニルアセテート、ビニルステアレ
    ート、イソブテン、1−ヘキセン、ジイソブテン、1−
    ドデセン、1−オクタセン、3〜35個のイソブテン単
    位を有するポリイソブテン、スチレン、メチルビニルエ
    ーテル、エチルビニルエーテル、ステアリルビニルエー
    テルまたはこれらの混合物である請求項6または7記載
    の方法。
  9. 【請求項9】 モノマー(a)が架橋モノマーを含有す
    る請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 使用される水溶性モノマーがモノエチ
    レン系不飽和のC3〜C5−カルボン酸、アクリロニトリ
    ル、ビニルスルホン酸、アクリルアミドメチルプロパン
    スルホン酸、ビニルホスホン酸、N−ビニルホルムアミ
    ド、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート、酸
    またはアミノ基を含有する前記モノマーのアルカリ金属
    塩、アンモニウム塩または第四級アンモニウム塩または
    互いのモノマーの混合物である請求項1から9までのい
    ずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から10までのいずれか1項
    記載の方法により得られる水性ポリマー分散液。
  12. 【請求項12】 水と混和可能な有機液体を含有する請
    求項11記載の水性ポリマー分散液。
JP8337774A 1995-12-21 1996-12-18 乳化重合によりポリマーを製造する方法および水性ポリマー分散液 Withdrawn JPH09183806A (ja)

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