JPH09183668A - 窒化ケイ素焼結体 - Google Patents
窒化ケイ素焼結体Info
- Publication number
- JPH09183668A JPH09183668A JP8177415A JP17741596A JPH09183668A JP H09183668 A JPH09183668 A JP H09183668A JP 8177415 A JP8177415 A JP 8177415A JP 17741596 A JP17741596 A JP 17741596A JP H09183668 A JPH09183668 A JP H09183668A
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- JP
- Japan
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- sintered body
- silicon nitride
- terms
- nitride sintered
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高強度及び高靱性を維持しつつ、耐酸化性に
も優れた窒化ケイ素焼結体を提供すること。 【構成】 重量基準で、ＭｇをＭｇＯ換算で１〜１０％
と、ＺｒをＺｒＯ2換算で１〜１０％と、Ｃａ及びＳｒ
のうち一種以上をそれらの酸化物換算で０．５〜５．０
％と、残部Ｓｉ3Ｎ4及び不可避不純物とからなり、窒素
雰囲気または不活性雰囲気中でガス圧焼結された窒化ケ
イ素焼結体。
も優れた窒化ケイ素焼結体を提供すること。 【構成】 重量基準で、ＭｇをＭｇＯ換算で１〜１０％
と、ＺｒをＺｒＯ2換算で１〜１０％と、Ｃａ及びＳｒ
のうち一種以上をそれらの酸化物換算で０．５〜５．０
％と、残部Ｓｉ3Ｎ4及び不可避不純物とからなり、窒素
雰囲気または不活性雰囲気中でガス圧焼結された窒化ケ
イ素焼結体。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明窒化ケイ素焼結体は、
エンジン部品、ダイス等の熱間加工用工具、化学プラン
ト用部品などのように耐酸化性の要求される産業用部材
に好適に利用される。
エンジン部品、ダイス等の熱間加工用工具、化学プラン
ト用部品などのように耐酸化性の要求される産業用部材
に好適に利用される。
【０００２】
【従来の技術】窒化ケイ素焼結体の機械的特性を向上さ
せるために添加される副成分としては、特公昭６０−１
６３８８号公報及び特公昭６０−２０３４６号公報にお
いてＭｇＯ及びＺｒＯ2が知られており、特開昭６０−
７７１７４号公報においてＭｇＯ・Ａｌ2Ｏ3スピネル及
び部分安定化ＺｒＯ2が知られている。一方、窒化ケイ
素とは異質であるが、耐酸化性に優れたセラミック材料
としては、アルミナ焼結体及び炭化ケイ素焼結体が周知
である。
せるために添加される副成分としては、特公昭６０−１
６３８８号公報及び特公昭６０−２０３４６号公報にお
いてＭｇＯ及びＺｒＯ2が知られており、特開昭６０−
７７１７４号公報においてＭｇＯ・Ａｌ2Ｏ3スピネル及
び部分安定化ＺｒＯ2が知られている。一方、窒化ケイ
素とは異質であるが、耐酸化性に優れたセラミック材料
としては、アルミナ焼結体及び炭化ケイ素焼結体が周知
である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記各公報記
載の窒化ケイ素焼結体は、いずれも強度、靱性について
は改善されているものの、これら機械的特性に加えて近
年要請されている中、高温環境下での耐酸化性について
は、未だ不十分である。かといってアルミナ焼結体や炭
化ケイ素焼結体は窒化ケイ素焼結体に比して本質的に強
度、靱性等に劣る。
載の窒化ケイ素焼結体は、いずれも強度、靱性について
は改善されているものの、これら機械的特性に加えて近
年要請されている中、高温環境下での耐酸化性について
は、未だ不十分である。かといってアルミナ焼結体や炭
化ケイ素焼結体は窒化ケイ素焼結体に比して本質的に強
度、靱性等に劣る。
【０００４】そこで本発明者等は、かかる要請に応じる
べく鋭意研究の結果、上記各種窒化ケイ素焼結体中のＺ
ｒの一部がＺｒＯXＮYＣZで表される結晶粒子になって
おり、この結晶粒子が８００℃〜１０００℃の酸化雰囲
気中に曝されるとＺｒＯ2に酸化されて体積増加を伴
い、焼結体に亀裂を生ぜしめること、並びに焼結体の製
造過程でＺｒＯXＮYＣZが生成するのを防止しうる副成
分及びＺｒＯXＮYＣZが生成したとしてもそれが酸化雰
囲気に曝されるのを防止しうる副成分が存在することを
見い出した。本発明は、かかる知見に基づいてなされた
もので、強度、靱性及び耐酸化性に優れた窒化ケイ素焼
結体を提供することを目的とする。
べく鋭意研究の結果、上記各種窒化ケイ素焼結体中のＺ
ｒの一部がＺｒＯXＮYＣZで表される結晶粒子になって
おり、この結晶粒子が８００℃〜１０００℃の酸化雰囲
気中に曝されるとＺｒＯ2に酸化されて体積増加を伴
い、焼結体に亀裂を生ぜしめること、並びに焼結体の製
造過程でＺｒＯXＮYＣZが生成するのを防止しうる副成
分及びＺｒＯXＮYＣZが生成したとしてもそれが酸化雰
囲気に曝されるのを防止しうる副成分が存在することを
見い出した。本発明は、かかる知見に基づいてなされた
もので、強度、靱性及び耐酸化性に優れた窒化ケイ素焼
結体を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】その手段は、焼結体の重
量組成が、ＭｇをＭｇＯ換算で１〜１０％と、ＺｒをＺ
ｒＯ2換算で１〜１０％と、Ｃａ及びＳｒのうち一種以
上をそれらの酸化物換算で０．５〜５．０％と、残部Ｓ
ｉ3Ｎ4及び不可避不純物とで構成されるとともに、窒素
雰囲気中または不活性雰囲気中でガス圧焼結されてなる
ことにある。なお、ここで酸化物換算とは、Ｃａにあっ
てはＣａＯで、ＳｒにあってはＳｒＯで換算することを
示す。
量組成が、ＭｇをＭｇＯ換算で１〜１０％と、ＺｒをＺ
ｒＯ2換算で１〜１０％と、Ｃａ及びＳｒのうち一種以
上をそれらの酸化物換算で０．５〜５．０％と、残部Ｓ
ｉ3Ｎ4及び不可避不純物とで構成されるとともに、窒素
雰囲気中または不活性雰囲気中でガス圧焼結されてなる
ことにある。なお、ここで酸化物換算とは、Ｃａにあっ
てはＣａＯで、ＳｒにあってはＳｒＯで換算することを
示す。
【０００６】
【発明の実施の形態】Ｍｇ及びＺｒは、Ｓｉ，Ｎ及びＯ
と相まって焼成過程でＳｉ3Ｎ4粒子間に液相を生成して
緻密化に寄与するとともに、降温過程でガラス化してＳ
ｉ3Ｎ4粒子を結合させる。但し、いずれの一種でも酸化
物換算でその含有量が１％に満たないと緻密化せず、他
方いずれか一種が１０％を超えると粒界相が過剰とな
り、高靱性及び高強度が得られなくなる。
と相まって焼成過程でＳｉ3Ｎ4粒子間に液相を生成して
緻密化に寄与するとともに、降温過程でガラス化してＳ
ｉ3Ｎ4粒子を結合させる。但し、いずれの一種でも酸化
物換算でその含有量が１％に満たないと緻密化せず、他
方いずれか一種が１０％を超えると粒界相が過剰とな
り、高靱性及び高強度が得られなくなる。
【０００７】Ｃａ成分及びＳｒ成分は、その一部はＭｇ
及びＺｒと同様の作用を奏するが、他部はそれらのケイ
酸化合物となるか又は焼結体が高温酸化雰囲気に曝され
た場合に焼結体表面にＳｉＯ2が生成するのを容易にす
る。そして上記のケイ酸化合物又はＳｉＯ2は外気中の
酸素が焼結体内部に侵入するのを防止する。但し、Ｃａ
成分及びＳｒ成分が０．５％に満たないとその作用に乏
しく、５％を超えると粒界相が過剰となり、高靱性及び
高強度が得られなくなる。
及びＺｒと同様の作用を奏するが、他部はそれらのケイ
酸化合物となるか又は焼結体が高温酸化雰囲気に曝され
た場合に焼結体表面にＳｉＯ2が生成するのを容易にす
る。そして上記のケイ酸化合物又はＳｉＯ2は外気中の
酸素が焼結体内部に侵入するのを防止する。但し、Ｃａ
成分及びＳｒ成分が０．５％に満たないとその作用に乏
しく、５％を超えると粒界相が過剰となり、高靱性及び
高強度が得られなくなる。
【０００８】本発明焼結体は、例えば個々に単独焼成す
れば酸化物となりうるＭｇ化合物、Ｚｒ化合物、Ｃａ化
合物又はＳｒ化合物、並びにＳｉ3Ｎ4粉末を混合し、成
形後、窒化雰囲気中又は不活性雰囲気中１５００〜１９
００℃で焼成することによって得られる。焼成はガス圧
焼結が望ましい。
れば酸化物となりうるＭｇ化合物、Ｚｒ化合物、Ｃａ化
合物又はＳｒ化合物、並びにＳｉ3Ｎ4粉末を混合し、成
形後、窒化雰囲気中又は不活性雰囲気中１５００〜１９
００℃で焼成することによって得られる。焼成はガス圧
焼結が望ましい。
【０００９】
【実施例】Ｓｉ3Ｎ4粉末（平均粒経０．７μｍ、ＢＥＴ
比表面積１０ｍ2／ｇ）、炭酸マグネシウムＭｇＣＯ3粉
末（ＢＥＴ比表面積２０ｍ2／ｇ）、二酸化ジルコニウ
ムＺｒＯ2粉末（ＢＥＴ比表面積１４ｍ2／ｇ）、炭酸カ
ルシウムＣａＣＯ3粉末（ＢＥＴ比表面積１４ｍ2／ｇ）
及び炭酸ストロンチウムＳｒＣＯ3粉末（ＢＥＴ比表面
積１２ｍ2／ｇ）を表１に示す重量組成で秤量し、Ｓｉ3
Ｎ4焼結体製のポットミル及び球石を用いて１６時間湿
式混合し、乾燥し、１．５ｔｏｎ／ｃｍ2の圧力で金型
プレスした後、表１に示す条件で焼成することによって
窒化ケイ素焼結体Ｎｏ．１〜Ｎｏ．４を製造した。
比表面積１０ｍ2／ｇ）、炭酸マグネシウムＭｇＣＯ3粉
末（ＢＥＴ比表面積２０ｍ2／ｇ）、二酸化ジルコニウ
ムＺｒＯ2粉末（ＢＥＴ比表面積１４ｍ2／ｇ）、炭酸カ
ルシウムＣａＣＯ3粉末（ＢＥＴ比表面積１４ｍ2／ｇ）
及び炭酸ストロンチウムＳｒＣＯ3粉末（ＢＥＴ比表面
積１２ｍ2／ｇ）を表１に示す重量組成で秤量し、Ｓｉ3
Ｎ4焼結体製のポットミル及び球石を用いて１６時間湿
式混合し、乾燥し、１．５ｔｏｎ／ｃｍ2の圧力で金型
プレスした後、表１に示す条件で焼成することによって
窒化ケイ素焼結体Ｎｏ．１〜Ｎｏ．４を製造した。
【００１０】焼結体Ｎｏ．１〜Ｎｏ．４についてＪＩＳ
Ｒ１６０１による室温強度、ＩＭ法による破壊靱性値
並びに大気中８００℃又は１０００℃で１００時間保持
した後の酸化増量（ｍｇ／ｃｍ2）をそれぞれ測定した
結果を表１に記す。
Ｒ１６０１による室温強度、ＩＭ法による破壊靱性値
並びに大気中８００℃又は１０００℃で１００時間保持
した後の酸化増量（ｍｇ／ｃｍ2）をそれぞれ測定した
結果を表１に記す。
【００１１】
【表１】
【００１２】表１からわかる通り、焼結体Ｎｏ．３はＣ
ａ成分もＳｒ成分も含有していないため、依然として酸
化増量が大きく、焼結体Ｎｏ．４はＳｒ成分の含有量が
過剰のため、強度及び靱性に劣っていた。これに対して
本発明焼結体Ｎｏ．１及びＮｏ．２は、高強度及び高靱
性を維持しつつ、酸化増量の少ないものであった。
ａ成分もＳｒ成分も含有していないため、依然として酸
化増量が大きく、焼結体Ｎｏ．４はＳｒ成分の含有量が
過剰のため、強度及び靱性に劣っていた。これに対して
本発明焼結体Ｎｏ．１及びＮｏ．２は、高強度及び高靱
性を維持しつつ、酸化増量の少ないものであった。
【００１３】
【発明の効果】本発明の窒化ケイ素焼結体は、強度及び
靱性を維持しつつ耐酸化性に優れているため、前記技術
分野において使用される窒化ケイ素焼結体の寿命を延ば
すことができる。
靱性を維持しつつ耐酸化性に優れているため、前記技術
分野において使用される窒化ケイ素焼結体の寿命を延ば
すことができる。
Claims (1)
- 【請求項１】 重量基準で、ＭｇをＭｇＯ換算で１〜１
０％と、ＺｒをＺｒＯ2換算で１〜１０％と、Ｃａ及び
Ｓｒのうち一種以上をそれらの酸化物換算で０．５〜
５．０％と、残部Ｓｉ3Ｎ4及び不可避不純物とからな
り、窒素雰囲気中または不活性雰囲気中でガス圧焼結さ
れてなる窒化ケイ素焼結体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8177415A JPH09183668A (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 窒化ケイ素焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8177415A JPH09183668A (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 窒化ケイ素焼結体 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63128021A Division JP2627922B2 (ja) | 1988-05-25 | 1988-05-25 | 窒化ケイ素焼結体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09183668A true JPH09183668A (ja) | 1997-07-15 |
Family
ID=16030532
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8177415A Pending JPH09183668A (ja) | 1996-06-17 | 1996-06-17 | 窒化ケイ素焼結体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09183668A (ja) |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59146981A (ja) * | 1983-02-09 | 1984-08-23 | 日本碍子株式会社 | 窒化珪素焼結体およびその製造法 |
| JPS645975A (en) * | 1987-06-30 | 1989-01-10 | Toshiba Ceramics Co | High strength ceramic having high corrosion resistance |
-
1996
- 1996-06-17 JP JP8177415A patent/JPH09183668A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59146981A (ja) * | 1983-02-09 | 1984-08-23 | 日本碍子株式会社 | 窒化珪素焼結体およびその製造法 |
| JPS645975A (en) * | 1987-06-30 | 1989-01-10 | Toshiba Ceramics Co | High strength ceramic having high corrosion resistance |
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