JPH09183275A - インクリボン - Google Patents

インクリボン

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JPH09183275A
JPH09183275A JP8342475A JP34247596A JPH09183275A JP H09183275 A JPH09183275 A JP H09183275A JP 8342475 A JP8342475 A JP 8342475A JP 34247596 A JP34247596 A JP 34247596A JP H09183275 A JPH09183275 A JP H09183275A
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JP
Japan
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ink
heating
gradation
ink ribbon
thermal head
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JP8342475A
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English (en)
Inventor
Hidefumi Tanaka
英史 田中
Yoshiro Hakamata
芳郎 袴田
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高解像度・高画質な多階調画像を得ることが
できるインクリボンを提供する。 【構成】 イエロ(Y),マゼンタ(M),シアン
(C),ブラック(K)を1組としたインクをフィルム
上にその長手方向に連続して塗布する。フィルムに塗布
するインクの塗布量を2.5g/m2 以下とする。さら
に、最後の色であるKのインクの溶融温度を最も高くす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱溶融性のインクを用
いて多階調表現を行う溶融型熱転写プリントシステムに
用いられるインクリボンに関する。
【0002】
【従来の技術】熱溶融性のインクを用いて多階調表現を
行う場合には、一般に、複数画素(マトリクス)を用い
るディザ法によって多階調画像を得るか、あるいは、発
熱抵抗体の小さい特殊なサーマルヘッドを用いる熱集中
法によって多階調画像を得ている(例えば、写真工業出
版社,イメージングPart1,p103〜p108参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の溶融型熱転写プ
リントシステムにおいて、複数画素を用いると解像度が
劣化して画質が著しく低下するという問題点があり、特
殊なサーマルヘッドを用いるとコストが高いという問題
点がある。そこで、本発明はこのような問題点に鑑みな
されたものであり、高解像度・高画質の多階調画像を得
ることができる溶融型熱転写プリントシステムに用いて
好適なインクリボンを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、薄膜フィルム上に複数色
を1組とした熱溶融性のインクが順次塗布されたインク
リボンにおいて、前記薄膜フィルム上に塗布されるイン
クの塗布量を2.5g/m2 以下としたことを特徴とす
るインクリボンを提供するものである。
【0005】
【実施例】以下、本発明の溶融型熱転写プリントシステ
ムについて、添付図面を参照して説明する。図1は本発
明の溶融型熱転写プリントシステムに用いる階調制御回
路の一実施例の構成を示すブロック図、図2は図1中の
直線性変換テーブル17の具体的構成を示すブロック
図、図3及び図4は本発明の溶融型熱転写プリントシス
テムを説明するための図、図5は本発明の溶融型熱転写
プリントシステムにおける階調数と加熱時間との関係を
示す図、図6は図1中のサーマルヘッド18の発熱抵抗
体上の温度分布を示す図、図7は本発明の溶融型熱転写
プリントシステムを説明するための図、図8は本発明の
溶融型熱転写プリントシステムに用いるインクリボンを
示す図、図9はインク塗布量を変化させた時のインクリ
ボンの加熱時間とインク濃度との関係を示す図、図10
は本発明の溶融型熱転写プリントシステムに用いる表面
多孔性記録媒体の断面図、図11は表面多孔性層の孔直
径とインクの浸透率との関係を示す図、図12は種々の
孔直径の表面多孔性層にインクを転写した状態を示す
図、図13は押圧手段を備えた本発明の本発明の溶融型
熱転写プリントシステムの要部の一例の構成を示す側面
図、図14は押圧手段による押圧力と表面多孔性記録媒
体への浸透率の関係を示す図、図15はサーマルヘッド
の発熱抵抗体の部分拡大図、図16は本発明の溶融型熱
転写プリントシステムにおける加熱パターンを示す図、
図17は全数印字及び交互印字における発熱抵抗体上の
温度分布を説明するための図、図18は加熱時間と記録
紙上のインク濃度との関係を示す図、図19はインクリ
ボンの印刷順序を説明するための図、図20はインクの
転写が良好な状態と良好でない状態を示す図である。
【0006】本発明は、サーマルヘッド,インクリボ
ン,記録紙,加熱制御方法等のさまざまな角度から検討
を行うことにより、通常の熱転写印刷装置に使用されて
いるサーマルヘッドを用いて極めて高解像度・高画質な
多階調画像を得ることができる溶融型熱転写プリントシ
ステムを提供するものである。まず、図6を用いて熱溶
融性のインクを用いた多階調表現の原理について説明す
る。図6はサーマルヘッドの発熱抵抗体を加熱した時の
発熱抵抗体の温度分布を、加熱量が大,中,小の3つの
場合について示している。発熱抵抗体の温度分布は発熱
抵抗体の中央部が最も高く、周辺になるに従って低くな
る温度勾配を持っており、インクの溶融温度以上の部分
が溶融することになる。この温度勾配を利用してインク
の溶融面積を制御することができる。即ち、発熱抵抗体
に流す電流を表現階調に応じて変化させ、その結果、イ
ンクの記録紙(記録媒体)への転写面積を制御して多階
調表現を行う。
【0007】周知のように、熱転写印刷装置では、図7
(A)に示すように、記録紙とインクリボンとサーマル
ヘッド発熱抵抗体を密着させ、このサーマルヘッド発熱
抵抗体を押圧加熱してインクリボンのインクを記録紙に
転写する。図7(B)は図7(A)におけるa点(発熱
抵抗体の表面)とb点(記録紙の表面)の温度分布を示
している。記録紙の表面b点の温度はインクリボンの厚
さにより変動し、薄いほど発熱抵抗体の温度分布に近付
き温度勾配が急になるので、インク溶融面積の制御が容
易となる。従って、インクリボンの厚さは薄いほうがよ
い。インクリボンのフィルムの実用上の薄さの限界は
3.5μm程度であるので、一般的に、インクリボンに
は厚さ3.5μmの薄膜フィルムが用いられている。イ
ンクリボンの厚さは、フィルムとこのフィルム上に塗布
されたインクとにより決まる。従って、インクの塗布量
が少ないほど記録紙の表面温度分布を発熱抵抗体の温度
分布に近付けることができる。
【0008】図8は本発明の溶融型熱転写プリントシス
テムに用いるインクリボンを示す図であり、(A)はそ
の平面図、(B)はその断面図である。このインクリボ
ンは、図8(A)に示すように、複数色(例えば、イエ
ロ(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック
(K))を1組としたインクをその長手方向に連続して
塗布したものであり、また、図8(B)に示すように、
例えばバックコート(0.05μm)された厚さ3.5
μmのフィルム上に熱溶融性のインクを塗布したもので
ある。また、図9は厚さは3.5μmのフィルムにイン
クを塗布したインクリボンの加熱時間と記録紙上のイン
クの濃度(OD)との関係を、インク塗布量2.0g/
2 ,2.5g/m2 ,3.0g/m2 の場合について
示している。従来のインクリボンでは、例えば3.5μ
mのフィルムに3.0g/m2 以上のインクを塗布して
いたが、図9より、フィルムに塗布するインクの塗布量
を2.5g/m2 以下とすることにより、多階調表現が
できることが分かった。また、ここではフィルムの厚さ
を3.5μmとしたが、4.5μm以下であれば問題が
ないことも確かめられた。
【0009】次に、印刷に用いる記録媒体を表面多孔性
記録媒体とし、インクの転写特性を検討した。表面多孔
性記録媒体(表面多孔性プラスチックシート)は図10
に示すように、例えば厚さ約10数μmの表面多孔性層
を基材上に形成したものである。そして、この表面多孔
性記録媒体に熱溶融性のインクを転写すると、表面多孔
性層の表面粗さ(孔直径)が所定の条件のとき、インク
は表面多孔性層の孔の部分に転写・吸収し、多階調表現
に最適であるが確かめられた。
【0010】図11には表面多孔性層の孔直径とインク
の浸透率との関係を示している。これにより、表面多孔
性層の孔直径は1〜10μmで良好な結果を示すことが
分かる。図12(A)〜(C)にはそれぞれ孔直径が1
〜10μmより大,孔直径が1〜10μm,孔直径が1
〜10μmより小の場合のインク転写状態を示してい
る。孔直径が1〜10μmより大きいと、図12(A)
に示すように、インクは孔部分にはほとんど入り込ま
ず、表面のみに転写される。この状態ではインクは孔部
分が抜けた一定厚さの転写となり、インク周辺が不安定
で欠けが発生しやすく、また、複数色のインクを転写す
ると前に転写したインクの厚さの影響を受けて転写不良
を生じやすい。逆に、孔直径が1〜10μmより小さい
と、図12(C)に示すように、インクは孔部分に入り
込まず、やはり表面のみに一定厚さで転写される。この
場合もインク周辺及び複数色のインク転写時に不安定と
なる。従って、これらはいずれも一定厚さのインクが不
安定な状態で転写されるため正確な多階調記録は困難で
ある。
【0011】一方、孔直径が1〜10μmであると、図
12(B)に示すように、加熱され溶融したインクは表
面多孔性層の孔部分に転写される。この場合、温度の高
いサーマルヘッドの発熱抵抗体中央部に相当する部分に
はインクが多く転写し、温度の低い発熱抵抗体周辺部に
相当する部分にはインクは少ししか転写しない。また、
複数色のインクを転写する場合には、前に転写したイン
クの上から重ねて次の色のインクが転写されるため、イ
ンクの転写状態は安定である。従って、インクは加熱温
度により転写量が決まり、多階調記録を容易に行うこと
ができる。なお、表面多孔性記録媒体(表面多孔性プラ
スチックシート)はピーチコートという名称で日清紡績
(株)より実用化・販売されている。
【0012】このような状態の表面多孔性記録媒体を用
い、表面多孔性記録媒体の表面多孔性層にインクリボン
のインクを密着させてサーマルヘッドをインクリボンの
フィルム側よりプラテンローラに押圧し、さらに、サー
マルヘッドへの通電量を制御して前述した発熱抵抗体の
温度勾配を利用することにより、この発熱抵抗体による
インクの溶融面積を制御すれば、インクはその溶融時に
サーマルヘッドの加熱量に応じて容易かつ即座にインク
リボンから記録媒体表面及び内部に転写・吸収され、高
解像度・高画質な多階調画像を得ることができることを
実験により見いだした。
【0013】なお、サーマルヘッドのプラテンローラに
対する押圧力が小さいと、インクは表面多孔性記録媒体
の孔部分に十分転写・吸収されず、その表面にとどまっ
てしまうことがある。図13はこのような場合の問題点
を改良したものである。図13において、1はインクリ
ボン、2は表面多孔性記録媒体、3はプラテンローラ、
4は押圧手段であるプランジャ、18はサーマルヘッド
である。プランジャ4に電圧を加えることにより軸は矢
印方向に引き上げられ、サーマルヘッド18はインクリ
ボン1及び表面多孔性記録媒体2を介してプラテンロー
ラ3に押圧される。このように、表面多孔性記録媒体に
インクを転写する際、押圧手段によって所定の圧力をか
けることにより、インクは表面多孔性記録媒体の孔部分
に浸透し、極めて高解像度・高画質な多階調画像を得る
ことができることを実験により見いだした。
【0014】図14には押圧手段による押圧力(kg)
と表面多孔性記録媒体への浸透率(%)の関係について
示している。なお、ここでは、インクリボンのフィルム
厚を3.5μm、インク塗布量を2.0g/m2 、表面
多孔性記録媒体の孔直径を1〜10μm、サーマルヘッ
ドの印字長を260mm(26cm)、サーマルヘッド
の発熱抵抗体間隔84.5μm(12ドット/mm)、
発熱抵抗体形状を部分グレーズとして実験した場合の結
果である。従来においては上記の印字長のサーマルヘッ
ドの押圧力は通常4〜6kgであった。実験により、8
kg以下ではインクの転写は不安定であり、表面のみの
転写となることが多く、9kgでやや浸透し、10kg
以上では必ず良好にインクが浸透することが確かめられ
た。9kg/26cm=0.346…より、サーマルヘ
ッドの印字長の単位長さ当たりでは、0.35kg/c
m以上で良好な結果を示すことが考えられる。なお、こ
のように押圧手段によって従来より大きい圧力をかけて
転写するのは、サーマルヘッドの発熱抵抗体形状を部分
グレーズとした場合のみである。
【0015】図15はサーマルヘッドの発熱抵抗体の部
分拡大図である。矩形状の発熱抵抗体にはそれぞれ電極
が取り付けられており、この発熱抵抗体がライン状に配
列されている。このライン状に配列された発熱抵抗体の
個数をn(即ち、R1〜Rn)とし、これを用いて印刷
する縦方向の列をL1,L2…と呼ぶこととする。な
お、例えばnは512であり、縦方向480列である。
図15において、●は印字(加熱)、○は非印字(非加
熱)を示している。図16(A)は全ての発熱抵抗体を
加熱する、いわゆる全数印字であり、図16(B)は横
方向でR1,R3,R5…のように1つおきに加熱し、
縦方向でもL1,L3…のように1つおきに加熱する交
互印字、図16(C)はL1,L3…ではR1,R3,
R5…を加熱し、L2,L4…ではR2,R4,6…を
加熱する交互印字である。
【0016】図17は発熱抵抗体R1,R2,R3の温
度分布を示している。それぞれの発熱抵抗体は上記のよ
うに中央部で温度が最も高く周辺ほど温度が低い温度勾
配を持っている。ここで、発熱抵抗体R1,R2,R3
の全てを加熱すると、2つの発熱抵抗体の境界部分の温
度分布は破線で示すようにそれぞれの発熱抵抗体の略加
算状態となり、境界が曖昧なものとなる。一方、発熱抵
抗体R1,R3を加熱し発熱抵抗体R2を非加熱とする
と、その温度分布は一点鎖線で示すようになり、発熱抵
抗体R2は発熱している発熱抵抗体R1,R3に対して
冷却作用を持ち、発熱抵抗体R1,R3の温度勾配を鮮
明に保つ。そして、本出願人ではこの点に着目し、特願
平4−176166号により、溶融型熱転写印刷装置で
多階調画像を得る場合には上記したような交互印字が必
要であることを示した。そこで、記録媒体として表面多
孔性記録媒体を用いた場合にも交互印字が必要であるか
についての確認を行った。
【0017】図18は加熱時間と記録紙上のインクの濃
度との関係を、全数印字と交互印字の場合について示し
ている。図18において、(A)は表面が平滑な記録媒
体(例えばコート紙)の階調特性であり、(B)は表面
多孔性記録媒体の階調特性である。加熱時間は最大階調
数の時を10msec、階調数は最大値を255とし、
厚さ3.5μmフィルムにインク塗布量2.0g/m2
のインクリボンを用いて実験を行った。図18(A)に
示す表面が平滑な記録媒体においては、全数印字では隣
接する発熱抵抗体の相互熱干渉があるため温度が不安定
となり濃度が安定しない不安定領域が生じ、交互印字で
は記録媒体表面での熱拡散により隣接画素同志で影響を
及ぼし合って不安定領域が生じる。さらに、全数印字交
互印字共に加熱時間が短い場合には、部分的に小面積で
はインクの溶融温度を得ることが困難であり、このため
低濃度印刷は困難である。
【0018】これに対し、図18(B)に示す表面多孔
性記録媒体においては、全数印字では不安定領域が生じ
るものの、交互印字では表面多孔性記録媒体の表面多孔
性層では熱の伝達が行われにくいことから不安定領域は
生じない。さらに、全数印字交互印字共に加熱時間が短
くても熱拡散が行われないため、インクの溶融温度を得
ることが容易で低濃度印刷も可能となることを分かる。
これにより、表面多孔性記録媒体を用いた本発明の溶融
型熱転写プリントシステムでは、全数印字でも十分高解
像度・高画質の多階調画像を得ることができ、勿論交互
印字にすればより高解像度・高画質の多階調画像を得る
ことができることを見いだした。なお、上述したように
押圧手段によって大きい圧力をかけてインクを表面多孔
性記録媒体の表面多孔性層の孔部分に浸透させる方法で
は、交互印字にする必要は必ずしもなく、全数印字でも
極めて高解像度・高画質の多階調画像を得ることができ
た。
【0019】ところで、サーマルヘッドの発熱抵抗体間
隔について着目してみると、例えばファクシミリで使用
されているサーマルヘッドの発熱抵抗体間隔は略8ドッ
ト/mmであり、視覚上十分な高解像度・高画質の多階
調画像を得るためには、発熱抵抗体間隔を8ドット/m
m以下の間隔が必要である。なお、前述のような交互印
字とすると、解像度の低下を招くことになるが、周知の
ように人間の視覚特性は解像度が低下すると階調数が上
昇するので、実用上問題はない。
【0020】次に、本発明の溶融型熱転写プリントシス
テムに用いられる、サーマルヘッドへの通電量を制御す
ることによりインクの溶融面積を制御するための階調制
御回路の一実施例の構成及び動作について説明する。図
1において、インターフェイス回路11には、テレビカ
メラ等の画像入力装置により得られた画像データをパソ
コン等で処理した入力データIdが入力される。この入
力データIdは画像データに印刷装置で必要な制御デー
タを付加したものであり、印刷する画像に対応した階調
数を表すものである。インターフェイス回路11に入力
された入力データIdの内、画像データはバッファメモ
リ12に入力され、制御データは印刷制御回路13に入
力される。印刷制御回路13は印刷装置の動作に従って
種々の制御信号を発生する。ここで、印刷装置とはサー
マルヘッド18及びインクリボン等より構成される印刷
手段をいう。
【0021】印刷制御回路13は印刷装置の動作に合わ
せてアドレスカウンタ14に開始信号を供給し、印刷装
置の動作状態、即ち、インクリボンのインクの色、いず
れの加熱パターンで印刷するか等に応じた選択信号TC
を直線性変換テーブル17に供給する。アドレスカウン
タ14はその開始信号によってアドレスADを生成し、
バッファメモリ12に供給する。バッファメモリ12は
そのアドレスADに従って、入力された画像データか
ら、図3及び図4に示すように、サーマルヘッド18の
1ライン分のデータDi(D1〜Dn)を並列/直列変
換回路15に順次出力する。なお、図3は図4の一部分
を拡大して示すものである。
【0022】ここで、バッファメモリ12より出力され
るサーマルヘッド18の1ライン分のデータDiについ
て説明する。上記のように、ライン状に形成された発熱
抵抗体を有するサーマルヘッド18を用いて階調数mを
表現する場合を考える。階調数mを表現する場合には、
それぞれの発熱抵抗体R1〜Rnには加熱量(加熱パル
ス)がm段階で与えられることになる。従って、バッフ
ァメモリ12より出力される1ライン分のデータDi
は、図4に示すように、それぞれの発熱抵抗体R1〜R
nに対応したデータD1〜Dnが、第1階調から第m階
調まで順次出力されることになる。そして、これらのデ
ータDiがそれぞれのライン(L1,L2,…)毎に順
次出力される。なお、表現階調数mは一般的に256が
よく用いられ、本実施例でも0〜255の256階調で
ある。
【0023】また、アドレスカウンタ14は、バッファ
メモリ12からサーマルヘッド18の1ライン分のデー
タDiが読み出される毎に、階調カウンタ16にパルス
を出力する。階調カウンタ16は入力されたパルスを基
に、図3及び図4に示すように、階調信号STを発生
し、並列/直列変換回路15及び直線性変換テーブル1
7に供給する。この階調信号STは、図4より分かるよ
うに、第1階調のデータDiであれば1、第2階調のデ
ータDiであれば2、第m階調のデータDiであればm
という数を表す信号である。
【0024】そして、並列/直列変換回路15は、デー
タDi(D1〜Dn)のそれぞれのデータと階調信号S
Tとを比較し、図3及び図4に示すように、D1〜Dn
が階調信号STより大きいか等しければ(Di≧ST)
1、データDiが階調信号STより小さければ(Di<
ST)0なる比較信号Ciを発生し、サーマルヘッド1
8内のシフトレジスタ19に入力する。シフトレジスタ
19にはアドレスカウンタ14から図3に示すようなク
ロックCKが入力されており、シフトレジスタ19に入
力された比較信号CiはこのクロックCKによりシフト
され、シフトレジスタ19には1ライン分の比較信号C
iが配列される。図3及び図4においては、それぞれの
階調数を、D1=m,D2=3,D3=2,D4=1,
…,Dn−1=m−2,Dn=m−3とした場合の例で
ある。第4階調ではD1〜Dnの階調数列と“4”とを
比較するので、第4階調での比較信号Ciは、図3に示
すように、“1000…11”となる。
【0025】また、アドレスカウンタ14は、図3及び
図4に示すように、バッファメモリ12からサーマルヘ
ッド18の1ライン分のデータDiが読み出される毎
に、ラッチ回路20及び直線性変換テーブル17にロー
ドパルスLDを出力する。シフトレジスタ19に配列さ
れた1ライン分の比較信号CiはこのロードパルスLD
によりラッチ回路20に記憶される。ラッチ回路20よ
り出力された比較信号Ciはゲート回路21に入力され
る。
【0026】ところで、ゲート回路21はこの比較信号
Ciによって発熱抵抗体R1〜Rnを加熱する(オン)
か加熱しない(オフ)かを表す信号を生成する。即ち、
比較信号Ciが1の時はオン、0の時はオフである。図
4に示す第1階調から第m階調までの発熱抵抗体R1〜
Rnそれぞれに対応した比較信号Ciにより、それぞれ
の発熱抵抗体R1〜Rnの加熱状態が決定される。図4
には、発熱抵抗体R1,R2,R3,R4,Rn−1,
Rnそれぞれの加熱期間tR1,tR2,tR3,tR
4,tRn−1,tRnを示している。発熱抵抗体R1
〜Rnに加熱が開始されるのは、次の階調のデータDi
が出力される時点であるので、第1階調による加熱は第
2階調から始まっている。例えば、発熱抵抗体R1では
比較信号Ciが“1111…11”であるので、発熱抵
抗体R1は第1階調〜第4階調、第m−1階調及び第m
階調で加熱(オン)、発熱抵抗体R2では比較信号Ci
が“1110…00”であるので、発熱抵抗体R2は第
1階調から第3階調までは加熱(オン)、第m−1階調
及び第m階調では非加熱(オフ)である。
【0027】一方、直線性変換テーブル17には選択信
号TC,アドレスAD,階調信号ST,ロードパルスL
Dが入力され、加熱時間設定信号SBを出力する。直線
性変換テーブル17の具体的構成の一例を図2に示す。
判別信号発生回路171には選択信号TCが入力され、
Yインク,Mインク,Cインク,Kインクに応じた判別
信号を加熱データ選択回路172及び加熱パターン選択
回路174に入力する。加熱データ選択回路172には
階調信号STが入力され、加熱データ選択回路172は
それぞれの階調信号ST毎に設定してあるカウント数を
カウンタ173に入力する。カウンタ173は入力され
るロードパルスLDによりカウントを開始し、加熱デー
タ選択回路172により設定されたカウント数をカウン
トする。加熱パターン選択回路174にはアドレスAD
が入力され、加熱パターン選択回路174は、図7に示
すそれぞれの加熱パターンとなるような信号をゲート回
路175に出力する。ゲート回路175はカウンタ17
3より出力される信号をそれぞれの加熱パターンに応じ
てゲートし、図3に示すように、加熱時間設定信号SB
を出力する。
【0028】図5は、それぞれの階調数と加熱時間との
関係を示す図である。第1階調から第m階調までの加熱
時間はそれぞれの階調毎に濃度を測定し、できるだけ直
線に近い濃度特性となるよう設定する。なお、一般に、
熱溶融性インクの溶融温度中心は約60℃で使用され
る。そして、前述の加熱データ選択回路172に設定し
てあるカウント数は、図5に示すそれぞれの階調毎の加
熱時間を基に設定する。従って、ゲート回路175より
出力される加熱時間設定信号SBのオン期間はそれぞれ
の階調毎に応じた期間で設定されることになる。
【0029】それゆえ、前述の発熱抵抗体R1〜Rnそ
れぞれの加熱期間tR1〜tRnは、それぞれの階調内
で加熱時間設定信号SBのオン・オフによりゲートさ
れ、発熱抵抗体R1〜Rnが実際に加熱されるのは、比
較信号Ciにより決定される加熱期間内の加熱時間設定
信号SBがオンの期間である。例えば、発熱抵抗体R1
の加熱期間は、図4に破線で示す如く設定される。この
ように、発熱抵抗体R1〜Rnそれぞれの加熱期間は、
第1階調〜第m階調それぞれで加熱時間設定信号SBに
より細かく設定される。
【0030】そして、ゲート回路21は、上記のよう
に、ラッチ回路20より入力された比較信号Ciと直線
性変換テーブル17より入力された加熱信号設定信号S
Bとにより決定されるそれぞれの発熱抵抗体の加熱期間
でオンのパルスを発生し、このパルスをドライバ回路2
2に供給する。従って、シフトレジスタ19,ラッチ回
路20,ゲート回路21は、サーマルヘッド18の発熱
抵抗体を加熱するためのパルスを出力するパルス出力手
段として動作する。ドライバ回路22はこのパルスに基
づいて発熱抵抗体R1〜Rnに電流を流し、インクリボ
ンを加熱して塗布されたインクを記録媒体に転写して画
像を印刷する。これにより、インクリボンに加える加熱
量を細かく設定でき、熱溶融性インクを用いて多階調表
現が実現できる。
【0031】以上詳細に説明したように、本発明の溶融
型熱転写プリントシステムは、薄膜フィルム上に熱溶融
性のインクが2.5g/m2 以下に塗布されたインクリ
ボンと、基材上に孔直径1〜10μmの表面多孔性層が
形成された表面多孔性記録媒体と、加熱時に中央部で温
度が最も高く周辺部ほど温度が低い温度勾配を有する複
数の発熱抵抗体が、発熱抵抗体間隔8ドット/mm以下
の間隔でライン状に形成されたサーマルヘッドと、この
サーマルヘッドへの通電量を制御することにより発熱抵
抗体によるインクの溶融面積を制御する階調制御回路と
を備え、その表面多孔性記録媒体にインクリボンのイン
クを密着させてサーマルヘッドを押圧すると共に、階調
制御回路によってインクの溶融面積を制御することによ
り、極めて高解像度・高画質の多階調画像を得ることが
できるのである。
【0032】本発明において、表面多孔性記録媒体では
インクが細かく分散し、インクが表面多孔性層の内部に
吸収されて多階調画像が得られる。表面多孔性層の孔直
径が大きすぎると、孔部分が抜けた転写となる。孔直径
が適切であると、インクが表面多孔性層の孔部分に吸収
されて多階調画像が得られる。孔直径が小さすぎると、
インクは表面のみの転写となる。さらに、適切な圧力を
かけるとインクが孔部分に浸透して極めて良好な多階調
画像が得られる。圧力が小さいとインクが孔部分に浸透
しにくく表面のみの転写となることがある。一方、表面
が平滑な記録媒体ではインク流れが生じ、インクが内部
に吸収されず表面のみに転写されて多階調画像が得られ
ない。
【0033】なお、複数色のインクを用いて印刷する
際、例えばY,M,C,Kの順序で転写するものとすれ
ば、図19にAで示すように、インクの溶融温度が印刷
順に高くなるよう、即ち、インク溶融温度を低い順に転
写するのが望ましい。このようにすれば、後に転写する
インクが先に転写されたインクを溶融させることになる
ので、その転写状態は図20(A)に示すように、表面
多孔性記録媒体の孔部分に十分浸透して良好な状態とな
る。従って、インクの転写状態は安定なものとなり、よ
り剥がれにくいものとなる。一方、図19にBで示すよ
うに、インクの溶融温度を高い順に転写すると、図20
(B)に示すように、後に転写するインクが十分浸透し
ないことがある。なお、インクは常温では固体であり、
加熱時に液体となることが要求され、しかも、インクリ
ボンのフィルム及び記録媒体の熱による変形もできるだ
け少なくする必要があるため、インクの溶融温度は60
〜100°Cの範囲で選定される。
【0034】また、Y,M,C,Kの順序で転写するも
のとすれば、インク溶融時の粘度は低い順にして転写す
る方がよい。これは、インク粘度が低ければ、表面多孔
性記録媒体の孔部分に浸透しやすくなるからである。粘
度は参考として数値を示すと、水1.0cp(centi-po
ise ),桐油50cp,ヒマシ油1000cpとなって
おり、溶融性インクの場合は温度により変動し、例えば
90°Cに加熱した場合、50〜200cpの範囲で選
定される。さらに、インク溶融温度及び溶融粘度を低い
順に転写するとよりよい。
【0035】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明のイ
ンクリボンは、薄膜フィルム上に複数色を1組とした熱
溶融性のインクが順次塗布されたインクリボンにおい
て、前記薄膜フィルム上に塗布されるインクの塗布量を
2.5g/m2 以下としたので、溶融型熱転写プリント
システムに用いて、極めて高解像度・高画質の多階調画
像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる階調制御回路の一実施例を示す
ブロック図である。
【図2】図1中の直線性変換テーブル17の具体的構成
を示すブロック図である。
【図3】本発明を説明するため図である。
【図4】本発明を説明するため図である。
【図5】本発明における階調数と加熱時間との関係を示
す図である。
【図6】サーマルヘッドの発熱抵抗体上の温度分布を示
す図である。
【図7】本発明を説明するための図である。
【図8】本発明に用いるインクリボンを示す図である。
【図9】インク塗布量を変化させた時のインクリボンの
加熱時間とインク濃度との関係を示す図である。
【図10】本発明に用いる表面多孔性記録媒体の断面図
である。
【図11】表面多孔性層の孔直径とインクの浸透率との
関係を示す図である。
【図12】種々の孔直径の表面多孔性層にインクを転写
した状態を示す図である。
【図13】押圧手段を備えた本発明の要部の一例の構成
を示す側面図である。
【図14】押圧手段による押圧力と表面多孔性記録媒体
への浸透率の関係を示す図である。
【図15】サーマルヘッドの発熱抵抗体の部分拡大図で
ある。
【図16】本発明における加熱パターンを示す図であ
る。
【図17】全数印字及び交互印字における発熱抵抗体上
の温度分布を説明するための図である。
【図18】加熱時間と記録紙上のインク濃度との関係を
示す図である。
【図19】インクリボンの印刷順序を説明するための図
である。
【図20】複数色のインクの転写が良好な状態と良好で
ない状態とを示す図である。
【符号の説明】
1 インクリボン 2 表面多孔性記録媒体 3 プラテンローラ 4 プランジャ(押圧手段) 11 インターフェイス回路 12 バッファメモリ(記憶手段) 13 印刷制御回路 14 アドレスカウンタ 15 並列/直列変換回路(比較手段) 16 階調カウンタ 17 直線性変換テーブル(加熱時間設定信号出力手
段) 18 サーマルヘッド 19 シフトレジスタ 20 ラッチ回路(パルス出力手段) 21 ゲート回路(パルス出力手段) 22 ドライバ回路(パルス出力手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄膜フィルム上に複数色を1組とした熱溶
    融性のインクが順次塗布されたインクリボンにおいて、 前記薄膜フィルム上に塗布されるインクの塗布量を2.
    5g/m2 以下としたことを特徴とするインクリボン。
  2. 【請求項2】前記複数色のインクにおける最後の色のイ
    ンクの溶融温度を最も高くしたことを特徴とする請求項
    1記載のインクリボン。
JP8342475A 1992-10-12 1996-12-06 インクリボン Pending JPH09183275A (ja)

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JP29920192 1992-10-12
JP4056793 1993-02-04
JP4-299201 1993-02-04
JP5-40567 1993-02-04
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