JPH0918240A - 増幅回路 - Google Patents
増幅回路Info
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- JPH0918240A JPH0918240A JP7166145A JP16614595A JPH0918240A JP H0918240 A JPH0918240 A JP H0918240A JP 7166145 A JP7166145 A JP 7166145A JP 16614595 A JP16614595 A JP 16614595A JP H0918240 A JPH0918240 A JP H0918240A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 車載用のオーディオアンプなどに用いられる
増幅回路の効率の改善に関する。 【構成】 増幅部17にそれぞれ正負の電源を供給する第
1,第2の電源回路18,19は、正/負の定電圧±Vbを増
幅部17に電源電圧として供給するバイパス回路12,15
と、正/負の定電圧±Vbを昇圧させる昇圧回路11,14
と、増幅信号ZSと正/負の定電圧±Vbとを常時検出し、
増幅信号ZSが正/負の定電圧±Vbに比して大きいときに
のみ、昇圧回路11,14を動作させて昇圧された電圧を増
幅部17に電源電圧として供給させる選択切替回路13,16
を備え、増幅部17は、入力信号ASを増幅して増幅信号ZS
を生成する信号増幅部1と、正/負の定電圧±Vbを用い
て増幅信号ZSに追従して変動する電圧を生成し、信号増
幅部1の電源電圧とする補助電源部2を備えたこと。
増幅回路の効率の改善に関する。 【構成】 増幅部17にそれぞれ正負の電源を供給する第
1,第2の電源回路18,19は、正/負の定電圧±Vbを増
幅部17に電源電圧として供給するバイパス回路12,15
と、正/負の定電圧±Vbを昇圧させる昇圧回路11,14
と、増幅信号ZSと正/負の定電圧±Vbとを常時検出し、
増幅信号ZSが正/負の定電圧±Vbに比して大きいときに
のみ、昇圧回路11,14を動作させて昇圧された電圧を増
幅部17に電源電圧として供給させる選択切替回路13,16
を備え、増幅部17は、入力信号ASを増幅して増幅信号ZS
を生成する信号増幅部1と、正/負の定電圧±Vbを用い
て増幅信号ZSに追従して変動する電圧を生成し、信号増
幅部1の電源電圧とする補助電源部2を備えたこと。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は増幅回路に関し、更に詳
しく言えば、オーディオアンプなどに用いられる増幅回
路の効率の改善を目的とする。
しく言えば、オーディオアンプなどに用いられる増幅回
路の効率の改善を目的とする。
【0002】
【従来の技術】従来例に係るオーディオアンプについて
以下で説明する。従来、一定電圧を電源電圧としていた
オーディオアンプにおいては、そのアンプの最大出力に
対応する必要があるため、常時最大出力を取り出せるほ
どの高電圧でアンプを駆動していた。
以下で説明する。従来、一定電圧を電源電圧としていた
オーディオアンプにおいては、そのアンプの最大出力に
対応する必要があるため、常時最大出力を取り出せるほ
どの高電圧でアンプを駆動していた。
【0003】このような回路では、出力が小レベルであ
ったような場合においても、上述の高電圧でアンプを駆
動するために、小レベルの出力でもアンプ内の消費電力
は必要以上に大きくなり、アンプの効率が低くなり、セ
ットのハイパワー化に伴いこの問題が顕著に現れてい
た。そこで、アンプの高効率化を図るために、電源切替
方式と称する以下のような回路が提案されていた。
ったような場合においても、上述の高電圧でアンプを駆
動するために、小レベルの出力でもアンプ内の消費電力
は必要以上に大きくなり、アンプの効率が低くなり、セ
ットのハイパワー化に伴いこの問題が顕著に現れてい
た。そこで、アンプの高効率化を図るために、電源切替
方式と称する以下のような回路が提案されていた。
【0004】この回路は、図8に示すように、スイッチ
ング回路(SW1,SW2)、アンプ(AP)、ダイオ
ード(D1,D2)、コンパレータ(CP1,CP2)
を有し、入力信号(AS)を増幅して増幅信号(ZS)
をスピーカ(SP)に出力する回路であって、±21V
の低電圧と±31Vの高電圧を生成する不図示の2系統
の電源回路を用いて、増幅信号(ZS)が小さいときに
は±21Vの電源電圧を用いて、大きいときには±31
Vの電源電圧を用いるというように増幅信号(ZS)の
大小に応じて電源電圧を切り替える回路である。
ング回路(SW1,SW2)、アンプ(AP)、ダイオ
ード(D1,D2)、コンパレータ(CP1,CP2)
を有し、入力信号(AS)を増幅して増幅信号(ZS)
をスピーカ(SP)に出力する回路であって、±21V
の低電圧と±31Vの高電圧を生成する不図示の2系統
の電源回路を用いて、増幅信号(ZS)が小さいときに
は±21Vの電源電圧を用いて、大きいときには±31
Vの電源電圧を用いるというように増幅信号(ZS)の
大小に応じて電源電圧を切り替える回路である。
【0005】すなわち、入力信号(AS)が小レベルで
±21Vを超えない場合にはスイッチング回路(SW
1,SW2)はそれぞれOFFしており、アンプ(A
P)には低電圧側の±21Vの電圧が電源電圧として印
加され、入力信号(AS)が増幅されて増幅信号(Z
S)が生成されてスピーカ(SP)に出力される。その
後、増幅信号(ZS)が大レベルとなって±21Vの電
源電圧を超えてしまうほどになると、増幅信号(ZS)
と電源電圧とを常時検出しているコンパレータ(CP
1,CP2)の出力がハイレベル(以下“H”と称す
る)になり、スイッチング回路(SW1,SW2)がそ
れぞれONし、高電圧側の±31Vの電圧がアンプ(A
P)に電源電圧として供給され、これによって増幅信号
(ZS)が生成される。
±21Vを超えない場合にはスイッチング回路(SW
1,SW2)はそれぞれOFFしており、アンプ(A
P)には低電圧側の±21Vの電圧が電源電圧として印
加され、入力信号(AS)が増幅されて増幅信号(Z
S)が生成されてスピーカ(SP)に出力される。その
後、増幅信号(ZS)が大レベルとなって±21Vの電
源電圧を超えてしまうほどになると、増幅信号(ZS)
と電源電圧とを常時検出しているコンパレータ(CP
1,CP2)の出力がハイレベル(以下“H”と称す
る)になり、スイッチング回路(SW1,SW2)がそ
れぞれONし、高電圧側の±31Vの電圧がアンプ(A
P)に電源電圧として供給され、これによって増幅信号
(ZS)が生成される。
【0006】このようにして増幅信号(ZS)の大小に
合わせて電源電圧を変化させ、小レベルのときには最大
出力よりも低い±21Vという低電圧を電源電圧として
アンプに供給することにより、常時最大出力に対応可能
な一定電圧でアンプを駆動する場合に比して消費電力の
ロスが少なくなり、効率が向上する。同様に、効率の向
上を図る目的で、以下に示すような高効率アンプと称す
る回路も提案されている。これは、増幅信号(ZS)に
一定電圧を上乗した電圧を電源電圧として、増幅信号
(ZS)の増減に応じて電源電圧を変動させながら駆動
するというものである。
合わせて電源電圧を変化させ、小レベルのときには最大
出力よりも低い±21Vという低電圧を電源電圧として
アンプに供給することにより、常時最大出力に対応可能
な一定電圧でアンプを駆動する場合に比して消費電力の
ロスが少なくなり、効率が向上する。同様に、効率の向
上を図る目的で、以下に示すような高効率アンプと称す
る回路も提案されている。これは、増幅信号(ZS)に
一定電圧を上乗した電圧を電源電圧として、増幅信号
(ZS)の増減に応じて電源電圧を変動させながら駆動
するというものである。
【0007】この高効率アンプは具体的には図9に示す
ような回路であって、アンプ(1)と、補助電源部
(2)とを有する。なお、アンプ(1)の負側には、図
9に示す補助電源部(2)と同様の構成を有する電源が
接続されているが、これは正の電源電圧(+Vc)を生
成する補助電源部(2)と構成は同一であって、負の電
源電圧(−Vc)を生成する点だけが異なるので図示せ
ず、また説明も省略する。
ような回路であって、アンプ(1)と、補助電源部
(2)とを有する。なお、アンプ(1)の負側には、図
9に示す補助電源部(2)と同様の構成を有する電源が
接続されているが、これは正の電源電圧(+Vc)を生
成する補助電源部(2)と構成は同一であって、負の電
源電圧(−Vc)を生成する点だけが異なるので図示せ
ず、また説明も省略する。
【0008】上記の回路によれば、電源が投入されると
補助電源部(2)に、±31V程度の電源電圧(±Vc
c)が印加される。次いで入力信号(AS)がアンプ
(1)によって増幅されて増幅信号(ZS)が生成され
て不図示のスピーカに出力され、同時に補助電源部
(2)にも出力される。
補助電源部(2)に、±31V程度の電源電圧(±Vc
c)が印加される。次いで入力信号(AS)がアンプ
(1)によって増幅されて増幅信号(ZS)が生成され
て不図示のスピーカに出力され、同時に補助電源部
(2)にも出力される。
【0009】するとオフセット電圧生成回路(4)によ
って増幅信号(ZS)に一定電圧が上乗されてコンパレ
ータ(7)の反転入力部(−)に入力される。一方、コ
ンパレータ(7)の非反転入力部(+)にはチョッパ電
源(8)から出力される電源電圧(+Vc)が入力され
ており、常に電源電圧(+Vc)と一定電圧が上乗され
た増幅信号(ZS)とは比較されている。
って増幅信号(ZS)に一定電圧が上乗されてコンパレ
ータ(7)の反転入力部(−)に入力される。一方、コ
ンパレータ(7)の非反転入力部(+)にはチョッパ電
源(8)から出力される電源電圧(+Vc)が入力され
ており、常に電源電圧(+Vc)と一定電圧が上乗され
た増幅信号(ZS)とは比較されている。
【0010】コンパレータ(7)の出力はチョッパ電源
(8)のスイッチング回路(SW)に接続されており、
一定電圧が上乗された増幅信号(ZS)を電源電圧(+
Vc)が下回るとコンパレータ(7)の出力がローレベ
ル(以下“L”と称する)になってスイッチング回路
(SW)がONされて電源電圧(+Vc)が上昇し、逆
に一定電圧が上乗された増幅信号(ZS)を電源電圧
(+Vc)が上回るとコンパレータ(7)の出力がハイ
レベル(以下“H”と称する)になってスイッチング回
路(SW)がOFFされて電源電圧(+Vc)が上昇す
る。
(8)のスイッチング回路(SW)に接続されており、
一定電圧が上乗された増幅信号(ZS)を電源電圧(+
Vc)が下回るとコンパレータ(7)の出力がローレベ
ル(以下“L”と称する)になってスイッチング回路
(SW)がONされて電源電圧(+Vc)が上昇し、逆
に一定電圧が上乗された増幅信号(ZS)を電源電圧
(+Vc)が上回るとコンパレータ(7)の出力がハイ
レベル(以下“H”と称する)になってスイッチング回
路(SW)がOFFされて電源電圧(+Vc)が上昇す
る。
【0011】以上の動作により、電源電圧(+Vc)は
図10に示すように増幅信号(ZS)に一定電圧が上乗
された電圧に追従するように変化しながらアンプ(1)
に供給される。この電源電圧(+Vc)を用いて、アン
プ(1)によって入力信号(AS)が増幅されて増幅信
号(ZS)がスピーカに出力される。このようにして増
幅信号(ZS)の大小に応じて電源電圧(±Vc)を変
動させることにより、常時最大出力を取り出せる高電圧
を電源電圧としてアンプを駆動するような場合に比し
て、特に小レベルの出力時における消費電力のロスを軽
減し、高効率化をはかることが可能になる。
図10に示すように増幅信号(ZS)に一定電圧が上乗
された電圧に追従するように変化しながらアンプ(1)
に供給される。この電源電圧(+Vc)を用いて、アン
プ(1)によって入力信号(AS)が増幅されて増幅信
号(ZS)がスピーカに出力される。このようにして増
幅信号(ZS)の大小に応じて電源電圧(±Vc)を変
動させることにより、常時最大出力を取り出せる高電圧
を電源電圧としてアンプを駆動するような場合に比し
て、特に小レベルの出力時における消費電力のロスを軽
減し、高効率化をはかることが可能になる。
【0012】上記の電源切替方式,高効率アンプの2つ
の回路の出力電力とアンプ内での消費電力との関係を示
すグラフを図11に示す。この図11に示すように、電
源切替方式の回路でも、高効率アンプでも、通常のAB
級アンプよりは消費電力が少なく、効率が高くなること
が示されている。
の回路の出力電力とアンプ内での消費電力との関係を示
すグラフを図11に示す。この図11に示すように、電
源切替方式の回路でも、高効率アンプでも、通常のAB
級アンプよりは消費電力が少なく、効率が高くなること
が示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図11に
示すように、上記の電源切替方式の回路では、出力電力
が大きくなると高効率アンプよりもアンプ内での消費電
力が大きくなってしまい、また出力電力が低いときには
逆に高効率アンプの方が電源切替方式の回路よりも消費
電力が大きくなってしまうというような欠点が双方の回
路にあった。
示すように、上記の電源切替方式の回路では、出力電力
が大きくなると高効率アンプよりもアンプ内での消費電
力が大きくなってしまい、また出力電力が低いときには
逆に高効率アンプの方が電源切替方式の回路よりも消費
電力が大きくなってしまうというような欠点が双方の回
路にあった。
【0014】よって、この両者の欠点を補いつつ、さら
なる消費電力の低減、効率の改善を図ることができる増
幅回路が望まれていた。
なる消費電力の低減、効率の改善を図ることができる増
幅回路が望まれていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の欠点
に鑑み成されたもので、図1に示すように、入力信号を
増幅して増幅信号を出力する増幅部と、正の定電圧を増
幅部に供給する第1の電源回路と、負の定電圧を増幅部
に供給する第2の電源回路とを有し、かつ前記第1,第
2の電源回路は、前記正/負の定電圧を前記増幅部に電
源電圧として供給するバイパス回路と、前記正/負の定
電圧を昇圧させ、昇圧電圧を生成する昇圧回路と、前記
増幅信号と前記正/負の定電圧とを常時検出し、前記増
幅信号が前記正/負の定電圧に比して大きいときにの
み、前記昇圧回路を動作させて前記昇圧電圧を前記増幅
部に電源電圧として供給させる選択切替回路を備え、か
つ前記増幅部は、前記入力信号を増幅して前記増幅信号
を生成する信号増幅部と、前記正/負の定電圧を用いて
増幅信号に追従して変動する電圧を生成し、前記信号増
幅部の電源電圧とする補助電源部を備えたことにより、
従来の電源切替方式や、高効率アンプなどの回路に比し
て、さらなる消費電力の低減、効率の向上が可能になる
増幅回路を提供するものである。
に鑑み成されたもので、図1に示すように、入力信号を
増幅して増幅信号を出力する増幅部と、正の定電圧を増
幅部に供給する第1の電源回路と、負の定電圧を増幅部
に供給する第2の電源回路とを有し、かつ前記第1,第
2の電源回路は、前記正/負の定電圧を前記増幅部に電
源電圧として供給するバイパス回路と、前記正/負の定
電圧を昇圧させ、昇圧電圧を生成する昇圧回路と、前記
増幅信号と前記正/負の定電圧とを常時検出し、前記増
幅信号が前記正/負の定電圧に比して大きいときにの
み、前記昇圧回路を動作させて前記昇圧電圧を前記増幅
部に電源電圧として供給させる選択切替回路を備え、か
つ前記増幅部は、前記入力信号を増幅して前記増幅信号
を生成する信号増幅部と、前記正/負の定電圧を用いて
増幅信号に追従して変動する電圧を生成し、前記信号増
幅部の電源電圧とする補助電源部を備えたことにより、
従来の電源切替方式や、高効率アンプなどの回路に比し
て、さらなる消費電力の低減、効率の向上が可能になる
増幅回路を提供するものである。
【0016】
【作 用】本発明によれば、図1に示すように、正の定
電圧を増幅部に供給する第1の電源回路と、負の定電圧
を増幅部に供給する第2の電源回路とを有し、かつ第
1,第2の電源回路は、バイパス回路と、昇圧回路と、
選択切替回路を備え、増幅部は、信号増幅部と、補助電
源部を備えている。
電圧を増幅部に供給する第1の電源回路と、負の定電圧
を増幅部に供給する第2の電源回路とを有し、かつ第
1,第2の電源回路は、バイパス回路と、昇圧回路と、
選択切替回路を備え、増幅部は、信号増幅部と、補助電
源部を備えている。
【0017】このため、出力が大レベルの場合には、選
択切替回路によって昇圧回路が動作し、正/負の定電圧
が昇圧回路によって昇圧されて増幅部に供給され、増幅
部の補助電源部で増幅信号に追従して変動する電圧がこ
の昇圧された電圧から生成され、信号増幅部に電源電圧
として供給されるので、従来の高効率アンプと同様にし
て、小レベルの信号が入力されたときには信号増幅部に
供給される電源電圧を低電圧とし、大レベルの信号が入
力されたときには信号増幅部へ供給される電源電圧を高
電圧とすることにより、消費電力のロスが低減出来るの
で、電源電圧を一定電圧としていた場合に比して効率が
向上し、図2に示すように、従来の高効率アンプにおい
て出力が大レベルである場合と同様の効率を得ることが
できる。
択切替回路によって昇圧回路が動作し、正/負の定電圧
が昇圧回路によって昇圧されて増幅部に供給され、増幅
部の補助電源部で増幅信号に追従して変動する電圧がこ
の昇圧された電圧から生成され、信号増幅部に電源電圧
として供給されるので、従来の高効率アンプと同様にし
て、小レベルの信号が入力されたときには信号増幅部に
供給される電源電圧を低電圧とし、大レベルの信号が入
力されたときには信号増幅部へ供給される電源電圧を高
電圧とすることにより、消費電力のロスが低減出来るの
で、電源電圧を一定電圧としていた場合に比して効率が
向上し、図2に示すように、従来の高効率アンプにおい
て出力が大レベルである場合と同様の効率を得ることが
できる。
【0018】また、出力が小レベルの際には第1,第2
の電源回路内でバイパス回路を介して正/負の定電圧が
直接増幅部に供給され、増幅部の補助電源部で、増幅信
号に追従して変動する電圧が正/負の定電圧から生成さ
れ、信号増幅部に電源電圧として供給される。これによ
り、出力が大レベルの場合に比して増幅部に供給される
電圧は低くなり、この低電圧を用いて、増幅信号に追従
して変動する電圧で信号増幅部を駆動しているので、常
に最大出力を取り出せる高電圧から、信号に追従するよ
うな電源電圧を生成していた従来の高効率アンプに比し
て回路内での消費電力が少なくてすむので、効率が向上
し、図2に示すように電源切替方式の回路において出力
が小レベルである場合とほぼ同等の効率を得ることが可
能になる。
の電源回路内でバイパス回路を介して正/負の定電圧が
直接増幅部に供給され、増幅部の補助電源部で、増幅信
号に追従して変動する電圧が正/負の定電圧から生成さ
れ、信号増幅部に電源電圧として供給される。これによ
り、出力が大レベルの場合に比して増幅部に供給される
電圧は低くなり、この低電圧を用いて、増幅信号に追従
して変動する電圧で信号増幅部を駆動しているので、常
に最大出力を取り出せる高電圧から、信号に追従するよ
うな電源電圧を生成していた従来の高効率アンプに比し
て回路内での消費電力が少なくてすむので、効率が向上
し、図2に示すように電源切替方式の回路において出力
が小レベルである場合とほぼ同等の効率を得ることが可
能になる。
【0019】以上のようにして、出力が小レベルのとき
には、従来の高効率アンプよりも効率の高い電源切替方
式とほぼ同等の効率を得ることができ、逆に出力が大レ
ベルのときには、従来の電源切替方式よりも効率の高い
高効率アンプとほぼ同等の効率を得ることができるの
で、従来の高効率アンプ、電源切替方式の双方の欠点を
補いつつ、さらなる消費電力の低減、効率の改善を図る
ことが可能になる。
には、従来の高効率アンプよりも効率の高い電源切替方
式とほぼ同等の効率を得ることができ、逆に出力が大レ
ベルのときには、従来の電源切替方式よりも効率の高い
高効率アンプとほぼ同等の効率を得ることができるの
で、従来の高効率アンプ、電源切替方式の双方の欠点を
補いつつ、さらなる消費電力の低減、効率の改善を図る
ことが可能になる。
【0020】また、複数の電源系が必要であった電源切
替方式の回路と異なり、単一の電源系で回路構成するこ
とができるので、回路構成が簡単になり、コストの低減
が可能になる。なお、本発明に係る増幅回路において、
昇圧回路は、スイッチング回路を備えた昇圧チョッパで
あって、選択切替回路は増幅信号と定電圧とを常時検出
し、定電圧と増幅信号との差が小さいときに、昇圧回路
を動作させ、定電圧と増幅信号との差が大きいときに昇
圧回路の動作を停止させている。
替方式の回路と異なり、単一の電源系で回路構成するこ
とができるので、回路構成が簡単になり、コストの低減
が可能になる。なお、本発明に係る増幅回路において、
昇圧回路は、スイッチング回路を備えた昇圧チョッパで
あって、選択切替回路は増幅信号と定電圧とを常時検出
し、定電圧と増幅信号との差が小さいときに、昇圧回路
を動作させ、定電圧と増幅信号との差が大きいときに昇
圧回路の動作を停止させている。
【0021】これにより、増幅信号が大きくなって定電
圧と増幅信号との電位差が小さくなり、定電圧の方が増
幅信号よりも大きいものの、放置しておけば増幅信号が
定電圧を上回ろうとして出力がクリップしてしまうよう
なときでも、選択切替回路によって昇圧回路を動作させ
て定電圧を昇圧させて増幅部の電源電圧とすることによ
り、出力のクリップを防止することが可能になる。
圧と増幅信号との電位差が小さくなり、定電圧の方が増
幅信号よりも大きいものの、放置しておけば増幅信号が
定電圧を上回ろうとして出力がクリップしてしまうよう
なときでも、選択切替回路によって昇圧回路を動作させ
て定電圧を昇圧させて増幅部の電源電圧とすることによ
り、出力のクリップを防止することが可能になる。
【0022】さらに、本発明に係る増幅回路において、
補助電源部は、図3に示すように増幅信号の勾配を検出
して、増幅信号と増幅信号の勾配との加算結果に追従し
て変化する電圧を生成し、これを信号増幅部の電源電圧
としている。本発明の補助電源部において、単に増幅信
号に一定電圧を上乗させるだけでは、勾配が急峻な入力
信号が増幅部に入力されて増幅されると、その増幅信号
の急峻な変化に補助電源部が追従しきれずに、信号が急
峻に変化するときに本来増幅信号よりも高いはずの電源
電圧が増幅信号を下回ってしまい、アンプの出力が歪ん
でしまうことがある。
補助電源部は、図3に示すように増幅信号の勾配を検出
して、増幅信号と増幅信号の勾配との加算結果に追従し
て変化する電圧を生成し、これを信号増幅部の電源電圧
としている。本発明の補助電源部において、単に増幅信
号に一定電圧を上乗させるだけでは、勾配が急峻な入力
信号が増幅部に入力されて増幅されると、その増幅信号
の急峻な変化に補助電源部が追従しきれずに、信号が急
峻に変化するときに本来増幅信号よりも高いはずの電源
電圧が増幅信号を下回ってしまい、アンプの出力が歪ん
でしまうことがある。
【0023】しかしながら、この場合には増幅信号と、
増幅信号の勾配の加算結果に追従して変化する電源電圧
を補助電源部が生成することで、信号の変化が急峻な時
にはその勾配は大きくなり、この大きな勾配を増幅信号
に加算し、更に一定電圧を上乗して電源電圧を生成して
いるので、信号が急峻に変化するときにも常に電源電圧
は増幅信号を上回ることになる。
増幅信号の勾配の加算結果に追従して変化する電源電圧
を補助電源部が生成することで、信号の変化が急峻な時
にはその勾配は大きくなり、この大きな勾配を増幅信号
に加算し、更に一定電圧を上乗して電源電圧を生成して
いるので、信号が急峻に変化するときにも常に電源電圧
は増幅信号を上回ることになる。
【0024】従って、上述の本発明の本来の作用効果に
加えて、信号の変化に余裕をもって追従する電源電圧を
生成することができ、本来増幅信号よりも高くなければ
ならない電源電圧が増幅信号を下回ろうとしてアンプの
出力が歪んでしまう事態を極力抑止することが可能にな
る。
加えて、信号の変化に余裕をもって追従する電源電圧を
生成することができ、本来増幅信号よりも高くなければ
ならない電源電圧が増幅信号を下回ろうとしてアンプの
出力が歪んでしまう事態を極力抑止することが可能にな
る。
【0025】
【実施例】以下で本発明の実施例(出力50W)につい
て図面を参照しながら説明する。 (1)第1の実施例 本発明の第1の実施例のオーディオアンプは、図1に示
すように高効率アンプ(17),第1の電源回路(1
8),第2の電源回路(19)を有し、入力信号(A
S)を増幅して増幅信号(ZS)を生成し、スピーカ
(SP)に出力する回路である。
て図面を参照しながら説明する。 (1)第1の実施例 本発明の第1の実施例のオーディオアンプは、図1に示
すように高効率アンプ(17),第1の電源回路(1
8),第2の電源回路(19)を有し、入力信号(A
S)を増幅して増幅信号(ZS)を生成し、スピーカ
(SP)に出力する回路である。
【0026】第1の電源回路(18)は図1に示すよう
に、昇圧チョッパ(11),バイパス回路(12)及び
コンパレータ(13)を有し、高効率アンプ(17)に
正の電源電圧(+Vcc)を供給する回路である。昇圧
チョッパ(11)は昇圧回路の一例であって、コイル
(L11),ダイオード(D11),コンデンサ(C1
1)及びスイッチング回路(SW11)を有し、+21
V程度の定電圧(Vb)を昇圧させる回路である。
に、昇圧チョッパ(11),バイパス回路(12)及び
コンパレータ(13)を有し、高効率アンプ(17)に
正の電源電圧(+Vcc)を供給する回路である。昇圧
チョッパ(11)は昇圧回路の一例であって、コイル
(L11),ダイオード(D11),コンデンサ(C1
1)及びスイッチング回路(SW11)を有し、+21
V程度の定電圧(Vb)を昇圧させる回路である。
【0027】バイパス回路(12)は、昇圧チョッパ
(11)と並列接続されたダイオード(D12)からな
り、定電圧(+Vb)をそのまま高効率アンプ(17)
に伝達する回路である。コンパレータ(13)は、選択
切替回路の一例であって、増幅信号(ZS)と、図1の
a点の電位すなわち正の電源電圧(+Vcc)を常時検
出し、これらの電位差(+Vcc−ZS)が所定の電圧
(5V)以下になったときに、スイッチング回路(SW
11)のON/OFF動作を開始させ、この差が所定の
電圧(5V)以上になったときにスイッチング回路(S
W11)のON/OFF動作を停止させ、スイッチング
回路(SW11)をOFFさせるものである。
(11)と並列接続されたダイオード(D12)からな
り、定電圧(+Vb)をそのまま高効率アンプ(17)
に伝達する回路である。コンパレータ(13)は、選択
切替回路の一例であって、増幅信号(ZS)と、図1の
a点の電位すなわち正の電源電圧(+Vcc)を常時検
出し、これらの電位差(+Vcc−ZS)が所定の電圧
(5V)以下になったときに、スイッチング回路(SW
11)のON/OFF動作を開始させ、この差が所定の
電圧(5V)以上になったときにスイッチング回路(S
W11)のON/OFF動作を停止させ、スイッチング
回路(SW11)をOFFさせるものである。
【0028】第2の電源回路(19)は図1に示すよう
に、昇圧チョッパ(14),バイパス回路(15)及び
コンパレータ(16)を有し、高効率アンプ(17)に
負の電源電圧(−Vcc)を供給する回路である。昇圧
チョッパ(14)は昇圧回路の一例であって、コイル
(L21),ダイオード(D21),コンデンサ(C2
1)及びスイッチング回路(SW21)を有し、−21
V程度の定電圧(−Vb)を昇圧させる回路である。
に、昇圧チョッパ(14),バイパス回路(15)及び
コンパレータ(16)を有し、高効率アンプ(17)に
負の電源電圧(−Vcc)を供給する回路である。昇圧
チョッパ(14)は昇圧回路の一例であって、コイル
(L21),ダイオード(D21),コンデンサ(C2
1)及びスイッチング回路(SW21)を有し、−21
V程度の定電圧(−Vb)を昇圧させる回路である。
【0029】バイパス回路(15)は、昇圧チョッパ
(13)と並列接続されたダイオード(D22)からな
り、定電圧(−Vb)をそのまま高効率アンプ(17)
に伝達する回路である。コンパレータ(16)は、選択
切替回路の一例であって、増幅信号(ZS)と、図1の
b点の電位すなわち負の電源電圧(−Vcc)を常時検
出し、これらの電位差(−Vcc−ZS)が所定の電圧
(5V)以下になったときに、スイッチング回路(SW
21)のON/OFF動作を開始させ、この差が所定の
電圧(5V)以上になったときにスイッチング回路(S
W21)のON/OFF動作を停止させ、スイッチング
回路(SW21)をOFFさせるものである。
(13)と並列接続されたダイオード(D22)からな
り、定電圧(−Vb)をそのまま高効率アンプ(17)
に伝達する回路である。コンパレータ(16)は、選択
切替回路の一例であって、増幅信号(ZS)と、図1の
b点の電位すなわち負の電源電圧(−Vcc)を常時検
出し、これらの電位差(−Vcc−ZS)が所定の電圧
(5V)以下になったときに、スイッチング回路(SW
21)のON/OFF動作を開始させ、この差が所定の
電圧(5V)以上になったときにスイッチング回路(S
W21)のON/OFF動作を停止させ、スイッチング
回路(SW21)をOFFさせるものである。
【0030】高効率アンプ(17)は、増幅部の一例で
あって、自身に入力される入力信号(AS)を増幅して
増幅信号(ZS)を生成し、4Ωのスピーカ(SP)に
出力する回路である。このアンプは図9に示すように信
号増幅部の一例であるアンプ(1)と、補助電源部
(2)とを有する。なお、アンプ(1)の負側には、補
助電源部(2)と同様の構成を有する電源が接続されて
いるが、これは正の電源電圧(+Vc)を生成する補助
電源部(2)と構成は同一であって、負の電源電圧(−
Vc)を生成する点だけが異なるので図示せず、また説
明も省略する。
あって、自身に入力される入力信号(AS)を増幅して
増幅信号(ZS)を生成し、4Ωのスピーカ(SP)に
出力する回路である。このアンプは図9に示すように信
号増幅部の一例であるアンプ(1)と、補助電源部
(2)とを有する。なお、アンプ(1)の負側には、補
助電源部(2)と同様の構成を有する電源が接続されて
いるが、これは正の電源電圧(+Vc)を生成する補助
電源部(2)と構成は同一であって、負の電源電圧(−
Vc)を生成する点だけが異なるので図示せず、また説
明も省略する。
【0031】アンプ(1)は、後述の電源電圧(+V
c)を用いて、入力信号(AS)を増幅して増幅信号
(ZS)を出力するものである。これはそれぞれ入力信
号(AS)を電圧増幅する電圧増幅部と、電圧増幅部の
出力を電流増幅する電流増幅部を有する(図示せず)。
補助電源部(2)はオフセット電圧生成回路(4)と、
コンパレータ(7)と、チョッパ電源(8)とを有する
回路であって、単一の直流電圧(+Vcc)を、増幅信
号(ZS)の増減に応じて変化させてアンプ(1)に供
給するものである。具体的には、増幅信号(ZS)に、
オフセット電圧生成回路(4)によって生成されるオフ
セット電圧を上乗し、この電圧に追従するように変化す
る正の電源電圧(+Vc)を供給している。
c)を用いて、入力信号(AS)を増幅して増幅信号
(ZS)を出力するものである。これはそれぞれ入力信
号(AS)を電圧増幅する電圧増幅部と、電圧増幅部の
出力を電流増幅する電流増幅部を有する(図示せず)。
補助電源部(2)はオフセット電圧生成回路(4)と、
コンパレータ(7)と、チョッパ電源(8)とを有する
回路であって、単一の直流電圧(+Vcc)を、増幅信
号(ZS)の増減に応じて変化させてアンプ(1)に供
給するものである。具体的には、増幅信号(ZS)に、
オフセット電圧生成回路(4)によって生成されるオフ
セット電圧を上乗し、この電圧に追従するように変化す
る正の電源電圧(+Vc)を供給している。
【0032】以下で上記回路の動作について説明する。
なお、以下では正の電源電圧の供給動作、すなわち第1
の電源回路(18)から高効率アンプ(17)に正の電
源電圧(+Vcc)が供給される際の動作について説明
する。負の電源電圧の供給動作、すなわち第2の電源回
路(19)から高効率アンプ(17)に負の電源電圧
(−Vcc)が供給される際の動作については、正の電
源電圧の供給動作と同様なので、説明を省略する。
なお、以下では正の電源電圧の供給動作、すなわち第1
の電源回路(18)から高効率アンプ(17)に正の電
源電圧(+Vcc)が供給される際の動作について説明
する。負の電源電圧の供給動作、すなわち第2の電源回
路(19)から高効率アンプ(17)に負の電源電圧
(−Vcc)が供給される際の動作については、正の電
源電圧の供給動作と同様なので、説明を省略する。
【0033】まず、電源が投入されると、不図示の電源
回路から+21Vの定電圧(+Vb)が印加される。こ
のときにはスイッチング回路(SW11)はOFFして
おり、アンプ(13)には、定電圧(Vb)がバイパス
回路(14)を経由してそのまま正の電源電圧(+Vc
c)として供給され、これを用いて入力信号(AS)が
増幅されて、アンプ(13)より増幅信号(ZS)が生
成される。
回路から+21Vの定電圧(+Vb)が印加される。こ
のときにはスイッチング回路(SW11)はOFFして
おり、アンプ(13)には、定電圧(Vb)がバイパス
回路(14)を経由してそのまま正の電源電圧(+Vc
c)として供給され、これを用いて入力信号(AS)が
増幅されて、アンプ(13)より増幅信号(ZS)が生
成される。
【0034】コンパレータ(15)によって図1のa点
の電位すなわち正の電源電圧(+Vcc)と、増幅信号
(ZS)との電位差(+Vcc−ZS)は常時検出され
ており、この電位差(+Vcc−ZS)が予め決められ
た所定の電圧(本実施例では5V)以上であるかそうで
ないかで回路の動作が異なる。以下でその2つの場合に
分けて説明する。
の電位すなわち正の電源電圧(+Vcc)と、増幅信号
(ZS)との電位差(+Vcc−ZS)は常時検出され
ており、この電位差(+Vcc−ZS)が予め決められ
た所定の電圧(本実施例では5V)以上であるかそうで
ないかで回路の動作が異なる。以下でその2つの場合に
分けて説明する。
【0035】(a)増幅信号が小レベルで電位差(+V
cc−ZS)が5V以上の場合 このとき、コンパレータ(15)はスイッチング回路
(SW11)の動作を停止させており、定電圧(Vb)
はバイパス回路(14)を介して、図9に示すアンプ
(13)の補助電源部(2)に供給される。次いで入力
信号(AS)がアンプ(1)によって増幅されて増幅信
号(ZS)が生成されて不図示のスピーカに出力され、
同時に補助電源部(2)にも出力される。
cc−ZS)が5V以上の場合 このとき、コンパレータ(15)はスイッチング回路
(SW11)の動作を停止させており、定電圧(Vb)
はバイパス回路(14)を介して、図9に示すアンプ
(13)の補助電源部(2)に供給される。次いで入力
信号(AS)がアンプ(1)によって増幅されて増幅信
号(ZS)が生成されて不図示のスピーカに出力され、
同時に補助電源部(2)にも出力される。
【0036】するとオフセット電圧生成回路(4)によ
って増幅信号(ZS)に一定電圧が上乗されてコンパレ
ータ(7)の反転入力部(−)に入力される。一方、コ
ンパレータ(7)の非反転入力部(+)にはチョッパ電
源(8)から出力される電源電圧(+Vc)が入力され
ており、常に電源電圧(+Vc)と、一定電圧が上乗さ
れた増幅信号(ZS)とは比較されている。
って増幅信号(ZS)に一定電圧が上乗されてコンパレ
ータ(7)の反転入力部(−)に入力される。一方、コ
ンパレータ(7)の非反転入力部(+)にはチョッパ電
源(8)から出力される電源電圧(+Vc)が入力され
ており、常に電源電圧(+Vc)と、一定電圧が上乗さ
れた増幅信号(ZS)とは比較されている。
【0037】コンパレータ(7)の出力はチョッパ電源
(8)のスイッチング回路(SW)に接続されており、
一定電圧が上乗された増幅信号(ZS)を電源電圧(+
Vc)が下回るとコンパレータ(7)の出力がローレベ
ル(以下“L”と称する)になってスイッチング回路
(SW)がONされて電源電圧(+Vc)が上昇し、逆
に一定電圧が上乗された増幅信号(ZS)を電源電圧
(+Vc)が上回るとコンパレータ(7)の出力がハイ
レベル(以下“H”と称する)になってスイッチング回
路(SW)がOFFされて電源電圧(+Vc)が上昇す
る。
(8)のスイッチング回路(SW)に接続されており、
一定電圧が上乗された増幅信号(ZS)を電源電圧(+
Vc)が下回るとコンパレータ(7)の出力がローレベ
ル(以下“L”と称する)になってスイッチング回路
(SW)がONされて電源電圧(+Vc)が上昇し、逆
に一定電圧が上乗された増幅信号(ZS)を電源電圧
(+Vc)が上回るとコンパレータ(7)の出力がハイ
レベル(以下“H”と称する)になってスイッチング回
路(SW)がOFFされて電源電圧(+Vc)が上昇す
る。
【0038】以上の動作により、電源電圧(+Vc)は
図10に示すように増幅信号(ZS)に一定電圧が上乗
された電圧に追従するように変化しながらアンプ(1)
に供給される。この電源電圧(+Vc)を用いて、アン
プ(1)によって入力信号(AS)が増幅されて増幅信
号(ZS)がスピーカに出力される。これにより、増幅
信号(ZS)が小レベルの出力である場合には、±21
V程度の定電圧(±Vb)をそのまま高効率アンプ(1
7)の電源電圧(±Vcc)とし、この電源電圧(±V
cc)から増幅信号(ZS)に追従する電源電圧(±V
c)が補助電源部(2)で生成され、この電源電圧(±
Vc)によってアンプ(1)が駆動されることになる。
図10に示すように増幅信号(ZS)に一定電圧が上乗
された電圧に追従するように変化しながらアンプ(1)
に供給される。この電源電圧(+Vc)を用いて、アン
プ(1)によって入力信号(AS)が増幅されて増幅信
号(ZS)がスピーカに出力される。これにより、増幅
信号(ZS)が小レベルの出力である場合には、±21
V程度の定電圧(±Vb)をそのまま高効率アンプ(1
7)の電源電圧(±Vcc)とし、この電源電圧(±V
cc)から増幅信号(ZS)に追従する電源電圧(±V
c)が補助電源部(2)で生成され、この電源電圧(±
Vc)によってアンプ(1)が駆動されることになる。
【0039】(b)増幅信号が大レベルで電位差(+V
cc−ZS)が5V以下の場合 増幅信号(ZS)のレベルが大出力になり、図1のa点
の電位すなわち正の電源電圧(+Vcc)と増幅信号
(ZS)との電位差(+Vcc−ZS)が所定の電圧
(5V)以下になると、コンパレータ(15)がスイッ
チング回路(SW11)のON/OFF動作を開始させ
る。
cc−ZS)が5V以下の場合 増幅信号(ZS)のレベルが大出力になり、図1のa点
の電位すなわち正の電源電圧(+Vcc)と増幅信号
(ZS)との電位差(+Vcc−ZS)が所定の電圧
(5V)以下になると、コンパレータ(15)がスイッ
チング回路(SW11)のON/OFF動作を開始させ
る。
【0040】すると、スイッチング回路(SW11)の
ON/OFF動作によって昇圧チョッパ(12)が動作
して、±21V程度の定電圧(±Vb)を昇圧させて±
31V程度の高電圧を生成する。こうして昇圧チョッパ
(12)によって昇圧された±31V程度の高電圧がア
ンプ(13)の補助電源部(2)に電源電圧として供給
される。
ON/OFF動作によって昇圧チョッパ(12)が動作
して、±21V程度の定電圧(±Vb)を昇圧させて±
31V程度の高電圧を生成する。こうして昇圧チョッパ
(12)によって昇圧された±31V程度の高電圧がア
ンプ(13)の補助電源部(2)に電源電圧として供給
される。
【0041】次いで入力信号(AS)がアンプ(1)に
よって増幅されて増幅信号(ZS)が生成されて不図示
のスピーカに出力され、同時に補助電源部(2)にも出
力される。その後は、増幅信号が小レベルのときと同様
の動作を経て、図3に示すように増幅信号(ZS)に一
定電圧が上乗された電圧に追従するように変化する電源
電圧(+Vc)がアンプ(1)に供給される。この電源
電圧(+Vc)を用いて、アンプ(1)によって入力信
号(AS)が増幅されて増幅信号(ZS)がスピーカに
出力される。
よって増幅されて増幅信号(ZS)が生成されて不図示
のスピーカに出力され、同時に補助電源部(2)にも出
力される。その後は、増幅信号が小レベルのときと同様
の動作を経て、図3に示すように増幅信号(ZS)に一
定電圧が上乗された電圧に追従するように変化する電源
電圧(+Vc)がアンプ(1)に供給される。この電源
電圧(+Vc)を用いて、アンプ(1)によって入力信
号(AS)が増幅されて増幅信号(ZS)がスピーカに
出力される。
【0042】これにより、増幅信号(ZS)が大レベル
の出力で有る場合には、±21V程度の定電圧(±V
b)が±31V程度まで昇圧され、この昇圧された電圧
が高効率アンプ(17)の電源電圧(±Vcc)とさ
れ、この±31V程度の電源電圧(±Vcc)から増幅
信号(ZS)に追従する電源電圧(±Vc)が補助電源
部(2)で生成され、この電源電圧(±Vc)によって
アンプ(1)が駆動されることになる。
の出力で有る場合には、±21V程度の定電圧(±V
b)が±31V程度まで昇圧され、この昇圧された電圧
が高効率アンプ(17)の電源電圧(±Vcc)とさ
れ、この±31V程度の電源電圧(±Vcc)から増幅
信号(ZS)に追従する電源電圧(±Vc)が補助電源
部(2)で生成され、この電源電圧(±Vc)によって
アンプ(1)が駆動されることになる。
【0043】以上説明したように、本実施例に係る増幅
回路によれば、増幅信号(ZS)の出力が大レベルで、
定電圧(+Vc)との差が5V以内になった場合には、
コンパレータ(13)によって昇圧チョッパ(12)が
動作し、21V程度の正の定電圧(+Vb)が昇圧チョ
ッパ(12)回路によって昇圧され、補助電源部(2)
で増幅信号(ZS)に追従して変動する電圧(+Vc)
がこの昇圧された電圧から生成され、アンプ(1)の電
源電圧(+Vc)として供給される。
回路によれば、増幅信号(ZS)の出力が大レベルで、
定電圧(+Vc)との差が5V以内になった場合には、
コンパレータ(13)によって昇圧チョッパ(12)が
動作し、21V程度の正の定電圧(+Vb)が昇圧チョ
ッパ(12)回路によって昇圧され、補助電源部(2)
で増幅信号(ZS)に追従して変動する電圧(+Vc)
がこの昇圧された電圧から生成され、アンプ(1)の電
源電圧(+Vc)として供給される。
【0044】これにより、従来の高効率アンプと同様に
して、小レベルの増幅信号(ZS)が出力されたときに
はアンプ(1)に供給される電源電圧(+Vc)を低電
圧とし、大レベルの信号が入力されたときには高電圧と
することにより、消費電力のロスが低減出来るので、ア
ンプの電源電圧を一定電圧としていた場合に比して、効
率の向上が可能になり、この場合には図2に示すよう
に、従来の高効率アンプにおいて出力が大レベルである
場合と同様の効率を得ることができる。
して、小レベルの増幅信号(ZS)が出力されたときに
はアンプ(1)に供給される電源電圧(+Vc)を低電
圧とし、大レベルの信号が入力されたときには高電圧と
することにより、消費電力のロスが低減出来るので、ア
ンプの電源電圧を一定電圧としていた場合に比して、効
率の向上が可能になり、この場合には図2に示すよう
に、従来の高効率アンプにおいて出力が大レベルである
場合と同様の効率を得ることができる。
【0045】また、出力が小レベルの際にはバイパス回
路(12)を介して21V程度の正の定電圧(+Vb)
がアンプ(1)の電源電圧(+Vcc)として直接アン
プ(1)に供給され、増幅信号(ZS)に追従して変動
する電圧(+Vc)がこの電源電圧(+Vcc)から生
成され、アンプ(1)の電源電圧として供給される。こ
れにより、出力が大レベルの場合に比してアンプ(1)
に供給される電圧は21Vと低くなり、この電圧を用い
て、増幅信号(ZS)に追従して変動する電圧(+V
c)でアンプ(1)を駆動しているので、常に最大出力
を取り出せる±31V程度の高電圧から、増幅信号(Z
S)に追従するような電源電圧(+Vc)を生成してい
た従来の高効率アンプに比して、回路内での消費電力が
少なくてすむため効率が向上し、図2に示すように電源
切替方式の回路において出力が小レベルである場合とほ
ぼ同等の効率を得ることが可能になる。
路(12)を介して21V程度の正の定電圧(+Vb)
がアンプ(1)の電源電圧(+Vcc)として直接アン
プ(1)に供給され、増幅信号(ZS)に追従して変動
する電圧(+Vc)がこの電源電圧(+Vcc)から生
成され、アンプ(1)の電源電圧として供給される。こ
れにより、出力が大レベルの場合に比してアンプ(1)
に供給される電圧は21Vと低くなり、この電圧を用い
て、増幅信号(ZS)に追従して変動する電圧(+V
c)でアンプ(1)を駆動しているので、常に最大出力
を取り出せる±31V程度の高電圧から、増幅信号(Z
S)に追従するような電源電圧(+Vc)を生成してい
た従来の高効率アンプに比して、回路内での消費電力が
少なくてすむため効率が向上し、図2に示すように電源
切替方式の回路において出力が小レベルである場合とほ
ぼ同等の効率を得ることが可能になる。
【0046】以上のようにして、出力が小レベルのとき
には、従来の高効率アンプよりも効率の高い電源切替方
式の回路とほぼ同等の効率を得ることができ、逆に出力
が大レベルのときには、従来の電源切替方式よりも効率
の高い高効率アンプとほぼ同等の効率を得ることができ
るので、従来の高効率アンプ、電源切替方式の双方の欠
点を補いつつ、さらなる消費電力の低減、効率の改善を
図ることが可能になる。
には、従来の高効率アンプよりも効率の高い電源切替方
式の回路とほぼ同等の効率を得ることができ、逆に出力
が大レベルのときには、従来の電源切替方式よりも効率
の高い高効率アンプとほぼ同等の効率を得ることができ
るので、従来の高効率アンプ、電源切替方式の双方の欠
点を補いつつ、さらなる消費電力の低減、効率の改善を
図ることが可能になる。
【0047】また、図8に示す複数の電源系が必要であ
った電源切替方式の回路と異なり、単一の電源系で回路
構成することができるので、回路構成が簡単になり、コ
ストの低減が可能になる。なお、本発明に係る増幅回路
ではコンパレータ(13)は増幅信号(ZS)と正の電
源電圧(+Vcc)とを常時検出し、これらの電位差
(+Vcc−ZS)が5V以下になったときに昇圧チョ
ッパ(12)を動作させ、これらの電位差(+Vcc−
ZS)が5V以上になったときに昇圧チョッパ(12)
の動作を停止させている。
った電源切替方式の回路と異なり、単一の電源系で回路
構成することができるので、回路構成が簡単になり、コ
ストの低減が可能になる。なお、本発明に係る増幅回路
ではコンパレータ(13)は増幅信号(ZS)と正の電
源電圧(+Vcc)とを常時検出し、これらの電位差
(+Vcc−ZS)が5V以下になったときに昇圧チョ
ッパ(12)を動作させ、これらの電位差(+Vcc−
ZS)が5V以上になったときに昇圧チョッパ(12)
の動作を停止させている。
【0048】これにより、増幅信号(ZS)が大きくな
り、正の電源電圧(+Vcc)と増幅信号(ZS)との
電位差(+Vcc−ZS)が小さくなり、正の電源電圧
(+Vcc)の方が増幅信号(ZS)よりも大きいもの
の、放置しておけば増幅信号(ZS)が正の電源電圧
(+Vcc)を上回ろうとして出力がクリップしてしま
うようなときにも、コンパレータ(13)によって昇圧
チョッパ(12)を動作させ、+31V程度まで昇圧さ
せて高効率アンプ(17)の正の電源電圧(+Vcc)
とすることにより、このような場合に出力がクリップし
て歪むことを未然に防止することが可能になる。
り、正の電源電圧(+Vcc)と増幅信号(ZS)との
電位差(+Vcc−ZS)が小さくなり、正の電源電圧
(+Vcc)の方が増幅信号(ZS)よりも大きいもの
の、放置しておけば増幅信号(ZS)が正の電源電圧
(+Vcc)を上回ろうとして出力がクリップしてしま
うようなときにも、コンパレータ(13)によって昇圧
チョッパ(12)を動作させ、+31V程度まで昇圧さ
せて高効率アンプ(17)の正の電源電圧(+Vcc)
とすることにより、このような場合に出力がクリップし
て歪むことを未然に防止することが可能になる。
【0049】(2)第2の実施例 以下で、本発明の第2の実施例に係る増幅回路について
説明する。なお、第1の実施例と共通する事項について
は重複を避けるため説明を省略する。本実施例に係る増
幅回路が第1の実施例と異なる点は、図1に示す高効率
アンプ(17)が、図3に示すような構成の高効率アン
プであるという点のみであって、あとは図1に示す回路
と同一であるため、この高効率アンプの構成及び動作に
ついて以下で詳述する。
説明する。なお、第1の実施例と共通する事項について
は重複を避けるため説明を省略する。本実施例に係る増
幅回路が第1の実施例と異なる点は、図1に示す高効率
アンプ(17)が、図3に示すような構成の高効率アン
プであるという点のみであって、あとは図1に示す回路
と同一であるため、この高効率アンプの構成及び動作に
ついて以下で詳述する。
【0050】本実施例に係る高効率アンプは、図3に示
すように、勾配検出部(21)、オフセット電圧生成部
(22)、第1のコンパレータ(23A)、第2のコン
パレータ(23B)、チョッパ電源(24)を有する補
助電源部(27)と、プリアンプ(25A),パワーア
ンプ(25B)からなる増幅部(25)を有する回路で
ある。
すように、勾配検出部(21)、オフセット電圧生成部
(22)、第1のコンパレータ(23A)、第2のコン
パレータ(23B)、チョッパ電源(24)を有する補
助電源部(27)と、プリアンプ(25A),パワーア
ンプ(25B)からなる増幅部(25)を有する回路で
ある。
【0051】この回路が第1の実施例の高効率アンプと
異なる点は、増幅信号(ZS)に一定電圧を上乗して、
これに電源電圧が追従するように動作するのではなく、
勾配検出部(21)によって増幅信号(ZS)の勾配を
検出し、その検出結果と一定電圧との和を増幅信号(Z
S)に上乗するという点である。なぜ本実施例で上記の
ような構成をとったかという理由について以下で簡単に
説明する。第1の実施例の回路構成による高効率アンプ
は、図4に示すようにその立上がりが急峻な増幅信号
(ZS)が生成された時には補助電源部がその急峻な変
化に追従しきれずに、図4に示すように、本来常に増幅
信号(ZS)を上回っているべき電源電圧(+Vc)が
増幅信号(ZS)を下回ろうとしてアンプの出力である
増幅信号(ZS)がクリップして、出力が歪んでしまう
という欠点が有るので、本実施例に係る高効率アンプで
この欠点の改善を図ったわけである。
異なる点は、増幅信号(ZS)に一定電圧を上乗して、
これに電源電圧が追従するように動作するのではなく、
勾配検出部(21)によって増幅信号(ZS)の勾配を
検出し、その検出結果と一定電圧との和を増幅信号(Z
S)に上乗するという点である。なぜ本実施例で上記の
ような構成をとったかという理由について以下で簡単に
説明する。第1の実施例の回路構成による高効率アンプ
は、図4に示すようにその立上がりが急峻な増幅信号
(ZS)が生成された時には補助電源部がその急峻な変
化に追従しきれずに、図4に示すように、本来常に増幅
信号(ZS)を上回っているべき電源電圧(+Vc)が
増幅信号(ZS)を下回ろうとしてアンプの出力である
増幅信号(ZS)がクリップして、出力が歪んでしまう
という欠点が有るので、本実施例に係る高効率アンプで
この欠点の改善を図ったわけである。
【0052】本実施例に係る高効率アンプの動作につい
て以下で図面を参照しながら説明する。まずパワーアン
プ(25B)の出力である増幅信号(ZS)が、微分回
路である勾配検出部(21)によって微分される。一方
オフセット電圧生成部によって増幅信号(ZS)には一
定電圧が上乗せされ、加算回路によって増幅信号(Z
S)の微分と一定電圧が上乗せされた増幅信号(ZS)
との加算結果である電圧(以下でこれをオフセット電圧
(Va)と称する)が生成される。
て以下で図面を参照しながら説明する。まずパワーアン
プ(25B)の出力である増幅信号(ZS)が、微分回
路である勾配検出部(21)によって微分される。一方
オフセット電圧生成部によって増幅信号(ZS)には一
定電圧が上乗せされ、加算回路によって増幅信号(Z
S)の微分と一定電圧が上乗せされた増幅信号(ZS)
との加算結果である電圧(以下でこれをオフセット電圧
(Va)と称する)が生成される。
【0053】次いで第1のコンパレータ(23A)によ
ってチョッパ電源(24)の出力である電源電圧(+V
c)とオフセット電圧(Va)とが比較処理される。す
なわち、オフセット電圧(Va)を電源電圧(+Vc)
が下回ると第1のコンパレータ(23A)の出力が
“L”になり、第2のコンパレータ(23B)の非反転
入力(−)にこの“L”が入力される。すると第2のコ
ンパレータ(23B)の出力は“H”になり、チョッパ
電源(24)のスイッチング回路(SW)がONして電
源電圧(+Vc)が上昇する。
ってチョッパ電源(24)の出力である電源電圧(+V
c)とオフセット電圧(Va)とが比較処理される。す
なわち、オフセット電圧(Va)を電源電圧(+Vc)
が下回ると第1のコンパレータ(23A)の出力が
“L”になり、第2のコンパレータ(23B)の非反転
入力(−)にこの“L”が入力される。すると第2のコ
ンパレータ(23B)の出力は“H”になり、チョッパ
電源(24)のスイッチング回路(SW)がONして電
源電圧(+Vc)が上昇する。
【0054】逆にオフセット電圧(Va)を電源電圧
(+Vc)が上回ると第1のコンパレータ(23A)の
出力が“H”になり、第2のコンパレータ(23B)の
非反転入力(−)にこの“H”が入力される。すると第
2のコンパレータ(23B)の出力は“L”になり、チ
ョッパ電源(24)のスイッチング回路(SW)がOF
Fして電源電圧(+Vc)が下降する。
(+Vc)が上回ると第1のコンパレータ(23A)の
出力が“H”になり、第2のコンパレータ(23B)の
非反転入力(−)にこの“H”が入力される。すると第
2のコンパレータ(23B)の出力は“L”になり、チ
ョッパ電源(24)のスイッチング回路(SW)がOF
Fして電源電圧(+Vc)が下降する。
【0055】以上の動作の結果、電源電圧(+Vc)は
オフセット電圧(Va)に追従するように動作すること
になる。このようにして、上記の高効率アンプは常に増
幅信号(ZS)に一定電圧が上乗せされた電圧と増幅信
号(ZS)の微分の和であるオフセット電圧(Va)
に、パワーアンプ(25B)の最終段のトランジスタ
(TR11)のコレクタに印加される電源電圧(+V
c)が追従するように動作している。
オフセット電圧(Va)に追従するように動作すること
になる。このようにして、上記の高効率アンプは常に増
幅信号(ZS)に一定電圧が上乗せされた電圧と増幅信
号(ZS)の微分の和であるオフセット電圧(Va)
に、パワーアンプ(25B)の最終段のトランジスタ
(TR11)のコレクタに印加される電源電圧(+V
c)が追従するように動作している。
【0056】第1の実施例の高効率アンプで歪みが生じ
ていた、図4に示すような立ち上がりが急峻な増幅信号
(ZS)について考えると、その増幅信号(ZS)に一
定値を上乗せし(図5)、同時に図6に示すような増幅
信号(ZS)の微分をとり、一定値が上乗せされた増幅
信号と増幅信号(ZS)の微分との和をとって、図7に
示すようなオフセット電圧(Va)を生成し、電源電圧
(+Vc)がこのオフセット電圧(Va)に追従するよ
うに変化して生成されていることになる。
ていた、図4に示すような立ち上がりが急峻な増幅信号
(ZS)について考えると、その増幅信号(ZS)に一
定値を上乗せし(図5)、同時に図6に示すような増幅
信号(ZS)の微分をとり、一定値が上乗せされた増幅
信号と増幅信号(ZS)の微分との和をとって、図7に
示すようなオフセット電圧(Va)を生成し、電源電圧
(+Vc)がこのオフセット電圧(Va)に追従するよ
うに変化して生成されていることになる。
【0057】よって、増幅信号(ZS)の変化が急峻な
場合にはその微分が増大し、増大した増幅信号(ZS)
の微分が上乗せされたオフセット電圧(Va)に追従す
るように電源電圧(+Vc)が供給されるので、急峻な
信号の変化があったときにも常に図7に示すように電源
電圧が増幅信号を下回ることはないので、増幅信号(Z
S)の変化に電源電圧(+Vc)が余裕をもって追従で
き、第1の実施例の高効率アンプで生じていたアンプの
出力の歪みを抑止することが可能となる。
場合にはその微分が増大し、増大した増幅信号(ZS)
の微分が上乗せされたオフセット電圧(Va)に追従す
るように電源電圧(+Vc)が供給されるので、急峻な
信号の変化があったときにも常に図7に示すように電源
電圧が増幅信号を下回ることはないので、増幅信号(Z
S)の変化に電源電圧(+Vc)が余裕をもって追従で
き、第1の実施例の高効率アンプで生じていたアンプの
出力の歪みを抑止することが可能となる。
【0058】よって、第1の実施例と同様の作用効果、
すなわち従来の電源切替方式と高効率アンプの欠点を互
いに補って効率の改善を図るという効果が得られるのみ
ならず、立上がりが急峻な増幅信号が出力された場合で
もアンプの出力が歪んでしまうということを極力抑止す
ることが可能になる。なお、本実施例では図3に示すよ
うな回路構成の高効率アンプについて説明したが本発明
はこれに限らず、増幅信号(ZS)の微分と増幅信号
(ZS)との加算結果にさらに一定電圧を上乗して生成
された電圧に追従して変化する電源電圧で動作する回路
であれば、凡そどのような回路構成をとっても同様の効
果を奏する。
すなわち従来の電源切替方式と高効率アンプの欠点を互
いに補って効率の改善を図るという効果が得られるのみ
ならず、立上がりが急峻な増幅信号が出力された場合で
もアンプの出力が歪んでしまうということを極力抑止す
ることが可能になる。なお、本実施例では図3に示すよ
うな回路構成の高効率アンプについて説明したが本発明
はこれに限らず、増幅信号(ZS)の微分と増幅信号
(ZS)との加算結果にさらに一定電圧を上乗して生成
された電圧に追従して変化する電源電圧で動作する回路
であれば、凡そどのような回路構成をとっても同様の効
果を奏する。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る増幅
回路によれば、正の定電圧を増幅部に供給する第1の電
源回路と、負の定電圧を増幅部に供給する第2の電源回
路とを有し、かつ第1,第2の電源回路は、バイパス回
路と、昇圧回路と、選択切替回路を備え、増幅部は、信
号増幅部と、補助電源部を備えている。
回路によれば、正の定電圧を増幅部に供給する第1の電
源回路と、負の定電圧を増幅部に供給する第2の電源回
路とを有し、かつ第1,第2の電源回路は、バイパス回
路と、昇圧回路と、選択切替回路を備え、増幅部は、信
号増幅部と、補助電源部を備えている。
【0060】このため、出力が小レベルのときには、従
来の高効率アンプよりも効率の高い電源切替方式とほぼ
同等の効率を得ることができ、逆に出力が大レベルのと
きには、従来の電源切替方式よりも効率の高い高効率ア
ンプとほぼ同等の効率を得ることができるので、従来の
高効率アンプ、電源切替方式の双方の欠点を補いつつ、
さらなる消費電力の低減、効率の改善を図ることが可能
になる。
来の高効率アンプよりも効率の高い電源切替方式とほぼ
同等の効率を得ることができ、逆に出力が大レベルのと
きには、従来の電源切替方式よりも効率の高い高効率ア
ンプとほぼ同等の効率を得ることができるので、従来の
高効率アンプ、電源切替方式の双方の欠点を補いつつ、
さらなる消費電力の低減、効率の改善を図ることが可能
になる。
【0061】また、複数の電源系が必要であった電源切
替方式の回路と異なり、単一の電源系で回路構成するこ
とができるので、回路構成が簡単になり、コストの低減
が可能になる。なお、本発明に係る増幅回路において、
昇圧回路は、スイッチング回路を備えた昇圧チョッパで
あって、選択切替回路は増幅信号と定電圧とを常時検出
し、定電圧と増幅信号との差が小さいときに、昇圧回路
を動作させ、定電圧と増幅信号との差が大きいときに昇
圧回路の動作を停止させている。
替方式の回路と異なり、単一の電源系で回路構成するこ
とができるので、回路構成が簡単になり、コストの低減
が可能になる。なお、本発明に係る増幅回路において、
昇圧回路は、スイッチング回路を備えた昇圧チョッパで
あって、選択切替回路は増幅信号と定電圧とを常時検出
し、定電圧と増幅信号との差が小さいときに、昇圧回路
を動作させ、定電圧と増幅信号との差が大きいときに昇
圧回路の動作を停止させている。
【0062】これにより、増幅信号が大きくなって定電
圧と増幅信号との電位差が小さくなり、定電圧の方が増
幅信号よりも大きいものの、放置しておけば増幅信号が
定電圧を上回ろうとして出力がクリップしてしまうよう
なときでも、選択切替回路によって昇圧回路を動作させ
て定電圧を昇圧させて増幅部の電源電圧とすることによ
り、出力のクリップを防止することが可能になる。
圧と増幅信号との電位差が小さくなり、定電圧の方が増
幅信号よりも大きいものの、放置しておけば増幅信号が
定電圧を上回ろうとして出力がクリップしてしまうよう
なときでも、選択切替回路によって昇圧回路を動作させ
て定電圧を昇圧させて増幅部の電源電圧とすることによ
り、出力のクリップを防止することが可能になる。
【0063】さらに、本発明に係る増幅回路において、
補助電源部は、増幅信号の勾配を検出して、増幅信号と
増幅信号の勾配との加算結果に追従して変化する電圧を
生成し、これを信号増幅部の電源電圧としているので、
上述の本発明の本来の作用効果に加えて、信号の変化に
余裕をもって追従する電源電圧を生成することができ、
本来増幅信号よりも高くなければならない電源電圧が増
幅信号を下回ろうとしてアンプの出力が歪んでしまう事
態を極力抑止することが可能になる。
補助電源部は、増幅信号の勾配を検出して、増幅信号と
増幅信号の勾配との加算結果に追従して変化する電圧を
生成し、これを信号増幅部の電源電圧としているので、
上述の本発明の本来の作用効果に加えて、信号の変化に
余裕をもって追従する電源電圧を生成することができ、
本来増幅信号よりも高くなければならない電源電圧が増
幅信号を下回ろうとしてアンプの出力が歪んでしまう事
態を極力抑止することが可能になる。
【図1】本発明の第1,第2の実施例に係る増幅回路の
回路図である。
回路図である。
【図2】本発明の実施例に係る増幅回路の作用効果を示
す動作特性図である。
す動作特性図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係る高効率アンプの回
路図である。
路図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る高効率アンプの利
点を説明する図である。
点を説明する図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る高効率アンプの動
作を説明する第1の図である。
作を説明する第1の図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係る高効率アンプの動
作を説明する第2の図である。
作を説明する第2の図である。
【図7】本発明の第2の実施例に係る高効率アンプの動
作を説明する第3の図である。
作を説明する第3の図である。
【図8】従来例に係るオーディオアンプの回路図であ
る。
る。
【図9】高効率アンプの回路図である。
【図10】高効率アンプの動作を説明する図である。
【図11】従来回路の出力電力と消費電力との関係を説
明するグラフである。
明するグラフである。
(11) 昇圧チョッパ(昇圧回路) (12) バイパス回路 (13) コンパレータ(選択切替回路) (14) 昇圧チョッパ(昇圧回路) (15) バイパス回路 (16) コンパレータ(選択切替回路) (17) 高効率アンプ(増幅部) (18) 第1の電源回路 (19) 第2の電源回路 (AS) 入力信号 (ZS) 増幅信号 (21) 勾配検出部 (22) オフセット電圧生成部 (23A) 第1のコンパレータ (23B) 第2のコンパレータ (24) チョッパ電源回路 (25) 信号増幅部 (25A) プリアンプ (25B) パワーアンプ (27) 補助電源部 (Va) オフセット電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 高久 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 片岡 弘行 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 入力信号を増幅して増幅信号を出力する
増幅部と、 正の定電圧を増幅部に供給する第1の電源回路と、 負の定電圧を増幅部に供給する第2の電源回路とを有
し、 かつ前記第1,第2の電源回路は、 前記正/負の定電圧を前記増幅部に電源電圧として供給
するバイパス回路と、 前記正/負の定電圧を昇圧させ、昇圧電圧を生成する昇
圧回路と、 前記増幅信号と前記正/負の定電圧とを常時検出し、前
記増幅信号が前記正/負の定電圧に比して大きいときに
のみ、前記昇圧回路を動作させて前記昇圧電圧を前記増
幅部に電源電圧として供給させる選択切替回路を備え、 かつ前記増幅部は、前記入力信号を増幅して前記増幅信
号を生成する信号増幅部と、 前記正/負の定電圧を用いて増幅信号に追従して変動す
る電圧を生成し、前記信号増幅部の電源電圧とする補助
電源部を備えたことを特徴とする増幅回路。 - 【請求項2】 前記昇圧回路は、スイッチング回路を備
えた昇圧チョッパであって、前記選択切替回路は前記増
幅信号と前記定電圧とを常時検出し、前記定電圧と前記
増幅信号との電位差が小さいときに前記昇圧回路を動作
させ、前記定電圧と前記増幅信号との電位差が大きいと
きには前記昇圧回路の動作を停止させる回路であること
を特徴とする請求項1記載の増幅回路。 - 【請求項3】 前記補助電源部は、前記増幅信号の勾配
を検出して、前記増幅信号と前記増幅信号の勾配との加
算結果に追従して変化する電圧を生成し、これを信号増
幅部の電源電圧とすることを特徴とする請求項1,2記
載の増幅回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7166145A JPH0918240A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 増幅回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7166145A JPH0918240A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 増幅回路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0918240A true JPH0918240A (ja) | 1997-01-17 |
Family
ID=15825892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7166145A Pending JPH0918240A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 増幅回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0918240A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2847741A1 (fr) * | 2002-11-27 | 2004-05-28 | Bosch Gmbh Robert | Procede de reglage de la tension d'alimentation d'un etage amplificateur et etage amplificateur pour la mise en oeuvre du procede |
JP2007228570A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-09-06 | Marvell World Trade Ltd | 可変パワー適応送信機 |
JP2009097920A (ja) * | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Nippon Eng Kk | テスター装置 |
CN112787607A (zh) * | 2021-01-06 | 2021-05-11 | Oppo广东移动通信有限公司 | 供电电路、供电控制方法、电子设备及存储介质 |
-
1995
- 1995-06-30 JP JP7166145A patent/JPH0918240A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2847741A1 (fr) * | 2002-11-27 | 2004-05-28 | Bosch Gmbh Robert | Procede de reglage de la tension d'alimentation d'un etage amplificateur et etage amplificateur pour la mise en oeuvre du procede |
JP2007228570A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-09-06 | Marvell World Trade Ltd | 可変パワー適応送信機 |
JP2009097920A (ja) * | 2007-10-15 | 2009-05-07 | Nippon Eng Kk | テスター装置 |
CN112787607A (zh) * | 2021-01-06 | 2021-05-11 | Oppo广东移动通信有限公司 | 供电电路、供电控制方法、电子设备及存储介质 |
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