JPH09181515A - 自動車用ガラスアンテナ - Google Patents

自動車用ガラスアンテナ

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Publication number
JPH09181515A
JPH09181515A JP33963195A JP33963195A JPH09181515A JP H09181515 A JPH09181515 A JP H09181515A JP 33963195 A JP33963195 A JP 33963195A JP 33963195 A JP33963195 A JP 33963195A JP H09181515 A JPH09181515 A JP H09181515A
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JP
Japan
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conductor element
antenna
antenna conductor
defogger
short
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JP33963195A
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Inventor
Fuminori Watanabe
文範 渡辺
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な導体パターンで受信感度を向上させる。 【解決手段】バスバ3bと直流電源11間にチョークコ
イル9を挿入し、デフォッガに近接、容量結合させた開
口部21を有する第1のアンテナ導体素子4を設け、第
1のアンテナ導体素子4の半ループ内に直線状の第2の
アンテナ導体素子5を配設し、第1のアンテナ導体素子
と第2のアンテナ導体素子とを接続導体20により接続
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、AM放送、FM放
送及びテレビ放送等の受信に適し、受信感度を著しく向
上させる自動車用ガラスアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】図2に示すような自動車用FM放送受信
ガラスアンテナが従来より知られている。図2におい
て、自動車の後部窓のガラス板1には、通常、ヒータ線
2とバスバ3a、3bとからなるデフォッガが配設さ
れ、後部窓のガラス板1の上部余白部分にアンテナ導体
40が配設されている。
【0003】アンテナ導体40は、導電性銀ペーストな
どの導電性金属含有ペーストを自動車の後部窓のガラス
板の車内側表面にプリントし、焼き付けて形成するなど
により製造する導体パターンをアンテナとして利用する
ものである。
【0004】アンテナ導体40が受信した信号は、給電
点7から同軸ケーブルにてFM増幅器(不図示)まで伝
送される。FM増幅器は受信信号を増幅して、同軸ケー
ブルにて受信機(不図示)まで伝送している。
【0005】アンテナ導体40はFM放送用アンテナの
みならず、AM放送用アンテナとしても機能する。アン
テナ導体40とデフォッガとは近接されており、この近
接により、アンテナ導体40とデフォッガとは、両者間
で直流電流の送受は行われないが、中高周波電流の送受
は行えるように容量結合されている。この容量結合によ
って、デフォッガはAM放送用アンテナとして機能する
ようになる。
【0006】また、FM放送波又はテレビ放送波を接地
(車体アース)から絶縁する高周波用のチョークコイル
8a、8b及びAM放送波を接地から絶縁するチョーク
コイル9が直列に接続されて、デフォッガと接地との間
に挿入接続されている。10はノイズ吸収用のコンデン
サ、11は直流電源である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図2に示すガラスアン
テナは、FM放送周波数帯(以下、FM帯という)等の
高周波帯の受信感度が低く、給電点と受信機との間に受
信信号を増幅するためのFM増幅器を設けなくてはなら
ず、生産性が悪いという問題があった。
【0008】また、図2に示すガラスアンテナは、必要
な受信感度を得るためには、デフォッガより上部の余白
部分のほとんどを使用しなければならず、非常に広い導
体パターンエリアを必要とする欠点があった。しかも、
非常に複雑な導体パターンを形成しており、この導体パ
ターンを構成するそれぞれのエレメントの機能がはっき
りと解明されておらず、必要な受信感度を得るために導
体パターンを調整するのに長時間を要した。
【0009】本発明の目的は、簡単な導体パターンにお
いてFM増幅器を使用せずに従来技術と同等以上の性能
を確保する自動車用ガラスアンテナの提供にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、自動車の後部
窓のガラス板に、ヒータ線とヒータ線に給電するバスバ
とを有する通電加熱式のデフォッガを設け、バスバとデ
フォッガ用の直流電源の間にチョークコイルを接続挿入
し、さらに、自動車の後部窓のガラス板に、半ループ状
の第1のアンテナ導体素子と第1のアンテナ導体素子の
半ループ内に配設された第2のアンテナ導体素子とを設
け、第1のアンテナ導体素子及び/又は第2のアンテナ
導体素子をデフォッガに容量結合させ、第1のアンテナ
導体素子と第2のアンテナ導体素子とを電気的に接続し
ていることを特徴とする自動車用ガラスアンテナを提供
する。
【0011】また、本発明は、第1のアンテナ導体素子
と第2のアンテナ導体素子とを直流的接続と容量結合と
の両方により電気的に接続していることを特徴とする上
記自動車用ガラスアンテナを提供する。
【0012】また、本発明は、第1のアンテナ導体素子
の開口部が、最高位のヒータ線に相対向して配設されて
いることを特徴とする上記自動車用ガラスアンテナを提
供する。
【0013】また、本発明は、複数本のヒータ線を短絡
線により短絡していることを特徴とする上記自動車用ガ
ラスアンテナを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に従って詳細
に説明する。図1は本発明のガラスアンテナの代表例の
構成図である。
【0015】図1において、4は第1のアンテナ導体素
子、5は第2のアンテナ導体素子、6は第1及び第2の
アンテナ導体素子を給電点へ接続するための伝送線路と
して機能するエレメント、20(点線)は第1のアンテ
ナ導体素子4と第2のアンテナ導体素子5とを接続する
接続導体、21は第1のアンテナ導体素子4の有する開
口部、23(点線)は必要に応じて設けられる第1の短
絡線、24(点線)は必要に応じて設けられる第2の短
絡線、30は必要に応じて設けられる容量結合用導体で
ある。なお、図1において図2と同番号、同符号の部分
は同名称とする。
【0016】本発明において、第1のアンテナ導体素子
4は主にAM放送用アンテナとして機能する。また、第
2のアンテナ導体素子5は主にFM放送用アンテナとし
て機能する。
【0017】図1に示す第1のアンテナ導体素子4は、
開口部21を有する水平方向にループ全体が延びた半ル
ープ状の導体パターンからなるが、これに限定されず、
ループ全体が水平方向以外の方向に延びていてもよい。
【0018】ここで、半ループ状とは、完全なループで
なくループの一部分が途切れていることをいう。また、
かかる途切れた部分を開口部という。
【0019】開口部21は、デフォッガの最高位のヒー
タ線2に面する部分に設けられることが受信感度向上の
うえで好ましいが、これに限定されず、第1のアンテナ
導体素子4の側部又は上部に配設されていてもよい。開
口部21は、デフォッガの最高位のヒータ線2に面する
部分に設けられる場合はそれ以外の場合と比較すると数
dB受信感度が向上する。
【0020】開口部21の幅は、所望の受信周波数帯の
中心周波数の波長をλ、ガラス短縮率をKとしたとき、
(λ/4)×K、以下であることが好ましい。(λ/
4)×K超であると数dB受信感度が悪くなる。なお、
ガラス短縮率Kは、通常、0.64である。
【0021】また、第1のアンテナ導体素子4の半ルー
プ状の幅(図1における横方向の寸法)は、所望の受信
周波数帯の最高周波数の波長をλH 、所望の受信周波数
帯の最低周波数の波長をλL としたとき、(λH /2)
×K〜(λL /2)×Kの範囲が好ましい。この範囲を
外れると数dB受信感度が悪くなる。
【0022】第2のアンテナ導体素子5は、第1のアン
テナ導体素子4の半ループの内に配設されていることを
要する。また、図1に示す第2のアンテナ導体素子5
は、水平方向に延びた直線状の導体パターンからなる
が、これに限定されず、直線状の導体パターンがかなら
ずしも水平方向に延びていなくてもよい。さらには、第
2のアンテナ導体素子5は、曲線状であってもよい。
【0023】第2のアンテナ導体素子5の長さは、所望
の受信周波数帯の中心周波数の波長をλM としたとき、
(λM /30)×K〜(λM /3)×Kの範囲が好まし
い。この範囲を外れると数dB受信感度が悪くなる。
【0024】また、本発明において、第1のアンテナ導
体素子4と第2のアンテナ導体素子5との関係について
述べると、第1のアンテナ導体素子4と第2のアンテナ
導体素子5とは電気的に接続されていることを要する。
ここで、「電気的に接続」とは「直流的に接続」を意味
することはもちろんのこと、第1のアンテナ導体素子4
と第2のアンテナ導体素子5とが所定間隔をおいて近接
されて容量結合されていることをも含む。
【0025】また、「電気的に接続」とは、直流的接続
と容量結合のいずれか一方、又は、両方であってもよ
く、容量結合のみの場合よりも直流的接続のみの場合の
方が数dB受信感度がよく好ましい。また、直流的接続
かつ容量結合の場合の方が直流的接続のみの場合に比較
して数dB受信感度がよく特に好ましい。
【0026】第1のアンテナ導体素子4と第2のアンテ
ナ導体素子5とを電気的に接続させた場合、FM帯又は
テレビ放送周波数帯(以下、テレビ帯という)におい
て、デフォッガに誘導された信号を給電点7を介して受
信機に伝送する際、第2のアンテナ導体素子5によって
インピーダンスマッチングを行うことができる。第2の
アンテナ導体素子5の長さを調整することによって、第
2のアンテナ導体素子5のインピーダンスを調整し、イ
ンピーダンスマッチングを行うことができ、受信感度を
向上させうる。
【0027】また、第1のアンテナ導体素子4と第2の
アンテナ導体素子5とを容量結合させた場合、FM帯又
はテレビ帯において、デフォッガに誘導された信号を給
電点7を介して受信機に伝送する際、第2のアンテナ導
体素子5によってインピーダンスマッチングを行うこと
ができる。第2のアンテナ導体素子5の長さを調整する
ことによって、容量結合している第1のアンテナ導体素
子4との間の容量を調整し、インピーダンスマッチング
を行うことができ、受信感度を向上させうる。
【0028】第1のアンテナ導体素子4と第2のアンテ
ナ導体素子5との容量結合については、少なくとも半ル
ープ状の導体パターンの一部において、第1のアンテナ
導体素子4と所定間隔をおいて近接されることによりな
る。また、容量結合の範囲については、通常、0.1〜
30mmの間隔でなされる。
【0029】エレメント6は、第1のアンテナ導体素子
4と給電点7とを接続する機能を有する。したがって、
図1では略L字状の形状になっているが、これに限定さ
れず、曲線であってもよい。
【0030】また、第1のアンテナ導体素子4、第2の
アンテナ導体素子5及びエレメント6には補助アンテナ
導体は付設されていないが、これに限定されず、位相調
整及び指向性調整のために、略T字状、略L字状、ルー
プ等の補助アンテナが付設されていてもよい。
【0031】給電点7は、図1では後部窓のガラス板1
の左側周縁部に配設されているが、この位置に限定され
ず、どこに配設されていてもよく、例えば、後部窓のガ
ラス板1の中央周縁部にあってもよい。
【0032】第1の短絡線23と第2の短絡線24とは
必要に応じて設けられ、デフォッガをアンテナとして利
用する場合に、デフォッガのインピーダンスを安定させ
る機能を有する。また、詳細な作用は明らかではないが
第1の短絡線23と第2の短絡線24は高帯域化機能を
も有する。
【0033】また、図1には示されていないが、第1の
短絡線23、第2の短絡線24は、ともに、短絡された
各ヒータ線2との接続箇所(クロス箇所)から突出、延
長されていてもよい。デフォッガをアンテナとして最大
限に利用するには、第1の短絡線23の長さZ1 と第2
の短絡線24の長さZ2 の比を0.1≦Z2 /Z1 ≦3
とすることが好ましい。この範囲外であると受信感度
が、通常、2〜5dB下がる。さらに、Z1 とZ2 の長
さをこの比率で調整することによって、高帯域化の効果
も促進できる。
【0034】第1の短絡線23と第2の短絡線24と
は、デフォッガの水平方向における中央に位置する必要
はないが、良好にインピーダンスマッチングさせるため
にはデフォッガの水平方向におけるほぼ中央に第1の短
絡線23と第2の短絡線24とを配設されることが好ま
しい。また、第1の短絡線23と第2の短絡線24とは
ヒータ線2に略直角にクロスすることが好ましい。第1
の短絡線23と第2の短絡線24に極力ヒータ電流を流
さないためである。
【0035】また、第1の短絡線23と第2の短絡線2
4とによりすべてのヒータ線2を短絡しなくともよい。
また、第1の短絡線23と第2の短絡線24とを1本の
短絡線としてもよく、この1本の短絡線により、すべて
のヒータ線2を短絡しなくともよい。また、短絡線を第
1の短絡線23と第2の短絡線24とに分割せずに1本
としても使用できる。
【0036】第1のアンテナ導体素子4、第2のアンテ
ナ導体素子5及びエレメント6は図1の場合、ガラス板
1のデフォッガより上部の余白部分に設けられている
が、図1に示す位置に限定されず、ガラス板1のデフォ
ッガより下部の余白部分であってもよい。また、デフォ
ッガの上下部にそれぞれ設けてもよく、その他の余白部
分に設けてもよい。また、ガラス板1に設けられる本発
明にかかるアンテナ導体素子の数は限定されない。
【0037】第1のアンテナ導体素子4、第2のアンテ
ナ導体素子5及びエレメント6をガラス板1に複数設け
た場合には、各アンテナの強い方の受信信号を利用する
ダイバーシティ受信を行ってもよい。
【0038】また、本発明において、第1のアンテナ導
体素子4及び/又は第2のアンテナ導体素子5とデフォ
ッガとは容量結合されていることが必要である。さら
に、第1のアンテナ導体素子4と第2のアンテナ導体素
子5の両方がデフォッガと容量結合されていることが好
ましい。
【0039】第1のアンテナ導体素子4とデフォッガと
を容量結合させる場合には、図1に示すように第1のア
ンテナ導体素子4の最下部とデフォッガの最高位のヒー
タ線2とが、所定間隔をおいて近接させるようにするこ
とが好ましい。この近接により第1のアンテナ導体素子
4とデフォッガとは、両者間で直流電流の送受は行われ
ないが、中高周波電流の送受は行われるように容量結合
されている。なお、第1のアンテナ導体素子4とデフォ
ッガの容量結合の部分は図1に示す箇所に限定されな
い。
【0040】図1では第1のアンテナ導体素子4の最下
部とデフォッガの最高位のヒータ線2とは、通常、容量
結合の近接範囲である0.1〜30mm程度の所定間隔
をおいて離間されている。デフォッガは、この容量結合
によって見かけ上アンテナの一部として機能するように
なる。特に、AM放送周波数帯(以下、AM帯とい
う)、FM帯に対しては、デフォッガもアンテナの一部
として機能し、アンテナの実効長が長くなるため、受信
電波を多く受けられ受信感度が向上する。
【0041】図1における第1のアンテナ導体素子4と
デフォッガとの容量結合については、第1のアンテナ導
体素子4と最高位のヒータ線2とを直接近接させること
により行っているが、これに限定されず、例えば、ヒー
タ線2又はバスバ3a、3bに略T字状、略L字状等の
導体パターンを付設し、この導体パターンと第1のアン
テナ導体素子4とを直接近接させることにより容量結合
させてもよい。
【0042】また、第1のアンテナ導体素子4に略T字
状、略L字状等の導体パターンを付設し、この導体パタ
ーンとヒータ線2又はバスバ3a、3bとを直接近接さ
せることにより容量結合させてもよい。さらには、第1
のアンテナ導体素子4に付設された略T字状、略L字状
等の導体パターンとヒータ線2又はバスバ3a、3bに
付設された略T字状、略L字状等の導体パターンとを直
接近接させることにより容量結合させてもよい。また、
これらの手段に限定されず、その他の手段であってもよ
い。
【0043】また、第2のアンテナ導体素子5とデフォ
ッガとの容量結合について述べると、図1では第2のア
ンテナ導体素子5と最高位のヒータ線2に設けられた略
T字状の容量結合用導体30とを近接させることにより
行っているが、これに限定されず、第2のアンテナ導体
素子5とデフォッガの一部とを直接近接させて容量結合
させてもよい。また、容量結合用導体30は略T字状に
限定されず、略L字状、曲線状等の導体パターンであっ
てもよい。
【0044】さらに、第2のアンテナ導体素子5とデフ
ォッガとの容量結合について述べると、第2のアンテナ
導体素子5に略T字状、略L字状、曲線状等の導体パタ
ーンを設け、この導体パターンと、デフォッガ又は容量
結合用導体30とを近接させることにより容量結合させ
てもよい。
【0045】図1に示したデフォッガは、いわゆるハの
字状であるが、本発明にかかるデフォッガはこれに限定
されず、バスバを3つ有するいわゆるコの字状であって
も本発明に利用できる。
【0046】図1においては、バスバ3a、3bとデフ
ォッガ用の直流電源11間にチョークコイル9及び高周
波用のチョークコイル8a、8bを挿入し、高周波帯域
にてチョークコイル9及び高周波用のチョークコイル8
a、8bのインピーダンスを大きくすることによって、
直流電源11からデフォッガへの直流電流は流すが放送
周波数帯域等の高周波帯域の電流は遮断するようにして
いる。
【0047】このようにして、チョークコイル9及び高
周波用のチョークコイル8a、8bによりデフォッガの
ヒータ線2とバスバ3a、3bとを車体アースから高周
波的に絶縁でき、ヒータ線2及びバスバ3a、3bに誘
起されたラジオ周波数帯域等の高周波帯域の受信電流が
車体アースへ流れるのを防止できて、この受信電流を漏
れなく受信機に送ることができる。
【0048】また、中波帯、例えば、AM放送周波数帯
域のみを受信する場合であれば、高周波用のチョークコ
イル8a、8bは通常不要であり、チョークコイル9の
みでよく、FM放送周波数帯のみを受信する場合であれ
ば、高周波用のチョークコイル8a、8bのみでよい。
また、中波帯及びFM放送周波数帯両方を受信する場合
であっても、チョークコイル9及び高周波用のチョーク
コイル8a、8b両方の機能を満足するコイルがあれば
かかるコイルでもよい。
【0049】
【実施例】
(実施例1)図1のような形状のガラスアンテナを製作
した。第1のアンテナ導体素子4の略横方向の寸法は、
FM帯の中心周波数を92MHzと仮定し、ガラス短縮
率を0.64として、1000mmとした。略縦方向の
長さは60mmとし、開口部21の幅は100mmとし
た。ヒータ線2は35mm等間隔であり、全14本とし
た。第1の短絡線23と第2の短絡線24とは設けなか
った。また、容量結合用導体30は設けなかった。
【0050】また、第2のアンテナ導体素子5の横方向
の寸法は200mmとした。また、第1のアンテナ導体
素子4と第2のアンテナ導体素子5はリアガラス板1の
中央付近で接続導体20により直流的に結合され、第1
のアンテナ導体素子4と第2のアンテナ導体素子5との
水平部分は5mmの距離で近接させ、容量結合させた。
また、第1のアンテナ導体素子4の最下部は、デフォッ
ガの最高位のヒータ線2と10mmの距離で近接させ、
容量結合させた。
【0051】一方、従来使用されていた図2と同形状の
ガラスアンテナを比較例とした。アンテナ導体40全体
の略横方向の寸法は1000mm、略縦方向の寸法は1
40mmである。
【0052】これらの76〜108MHzの周波数帯域
における平均受信感度を比較した。偏波面が垂直、水平
の両偏波において、実施例は比較例に対して約2dBμ
Vの向上がみられた。
【0053】(実施例2)実施例1のガラスアンテナに
さらに容量結合用導体30を設ける以外は、実施例1と
同様のガラスアンテナを製作した。容量結合用導体30
の略横方向の寸法は80mm、第2のアンテナ導体素子
5と容量結合用導体30との距離は5mmであった。
【0054】実施例2と比較例との76〜108MHz
の周波数帯域における平均受信感度を比較した。偏波面
が垂直、水平の両偏波において、実施例2は比較例に対
して約2.5dBμVの向上がみられた。
【0055】(実施例3)実施例1のガラスアンテナに
さらに第1の短絡線23と第2の短絡線24とを設ける
以外は、実施例1と同様のガラスアンテナを製作した。
第1の短絡線23と第2の短絡線24の長さはそれぞれ
350mm、70mm、第1の短絡線23と第2の短絡
線24との間隔を35mmとした。
【0056】実施例3と比較例との76〜108MHz
の周波数帯域における平均受信感度を比較した。偏波面
が垂直、水平の両偏波において、実施例3は比較例に対
して約3.0dBμVの向上がみられた。
【0057】(実施例4)実施例2のガラスアンテナに
ヒータ線2の水平方向の中央付近にさらに短絡線(ヒー
タ線14本全短絡)を設ける以外は、実施例2と同様の
ガラスアンテナを製作した。
【0058】実施例4と比較例との76〜108MHz
の周波数帯域における平均受信感度を比較した。偏波面
が垂直、水平の両偏波において、実施例4は比較例に対
して約3.0dBμVの向上がみられた。
【0059】(実施例5)実施例2のガラスアンテナに
さらに第1の短絡線23と第2の短絡線24とを設ける
以外は、実施例2と同様のガラスアンテナを製作した。
第1の短絡線23と第2の短絡線24の長さはそれぞれ
350mm、70mmとした。
【0060】実施例5と比較例との76〜108MHz
の周波数帯域における平均受信感度を比較した。偏波面
が垂直、水平の両偏波において、実施例5は比較例に対
して約3.5dBμVの向上がみられた。
【0061】(実施例6)実施例1のガラスアンテナに
接続導体20を設けない以外は、実施例1と同様のガラ
スアンテナを製作した。
【0062】実施例6と比較例との76〜108MHz
の周波数帯域における平均受信感度を比較した。偏波面
が垂直、水平の両偏波において、実施例6は比較例に対
して約1.0dBμVの向上がみられた。
【0063】
【発明の効果】本発明では、第1のアンテナ導体素子及
び/又は第2のアンテナ導体素子とデフォッガとは容量
結合されている。このため、デフォッガに誘起された電
波の受信電圧を効率よく第1のアンテナ導体素子に誘導
ができ、受信感度が著しく向上する。
【0064】また、第1のアンテナ導体素子と第2のア
ンテナ導体素子とを備えているために、FM増幅器を必
要とすることなく、FM帯又はテレビ帯の受信感度を著
しく向上させうる。
【0065】また、FM帯においては、第2のアンテナ
導体素子によってインピーダンスマッチングを行いうる
ために、デフォッガに誘導された信号を、給電点を介し
て最大限に受信機に伝送できる。この結果、FM増幅器
を必要とすることなく、受信感度を著しく向上させう
る。
【0066】また、偏波面が垂直、水平の両偏波におい
て、FM放送波の受信感度向上を達成できる。
【0067】また、本発明の自動車用ガラスアンテナ
は、簡単な導体パターンから構成されているため、必要
な受信感度を得るために導体パターンを調整するのに長
時間を要せず、生産性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用ガラスアンテナ装置の代表例
の構成図
【図2】従来例の自動車用ガラスアンテナ装置の代表例
の構成図
【符号の説明】
1:後部窓のガラス板 2:ヒータ線 3a、3b:バスバ 4:第1のアンテナ導体素子 5:第2のアンテナ導体素子 6:エレメント 7:給電点 10:コンデンサ 11:直流電源 20:接続導体 21:第1のアンテナ導体素子4の有する開口部 23:第1の短絡線 24:第2の短絡線 30:容量結合用導体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の後部窓のガラス板に、ヒータ線と
    ヒータ線に給電するバスバとを有する通電加熱式のデフ
    ォッガを設け、バスバとデフォッガ用の直流電源の間に
    チョークコイルを接続挿入し、 さらに、自動車の後部窓のガラス板に、半ループ状の第
    1のアンテナ導体素子と第1のアンテナ導体素子の半ル
    ープ内に配設された第2のアンテナ導体素子とを設け、 第1のアンテナ導体素子及び/又は第2のアンテナ導体
    素子をデフォッガに容量結合させ、第1のアンテナ導体
    素子と第2のアンテナ導体素子とを電気的に接続してい
    ることを特徴とする自動車用ガラスアンテナ。
  2. 【請求項2】第1のアンテナ導体素子と第2のアンテナ
    導体素子とを直流的接続と容量結合との両方により電気
    的に接続していることを特徴とする請求項1の自動車用
    ガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】第1のアンテナ導体素子の開口部が、最高
    位のヒータ線に相対向して配設されていることを特徴と
    する請求項1又は2の自動車用ガラスアンテナ。
  4. 【請求項4】複数本のヒータ線を短絡線により短絡して
    いることを特徴とする請求項1、2又は3の自動車用ガ
    ラスアンテナ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012137729A1 (ja) * 2011-04-07 2012-10-11 セントラル硝子株式会社 車両用ガラスアンテナ

Cited By (2)

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WO2012137729A1 (ja) * 2011-04-07 2012-10-11 セントラル硝子株式会社 車両用ガラスアンテナ
JP2012222539A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Central Glass Co Ltd 車両用ガラスアンテナ

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