JPH09180955A - モールドコイルの製造方法 - Google Patents

モールドコイルの製造方法

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JPH09180955A
JPH09180955A JP35143095A JP35143095A JPH09180955A JP H09180955 A JPH09180955 A JP H09180955A JP 35143095 A JP35143095 A JP 35143095A JP 35143095 A JP35143095 A JP 35143095A JP H09180955 A JPH09180955 A JP H09180955A
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JP
Japan
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coil
insulation
resin
varnish
insulator
Prior art date
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Application number
JP35143095A
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English (en)
Inventor
Yasukazu Uchio
能一 内尾
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
Original Assignee
Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】コイルの外装絶縁の内側の表面をシール処理
後、広げ型で広げても、ずれに追従でき、含浸樹脂が外
装絶縁内にも多く含浸できる、樹脂の漏れないモールド
コイルの製造方法を提供することにある。 【解決手段】コイルの外装絶縁の内側の表面に塗布する
シール材には、ゴム状パテを用いて塗布し、シール層を
形成する。次いで、シール材を塗布していない上面から
樹脂を含浸し、加熱・硬化させる方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乾式のリアクトル
や変圧器などに使用する金型なし樹脂モールドコイルの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般は、コイルの内部にエポキシ樹脂な
どの熱硬化性樹脂を含浸し、硬化させた樹脂モールドコ
イルは、機械的特性はもとより、耐湿性や電気的絶縁性
に優れているため、数多く使用されいる。樹脂モールド
コイルは大別して2通りの製造方法があり、その一つ
は、金型を用いた方法で、もう一つは金型なしの方法で
ある。前者は、コイルの大きさなどの種類ごとに樹脂の
漏れを防ぐ金型を用意する必要があり、コイルの種類が
多い場合、コストは高くなり、金型の保管場所も広く要
する。しかし、後者の金型なしの方法の治具は、金型モ
ールドと共通の広げ型だけでよい。そこで金型なし樹脂
モールドコイルの従来の製造方法について、図4〜図9
に従って説明する。図4はリアクトルの主要な構成を示
し、コイル1と鉄心8などから構成されている。図5は
図4のコイル1のみを拡大した斜視図を示し、図6は図
5のコイル1をア−アで切断した斜視図を示す。素コイ
ル2に対地絶縁3と外装絶縁4と5を巻回した後、脱
気、樹脂注入の部分を残し、外装絶縁4,5の表面に絶
縁性のシールワニス6aを塗布してシールするが、一般
的に、空芯の場合を除き、リアクトルや変圧器には鉄心
8を使用する。
【0003】コイル1と鉄心8の間には隙間を設ける
が、組み立ての段階でコイル1と鉄心8間がしっかりと
組み上がるように樹脂積層品などのスペーサ(図示せ
ず)を入れ、接着用樹脂(図示せず)で固着する。従っ
て、コイル1の内側の表面は、鉄心8に対して、ある程
度平行性がないと組み立心てが難しい。このため、コイ
ル1の内側には、図7および図8に示すような広げ型7
を入れ、規定の内側寸法内に収まるように整形する必要
がある。シールワニス6a塗布後に広げ型7で整形する
と、もともと寸法がでていないため、外装絶縁4の内側
のテープの重なり部でずれが生じ、シールワニス6aに
亀裂が起こる。
【0004】しかし、シールワニス6aを塗布する前
に、前記の広げ型7で規定の内側寸法を出しておいて
も、特に縦、横寸法の比が大きいコイル(細長いコイ
ル)の場合、外装絶縁4が一般的に使用されている織布
系テープ(例えばガラステープ)であると、変形に対す
る自由度が大きく、コイル1外側の外装絶縁5のように
動きを抑える横巻きが、コイル内側ではできないため、
シールワニス6aを塗布する際、テープが移動したり、
また、塗布後シールワニス6aが乾燥すると、テープが
丸くなろうとするなどの戻り現象が生じるため、コイル
1内側の外装絶縁4と鉄心8との間の寸法は狭くなる。
このため、コイル1の内側には、再び上記の広げ型7を
入れて、含浸・硬化させる必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、シールワニ
スを塗布・硬化後、広げ型を入れると、上記の理由でコ
イルの内側の外装絶縁の重なり部が、一部ではあるがず
れることになる。このとき、シールワニスは、ずれに追
従できず亀裂が入り、このまま樹脂を含浸すると、含浸
した樹脂がもれ出し、絶縁層内に空洞を作り、絶縁性を
低下させるだけでなく、熱伝導も悪化させる不具合を生
ずる。
【0006】また、コイルの内側の表面をシールするワ
ニスは、半重ね巻き2層の外装絶縁のうち、理想的には
上から第1層目だけに塗布できれば良いが、コイルの温
度、ワニスの粘度によっては、第2層目までしみ通るこ
とがある。そうすると、後からの含浸樹脂の外装絶縁へ
の接着が悪くなることがあり、対地絶縁層と外装絶縁層
の境界で、コイルが冷却すると、剥離する恐れがある。
【0007】上記のような不具合を解決するために、本
発明は、コイルの外装絶縁の内側の表面をシール処理
後、広げ型で広げても、ずれに追従でき、含浸樹脂が外
装絶縁内にも多く含浸できる、樹脂の漏れないモールド
コイルの製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題が解決するための手段】このため、コイルの外装
絶縁の内側の表面に塗布するシール材には、ゴム状パテ
を用いて塗布し、シール層を形成する。次いで、シール
材を塗布していない上面から樹脂を含浸し、加熱・硬化
させることにより、すぐれたモールドコイルを製造する
ことができる。
【0009】その作用は、コイルの外装絶縁の内側の表
面に塗布するシール材に、ゴム状パテを用いて塗布する
ことにより、コイルと鉄心の間の寸法を出すため、広げ
型で再整形したとき、外装絶縁のテープが多少ずれたと
しても、ずれに追従し、シール材に亀裂がはいらず、従
って、含浸した樹脂の漏れがなく、しかも外装絶縁のテ
ープの第1層目の中まではシール材のゴム状パテが侵入
しないため、対地絶縁層と外装絶縁層間も接着が良く、
緻密なモールドコイルが得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明をリアクトルに適用
した一実施例につき、図1〜図3を参照しながら説明を
する。なお、従来と同じ部品には同じ符号を付した。ま
た、シール材はコイル1の外装絶縁5の表面と外装絶縁
4の内側の表面とは別々の種類を用いる方法について説
明する。
【0011】素コイル2に対地絶縁3として、ポリアミ
ド紙とガラスクロスを貼り合わせた、いわゆるドライテ
ープを半重ね巻きで2回、コイルの外側面と内側面とを
覆うように縦(トロイダル状)に巻き、次に外装絶縁4
として、ガラステープを半重ね巻きで1回、対地絶縁3
を覆うように縦に巻く。さらに、外装絶縁4の外側を外
装絶縁4と同じテープで縦巻きテープの動きを抑えるよ
うに半重ね巻きで横に1回巻く。従って、外装絶縁の層
数は、コイル1の外側で4層、内側で2層となる。
【0012】次に、上記コイル1に図7に示す広げ型7
a,7b,7cを入れ、規定の寸法を出した後、広げ型
7a,7b,7cを取り出す。なお、図7はコイル1に
割り型タイプの広げ型7a,7b,7cを組み込んだ平
面図を、図8は図7の側面図を示す。
【0013】その次に、外装絶縁4と5の表面とにシー
ル層6を施すが、ここで外装絶縁5に塗布するシールワ
ニス6aの伸びを良くするために、コイル1を100℃
程度に予熱し、熱い状態で外絶縁5および外絶縁4の下
部と上部に、低温硬化の高粘度エポキシワニスを、脱気
・含浸する部分(例えば図1の上側)を除いて、図1の
ように刷毛塗りし、130℃で10分間ぐらいワニスの
硬化を行う。コイル1を乾燥炉から取り出し、40〜5
0℃に冷却したところで、外装絶縁4の内側の表面に、
高粘度のゴム状パテ6bとして、常温硬化のシリコーン
ゴムを手またはへらを用いて図1のように塗布し、表面
がべとつかない程度に硬化したところで、再び広げ型7
a,7b,7cを入れ、規定の寸法を出し、再整形す
る。その後、脱湿のための予熱を施す。高粘度のゴム状
パテ6bとして、シリコーン系の他に耐熱ポリエステル
系、ポリビニール系の常温硬化のパテなどがあり、耐熱
性の区分に応じて、シール材として使用することができ
る。予熱後、真空含浸を実施するため、シールワニスを
塗布しない面を上にして、低粘度のエポキシ樹脂を真空
タンクの中で、真空・加圧含浸後、取りだして加熱硬化
させてコイル1が出来あがる。
【0014】広げ型で整形後、外装絶縁のずれを最小限
度に抑えるために、図2のように、要所をポリエステル
またはポリイミドの粘着テープで抑えるか、図3のよう
に、外装絶縁4と同じ耐熱性の糸で要所を縫い合わせる
と、含浸樹脂のもれをさらに完全に抑制することができ
る。本発明の方法と従来の方法で作製したコイルについ
て、含浸の出来具合をtanδ−電圧特性で比較した結
果を図10に示す。図10のように、印加電圧の高い側
で、本発明の方法のコイルはtanδが小さくなってお
り、従来の方法のコいるよりすぐれていることを示す。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法で作製した
コイルは、従来の方法のそれより、含浸樹脂の漏れがな
いために、絶縁層のボイドの量と関連のあるtanδ−
電圧特性で比較すると、本発明の方が特性が良く、手直
しがない信頼性のより高い絶縁が得られる。なお、高粘
度のゴム状パテを外装絶縁の外側に適用しても上記と同
じ効果が得られることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシール方法を示すコイルの断面図であ
る。
【図2】本発明のコイルの内側の外装絶縁のテープのず
れ防止の方法を示す図である。
【図3】本発明のコイルの内側の外装絶縁のテープのず
れ防止の方法を示す図である。
【図4】リアクトルの主要構成を示す図である。
【図5】図4のコイルを拡大した斜視図である。
【図6】図4のアーア面で切断したコイルの斜視図であ
る。
【図7】コイルに割り型タイプの広げ型を組み込んだ平
面図である。
【図8】コイルに割り型タイプの広げ型を組み込んだ側
面図である。
【図9】従来のシール方法を示すコイルの断面図であ
る。
【図10】本発明のモールドコイルと従来のモールドコ
イルのtanδ−電圧特性の比較を示す図である。
【符号の説明】
1 リアクトルコイル 2 素コイル 3 対地絶縁 4 外装絶縁 5 外装絶縁 6 シール層 6a シールワニス 6b シールパテ 7 広げ型 8 鉄心 9 端子 10 粘着テープ 11 糸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻型に電線を巻回して素コイル(2)を
    形成した後、巻型を取外し、この素コイル(2)の外周
    に対地絶縁(3)と外装絶縁(4),(5)を巻回した
    後、外装絶縁(4),(5)の外周にシール層(6)を
    設ける製造方法において、コイル(1)の外装絶縁
    (4)の内側の表面および外装絶縁(5)の外側の表面
    に高粘度のシール材でシール層(6)を施すか、少なく
    ともコイル(1)の外装絶縁(4)の内側の表面を高粘
    度のシール材でシール層(6)を施し、外装絶縁(5)
    の外側の表面に別の高粘度ワニスでシール層(6)を施
    した後、コイル上面の一部シールを施さなかった部分か
    ら低粘度の樹脂を含浸・硬化させることを特徴とするモ
    ールドコイルの製造方法。
  2. 【請求項2】 高粘度のシール材として、ゴム状パテを
    用いた請求項1記載のモールドコイルの製造方法。
  3. 【請求項3】 コイル(1)の内側で、外装絶縁(4)
    のテープの重なり部分の表面の要所を粘着テープを用い
    て止め、その後ゴム状パテでシールする請求項1記載の
    モールドコイルの製造方法。
  4. 【請求項4】 コイル(1)の内側で、外装絶縁(4)
    のテープの重なり部分の表面の要所を、テープと同等の
    耐熱性を有する糸で縫い、その後、ゴム状パテでシール
    する請求項1記載のモールドコイルの製造方法。
JP35143095A 1995-12-25 1995-12-25 モールドコイルの製造方法 Pending JPH09180955A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015118957A (ja) * 2013-12-16 2015-06-25 株式会社タムラ製作所 樹脂含浸型リアクトル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015118957A (ja) * 2013-12-16 2015-06-25 株式会社タムラ製作所 樹脂含浸型リアクトル

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