JPH1118343A - 回転電気機械用の電機子コイル - Google Patents
回転電気機械用の電機子コイルInfo
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- JPH1118343A JPH1118343A JP16680797A JP16680797A JPH1118343A JP H1118343 A JPH1118343 A JP H1118343A JP 16680797 A JP16680797 A JP 16680797A JP 16680797 A JP16680797 A JP 16680797A JP H1118343 A JPH1118343 A JP H1118343A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】回転電気機械の電気絶縁性能に影響を与え易い
部位の素線の相互間に形成されるほぼ三角形状をなす隅
部に、空隙が形成されることがない回転電気機械用の電
機子コイルを提供する。 【解決手段】亀甲形コイル1は、従来例に対してエポキ
シ樹脂プリプレグ材製のシート材を短冊状に裁断して得
た電気絶縁シート21を用いた素線固め処理部2を備え
ている。電気絶縁シート21に適用される材料は、半硬
化されるステージを持つエポキシ樹脂のプリプレグ材を
用い、硬化時においての過度の流動を生じ難い性質を持
つようにしたシート材であり、必要に応じては、周知の
手法によって硬化時における流動性のさらなる低減など
を図ることができる。亀甲形コイル1では、電気絶縁シ
ート21はコイル部7の主絶縁層6が形成される部位の
両方の外側面に仮り付けをされたうえで、ヒートプレス
をすることで形成される。
部位の素線の相互間に形成されるほぼ三角形状をなす隅
部に、空隙が形成されることがない回転電気機械用の電
機子コイルを提供する。 【解決手段】亀甲形コイル1は、従来例に対してエポキ
シ樹脂プリプレグ材製のシート材を短冊状に裁断して得
た電気絶縁シート21を用いた素線固め処理部2を備え
ている。電気絶縁シート21に適用される材料は、半硬
化されるステージを持つエポキシ樹脂のプリプレグ材を
用い、硬化時においての過度の流動を生じ難い性質を持
つようにしたシート材であり、必要に応じては、周知の
手法によって硬化時における流動性のさらなる低減など
を図ることができる。亀甲形コイル1では、電気絶縁シ
ート21はコイル部7の主絶縁層6が形成される部位の
両方の外側面に仮り付けをされたうえで、ヒートプレス
をすることで形成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、素線を整列せし
めて形成してなる回転電気機械用の電機子コイルに係わ
り、素線の相互間に形成されるほぼ三角形状をなす隅部
の内の、少なくとも素線固め処理部に在りかつ少なくと
もコイル部の外側面に位置する隅部に、空隙の形成され
ることが無いように改良されたその構造に関する。
めて形成してなる回転電気機械用の電機子コイルに係わ
り、素線の相互間に形成されるほぼ三角形状をなす隅部
の内の、少なくとも素線固め処理部に在りかつ少なくと
もコイル部の外側面に位置する隅部に、空隙の形成され
ることが無いように改良されたその構造に関する。
【0002】
【従来の技術】比較的に高い電圧や大形の回転電気機械
(発電機,電動機など)の電機子(固定子等)に装填さ
れるコイルである電機子コイルにおいては、素線絶縁が
施された導体(多くの場合に平角銅線)の素線が採用さ
れ、所定の形状に形成されることが一般である。この種
の回転電気機械に採用されている電機子コイルには、亀
甲形コイルや,素線に転位が施されているギッターコイ
ルが多くの場合に採用されている。以下に従来例の回転
電気機械用の電機子コイルを亀甲形コイルに代表させ
て、図5〜図7を用いて説明する。
(発電機,電動機など)の電機子(固定子等)に装填さ
れるコイルである電機子コイルにおいては、素線絶縁が
施された導体(多くの場合に平角銅線)の素線が採用さ
れ、所定の形状に形成されることが一般である。この種
の回転電気機械に採用されている電機子コイルには、亀
甲形コイルや,素線に転位が施されているギッターコイ
ルが多くの場合に採用されている。以下に従来例の回転
電気機械用の電機子コイルを亀甲形コイルに代表させ
て、図5〜図7を用いて説明する。
【0003】ここで図5は、従来例の亀甲形コイルを模
式的に示したその上面図であり、図6は、図5に示した
亀甲形コイルの図5におけるA−A断面図である。図7
は、図5に示した亀甲形コイルが半完成状態にある場合
を模式的に示したその上面図である。図5〜図7におい
て、9は、素線71を用いて素線71の整列体として形
成されたコイル部7と、素線71をコイル部7の要部で
固めてなる素線固め処理部8と、対地絶縁用である主絶
縁層6とを備えた亀甲形コイルである。この事例では、
コイル部7は、素線71を2列,9段に整列させて形成
されている。
式的に示したその上面図であり、図6は、図5に示した
亀甲形コイルの図5におけるA−A断面図である。図7
は、図5に示した亀甲形コイルが半完成状態にある場合
を模式的に示したその上面図である。図5〜図7におい
て、9は、素線71を用いて素線71の整列体として形
成されたコイル部7と、素線71をコイル部7の要部で
固めてなる素線固め処理部8と、対地絶縁用である主絶
縁層6とを備えた亀甲形コイルである。この事例では、
コイル部7は、素線71を2列,9段に整列させて形成
されている。
【0004】素線71は、この事例の場合には、平角銅
線の外周に図示しない素線絶縁層が形成されているもの
である。この素線絶縁層に用いられる電気絶縁材として
は、テープ状の基材(ガラスクロス,高分子フィルムな
どが一般である)に合成樹脂が含浸されるなどした電気
絶縁テープ材(例えば、エポキシガラステープ材)など
が用いられており、集成マイカを貼り合わせた電気絶縁
テープ材が用いられる事例も多い。素線絶縁層は、テー
プ状の電気絶縁材である電気絶縁テープ材を、平角銅線
に半重ね状態などとしてテープ巻き状態に巻き付けるこ
とによって形成されている。
線の外周に図示しない素線絶縁層が形成されているもの
である。この素線絶縁層に用いられる電気絶縁材として
は、テープ状の基材(ガラスクロス,高分子フィルムな
どが一般である)に合成樹脂が含浸されるなどした電気
絶縁テープ材(例えば、エポキシガラステープ材)など
が用いられており、集成マイカを貼り合わせた電気絶縁
テープ材が用いられる事例も多い。素線絶縁層は、テー
プ状の電気絶縁材である電気絶縁テープ材を、平角銅線
に半重ね状態などとしてテープ巻き状態に巻き付けるこ
とによって形成されている。
【0005】主絶縁層6は、コイル部7の外周面の、亀
甲形コイル9が装填されることになる,図示しない回転
電気機械の電機子鉄心が持つ溝内に装填される部位(図
5に長さLF で示す)の外周を覆って形成されている。
この主絶縁層6の形成方法を、樹脂含浸タイプとして知
られている事例で説明すると、主絶縁層6には、基材
(ポリエステル不織布,ガラスクロス,高分子フィルム
などが一般である)に、はがしマイカまたは集成マイカ
を貼り合わせてなるマイカシート等の電気絶縁シート材
が用いられている。
甲形コイル9が装填されることになる,図示しない回転
電気機械の電機子鉄心が持つ溝内に装填される部位(図
5に長さLF で示す)の外周を覆って形成されている。
この主絶縁層6の形成方法を、樹脂含浸タイプとして知
られている事例で説明すると、主絶縁層6には、基材
(ポリエステル不織布,ガラスクロス,高分子フィルム
などが一般である)に、はがしマイカまたは集成マイカ
を貼り合わせてなるマイカシート等の電気絶縁シート材
が用いられている。
【0006】主絶縁層6は、この電気絶縁シート材を、
コイル部7の外周に所定の厚さになるように巻き重ねた
後、エポキシ樹脂などの熱硬化性合成樹脂材を真空含浸
し、整形用金型を併用するなどしてこの熱硬化性合成樹
脂材を加熱硬化処理することにより形成されている。か
くして得られた亀甲形コイル9は、主絶縁層6の部分に
おいて電機子鉄心が持つ溝内に収められて、回転電気機
械に用いられることになる。なお、主絶縁層6の形成方
法としては、レジンリッチタイプも知られている。
コイル部7の外周に所定の厚さになるように巻き重ねた
後、エポキシ樹脂などの熱硬化性合成樹脂材を真空含浸
し、整形用金型を併用するなどしてこの熱硬化性合成樹
脂材を加熱硬化処理することにより形成されている。か
くして得られた亀甲形コイル9は、主絶縁層6の部分に
おいて電機子鉄心が持つ溝内に収められて、回転電気機
械に用いられることになる。なお、主絶縁層6の形成方
法としては、レジンリッチタイプも知られている。
【0007】ところでコイル部7は、図7に示したよう
に、いわゆるレーストラック状とされた半完成状態とし
てまず作製された後、図5に示すごとき六角状にする成
形処理が施され、その後に主絶縁層6が形成されて、亀
甲形コイル9が完成することになる。この半完成状態の
コイル部7には、素線71の整列状態が崩れるのを防止
するために、主絶縁層6が形成される部位(図7に長さ
Lで示し、長さL≒長さLF である)に対して、六角状
にする成形処理の実施前に素線固め処理部8が形成され
ている。
に、いわゆるレーストラック状とされた半完成状態とし
てまず作製された後、図5に示すごとき六角状にする成
形処理が施され、その後に主絶縁層6が形成されて、亀
甲形コイル9が完成することになる。この半完成状態の
コイル部7には、素線71の整列状態が崩れるのを防止
するために、主絶縁層6が形成される部位(図7に長さ
Lで示し、長さL≒長さLF である)に対して、六角状
にする成形処理の実施前に素線固め処理部8が形成され
ている。
【0008】この素線固め処理部8は、刷毛塗りに適し
た低粘度で液状である周知のエポキシ樹脂ワニスを用い
て形成される。電気絶縁材であるこの液状エポキシ樹脂
ワニスは、半完成状態のコイル部7の外周の前記の長さ
Lの部位に刷毛塗りをされ、加熱硬化{硬化条件;約1
15〔℃〕〜約160〔℃〕の程度の温度条件で、数十
分間程度加熱する〕を行うことで形成されている。
た低粘度で液状である周知のエポキシ樹脂ワニスを用い
て形成される。電気絶縁材であるこの液状エポキシ樹脂
ワニスは、半完成状態のコイル部7の外周の前記の長さ
Lの部位に刷毛塗りをされ、加熱硬化{硬化条件;約1
15〔℃〕〜約160〔℃〕の程度の温度条件で、数十
分間程度加熱する〕を行うことで形成されている。
【0009】なお、その詳細な説明は重複を避けて省略
するが、ギッターコイルの場合においても、亀甲形コイ
ル9の場合と同様に方法によって、コイル固め層(例え
ば、素線固め処理部8)や主絶縁層(例えば、主絶縁層
6)が施される場合も知られている。
するが、ギッターコイルの場合においても、亀甲形コイ
ル9の場合と同様に方法によって、コイル固め層(例え
ば、素線固め処理部8)や主絶縁層(例えば、主絶縁層
6)が施される場合も知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術によ
る回転電気機械用の電機子コイル(例えば、亀甲形コイ
ル9)においては、比較的に容易に所望の電機子コイル
を得ることができているが、一部の電機子コイルにおい
て、次記するような問題点が見出されており、その解決
が望まれている。すなわち、従来例の亀甲形コイル9を
例にとると、素線固め処理部8が素線71の外周面に薄
い層として形成されてしまうために、素線71の角部の
相互間に形成されるほぼ三角形状をなす隅部71a(後
記する図8を参照)の面積の一部のみしか、素線固め処
理部8によって充填されず、この部位に空隙8aが残存
される場合があり得るのである。このような事例を図8
に示す。ここで図8は、亀甲形コイルの素線相互間の隅
部に空隙が残存した事例を模式的に示した図6における
P部の拡大して示した断面図である。
る回転電気機械用の電機子コイル(例えば、亀甲形コイ
ル9)においては、比較的に容易に所望の電機子コイル
を得ることができているが、一部の電機子コイルにおい
て、次記するような問題点が見出されており、その解決
が望まれている。すなわち、従来例の亀甲形コイル9を
例にとると、素線固め処理部8が素線71の外周面に薄
い層として形成されてしまうために、素線71の角部の
相互間に形成されるほぼ三角形状をなす隅部71a(後
記する図8を参照)の面積の一部のみしか、素線固め処
理部8によって充填されず、この部位に空隙8aが残存
される場合があり得るのである。このような事例を図8
に示す。ここで図8は、亀甲形コイルの素線相互間の隅
部に空隙が残存した事例を模式的に示した図6における
P部の拡大して示した断面図である。
【0011】図8に例示された空隙8aが形成される原
因は、次記することにあると考えられている。第1に
は、素線固め処理部8に用いられる電気絶縁材が刷毛塗
りに適した低粘度の液状エポキシ樹脂ワニスであること
にその原因があり、刷毛塗り時に隅部71aから流れ去
ってしまう量が多いためである。また第2には、この液
状エポキシ樹脂ワニスが、加熱硬化型のエポキシ樹脂が
通常持つ性質から、加熱硬化をされる際の高温によりそ
の粘度がいったん低下することにその原因がある。そう
して、素線71に付着された硬化前の液状エポキシ樹脂
ワニスの一部は、加熱硬化時の高温によって低粘度にな
ることで、隅部71aから流れ出てしまうのである。
因は、次記することにあると考えられている。第1に
は、素線固め処理部8に用いられる電気絶縁材が刷毛塗
りに適した低粘度の液状エポキシ樹脂ワニスであること
にその原因があり、刷毛塗り時に隅部71aから流れ去
ってしまう量が多いためである。また第2には、この液
状エポキシ樹脂ワニスが、加熱硬化型のエポキシ樹脂が
通常持つ性質から、加熱硬化をされる際の高温によりそ
の粘度がいったん低下することにその原因がある。そう
して、素線71に付着された硬化前の液状エポキシ樹脂
ワニスの一部は、加熱硬化時の高温によって低粘度にな
ることで、隅部71aから流れ出てしまうのである。
【0012】亀甲形コイル9の素線71の隅部71aに
空隙8aが形成されると、この空隙8aには主絶縁層6
の形成後においても空気が残留することになる。空隙8
aに残留することになる空気は、周知のように主絶縁層
6を構成している前述したような電気絶縁物などに対し
てその絶縁破壊電圧値が極めて低いので、亀甲形コイル
9が装填される回転電気機械の運転電圧においても、容
易に電気絶縁破壊を起こし部分放電が生起されることに
なる。すなわち、亀甲形コイル9の素線71の隅部71
aに空隙8aが形成されると、亀甲形コイル9を使用し
た回転電気機械はその電気絶縁性能が低下し、長期信頼
性が著しく損なわれることになるおそれがあるのであ
る。素線71の隅部71aに空隙8aが形成された亀甲
形コイル9を使用した回転電気機械の電気絶縁性能は、
その一部の測定例を後記する図3に点線で示したとおり
である。
空隙8aが形成されると、この空隙8aには主絶縁層6
の形成後においても空気が残留することになる。空隙8
aに残留することになる空気は、周知のように主絶縁層
6を構成している前述したような電気絶縁物などに対し
てその絶縁破壊電圧値が極めて低いので、亀甲形コイル
9が装填される回転電気機械の運転電圧においても、容
易に電気絶縁破壊を起こし部分放電が生起されることに
なる。すなわち、亀甲形コイル9の素線71の隅部71
aに空隙8aが形成されると、亀甲形コイル9を使用し
た回転電気機械はその電気絶縁性能が低下し、長期信頼
性が著しく損なわれることになるおそれがあるのであ
る。素線71の隅部71aに空隙8aが形成された亀甲
形コイル9を使用した回転電気機械の電気絶縁性能は、
その一部の測定例を後記する図3に点線で示したとおり
である。
【0013】この発明は、前述の従来技術の問題点に鑑
みなされたものであり、その目的は、回転電気機械の電
気絶縁性能に影響を与え易い部位の,素線の相互間に形
成されるほぼ三角形状をなす隅部に、空隙が形成される
ことがない回転電気機械用の電機子コイルを提供するこ
とにある。
みなされたものであり、その目的は、回転電気機械の電
気絶縁性能に影響を与え易い部位の,素線の相互間に形
成されるほぼ三角形状をなす隅部に、空隙が形成される
ことがない回転電気機械用の電機子コイルを提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明では前述の目的
は、 1)素線絶縁が施された導体である素線を,1列または
2列以上でかつ多段に整列させて形成されてなるコイル
部を有する回転電気機械用のコイルであって、前記コイ
ル部と、コイル部の少なくとも主絶縁層が形成される部
位に施されて,整列させて形成されてなる素線を電気絶
縁材を用いて一体に固めてなる素線固め処理部と、コイ
ル部の回転電気機械の電機子鉄心が持つ溝内に装填され
る部位の外周を覆って,電気絶縁材を用いて形成された
対地絶縁用である主絶縁層とを備える回転電気機械用の
電機子コイルにおいて、素線の相互間に形成されるほぼ
三角形状をなす隅部の内の,少なくとも素線固め処理部
に在りかつ少なくともコイル部の外側面に位置する隅部
は、硬化時に流れ出ることの無い合成樹脂材を用いて充
填されてなる構成とすること、または、 2)前記1項に記載の手段において、素線固め処理部
は、電気絶縁材としてエポキシ樹脂プリプレグ材を用い
て加熱・加圧処理を行うことによって形成されてなり、
前記隅部は、素線固め処理部の形成時に,エポキシ樹脂
プリプレグ材が持つ半硬化をされたエポキシ樹脂により
充填されてなる構成とすること、または、 3)前記2項に記載の手段において、素線固め処理部に
適用されるエポキシ樹脂プリプレグ材は、シート状をな
し、コイル部が持つ両方の外側面のそれぞれに装填され
てなる構成とすること、または、 4)前記2項に記載の手段において、コイル部の素線の
列数を2列以上とし、素線固め処理部に適用されるエポ
キシ樹脂プリプレグ材は、シート状をなしコイル部の素
線の列に関する中央部分に挟み込まれて装填されてなる
構成とすること、さらにまたは、 5)前記1項に記載の手段において、前記隅部の充填に
用いられる充填材は、液状の常温硬化エポキシ樹脂材と
電気絶縁性粒子との混和物であり、この充填材は、素線
固め処理部に対する素線固め処理の終了の後に,前記隅
部に充填されてなる構成とすること、により達成され
る。
は、 1)素線絶縁が施された導体である素線を,1列または
2列以上でかつ多段に整列させて形成されてなるコイル
部を有する回転電気機械用のコイルであって、前記コイ
ル部と、コイル部の少なくとも主絶縁層が形成される部
位に施されて,整列させて形成されてなる素線を電気絶
縁材を用いて一体に固めてなる素線固め処理部と、コイ
ル部の回転電気機械の電機子鉄心が持つ溝内に装填され
る部位の外周を覆って,電気絶縁材を用いて形成された
対地絶縁用である主絶縁層とを備える回転電気機械用の
電機子コイルにおいて、素線の相互間に形成されるほぼ
三角形状をなす隅部の内の,少なくとも素線固め処理部
に在りかつ少なくともコイル部の外側面に位置する隅部
は、硬化時に流れ出ることの無い合成樹脂材を用いて充
填されてなる構成とすること、または、 2)前記1項に記載の手段において、素線固め処理部
は、電気絶縁材としてエポキシ樹脂プリプレグ材を用い
て加熱・加圧処理を行うことによって形成されてなり、
前記隅部は、素線固め処理部の形成時に,エポキシ樹脂
プリプレグ材が持つ半硬化をされたエポキシ樹脂により
充填されてなる構成とすること、または、 3)前記2項に記載の手段において、素線固め処理部に
適用されるエポキシ樹脂プリプレグ材は、シート状をな
し、コイル部が持つ両方の外側面のそれぞれに装填され
てなる構成とすること、または、 4)前記2項に記載の手段において、コイル部の素線の
列数を2列以上とし、素線固め処理部に適用されるエポ
キシ樹脂プリプレグ材は、シート状をなしコイル部の素
線の列に関する中央部分に挟み込まれて装填されてなる
構成とすること、さらにまたは、 5)前記1項に記載の手段において、前記隅部の充填に
用いられる充填材は、液状の常温硬化エポキシ樹脂材と
電気絶縁性粒子との混和物であり、この充填材は、素線
固め処理部に対する素線固め処理の終了の後に,前記隅
部に充填されてなる構成とすること、により達成され
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。なお、この項の以下の説明
においては、図5〜図8に示した従来例の回転電気機械
用の電機子コイルである亀甲形コイルと同一部分には同
じ符号を付し、その説明を省略する。また、以後の説明
に用いる図には、図5〜図8で付した符号については、
極力代表的な符号のみを記すようにしている。
を参照して詳細に説明する。なお、この項の以下の説明
においては、図5〜図8に示した従来例の回転電気機械
用の電機子コイルである亀甲形コイルと同一部分には同
じ符号を付し、その説明を省略する。また、以後の説明
に用いる図には、図5〜図8で付した符号については、
極力代表的な符号のみを記すようにしている。
【0016】図1は、この発明の実施の形態の一例によ
る亀甲形コイルを模式的に示した図面であり、(a)
は、その図6と同一の部位における断面図であり、
(b)は、図1(a)におけるQ部の拡大して示した断
面図である。図1において、1は、図5〜図7に示した
従来例による亀甲形コイル9に対して、素線固め処理部
8に替えて素線固め処理部2を用いるようにした亀甲形
コイルである。この素線固め処理部2は、この発明にな
る亀甲形コイルの特徴ある構成として、エポキシ樹脂プ
リプレグ材製のシート材を短冊状に裁断して得た電気絶
縁シート21を用いるようにしている。
る亀甲形コイルを模式的に示した図面であり、(a)
は、その図6と同一の部位における断面図であり、
(b)は、図1(a)におけるQ部の拡大して示した断
面図である。図1において、1は、図5〜図7に示した
従来例による亀甲形コイル9に対して、素線固め処理部
8に替えて素線固め処理部2を用いるようにした亀甲形
コイルである。この素線固め処理部2は、この発明にな
る亀甲形コイルの特徴ある構成として、エポキシ樹脂プ
リプレグ材製のシート材を短冊状に裁断して得た電気絶
縁シート21を用いるようにしている。
【0017】この電気絶縁シート21に適用される材料
は、周知の半硬化されるステージを持つエポキシ樹脂の
プリプレグ材を用いて、硬化時において過度の流動を生
じ難い性質を持つようにしたシート材であり、必要に応
じて、前記エポキシ樹脂に電気絶縁性の粒子を混入する
ことで、硬化時における流動性のさらなる低減を図るこ
とができる。また電気絶縁シート21は、必要に応じて
ガラスクロスやポリエステル繊維の不織布などを基材と
して用いて機械的に補強すると共に、この基材によって
も硬化時における流動性の低減を図るようにすることも
できる。基材の使用と電気絶縁性の粒子の混入とを併用
することも勿論可能である。
は、周知の半硬化されるステージを持つエポキシ樹脂の
プリプレグ材を用いて、硬化時において過度の流動を生
じ難い性質を持つようにしたシート材であり、必要に応
じて、前記エポキシ樹脂に電気絶縁性の粒子を混入する
ことで、硬化時における流動性のさらなる低減を図るこ
とができる。また電気絶縁シート21は、必要に応じて
ガラスクロスやポリエステル繊維の不織布などを基材と
して用いて機械的に補強すると共に、この基材によって
も硬化時における流動性の低減を図るようにすることも
できる。基材の使用と電気絶縁性の粒子の混入とを併用
することも勿論可能である。
【0018】さらに、電気絶縁シート21は、その電気
絶縁性能の改善を図るための対処を盛り込むことも可能
である。例えば、ガラスクロスやポリエステル繊維の不
織布に集成マイカを貼り合わせることでその耐電圧性の
向上を図れるし、アルミナ粉末をエポキシ樹脂に予め混
入しておくことで電気絶縁シート21の誘電率値を大き
くし、この部位における電界の集中の緩和を図ることも
できる。このアルミナ粉末に、前記の硬化時における流
動性の低減を図るための粒子の役目の少なくとも一部
を、兼ねさせることも可能である。
絶縁性能の改善を図るための対処を盛り込むことも可能
である。例えば、ガラスクロスやポリエステル繊維の不
織布に集成マイカを貼り合わせることでその耐電圧性の
向上を図れるし、アルミナ粉末をエポキシ樹脂に予め混
入しておくことで電気絶縁シート21の誘電率値を大き
くし、この部位における電界の集中の緩和を図ることも
できる。このアルミナ粉末に、前記の硬化時における流
動性の低減を図るための粒子の役目の少なくとも一部
を、兼ねさせることも可能である。
【0019】図1に示した事例では、電気絶縁シート2
1は、基材22に集成マイカ23を貼り合わせてなる集
成マイカエポキシ樹脂プリプレグシート材が用いられて
いる。なお、短冊状に裁断された電気絶縁シート21の
裁断寸法は、例えば、コイル部7の高さ方向(図1にH
で示した)に関しては、寸法Hに対してやや短い寸法
に、また、長さ方向に関しては、図7に示した長さ寸法
Lとほぼ同等長さに設定されることが好ましい。
1は、基材22に集成マイカ23を貼り合わせてなる集
成マイカエポキシ樹脂プリプレグシート材が用いられて
いる。なお、短冊状に裁断された電気絶縁シート21の
裁断寸法は、例えば、コイル部7の高さ方向(図1にH
で示した)に関しては、寸法Hに対してやや短い寸法
に、また、長さ方向に関しては、図7に示した長さ寸法
Lとほぼ同等長さに設定されることが好ましい。
【0020】亀甲形コイル1では、素線固め処理部2
は、コイル部7の主絶縁層6が形成される部位の両方の
外側面のそれぞれに、電気絶縁シート21を粘着性のテ
ープなどを用いるなどして仮り付けして、ヒートプレス
をすることで形成される。その際、電気絶縁シート21
を構成しているエポキシ樹脂は、半硬化されていること
や基材22の存在により、ヒートプレスの際の加熱温度
によって適度の粘度に低下することになる。そうして、
適度の粘度に低下された電気絶縁シート21を構成する
エポキシ樹脂は、ヒートプレスの際の加圧力によって流
動し、コイル部7の両方の外側面の前述の長さLの部位
に在る隅部71aの全面積を充填しつつ、素線71の素
線固めを行うことになるのである。
は、コイル部7の主絶縁層6が形成される部位の両方の
外側面のそれぞれに、電気絶縁シート21を粘着性のテ
ープなどを用いるなどして仮り付けして、ヒートプレス
をすることで形成される。その際、電気絶縁シート21
を構成しているエポキシ樹脂は、半硬化されていること
や基材22の存在により、ヒートプレスの際の加熱温度
によって適度の粘度に低下することになる。そうして、
適度の粘度に低下された電気絶縁シート21を構成する
エポキシ樹脂は、ヒートプレスの際の加圧力によって流
動し、コイル部7の両方の外側面の前述の長さLの部位
に在る隅部71aの全面積を充填しつつ、素線71の素
線固めを行うことになるのである。
【0021】なお、素線固め処理部2に用いられる電気
絶縁シート21の枚数は、亀甲形コイル1においては各
1枚であるとしたが、電気絶縁シート(例えば、電気絶
縁シート21)の持つ樹脂量,コイル部(例えば、コイ
ル部7)や素線71(例えば、素線71)の形状・寸法
などに対応させて、適宜の枚数を設定できることは言う
までも無いことである。なおまた、電気絶縁シート21
を構成しているエポキシ樹脂は、コイル部7の断面に関
する中央部に形成される隅部71aに関しては、必ずし
もその全面積を充填する必要は無いものである。その理
由は、この部位の隅部71aには、対地電位などの高い
電位が加わることが無いからである。
絶縁シート21の枚数は、亀甲形コイル1においては各
1枚であるとしたが、電気絶縁シート(例えば、電気絶
縁シート21)の持つ樹脂量,コイル部(例えば、コイ
ル部7)や素線71(例えば、素線71)の形状・寸法
などに対応させて、適宜の枚数を設定できることは言う
までも無いことである。なおまた、電気絶縁シート21
を構成しているエポキシ樹脂は、コイル部7の断面に関
する中央部に形成される隅部71aに関しては、必ずし
もその全面積を充填する必要は無いものである。その理
由は、この部位の隅部71aには、対地電位などの高い
電位が加わることが無いからである。
【0022】図1に示すこの発明の実施の形態の一例に
よる回転電気機械用の亀甲形コイル1では前述の構成と
したので、コイル部7の両方の外側面の前述の長さLの
部位に在る隅部71aには、電気絶縁シート21を構成
するエポキシ樹脂が容易に充填されることで、従来例の
亀甲形コイル9を用いた場合とは異なって、空隙8aが
形成されることで発生していた電気絶縁性能が低下する
問題を解消することができ、その長期信頼性を向上する
ことができることになる。
よる回転電気機械用の亀甲形コイル1では前述の構成と
したので、コイル部7の両方の外側面の前述の長さLの
部位に在る隅部71aには、電気絶縁シート21を構成
するエポキシ樹脂が容易に充填されることで、従来例の
亀甲形コイル9を用いた場合とは異なって、空隙8aが
形成されることで発生していた電気絶縁性能が低下する
問題を解消することができ、その長期信頼性を向上する
ことができることになる。
【0023】次に、図2を用いて、この発明になる異な
る例の亀甲形コイルを説明する。ここで、図2は、この
発明の実施の形態の異なる例による亀甲形コイルを模式
的に示した図面であり、(a)は、その図6と同一の部
位における断面図であり、(b)は、図2(a)におけ
るR部の拡大して示した断面図である。図2において、
1Aは、図5〜図7に示した従来例による亀甲形コイル
9に対して、前述の隅部71aに残存された空隙8aの
内の,コイル部7の外側面に位置する空隙8aを充填す
るために、充填層3を備えるようにした亀甲形コイルで
ある。
る例の亀甲形コイルを説明する。ここで、図2は、この
発明の実施の形態の異なる例による亀甲形コイルを模式
的に示した図面であり、(a)は、その図6と同一の部
位における断面図であり、(b)は、図2(a)におけ
るR部の拡大して示した断面図である。図2において、
1Aは、図5〜図7に示した従来例による亀甲形コイル
9に対して、前述の隅部71aに残存された空隙8aの
内の,コイル部7の外側面に位置する空隙8aを充填す
るために、充填層3を備えるようにした亀甲形コイルで
ある。
【0024】充填層3に用いられる充填材は、周知の液
状の常温硬化エポキシ樹脂材に電気絶縁性粒子である周
知の石英粉末を混入させて得たパテ状の混和物であり、
硬化時において流動を生じることの無い性質を持つよう
にした充填材である。そうして、亀甲形コイル1Aで
は、主絶縁層6は充填層3の硬化の終了後に施されるこ
とになる。
状の常温硬化エポキシ樹脂材に電気絶縁性粒子である周
知の石英粉末を混入させて得たパテ状の混和物であり、
硬化時において流動を生じることの無い性質を持つよう
にした充填材である。そうして、亀甲形コイル1Aで
は、主絶縁層6は充填層3の硬化の終了後に施されるこ
とになる。
【0025】前記充填材には、その電気絶縁性能の改善
を図るための対処を盛り込むことも可能である。例え
ば、電気絶縁性粒子としてマイカ粉末を混入することで
その耐電圧性の向上を図れるし、また、アルミナ粉末を
混入することで充填材の誘電率値を大きくし、この部位
における電界の集中の緩和を図ることもできる。このマ
イカ粉末やアルミナ粉末に、前記石英粉末の役目の少な
くとも一部を兼ねさせることも可能である。
を図るための対処を盛り込むことも可能である。例え
ば、電気絶縁性粒子としてマイカ粉末を混入することで
その耐電圧性の向上を図れるし、また、アルミナ粉末を
混入することで充填材の誘電率値を大きくし、この部位
における電界の集中の緩和を図ることもできる。このマ
イカ粉末やアルミナ粉末に、前記石英粉末の役目の少な
くとも一部を兼ねさせることも可能である。
【0026】充填層3は、コイル部7の両方の外側面の
それぞれの、素線固め処理部8が形成されている部位に
対して、前記充填材をへらなどの用具を用い、少なくと
空隙8aを埋めて形成される。そうして、コイル部7の
両方の外側面のそれぞれの部位における素線固め処理部
8は、空隙8aが存在して形成されていたとしても、充
填層3によってほぼ平坦にされて、この空隙8aが埋め
られることになる。なお、充填材の前記の充填処理にお
いては、空隙8aから過度にはみ出した充填材を取り除
く処置が必要になる場合もある。
それぞれの、素線固め処理部8が形成されている部位に
対して、前記充填材をへらなどの用具を用い、少なくと
空隙8aを埋めて形成される。そうして、コイル部7の
両方の外側面のそれぞれの部位における素線固め処理部
8は、空隙8aが存在して形成されていたとしても、充
填層3によってほぼ平坦にされて、この空隙8aが埋め
られることになる。なお、充填材の前記の充填処理にお
いては、空隙8aから過度にはみ出した充填材を取り除
く処置が必要になる場合もある。
【0027】図2に示すこの発明の実施の形態の一例に
よる回転電気機械用の亀甲形コイル1Aでは前述の構成
としたので、コイル部7の両方の外側面のそれぞれの部
位における素線固め処理部8に空隙8aが存在していた
としても、その空隙8aが充填層3によって埋められる
ので、前述の亀甲形コイル1の場合と同様に、空隙8a
が形成されることで発生していた電気絶縁性能が低下す
る従来技術における問題を解消することができ、その長
期信頼性を向上することができることになる。
よる回転電気機械用の亀甲形コイル1Aでは前述の構成
としたので、コイル部7の両方の外側面のそれぞれの部
位における素線固め処理部8に空隙8aが存在していた
としても、その空隙8aが充填層3によって埋められる
ので、前述の亀甲形コイル1の場合と同様に、空隙8a
が形成されることで発生していた電気絶縁性能が低下す
る従来技術における問題を解消することができ、その長
期信頼性を向上することができることになる。
【0028】亀甲形コイル1Aの前述の亀甲形コイル1
に対する特長点は、素線固め処理部8によって既に素線
固めがなされた亀甲形コイル(例えば、亀甲形コイル9
である)に空隙などの欠陥が見出された場合に、その補
修用としても採用できることである。すなわち、亀甲形
コイル1Aに採用された充填層3を用いる手法は、空隙
8aを除去すのに際して比較的に柔軟に採用することが
できる手法であると言うことができる。
に対する特長点は、素線固め処理部8によって既に素線
固めがなされた亀甲形コイル(例えば、亀甲形コイル9
である)に空隙などの欠陥が見出された場合に、その補
修用としても採用できることである。すなわち、亀甲形
コイル1Aに採用された充填層3を用いる手法は、空隙
8aを除去すのに際して比較的に柔軟に採用することが
できる手法であると言うことができる。
【0029】前述したこの発明の実施の形態例による亀
甲形コイル1または亀甲形コイル1Aを使用すること
で、回転電気機械の電気絶縁性能の向上を図ることがで
きたその測定例を、周知の誘電体損失率(以降、慣用さ
れているtanδを用いる)と最大放電電荷量(以降、
慣用されているQmax を用いる)に関して図3に示す。
ここで図3は、この発明になる亀甲形コイルを使用した
場合の回転電気機械における電気絶縁性能の測定例を従
来技術の亀甲形コイルを使用した場合と比較して示すグ
ラフであり、(a)はtanδ特性のグラフを示し、
(b)はQmax 特性のグラフを示している。
甲形コイル1または亀甲形コイル1Aを使用すること
で、回転電気機械の電気絶縁性能の向上を図ることがで
きたその測定例を、周知の誘電体損失率(以降、慣用さ
れているtanδを用いる)と最大放電電荷量(以降、
慣用されているQmax を用いる)に関して図3に示す。
ここで図3は、この発明になる亀甲形コイルを使用した
場合の回転電気機械における電気絶縁性能の測定例を従
来技術の亀甲形コイルを使用した場合と比較して示すグ
ラフであり、(a)はtanδ特性のグラフを示し、
(b)はQmax 特性のグラフを示している。
【0030】図3(a)においては、X軸は印加電圧
を、Y軸はtanδをそれぞれフリースケールで示して
いる。また、図3(b)においては、X軸は印加電圧
を、Y軸はQmax をそれぞれフリースケールで示してい
る。また、図3中には、この発明による亀甲形コイル
1,1Aを使用した場合を実線で、また、従来例の亀甲
形コイル9を使用した場合を点線で示している。
を、Y軸はtanδをそれぞれフリースケールで示して
いる。また、図3(b)においては、X軸は印加電圧
を、Y軸はQmax をそれぞれフリースケールで示してい
る。また、図3中には、この発明による亀甲形コイル
1,1Aを使用した場合を実線で、また、従来例の亀甲
形コイル9を使用した場合を点線で示している。
【0031】図3を視察することにより、この発明の場
合の亀甲形コイル1,1Aを使用した回転電気機械で
は、tanδおよびQmax 共に、従来例の亀甲形コイル
9を使用した場合よりも低減されていることが分かる。
すなわち、従来例の亀甲形コイル9においては、隅部7
1aに前述の空隙8aが残存していて、この部位で周知
の部分放電が生じていたことが原因となり、Qmax およ
びtanδが共に増加しているのである。これに対し
て、亀甲形コイル1,1Aでは、隅部71aには空隙8
aが存在しないことにより、空隙8aが原因での部分放
電が発生しないので、Qmax およびtanδが共に低減
されるのである。
合の亀甲形コイル1,1Aを使用した回転電気機械で
は、tanδおよびQmax 共に、従来例の亀甲形コイル
9を使用した場合よりも低減されていることが分かる。
すなわち、従来例の亀甲形コイル9においては、隅部7
1aに前述の空隙8aが残存していて、この部位で周知
の部分放電が生じていたことが原因となり、Qmax およ
びtanδが共に増加しているのである。これに対し
て、亀甲形コイル1,1Aでは、隅部71aには空隙8
aが存在しないことにより、空隙8aが原因での部分放
電が発生しないので、Qmax およびtanδが共に低減
されるのである。
【0032】上述の説明では、亀甲形コイル1が備える
素線固め処理部2、および、亀甲形コイル1Aが備える
充填層3は、コイル部7の主絶縁層6が形成される部位
の両方の外側面のそれぞれのみに設け、コイル部7の頭
部と底部とには設けないとした。このようにした主な理
由は二つある。その第1は、コイル部7に前述の主絶縁
層7を形成する際に、主絶縁層7用の樹脂をコイル部7
の内部にも含浸させて、亀甲形コイル1,1Aの電気絶
縁性能などの一層の向上を意図したためである。すなわ
ち、主絶縁層7用の樹脂を、頭部および底部を利用して
コイル部7の内部に含浸させるためである。
素線固め処理部2、および、亀甲形コイル1Aが備える
充填層3は、コイル部7の主絶縁層6が形成される部位
の両方の外側面のそれぞれのみに設け、コイル部7の頭
部と底部とには設けないとした。このようにした主な理
由は二つある。その第1は、コイル部7に前述の主絶縁
層7を形成する際に、主絶縁層7用の樹脂をコイル部7
の内部にも含浸させて、亀甲形コイル1,1Aの電気絶
縁性能などの一層の向上を意図したためである。すなわ
ち、主絶縁層7用の樹脂を、頭部および底部を利用して
コイル部7の内部に含浸させるためである。
【0033】その第2は、コイル部7の頭部および底部
に対して、素線固め処理部2および充填層3を設けない
ようにすることで、これ等の処理に用いる素材の使用量
の低減と、これ等の処理に要する作業時間の短縮を図
り、亀甲形コイル1,1Aの製造原価の低減を意図した
ためである。しかしながら、主絶縁層7用の樹脂をコイ
ル部7の内部に含浸させる必要が無いなどの場合には、
コイル部7の主絶縁層6が形成される部位の全周に対し
て、素線固め処理部2および充填層3を設けてもよいこ
とは勿論のことである。
に対して、素線固め処理部2および充填層3を設けない
ようにすることで、これ等の処理に用いる素材の使用量
の低減と、これ等の処理に要する作業時間の短縮を図
り、亀甲形コイル1,1Aの製造原価の低減を意図した
ためである。しかしながら、主絶縁層7用の樹脂をコイ
ル部7の内部に含浸させる必要が無いなどの場合には、
コイル部7の主絶縁層6が形成される部位の全周に対し
て、素線固め処理部2および充填層3を設けてもよいこ
とは勿論のことである。
【0034】また、上述の説明では、亀甲形コイル(例
えば、亀甲形コイル1)が備える素線固め処理部(例え
ば、素線固め処理部2)は、シート状のエポキシ樹脂プ
リプレグ材である電気絶縁シート(例えば、電気絶縁シ
ート21)を、コイル部(例えば、コイル部7)の外側
面に貼り付けてヒートプレスをすることで形成されると
してきたが、これに限定されるものではなく、例えば、
コイル部の素線(例えば、素線71)の列に関する中央
部分に挟み込むようにしてもよいものである。
えば、亀甲形コイル1)が備える素線固め処理部(例え
ば、素線固め処理部2)は、シート状のエポキシ樹脂プ
リプレグ材である電気絶縁シート(例えば、電気絶縁シ
ート21)を、コイル部(例えば、コイル部7)の外側
面に貼り付けてヒートプレスをすることで形成されると
してきたが、これに限定されるものではなく、例えば、
コイル部の素線(例えば、素線71)の列に関する中央
部分に挟み込むようにしてもよいものである。
【0035】なおまた、上述の説明では、回転電気機械
用の電機子コイルは亀甲形コイルであるとしてきたが、
これに限定されるものではなく、例えば、ギッターコイ
ルであってもよいものである。
用の電機子コイルは亀甲形コイルであるとしてきたが、
これに限定されるものではなく、例えば、ギッターコイ
ルであってもよいものである。
【0036】
【実施例】以下この発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。なお、この項の以下の説明においては、図
1に示したこの発明の実施の形態の例の亀甲形コイル、
および、図5〜図7に示した従来例の亀甲形コイルと同
一部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。ま
た、以後の説明に用いる図には、図1,図5〜図7で付
した符号については、極力代表的な符号のみを記すよう
にしている。
に説明する。なお、この項の以下の説明においては、図
1に示したこの発明の実施の形態の例の亀甲形コイル、
および、図5〜図7に示した従来例の亀甲形コイルと同
一部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。ま
た、以後の説明に用いる図には、図1,図5〜図7で付
した符号については、極力代表的な符号のみを記すよう
にしている。
【0037】図4は、請求項1,2,4に対応するこの
発明の一実施例による亀甲形コイルを模式的に示した図
面であり、(a)は、その図6と同一の部位における断
面図であり、(b)は、図4(a)におけるS部の拡大
して示した断面図である。図4において、1Bは、図1
に示したこの発明の実施の形態の一例による亀甲形コイ
ル1に対して、素線固め処理部2に替えて素線固め処理
部4を用いるようにした亀甲形コイルである。この素線
固め処理部4は、この発明になる亀甲形コイルの特徴あ
る構成として、亀甲形コイル1と同様にエポキシ樹脂プ
リプレグ材製のシート材を短冊状に裁断して得た電気絶
縁シート21を用いるようにしている。
発明の一実施例による亀甲形コイルを模式的に示した図
面であり、(a)は、その図6と同一の部位における断
面図であり、(b)は、図4(a)におけるS部の拡大
して示した断面図である。図4において、1Bは、図1
に示したこの発明の実施の形態の一例による亀甲形コイ
ル1に対して、素線固め処理部2に替えて素線固め処理
部4を用いるようにした亀甲形コイルである。この素線
固め処理部4は、この発明になる亀甲形コイルの特徴あ
る構成として、亀甲形コイル1と同様にエポキシ樹脂プ
リプレグ材製のシート材を短冊状に裁断して得た電気絶
縁シート21を用いるようにしている。
【0038】しかしながら亀甲形コイル1Bの素線固め
処理部4では、電気絶縁シート21,21は、コイル部
7の素線71の列に関する中央部分に挟み込まれている
ことが、亀甲形コイル1の場合とは異なっている。そう
して、この電気絶縁シート21,21は、コイル部7の
完成後にコイル部7の素線71の列に関する中央部分に
挟み込まれる。電気絶縁シート21,21を中央部分に
挟み込まれたコイル部7には、亀甲形コイル1の場合と
同様にしてヒートプレスを施すことで、素線固め処理部
4が形成されることになる。
処理部4では、電気絶縁シート21,21は、コイル部
7の素線71の列に関する中央部分に挟み込まれている
ことが、亀甲形コイル1の場合とは異なっている。そう
して、この電気絶縁シート21,21は、コイル部7の
完成後にコイル部7の素線71の列に関する中央部分に
挟み込まれる。電気絶縁シート21,21を中央部分に
挟み込まれたコイル部7には、亀甲形コイル1の場合と
同様にしてヒートプレスを施すことで、素線固め処理部
4が形成されることになる。
【0039】素線固め処理部4の形成に当たっては、電
気絶縁シート21を構成しているエポキシ樹脂がヒート
プレスの際の加熱温度によって適度の粘度に低下し、さ
らにヒートプレスの際の加圧力によって流動し、コイル
部7の中央部から両方の外側面に向かって流れ出て、前
記の長さLの部位に在る隅部71aの全面積を充填する
ことになる。
気絶縁シート21を構成しているエポキシ樹脂がヒート
プレスの際の加熱温度によって適度の粘度に低下し、さ
らにヒートプレスの際の加圧力によって流動し、コイル
部7の中央部から両方の外側面に向かって流れ出て、前
記の長さLの部位に在る隅部71aの全面積を充填する
ことになる。
【0040】実施例による亀甲形コイル1Bでは、亀甲
形コイル1の場合と同等の電気絶縁性能の向上を図れる
と共に、電気絶縁シート21のコイル部7への仮り付け
工程の短縮を図ることができている。すなわち、亀甲形
コイル1Bでは、電気絶縁シート21をコイル部7に挟
み込んでコイル部7にセットすることができ、亀甲形コ
イル1の場合における電気絶縁シート21を粘着性のテ
ープを用いてコイル部7に仮り付けする工程を不要にす
ることができる特長を持つのである。
形コイル1の場合と同等の電気絶縁性能の向上を図れる
と共に、電気絶縁シート21のコイル部7への仮り付け
工程の短縮を図ることができている。すなわち、亀甲形
コイル1Bでは、電気絶縁シート21をコイル部7に挟
み込んでコイル部7にセットすることができ、亀甲形コ
イル1の場合における電気絶縁シート21を粘着性のテ
ープを用いてコイル部7に仮り付けする工程を不要にす
ることができる特長を持つのである。
【0041】
【発明の効果】この発明になる回転電気機械用の電機子
コイルにおいては、前記課題を解決するための手段の項
で述べた構成とすることにより、次記する効果を奏す
る。 前記課題を解決するための手段の項の第(1)項〜第
(3)項による構成とすることにより、コイル部の素線
と主絶縁との間に空隙が形成されることが無いので、こ
の電機子コイルを使用した回転電気機械の電気絶縁性能
が向上され、その長期信頼性を向上することが可能とな
る。また、 前記課題を解決するための手段の項の第(1)項,
(2)項,第(4)項による構成とすることにより、前
記の項により効果をそのまま維持しながら、電機子コ
イルの製造原価を低減することが可能となる。さらにま
た、 前記課題を解決するための手段の項の第(1)項,
(5)項による構成とすることにより、前記の項によ
り効果を得られる回転電気機械用の電機子コイルの作製
に当たり、素線固め処理済のコイルに対しても適用が可
能であるなど、比較的に柔軟に採用することが可能にな
る。
コイルにおいては、前記課題を解決するための手段の項
で述べた構成とすることにより、次記する効果を奏す
る。 前記課題を解決するための手段の項の第(1)項〜第
(3)項による構成とすることにより、コイル部の素線
と主絶縁との間に空隙が形成されることが無いので、こ
の電機子コイルを使用した回転電気機械の電気絶縁性能
が向上され、その長期信頼性を向上することが可能とな
る。また、 前記課題を解決するための手段の項の第(1)項,
(2)項,第(4)項による構成とすることにより、前
記の項により効果をそのまま維持しながら、電機子コ
イルの製造原価を低減することが可能となる。さらにま
た、 前記課題を解決するための手段の項の第(1)項,
(5)項による構成とすることにより、前記の項によ
り効果を得られる回転電気機械用の電機子コイルの作製
に当たり、素線固め処理済のコイルに対しても適用が可
能であるなど、比較的に柔軟に採用することが可能にな
る。
【図1】この発明の実施の形態の一例による亀甲形コイ
ルを模式的に示した図面であり、(a)は図6と同一の
部位における断面図、(b)は図1(a)におけるQ部
の拡大して示した断面図
ルを模式的に示した図面であり、(a)は図6と同一の
部位における断面図、(b)は図1(a)におけるQ部
の拡大して示した断面図
【図2】この発明の実施の形態の異なる例による亀甲形
コイルを模式的に示した図面であり、(a)は図6と同
一の部位における断面図、(b)は図2(a)における
R部の拡大して示した断面図
コイルを模式的に示した図面であり、(a)は図6と同
一の部位における断面図、(b)は図2(a)における
R部の拡大して示した断面図
【図3】この発明になる亀甲形コイルを使用した場合の
回転電気機械における電気絶縁性能の測定例を従来技術
の亀甲形コイルを使用した場合と比較して示すグラフで
あり、(a)はtanδ特性のグラフ、(b)はQmax
特性のグラフ
回転電気機械における電気絶縁性能の測定例を従来技術
の亀甲形コイルを使用した場合と比較して示すグラフで
あり、(a)はtanδ特性のグラフ、(b)はQmax
特性のグラフ
【図4】請求項1,2,4に対応するこの発明の一実施
例による亀甲形コイルを模式的に示した図面であり、
(a)は図6と同一の部位における断面図、(b)は図
4(a)におけるS部の拡大して示した断面図
例による亀甲形コイルを模式的に示した図面であり、
(a)は図6と同一の部位における断面図、(b)は図
4(a)におけるS部の拡大して示した断面図
【図5】従来例の亀甲形コイルを模式的に示したその上
面図
面図
【図6】図5に示した亀甲形コイルの図5におけるA−
A断面図
A断面図
【図7】図5に示した亀甲形コイルが半完成状態にある
場合を模式的に示したその上面図
場合を模式的に示したその上面図
【図8】亀甲形コイルの素線相互間の隅部に空隙が残存
した事例を模式的に示した図6におけるP部の拡大して
示した断面図
した事例を模式的に示した図6におけるP部の拡大して
示した断面図
1 亀甲形コイル 2 素線固め処理部 21 電気絶縁シート 6 主絶縁層 7 コイル部
Claims (5)
- 【請求項1】素線絶縁が施された導体である素線を,1
列または2列以上でかつ多段に整列させて形成されてな
るコイル部を有する回転電気機械用のコイルであって、
前記コイル部と、コイル部の少なくとも主絶縁層が形成
される部位に施されて,整列させて形成されてなる素線
を電気絶縁材を用いて一体に固めてなる素線固め処理部
と、コイル部の回転電気機械の電機子鉄心が持つ溝内に
装填される部位の外周を覆って,電気絶縁材を用いて形
成された対地絶縁用である主絶縁層とを備える回転電気
機械用の電機子コイルにおいて、 素線の相互間に形成されるほぼ三角形状をなす隅部の内
の,少なくとも素線固め処理部に在りかつ少なくともコ
イル部の外側面に位置する隅部は、硬化時に流れ出るこ
との無い合成樹脂材を用いて充填されてなることを特徴
とする回転電気機械用の電機子コイル。 - 【請求項2】請求項1に記載の回転電気機械用の電機子
コイルにおいて、 素線固め処理部は、電気絶縁材としてエポキシ樹脂プリ
プレグ材を用いて加熱・加圧処理を行うことによって形
成されてなり、前記隅部は、素線固め処理部の形成時
に,エポキシ樹脂プリプレグ材が持つ半硬化をされたエ
ポキシ樹脂により充填されてなることを特徴とする回転
電気機械用の電機子コイル。 - 【請求項3】請求項2に記載の回転電気機械用の電機子
コイルにおいて、 素線固め処理部に適用されるエポキシ樹脂プリプレグ材
は、シート状をなし、コイル部が持つ両方の外側面のそ
れぞれに装填されてなることを特徴とする回転電気機械
用の電機子コイル。 - 【請求項4】請求項2に記載の回転電気機械用の電機子
コイルにおいて、 コイル部の素線の列数を2列以上とし、素線固め処理部
に適用されるエポキシ樹脂プリプレグ材は、シート状を
なしコイル部の素線の列に関する中央部分に挟み込まれ
て装填されてなることを特徴とする回転電気機械用の電
機子コイル。 - 【請求項5】請求項1に記載の回転電気機械用の電機子
コイルにおいて、 前記隅部の充填に用いられる充填材は、液状の常温硬化
エポキシ樹脂材と電気絶縁性粒子との混和物であり、こ
の充填材は、素線固め処理部に対する素線固め処理の終
了の後に,前記隅部に充填されてなることを特徴とする
回転電気機械用の電機子コイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16680797A JPH1118343A (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | 回転電気機械用の電機子コイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16680797A JPH1118343A (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | 回転電気機械用の電機子コイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1118343A true JPH1118343A (ja) | 1999-01-22 |
Family
ID=15838051
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16680797A Withdrawn JPH1118343A (ja) | 1997-06-24 | 1997-06-24 | 回転電気機械用の電機子コイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1118343A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003030334A1 (fr) * | 2001-09-28 | 2003-04-10 | Nikkiso Co., Ltd. | Materiau isolant pour bobinage de dispositif electrique et caniveau d'encoche de machine electrique tournante |
JP2010126684A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Nitto Shinko Kk | プリプレグシート |
-
1997
- 1997-06-24 JP JP16680797A patent/JPH1118343A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN1302600C (zh) * | 2001-09-28 | 2007-02-28 | 日机装株式会社 | 电气设备线圈的绝缘件和旋转电机的槽内衬 |
KR100799234B1 (ko) | 2001-09-28 | 2008-01-29 | 니기소 가부시키가이샤 | 전기기기 코일의 절연재 및 회전전기의 슬롯 라이너 |
JP2010126684A (ja) * | 2008-11-28 | 2010-06-10 | Nitto Shinko Kk | プリプレグシート |
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---|---|---|---|
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