JP2925903B2 - モールドコイル - Google Patents

モールドコイル

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JP2925903B2 JP31662793A JP31662793A JP2925903B2 JP 2925903 B2 JP2925903 B2 JP 2925903B2 JP 31662793 A JP31662793 A JP 31662793A JP 31662793 A JP31662793 A JP 31662793A JP 2925903 B2 JP2925903 B2 JP 2925903B2
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智通 小出
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英夫 永井
博之 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気浮上式鉄道用地上コ
イル等、導電体コイルを合成樹脂内部に埋め込んで構成
されるモールドコイルに係り、特に、高電圧で使用され
るモールドコイルの絶縁方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気浮上式鉄道の推進コイルは、ガイド
ウェイに取り付けて使用されるので、風雨にさらされる
上、直射日光による紫外線も受けるというきびしい環境
で使用される。また、使用電圧も列車の走行力を出すた
め、10kV以上の特別高圧となり、電気的にもきびし
い使用条件となる。このため、最近はこのような地上設
置コイルは、特公平2−62923号公報に示されるよ
うに、コイル導体の周囲にプリプレグマイカテープ等の
樹脂含浸絶縁基材を巻回して層間絶縁層を設けた後に、
エポキシレジン等に充填剤を添加したモールド材でモー
ルドして製作するようになっている。
【0003】図1、図2はこのようなモールドコイルを
示す図、図5、図6は従来の内部インサートコイルを示
す図である。
【0004】図5、図6に示すように、電気用アルミニ
ウム線のコイル導体1にエポキシレジン含浸プリプレグ
マイカテープをテーピングにより巻回して層間絶縁層2
aを施し、コイル導体1の巻始め部と巻終り部に口出端
子3a,3bを接続し、補強絶縁物4を施す。その後治
具にセットし加熱、加圧成形して円弧状のコーナ部5a
と直線部5bからなるレーストラック形の内部インサー
トコイル5を製作する。次にこの内部インサートコイル
5をモールド金型にセットし、エポキシレジンに充填剤
を添加したモールドレジンを注型し、加熱硬化後にモー
ルド金型を取り外して、図1、図2に示すような、内部
インサートコイル5の周囲をレジンモールド層6で覆っ
たモールドコイル7を製作するものであり、モールド層
6は対地絶縁層の機能を持つものである。
【0005】このようにしてモールドコイル7を製作す
ると、対地絶縁層としてのエポキシモールド層6は耐水
性等の耐候性がすぐれており、かつ電気的にも良好な特
性が得られる。一方、層間絶縁層2aとして使用するプ
リプレグマイカのテーピング絶縁は、高電圧大形回転機
等で長年の使用実績が示すように、コイル導体層間の絶
縁耐力が他の方式と比較してすぐれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したモ
ールドコイルにおいては下記のような問題点がある。
【0007】即ち、対地絶縁層としてのモールド層6の
内部にボイド等の欠陥を内在した場合、その欠陥部で高
電圧印加時に部分放電が発生するが、エポキシモールド
は部分放電による課電寿命がマイカ等の無機絶縁材料よ
り劣るので、長期使用のためには新製時の部分放電の発
生量を規定値以下(例えば常規電圧において最大部分放
電電荷量が100pC以下)になるよう品質管理する必
要がある。ところが、層間絶縁層2aとして、プリプレ
グマイカテープを使用すると上記の部分放電発生量のば
らつきが大きい結果となる。各種調査の結果部分放電の
発生する部位は層間絶縁層2aであるが層間絶縁層2a
には部分放電に対する耐力のすぐれたマイカを使用して
いるので、長期使用に対する劣化に対しては問題ない。
しかし、万一エポキシモールド層6に欠陥がある場合に
製品個々の欠陥部位を非破壊で検出することは極めて困
難であり、部分放電発生量を規定値以下とする対策が必
要となった。
【0008】本発明の目的は、層間絶縁耐力にすぐれ、
かつ、高電圧印加時の部分放電量のバラツキの少ないモ
ールドコイルを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】層間絶縁層2aでも特に
部分放電の発生の大きな部位をAE(アコースティック
・エミッション)により調査した結果、内部インサート
コイル5のコーナ部5aの側面部であることが判明し
た。その原因としては、層間絶縁層2aの加熱、加圧成
形時、内部インサートコイル5のコーナ部5aは図7に
示すように、加圧治具8a〜8kによって加圧するが、
コーナ部5aは治具を分割して加圧する必要があり、治
具と治具の接合面は加熱加圧による層間絶縁層2aの寸
法変化分を考慮して若干のクリアランスを設けて製作す
るので、その接合部で加圧力の不均一が起り、加圧力が
低いと層間絶縁層2a内にボイドを残す場合があるため
部分放電特性のばらつきを発生することが判明した。
【0010】本発明は、以上の観点からなされたもので
あり、上記目的を達成するため、コイル導体に層間絶縁
層を施し、これを複数層巻回してコーナ部等の曲線部を
有する内部インサートコイルを形成し、この内部インサ
ートコイルの周囲にレジンモールド層を設けたモールド
コイルにおいて、上記内部インサートコイルの最内層タ
ーンおよび最外層ターンを除くその他の各ターンを構成
するコイル導体にプリプレグマイカテープ等の樹脂含浸
絶縁テープをテーピングし、上記最内層ターンおよび最
外層ターンを構成するコイル導体の少なくとも曲線部と
それぞれこの部分に隣接する各ターンの部分との間にプ
リプレグマイカテープ等の樹脂含浸絶縁テープを介挿し
て層間絶縁層としたことを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の内部インサートコイルの層間絶縁層は
上記したように構成されており、この層間絶縁層を加
熱、加圧成形する際分割構造の加圧治具によって加圧さ
れる最内層ターンおよび最外層ターンを構成するコイル
導体の少なくとも曲線部は、層間絶縁層が施されておら
ず、剛性の大きいコイル導体がそのまま露出しているた
め、層間絶縁層への加圧治具による加圧はこのコイル導
体を介して行なわれることになる。したがって、分割さ
れた各加圧治具間に多少の隙間があっても層間絶縁層へ
の加圧力は全面ほぼ均等になって、接着力、絶縁耐力等
の特性が良好な層間絶縁層となり、この内部インサート
コイルをレジンモールドすることにより、部分放電のば
らつきが少なく、層間絶縁耐力の良好なモールドコイル
が得られる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0013】図3、図4は本発明の一実施例に係る内部
インサートコイルを示す図である。
【0014】コイル導体1として平角アルミニウム線を
使用し、これを巻回して内部インサートコイルの各ター
ンのコイル導体1を構成するが、その最外層と最内層の
ターンを除くその他の各ターンを構成するコイル導体に
層間絶縁層2aとして、エポキシレジン含浸プリプレグ
マイカテープをテーピングした、次に最外層ターン、最
内層ターンを構成するコイル導体1と各々隣接するター
ンの間にエポキシレジン含浸プリプレグマイカテープを
介挿して、層間絶縁層2bを施した。なお、層間絶縁層
2は各ターン間で同一厚みとなるように、テーピングす
る層間絶縁層2aと介挿する層間絶縁層2bの厚さを設
定した。
【0015】次に、コイル導体1の巻始めと巻終り部に
通電用の口出端子3a,3bを銀ろう付により接続し、
補強絶縁物4を施した後、150℃,0.7MPaで2
時間加熱、加圧し、層間絶縁層を硬化して内部インサー
トコイル5を製作した。
【0016】次にこの内インサートコイル5をモールド
金型にセットし、エポキシ系のモールドレンジを真空注
型した。このエポシキ系のモールドレンジはビスフェノ
ール系エポキシレジンと酸無水物硬化剤を主成分とし、
これに充填剤のシリカとカップリング剤、並びに硬化促
進剤を配合したものである。
【0017】真空注型完了後、硬化炉で130℃3時間
一時硬化し型ばらしした後、更に硬化炉で150℃5時
間の2次硬化と徐冷を行ない、表面仕上して図1および
図2に示すレーストラック形のモールドコイル7を製作
した。図2におけるモールド層6は対地絶縁となるもの
である。
【0018】以上のようにした製作した本実施例のモー
ルドコイル(定格電圧22kV,常規電圧12.7k
V)に対し、最大部分放電電荷量の測定と端子間衝撃破
壊電圧測定を実施した。その結果を表1に従来品と比較
して示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1に示すように、本実施例によれば層間
絶縁の耐力を示す端子間衝撃破壊電圧がすぐれた特性を
有する従来品と同等で、部分放電特性はばらつきが極め
て小さくなった。
【0021】また、本実施例ではコイル導体1の最内層
と最外層のターンはプリプレグマイカテープをテーピン
グせず隣接導体との間にはさみ込む方式のため、プリプ
レグマイカテープの使用量がすくなくてすみ、かつ、層
間絶縁に要する作業時間も短縮できるという効果が得ら
れた。
【0022】なお、上記実施例では、最内層ターンおよ
び最外層ターンのすべての部分にプリプレグマイカテー
プをテーピングしていないが、このプリプレグマイカテ
ープをテーピングしない領域をコーナ部のみに限定し、
直線部にプリプレグマイカテープをテーピングしても同
様の効果が得られる。
【0023】また、モールドコイルの形状についても、
上記実施例のようなレーストラック形に限らず。楕円
形、卵形、円形のほか、角部に丸みを持たせた四角形な
ど、少なくとも曲線部を有する形状のモールドコイルに
適用可能である。
【0024】さらに、モールドレンジとしては、エポキ
シに限らず、ポリエステルなどのモールドに一般に使用
されるレンジが適用可能であり、また、モールドの方法
も真空注型、真空加圧注型、加圧ゲル化法、真空加圧ゲ
ル化法等一般に実施されている方法はすべて適用可能で
ある。
【0025】さらにまた、層間絶縁層としては、プリプ
レグマイカテープに限らず、乾式のテープを用いること
もできる。なお、乾式のテープを用いる場合には、乾式
のテープをテーピングして層間絶縁を施した後レンジを
含浸し、加熱、加圧することになるので、レンジの含浸
装置が必要となる。
【0026】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、層間絶縁耐力がすぐれ、かつ、高電圧印加時の部
分放電発生量のばらつきが極めて少ないモールドコイル
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モールドコイルの一例を示す斜視図である。
【図2】図1に示したモールドコイルのA−A線断面図
である。
【図3】本発明の一実施例に係る内部インサートコイル
の斜視図である。
【図4】図3に示した内部インサートコイルのA−A線
断面図である。
【図5】従来の内部インサートコイルの斜視図である。
【図6】図5に示した内部インサートコイルのA−A断
面図である。
【図7】内部インサートコイルの層間絶縁層を加圧する
ための加圧治具の説明図である。
【符号の説明】
1 コイル導体 2a,2b 層間絶縁層 5 内部インサートコイル 6 モールド層 7 モールドコイル
フロントページの続き (72)発明者 小出 智通 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 渡辺 孝 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 滝川 清 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 永井 英夫 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 伊藤 博之 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 5/06,27/32,41/12 H02K 3/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイル導体に層間絶縁層を施し、これを
    複数層巻回して曲線部を有する内部インサートコイルを
    形成し、この内部インサートコイルの周囲にレジンモー
    ルド層を設けたモールドコイルにおいて、上記内部イン
    サートコイルの最内層ターンおよび最外層ターンを除く
    その他の各ターンを構成するコイル導体に樹脂含浸絶縁
    テープをテーピングし、上記最内層ターンおよび最外層
    ターンを構成するコイル導体の少なくとも曲線部とそれ
    ぞれこの部分に隣接する各ターンの部分との間に樹脂含
    浸絶縁テープを介挿して層間絶縁層としたことを特徴と
    するモールドコイル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記層間絶縁層とし
    てプリプレグマイカテープを用いたことを特徴とするモ
    ールドコイル。
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