JP2500966Y2 - 樹脂モ―ルドコイル - Google Patents

樹脂モ―ルドコイル

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JP2500966Y2
JP2500966Y2 JP1989106209U JP10620989U JP2500966Y2 JP 2500966 Y2 JP2500966 Y2 JP 2500966Y2 JP 1989106209 U JP1989106209 U JP 1989106209U JP 10620989 U JP10620989 U JP 10620989U JP 2500966 Y2 JP2500966 Y2 JP 2500966Y2
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coil
resin
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adhesive
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直弘 三輪
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Description

【考案の詳細な説明】 [考案の目的] (産業上の利用分野) 本考案はコイル素体を樹脂でモールドしてなる樹脂モ
ールドコイルに関するものである。
(従来の技術) 樹脂モールド変圧器は一般に鉄心に夫々樹脂モールド
した低圧コイル,高圧コイルを巻装して構成されてい
る。このうち高圧コイルはコイル素体を複数個のブロッ
クに分割して構成する場合がある。これは高圧コイル素
体を複数個のブロックに分割して、各ブロックの分担電
圧の低減させることにより、層間に誘起される電圧を低
下させることができるためであり、これにより層間の絶
縁は樹脂に期待せずとも良好な絶縁性能が確保される。
一方、上記のようにコイル素体を複数個のブロックに
分割しても各ブロックコイル層間にレジンが含浸し硬化
した場合、一般にコイル素線,層間絶縁物及びコイル層
間に含浸した樹脂の各々の線膨脹係数が大きく異なるた
めに、変圧器負荷の増加時のコイル温度上昇あるいは減
少時のコイル温度下降によるヒートサイクルが生じた際
に発生する応力差により、コイル素線,層間絶縁物ある
いはコイル層間に含浸した樹脂に損傷あるいはクラック
が生ずる。この場合、コイル層間の絶縁は著しく低下す
るため、コイルのターン間短絡あるいは層間での短絡が
発生し、焼損等の事故に波及する。
そこで、特開昭60-24008号公報に記載されているよう
に、コイル素体の端部を、樹脂を含浸した繊維等からな
る境界層で覆って樹脂のコイル素体内への含浸を阻止す
るようにしたものが考えられている。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、上記のような樹脂モールドコイルにお
いては、コイル素体内におけるコイル素線と層間絶縁物
が一体化されていないため、機械的強度が弱くなり、ま
たコイル素体内に多数の空隙部が存在するために熱伝導
が悪くなる問題が残る。
本考案は上述の点を考慮したもので、コイル素体の機
械的強度を大きくでき、しかも放熱特性のよい樹脂モー
ルドコイルを得ることを目的とする。
[考案の構成] (課題を解決する手段) 本考案は両面に粘着剤を塗布した非樹脂含浸性の層間
絶縁物を介してコイル素線を巻回して前記層間絶縁物と
コイル素線を、コイル素線の巻回層の全域にわたって接
着させたコイル素体を構成し、このコイル素体を樹脂モ
ールドしたことを特徴とする。
(作用) コイル素体はコイル素線と層間絶縁物とがコイル素線
の巻回層の全域にわたって粘着剤により固着されている
ので機械的強度が大きくなり、またコイル素線を空気よ
り熱伝導率の高い粘着剤を通して放熱できるため放熱効
果が向上する。
(実施例) 以下本考案の一実施例を第1図及び第2図を参照して
説明する。
第2図は高圧樹脂モールドコイルを示す断面図であ
り、コイル素体を複数個のブロックコイルに分割して構
成した場合を示している。各ブロックコイル1は層間絶
縁物2を介してコイル素線3を多層に巻回してなり、軸
方向に間隔をおいて配置して樹脂4によりモールド成形
される。
ここで、各ブロックコイル1の層間絶縁物2は第2図
に示すように非樹脂含浸性の絶縁物2a例えばアラミッド
系繊維材(商品名ノーメックス)の両面にほぼ全面にわ
たって粘着剤2bを塗布したものを用い、ブロックコイル
1を構成した後加熱することにより粘着剤2bを硬化して
コイル素線3と絶縁物2aを、コイル素線3の巻回層の全
域にわたって接着させるようにする。
従ってこの樹脂モールドコイルによれば、コイル素線
3と層間絶縁物2が、コイル素線3の巻回層の全域にわ
たって接着しているため、ブロックコイル1内に樹脂4
が含浸しなくなるので、従来のように樹脂とコイル素線
との線膨脹係数の相違によってクラックを発生すること
がなくなる。
この場合コイル素線3間には空隙部5が形成される
が、この空隙部は常圧であり、負圧よりもコロナ開始電
圧が高いので、絶縁的な欠陥となることはない。
またコイル素線3と層間絶縁物2aが、コイル素線3の
巻回層の全域にわたって接着していいることによってコ
イルの機械的強度が高くなり、しかもコイル素線3の発
熱は気体よりも熱伝導のより粘着剤2bを介して伝達する
ので放熱効果が向上する。
さらに層間絶縁物2は非樹脂含浸性の絶縁物2aを用い
ているので、粘着剤2bが含浸してボイドを残するような
こともない。
第3図は本考案の他の実施例を示すもので、層間絶縁
物2を両面に粘着剤2bを塗布したアラミッド繊維テープ
12aをハーフラップさせながら巻回して構成したもので
ある。
[考案の効果] 本考案は以上説明したように、層間絶縁物として非樹
脂含浸性の絶縁物の両面に粘着剤を塗布したものを用
い、コイル素線と層間絶縁物とを、コイル素線の巻回層
の全域にわたって接着してコイル素体を構成するので、
コイルの機械的強度が高く、しかも放熱特性の優れた樹
脂モールドコイルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例による樹脂モールドコイルの
主要部を拡大して示す断面図、第2図は樹脂モールドコ
イル全体を示す断面図、第3図は本考案の他の実施例を
示す断面図である。 1……ブロックコイル(コイル素体),2……層間絶縁
物,2a……非樹脂含浸性の絶縁物,2b……粘着剤,3……コ
イル素線,4……樹脂。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】両面に接着剤を塗布した非樹脂含浸性の層
    間絶縁物を介してコイル素線を巻回して前記層間絶縁物
    とコイル素線とを、コイル素線の巻回層の全域にわたっ
    て接着させたコイル素体を構成し、このコイル素体を樹
    脂モールドしてなる樹脂モールドコイル。
JP1989106209U 1989-09-12 1989-09-12 樹脂モ―ルドコイル Expired - Lifetime JP2500966Y2 (ja)

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JPH0345615U JPH0345615U (ja) 1991-04-26
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JPS6165730U (ja) * 1984-10-05 1986-05-06
JPS6364017U (ja) * 1986-10-15 1988-04-27

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