JPS5931843B2 - コイル - Google Patents
コイルInfo
- Publication number
- JPS5931843B2 JPS5931843B2 JP13893476A JP13893476A JPS5931843B2 JP S5931843 B2 JPS5931843 B2 JP S5931843B2 JP 13893476 A JP13893476 A JP 13893476A JP 13893476 A JP13893476 A JP 13893476A JP S5931843 B2 JPS5931843 B2 JP S5931843B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- resin
- present
- filler
- wires
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Insulating Of Coils (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は線間部分に充填剤が入りやすいように導線の被
膜の表面に多数の突起を設けて線間部分と他の部分との
線膨張係数の差を無くして絶縁性の向上を図つたコイル
に関するものである。
膜の表面に多数の突起を設けて線間部分と他の部分との
線膨張係数の差を無くして絶縁性の向上を図つたコイル
に関するものである。
乾式フライバックトランスなどのコイルとしては、絶縁
性の向上を図るためにエポキシ樹脂などを含浸注型され
ている。この場合、樹脂100に対して30〜100(
重量比)程度のシリカ、アルミナなどの充填剤を添加し
、特性的、経済的に優れた樹脂として用いるのが一般的
である。
性の向上を図るためにエポキシ樹脂などを含浸注型され
ている。この場合、樹脂100に対して30〜100(
重量比)程度のシリカ、アルミナなどの充填剤を添加し
、特性的、経済的に優れた樹脂として用いるのが一般的
である。
このように樹脂にシリカ、アルミナなどの充填剤を添加
すると、熱硬化樹脂の機械的、電気的特性の向上が図れ
、しかも、経済的にも有利である反面、充填剤入りの樹
脂は、コイルの線間のような細部に含浸する場合、充分
充填剤が侵入していかず、細部は樹脂成分のみで満され
ることになる。
すると、熱硬化樹脂の機械的、電気的特性の向上が図れ
、しかも、経済的にも有利である反面、充填剤入りの樹
脂は、コイルの線間のような細部に含浸する場合、充分
充填剤が侵入していかず、細部は樹脂成分のみで満され
ることになる。
この状態を第1図に示す。すなわち、合成樹脂からなる
コイルボビン1にポリウレタン導線2を巻回して、充填
剤3入りのエポキシ樹脂4を含浸注型したコイルである
が線間などの細部5にはエポキシ樹脂4のみが侵入した
状態で含浸されている。このような構成のコイルにおい
て、線間の細部5と外装部などの他部とでは、線膨張係
数が2〜10倍の違いが生じる。このコイルをフライバ
ックトランスに用いた場合の作動時には、コイル部分の
温度は約100℃程度変動すると考えられ、線膨張係数
の差は内部応力による歪、さらにはコイル周辺のクラッ
クの原因となる。コイル周辺のクラックは特に高圧発生
のトランスの場合、コロナ放電を誘起し、絶縁的劣化の
決定的原因となる。
コイルボビン1にポリウレタン導線2を巻回して、充填
剤3入りのエポキシ樹脂4を含浸注型したコイルである
が線間などの細部5にはエポキシ樹脂4のみが侵入した
状態で含浸されている。このような構成のコイルにおい
て、線間の細部5と外装部などの他部とでは、線膨張係
数が2〜10倍の違いが生じる。このコイルをフライバ
ックトランスに用いた場合の作動時には、コイル部分の
温度は約100℃程度変動すると考えられ、線膨張係数
の差は内部応力による歪、さらにはコイル周辺のクラッ
クの原因となる。コイル周辺のクラックは特に高圧発生
のトランスの場合、コロナ放電を誘起し、絶縁的劣化の
決定的原因となる。
本発明は以上のような従来の欠点を除去するものである
。
。
以下、本発明を一実施例に基づいて説明する。
すなわち、本発明は線間部分に充填剤が侵入しやすいよ
うに導線の被膜の表面に多数の突起を設け、線間部分と
他の部分の線膨張係数の差を無くして歪やクラック発生
を阻止しようとするものである。この充填剤入り樹脂の
線膨張係数は、一般にコイルの導線である銅の線膨張係
数に近いものを用いており、銅と樹脂の線膨張係数の差
はあまり問題にならないように配慮されている。
うに導線の被膜の表面に多数の突起を設け、線間部分と
他の部分の線膨張係数の差を無くして歪やクラック発生
を阻止しようとするものである。この充填剤入り樹脂の
線膨張係数は、一般にコイルの導線である銅の線膨張係
数に近いものを用いており、銅と樹脂の線膨張係数の差
はあまり問題にならないように配慮されている。
まず、第2図に示すものは本発明のコイルを構成する導
線の断面図である。
線の断面図である。
実際の突起形成法としては、1プレス法、2粒体付着法
、□被膜形成時に成形する、などの方法があり、突起の
数としては、断面円周密度(高さは20Itm以上)で
平均10個A[以上、20個/nml以下が有効である
。第2図において銅線6の外周に突起7を複数個形成し
たポリウレタン被膜8が形成されている。具体的には0
.3mmφのポリウレタン銅線の表面に高さ20〜10
01tmの突起□を成形により形成した。この突起Tの
数は断面当り15〜20個程度で、含浸用樹脂中の充填
剤の平均粒径以上の高さをもつことが必要である。この
ような導線を用いてコイルを構成すると、第3図に示す
ようになる。
、□被膜形成時に成形する、などの方法があり、突起の
数としては、断面円周密度(高さは20Itm以上)で
平均10個A[以上、20個/nml以下が有効である
。第2図において銅線6の外周に突起7を複数個形成し
たポリウレタン被膜8が形成されている。具体的には0
.3mmφのポリウレタン銅線の表面に高さ20〜10
01tmの突起□を成形により形成した。この突起Tの
数は断面当り15〜20個程度で、含浸用樹脂中の充填
剤の平均粒径以上の高さをもつことが必要である。この
ような導線を用いてコイルを構成すると、第3図に示す
ようになる。
第3図において、コイルボビン9に上記構成の導線10
を巻回した後、300メツシユのシリカ11を60〔樹
脂100に対して(重量比)〕充填したエポキシ樹脂1
2を真空中で含浸注型し、酸無水物系硬化剤で硬化した
。この構成のコイルによれば、突起7によつて線間が広
げられて、線間の細部13にもシリカ11が充分に侵入
している。
を巻回した後、300メツシユのシリカ11を60〔樹
脂100に対して(重量比)〕充填したエポキシ樹脂1
2を真空中で含浸注型し、酸無水物系硬化剤で硬化した
。この構成のコイルによれば、突起7によつて線間が広
げられて、線間の細部13にもシリカ11が充分に侵入
している。
次に、実施例について説明する。
上述の本発明の構成のコイルと、第1図に示す従来のコ
イルに熱衝撃を与えるために、冷熱サイクルをかけ、各
サイクルごとに交流電圧を印加し、コロナ放電の発生の
有無を確認した。
イルに熱衝撃を与えるために、冷熱サイクルをかけ、各
サイクルごとに交流電圧を印加し、コロナ放電の発生の
有無を確認した。
第4図は平行巻線のコイルに冷熱サイクルをかけたとき
のコロナ開始電圧の変化を示す特性図で、実線は従来の
ポリウレタン被膜銅線を2本平行にしてポピンに巻回し
、重量比で樹脂100に対して60のシリカを充填した
エポキシ樹脂を含浸硬化したコイルに冷熱サイクルをか
けたときの、平行巻線間のコロナ開始電圧の低下の状態
を示す。
のコロナ開始電圧の変化を示す特性図で、実線は従来の
ポリウレタン被膜銅線を2本平行にしてポピンに巻回し
、重量比で樹脂100に対して60のシリカを充填した
エポキシ樹脂を含浸硬化したコイルに冷熱サイクルをか
けたときの、平行巻線間のコロナ開始電圧の低下の状態
を示す。
破線は本発明の突起7を形成したポリウレタン被膜銅線
を用いたコイルのコロナ開始電圧で低下は認められない
。すなわち、従来のコイルでは、冷熱サイクルをかける
と10サイクル程度からコロナ開始電圧の低下が始まる
が、突起7を設けた本発明のコイルでは100サイクル
までコロナ開始電圧の低下は認められなかつた。
を用いたコイルのコロナ開始電圧で低下は認められない
。すなわち、従来のコイルでは、冷熱サイクルをかける
と10サイクル程度からコロナ開始電圧の低下が始まる
が、突起7を設けた本発明のコイルでは100サイクル
までコロナ開始電圧の低下は認められなかつた。
なお、印加電圧の上限は、3KVvmsであつた〇この
現象から、従来のコイルは、線間と銅線あるいは、外装
部の線膨張係数の違いにより、冷熱サイクル下で線間付
近にクラツクが発生し、コロナ放電が生じたものと考え
られるが、突起7を設けた本発明のコイルではクラツク
が生じなかつたためと考えられる。
現象から、従来のコイルは、線間と銅線あるいは、外装
部の線膨張係数の違いにより、冷熱サイクル下で線間付
近にクラツクが発生し、コロナ放電が生じたものと考え
られるが、突起7を設けた本発明のコイルではクラツク
が生じなかつたためと考えられる。
以上のように本発明のコイルは、充填剤入りの樹脂を含
浸成型しても、線間に充分に充填剤が入りこむため、線
膨張係数が全体にわたつて同一となり、クラツクの発生
が抑制でき、線間の絶縁耐圧も大幅に向上させることが
でき、信頼性に富んだものとすることができ、工業的価
値の大なるものである。
浸成型しても、線間に充分に充填剤が入りこむため、線
膨張係数が全体にわたつて同一となり、クラツクの発生
が抑制でき、線間の絶縁耐圧も大幅に向上させることが
でき、信頼性に富んだものとすることができ、工業的価
値の大なるものである。
第1図は従来のコイルを示す要部の断面図、第2図は本
発明のコイルを構成する導線の一実施例を示す断面図、
第3図は本発明のコイルの一実施例を示す要部の断面図
、第4図は本発明と従来のコイルのコロナ開始電圧特性
図である。 6・・・・・・銅線、7・・・・・・突起、8・・・・
・・被膜、10・・・・・・導線、11・・・・・・充
填剤、12・・・・・・樹脂、13・・・・・・細部。
発明のコイルを構成する導線の一実施例を示す断面図、
第3図は本発明のコイルの一実施例を示す要部の断面図
、第4図は本発明と従来のコイルのコロナ開始電圧特性
図である。 6・・・・・・銅線、7・・・・・・突起、8・・・・
・・被膜、10・・・・・・導線、11・・・・・・充
填剤、12・・・・・・樹脂、13・・・・・・細部。
Claims (1)
- 1 高さ20μm以上の突起を断面円周密度で10〜2
0個/mm備えた被膜をもつ導線を巻回した巻線に無機
充填剤を含んだ樹脂を含浸したコイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13893476A JPS5931843B2 (ja) | 1976-11-17 | 1976-11-17 | コイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13893476A JPS5931843B2 (ja) | 1976-11-17 | 1976-11-17 | コイル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5363559A JPS5363559A (en) | 1978-06-07 |
JPS5931843B2 true JPS5931843B2 (ja) | 1984-08-04 |
Family
ID=15233549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13893476A Expired JPS5931843B2 (ja) | 1976-11-17 | 1976-11-17 | コイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5931843B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3750215T2 (de) * | 1986-05-30 | 1994-11-10 | Mitsubishi Electric Corp | Schalter. |
JP5920308B2 (ja) * | 2013-10-18 | 2016-05-18 | 株式会社デンソー | 回転電機 |
-
1976
- 1976-11-17 JP JP13893476A patent/JPS5931843B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5363559A (en) | 1978-06-07 |
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