JPS5927601Y2 - 樹脂包埋コイル - Google Patents

樹脂包埋コイル

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JPS5927601Y2
JPS5927601Y2 JP8627482U JP8627482U JPS5927601Y2 JP S5927601 Y2 JPS5927601 Y2 JP S5927601Y2 JP 8627482 U JP8627482 U JP 8627482U JP 8627482 U JP8627482 U JP 8627482U JP S5927601 Y2 JPS5927601 Y2 JP S5927601Y2
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JP
Japan
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layer
resin
strength fiber
coil
strength
Prior art date
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Expired
Application number
JP8627482U
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English (en)
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JPS5811206U (ja
Inventor
義和 横瀬
正武 赤尾
和夫 山下
貴 柴野
Original Assignee
松下電器産業株式会社
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Publication date
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気的及び力学的性質に優れた樹脂包埋コイル
を得ることを目的とするものである。
従来の樹脂包埋コイルは、第1図、第2図に示すように
多量の充填材を混入した合成樹脂を金型注型することに
より、電磁素コイル1の全周面にわたり電気絶縁層2を
得るものであった。
この方法による絶縁層2は、充填材の混入による熱膨張
係数の減少により電磁コイルと絶縁層の熱膨張収縮に起
因する絶縁層のクラック発生を防止することを目的とし
たものである。
しかし、充填材混入だけでは耐クラツク性は不十分であ
り、特に低温時におけるそれの向上策として合成樹脂に
可塑剤を混入することにより柔軟性をもたしているが樹
脂への多量の充填材混入は粘度増大をもたらし、その結
果、硬化後の樹脂中に空隙が残存し易くなるとともに電
線量細部への樹脂含浸が不十分となり易くボイドが残存
することが多い。
ボイドの残存は高電圧印加時にボイド中での部分放電発
生をきたし、この結果については絶縁層2が絶縁破壊し
、樹脂包埋コイルは損傷することになる。
この様なボイドに起因する絶縁破壊の防止策としてボイ
ド中の電界強度を小とすればよいが、このためには絶縁
層の厚さを厚くする必要がある。
即ち冷却性が悪くなることは勿論材料が多量必要となり
高価になると共に機器の小型化に反するものとなる。
一方、樹脂への可塑剤混入は、高温時での絶縁層の電気
的力学的性質の大巾な低下をもたらす。
この結果、電磁コイルでの発生損失を小さくせねばなら
ず電磁コイルの寸法は大きなものとなる。
以上の如く、従来の樹脂隼埋コイルは信頼性が不十分で
あると共に寸法が大きく、高価なものであった。
本考案による樹脂包埋コイルは、第3図に示すように電
磁コイル11の全周面にわたり充填材を多量混合した樹
脂による薄い絶縁層12を形威し、これを覆う半導電層
13を形成した後、これに離型処理を施して離型層14
を形威し、再度これを覆う半導電層15を形成し、この
全周面にわたり高強度繊維補強材16.17をトロイダ
ル状に巻回した後、これ等全体に合成樹脂を含浸し硬化
することにより素コイル11.樹脂絶縁層12、離型層
14、高強度繊維補強材16.17を含む樹脂層18で
構成される。
上記構成において、高強度繊維補強材16.17は第5
図〜第7図に示すように高強度繊維練紡17a、17b
及び高強度繊維テキスタイルテープ16a、16bを下
記する如く組み合せて構成している。
1、第6図に示す如く高強度繊維テキスタイルテープ1
6 aを単層或いは複数層トロイダル巻回後、第5図に
示す如く高強度繊維練紡17 aを交さ角θをもって複
数層トロイダル巻回する。
2、第7図に示す如く高強度繊維テキスタイルテープ1
6 a 、16 b及び高強度繊維練紡17a、17b
を交互に単層或いは複数層トロイダル巻回する。
以上の構成において、充填材を多量含有する薄い樹脂絶
縁層12は、半導電層13の形成を可能にするためのも
のである。
即ち、樹脂絶縁層12を設けることなく半導電層13を
形成した場合、電線と半導電層13が接触することとな
り電線被覆のピンホール等の弱点部よりレヤー間破壊及
び線間破壊を生じ易くなる。
また樹脂絶縁層12を介することなく高強度繊維テキス
タルテープ16を巻回した場合、高強度繊維テキスタイ
ルテープ16と電線11との間に第4図に示す如く空隙
19 aが生じ、この空隙19 aは樹脂含浸により樹
脂単体部19bとなる。
この樹脂単体部19bはクラックが発生し易い。
従ってこのクラックを防止するため半導電層13の形成
を可能とするため充填材を多量に混入した樹脂絶縁層1
2を薄く形成する。
樹脂絶縁層12は充填材が多量に混入されていると共に
厚さが薄いため形成時の残留ひずみが小さく、また強靭
性に富む樹脂配合でありその上、この外周に存在する離
形層14のため内部応力は極めて小さく、クラックが発
生することはない。
また完全に高強度繊維補強樹脂層〔以下、FRP (F
iber Re1nforeedPlastics)層
という〕18により内部に密閉されており、外気にさら
されることがないため酸化劣化をうけることなく、長期
にわたり諸特性の劣化は無視可能である。
樹脂絶縁層12の材料及び形成法としてエポキシ樹脂等
の合成樹脂に石英等の無機質充填材を多量混入しこれを
素コイル11に注型或いは浸漬する方法及び上記樹脂を
粉体化し粉体塗装する方法がある。
離形層14は応力緩和層である。
即ち、素コイル11とFRP層1層内8熱膨張係数の差
による内部応力の緩和を目的としている。
内部応力の発生に対してFRP層1層内8械的強度は十
分なためFRP層1層内8きなりラック発生はないが、
補強材と樹脂界面の微小クラック及び樹脂絶縁層12の
クラック発生防止のため離形層14が必要である。
離形層14の形成は半導電層13の表面に離形剤を塗布
焼付は或いはシリコーン含浸テープ等の離形性物質を半
導電層13と15間に介在させる。
離形層は一般に空隙であるが絶縁油等の液体を存在させ
ることも可能である。
高電圧印加時における離形層14での部分放電を防止す
るため半導電層13及び15が必要となる。
この両生導電層13.15により離形層14内の電界強
度を近代的に零としているため、こ・での部分放電発生
はない。
前記の如く、絶縁油で離形層14を満たした場合は半導
電層13及び15は不必要である。
FRP層1層内8下に記す構成によれば外力及び内部応
力に対して極めて大きな耐力を有するためクラックが発
生することはない。
即ち、高強度繊維補強材として、ガラス繊維、アルミナ
繊維、シリカ繊維、ボラン繊維等がある。
以下、高強度繊維テキスタイルテープとしてガラスクロ
ステープを高強度繊維練紡としてガラスロービングを例
にとり説明する。
ガラスクロステープ16とガラスロービング17の併用
により電気的、力学的特性に優れたFRP層を安価に製
造可能である。
ガラスロービング17のみを補強材として使用した場合
は、トロイダル巻回では交さ角θが90°とすることは
不可能であるため、X方向とY方向では力学的強度に差
を生じる。
第5図に示す如く巻回物の高さYlが大なる場合、交さ
挟角θが大きくとれず、X方向の強度はY方向に比べ小
さくなる。
ガラスロービングのみによるFRP層の力学的強度は充
填材混入合成樹脂層に比べ大きいが、大巾な強度の向上
をもたらすとがガラスクロステープの併用である。
ガラスロービングのみのトロイダル巻回によるFRP層
の熱膨張収縮時におけるX方向のひずみは前記の方向性
のため大きく、それに対して層の一部にガラスクロステ
ープ巻回層を入れることにより、このガラスクロステー
プのため層全体のひずみはほとんどなくなりひずみに起
因する耐クラツク性は大巾に向上する。
ガラスロービングとガラステープの構成は前記の如く種
々あるが、それぞれについての特徴、効果を記す。
1 ガラスクロステープを単層或いは複数層任意のラッ
プ巾で゛トロイダル巻回した後、ガラスロービングを複
数層巻回することは内部応力によるクラックの発生し易
い内層にガラスクロステープが位置しているためFRP
層の耐クラツク性は大巾に向上する。
また巻回仕様の変更は1回でよく、製造工数は少ないた
め製造コストは安い。
2 ガラスクロステープとガラスロービングとを交互に
単相或いは数層ずつ巻回することは耐クラツク性に対し
ては最も優れたものであると共にガラスクロステープの
みの巻回に対してガラスクロステープの使用量を減少で
き安価である。
以下、本考案の実施例を示す。
素コイル11を加熱し、充填材を多量含有したエポキシ
粉体樹脂12を塗布した後、これに半導電性エポキシ粉
体樹脂13を塗布し加熱硬化する。
これにシリコーン離形剤14を塗布焼付けした後、半導
電性ガラスクロステープ15をトロイダル巻回し、次に
ガラスクロステープ16を数層トロイダル巻回する。
これに液状エポキシ樹脂を含浸硬化し樹脂包埋コイルを
得る。
以上の如く電磁コイルのFRP層における高強度繊維補
強材を構成することにより、機械強度が大であるが高価
なテキスタイルテープ使用量を減少させるにも拘らず、
ロービングと併用することによりテキスタイルテープ単
体使用とほぼ同等の機械的強度を有するFRP層を得る
ことが出来る。
これは前記の離形層(応力緩和層)が存在しているため
でもあり、多層構成による効果である。
主絶縁層がFRPであることにより含浸樹脂に充填材を
混入する必要はなく、含浸樹脂の粘度を低くでき細部ま
で含浸可能となるためボイドのない電気的特性に優れた
絶縁層を得ることができる。
また高強度繊維材料が含浸樹脂を保持するため、含浸硬
化を金型内で行う必要がなくなり例えば含浸槽内でコイ
ルを含浸した後、コイルを槽より取り出し含浸樹脂と非
相容性、非反応性物質中(ワックス等)で硬化する工法
が可能となる。
金型を用いないため金型の製作管理が不要となり製造コ
ストが安価となる。
本考案による樹脂包埋コイルを用いて電気機器を製作す
れば性能、信頼性に優れていると共に安価である。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的な樹脂包埋コイルの外観斜視図、第2図
は第1図のA−A’線における従来の樹脂包埋コイルの
断面図、第3図は本考案にかかる樹脂包埋コイルの、断
面図、第4図は本考案における樹脂絶縁層の作声を説明
するためのコイル付近の拡大断面図、第邑図は高強度繊
維補強材の巻回状態を示す説明図、第6図、第7図はF
RP層の構成を示す説明図である。 11・・・・・・電磁素コイル、14・・・・・・離型
層、16・・・・・・高強度繊維テキスタイルテープ、
17・・・・・・高強度繊維材料、18・・・・・・合
成樹脂層。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. (1)電磁素コイルの全周面を緩衝層及び高強度繊維補
    強材を含む合成樹脂層で包埋し、前記高強度繊維補強材
    は高強度繊維テキスタイルテープを単層或いは複数層ト
    ロイダル巻回した層の全周面にわたり高強度繊維練紡を
    複数層トロイダル巻回して構成した樹脂包埋コイル。
  2. (2)前記高強度繊維補強材は高強度繊維テキスタイル
    テープと高強度繊維練紡を単層或いは複数層づつ、交互
    にトロイダル巻回して構成した実用新案登録請求の範囲
    第1項の記載の樹脂包埋コイル。
JP8627482U 1982-06-09 1982-06-09 樹脂包埋コイル Expired JPS5927601Y2 (ja)

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JP8627482U JPS5927601Y2 (ja) 1982-06-09 1982-06-09 樹脂包埋コイル

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JP8627482U JPS5927601Y2 (ja) 1982-06-09 1982-06-09 樹脂包埋コイル

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Publication Number Publication Date
JPS5811206U JPS5811206U (ja) 1983-01-25
JPS5927601Y2 true JPS5927601Y2 (ja) 1984-08-10

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