JPH09179342A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH09179342A
JPH09179342A JP34946395A JP34946395A JPH09179342A JP H09179342 A JPH09179342 A JP H09179342A JP 34946395 A JP34946395 A JP 34946395A JP 34946395 A JP34946395 A JP 34946395A JP H09179342 A JPH09179342 A JP H09179342A
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acid
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Shigeki Asai
滋記 浅井
Hideyuki Kubota
英之 久保田
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Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、低い定着温度で定着するこ
とができ、耐オフセット性においても実用上なんら問題
を発生せず、転写紙への定着強度の優れた電子写真用ト
ナーを提供すること。 【解決手段】 酸価が1〜5mgKOH/gの天然ガス
系フィッシャートロプシュワックスと、酸価が1〜5m
gKOH/gのポリエステル樹脂を含有する電子写真用
トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真用トナーに
関し、特に熱ロール定着を採用している複写機またはプ
リンター用の電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式を用いた複写機及び
プリンターは、一般家庭等を含めてその普及が広まるに
伴い、複写機またはプリンターの多機能化を主な目的と
した低エネルギー化(消費電力の削減)、印刷機と複写
機との境に位置するいわゆるグレイエリアへの普及を目
的とした高速化、あるいは機械コストを下げるための定
着ロールの簡素化のための低ロール圧力化が望まれてい
る。また、複写機の高級化に伴い両面コピー機能や原稿
自動送り装置の搭載された複写機が広く普及されてきた
ため、複写機及びプリンターに使用される電子写真用ト
ナーには定着温度が低く、耐オフセット性が優れて、且
つ両面コピー時の汚れや、原稿自動送り装置における汚
れの発生を防止するため転写紙への定着強度の優れたも
のが要求されている。
【0003】上記の要求に対して従来技術では、結着樹
脂の分子量や分子量分布を改良したもの等の提案がなさ
れている。具体的には、結着樹脂を低分子量化し、定着
温度を低くしようとする試みがなされていた。しかしな
がら、低分子量化することにより融点は低下したが同時
に粘度も低下したため定着ロールへのオフセット現象が
発生する問題を生じていた。このオフセット現象を防ぐ
ため、該結着樹脂の分子量分布を広くすることが必要で
あった。しかしながら、この方法においては定着性を充
分に持たせるために、樹脂のガラス転移温度(Tg)を
低くせざるを得ず、トナーの保存性を損なうことが避け
られなかった。また、上記オフセット現象を防ぐためポ
リオレフィン系の離型剤を含有させる方法も提案されて
いる。しかしながら、該離型剤を含有させるとトナーの
融点が高くなり、従って低い定着温度で定着させた場
合、転写紙への充分な定着強度を得ることができないと
いう問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は低い定
着温度で定着することができ、非オフセット性において
も実用上何等問題を発生せず、転写紙への定着強度と画
像特性の優れた電子写真用トナーを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は酸価が1〜5m
gKOH/gの天然ガス系フィッシャートロプシュワッ
クスと、酸価が1〜5mgKOH/gのポリエステル樹
脂を含有することを特徴とする電子写真用トナーであ
る。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明は
ポリプロピレンワックスより低融点であり、天然ガスを
原料とする無酸価のフィッシャートロプシュワックスを
触媒存在下で空気等により酸化し、1〜5mgKOH/
gの酸価を付与させた後、ポリエステル樹脂に分散させ
た、低溶融開始温度かつ高離型性のトナーである。無酸
価の天然ガス系フィッシャートロプシュワックスは従来
から離型剤として使用されるポリプロピレンワックスよ
り低融点であるため、トナーの溶融開始温度を下げ定着
性向上に効果があるが、ポリエステル樹脂に分散させる
と両者の相溶性が悪いために分散性が劣り、ワックスの
脱離等により高温オフセットが悪化する場合がある。そ
こで発明者等は天然ガス系フィッシャートロプシュワッ
クスに極性基を持たせることで相溶性を向上させた。
【0007】本発明において、天然ガス系フィッシャー
トロプシュワックス及びトナーの主樹脂であるポリエス
テル樹脂の酸価をそれぞれ1〜5mgKOH/gとした
理由は下記のとおりである。天然ガス系フィッシャート
ロプシュワックスは直鎖状パラフィンワックスのため、
酸価を5mgKOH/gを越えて大きい強い酸化ではパ
ラフィン分子鎖が切断され50℃以下での低融点成分が
増加し、トナーの保存安定性を悪化させるし、また酸価
を1mgKOH/g未満とすると結着樹脂との相溶性が
低下しワックスの脱離等が発生して、耐高温オフセット
性が不十分となるので、天然ガス系フィッシャートロプ
シュワックスの酸価は1〜5mgKOH/gであること
が必要である。またトナーの主樹脂であるポリエステル
樹脂の酸価を5mgKOH/gより高くするとトナー帯
電量の環境依存性が大きく、逆に1mgKOH/g未満
では前記ワックスとの相溶性が低下しワックスの脱離等
が発生するために、ポリエステル樹脂の酸価も1〜5m
gKOH/gであることが必要である。また、天然ガス
系フィッシャートロプシュワックスは、酸価が1〜5m
gKOH/gであると共に、示差熱量分析計における融
点が85℃〜100℃である場合が、主樹脂であるポリ
エステル樹脂等との溶融混練を容易に行う際の分散性が
向上するために好ましい。
【0008】本発明に使用されるポリエステル系樹脂の
ジオール成分の例としては、ポリオキシプロピレン2,
2−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチ
レン(2,0)2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−ポリ
オキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、
1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール等があげられる。また3価以上の多価アルコールの
例としては、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサン
テトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトー
ル、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペン
タントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−
メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−
ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン等
が挙げられる。また、酸成分としてはフマール酸、マレ
イン酸、フタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、グルタ
コン酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マロン酸、アルケ
ニルコハク酸、あるいは3価以上の多価カルボン酸の例
としては1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,
5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフ
タレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボ
ン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−
ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシ
プロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、
1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等があげら
れる。
【0009】上記、酸成分、アルコール成分からポリエ
ステルを合成する際には、触媒としてジブチル錫オキサ
イド、チタンテトラプロオキシド、酢酸亜鉛、P−トル
エンスルホン酸等を使用してもよい。また、本発明を構
成する天然ガス系フィッシャートロプシュワックスは、
シェルMDS社FT−100、FT−0070、FT−
0165、FT−1155等に代表される無酸価の天然
ガス系フィシャートロプシュワックスに対して触媒存在
下で空気酸化等により酸価を付与したワックスである。
具体的には3価の酢酸コバルト、プロピオン酸コバルト
或いは硝酸コバルトを特定温度以下で固体担体に担持さ
せた触媒の存在下、液相、無溶媒で無酸価のワックスに
分子状酸素を作用させて効率良く酸化生成物を得ること
ができる。またトナーの110℃における溶融粘度が1
×106(POISE)以下になるような樹脂が好ましく用いら
れる。本発明のトナーの110℃における溶融粘度が1
×106(POISE)より高いと天然ガス系フィッシャートロ
プシュワックスとの粘度差が大きくなるためワックスの
分散性が悪化し脱離等により高温オフセット性が低下し
易い。
【0010】ここでいう溶融粘度とは、島津製作所製高
化式フローテスターCFT−500にて測定した。 測定条件; プランジャー:1cm2 ダイの直径 :1mm ダイの長さ :1mm 荷重 :20KgF 予熱温度 :50〜80℃ 予熱時間 :300sec 昇温速度 :6℃/min また、ここでいうDSCによる融点は吸収熱量のピーク
温度のことであり、セイコー電子工業社SSC−520
0にて測定した。 測定条件; 昇温(冷却)範囲:20〜150℃ 昇温速度 :10℃/分 冷却 :急冷 上記昇温、冷却させる過程を2回繰り返し2回目の吸収
熱量を測定するものである。
【0011】本発明のトナーは前記成分の他にポリエス
テル樹脂以外の結着樹脂、着色剤、磁性体及び帯電制御
剤、流動化剤などの特性改良剤を含有させることができ
る。本発明の電子写真用トナーの結着樹脂として配合可
能な上記樹脂以外の樹脂としては、エチレン、プロピレ
ン等のモノマーの重合体、エポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリウレンタ樹脂等を挙げること
ができる。
【0012】前記着色剤としては、カーボンブラック、
ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブル
ー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポン
オイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロ
ライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオ
クサレート、ランプブラック、ローズベンガル、これら
の混合物、その他を挙げることができる。これらの着色
剤は、十分な濃度の可視像が形成されるに十分な割合で
含有されることが必要であり、通常結着樹脂100重量
部に対して1〜20重量部程度の割合とされる。
【0013】前記磁性体としては、フェライト、マグネ
タイトを始めとし、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁
性を示す金属若しくは合金またはこれらの元素を含む化
合物、或いは強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施
すことによって強磁性を示すようになる合金、例えばマ
ンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫などのマ
ンガンと銅とを含むホイスラー合金と呼ばれる種類の合
金、または二酸化クロム、その他を挙げることができ
る。これらの磁性体は平均粒径 0.1〜1μmの微粉末の
形で結着樹脂中に均一に分散される。そしてその含有量
は、トナー100重量部当り20〜70重量部、好まし
くは40〜70重量部である。
【0014】前記帯電制御剤としては、クロム錯塩系帯
電制御剤、鉄系帯電制御剤、樹脂系帯電制御剤、トリフ
ェニルメタン系制御剤、第4級アンモニウム塩系制御剤
等が用いられる。
【0015】本発明の電子写真用トナーは、フェライト
粉や鉄粉等より成るキャリアと混合されて二成分系現像
剤とされる。また磁性体が含有されるときはキャリアと
混合しないでそのまま一成分系現像剤として静電荷像の
現像に使用されるか、あるいはキャリアと混合されて二
成分系現像剤として使用してもよい。さらには非磁性一
成分の現像方法にも適用可能である。
【0016】また、本発明の電子写真用トナーは、トナ
ー自体の酸価が1〜5mgKOH/gであり、クロロホ
ルム不溶分を有することが好ましい。トナーの酸価が1
mgKOH/g未満であると、結着樹脂とワックスとの
相溶性が低下し、ワックスの脱離が発生して、耐高温オ
フセット性が悪化し、一方5mgKOH/gを越えて大
きいと帯電量の環境依存性が大きくなるため好ましくな
い。また、クロロホルム不溶分を含有しないと高温オフ
セットが発生し易い。
【0017】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を説明する。な
お、実施例において部とあるは重量部を示す。 合成例1 アルコール成分としてビスフェノールAエチレンオキサ
イド付加物52モル%、酸成分としてテレフタル酸40
モル%、トリメリット酸8モル%の混合物100部を温
度計、ステンレス製攪拌器、流下式コンデンサーを備え
た反応器にいれ、窒素ガス雰囲気下で内温220℃にて
攪拌回転数200rpmで反応を行った。得られたポリ
エステル樹脂Aの溶融開始温度は108℃、酸価は 4.2
mgKOH/gであった。
【0018】合成例2 ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物57モル
%、イソフタル酸38モル%、トリメリット酸5モル%
の混合物100部を温度計、ステンレス製攪拌器、流下
式コンデンサーを備えた反応器にいれ、窒素ガス雰囲気
下で内温220℃にて攪拌回転数200rpmで反応を
行なった。得られたポリエステル樹脂Bの溶融開始温度
は98℃、酸価は 2.1mgKOH/gであった。
【0019】合成例3 ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物54モル
%、テレフタル酸40モル%、トリメリット酸6モル%
の混合物92部と酸価 3.2mgKOH/gの天然ガス系
フィッシャートロプシュワックス(日本精蝋社FT−1
00の酸化品:DSC融点89℃)8部を温度計、ステ
ンレス製攪拌器、流下式コンデンサーを備えた反応器に
いれ、窒素ガス雰囲気下で内温220℃にて攪拌回転数
200rpmで反応を行った。得られたポリエステルの
樹脂Cの溶融開始温度は101℃、酸価は 3.4mgKO
H/gであった。
【0020】実施例1 ポリエステル樹脂は合成例1で得られたAを用いた。 上記の配合比からなる原料をスーパーミキサーで混合
し、二軸混練機で熱溶融混練後(設定温度110℃)、
ジェットミルで粉砕し、その後乾式気流分級機で分級し
て平均粒子径が10μmの粒子を得た。そして、該粒子
100部と疎水性シリカ(キャボット社製 商品名:キ
ャボシルTS−530)0.3部とをヘンシェルミキサ
ー内で1分間攪拌し、該粒子の表面に疎水性シリカを付
着させ本発明の電子写真用トナーを得た。本トナーの1
10℃における溶融粘度は1×106(POISE)で、クロロ
ホルム不溶分が確認された。この場合のクロロホルム不
溶分の測定は、トナー0.5gを円筒濾紙(No.5
A)に入れ、クロロホルム50mlを用いてクロロホル
ムの沸点で1時間抽出し、その時の円筒濾紙残分を定量
することにより行なった。
【0021】実施例2 ポリエステル樹脂は合成例2で得られたBを用いた。 上記の配合比からなる原料をスーパーミキサーで混合
し、二軸混練機で熱溶融混練後(混練温度100℃)、
ジェットミルで粉砕し、その後乾式気流分級機で分級し
て平均粒子径が10μmの粒子を得た。そして、該粒子
100部と疎水性シリカ(キャボット社製 商品名:キ
ャボシルTS−530) 0.3部とをヘンシェルミキサー
内で1分間攪拌し、該粒子の表面に疎水性シリカを付着
させ本発明の電子写真用トナーを得た。本トナーの11
0℃における溶融粘度は6×105(POISE)で、クロロホ
ルム不溶分が確認された。
【0022】実施例3 ポリエステル樹脂は合成例3で得られたCを用いた。 上記の配合比からなる原料をスーパーミキサーで混合
し、二軸混練機で熱溶融混練後(設定温度100℃)、
ジェットミルで粉砕し、その後乾式気流分級機で分級し
て平均粒子径が10μmの粒子を得た。そして、該粒子
100部と疎水性シリカ(キャボット社製 商品名:キ
ャボシルTS−530) 0.3部とをヘンシェルミキサー
内で1分間攪拌し、該粒子の表面に疎水性シリカを付着
させ本発明の電子写真用トナーを得た。本トナーの11
0℃における溶融粘度は7×105(POISE)で、クロロホ
ルム不溶分が確認された。
【0023】合成例4 アルコール成分としてビスフェノールAエチレンオキサ
イド付加物60モル%、酸成分としてテレフタル酸34
モル%、トリメリット酸6モル%の混合物100部を温
度計、ステンレス製攪拌器、流下式コンデンサーを備え
た反応器にいれ、窒素ガス雰囲気下で内温220℃にて
攪拌回転数200rpmで反応を行った。得られたポリ
エステルの樹脂Dの溶融開始温度は109℃、酸価は
1.0mgKOH/g未満であった。
【0024】比較例1 実施例1のポリエステル樹脂Aの代わりにポリエステル
樹脂Dを使用した以外は実施例1と同様にして比較用の
電子写真用トナーを得た。本トナーの110℃溶融粘度
は9×105(POISE)で、クロロホルム不溶分が確認され
た。
【0025】比較例2 実施例1の酸価3.2mgKOH/gの天然ガス系フィ
ッシャートロプシュワックスの代わりに無酸価のフィッ
シャートロプシュワックスFT−100を使用した以外
は実施例1と同様にして比較用の電子写真用トナーを得
た。本トナーの110℃溶融粘度は1×106(POISE)
で、クロロホルム不溶分が確認された。
【0026】比較例3 実施例1の酸価 3.2mgKOH/gの天然ガス系フィッ
シャートロプシュワックスの代わりにプロピレンワック
ス(三洋化成工業社製 商品名:ビスコール550P)
を使用した以外は実施例1と同様にして比較用の電子写
真用トナーを得た。本トナーの110℃溶融粘度は1×
106(POISE)で、クロロホルム不溶分が確認された。
【0027】比較例4 実施例1の酸価 3.2mgKOH/gの天然ガス系フィッ
シャートロプシュワックスに代えて酸価 8.5mgKOH
/gのフィッシャートロプシュワックス(日本精蝋社製
商品名:FT−100の酸化品…DSC融点84℃)
を用いた以外は実施例1と同様にして比較用の電子写真
用トナーを得た。本トナーの110℃溶融粘度は1×1
6(POISE)で、クロロホルム不溶分が確認された。
【0028】合成例5 アルコール成分としてビスフェノールAプロピレンオキ
サイド付加物50モル%、酸成分としてテレフタル酸4
8モル%、トリメリット酸2モル%の混合物100部を
温度計、ステンレス製攪拌器、流下式コンデンサーを備
えた反応器にいれ、窒素ガス雰囲気下で内温22℃にて
攪拌回転数200rpmで反応を行った。得られたポリ
エステルの樹脂Eの溶融開始温度は96℃、酸価は 6.1
mgKOH/gであった。
【0029】比較例5 実施例1のポリエステル樹脂Aの代わりに、酸価 6.1m
gKOH/gのポリエステル樹脂Eを使用した以外は実
施例1と同様にして比較用の電子写真用トナーを得た。
本トナーの110℃の溶融粘度は5×105(POISE)で、
クロロホルム不溶分は確認されなかった。
【0030】次に前記実施例及び比較例について下記の
項目の試験を行なった。 (1)非オフセット温度領域および非オフセット温度幅 まず、前記実施例及び比較例で得た各電子写真用トナー
4部と樹脂被覆を施してないフェライトキャリア(パウ
ダーテック社製 商品名:FL−1020)96部とを
混合して二成分系現像剤を作製した。次に該現像剤を使
用して市販の複写機(シャープ社製 商品名:SF−9
800)にてA4の転写紙に縦2cm、横5cmの帯状
の未定着画像を複数作成した。次に、表層が4フッ化エ
チレン樹脂(デュポン社製 商品名:テフロン)で形成
された熱定着ロールと、表層がシリコーンゴムで形成さ
れた圧力定着ロールが対になって回転する定着機をロー
ル圧力が1kg/cm2 及びロールスピードが50mm
/secになるように調節し、該熱定着ロールの表面温
度を段階的に変化させて、各表面温度において上記未定
着画像を有した転写紙のトナー像の定着を行なった。こ
の時余白部分にトナー汚れが生じるか否かの観察を行な
い、汚れが生じない温度領域を非オフセット温度領域と
した。また、非オフセット温度領域の最大値と最小値の
差を非オフセット温度幅とした。
【0031】(2)定着強度 前記定着機の熱定着ロールの表面温度を140℃に設定
し、前記未定着画像が形成された転写紙のトナー像の定
着を行なった。そして、形成された定着画像に対して綿
パッドによる摺擦を施し、下記式によって定着強度を算
出し低エネルギー定着性の指標とした。画像濃度はマク
ベス社製の反射濃度計RD−914を使用した。 定着強度(%)=(摺擦後の定着画像の画像濃度/摺擦
前の定着画像の画像濃度)×100
【0032】(3)流動性 トナーの流動性を表す指標としてJIS K5101に
準じて見掛密度を測定した。 (4)保存安定性 トナー20gを容積150ccのポリエチレン製ボトル
に入れ、50℃の恒温槽で24時間保管した。室温に放
冷後、トナーをボトルから取り出し状態を観察した。表
1において○は指で触って硬さを感じない、×は塊があ
り実用上問題となるレベルである。上記項目の試験結果
を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】表1の試験結果から明らかなように、本発
明の電子写真用トナーの非オフセット温度幅は80℃以
上という実用上十分な範囲を維持していることが確認さ
れた。また、定着温度140℃における定着強度が80
%以上あり、実用上十分な定着強度を有することが確認
された。これに対して、比較例1および2では非オフセ
ット温度幅が狭く流動性が劣ることが、また比較例3で
は140℃における定着強度が70%以下と低いもので
あることが確認された。比較例4ではトナーの保存安定
性に問題が発生した。比較例5では高温非オフセット温
度が低く、非オフセット温度幅が非常に狭い。
【0035】また、前項(1)における実施例の各現像
剤を使用して市販の複写機(東芝社製 商品名:BD−
3801)で10000枚までの連続コピー試験を行な
った結果を表2に示した。実施例1〜実施例3の全てに
おいて、摩擦帯電量が初期から10000枚までの間を
−22μc/gから−26μc/gの値で推移し、画像
濃度も初期から10000枚までの間を1.40から1.38ま
での値を推移するもので実用上問題のないことが確認さ
れた。なお、コピーした原稿は黒色部が6%のA4のも
のであり、摩擦帯電量は東芝ケミカル社製のブローオフ
摩擦帯電量測定装置を使用し、画像濃度およびカブリは
マクベス社製の反射濃度計RD−914を使用した。
【0036】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナーは、十分な非
オフセット温度領域を維持し低い温度で定着することが
でき、かつ定着強度に優れていると共に、十分な画像濃
度を多数枚得ることができるという効果を奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸価が1〜5mgKOH/gの天然ガス
    系フィッシャートロプシュワックスと酸価が1〜5mg
    KOH/gのポリエステル樹脂を含有することを特徴と
    する電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 トナーの酸価が1〜5mgKOH/gで
    あり、クロロホルム不溶分を有することを特徴とする請
    求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 トナーの110℃における溶融粘度が1
    ×106(POISE)以下であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真用トナー。
  4. 【請求項4】 前記天然ガス系フィッシャートロプシュ
    ワックスの示差熱量分析計(以下DSCと略す)におけ
    る融点が85〜100℃であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真用トナー。
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