JPH0917896A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH0917896A
JPH0917896A JP16054495A JP16054495A JPH0917896A JP H0917896 A JPH0917896 A JP H0917896A JP 16054495 A JP16054495 A JP 16054495A JP 16054495 A JP16054495 A JP 16054495A JP H0917896 A JPH0917896 A JP H0917896A
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JP
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silicon film
polycrystalline silicon
impurity
film
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JP16054495A
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English (en)
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Masato Nishigori
正人 西郡
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Bipolar Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、バイポーラ・トランジスタにおける
エミッタ電極の低抵抗化が図られてなるBiCMOS集
積回路およびその製造方法において、安定したエミッタ
拡散領域の形成を可能とし、高性能化できるようにする
ことを最も主要な特徴とする。 【構成】たとえば、BiCMOS集積回路のバイポーラ
・トランジスタにおいて、エミッタの形成位置に多結晶
シリコン膜21を堆積し、この多結晶シリコン膜21か
らの不純物の固相拡散によりエミッタ拡散領域24を形
成する。また、その多結晶シリコン膜21上に、この多
結晶シリコン膜21よりも結晶粒径の大きい多結晶シリ
コン膜23、シリサイド膜25をこの順に積層し、3層
構造のエミッタ電極26を形成する。こうして、後の熱
工程によって、エミッタ拡散領域24からの不純物のシ
リサイド膜25中への再拡散を抑制する構成となってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば半導体基板
上の不純物領域に、導電体層上にメタルまたはシリサイ
ドを積層してなる配線を接続してなる半導体装置および
その製造方法に関するもので、特にBiCMOS集積回
路におけるバイポーラ・トランジスタのエミッタの形成
などに用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、バイポーラ・トランジスタの高速
性とCMOSトランジスタの低消費電力という異なる特
性を備えた半導体装置として、BiCMOS集積回路が
注目されている。
【0003】図12は、NPNバイポーラ・トランジス
タとCMOSトランジスタとを混載してなるBiCMO
S集積回路の概略構成を示すものである。このBiCM
OS集積回路は、たとえば次のようにして製造されてい
る。まず、p型基板101上の、バイポーラ・トランジ
スタ形成予定領域およびpMOSトランジスタの形成予
定領域に、それぞれn+ 型の埋め込みコレクタ領域10
2およびn+ 型の埋込層103が形成される。これら埋
め込みコレクタ領域102および埋込層103は、一般
にAsやSbなどのn型不純物の固相拡散によって形成
される。
【0004】次いで、イオン注入法によって、p型基板
101上のnMOSトランジスタの形成予定領域、およ
び上記埋め込みコレクタ領域102と上記n+ 埋込層1
03との間に、p型不純物による埋込層104,105
がそれぞれ形成される。
【0005】次いで、上記埋込層104,105などが
形成された上記基板101上に、エピタキシャル成長に
よって、上記埋め込みコレクタ領域102よりも低濃度
のn型のエピタキシャル層106が形成される。
【0006】次いで、上記エピタキシャル層106の、
上記埋め込みコレクタ領域102上の一部にn+ 型のコ
レクタ引き出し領域107が、また、上記n+ 埋込層1
03の上部にn型のウェル領域108が、それぞれ形成
される。
【0007】次いで、上記エピタキシャル層106の、
上記p型埋込層104の上部にp型のウェル領域109
が形成されるとともに、上記p型埋込層105の上部
に、バイポーラ・トランジスタ形成予定領域とpMOS
トランジスタ形成予定領域とを電気的に分離するための
分離領域(p型)110が形成される。
【0008】次いで、LOCOS素子分離法などによ
り、上記エピタキシャル層106の表面に選択的に素子
分離領域111が形成される。次いで、pMOSトラン
ジスタおよびnMOSトランジスタのチャネルとなる部
分にそれぞれイオン注入法によって不純物のドーピング
が行われ、所望の閾値が得られるようにプロファイルが
コントロールされる。
【0009】次いで、上記pMOSトランジスタおよび
nMOSトランジスタのゲート形成位置に、絶縁膜11
2およびゲート電極材料をパターニングしてなるゲート
電極113が形成される。
【0010】次いで、上記p型埋込層104の表面の、
上記nMOSトランジスタのソース・ドレイン形成位
置、および上記コレクタ引き出し領域107の表面の、
上記バイポーラ・トランジスタのコレクタコンタクト形
成位置に、イオン注入法を用いて、n型の不純物領域
(ソース・ドレイン領域)114,(コレクタ領域)1
15が、それぞれ形成される。
【0011】同様に、上記n型埋込層108の表面の、
上記pMOSトランジスタのソース・ドレイン形成位
置、および上記エピタキシャル層106の表面の、上記
バイポーラ・トランジスタのベースコンタクト形成位置
に、イオン注入法を用いて、p型の不純物領域(ソース
・ドレイン領域)116,(ベースコンタクト領域)1
17が、それぞれ形成される。
【0012】次いで、上記エピタキシャル層106の表
面の、上記バイポーラ・トランジスタのベース形成位置
に、イオン注入法を用いて、上記ベースコンタクト領域
117より低濃度で、かつ、浅いp型ベース領域118
が形成される。
【0013】この後、全面に第1の層間絶縁膜としての
酸化膜119が形成され、この酸化膜119の、上記バ
イポーラ・トランジスタのエミッタ形成位置に対応する
部分が選択的に除去されてコンタクトホール120が形
成される。
【0014】次いで、上記コンタクトホール120の形
成位置を含む、上記酸化膜119上に多結晶シリコン膜
が堆積されてパターニングされることにより、第1層目
の配線としてのエミッタ電極121が形成される。
【0015】次いで、このエミッタ電極121にイオン
注入法によりn型の不純物が導入され、熱工程を経て不
純物の活性化が行われるとともに、その不純物が、上記
バイポーラ・トランジスタのベース領域118の表面に
固相拡散されてエミッタ領域122が形成される。上記
不純物としてはAsが用いられる。
【0016】次いで、上記エミッタ電極121を含む、
上記酸化膜119上に第2の層間絶縁膜としての酸化膜
123が形成された後、上記コレクタ領域115および
上記ベースコンタクト領域117にそれぞれ対応する部
分の酸化膜119,123が選択的に除去されてコンタ
クトホール124,125が形成される。
【0017】次いで、上記コンタクトホール124,1
25の形成位置を含む、上記酸化膜123上に導電性材
料が堆積されてパターニングされることにより、第2層
目の配線126,(コレクタ電極)127,(ベース電
極)128が形成される。
【0018】同様に、第3,第4の層間絶縁膜および第
3,第4層目の配線の形成が必要に応じて行われる。そ
して、最後にSiNなどの保護膜129によって表面が
覆われることにより、図に示したBiCMOS集積回路
が完成される。
【0019】さて、このようにして製造されるBiCM
OS集積回路においては、エミッタ電極121を形成す
る多結晶シリコン膜内の不純物の固相拡散によってエミ
ッタ領域122を形成するようにしている。イオン注入
法を用いて行わないのは、イオン注入時に発生する欠陥
のためにエミッタ・ベース間で接合リークが生じ、バイ
ポーラ・トランジスタの特性が劣化するのを防ぐためで
ある。
【0020】しかし、固相拡散によってエミッタ領域1
22を形成する方法の場合には欠陥の発生は防げるが、
エミッタ領域122の形成が不完全だった場合、エミッ
タ領域122が浅くなってベース領域118の幅が広が
る、またはエミッタ領域122中の不純物濃度が低すぎ
て寄生抵抗が増加する、あるいは電流増幅率(Hfe)
が低下するなどといった問題を招く。
【0021】エミッタ領域122の形成を完全なものと
するためには、固相拡散によって多結晶シリコン膜内の
不純物が、他(エミッタ形成位置以外)の領域に拡散す
るのを防ぐことが重要である。
【0022】一方、近年においては、エミッタ電極12
1を、多結晶シリコン膜121a上にメタル層やシリコ
ンと高融点金属とのシリサイド膜(WSiなど)121
bを設けて積層構造化し、微細化などにともなって増大
する配線抵抗の低減を図るようにしてなるBiCMOS
集積回路も考案されている(図13参照)。
【0023】しかしながら、この構造では、不純物がエ
ピタキシャル層106の表面へ拡散するよりも、メタル
層またはシリサイド膜121b中へ拡散する割合の方が
大きくなる。このため、メタル層またはシリサイド膜1
21bを形成した後の熱工程によって、多結晶シリコン
膜121a内の不純物およびエピタキシャル層106中
へ拡散した不純物がメタル層またはシリサイド膜121
b中へ吸い出されて再拡散し、エミッタ領域122が浅
くなりすぎたり、不純物濃度が低くなりすぎたりして、
安定した特性を得るのが難しいという問題があった。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
においては、多結晶シリコン膜からの固相拡散によって
エミッタ領域を形成するようにしてなるものの場合、多
結晶シリコン膜上にメタル層またはシリサイド膜を積層
してなるエミッタ電極を使用することによって、メタル
層またはシリサイド膜への不純物の再拡散により安定し
た特性を有するエミッタ領域を形成できなくなるという
欠点があった。
【0025】そこで、この発明は、安定した特性を有す
る不純物領域の形成を可能とし、高集積化および高性能
化にとって有用な半導体装置およびその製造方法を提供
することを目的としている。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明の半導体装置にあっては、半導体基板上
の不純物領域に、導電体層上にメタルあるいはシリコン
とメタルのシリサイドを積層してなる配線を接続してな
るものにおいて、前記配線の前記導電体層を結晶粒径の
異なる2種類の多結晶シリコン膜の積層によって形成
し、かつ、前記メタルあるいはシリサイド側の多結晶シ
リコン膜の結晶粒径が、前記基板側の多結晶シリコン膜
の結晶粒径よりも大きい構成とされている。
【0027】また、この発明の半導体装置にあっては、
第1導電型の半導体基板と、この半導体基板上に設けら
れた第2導電型の埋め込み領域と、この埋め込み領域を
覆うようにして設けられた第2導電型のエピタキシャル
層と、このエピタキシャル層の一部に形成された、前記
埋め込み領域につながる第2導電型の引き出し領域と、
この引き出し領域の表面に形成された第2導電型の第1
の不純物領域と、前記エピタキシャル層の表面領域に形
成された第1導電型の第2の不純物領域と、この第2の
不純物領域の表面領域の一部に形成された第2導電型の
第3の不純物領域と、これら第1,第2,第3の不純物
領域にそれぞれ接続され、相互が絶縁膜を介して絶縁さ
れてなる配線とを具備してなり、少なくとも、前記第3
の不純物領域に接続された配線が導電体層上にメタルま
たはシリサイドを積層してなり、かつ、その導電体層が
結晶粒径の小さい第1の多結晶シリコン膜、およびその
上に配された第1の多結晶シリコン膜よりも結晶粒径の
大きい第2の多結晶シリコン膜からなる構成とされてい
る。
【0028】さらに、この発明の半導体装置の製造方法
にあっては、第1導電型の半導体基板上に第2導電型の
埋め込み領域を形成する工程と、前記埋め込み領域の不
純物濃度よりも低濃度の第2導電型のエピタキシャル層
を形成する工程と、前記エピタキシャル層の一部に、前
記埋め込み領域につながる第2導電型の引き出し領域を
形成する工程と、前記引き出し領域の表面に第2導電型
の第1の不純物領域を形成する工程と、前記エピタキシ
ャル層の表面領域に第1導電型の第2の不純物領域を形
成する工程と、前記第1,第2の不純物領域を含む、前
記エピタキシャル層の上面に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜の一部を除去し、前記第2の不純物領域につ
ながる開孔を形成する工程と、前記絶縁膜の開孔部分
に、第1の多結晶シリコン膜およびこの第1の多結晶シ
リコン膜よりも結晶粒径の大きい第2の多結晶シリコン
膜からなる導電体層を形成する工程と、少なくとも、前
記第1の多結晶シリコン膜を介して第2導電型の不純物
を拡散し、前記絶縁膜の開孔部分に対応する前記第2の
不純物領域内に第2導電型の第3の不純物領域を形成す
る工程と、前記導電体層上にメタルあるいはシリサイド
を設けて配線を形成する工程とからなっている。
【0029】
【作用】この発明は、上記した手段により、メタルまた
はシリサイドへの不純物の再拡散を抑制できるようにな
るため、不純物領域を安定に形成することが可能となる
ものである。
【0030】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。図1〜図11は、BiCMOS集積回
路の製造プロセスを概略的に示すものである。なお、こ
こではNPNバイポーラ・トランジスタとCMOSトラ
ンジスタとを混載してなるBiCMOS集積回路の場合
について述べる。
【0031】まず、たとえば図1に示すように、p型基
板1上の、バイポーラ・トランジスタ形成予定領域およ
びpMOSトランジスタの形成予定領域に、それぞれn
+ 型の埋め込みコレクタ領域2およびn+ 型の埋込層3
が形成される。これら埋め込みコレクタ領域2および埋
込層3は、一般にAsやSbなどのn型不純物の固相拡
散によって形成される。
【0032】この後、イオン注入法(Ion/Impl
antation)によって、p型基板1上のnMOS
トランジスタの形成予定領域、および上記埋め込みコレ
クタ領域2と上記n+ 埋込層3との間に、p型不純物に
よる埋込層4,5がそれぞれ形成される。この場合、上
記イオン注入による埋込層4,5の形成は、たとえばレ
ジスト41をマスクに選択的に行われる。
【0033】次いで、たとえば図2に示すように、上記
レジスト41を除去した後、エピタキシャル成長によっ
て、上記埋込層4,5などが形成された上記p型基板1
上に、上記埋め込みコレクタ領域2よりも低濃度のn型
のエピタキシャル層6が形成される。
【0034】次いで、たとえば図3に示すように、上記
エピタキシャル層6の、上記埋め込みコレクタ領域2上
の一部にn+ 型のコレクタ引き出し領域7が、また、上
記n+ 埋込層3の上部にn型のウェル領域8が、それぞ
れ形成される。
【0035】また、上記エピタキシャル層6の、上記p
型埋込層4の上部にp型のウェル領域9が形成されると
ともに、上記p型埋込層5の上部に、バイポーラ・トラ
ンジスタ形成予定領域とCMOSトランジスタ形成予定
領域とを電気的に分離するための分離領域(p型)10
が形成される。
【0036】次いで、たとえば図4に示すように、LO
COS素子分離法などにより、上記エピタキシャル層6
の表面に選択的に素子分離領域11が形成される。ま
た、pMOSトランジスタおよびnMOSトランジスタ
のチャネルとなる部分にそれぞれイオン注入法によって
不純物のドーピングが行われ、所望の閾値が得られるよ
うにプロファイルがコントロールされる。
【0037】また、上記pMOSトランジスタおよびn
MOSトランジスタのゲート形成位置に、絶縁膜12お
よびゲート電極材料をパターニングしてなるゲート電極
13が形成される。
【0038】また、上記p型ウェル領域9の表面の、上
記nMOSトランジスタのソース・ドレイン形成位置、
および上記コレクタ引き出し領域7の表面の、上記バイ
ポーラ・トランジスタのコレクタコンタクト形成位置
に、イオン注入法を用いて、n型の不純物領域(ソース
・ドレイン領域)14,(コレクタ領域)15が、それ
ぞれ形成される。
【0039】同様に、上記n型ウェル領域8の表面の、
上記pMOSトランジスタのソース・ドレイン形成位
置、および上記エピタキシャル層6の表面の、上記バイ
ポーラ・トランジスタのベースコンタクト形成位置に、
イオン注入法を用いて、p型の不純物領域(ソース・ド
レイン領域)16,(ベースコンタクト領域)17が、
それぞれ形成される。
【0040】さらに、上記エピタキシャル層6の表面
の、上記バイポーラ・トランジスタのベース形成位置
に、イオン注入法を用いて、上記ベースコンタクト領域
7より低濃度で、かつ、浅いp型ベース領域18が形成
される。
【0041】次いで、たとえば図5に示すように、全面
に第1の層間絶縁膜としての酸化膜19が形成され、こ
の酸化膜19の、上記バイポーラ・トランジスタのエミ
ッタ形成位置に対応する部分が選択的に除去されてコン
タクトホール20が形成される。
【0042】次いで、たとえば図6に示すように、上記
コンタクトホール20を含む上記酸化膜19上に多結晶
シリコン膜21が、減圧CVD法などにより形成され
る。この多結晶シリコン膜21は、後のエミッタ拡散層
の形成に十分な不純物を含有できるだけの厚さ(たとえ
ば、500オングストローム以上)で形成される。
【0043】そして、この多結晶シリコン膜21に対
し、イオン注入法などによって、n型の不純物が導入さ
れる。次いで、たとえば図7に示すように、上記多結晶
シリコン膜21上に、減圧CVD法などにより、非晶質
のシリコン膜22が形成される。この非晶質シリコン膜
22は、後の熱工程によって、すでに拡散されている不
純物が後述するシリサイド膜中に再拡散するのを抑える
ことができるだけの厚さ(たとえば、500オングスト
ローム以上)で形成される。
【0044】ここで、不純物の拡散経路は主として結晶
粒界であり、粒径が大きいほど、単位体積あたりの粒界
面積は小さくなり、拡散経路が少なくなって不純物の拡
散は抑えられる。
【0045】したがって、低抵抗化のために、多結晶シ
リコン膜上にシリサイド膜を積層してなる配線の場合、
多結晶シリコン膜に結晶粒径の大きなものを用いること
で、基板側からの不純物のシリサイド膜への再拡散を抑
えることができる。
【0046】しかし、結晶粒径の大きな多結晶シリコン
膜を得る手段として、あらかじめ基板上に非晶質シリコ
ン膜を堆積させた後、これをアニール処理することによ
って結晶粒径の大きな多結晶シリコン膜に変化させると
いった手法をとった場合、基板の表面と非晶質シリコン
膜とが直に接しているため、再結晶化の際に界面付近の
非晶質シリコンがエピタキシャル成長して単結晶化する
という欠点がある。
【0047】これは、多結晶シリコンと単結晶シリコン
とでは不純物の固溶度が異なるために、基板の表面から
成長してきた単結晶シリコンと多結晶シリコンとの界面
で不純物の偏析という現象を起こし、拡散領域内での不
純物プロファイルを変化させ、特性の劣化を招く結果と
なる。
【0048】そこで、本発明の実施例においては、エミ
ッタ電極を形成する際に、まず、基板上に多結晶シリコ
ン膜を堆積させ、その上に、結晶粒径の大きな多結晶シ
リコン膜を非晶質シリコン膜からの再結晶化により得る
という手法を採用した。これにより、多結晶シリコン膜
の存在によって非晶質シリコン膜と基板との間が直に接
しないようになるため、再結晶化の際に非晶質シリコン
の単結晶化および不純物の偏析を防止することが可能と
なる。
【0049】このように、第1層目の配線としてのエミ
ッタ電極を、多結晶シリコン膜、非晶質シリコン膜から
の再結晶化により得られる多結晶シリコン膜、およびシ
リサイド膜を基板側より順に積層した3層構造とするこ
とにより、配線の低抵抗化とともに、不純物の偏析や基
板側からシリサイド膜への不純物の再拡散を抑制でき
て、エミッタ拡散領域の形成を安定化できるようにな
る。
【0050】さて、上記非晶質シリコン膜22は、たと
えば600℃で2時間といった、比較的低温度で長時間
のアニール処理が施されることによって再結晶化され、
上記多結晶シリコン膜21よりも結晶粒径の大きな多結
晶シリコン膜23に変化させられる(図8)。
【0051】そして、熱拡散処理を行うことによって、
上記多結晶シリコン膜21中に導入されたn型の不純物
が固相拡散されて、上記p型ベース領域18の表面領域
にエミッタ拡散領域24が形成される。
【0052】なお、上記エミッタ拡散領域24の形成の
ための熱工程は、多結晶シリコン膜21を堆積し、n型
不純物をドーピングした直後に行うようにしても良い。
また、この熱工程の前に、必要に応じて不純物の追加の
ドーピングを行うことも可能であるし、先のドーピング
を省略し、この熱工程の前に一括して不純物のドーピン
グを行うようにしても良い。
【0053】次いで、たとえば図9に示すように、再結
晶化された上記多結晶シリコン膜23上に、スパッタ法
などにより、WSiなどのシリサイド膜25が形成され
る。このシリサイド膜25の膜厚は、エミッタ電極とし
て必要な抵抗値により決定される(たとえば、1000
オングストローム程度)。
【0054】次いで、たとえば図10に示すように、第
1層目の配線となる領域(上記コンタクトホール20の
形成位置を含む)以外の、上記シリサイド膜25、多結
晶シリコン膜23、および多結晶シリコン膜21が選択
的に除去されて、上記多結晶シリコン膜21を下層と
し、上記多結晶シリコン膜23を上層とする導電体層上
に、上記シリサイド膜25を積層してなる3層構造のエ
ミッタ電極26が形成される。
【0055】次いで、たとえば図11に示すように、上
記エミッタ電極26を含む、上記酸化膜19上に第2の
層間絶縁膜としての酸化膜27が形成された後、上記コ
レクタ領域15および上記ベースコンタクト領域17に
それぞれ対応する部分の酸化膜19,27が選択的に除
去されてコンタクトホール28,29が形成される。
【0056】そして、上記コンタクトホール28,29
の形成位置を含む、上記酸化膜27上に導電性材料が堆
積されてパターニングされることにより、第2層目の配
線30,(コレクタ電極)31,(ベース電極)32が
形成される。
【0057】同様に、第3,第4の層間絶縁膜および第
3,第4層目の配線の形成が必要に応じて行われる。こ
の後、SiNなどの保護膜33によって表面が覆われる
ことにより、BiCMOS集積回路が完成される。
【0058】上記したように、シリサイド膜への不純物
の再拡散を抑制できるようにしている。すなわち、配線
の低抵抗化のために、多結晶シリコン膜上にシリサイド
膜を積層してなるエミッタ電極を有し、上記多結晶シリ
コン膜中にドーピングした不純物の固相拡散によりエミ
ッタ拡散領域を形成するようにしてなるBiCMOS集
積回路において、多結晶シリコン膜とシリサイド膜との
間に、その多結晶シリコン膜よりも結晶粒径の大きい多
結晶シリコン膜を設けるようにしている。これにより、
シリサイド膜を形成した後の熱工程によって、いったん
固相拡散された不純物がシリサイド膜中に再拡散される
のを抑制できるようになるため、エミッタ拡散領域を安
定に形成することが可能となる。したがって、エミッタ
拡散領域が不完全な状態で形成されることによる特性の
悪化を防ぐことができ、高集積化とともに、高性能化に
とって有用なBiCMOS集積回路を実現できるもので
ある。
【0059】しかも、結晶粒径の大きい多結晶シリコン
膜の下層に、それよりも結晶粒径の小さな多結晶シリコ
ン膜を用いた積層導電体層構造としているため、非晶質
シリコン膜の再結晶化により結晶粒径の大きい多結晶シ
リコン膜を得る場合においても、不純物の偏析が生じる
といった問題もない。
【0060】なお、上記実施例においては、NPNバイ
ポーラ・トランジスタを用いたBiCMOS集積回路を
例に説明したが、これに限らず、たとえばPNPバイポ
ーラ・トランジスタを用いてなるBiCMOS集積回路
や、BiCMOS集積回路以外の各種の半導体装置に適
用できる。
【0061】また、バイポーラ・トランジスタのエミッ
タが不完全な状態で形成されるのを防止する場合に限ら
ず、たとえば多結晶シリコン膜上にシリサイド膜を積層
してなる配線(電極)の、基板の表面に形成された不純
物拡散層との接続において、シリサイド膜への不純物の
再拡散によるコンタクト抵抗の上昇を防止する場合など
にも適用可能である。その他、この発明の要旨を変えな
い範囲において、種々変形実施可能なことは勿論であ
る。
【0062】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、安定した特性を有する不純物領域の形成を可能と
し、高集積化および高性能化にとって有用な半導体装置
およびその製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる、BiCMOS集
積回路の製造プロセスを説明するために示す概略断面
図。
【図2】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセス
を説明するために示す概略断面図。
【図3】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセス
を説明するために示す概略断面図。
【図4】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセス
を説明するために示す概略断面図。
【図5】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセス
を説明するために示す概略断面図。
【図6】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセス
を説明するために示す概略断面図。
【図7】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセス
を説明するために示す概略断面図。
【図8】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセス
を説明するために示す概略断面図。
【図9】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセス
を説明するために示す概略断面図。
【図10】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセ
スを説明するために示す概略断面図。
【図11】同じく、BiCMOS集積回路の製造プロセ
スを説明するために示す概略断面図。
【図12】従来技術とその問題点を説明するために示す
BiCMOS集積回路の概略断面図。
【図13】同じく、BiCMOS集積回路の他の概略断
面図。
【符号の説明】
1…基板、2…埋め込みコレクタ領域、3,4,5…埋
込層、6…エピタキシャル層、7…コレクタ引き出し領
域、8,9…ウェル領域、10…分離領域、11…素子
分離領域、12…絶縁膜、13…ゲート電極、14,1
6…ソース・ドレイン領域、15…コレクタ領域、17
…ベースコンタクト領域、18…ベース領域、19,2
7…酸化膜、20,28,29…コンタクトホール、2
1,23…多結晶シリコン膜、22…非晶質のシリコン
膜、24…エミッタ拡散領域、25…シリサイド膜、2
6…エミッタ電極、30…配線、31…コレクタ電極、
32…ベース電極、33…保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/73 H01L 29/72

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上の不純物領域に、導電体層
    上にメタルあるいはシリコンとメタルのシリサイドを積
    層してなる配線を接続してなる半導体装置において、 前記配線の前記導電体層を結晶粒径の異なる2種類の多
    結晶シリコン膜の積層によって形成し、かつ、前記メタ
    ルあるいはシリサイド側の多結晶シリコン膜の結晶粒径
    が、前記基板側の多結晶シリコン膜の結晶粒径よりも大
    きいことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記不純物領域が、前記導電体層からの
    不純物の拡散により形成されるものであることを特徴と
    する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型の半導体基板と、 この半導体基板上に設けられた第2導電型の埋め込み領
    域と、 この埋め込み領域を覆うようにして設けられた第2導電
    型のエピタキシャル層と、 このエピタキシャル層の一部に形成された、前記埋め込
    み領域につながる第2導電型の引き出し領域と、 この引き出し領域の表面に形成された第2導電型の第1
    の不純物領域と、 前記エピタキシャル層の表面領域に形成された第1導電
    型の第2の不純物領域と、 この第2の不純物領域の表面領域の一部に形成された第
    2導電型の第3の不純物領域と、 これら第1,第2,第3の不純物領域にそれぞれ接続さ
    れ、相互が絶縁膜を介して絶縁されてなる配線とを具備
    してなり、 少なくとも、前記第3の不純物領域に接続された配線が
    導電体層上にメタルまたはシリサイドを積層してなり、
    かつ、その導電体層が結晶粒径の小さい第1の多結晶シ
    リコン膜、およびその上に配された第1の多結晶シリコ
    ン膜よりも結晶粒径の大きい第2の多結晶シリコン膜か
    らなることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第3の不純物領域が、前記導電体層
    からの不純物の拡散により形成されるものであることを
    特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 第1導電型の半導体基板上に第2導電型
    の埋め込み領域を形成する工程と、 前記埋め込み領域の不純物濃度よりも低濃度の第2導電
    型のエピタキシャル層を形成する工程と、 前記エピタキシャル層の一部に、前記埋め込み領域につ
    ながる第2導電型の引き出し領域を形成する工程と、 前記引き出し領域の表面に第2導電型の第1の不純物領
    域を形成する工程と、 前記エピタキシャル層の表面領域に第1導電型の第2の
    不純物領域を形成する工程と、 前記第1,第2の不純物領域を含む、前記エピタキシャ
    ル層の上面に絶縁膜を形成する工程と、 前記絶縁膜の一部を除去し、前記第2の不純物領域につ
    ながる開孔を形成する工程と、 前記絶縁膜の開孔部分に、第1の多結晶シリコン膜およ
    びこの第1の多結晶シリコン膜よりも結晶粒径の大きい
    第2の多結晶シリコン膜からなる導電体層を形成する工
    程と、 少なくとも、前記第1の多結晶シリコン膜を介して第2
    導電型の不純物を拡散し、前記絶縁膜の開孔部分に対応
    する前記第2の不純物領域内に第2導電型の第3の不純
    物領域を形成する工程と、 前記導電体層上にメタルあるいはシリサイドを設けて配
    線を形成する工程とからなることを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記導電体層を形成する工程は、前記第
    1の多結晶シリコン膜上に堆積された非晶質シリコン膜
    をアニール処理して第2の多結晶シリコン膜を形成する
    工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体装
    置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USD986365S1 (en) 2021-02-09 2023-05-16 Karsten Manufacturing Corporation Golf club head

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