JPH0917749A - 薄膜形成装置 - Google Patents
薄膜形成装置Info
- Publication number
- JPH0917749A JPH0917749A JP8204485A JP20448596A JPH0917749A JP H0917749 A JPH0917749 A JP H0917749A JP 8204485 A JP8204485 A JP 8204485A JP 20448596 A JP20448596 A JP 20448596A JP H0917749 A JPH0917749 A JP H0917749A
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- Japan
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- aluminum
- sample
- film
- reaction chamber
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Abstract
(57)【要約】
【構成】窒化チタン膜を形成する薄膜形成装置であっ
て、反応容器201内にチタン及び窒素を含む原料ガス
を導入する手段211、212と、反応容器内壁の温度
よりも基体を高い温度にする手段209と、反応容器内
を減圧にする手段204とを有する。 【効果】試料上にカバレッジが優れたバリア層を形成
し、そのバリア層上にLPCVD法等により良質のアル
ミニウム膜を再現性よく形成することができる。
て、反応容器201内にチタン及び窒素を含む原料ガス
を導入する手段211、212と、反応容器内壁の温度
よりも基体を高い温度にする手段209と、反応容器内
を減圧にする手段204とを有する。 【効果】試料上にカバレッジが優れたバリア層を形成
し、そのバリア層上にLPCVD法等により良質のアル
ミニウム膜を再現性よく形成することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜の形成装置に係り、
特に窒化チタン膜を形成するのに好適な化学気相成長装
置に関する。
特に窒化チタン膜を形成するのに好適な化学気相成長装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムを含む化合物として、例え
ば有機アルミニウム化合物を原料とし、減圧化学気相成
長法(LPCVD法)によりアルミニウム薄膜を製造す
る方法によれば、高純度でカバレッジの優れたアルミニ
ウム薄膜の形成が原理的に可能である。
ば有機アルミニウム化合物を原料とし、減圧化学気相成
長法(LPCVD法)によりアルミニウム薄膜を製造す
る方法によれば、高純度でカバレッジの優れたアルミニ
ウム薄膜の形成が原理的に可能である。
【0003】そのため、微細化された半導体装置の配線
アルミニウム薄膜の形成に応用するためのLPCVD法
ならびに装置などの研究開発が盛んに進められている。
従来の有機アルミニウム化合物の一種であるトリイソブ
チルアルミニウム(TIBA)を原料として、アルミニ
ウム薄膜を形成するLPCVD法ならびに装置について
は例えばソリッド ステート テクノロジー12月号
(1982年)第62頁から第65頁(Solid State Te
chnology, December(1982)pp62−65)にお
いて論じられている。
アルミニウム薄膜の形成に応用するためのLPCVD法
ならびに装置などの研究開発が盛んに進められている。
従来の有機アルミニウム化合物の一種であるトリイソブ
チルアルミニウム(TIBA)を原料として、アルミニ
ウム薄膜を形成するLPCVD法ならびに装置について
は例えばソリッド ステート テクノロジー12月号
(1982年)第62頁から第65頁(Solid State Te
chnology, December(1982)pp62−65)にお
いて論じられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のLPCVD法お
よび装置によって形成されるアルミニウム薄膜はカバレ
ッジが優れていて純度も極めて高いとされているが、形
成されたアルミニウム薄膜の表面が粗く、微視的に見る
と薄膜表面にはかなりの凹凸が生じるという問題があっ
た。また、この表面の凹凸は同一装置を用いて同一条件
でアルミニウム膜形成を繰返しても必ずしも再現しない
という問題もあった。アルミニウム薄膜の平滑性が悪化
する原因については不明ではあるが、アルミニウム膜形
成前に試料に施される試料表面活性化処理により膜表面
の平滑性は大きく変化する。この試料表面活性化処理は
試料表面におけるアルミニウムの核生成を促進すること
を目的として行われるもので、上述した従来のLPCV
D法の代表的なソリッド ステート テクノロジー12
月号(1982年)に記載の方法においては、加熱した
試料を四塩化チタンに関することを以てこの活性化処理
としている。(以下四塩化チタン処理という。)発明者
らはこの四塩化チタン処理が活性化処理として必ずしも
最善ではなく、試料の材質やその表面状態のわずかな差
異の影響を受けやすく、上記アルミニウム膜表面の凹凸
の発生もしくは再現性不足の原因となっていることを見
出した。
よび装置によって形成されるアルミニウム薄膜はカバレ
ッジが優れていて純度も極めて高いとされているが、形
成されたアルミニウム薄膜の表面が粗く、微視的に見る
と薄膜表面にはかなりの凹凸が生じるという問題があっ
た。また、この表面の凹凸は同一装置を用いて同一条件
でアルミニウム膜形成を繰返しても必ずしも再現しない
という問題もあった。アルミニウム薄膜の平滑性が悪化
する原因については不明ではあるが、アルミニウム膜形
成前に試料に施される試料表面活性化処理により膜表面
の平滑性は大きく変化する。この試料表面活性化処理は
試料表面におけるアルミニウムの核生成を促進すること
を目的として行われるもので、上述した従来のLPCV
D法の代表的なソリッド ステート テクノロジー12
月号(1982年)に記載の方法においては、加熱した
試料を四塩化チタンに関することを以てこの活性化処理
としている。(以下四塩化チタン処理という。)発明者
らはこの四塩化チタン処理が活性化処理として必ずしも
最善ではなく、試料の材質やその表面状態のわずかな差
異の影響を受けやすく、上記アルミニウム膜表面の凹凸
の発生もしくは再現性不足の原因となっていることを見
出した。
【0005】またアルミニウムのLPCVD法を半導体
装置の配線アルミニウム薄膜の形成に応用する場合、微
細化されたコンタクトホール部におけるアルミニウム配
線とシリコン基板との接続部の熱的安定性を高める必要
からアルミニウム、シリコン間にバリア層を挿入するこ
とが不可欠となりつつある。バリア層として例えば反応
性スパッタ法によって形成された窒化チタン膜が提案さ
れているが、反応性スパッタ法ではカバレッジが不足す
るため垂直に加工された微小スルーホール底部にバリア
層として必要な厚さの窒化チタン膜を形成することは極
めて困難である。
装置の配線アルミニウム薄膜の形成に応用する場合、微
細化されたコンタクトホール部におけるアルミニウム配
線とシリコン基板との接続部の熱的安定性を高める必要
からアルミニウム、シリコン間にバリア層を挿入するこ
とが不可欠となりつつある。バリア層として例えば反応
性スパッタ法によって形成された窒化チタン膜が提案さ
れているが、反応性スパッタ法ではカバレッジが不足す
るため垂直に加工された微小スルーホール底部にバリア
層として必要な厚さの窒化チタン膜を形成することは極
めて困難である。
【0006】また、反応性スパッタ法ではスルーホール
上部に、底部よりも厚く窒化チタン膜が形成されるた
め、その上にLPCVD法でアルミニウム膜を形成し、
スルーホールをアルミニウムで埋込もうとすると、スル
ーホール内部に空洞が発生するという問題もあった。
上部に、底部よりも厚く窒化チタン膜が形成されるた
め、その上にLPCVD法でアルミニウム膜を形成し、
スルーホールをアルミニウムで埋込もうとすると、スル
ーホール内部に空洞が発生するという問題もあった。
【0007】さらに、アルミニウムのLPCVD法は半
導体素子に対してプラズマ放電に起因する損傷を与えな
いという大きな特長を有するが、バリア層の形成に反応
性スパッタ法を用いることにより素子が損傷を受けると
アルミニウムのLPCVD法の利点が生かされないこと
も問題であった。
導体素子に対してプラズマ放電に起因する損傷を与えな
いという大きな特長を有するが、バリア層の形成に反応
性スパッタ法を用いることにより素子が損傷を受けると
アルミニウムのLPCVD法の利点が生かされないこと
も問題であった。
【0008】LPCVD法によるアルミニウム膜に匹敵
するガバレッジの得られるバリア層の形成方法を確立す
ることがアルミニウムのLPCVD法を実用化する上で
不可欠である。
するガバレッジの得られるバリア層の形成方法を確立す
ることがアルミニウムのLPCVD法を実用化する上で
不可欠である。
【0009】従来のLPCVD法および装置はこの点に
ついて配慮されていなかったため半導体装置への応用は
大きく制約されていた。
ついて配慮されていなかったため半導体装置への応用は
大きく制約されていた。
【0010】本発明の目的は試料上にカバレッジが優れ
たバリア層を形成するための薄膜形成装置を提供するこ
とにある。
たバリア層を形成するための薄膜形成装置を提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、窒化チタン
膜を形成する反応容器内にチタン及び窒素を含む原料ガ
スを導入する手段と、反応容器内壁の温度よりも基体を
高い温度にする手段と、反応容器内を減圧にする手段と
を有する薄膜形成装置により達成される。窒化チタン膜
の原料として四塩化チタン及びアンモニアを用い、アル
ミニウム膜の原料としてトリイソブチルアルミニウムを
用いる場合に最も好ましい結果が得られるが、他の原料
例えば窒化チタン膜の原料として四塩化チタン及び窒素
等、アルミニウム膜の原料としてトリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム等を用いてもよい。また窒
化チタン膜の形成方法としてはLPCVD法の代わりに
プラズマ化学気相成長法(PCVD法)を用いることも
できる。さらに真空紫外光を放射する光源を用いた光C
VD法を用いてもよい。光CVD法では光エネルギーに
より化学反応が促進されるため通常のLPCVD法より
も低温で高速の窒化チタン膜形成が可能となる。
膜を形成する反応容器内にチタン及び窒素を含む原料ガ
スを導入する手段と、反応容器内壁の温度よりも基体を
高い温度にする手段と、反応容器内を減圧にする手段と
を有する薄膜形成装置により達成される。窒化チタン膜
の原料として四塩化チタン及びアンモニアを用い、アル
ミニウム膜の原料としてトリイソブチルアルミニウムを
用いる場合に最も好ましい結果が得られるが、他の原料
例えば窒化チタン膜の原料として四塩化チタン及び窒素
等、アルミニウム膜の原料としてトリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム等を用いてもよい。また窒
化チタン膜の形成方法としてはLPCVD法の代わりに
プラズマ化学気相成長法(PCVD法)を用いることも
できる。さらに真空紫外光を放射する光源を用いた光C
VD法を用いてもよい。光CVD法では光エネルギーに
より化学反応が促進されるため通常のLPCVD法より
も低温で高速の窒化チタン膜形成が可能となる。
【0012】
【作用】化学気相成長法(CVD法)による窒化チタン
膜はアルミニウム、シリコン間のバリア層として機能す
る。また、CVD法で形成された窒化チタン膜はカバレ
ッジが優れており、スルーホール底部に形成される膜の
厚さとスルーホール上部に形成される膜の厚さはほぼ等
しいことがわかった。このため、該窒化チタン膜上にL
PCVD法でアルミニウム膜を形成すると、内部に空洞
を生じさせることなくスルーホールを完全にアルミニウ
ムで埋込むことが可能であることを見出した。また発明
者らの検討によればその表面はアルミニウムの核生成を
促進する作用を有するので、該窒化チタン膜上に特別な
表面活性化処理を施すことなくLPCVD法によって良
質のアルミニウム膜を形成できることがわかった。まず
従来の四塩化チタン処理によると、アルミニウムの核生
成を促す働きを有すると考えられる試料表面に吸着され
たチタン原子の面密度は試料の材質やその表面状態に著
しく依存し、従って局所的な密度分布も大であった。よ
ってこの上にLPCVD法で形成されるアルミニウム膜
も密度分布に対応して、局所的に表面状態が大きく変化
した。さらにチタンが密に吸着されていると思われる部
分であってもその密度がなお不足であるために、その上
のアルミニウム膜表面の平滑性は従来のスパッタ法や真
空蒸着法による膜表面の平滑性に比して著しく劣るとい
う問題があった。
膜はアルミニウム、シリコン間のバリア層として機能す
る。また、CVD法で形成された窒化チタン膜はカバレ
ッジが優れており、スルーホール底部に形成される膜の
厚さとスルーホール上部に形成される膜の厚さはほぼ等
しいことがわかった。このため、該窒化チタン膜上にL
PCVD法でアルミニウム膜を形成すると、内部に空洞
を生じさせることなくスルーホールを完全にアルミニウ
ムで埋込むことが可能であることを見出した。また発明
者らの検討によればその表面はアルミニウムの核生成を
促進する作用を有するので、該窒化チタン膜上に特別な
表面活性化処理を施すことなくLPCVD法によって良
質のアルミニウム膜を形成できることがわかった。まず
従来の四塩化チタン処理によると、アルミニウムの核生
成を促す働きを有すると考えられる試料表面に吸着され
たチタン原子の面密度は試料の材質やその表面状態に著
しく依存し、従って局所的な密度分布も大であった。よ
ってこの上にLPCVD法で形成されるアルミニウム膜
も密度分布に対応して、局所的に表面状態が大きく変化
した。さらにチタンが密に吸着されていると思われる部
分であってもその密度がなお不足であるために、その上
のアルミニウム膜表面の平滑性は従来のスパッタ法や真
空蒸着法による膜表面の平滑性に比して著しく劣るとい
う問題があった。
【0013】また発明者らはある種の材料、例えば電子
ビーム蒸着したパラジウムや反応性スパッタ法により形
成した窒化チタン等の表面に対しては上記の四塩化チタ
ン処理を行わなくてもLPCVD法によりアルミニウム
を堆積させられることを見出した。その場合試料上にお
けるアルミニウム膜表面の均一性は四塩化チタン処理を
行った場合よりも良好となったが、平滑性そのものはな
お不十分であった。
ビーム蒸着したパラジウムや反応性スパッタ法により形
成した窒化チタン等の表面に対しては上記の四塩化チタ
ン処理を行わなくてもLPCVD法によりアルミニウム
を堆積させられることを見出した。その場合試料上にお
けるアルミニウム膜表面の均一性は四塩化チタン処理を
行った場合よりも良好となったが、平滑性そのものはな
お不十分であった。
【0014】これに対し本発明のCVD法により窒化チ
タン膜表面には以上に述べた方法に比して著しく平滑性
の優れたアルミニウム膜を形成できることがわかった。
この原因は明らかではないが、以下の理由によるものと
推測される。CVD法によって形成された窒化チタン膜
表面にはチタン原子が均一に分布し、またチタン原子の
面密度はCVD中の原料ガスの流量比を調整することに
より最適な値とできる。該窒化チタン膜上にLPCVD
法でアルミニウム膜を形成すると、表面が平滑で良質な
膜が再現性よく得られる。CVD法によって形成した窒
化チタン膜上のアルミニウム膜表面の平滑性は反応性ス
パッタ法による窒化チタン膜上よりも優れているが、こ
の原因としては次のようなことが考えられる。従来の反
応性スパッタ法ではスパッタガスとしてアルゴン、窒素
を用いる。このため形成された窒化チタン膜表面にはア
ルゴン、窒素が吸着するが、かかるガス原子、もしくは
分子の吸着により、膜表面のチタン原子のアルミニウム
の核生成を促す働きが弱められると推測される。また、
反応性スパッタ法では表面のチタン原子の密度を最適な
値となるように制御することは極めて困難である。窒化
チタン膜の形成方法としてはLPCVD法が最適である
がPCVD法の場合にもこれに準じる効果が得られる。
LPCVD法の方が適している理由はPCVD法ではプ
ラズマ放電によるイオン衝撃によって反応容器内壁等か
ら水、酸素等が脱離するため、これらにより窒化チタン
膜表面が汚染されチタン原子の面密度が減少したり、局
所的な密度分布が生じるためであると考えられる。ま
た、プラズマ放電による素子損傷を皆無とするためには
窒化チタン膜の形成にPCVD法を用いないことが必要
となる。
タン膜表面には以上に述べた方法に比して著しく平滑性
の優れたアルミニウム膜を形成できることがわかった。
この原因は明らかではないが、以下の理由によるものと
推測される。CVD法によって形成された窒化チタン膜
表面にはチタン原子が均一に分布し、またチタン原子の
面密度はCVD中の原料ガスの流量比を調整することに
より最適な値とできる。該窒化チタン膜上にLPCVD
法でアルミニウム膜を形成すると、表面が平滑で良質な
膜が再現性よく得られる。CVD法によって形成した窒
化チタン膜上のアルミニウム膜表面の平滑性は反応性ス
パッタ法による窒化チタン膜上よりも優れているが、こ
の原因としては次のようなことが考えられる。従来の反
応性スパッタ法ではスパッタガスとしてアルゴン、窒素
を用いる。このため形成された窒化チタン膜表面にはア
ルゴン、窒素が吸着するが、かかるガス原子、もしくは
分子の吸着により、膜表面のチタン原子のアルミニウム
の核生成を促す働きが弱められると推測される。また、
反応性スパッタ法では表面のチタン原子の密度を最適な
値となるように制御することは極めて困難である。窒化
チタン膜の形成方法としてはLPCVD法が最適である
がPCVD法の場合にもこれに準じる効果が得られる。
LPCVD法の方が適している理由はPCVD法ではプ
ラズマ放電によるイオン衝撃によって反応容器内壁等か
ら水、酸素等が脱離するため、これらにより窒化チタン
膜表面が汚染されチタン原子の面密度が減少したり、局
所的な密度分布が生じるためであると考えられる。ま
た、プラズマ放電による素子損傷を皆無とするためには
窒化チタン膜の形成にPCVD法を用いないことが必要
となる。
【0015】本発明の製造方法を実施する際に用いる装
置は試料を大気に晒すことなく窒化チタン膜とアルミニ
ウム膜を連続的に形成できることが望ましい。試料を大
気に晒すことにより窒化チタン膜表面のチタン原子の面
密度が減少し、局所的な密度分布が生じるためと推測さ
れる。さらに窒化チタン膜を形成する反応容器とアルミ
ニウム膜を形成する反応容器とは別個である方がより好
ましい結果が得られる。これは反応容器内に四塩化チタ
ンが残留すると有機アルミニウム化合物と反応して生成
物がアルミニウム膜中に混入し、その結果アルミニウム
膜の膜質劣化がもたらされるためである。
置は試料を大気に晒すことなく窒化チタン膜とアルミニ
ウム膜を連続的に形成できることが望ましい。試料を大
気に晒すことにより窒化チタン膜表面のチタン原子の面
密度が減少し、局所的な密度分布が生じるためと推測さ
れる。さらに窒化チタン膜を形成する反応容器とアルミ
ニウム膜を形成する反応容器とは別個である方がより好
ましい結果が得られる。これは反応容器内に四塩化チタ
ンが残留すると有機アルミニウム化合物と反応して生成
物がアルミニウム膜中に混入し、その結果アルミニウム
膜の膜質劣化がもたらされるためである。
【0016】
【実施例】以下本発明を実施例を参照して詳細に説明す
る。
る。
【0017】(実施例1)図1乃至図2を用いて説明す
る。本実施例は本発明をシリコン集積回路の配線形成に
適用した例である。図1(a)はシリコン基板101上
にCVD法でリンシリケートガラス(PSG)膜102
を厚さ1μm形成した後開口部寸法0.7μm角のコン
タクトホール103を垂直に開孔した試料を示す。コン
タクトホール103底部のシリコン基板101表面には
高濃度のリンが拡散されている。表面キャリア濃度は2
×1010cm-3である。かかる試料を図2に示す本発明の
製造装置に設置する。図2の装置は窒化チタン反応容器
201とアルミニウム反応容器202とを別個に具えそ
の間は遮断バルブ203により遮断されている。各反応
容器201及び202はそれぞれ専用の排気系204及
び205を備える。排気系204及び205はそれぞれ
未反応の四塩化チタン、トリイソブチルアルミニウムを
吸着するためのトラップを排気ポンプと反応容器20
1、202との間に具備している。はじめに試料207
は窒化チタン反応容器201内の試料台206上に設置
される。反応容器201内を排気系204により5×1
0-7Torrまで排気後ヒーター台209内のヒーターによ
り試料台206を介して試料207を加熱し、その表面
温度を350℃に保つ。しかる後四塩化チタン導入口2
11とアンモニア導入口212からそれぞれ四塩化チタ
ン、アンモニアを5ml/分、20ml/分の流量で導
入した。四塩化チタンを蓄えた容器は10℃に保たれて
いるので気化した四塩化チタンが導入口211に至るま
でに凝縮することはない。反応容器201内の圧力は排
気系204に具えられたコンダクタンスバルブの調整に
より0.5Torrに調整した。8分間この状態を保ったと
ころ試料207上には100nmの窒化チタン膜が形成
され試料は図1(b)の如くなった。窒化チタン膜10
4はコンタクトホール103の底部や側壁にも平坦部と
同等の厚さ形成される。窒化チタン膜104を分析した
ところチタンと窒素の組成比は1:1であり膜中に含ま
れる塩素、酸素はそれぞれ1原子%以下であった。また
膜の抵抗率は約100μΩ・cmであった。四塩化チタン
とアンモニアの導入を停止し、窒化チタン反応容器20
1内を再び5×10-7Torrまで排気した後、排気系20
5によって5×10-7Torrまで排気されたアルミニウム
反応容器202との間の遮断バルブ203を開く。しか
る後転送棒208を用いて試料207を試料台206と
共にアルミニウム反応容器202に転送し、ヒーター台
210上に設置する。転送棒208と試料台206との
間はねじにより固定されているので、これを切離し転送
棒208を再び窒化チタン反応容器201内に移動すれ
ば遮断バルブ203を閉じることができる。あらかじめ
加熱されたヒーター台210からの熱により試料207
の表面の濃度が250℃に保たれた後、TIBA導入口
からTIBAを70ml/分導入してアルミニウムの堆
積を行った。アルミニウム反応容器202内の圧力は排
気系205に備えられたコンダクタンスバルブの調整に
より0.5Torrとした。堆積速度は150nm/分であ
る。5分間の堆積により図1(c)に示すように厚さ7
50nmのアルミニウム膜105が窒化チタン膜104
上に形成された。アルミニウム膜105表面はほぼ平滑
であり凹凸は±50nmに抑えられた。従来公知の方
法、装置では同一の膜厚に対し±200nmであった。
またコンタクトホール103内にもアルミニウムが埋め
込まれた。なお、微小なコンタクトホールへの埋込性は
アルミニウム膜表面の平滑性に強く依存し、平滑性が不
足する膜の場合大きなコンタクトホールにはカバレッジ
よく膜が形成されるのに対し、微小なコンタクトホール
では空洞が生じたりする。本発明の方法では窒化チタン
膜のカバレッジが優れており、コンタクトホール上部に
も底部とほぼ同等の膜厚の窒化チタン膜が形成され、し
かもアルミニウム膜の平滑性が大幅に向上したため、従
来よりも微小なコンタクトホールに対しても埋込みが可
能となった。かかるアルミニウム膜105に通常のホト
リソグラフィー工程によってパターニングを施したとこ
ろ図1(d)のようになった。アルミニウム膜105に
抵抗率は2.8μΩcmであり窒化チタン膜104のバリ
ア効果によりコンタクトホール103内のコンタクト部
は550℃3時間の窒素中熱処理を施しても劣化せず、
0.7μm角のコンタクトホール103のコンタクト抵
抗は熱処理前の値1.3×10-7Ωcm2をほぼ維持した。
なお、高濃度のボロンを拡散し表面キャリア濃度が5×
1010cm-2である0.7μm角のコンタクトホールのコ
ンタクト抵抗は前記熱処理の前後で共に2.9×10-7
Ωcm2であった。
る。本実施例は本発明をシリコン集積回路の配線形成に
適用した例である。図1(a)はシリコン基板101上
にCVD法でリンシリケートガラス(PSG)膜102
を厚さ1μm形成した後開口部寸法0.7μm角のコン
タクトホール103を垂直に開孔した試料を示す。コン
タクトホール103底部のシリコン基板101表面には
高濃度のリンが拡散されている。表面キャリア濃度は2
×1010cm-3である。かかる試料を図2に示す本発明の
製造装置に設置する。図2の装置は窒化チタン反応容器
201とアルミニウム反応容器202とを別個に具えそ
の間は遮断バルブ203により遮断されている。各反応
容器201及び202はそれぞれ専用の排気系204及
び205を備える。排気系204及び205はそれぞれ
未反応の四塩化チタン、トリイソブチルアルミニウムを
吸着するためのトラップを排気ポンプと反応容器20
1、202との間に具備している。はじめに試料207
は窒化チタン反応容器201内の試料台206上に設置
される。反応容器201内を排気系204により5×1
0-7Torrまで排気後ヒーター台209内のヒーターによ
り試料台206を介して試料207を加熱し、その表面
温度を350℃に保つ。しかる後四塩化チタン導入口2
11とアンモニア導入口212からそれぞれ四塩化チタ
ン、アンモニアを5ml/分、20ml/分の流量で導
入した。四塩化チタンを蓄えた容器は10℃に保たれて
いるので気化した四塩化チタンが導入口211に至るま
でに凝縮することはない。反応容器201内の圧力は排
気系204に具えられたコンダクタンスバルブの調整に
より0.5Torrに調整した。8分間この状態を保ったと
ころ試料207上には100nmの窒化チタン膜が形成
され試料は図1(b)の如くなった。窒化チタン膜10
4はコンタクトホール103の底部や側壁にも平坦部と
同等の厚さ形成される。窒化チタン膜104を分析した
ところチタンと窒素の組成比は1:1であり膜中に含ま
れる塩素、酸素はそれぞれ1原子%以下であった。また
膜の抵抗率は約100μΩ・cmであった。四塩化チタン
とアンモニアの導入を停止し、窒化チタン反応容器20
1内を再び5×10-7Torrまで排気した後、排気系20
5によって5×10-7Torrまで排気されたアルミニウム
反応容器202との間の遮断バルブ203を開く。しか
る後転送棒208を用いて試料207を試料台206と
共にアルミニウム反応容器202に転送し、ヒーター台
210上に設置する。転送棒208と試料台206との
間はねじにより固定されているので、これを切離し転送
棒208を再び窒化チタン反応容器201内に移動すれ
ば遮断バルブ203を閉じることができる。あらかじめ
加熱されたヒーター台210からの熱により試料207
の表面の濃度が250℃に保たれた後、TIBA導入口
からTIBAを70ml/分導入してアルミニウムの堆
積を行った。アルミニウム反応容器202内の圧力は排
気系205に備えられたコンダクタンスバルブの調整に
より0.5Torrとした。堆積速度は150nm/分であ
る。5分間の堆積により図1(c)に示すように厚さ7
50nmのアルミニウム膜105が窒化チタン膜104
上に形成された。アルミニウム膜105表面はほぼ平滑
であり凹凸は±50nmに抑えられた。従来公知の方
法、装置では同一の膜厚に対し±200nmであった。
またコンタクトホール103内にもアルミニウムが埋め
込まれた。なお、微小なコンタクトホールへの埋込性は
アルミニウム膜表面の平滑性に強く依存し、平滑性が不
足する膜の場合大きなコンタクトホールにはカバレッジ
よく膜が形成されるのに対し、微小なコンタクトホール
では空洞が生じたりする。本発明の方法では窒化チタン
膜のカバレッジが優れており、コンタクトホール上部に
も底部とほぼ同等の膜厚の窒化チタン膜が形成され、し
かもアルミニウム膜の平滑性が大幅に向上したため、従
来よりも微小なコンタクトホールに対しても埋込みが可
能となった。かかるアルミニウム膜105に通常のホト
リソグラフィー工程によってパターニングを施したとこ
ろ図1(d)のようになった。アルミニウム膜105に
抵抗率は2.8μΩcmであり窒化チタン膜104のバリ
ア効果によりコンタクトホール103内のコンタクト部
は550℃3時間の窒素中熱処理を施しても劣化せず、
0.7μm角のコンタクトホール103のコンタクト抵
抗は熱処理前の値1.3×10-7Ωcm2をほぼ維持した。
なお、高濃度のボロンを拡散し表面キャリア濃度が5×
1010cm-2である0.7μm角のコンタクトホールのコ
ンタクト抵抗は前記熱処理の前後で共に2.9×10-7
Ωcm2であった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば試料上にカバレッジが優
れたバリア層を形成し、しかる後特別な活性化処理を施
すことなく、上記バリア層上にLPCVD法により良質
のアルミニウム膜を再現性よく形成することができる。
れたバリア層を形成し、しかる後特別な活性化処理を施
すことなく、上記バリア層上にLPCVD法により良質
のアルミニウム膜を再現性よく形成することができる。
【図1】本発明の実施例を説明するための図。
【図2】本発明の実施例を説明するための図。
103…コンタクトホール、104…窒化チタン膜、1
05…アルミニウム膜、201…窒化チタン反応容器、
202…アルミニウム反応容器、203…遮断バルブ。
05…アルミニウム膜、201…窒化チタン反応容器、
202…アルミニウム反応容器、203…遮断バルブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3205 H01L 21/88 M
Claims (2)
- 【請求項1】基体上に窒化チタン膜を形成する反応室
と、 前記反応室内にチタン及び窒素を含む原料ガスを導入す
る原料ガス導入手段と、 前記反応室内を排気する排気手段と、 前記反応室の内壁の温度よりも前記基体の温度を高くす
る手段とを有することを特徴とする薄膜形成装置。 - 【請求項2】基体上に窒化チタン膜を形成する反応室
と、 前記反応室内に四塩化チタン及び、アンモニアまたは窒
素を含む原料ガスを導入する原料ガス導入手段と、 前記反応室内を排気する排気手段と、 前記反応室の内壁の温度よりも前記基体の温度を高くす
る手段とを有することを特徴とする薄膜形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8204485A JPH0917749A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 薄膜形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8204485A JPH0917749A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 薄膜形成装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62004812A Division JP2776807B2 (ja) | 1987-01-14 | 1987-01-14 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0917749A true JPH0917749A (ja) | 1997-01-17 |
Family
ID=16491313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8204485A Pending JPH0917749A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 薄膜形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0917749A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5230392A (en) * | 1975-09-03 | 1977-03-08 | Agency Of Ind Science & Technol | Electrode and it's manufacturing process |
JPS60189928A (ja) * | 1984-03-12 | 1985-09-27 | Fujitsu Ltd | 減圧気相成長装置 |
JPS61248519A (ja) * | 1985-04-26 | 1986-11-05 | Fujitsu Ltd | 化学気相成長装置 |
-
1996
- 1996-08-02 JP JP8204485A patent/JPH0917749A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5230392A (en) * | 1975-09-03 | 1977-03-08 | Agency Of Ind Science & Technol | Electrode and it's manufacturing process |
JPS60189928A (ja) * | 1984-03-12 | 1985-09-27 | Fujitsu Ltd | 減圧気相成長装置 |
JPS61248519A (ja) * | 1985-04-26 | 1986-11-05 | Fujitsu Ltd | 化学気相成長装置 |
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