JPH09176575A - コーティング組成物 - Google Patents

コーティング組成物

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JPH09176575A
JPH09176575A JP33628095A JP33628095A JPH09176575A JP H09176575 A JPH09176575 A JP H09176575A JP 33628095 A JP33628095 A JP 33628095A JP 33628095 A JP33628095 A JP 33628095A JP H09176575 A JPH09176575 A JP H09176575A
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博治 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵安定性にすぐれ、かつ耐熱性、耐凍害性
などすぐれた塗膜を形成させることができるコーティン
グ組成物を提供する。 【解決手段】 (a)一般式(1)R1 nSi(OR2
4-n [式中R1 は炭素数1〜8の有機基、R2 は炭素数
1〜5のアルキル基、nは1又は2である]で示される
オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物10
0重量部と、(b)一般式(2)R1 3SiOR2 [式中
1 ,R2 は上記と同じ]で示されるオルガノシラン
0.3〜20重量部と、(c)親水性有機溶剤に分解さ
れたコロイド状シリカ(固形分換算)0〜50重量部と
を反応させて得られる生成物を結合剤とするコーティン
グ組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯蔵安定性に優
れ、また耐熱水性、耐クラック性、耐候性、耐汚染性等
に優れた塗膜を形成するコーティング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、耐熱性、耐水性、耐薬品性、耐候
性などに優れた塗膜を形成するオルガノポリシロキサン
を結合剤とするコーティング組成物が広く使用されるよ
うになってきた。このようなコーティング組成物として
は、例えば特開平4−198286号、特開平5−94
39号、特開平5−179202号、特開平2−173
174号等の特許公報に開示されている。
【0003】しかしながら、オルガノポリシロキサンを
結合剤とするコーティング組成物は、一般的にオルガノ
ポリシロキサンが貯蔵中に縮合反応が進行し、増粘、ゲ
ル化しやすく貯蔵安定性が充分でなく、また得られる塗
膜は耐熱水性、耐クラック性等が悪いという問題点があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の課題を背景になされたもので、貯蔵安定性に
優れ、かつ耐熱水性、耐クラック性(耐凍害性)等に優
れた塗膜を形成させることができるコーティング組成物
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は(a)一般式
(1)R1 nSi(OR24-n [式中R1 は炭素数1〜
8の有機基、R2 は炭素数1〜5のアルキル基、nは1
又は2である]で示されるオルガノシラン及び/又はそ
の部分加水分解縮合物100重量部と、(b)一般式
(2)R1 3SiOR2 [式中R1 ,R2 は上記と同じ]
で示されるオルガノシラン0.3〜20重量部と、
(c)親水性有機溶剤に分解されたコロイド状シリカ
(固形分換算)0〜50重量部とを反応させて得られる
反応生成物を結合剤とするコーティング組成物を提供す
るものである。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。
【0007】まず、本発明の結合剤を製造するために使
用する各成分について説明する。 (a)成分 (a)成分は、一般式(1)R1 nSi(OR24-n
[式中R1 は炭素数1〜8の有機基、R2 は炭素数1〜
5のアルキル基、nは1又は2である]で示されるオル
ガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物である。
【0008】前記一般式中のR1 は炭素数1〜8の有機
基であり、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基などのアルキル基、そのほかγ−ク
ロロプロピル基、ビニル基、3,3,3−トリフロロプ
ロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリ
ルオキシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、フェ
ニル基、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル基、γ
−アミノプロピル基などが挙げられる。
【0009】また、オルガノシラン中のR2 は、炭素数
1〜5のアルキル基であり、例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
s−ブチル基、t−ブチル基、i−ブチル基などが挙げ
られる。
【0010】これらのオルガノシランの具体例として
は、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシ
シラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピ
ルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラ
ン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリメ
トキシシラン、3,3,3−トリフロロプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシ
クロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポ
キシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、ジメチ
ルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエ
チルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ
フェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、ジメトキシメチルフェニルシラン、ジメチルジプロ
ポキシシランなどが挙げられるが、好ましくは、メチル
トリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメ
チルジメトキシシランである。
【0011】これらオルガノシランは、1種単独で使用
することも、2種以上混合して使用することもできる。
【0012】(a)成分は、以上説明したオルガノシラ
ンの部分加水分解縮合物であってもよい。該縮合物のポ
リスチレン換算重量平均分子量は、300〜5,00
0、好ましくは500〜3,000が適当であり、この
ような分子量の縮合物を使用することにより貯蔵安定性
を悪化させることなく、密着性のよい塗膜が得られる。
またオルガノシランの部分加水分解縮合物はケイ素原子
に結合した−OH基や−OR2 基を1個以上、好ましく
は3〜30個有するものが適当である。このような縮合
物の具体例としては、市販品として東レ・ダウコーニン
グ社製のSH6018,SR2402,DC3037,
DC3074;信越化学工業社製のKR−211,KR
−212,KR−213,KR−214,KR−21
6,KR−218;東芝シリコーン社製のTSR−14
5,TSR−160、TSR−165,YR−3187
等が挙げられる。
【0013】本発明において(a)成分は特に前述の一
般式(1)で示されるオルガノシランとその部分加水分
解縮合物との重量比が(5:95〜75:25)、好ま
しくは(15:85〜70:30)の混合物が、密着
性、外観のよい塗膜が得られるので望ましい。
【0014】また(a)成分は前述の一般式(1)のn
値が1のオルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮
合物(a−1)とn値が2のオルガノシラン及び/又は
その部分加水分解縮合物(a−2)との重量比が(5
0:50〜100:0)、好ましくは(55:45〜9
5:5)の混合物が、結合剤を製造する際安定に重合
し、また耐クラック性のよい塗膜が得られるので好まし
い。 (b)成分 (b)成分は、一般式(2)R1 3SiOR2 [式中R
1 ,R2 は、(a)成分の一般式(1)と同じ]で示さ
れるオルガノシランである。
【0015】該オルガノシランの具体例としては、メト
キシトリメチルシラン、エトキシトリメチルシラン、エ
トキシジフェニルメチルシラン、メトキシジメチルビニ
ルシラン、1−メチルプロポキシトリメチルシラン、i
−ブトキシトリメチルシラン、n−ブトキシトリメチル
シラン、t−ブトキシトリメチルシラン、i−プロポキ
シトリメチルシランなどが挙げられこれらオルガノシラ
ンは1種単独で使用することも、2種以上混合して使用
することもできる。
【0016】(b)成分は、コーティング組成物の貯蔵
安定性を向上させ、また得られる塗膜の耐熱水性、耐ク
ラック性等を向上させるために使用する。
【0017】そのため(b)成分は、(a)成分100
重量部に対し、0.3〜20重量部、好ましくは1〜1
0重量部使用する必要がある。
【0018】(b)成分が前記範囲より少ないと前述の
向上効果が得られず、逆に多過ぎると得られる塗膜の硬
化性が悪くなり、また耐汚染性、耐候性、耐溶剤性や外
観が悪くなるので好ましくない。 (c)成分 (c)成分は無水ケイ酸をメタノール、エタノール、イ
ソプロパノールなどのアルコール類やエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチル
エーテルなどのアルコールエーテル類やアセトン、メチ
ルエチルケトンなどのケトン類等の親水性有機溶媒に分
散したコロイド状シリカである。コロイド状シリカは、
通常平均粒径5〜30mμ、好ましくは10〜20mμ
の無水ケイ酸を固形分濃度で10〜40重量%親水性有
機溶媒に分散したものである。
【0019】このようなコロイド状シリカの市販品とし
ては、日産化学工業社製のイソプロパノールシリカゾル
やメタノールシリカゾル、触媒化成工業社製のオスカル
等が挙げられる。
【0020】(c)成分は、特に使用する必要はない
が、得られる塗膜の耐溶剤性、密着性等を向上させるた
め(a)成分100重量部に対し(c)成分を固形分換
算で50重量部以下、好ましくは5〜40重量部使用す
るのが適当である。なお、(c)成分が前記範囲より過
剰になると得られる塗膜にクラックが生じやすくなり、
また耐水性が低下するので好ましくない。
【0021】本発明で使用する結合剤は、以上説明した
(a)成分、(b)成分及び(c)成分を水の存在下で
加水分解及び部分縮合反応させ、本発明で使用する結合
剤を製造する。
【0022】なお、水の量は、(a)成分、(b)成分
及び(c)成分中の官能基(−OR基、−OH基)の1
当量に対し、0.2〜1.0好ましくは0.3〜0.4
当量が適当である。また反応を促進させるために酢酸、
塩酸、硝酸、蟻酸等の酸を必要に応じ添加してもよい。
【0023】加水分解及び部分縮合反応は通常40〜8
0℃、好ましくは45〜65℃で2〜15時間反応させ
るのが適当であるが、常温下で反応させることも可能で
ある。
【0024】本発明のコーティング組成物は、以上説明
した反応生成物を結合剤とし、さらに必要に応じて、組
成物の固形分を好ましくは5〜50重量%程度に調整す
るため、またコーティング組成物の貯蔵安定性や塗装作
業性をよくするための有機溶媒、充填剤、染料や硬化促
進剤、増粘剤、顔料分散剤等の各種添加剤などを配合し
たものから構成される。
【0025】前記有機溶媒としては、前述の親水性有機
溶媒の他トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル
等の各種塗料用有機溶媒が使用可能である。
【0026】前記充填剤としては、タルク、炭酸バリウ
ム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、酸
化チタン、カーボンブラック、ベンガラ、リトポン等の
各種塗料用体質顔料や着色顔料が使用可能である。
【0027】前記硬化促進剤としては、オクチル酸ス
ズ、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジマレー
ト、トリブチルスズラウレートなどの有機スズ化合物や
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ピペリジ
ン、フェニレンジアミン、トリエチルアミンなどのアミ
ン化合物等が代表的なものとして挙げられる。これら硬
化促進剤は、コーティング組成物を比較的低い温度でよ
り速く硬化させるために添加するのが望ましく、その量
は、結合剤100重量部に対し、0.01〜15重量部
が適当である。
【0028】本発明のコーティング組成物は、被塗物表
面に刷毛、スプレー、ロール、ディッピングなどの塗装
手段により塗装し、常温もしくは300℃以下の温度で
焼付けることにより硬化塗膜を形成することが可能であ
る。
【0029】なお、被塗物としては、無機窯業基材、ス
テンレス、アルミニウム等の各種金属基材、ガラス基
材、プラスチックス基材、紙基材などの各種被塗物に適
用可能である。
【0030】
【発明の効果】本発明のコーティング組成物は、貯蔵安
定性に優れ、また耐熱水性、耐凍害性(耐クラック
性)、耐候性、耐汚染性等に優れた塗膜を形成させるこ
とができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。なお、実施例中「部」、「%」は、特に断わら
ない限り重量基準で示す。 実施例1 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、メチルトリメト
キシシランの部分加水分解縮合物(東レ・ダウコーニン
グ(株)製のSR2402;固形分100%)を40
部、メチルトリメトキシシラン50部、ジメチルジメト
キシシラン10部と、(b)トリメチルメトキシシラン
1部とイソプロパノール20部を加え混合した後、撹拌
しながら(d)イオン交換水20部を加え、次に(c)
コロイド状シリカ(日産化学工業(株)製、イソプロパ
ノールシリカゾル;固形分30%)30部を加え、60
℃で3時間反応させたのちイソプロパノール60部を加
え室温まで冷却しコーティング組成物A(固形分32
%)を得た。 実施例2 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・ダ
ウコーニング(株)製のSR2402を70部、イソプ
ロピルトリメトキシシラン20部、ジメチルジメトキシ
シラン10部と、(b)トリメチルメトキシシラン1部
とイソプロパノール20部を加え混合した後、撹拌しな
がら(d)イオン交換水20部を加え、次に(c)日産
化学工業(株)製、イソプロパノールシリカゾル30部
を加え、60℃で3時間反応させたのちイソプロパノー
ル60部を加え室温まで冷却しコーティング組成物B
(固形分35%)を得た。 実施例3 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・ダ
ウコーニング(株)製のSR2402を50部、メチル
トリメトキシシラン50部と、(b)n−ブトキシトリ
メチルシラン1部とイソプロパノール20部を加え混合
した後、撹拌しながら(d)イオン交換水20部を加
え、次に(c)日産化学工業(株)製、イソプロパノー
ルシリカゾル100部を加え、60℃で3時間反応させ
たのちイソプロパノール60部を加え室温まで冷却しコ
ーティング組成物C(固形分32%)を得た。 実施例4 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・ダ
ウコーニング(株)製のSR2402を40部、メチル
トリメトキシシラン50部と、ジメチルジメトキシシラ
ン10部と、(b)トリメチルメトキシシラン3部とイ
ソプロパノール20部を加え混合した後、撹拌しながら
(d)イオン交換水20部を加え、次に(c)日産化学
工業(株)製、イソプロパノールシリカゾル30部を加
え、60℃で3時間反応させたのちイソプロパノール6
0部を加え室温まで冷却しコーティング組成物D(固形
分32%)を得た。 実施例5 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・ダ
ウコーニング(株)製のSR2402を30部、メチル
トリメトキシシラン65部、ジメチルジメトキシシラン
5部と、(b)トリメチルメトキシシラン1部とイソプ
ロパノール20部を加え混合した後、撹拌しながら
(d)イオン交換水20部を加え、次に0.1規定塩酸
0.1部を加え、60℃で3時間反応させたのちイソプ
ロパノール60部を加え室温まで冷却しコーティング組
成物E(固形分30%)を得た。 比較例1 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・ダ
ウコーニング(株)製のSR2402を40部、メチル
トリメトキシシラン50部、ジメチルジメトキシシラン
10部とイソプロパノール20部を加え混合した後、撹
拌しながら(d)イオン交換水20部を加え、次に
(c)日産化学工業(株)製、イソプロパノールシリカ
ゾル100部を加え60℃で3時間反応させたのちイソ
プロパノール60部を加え室温まで冷却しコーティング
組成物F(固形分32%)を得た。 比較例2 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・ダ
ウコーニング(株)製のSR2402を40部、メチル
トリメトキシシラン50部、ジメチルジメトキシシラン
10部と、(b)トリメチルメトキシシラン50部とイ
ソプロパノール20部を加え混合した後、撹拌しながら
(d)イオン交換水20部を加え、次に(c)日産化学
工業(株)製、イソプロパノールシリカゾル30部を加
え、60℃で3時間反応させたのちイソプロパノール6
0部を加え室温まで冷却しコーティング組成物G(固形
分36%)を得た。 比較例3 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・ダ
ウコーニング(株)製のSR2402を40部、メチル
トリメトキシシラン50部、ジメチルジメトキシシラン
10部と、(b)トリメチルメトキシシラン1部とイソ
プロパノール20部を加え混合した後、撹拌しながら
(d)イオン交換水20部を加え、次に(c)日産化学
工業(株)製、イソプロパノールシリカゾル300部を
加え、60℃で3時間反応させたのちイソプロパノール
60部を加え室温まで冷却しコーティング組成物H(固
形分32%)を得た。 〈性能評価試験〉 (i)コーティング組成物貯蔵安定試験 実施例1〜5及び比較例1〜3で得られたコーティング
組成物A〜Hにつき、50℃恒温器に4週間放置し、外
観変化と粘度変化を調べた。コーティング組成物A〜
E,G,Hは、変化が見られなかったが、比較例1の
(b)成分を含有しないコーティング組成物Fは増粘し
た。 (ii)コーティング組成物塗膜性能試験 試験板の作成:素材として石膏スラグパーライト板(厚
さ12mm)を用い、その表面にポリイソシアネートプ
レポリマー溶液シーラー「Vセラン#100シーラー」
(大日本塗料株式会社製商品名)(酢酸ブチル:キシレ
ン=1:1の溶剤で100%希釈品)を塗着量が90〜
100g/m2 (wet重量)となるように吹付塗装し
た。これを100℃で5分間乾燥した。次いでベース塗
料としてアクリルシリコーン樹脂系塗料「Vセラン#5
00エナメル」(大日本塗料株式会社製商品名)(酢酸
ブチル:キシレン=1:1の溶剤で40%希釈品)を塗
着量が80〜90g/m2 (wet重量)となるように
吹付塗装した。これを120℃で15分間乾燥した。
【0032】次いで前述の各コーティング組成物に有機
溶媒、硬化促進剤等を添加した表1に示すトップコート
塗料(表中の数値は「部」を示す。)を塗着量が70〜
80g/m2 (wet重量)となるように吹付塗装し
た。これを120℃で15分間乾燥した後、室温で3日
間乾燥し、得られた塗膜の硬度、耐熱水性、耐汚染性、
耐候性、耐凍害性の各試験をし、その結果を表1に示し
た。
【0033】なお、試験方法、評価基準は次の通りであ
る。
【0034】硬度:JIS・K・5400により測定し
た鉛筆硬度 耐熱水性:テストピースを60℃の水道水中に7日間浸
漬して塗膜外観の異常を目視で判定した。
【0035】 ○…変化なし △…光沢低下、白化等の軽微な変化あり、 ×…光沢低下、白化等の変化大 耐汚染性:赤、黒マジックインキの24時間後の除染性 ◎…完全除去、 ○…極く軽微な汚染、 △…汚染、 ×…汚染著しい 耐候性:サンシャインウェザー−オーメーター3000
時間 ○…塗膜外観に変化はない、光沢保持率95%以上 △…塗膜外観変化が軽微にある、光沢保持率80〜94
% ×…塗膜外観変化が著しい、光沢保持率80%未満 耐凍害性:ASTM−C666A法によって測定 ◎…クラックの発生なし、 ○…極く軽微なクラック発生、 △…クラック発生又は塗膜の部分剥離、 ×…著しいクラック、塗膜剥離 表1より明らかの通り、本発明のコーティング組成物を
トップコート塗料に使用した試験No.1〜5は、優れ
た塗膜性能を有していた。
【0036】一方、比較例1の(b)成分を含有しない
コーティング組成物Fは、耐熱水性、耐凍害性(耐クラ
ック性)が悪かった。逆に比較例2の(b)成分を過剰
に含有したコーティング組成物Gは硬度が低く、また耐
汚染性、耐候性が非常に悪かった。また比較例3の
(c)成分を過剰に含有したコーティング組成物Hは、
耐凍害性が悪かった。
【0037】
【表1】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(1)R1 nSi(OR2)
    4-n [式中R1 は炭素数1〜8の有機基、R2 は炭素数
    1〜5のアルキル基、nは1又は2である]で示される
    オルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物10
    0重量部と(b)一般式(2)R1 3SiOR2 [式中R
    1 ,R2 は上記と同じ]で示されるオルガノシラン0.
    3〜20重量部と(c)親水性有機溶剤に分散されたコ
    ロイド状シリカ(固形分換算)0.5重量部とを反応さ
    せて得られる生成物を結合剤として含有するコーティン
    グ組成物。
  2. 【請求項2】 上記(a)成分は、一般式(1)のオル
    ガノシランとその部分加水分解縮合物との重量比が
    (5:95〜75:25)からなる請求項1のコーティ
    ング組成物。
  3. 【請求項3】 上記(a)成分は、一般式R1 Si(O
    23 [式中R1,R2 は上記と同じ]で示されるオ
    ルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物(a−
    1)と一般式R1 2Si(OR22 [式中R1 ,R2
    上記と同じ]で示されるオルガノシラン及び/又はその
    部分加水分解縮合物(a−2)との、重量比が(50:
    50〜100:0)からなる請求項1又は2のコーティ
    ング組成物。
  4. 【請求項4】 上記(a)成分が、一般式R1 Si(O
    23 [式中R1,R2 は上記と同じ]で示されるオ
    ルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物(a−
    1)と一般式R1 2Si(OR22 [式中R1 ,R2
    上記と同じ]で示されるオルガノシラン及び/又はその
    部分加水分解縮合物(a−2)との、重量比が(55:
    45〜95:5)からなる請求項1又は2のコーティン
    グ組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11148049A (ja) * 1997-11-18 1999-06-02 Nof Corp 塗料組成物、塗装物及び無機酸化物ゾルの製造方法
JP2011137097A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Jgc Catalysts & Chemicals Ltd 透明被膜形成用塗布液ならびに透明被膜付基材、および疎水性金属酸化物粒子の製造方法

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