JP2001098221A - コーティング組成物 - Google Patents

コーティング組成物

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JP2001098221A
JP2001098221A JP27779999A JP27779999A JP2001098221A JP 2001098221 A JP2001098221 A JP 2001098221A JP 27779999 A JP27779999 A JP 27779999A JP 27779999 A JP27779999 A JP 27779999A JP 2001098221 A JP2001098221 A JP 2001098221A
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Sadaichi Tonomura
貞一 外村
Ryuichi Aoki
隆一 青木
Kazuyoshi Tokida
和義 常田
Hiroji Sasaki
博治 佐々木
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Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貯蔵安定性に優れ、かつ付着性や、耐熱水
性、耐クラック性、耐候性、耐汚染性、顔料分散性等に
優れた塗膜を形成するコーティング組成物を提供する。 【解決手段】 結合剤として、(a)式(1)
(R1nSi(OR24-n[式中、R1は、炭素数1〜
8の有機基であり、R2は、炭素数1〜5のアルキル基
であり、nは、1又は2である。]で示されるオルガノ
シラン及び/又はその部分加水分解縮合物 100重量
部と、(b)式(2) (R13Si(OR2)[式
中、R1及びR2は、上記と同じ意味である。]で示され
るオルガノシラン 0〜20重量部と、(c)式
(3)、 【化1】 [式中、R1及びR2は、上記と同じ意味であり、Aは、
(CH2mであり、mは、1〜8の整数であり、nは、
0、1又は2である。]で示されるシリル基含有有機化
合物 1〜280重量部と、(d)親水性有機溶剤に分
散されたコロイド状シリカ(固形分換算) 0〜50重
量部と、を反応させて得られる生成物を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貯蔵安定性に優
れ、かつ付着性や、耐熱水性、耐クラック性、耐候性、
耐汚染性、顔料分散性等に優れた塗膜を形成するコーテ
ィング組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、耐熱性や、耐水性、耐薬品性、耐
候性などに優れた塗膜を形成するオルガノポリシロキサ
ンを結合剤とするコーティング組成物が広く使用される
ようになってきた。このようなコーティング組成物とし
ては、例えば、特開平4−198286号、特開平5−
9439号、特開平5−179202号、特開平2−1
73174号等の特許公報に開示されている。しかしな
がら、オルガノポリシロキサンを結合剤とするコーティ
ング組成物は、一般的にオルガノポリシロキサンが貯蔵
中に縮合反応が進行し、増粘、ゲル化しやすく、貯蔵安
定性が充分でなく、また得られる塗膜は有機質素材に対
する付着性や、耐熱水性、耐クラック性等が悪いという
問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の課題を背景になされたもので、貯蔵安定性に
優れ、かつ各種素材に対する付着性や、耐熱水性、耐ク
ラック性(耐凍害性)、顔料分散性等に優れた塗膜を形
成させることができるコーティング組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
達成するため、鋭意検討した結果、以下の構成により上
記課題を効果的に達成できることを見出し、本発明に到
達したものである。即ち、本発明は、(a)式(1)
(R1nSi(OR24-n[式中、R1は、炭素数1〜
8の有機基であり、R2は、炭素数1〜5のアルキル基
であり、nは、1又は2である。]で示されるオルガノ
シラン及び/又はその部分加水分解縮合物 100重量
部と、(b)式(2) (R13Si(OR2)[式
中、R1及びR2は、上記と同じ意味である。]で示され
るオルガノシラン 0〜20重量部と、(c)式
(3)、
【化2】 [式中、R1及びR2は、上記と同じ意味であり、Aは、
(CH2mであり、mは、1〜8の整数であり、nは、
0、1又は2である。]で示されるシリル基含有有機化
合物 1〜280重量部と、(d)親水性有機溶剤に分
散されたコロイド状シリカ(固形分換算) 0〜50重
量部と、を反応させて得られる生成物を結合剤として含
有することを特徴とするコーティング組成物に関するも
のである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。まず、本発明の結合剤を製造するために使用する
各成分について説明する。
【0006】(a)成分 (a)成分は、式(1)(R1nSi(OR24-n[式
中、R1は、炭素数1〜8の有機基であり、R2は、炭素
数1〜5のアルキル基であり、nは、1又は2である]
で示されるオルガノシラン及び/又はその部分加水分解
縮合物である。前記式中のR1は、炭素数1〜8、好ま
しくは、1〜6の有機基である。有機基としては、例え
ば、アルキル基や、アルケニル基、シクロアルキル基、
アリール基等が挙げられる。
【0007】ここで、アルキル基としては、直鎖でも分
岐したものでもよい。アルキル基としては、例えば、メ
チル基や、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブ
チル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基等のアルキル基が好適に挙げられる。好ましいアル
キル基は、炭素数が、例えば、1〜4個のものである。
アルケニル基としては、直鎖でも分岐したものでもよ
い。アルケニル基としては、例えば、ビニル基や、アリ
ル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプ
テニル基、オクテニル基等のアルケニル基が好適に挙げ
られる。好ましいアルケニル基は、炭素数が2〜4のも
のが適当である。
【0008】シクロアルキル基としては、例えば、シク
ロヘキシル基や、シクロヘプチル基、シクロオクチル
基、シクロノニル基等が挙げられる。また、アリール基
としては、例えば、フェニル基や、ナフチル基等が好適
に挙げられる。上記各官能には、任意に置換基を有して
もよい。このような置換基としては、例えば、ハロゲン
原子(例えば、塩素原子や、臭素原子、フッ素原子等)
や、メルカプト基、エポキシ基(グリシジル基や、3,
4−エポキシシクロヘキシル基など)、アミノ基、(メ
タ)アクリルオキシ基、シクロアルキル基(これらはさ
らに置換されていてもよい)等が好適に挙げられる。こ
のような置換基を有する有機基としては、例えば、γ−
クロロプロピル基や、3,3,3−トリフルオロプロピ
ル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−メタクリルオ
キシプロピル基、γ−メルカプトプロピル基、3,4−
エポキシシクロヘキシルエチル基、γ−アミノプロピル
基等が挙げられる。R1が複数存在する場合には、これ
らのR1は同一でも異なっていてもよい。
【0009】式中のR2は、炭素数1〜5のアルキル基
である。アルキル基は、直鎖でも分岐したものでもよ
い。このようなアルキル基としては、例えば、メチル基
や、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル
基、ペンチル基等のアルキル基が好適に挙げられる。好
ましいアルキル基は、炭素数が、例えば、1〜4個のも
のである。R2が複数存在する場合には、これらのR2
同一でも異なっていてもよい。
【0010】上記式(1)で示されるオルガノシランの
具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメト
キシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プ
ロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシ
シラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−
クロロプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、3,3,3−ト
リフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−
トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3
−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、
【0011】γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メ
タクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタ
クリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロ
ピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシル
エチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘ
キシルエチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシ
シラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキ
シシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメ
トキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジメトキ
シメチルフェニルシラン、ジメチルジプロポキシシラン
などが挙げられるが、好ましくは、メチルトリメトキシ
シラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシランである。
【0012】これらオルガノシランは、1種単独で使用
することも、2種以上混合して使用することもできる。
(a)成分は、以上説明したオルガノシランの部分加水
分解縮合物であってもよい。該縮合物のポリスチレン換
算重量平均分子量は、例えば、300〜5,000、好
ましくは、500〜3,000が適当であり、このよう
な分子量の縮合物を使用することにより貯蔵安定性を悪
化させることなく、付着性のよい塗膜が得られる。ま
た、オルガノシランの部分加水分解縮合物は、ケイ素原
子に結合した−OH基や−OR2基を1個以上、好まし
くは、3〜30個有するものが適当である。このような
縮合物の具体例としては、市販品として、例えば、東レ
・ダウコーニング社製のSH6018、SR2402、
DC3037、DC3074;信越化学工業社製のKR
−211、KR−212、KR−213、KR−21
4、KR−216、KR−218;東芝シリコーン社製
のTSR−145、TSR−160、TSR−165、
YR−3187等が挙げられる。
【0013】本発明において、(a)成分は、前述の式
(1)のn値が1のオルガノシラン及び/又はその部分
加水分解縮合物(a−1)と、n値が2のオルガノシラ
ン及び/又はその部分加水分解縮合物(a−2)との重
量比が(50:50〜100:0)、好ましくは、(5
5:45〜95:5)の混合物が、結合剤を製造する
際、安定に重合し、また耐クラック性の良い塗膜が得ら
れるので好ましい。
【0014】(b)成分 (b)成分は、式(2) (R13SiOR2[式中、
1及びR2は、(a)成分の式(1)の場合と同じであ
る。]で示されるオルガノシランである。該オルガノシ
ランの具体例としては、例えば、メトキシトリメチルシ
ラン、エトキシトリメチルシラン、エトキシジフェニル
メチルシラン、メトキシジメチルビニルシラン、1−メ
チルプロポキシトリメチルシラン、i−ブトキシトリメ
チルシラン、n−ブトキシトリメチルシラン、t−ブト
キシトリメチルシラン、i−プロポキシトリメチルシラ
ンなどが挙げられ、これらオルガノシランは1種単独で
使用することも、2種以上混合して使用することもでき
る。
【0015】(b)成分は、特に使用する必要はない
が、コーティング組成物の貯蔵安定性を向上させ、また
得られる塗膜の耐熱水性、耐クラック性等を向上させる
ために、(a)成分100重量部に対し、0〜20重量
部、好ましくは、1〜10重量部使用するのが適当であ
る。なお、(b)成分が前記範囲より多過ぎると得られ
る塗膜の硬化性が悪くなり、また耐汚染性や、耐候性、
耐溶剤性、外観等が悪くなるので好ましくない。(c)成分 (c)成分は、式(3)
【0016】
【化3】
【0017】[式中、R1及びR2は、(a)成分の式
(1)の場合と同じであり、Aは、(CH2mであり、
mは、1〜8、好ましくは、1〜4の整数であり、n
は、0、1又は2である。]で示されるシリル基含有有
機化合物である。このようなシリル基含有化合物の具体
例としては、例えば、1,3,5−Nートリス(2−ト
リメトキシシリルエチル)イソシアヌレート、1,3,
5−Nートリス(3−トリエトキシシリルプロピル)イ
ソシアヌレート、1,3,5−N−トリス(3−トリメ
トキシシリルプロピル)イソシアヌレ−ト、1,3,5
−N−トリス(3−メチル−3−ジメトキシシリルプロ
ピル)イソシアヌレート、1,3,5−Nートリス(3
−ジメチル−3−メトキシシリルプロピル)イソシアヌ
レートなどが挙げられ、シリル基含有有機化合物は1種
単独で使用することも、2種以上混合して使用すること
もできる。
【0018】このようなシリル基含有有機化合物の市販
品としては、日本ユニカ社製のY−11597等が挙げ
られる。(c)成分は、得られる塗膜の付着性や耐クラ
ツク性、顔料分散性等を向上させるために、(a)成分
100重量部に対し、1〜280重量部、好ましくは、
10〜150重量部で使用するのが適当である。なお、
(c)成分が前記範囲より少ないと、有機質素材等への
付着性が悪くなり、逆に多過ぎると耐候性等が悪くなる
ので好ましくない。
【0019】(d)成分 (d)成分は、無水ケイ酸を、メタノールや、エタノー
ル、イソプロパノールなどのアルコールや、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテルなどのアルコールエーテル、アセトン、
メチルエチルケトンなどのケトン等の親水性有機溶媒に
分散したコロイド状シリカである。コロイド状シリカ
は、通常、平均粒径5〜30mμ、好ましくは10〜2
0mμの無水ケイ酸を固形分濃度で10〜40重量%親
水性有機溶媒に分散したものである。このようなコロイ
ド状シリカの市販品としては、日産化学工業社製のイソ
プロパノールシリカゾルや、メタノールシリカゾル、触
媒化成工業社製のオスカル等が挙げられる。
【0020】(d)成分は、特に使用する必要はない
が、得られる塗膜の耐溶剤性、付着性を向上させるた
め、(a)成分100重量部に対して、(d)成分を固
形分換算で、0〜50重量部、好ましくは、5〜40重
量部で使用するのが適当である。なお、(d)成分が前
記範囲より過剰になると、得られる塗膜にクラックが生
じやすくなり、また耐水性が低下するので好ましくな
い。本発明で使用する結合剤は、以上説明した(a)成
分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分を水の存在
下で加水分解及び部分縮合反応させることによって、本
発明で使用する結合剤を製造する。
【0021】なお、水の量は、(a)成分、(b)成分
及び(c)成分中の官能基(−OR 2基、−OH基)の
1当量に対し、例えば、0.2〜1.0、好ましくは、
0.3〜0.8当量が適当である。また、反応を促進さ
せるために、酢酸や、塩酸、蟻酸等の酸を必要に応じ添
加してもよい。加水分解及び部分縮合反応は、例えば、
40〜80℃、好ましくは、45〜65℃で、通常、2
〜15時間反応させるのが適当であるが、常温下で反応
させることも可能である。
【0022】本発明のコーティング組成物は、以上説明
した反応生成物を結合剤とし、さらに必要に応じて、組
成物の固形分を、好ましくは、5〜50重量%程度に調
整するため、またコーティング組成物の貯蔵安定性や塗
装作業性をよくするための溶媒や、充填剤、染料や硬化
促進剤、増粘剤、顔料分散剤等の各種添加剤などを配合
したものから構成される。前記溶媒としては、前述の親
水性有機溶媒の他に、トルエンや、キシレン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等の各種塗料用有機溶媒が使用可能であ
る。前記充填剤としては、タルクや、炭酸バリウム、炭
酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、酸化チタ
ン、カーボンブラック、ベンガラ、リトポン等の各種塗
料用体質顔料や着色顔料が使用可能である。
【0023】前記硬化促進剤としては、オクチル酸スズ
や、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジマレー
ト、トリブチルスズラウレートなどの有機スズ化合物、
エチレンジアミンや、ジエチレントリアミン、ピペリジ
ン、フェニレンジアミン、トリエチルアミンなどのアミ
ン化合物等が代表的なものとして挙げられる。これら硬
化促進剤は、コーティング組成物を比較的低い温度で、
より速く硬化させるために添加するのが望ましく、その
量は、結合剤100重量部に対し、例えば、0.01〜
15重量部が適当である。
【0024】本発明のコーティング組成物は、被塗物表
面に刷毛、スプレー、ロール、ディッピングなどの塗装
手段により塗装し、常温もしくは300℃以下の温度で
焼付けることにより硬化塗膜を形成することが可能であ
る。なお、被塗物としては、無機窯業基材や、ステンレ
ス、アルミニウム等の各種金属基材、ガラス基材、プラ
スチック基材、紙基材などの各種被塗物に適用可能であ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明について、実施例によりさらに
詳細に説明する。なお、実施例中「部」、「%」は、特
に断らない限り重量基準で示す。
【0026】実施例1 還流冷却器及び撹拌機を備えた反応器に、(a)メチル
トリメトキシシランの部分加水分解縮合物(東レ・ダウ
コーニング(株)製のSR2402;固形分100%)
を40部、メチルトリメトキシシラン50部、ジメチル
ジメトキシシラン10部と、(b)トリメチルメトキシ
シラン1部と、(c)1,3,5−Nートリス(3−ト
リメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート10部、
イソプロパノール20部を加え、混合した後、撹拌しな
がらイオン交換水12部を加え、次に(d)コロイド状
シリカ(日産化学工業(株)製、イソプロパノールシリ
カゾル;固形分30%)30部を加え、60℃で3時間
反応させた後、イソプロパノール78部を加え、室温ま
で冷却し、コーティング組成物A(固形分35%)を得
た。
【0027】実施例2 還流冷却器及び撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・
ダウコーニング(株)製のSR2402を70部、イソ
プロピルトリメトキシシラン20部、ジメチルジメトキ
シシラン10部と、(b)トリメチルメトキシシラン1
部と、(c)1,3,5−N−トリス(3−トリメトキ
シシリルプロピル)イソシアヌレート30部と、イソプ
ロパノール20部とを加え、混合した後、撹拌しながら
イオン交換水16部を加え、次に(d)日産化学工業
(株)製、イソプロパノールシリカゾル30部を加え、
60℃で3時間反応させた後、イソプロパノール95部
を加え、室温まで冷却し、コーティング組成物B(固形
分35%)を得た。
【0028】実施例3 還流冷却器及び撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・
ダウコーニング(製)のSR2402を30部、メチル
トリメトキシシラン65部及びジメチルジメトキシシラ
ン5部と、(b)トリメチルメトキシシラン1部と、
(c)1,3,5−N−トリス(2−トリメトキシシリ
ルエチル)イソシアヌレート15部と、イソプロパノー
ル20部とを加え、混合した後、撹拌しながらイオン交
換水13部を加え、次に0.1規定塩酸0.1部を加
え、60℃で3時間反応させた後、イソプロパノール6
0部を加え、室温まで冷却し、コーティング組成物C
(固形分33%)を得た。
【0029】比較例1 還流冷却器及び撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・
ダウコーニング(株)製のSR2402を40部、メチ
ルトリメトキシシラン50部及びジメチルジメトキシシ
ラン10部と、(b)トリメチルメトキシシラン1部
と、イソプロパノール20部とを加え、混合した後、撹
拌しながらイオン交換水12部を加え、次に(d)日産
化学工業(株)製、イソプロパノールシリカゾル30部
を加え、60℃で3時間反応させた後、イソプロパノー
ル60部を加え、室温まで冷却し、コーティング組成物
D(固形分32%)を得た。
【0030】比較例2 還流冷却器、撹拌機を備えた反応器に、(a)東レ・ダ
ウコーニング(株)製のSR2402を40部、メチル
トリメトキシシラン50部及びジメチルジメトキシシラ
ン10部と、イソプロパノール20部とを加え、混合し
た後、撹拌しながらイオン交換水20部を加え、次に
(c)日産化学工業(株)製、イソプロパノールシリカゾ
ル300部を加え、60℃で3時間反応させた後、イソ
プロパノール60部を加え、室温まで冷却し、コーティ
ング組成物E(固形分32%)を得た。
【0031】<性能評価試験> (i)コーティング組成物貯蔵安定試験 実施例1〜3及び比較例1〜2で得られたコーティング
組成物A〜Eにつき、50℃恒温器に4週間放置し、外
観変化と粘度変化とを調べた。コーティング組成物A〜
Dは、変化が見られなかったが、比較例2の(b)成分
及び(c)成分を含有しないコーティング組成物Eは増
粘した。
【0032】(ii)コーティング組成物塗膜性能試験 試験板の作成:素材として石膏スラグパーライト板(厚
さ12mm)を用い、その表面にポリイソシアネートプ
レポリマー溶液シーラー「Vセラン♯100シーラー」
(大日本塗料株式会社製商品名)(酢酸ブチル:キシレ
ン=1:1の溶剤で100%希釈品)を塗着量が90〜
100g/m2(wet重量)となるように吹付塗装した。
これを100℃で5分間乾燥した。次いで、ベース塗料
としてアクリルシリコーン樹脂系塗料「Vセラン♯50
0エナメル」(大日本塗料株式会社製商品名)(酢酸ブ
チル:キシレン=1:1の溶剤で40%希釈品)を塗着
量が80〜90g/m2(wet重量)となるように吹付塗
装した。これを120℃で15分間乾燥した。
【0033】次いで、前述の各コーティング組成物に有
機溶媒、硬化促進剤等を添加した表1に示すトップコー
ト塗料(表中の数値は「部」を示す。)を塗着量が70
〜80g/m2(wet重量)となるように吹付塗装した。
これを120℃で15分間乾燥した後、室温で3日間乾
燥し、得られた塗膜の硬度、耐熱水性、耐汚染性、耐候
性、耐クラック性(耐凍害性)、付着性の各試験をし、
その結果を表1に示した。なお、試験方法、評価基準は
次の通りである。
【0034】硬度:JIS・K5400により測定した
鉛筆硬度 耐熱水性:テストピースを60℃の水道水中に7日間浸
漬して塗膜外観の異常を目視で測定した。評価基準 ○・・・変化なし △・・・光沢低下、白化等の軽微な変化あり ×・・・光沢低下、白化等の変化大
【0035】 耐汚染性:赤、黒マジックインキの24時間後の除汚性評価基準 ◎・・・完全除去 ○・・・極く軽微な汚染 △・・・汚染 ×・・・汚染著しい
【0036】耐候性:サンシャインウェザー−オーメー
ター3000時間評価基準 ○・・・塗膜外観に変化はない、光沢保持率95%以上 △・・・塗膜外観変化が軽微にある、光沢保持率80〜
94% ×・・・塗膜外観変化が著しい、光沢保持率80%未満
【0037】耐クラック性(耐凍害性):ASTM−C
66A法によって測定評価基準 ◎・・・クラックの発生なし、 ○・・・極く軽微なクラック発生 △・・・クラック発生又は塗膜の部分剥離 ×・・・著しいクラック、塗膜剥離
【0038】付着性: (1)無機基材に対する付着性 石膏スラグパーライト板(厚さ12mm)の表面に、表
1のコーティング組成物を90〜100g/m2塗布し
た後、120℃で15分間乾燥した。その塗膜をカッタ
ーでクロスカットし、セロテープを貼り付けて引きはが
し、付着性を比較した。
【0039】評価基準 ◎・・・変化なし ○・・・極く軽微なハガレ △・・・少しハガレ ×・・・ハガレ部分が多い
【0040】(2)有機塗膜に対する付着性 前記(ii)コーティング組成物塗膜性能試験の試験板の
作製方法に従い、トップコートにポリウレタン系塗料
「Vトップ白色」(大日本塗料株式会社製商品名)の塗
布量が約110g/m2(wet重量)なるように塗装し、
常温で7日間放置した。その試験板に表1で示すトップ
コート塗料を80〜90g/m2(wet重量)吹付塗
装し、120℃で15分間乾燥した。その試験板を沸水
浸漬2時間後、(1)と同様にして、 有機塗膜Vトッ
プ白色と無機塗膜トップコート間の付着性を比較した。
評価は(1)と同様に行った。
【0041】表1より明らかの通り、本発明のコーテイ
ング組成物をトップコート塗料に使用した実施例1〜3
は、優れた塗膜性能を有していた。一方、比較例1の
(c)成分を含有しないコーテイング組成物Dは、有機
塗膜に対する付着性が不良であつた。また、比較例2の
(b)成分及び(c)成分を含有しないコーテイング組
成物Eは、耐熱水性、耐凍害性、有機塗膜に対する付着
性が不良であつた。
【0042】
【表1】 実 施 例 比 較 例 1 2 3 1 2 トップコート配合 コーティング組成物 A 100 コーティング組成物 B 100 コーティング組成物 C 100 コーティング組成物 D 100 コーティング組成物 E 100 アミノ系シランカップリング剤 3 3 3 ジブチルチンジラウレート 3 3 3 イソプロパノール 20 20 20 20 20キシレン 30 30 30 30 30 塗膜性能 硬度 >3H >3H 3H >3H >3H 耐熱水性 ○ ○ ○ ○ △ 耐汚染性 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 耐候性 ○ ○ ○ ○ ○ 耐クラック性−40サイクル ◎ ◎ ◎ ◎ ○ 耐クラック性−80サイクル ◎ ◎ ◎ ○ × 無機基材に対する付着性 ◎ ◎ ◎ ○ ○有機塗膜に対する付着性 ◎ ◎ ◎ × ×
【0043】
【発明の効果】本発明のコ−テイング組成物は、貯蔵安
定性に優れ、また有機質素材をはじめとする各種素材に
対する付着性や、耐熱水性、耐クラック性(耐凍害
性)、耐候性、耐汚染性、顔料分散性等に優れた塗膜を
形成させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 博治 栃木県那須郡西那須野町下永田7−1414− 46 Fターム(参考) 4J038 DL021 DL031 HA446 JB36 JC32 NA03 NA05 NA11 NA12 NA26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)式(1) (R1nSi(O
    24-n[式中、R1は、炭素数1〜8の有機基であ
    り、R2は、炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、
    1又は2である。]で示されるオルガノシラン及び/又
    はその部分加水分解縮合物 100重量部と、 (b)式(2) (R13Si(OR2)[式中、R1
    びR2は、上記と同じ意味である。]で示されるオルガ
    ノシラン 0〜20重量部と、 (c)式(3)、 【化1】 [式中、R1及びR2は、上記と同じ意味であり、Aは、
    (CH2mであり、mは、1〜8の整数であり、nは、
    0、1又は2である。]で示されるシリル基含有有機化
    合物 1〜280重量部と、 (d)親水性有機溶剤に分散されたコロイド状シリカ
    (固形分換算) 0〜50重量部と、を反応させて得ら
    れる生成物を結合剤として含有することを特徴とするコ
    ーティング組成物。
  2. 【請求項2】 上記(a)成分が、式R1Si(OR2
    3[式中、R1及びR 2は、上記と同じ意味である。]で
    示されるオルガノシラン及び/又はその部分加水分解縮
    合物(a−1)と、式(R12Si(OR22[式中R
    1及びR2は、上記と同じ意味である。]で示されるオル
    ガノシラン及び/又はその部分加水分解縮合物(a−
    2)との、重量比が(50:50〜100:0)からな
    る請求項1のコーティング組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006051463A (ja) * 2004-08-13 2006-02-23 Nippon Paint Co Ltd 親水性塗膜の形成方法及び親水性塗膜を有する基材
JP2009227802A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Mitsui Chemicals Inc ハードコート剤組成物、成形品、およびレンズ
JP2013249400A (ja) * 2012-06-01 2013-12-12 Kansai Paint Co Ltd 塗料組成物及び塗装物品
JP2017114949A (ja) * 2015-12-21 2017-06-29 旭化成株式会社 ハードコート塗膜
JP2018104618A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 新日鉄住金化学株式会社 コーティング組成物及びその硬化物

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