JPH09176518A - 易接着化用塗料および易接着機能膜 - Google Patents

易接着化用塗料および易接着機能膜

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JPH09176518A
JPH09176518A JP7338676A JP33867695A JPH09176518A JP H09176518 A JPH09176518 A JP H09176518A JP 7338676 A JP7338676 A JP 7338676A JP 33867695 A JP33867695 A JP 33867695A JP H09176518 A JPH09176518 A JP H09176518A
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JP
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coating material
film
monomer
adhesion
functional film
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JP7338676A
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Tetsuo Uchida
哲夫 内田
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Tomoko Mikami
友子 三上
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着性に乏しいプラスチックフィルムに対し
優れた易接着性を付与する塗料と易接着機能膜、具体的
には紫外線硬化型樹脂、熱硬化性樹脂に対して高い易接
着性を示し、耐溶剤性、耐薬品性に優れた易接着化用塗
料と易接着機能膜を提供する。 【解決手段】 少なくとも反応性モノマーを重合成分と
するポリマーと、少なくとも1個以上の官能基を含有す
るモノマーおよび/またはプレポリマーとを主成分とす
ることを特徴とする易接着化用塗料。プラスチックフィ
ルムと各種塗料を易接着化する機能を有する膜であっ
て、該膜中にアクリロイル基を含有するモノマーおよび
/またはプレポリマーを含有することを特徴とする易接
着機能膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は易接着用塗料および
易接着機能膜に関するものである。詳しくは、プラスチ
ックフィルムに対する密着性および各種樹脂を含有する
塗料の易接着性、さらには耐溶剤性に優れた易接着塗料
および易接着機能膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムなどの接着性に乏
しい基板上に、各種樹脂を含有する塗料(例えば紫外線
硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などを含有す
るインキ、オーバーコート材、レジスト塗料など)を塗
布する場合、プラスチックフィルムを製膜する際に易接
着化塗料(プライマー塗料)を塗布(インラインコーテ
ィング)し、その後プラスチックフィルムを延伸・熱処
理する方法や、表面に微細な凹凸を付与する方法が一般
的に採用されている。
【0003】また、易接着化塗料がインラインコーティ
ングされていない未処理のプラスチックフィルムの各種
樹脂を含有する塗料の接着性を向上させる方法として、
コロナ放電処理、プラズマ処理などが適用されている。
【0004】さらには、水酸基、カルボキシル基、アミ
ド基、アミノ基などの官能基などを有するポリマーをコ
ーティング(オフラインコーティング)する方法などが
知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法には以下のような欠点があるものであった。
【0006】まずプラスチックフィルムを易接着化処理
する代表的な方法であるインラインコートは、塗布する
プライマーにも延伸追従性が要求されるため、使用する
樹脂が限定されるばかりか、耐溶剤性、耐アルカリ性な
どが劣るものがある。
【0007】またコロナ放電処理、プラズマ処理など
は、ある程度の易接着性は付与できるが、紫外線硬化型
樹脂などの極めて接着性の低い樹脂からなる塗料に対し
ては大きな効果は得られない。
【0008】さらに官能基を有するポリマーをオフライ
ンコートする方法は、十分な易接着性が得られないばか
りか、易接着機能膜の耐溶剤性、耐アルカリ性が低いも
のが多い。
【0009】よって本発明は上記欠点を解消し、特に紫
外線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂に対して高い易接着性を
示し、耐溶剤性、耐薬品性が優れた易接着化用塗料と易
接着機能膜を提供することを目的とする。
【0010】
【発明を解決するための手段】本発明は上記欠点を解消
するため、少なくとも反応性モノマーを重合成分とする
ポリマーと、少なくとも1個以上の官能基を含有するモ
ノマーまたはプレポリマーとを主成分とすることを特徴
とする易接着化用塗料を要旨とするものである。
【0011】さらに本発明は、プラスチックフィルムと
各種塗料を易接着化する機能を有する膜であって、該膜
中に官能基を含有するモノマーおよび/またはプレポリ
マーを含有することを特徴とする易接着機能膜を要旨と
するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるポリマーは重
合成分として反応性モノマーを含有するものである。か
かる反応性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレー
ト、カルボキシフェニルアクリレートなどのカルボキシ
ル基を有するもの、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸
基を有するもの、(メタ)アクリルアミド、N−メチル
(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N
−メチロール(メタ)アクリルアミドなどのアミド基を
有するもの、グリシジル(メタ)アクリレートなどのグ
リシジル基を有するもの、7−アミノ−3,7−ジメチ
ルオクチル(メタ)アクリレート、2−ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレートなどのアミノ基を有するも
のなどの他に、p−クロロスチレン、クロロメチルスチ
レン、ジビニルベンゼン、4−ビニルピリジン、ビニル
オキサゾリン、無水マレイン酸などが挙げられる。
【0013】なお本発明で「(メタ)アクリレート」と
いう表現は、アクリル酸(アクリレート)、メタクリル
酸(メタクリレート)の両方示すものでありどちらでも
使用することができる。
【0014】また本発明におけるポリマーの上記反応性
モノマー以外の共重合成分としては、アクリル酸エステ
ル系、メタクリル酸エステル系、プロピレン系、塩化ビ
ニル系、セルロース系、エチレン系、エチレンイミン
系、ビニルアルコール系、ペプチド系、ビニルピリジン
系、ジエン系、フッ素系、アクリロニトリル系などが挙
げられるが、汎用性、塗工性という理由からアクリル酸
エステル系、メタクリル酸エステル系を含むことが好ま
しい。(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばメ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル
(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0015】本発明の易接着化用塗料のもう一つの主た
る樹脂成分である、少なくとも1個以上の官能基を有す
るモノマーまたはプレポリマーとは、ビニル基、カルボ
キシル基、水酸基などの反応性の原因となる原子団また
は結合様式を有するものをいう。具体的にいうと、熱、
光(硬化エネルギー線)などにより重合を開始しうる原
子団または結合様式を有するものをいい、使用するモノ
マーまたはプレポリマーは用途、すなわち塗布する塗料
によって適宜選択されるが、紫外線硬化型樹脂を含有す
る塗料を塗布するのに使用する場合にはビニル基を有す
るもの、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂を含有する塗料を
塗布する場合にはカルボキシル基、水酸基を有するもの
が好ましく使用され、さらに本発明は紫外線硬化型樹脂
を含有する塗料の易接着化用として最も有効であること
から、該官能基としてはアクリロイル基などのビニル基
を有するものが好ましく使用される。
【0016】本発明で使用するモノマーは特に限定され
るものではないが、代表例を挙げるなら2−エチルヘキ
シルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒド
ロフリールおよびその誘導体のアクリレートなどのよう
な単官能のもの、ジシクロペンテニルアクリレート、
1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタ
ンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキ
シピバリン酸エステルネオペンチルグリコールおよびそ
の誘導体のジアクリレート、トリプロピレングリコール
ジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアク
リレートなどの2官能のもの、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、ペンタエリストールトリアクリレー
ト、ジペンタエリストールヘキサアクリレートなどの3
官能以上のものなどが挙げられる。
【0017】本発明では前記モノマーの他に、基材との
密着性、膜強度などの理由からプレポリマーを併用して
もよい。本発明で使用するプレポリマーはモノマー同様
特に限定されるものではないが、代表例を挙げるなら、
ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレー
ト、オリゴアクリレート、アルキドアクリレート、ポリ
オールアクリレートなどがある。
【0018】本発明の易接着化用塗料は前記少なくとも
反応性モノマーを重合成分とするポリマーと官能基を含
有するモノマーおよび/またはプレポリマーを主成分と
するものである。ここでいう主成分とは全塗料中の60
%以上、好ましくは70%以を占めるものをいう。
【0019】少なくとも反応性モノマーを重合成分とす
るポリマーと官能基を含有するモノマーおよび/または
プレポリマーの配合比率は、固形分重量比で5/95〜
95/5、さらには10/90〜90/10であること
が好ましい。この範囲より少なくとも反応性モノマーを
重合成分とするポリマーが多いと易接着機能が低下し、
また官能基を含有するモノマーおよび/またはプレポリ
マーが多いと耐溶剤性が低下するばかりか、皮膜形成後
ベタツキが残りブロッキングするため好ましくない。
【0020】本発明の易接着化用塗料には少量の重合開
始剤が含まれていることが好ましい。該重合開始剤を含
有することにより、易接着機能膜を形成後、目的の塗料
を塗布し、最後に該重合開始剤が重合に寄与するイオン
またはラジカルを発生するのに必要なエネルギーを与え
ることにより易接着機能膜からのモノマー、プレポリマ
ーのブリードアウトが防止できる。該重合開始剤として
は過酸化ベンゾイル、アゾヒスイソブチロニトリルなど
の熱重合開始剤、さらにはアセトフェノン、ベンゾフェ
ノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾ
インエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイン
ベンゾエート、α−アシロキシムエステルなどのカルボ
ニル化合物およびその誘導体、テトラメチルチウラムモ
ノサルファイド、チオキサントンなどのイオウ化合物お
よびその誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキシドなどのリン化合物などで
代表される光重合開始剤などがあるが、安全性などの点
から光重合開始剤が好ましく使用される。
【0021】本発明において該重合開始剤の含有量は全
塗料中に10%以下、さらには7%以下であることが好
ましい。重合開始剤の含有量が10%を越えると被膜形
成後経時的に膜劣化を起こしやすいため好ましくない。
【0022】さらに本発明の易接着化用塗料には、該塗
料により形成される被膜の耐溶剤性をさらに良好化せし
める目的で、少なくとも反応性モノマーを重合成分とす
るポリマー中の反応性モノマーを架橋せしめる物質、す
なわち架橋剤を添加することが好ましい。ここで使用す
る架橋剤とは、反応性モノマーの種類によってことなる
が、例えば該モノマーがカルボキシル基、水酸基の場合
はイソシアネート化合物がある。本発明で使用されるイ
ソシアネート化合物は特に限定されるものではないが、
代表例を挙げるならヘキサメチレンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4−
4’−ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルポ
リイソシアネートなどがある。
【0023】本発明における該架橋剤の添加量は、少な
くとも反応性モノマーを重合成分とするポリマー100
重量部に対して0.5〜20重量部、さらには0.5〜
15重量部であることが好ましい。架橋剤の添加量が前
記範囲未満では架橋剤の添加の効果が低く、また前記範
囲を越えると被膜形成後経時的に膜劣化を起こすため好
ましくない。
【0024】本発明の第2の発明は、プラスチックフィ
ルムと各種塗料を易接着化する機能を有する易接着機能
膜であって、該膜中に官能基を含有するモノマーおよび
/またはプレポリマーを含有することを特徴とする易接
着機能膜を要旨とするものである。
【0025】本発明の易接着機能膜中に含有せしめる官
能基を含有するモノマーとは、前述した易接着化用塗料
に用いるものと同様なものを使用することができる。該
モノマーの含有量としては、5〜95重量%、さらには
ブロッキング性、易接着性などの点から5〜50重量%
であることが好ましい。モノマーの含有量が5重量%未
満では易接着機能が十分に得られず、また50重量%を
越えると膜がベトつくためブロッキングが発生するため
である。
【0026】本発明の易接着機能膜は、前述した易接着
化用塗料により形成されていることが好ましい。本発明
の第1の発明である易接着化用塗料を使用することによ
り、以下のような簡単な方法で易接着機能膜を得ること
ができる。すなわち、プラスチックフィルムなどの接着
性に乏しい基板上に、前述した易接着化用塗料を塗布
し、乾燥することにより得られる。さらには加熱処理を
して少なくとも反応性モノマーを重合成分とするポリマ
ーをイソシアネートなどの架橋剤により架橋させること
が耐溶剤性の点から好ましい。
【0027】本発明の用途の一つであるインキ、コーテ
ィング材の塗布に対して、本発明の易接着機能膜は優れ
た易接着性を示し、前述した重合開始剤により易接着機
能膜中のモノマー成分を熱または光重合させることでモ
ノマー成分のブリードアウトの問題が解消される。
【0028】さらに本発明の易接着機能膜はフォトレジ
スト塗布用の基材に使用するのにも適している。ここで
フォトレジストとは感光性樹脂のことをいい、硬化エネ
ルギー線を照射することにより、感光部分が分解し溶剤
等の現像液に対する溶解性が向上するポジ型と、感光部
分の分子量の増大などにより耐溶剤性が向上するネガ型
のものがある。前記ポジ型、ネガ型いずれのものも 感
光部分(ポジ型)ないしは非感光部分(ネガ型)を適切
な現像液により溶解除去される。
【0029】このようなフォトレジストが塗布される基
板には該フォトレジストとの接着性が要求され、さらに
ネガ型は現像液として有機溶剤を使用することが多く、
耐溶剤性も要求され、本発明の易接着機能膜はこれら要
求に対し優れた特性を持つ。
【0030】本発明でいうプラスチックフィルムとは、
ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエス
テルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイ
ミド、ポリスチレン、ポリ−P−フェニレンスルフィ
ド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メ
タ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。さらにこれ
らの共重合体やブレンド物やさらに架橋したものを用い
ることもできる。さらにこれらの中でも、ポリエステル
フィルムに対して本発明は最も優れた効果を発揮する。
【0031】本発明でいうポリエステルフィルムとは、
ジオールとジカルボン酸とから縮重合によって得られる
ポリマーであり、ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、アジピン酸、セバシン酸などで代表されるものであ
り、またジオールとしてはエチレングリコール、トリメ
チレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロ
ヘキサンジメタノールで代表されるものである。具体的
には例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリポリエ
チレン−P−オキシベンゾエート、ポリ−1,4−シク
ロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレートなどを挙げる
ことができる。本発明の場合、特にポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレートが好ましい。ポリ
エチレンテレフタレートフィルムは耐水性、耐久性、耐
薬品性に優れているものである。
【0032】もちろん、これらのポリエステルはホモポ
リエステルであっても、コポリエステルであっても構わ
ない。共重合成分としては、ジエチレングリコール、ポ
リアルキレングリコールなどのジオール成分およびアジ
ピン酸、セバシン酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの
ジカルボン酸成分を挙げることができる。
【0033】また、ポリエステルフィルムと本発明の易
接着機能膜の接着性をさらに向上せしめるために、ポリ
エステルフィルム表面に各種易接着処理、例えばアンカ
ーコート、コロナ放電処理、プラズマ放電処理などを施
してもよい。
【0034】さらに、本発明の易接着機能膜は、前記プ
ラスチックフィルムの他に、ガラス板、鉄板、木材、紙
等に対してもすぐれた特性を有する。
【0035】本発明の易接着機能膜の好ましい厚みは
0.5〜30μm、さらには0.7〜20μmの範囲で
あることが易接着性、塗工性、造膜性などの点から好ま
しい。
【0036】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明する。
【0037】(1)易接着化溶塗料の調合と易接着機能
膜の形成 実施例1 [易接着化用塗料の調合]少なくとも反応性モノマーを
重合成分とするポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合
体として、水酸基を有するモノマーと他のアクリルモノ
マーとの共重合体“コータックス”LH−613(東レ
(株)製)15重量部、モノマー成分としてヒドロキシ
ピバリン酸エステルネオペンチルグリコールのジアクリ
レート“KAYARAD”HXー220(日本化薬
(株)製)3重量部、オリゴマーとしてウレタンアクリ
レート系オリゴマー“KAYARAD”UX−4101
(日本化薬(株)製)3重量部、光重合開始剤として
“イルガキュアー”184(チバガイギー社製)0.3
重量部、イソシアネート化合物として“スミジュール”
N−75(住友バイエルウレタン(株)製)1.5重量
部、希釈溶剤としてシクロヘキサノン10重量部からな
る易接着化用塗料を得た。
【0038】[易接着機能膜の形成]前記塗料をポリエ
チレンテレフタレートフィルム“ルミラー”(東レ
(株)製)に乾燥後の膜厚が2μmとなるようにメタリ
ングバーにて塗布し、パーフェクトオーブンで120
度、10分間熱処理をし易接着機能膜を得た。
【0039】実施例2 [易接着化用塗料の調合]実施例1のポリマー成分をメ
チルメタクリレートにN−メチロールアクリルアミドを
グラフと重合したポリマー“クシ型ポリマー”L−40
(綜研化学(株)製)に変更し、イソシアネート化合物
を除いた他は、同一手法により易接着化用塗料を得た。
【0040】[易接着機能膜の形成]実施例1と同一手
法により易接着機能膜を得た。
【0041】比較例1 [易接着化用塗料]実施例1で使用した少なくとも反応
性モノマーを重合成分とするポリ(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体“コータックス”LH−613の20%
シクロヘキサノン溶液からなる易接着化用塗料を得た。
【0042】[易接着機能膜の形成]前記塗料を実施例
1と同様にポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗
布、同条件で熱処理することにより易接着機能膜を得
た。
【0043】比較例2 [易接着化]実施例1と同一のポリエチレンテレフタレ
ートフィルムに、コロナ放電処理をし、易接着化処理し
た。
【0044】比較例3 実施例1と同一にポリエチレンテレフタレートフィルム
の未処理品を比較例3として用意した。
【0045】(2)特性評価 易接着機能膜の耐溶剤性 前記のごとく得られた易接着機能膜を代表的な汎用溶
剤、a)メチルエチルケトン(MEK)、b)トルエン
(Tol)、c)エチルアルコール(EOH)に30分
間浸漬し該膜の耐溶剤性を評価した。判定基準は ○:易接着機能膜の溶解等が全くない ×:該膜のほとんどが溶解する 塗料接着性 接着性評価の評価として次の塗料を用意した。
【0046】a)光反応性オリゴマー“KAYARA
D”UX−4101(日本化薬(株)製)70重量部、
希釈用モノマーとして“KAYARAD”HX−220
(日本化薬(株)製)30重量部よりなる樹脂成分に対
し、光重合開始剤“イルガキュアー”184(チバガイ
ギー社製)5重量部、メチルエチルケトン20重量部を
添加し塗料Aを得た。
【0047】b)市販の紫外線硬化型インキ“ベストキ
ュアー”161(T&K TOKA製)を用意し塗料B
とした。
【0048】上記塗料AおよびBを前記のごとく得られ
た易接着機能膜上に厚みが約2μmとなるように塗布
し、紫外線を照射し完全硬化した。次いで得られた硬化
膜を爪で10回ほど強くこすり、膜の状態を観察し下記
判定基準で接着性を判定した。 ○:全く剥離しない △:5〜6回こすると剥離する ×:簡単に剥離する 上記特性評価の結果を表1に示した。表1よりわかるよ
うに本発明の実施例により得られた易接着機能膜は優れ
た耐溶剤性、易接着性を有することがわかる。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明の易接着化用塗料はプラスチック
フィルム等の接着性に乏しい基板に対し優れた易接着性
を付与することができ、またこの塗料等により形成した
易接着機能膜は特に紫外線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂に
対して高い易接着性を示し、耐溶剤性、耐薬品性が優れ
たものである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも反応性モノマーを重合成分と
    するポリマーと、少なくとも1個以上の官能基を含有す
    るモノマーまたはプレポリマーとを主成分とすることを
    特徴とする易接着化用塗料。
  2. 【請求項2】 少なくとも反応性モノマーを重合成分と
    するポリマーが、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系共
    重合体である請求項1記載の易接着化用塗料。
  3. 【請求項3】 前記反応性モノマーが少なくとも水酸
    基、カルボキシル基のいずれか1つを含む請求項1に記
    載の易接着化用塗料。
  4. 【請求項4】 該官能基がアクリロイル基である請求項
    1または2に記載の易接着化用塗料。
  5. 【請求項5】 前記塗料中にイソシアネート化合物を含
    有する請求項1〜3のいずれかに記載の易接着用塗料。
  6. 【請求項6】 前記塗料中に0.01〜10重量%の硬
    化エネルギー線によりラジカルを発生する物質を含有す
    る請求項1〜5のいずれかに記載の易接着用塗料。
  7. 【請求項7】 プラスチックフィルムと各種塗料を易接
    着化する機能を有する膜であって、該膜中に官能基を含
    有するモノマーおよび/またはプレポリマーを含有する
    ことを特徴とする易接着機能膜。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれかに記載の易接着
    化用塗料をプラスチックフィルム上に塗布または積層
    し、熱処理することにより形成される易接着機能膜。
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