JPH091758A - 積層着色ポリエステル離型フィルム - Google Patents

積層着色ポリエステル離型フィルム

Info

Publication number
JPH091758A
JPH091758A JP7153182A JP15318295A JPH091758A JP H091758 A JPH091758 A JP H091758A JP 7153182 A JP7153182 A JP 7153182A JP 15318295 A JP15318295 A JP 15318295A JP H091758 A JPH091758 A JP H091758A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polyester
layer
dyes
silicone resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7153182A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Inagaki
昌司 稲垣
Yoshihide Ozaki
慶英 尾崎
Kimihiro Izaki
公裕 井崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Diafoil Co Ltd filed Critical Diafoil Co Ltd
Priority to JP7153182A priority Critical patent/JPH091758A/ja
Publication of JPH091758A publication Critical patent/JPH091758A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 離型フィルムとして使用された際、他の素材
と識別が容易で、見間違えられることのない偏光板用等
の各種分野に適する積層着色ポリエステル離型フィルム
を提供する。 【構成】 A層、B層およびC層の少なくとも3層から
なる共押出により複合化されたポリエステルフィルムで
あって、複合化された層のうち、中間層となるB層中に
染料および/または顔料を含有し、A層またはC層の少
なくとも一方の表面に硬化シリコ−ン樹脂塗膜を設けて
なる積層着色ポリエステル離型フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層着色ポリエステル
離型フィルムに関し、さらに詳しくは、積層着色ポリエ
ステルフィルムの少なくとも片面に硬化型シリコーン樹
脂塗膜を設けてなり、離型フィルムとして使用された
際、他の素材と識別が容易で、見間違えられることのな
い偏光板用等の各種分野に適する積層着色ポリエステル
離型フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、粘接着剤等の粘接着面を保護するためのシリコーン
樹脂をコーティングした離型フィルムが種々開発されて
いるが、これらの基本的な技術として、特開昭47−3
4447号公報には、縮合反応により硬化するシリコー
ン樹脂組成物、特公昭52−40918号公報には、付
加反応により硬化するシリコーン離型性皮膜が記載され
ている。従来の離型フィルムは、無着色のものが主に使
用されていて、基材や保護フィルム等との識別が難し
く、また剥がし忘れ等を確認することも困難であった。
特開平7−9625号公報には、離型フィルムと他の素
材との識別を容易にするため、無水染色法により、染色
したプラスチックフィルムを使用して硬化型シリコーン
樹脂塗膜を設ける離型フィルムが記載されている。しか
しながら、このようにして染色したフィルムは、シリコ
ーン樹脂塗膜を設ける工程において、染料の昇華性のた
めに、搬送ロールや乾燥炉内を通過する際、それらを汚
染してしまうことやプラスチックフィルムを染色する際
には、染着率を一定に保つために、染料濃度を一定にす
ることが難しいことや、染色工程および洗浄工程を増設
する必要があるため、コストアップは免れない。加え
て、染色フィルム表面とシリコーン樹脂との密着性が経
時的に低下するため問題である。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記実情
に鑑み鋭意検討を重ねた結果、離型フィルムであるとい
う識別が容易で、剥がし忘れ等があっても容易に確認が
でき、染色、洗浄工程を増やすことなく、シリコーン樹
脂塗布工程において搬送ロールや乾燥炉内を汚染するこ
となく、シリコーン樹脂と被塗布面との密着性が良好で
ある離型フィルムが、ある特定のフィルム構成にするこ
とにより、実現できることを知見し、本発明を完成する
に至った。
【0004】すなわち、本発明の要旨は、A層、B層お
よびC層の少なくとも3層からなる共押出により複合化
されたポリエステルフィルムであって、複合化された層
のうち、中間層となるB層中に染料および/または顔料
を含有し、A層またはC層の少なくとも一方の表面に硬
化シリコ−ン樹脂塗膜を設けてなる積層着色ポリエステ
ル離型フィルムに存する。
【0005】以下、本発明をさらに詳細に説明する。本
発明にいう、複合化されたポリエステルフィルムとは、
全ての層が押出口金からともに溶融押し出される、いわ
ゆる共押出法により、押し出されたフィルムであって、
通常、縦方向および横方向の二軸方向に配向させたフィ
ルムである。本発明において、複合化された層のうち外
層となるA層およびC層を構成するポリエステルは、実
質的にホモポリエステルからなることが好ましい。かか
るポリエステルは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族グリコ
ールとを重縮合させて得られる。芳香族ジカルボン酸と
しては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸などが挙げられ、脂肪族グリコールとしては、エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール等が挙げられる。代表的なポリエ
ステルとしては、ポリエチレンテレフタレ−ト(PE
T)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシ
レ−ト(PEN)等が例示される。
【0006】本発明において、複合化された層のうち中
間層となるB層を構成するポリエステルは、ホモポリエ
ステルであっても共重合ポリエステルであってもよい。
共重合ポリエステルの場合は、30モル%以下の第三成
分を含有した共重合体であることが好ましい。かかる共
重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフ
タル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレン
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、および、オキ
シカルボン酸(例えば、P−オキシ安息香酸など)の一
種または、二種以上が挙げられ、グリコール成分とし
て、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種
または二種以上が挙げられる。
【0007】複合化された層のうち、外層となるA層お
よびC層を構成するポリエステルには粒子を含有するこ
とが好ましい。粒子としては特に限定される訳ではない
が、平均粒径が、0.02μm〜3μm、好ましくは、
0.02μm〜2μmの酸化ケイ素、アルミナ、炭酸カ
ルシウム、カオリンおよび特公昭59−5216号公報
に記載されているような架橋高分子微粉体等を挙げるこ
とができる。これらの粒子は、単独あるいは2成分以上
を同時に使用してもよい。そしてその含有量は、通常
0.02〜2重量%,好ましくは0.04〜1重量%の
範囲である。粒子の含有量が0.02重量%未満では、
フィルム製造工程における巻き特性が劣る傾向がある。
また粒子の含有量が、2.0重量%を超えると、フィル
ム表面の粗面化の度合いが大きくなりすぎる傾向があ
り、その結果、透明性が低下する恐れがある。
【0008】複合化された層のうち、A層およびC層に
粒子を配合する方法としては、特に限定されるものでは
なく、公知の方法を採用し得る。例えば、ポリエステル
を製造する任意の段階において添加することができる
が、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交
換反応終了後重縮合反応開始前の段階でエチレングリコ
ール等に分散させたスラリーとして添加し重縮合反応を
進めてもよい。またベント付き混練押出機を用いエチレ
ングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリ−
とポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混
練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料と
をブレンドする方法などによって行われる。 本発明に
おいて、複合化されたポリエステルフィルムのうち、A
層およびC層のには、前述の粒子以外に、フィルムの易
滑性を向上させるために、有機滑剤を含有させることも
好ましい。有機滑剤の種類としては、特に限定するもの
ではないが、脂肪族化合物、脂肪酸エステル類、アルキ
レンビス脂肪族類および芳香族アミド等が好ましい。脂
肪族化合物としては、モンタン酸等炭素数の多いものが
好ましい。また、脂肪族エステルとしては、モンタン酸
エチレングリコールエステル等が挙げられる。アルキレ
ンビス脂肪族および/または、芳香族アミドとしては、
ヘキサメチレンビスベヘンアミド、ヘキサメチレンビス
ステアリルアミド、N,N’−ジステアリルテレフタル
アミド等が挙げられる。
【0009】これらの有機滑剤のフィルム中の含有量と
しては、500ppm以下、さらには200ppm以下
が好適である。これらの滑剤が余りに多量に混入する
と、フィルムに各種塗布等を施す際の接着性が低下した
り、フィルムの色目として黄味が強くなりすぎる恐れが
ある。さらに、フィルムの接着性を向上させる目的で、
A層およびC層にポリアルキレングリコール類を含有さ
せることも好適である。ポリアルキレングリコールとし
ては、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリプロピレングリコール等を挙げることが
できる。これらのポリアルキレングリコールをフィルム
中に含有させる方法としては、エステル交換中、重合中
に反応系に添加する、ポリアルキレングリコールを共重
合させた重合体をブレンドする、ポリエステルの乾燥時
または、押出時に練り込む等、いかなる方法でもよい。
ただし、フィルムの透明性を損なわないように、ポリア
ルキレングリコールとしては、分子量10000以下、
さらには8000以下のものを用いるのが好ましく、ま
たそのフィルム中の含有量は、1.0重量%以下、さら
には0.5重量%以下とするのが好ましい。
【0010】また、A層およびC層には、必要に応じて
安定剤、酸化防止剤等の添加剤を含有するものであって
もよい。本発明において、B層には、染料および/また
は顔料を配合されていることが必要である。染料として
は、天然染料と合成染料に分類することができ、天然染
料としては、インジゴ(藍)等が代表される。合成染料
としては、アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴイ
ド染料、硫化染料、トリフェニルメタン染料、ピラゾロ
ン染料、スチルベン染料、ジフェニルメタン染料、キサ
ンテン染料、アリザリン染料、アクリジン染料、キノン
イミン染料(例えば、アジン染料、オキサジン染料、チ
アジン染料)、チアゾール染料、メチン染料、ニトロ染
料、ニトロソ染料、シアニン色素などが挙げられる。ま
た顔料としては、有機顔料と無機顔料とに分類すること
ができ、有機顔料としては、フタロシアニン系、ジオキ
サジン系、アントラキノン系などの顔料で代表的なもの
として、キナクリドン、ウォッチアングレッド、ジオキ
サジンバイオレット等が挙げられる。また無機顔料とし
ては、チタン白、亜鉛華、鉛白、カ−ボンブラック、ベ
ンガラ、朱、カドミウム赤、黄鉛、群青、コバルト青、
コバルト紫、ジンククロメ−ト等が挙げられる。
【0011】これらの染料および顔料は、1種または2
種以上併用して使用することができる。これらはポリエ
ステル中の含有量が0.01〜10重量%、さらには
0.05〜7.5重量%、特に0.1〜5重量%の範囲
が好ましい。この含有量が0.01重量%未満では、識
別のための着色の度合いが少なくなる傾向がある。ま
た、10重量%を超える場合には、識別のための着色の
度合いが飽和してしまい、不経済であると同時に、離型
フィルムを剥さない状態で内部の基材等を検査などのた
めに観察したい場合には、内部が観察しにくくなる場合
がある。またB層には、赤外線、紫外線遮断等の目的
で、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤等を含有させることも
できる。B層は積層構造であってもよい。本発明におい
て、B層に含有する染料または顔料をポリエステルに配
合する方法としては、特に限定されるものではないが、
公知の方法によって配合することができる。すなわち、
混練押出機を用いて、染料または顔料とポリエステル原
料とをブレンドし、押し出す方法等が挙げられる。
【0012】本発明の積層ポリエステルフィルムの厚さ
は、フィルムとして製膜できる厚さであればよく、例え
ば、1〜500μm、好ましくは3〜400μm、さら
に好ましくは6〜350μm厚みのフィルムとした場
合、優れた効果を発揮することができる。フィルム厚さ
が1μm未満では、離型フィルムとして加工する際、連
続性がなくなることがある。また、フィルム厚みが50
0μmを超える場合には、可撓性がなくなる傾向があ
り、その結果、取扱性が悪くなる恐れがある。また、B
層の厚みとしては、特に限定されない。次に本発明の中
の複合化二軸延伸ポリエステルフィルムの製造方法につ
いて具体的に説明するが、本発明のフィルムは以下の製
造例に何ら限定されるものではない。
【0013】すなわち、先に述べたポリエステル原料を
使用し、複数台の押出機、複数層のマルチマニホールド
ダイまたはフィードブロックを用い、それぞれのポリエ
ステルを積層して口金から複数層の溶融シートを押出
し、冷却ロールで冷却固化して未延伸シートを得る方法
が好ましい。この場合、シートの平面性を向上させるた
め、シートと回転冷却ドラムとの密着性を高めることが
好ましく、静電印加密着法または液体塗布密着法が好ま
しく採用される。
【0014】静電印加密着法とは、通常、シートの上面
側にシートの流れと直行する方向に線状電極を張架し、
該電極に約5〜10kVの直流電圧を印加することによ
り、シートに静電荷を付与してシートとドラムとの密着
性を向上させる方法である。また、液体塗布密着法と
は、回転冷却ドラム表面の全体または一部(例えばシー
ト両端部と接触する部分のみ)に液体を均一に塗布する
ことにより、ドラムとシートとの密着性を向上させる方
法である。本発明においては必要に応じ両者を併用して
もよい。
【0015】次いで、得られた未延伸フィルムは二軸方
向に延伸して二軸配向される。すなわち、まず前記の未
延伸シートを一方向にロールまたは、テンタ−方式の延
伸機により延伸する。延伸温度は、通常70〜120
℃、好ましくは80〜110℃であり、延伸倍率は、通
常2.5〜7倍、好ましくは3.0〜6倍である。次い
で、一段目の延伸方向と直交する方向に延伸を行う。延
伸温度は、通常70〜120℃、好ましくは80〜11
5℃であり、延伸倍率は、通常3.0〜7倍、好ましく
は3.5〜6倍である。そして、引き続き、130℃〜
250℃の範囲の温度で30%以内の弛緩下で熱処理を
行い、二軸延伸フィルムを得る。該延伸工程中にフィル
ム表面を処理する、いわゆるインラインコーティングを
施すことができる。それは、以下に限定するものではな
いが、例えば、1段目の延伸が終了して、2段目の延伸
前に、帯電防止性、滑り性、接着性等の改良、2次加工
性改良等の目的で、水溶液、水系エマルジョン、水系ス
ラリ−等の該コーティング処理を施すことができる。
【0016】上記の延伸においては、一方向の延伸を2
段階以上で行う方法を用いることもできる。その場合、
最終的に二方向の延伸倍率がそれぞれ上記範囲となるよ
うに行うのが好ましい。また、前記の未延伸シートを面
積倍率が10〜40倍になる様に同時二軸延伸を行うこ
とも可能である。さらに、必要に応じて熱処理を行う前
または後に再度縦および/または横方向に延伸してもよ
い。本発明において、複合化されたポリエステルフィル
ムのうち少なくとも片面に硬化シリコーン樹脂塗膜を設
ける必要がある。硬化シリコーン樹脂塗膜は、フィルム
に離型特性を付与する層であり、硬化性シリコーン樹脂
を含有する塗液をコーティングし乾燥、硬化させること
で形成させることができる。硬化型シリコーン樹脂とし
ては特に限定されるものだはないが、例えば縮合反応
型、付加反応型、紫外線硬化型、電子線硬化型などいず
れのものでも用いることができる。本発明において、硬
化型シリコーン樹脂をコーティングする方法としては、
リバースロールコート法、グラビアロールコート法、エ
アーナイフコート法等公知の方法によりコーティングす
ることができる。
【0017】塗布された硬化型シリコーン樹脂は、通常
50〜150℃、好ましくは80〜130℃の範囲の温
度で2分以内、好ましくは1分以内の時間で加熱処理す
ることにより、硬化皮膜を形成することができる。硬化
型シリコーン樹脂の塗布厚みとしては、1g/m2 〜2
5g/m2 、好ましくは2〜20g/m2 の範囲が好ま
しく、硬化後のシリコーン樹脂塗膜の厚みは、0.05
〜1μm、さらには0.1〜0.5μmの範囲が好まし
い。塗膜厚みが0.05μm未満の場合には、離型性能
が低下する恐れがある。また塗膜厚みが1μmを超える
場合には、塗膜の硬化が不十分となる傾向があり、離型
性能が経時的に変化する恐れがある。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。なお、実施例および比
較例中「部」とあるのは「重量部」を示す。また、本発
明で用いた測定法は次のとおりである。 (1)離型フィルム識別性 保護フィルムが貼ってある偏光板に粘着剤を介して離型
フィルムを貼り合わせ、10cm×10cmにカットし
たものを100枚用意し、その中からランダムに離型フ
ィルムを剥がし白い紙の上に置いて行き、離型フィルム
の有無を目視で5秒以内に判断し、その正解数をもって
離型フィルム識別性とした。
【0019】(2)ラブオフテスト コーティング後、試料を23℃/50%RHの室内に3
0日間放置後、コーティング面を指先で数回摩擦し、硬
化シリコーン皮膜の脱落の具合を下記の評価基準にて判
断し密着性の目安とした。 ○:脱落なし(密着性良好) △:若干脱落するが、実用上問題ないレベル ×:脱落あり(密着性不良) (3)剥離力試験 離型フィルムの硬化シリコーン樹脂塗布面に日東電工社
製No.502両面粘着テープを貼り、ゴムローラーを
用いて450g/cmの線圧で圧着し、50mm幅に切
り出し剥離力測定用試料とした。圧着してから1時間放
置後インストロン型引張試験機を用いて、180°方向
に引張速度300mm/分で剥がし、その応力の平均値
をその試料の剥離力とした。この試験を10回繰り返し
行い、10回の相加平均をもって剥離力とした。なおこ
の試験を行った雰囲気は、23℃/50%RHの標準状
態である。
【0020】〈ポリエステルの製造〉 製造例1(ポリエステルA) ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール
60部および酢酸マグネシウム・4水塩0.09部を反
応器にとり、加熱昇温するとともにメタノールを留去
し、エステル交換反応を行い、反応開始から4時間を要
して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終
了した。次いで、平均粒径(d50)1.45μmのシリ
カ粒子を0.3部含有するエチレングリコールスラリー
を反応系に添加し、さらにエチルアシッドフォスフェー
ト0.04部、三酸化アンチモン0.04部を添加した
後、100分で温度を280℃、圧力を15mmHgと
し、以後も徐々に圧力を減じ最終的に0.3mmHgと
した。4時間後系内を常圧に戻しポリエステルAを得
た。得られたポリエステルAのシリカ粒子含有量は0.
3%であった。
【0021】製造例2(ポリエステルB) 製造例1において、平均粒径(d50)1.45μmのシ
リカ粒子を0.3部含有するエチレングリコールスラリ
ーを反応系に添加しない以外は製造例1と同様にして、
ポリエステルBを得た。 製造例3(ポリエステルC1) 製造例2で得られたポリエステルBを100部乾燥した
後、三菱化学社製ダイアレジンレッドHSを1.0部を
混ぜて二軸押出機で混練押出し、ポリエステルC1を得
た。
【0022】製造例4(ポリエステルC2) 製造例2で得られたポリエステルBを100部乾燥した
後、三菱化学社製ダイアレジンブルーH3Gを1.0部
を混ぜて二軸押出機で混練押出し、ポリエステルC2を
得た。 製造例5(ポリエステルC3) 製造例2で得られたポリエステルBを100部乾燥した
後、三菱化学社製ダイアレジンイエローFを1.0部を
混ぜて二軸押出機で混練押出し、ポリエステルC3を得
た。
【0023】製造例6(ポリエステルC4) 製造例2で得られたポリエステルBを100部乾燥した
後、チタン白(富士チタン社製TA−300)を0.3
部を混ぜて二軸押出機で混練押出し、ポリエステルC4
を得た。 製造例7(ポリエステルC5) 製造例2で得られたポリエステルBを100部乾燥した
後、三菱化学社製ダイアレジンブルーH3Gを1.0部
とチタン白(富士チタン社製TA−300)を0.3部
混ぜて二軸押出機で混練押出し、ポリエステルC5を得
た。
【0024】〈ポリエステルフィルムの製造〉 製造例8(ポリエステルフィルムF1) ポリエステルA、C1の各チップをそれぞれ180℃で
4時間不活性ガス雰囲気中で乾燥し、別個の溶融押出機
により290℃で溶融押出し、これらのポリマーをフィ
ードブロック内で合流して積層し、静電印加密着法を用
いて表面温度を40℃に設定した冷却ロール上で冷却固
化して積層未延伸シートを得た。得られたシートを85
℃で3.2倍縦方向に延伸した。次いで、フィルムをテ
ンターに導き100℃で3.2倍横方向に延伸した後、
230℃にて熱固定を行い、層構成がA/C1/Aであ
り、各層の厚さが17/4/17(μm)である厚さ3
8μmの積層フィルムを得た。 製造例9(ポリエステルフィルムF2) 製造例8と同様の方法により、層構成がA/C2/Aで
あり、各層の厚さが17/4/17(μm)である厚さ
38μmの積層フィルムを得た。
【0025】製造例10(ポリエステルフィルムF3) 製造例8と同様の方法により、層構成がA/C3/Aで
あり、各層の厚さが17/4/17(μm)である厚さ
38μmの積層フィルムを得た。 製造例10(ポリエステルフィルムF4) 製造例8と同様の方法により、層構成がA/C4/Aで
あり、各層の厚さが17/4/17(μm)である厚さ
38μmの積層フィルムを得た。 製造例11(ポリエステルフィルムF5) 製造例8と同様の方法により、層構成がA/C5/Aで
あり、各層の厚さが17/4/17(μm)である厚さ
38μmの積層フィルムを得た。 製造例12(ポリエステルフィルムF6) ポリエステルAを180℃で4時間不活性ガス雰囲気中
で乾燥し、溶融押出機により290℃で溶融押出し、静
電印加密着法を用いて表面温度を40℃に設定した冷却
ロール上で冷却固化して積層未延伸シートを得た。得ら
れたシートを85℃で3.2倍縦方向に延伸した。次い
で、フィルムをテンターに導き100℃で3.2倍横方
向に延伸した後、230℃にて熱固定を行い、厚さ38
μmのフィルムを得た。
【0026】製造例13(ポリエステルフィルムF7) 製造例12のポリエステルAをポリエステルC2に変更
する以外は、製造例12と同様にして、厚さ38μmの
フィルムを得た。当該フィルムの製造時に、キャスティ
ングロール、縦延伸ロール、テンター内等が昇華した染
料により汚染されてしまった。 製造例14(ポリエステルフィルムF8) 製造例12で得られたポリエステルフィルムF6を、エ
チレングリコール100部に対して、三菱化学社製ダイ
アレジンレッドHSを1.0部、同ブルーH3Gを1.
0部、同イエローFを1.0部入った100℃の溶液中
に30秒間浸漬させ、染色を行った。染色後40℃の
0.1%次亜塩素酸ナトリウム水溶液で余分な染料を除
去し、その後80℃の温水で洗浄しポリエステルフィル
ムF8を得た。
【0027】実施例1 ポリエステルフィルムF1の片面に硬化性シリコーン樹
脂(信越シリコーン社製KS835)100重量部、硬
化剤(信越シリコーン社製CAT PL−50T)2重
量部、メチルエチルケトン/メチルイソブチルケトン/
キシレン混合溶媒1398重量部からなる塗布液を塗布
量が5g/m となるようにマイヤーバーにて塗布し、
130℃で15秒熱処理を行い、硬化シリコーン樹脂皮
膜を形成した離型フィルムを得た。 実施例2 実施例1においてポリエステルフィルムF1をポリエス
テルフィルムF2に変更する以外は実施例1と同様にし
て離型フィルムを得た。
【0028】実施例3 実施例1においてポリエステルフィルムF1をポリエス
テルフィルムF3に変更する以外は実施例1と同様にし
て離型フィルムを得た。 実施例4 実施例1においてポリエステルフィルムF1をポリエス
テルフィルムF4に変更する以外は実施例1と同様にし
て離型フィルムを得た。 実施例5 実施例1においてポリエステルフィルムF1をポリエス
テルフィルムF5に変更する以外は実施例1と同様にし
て離型フィルムを得た。
【0029】比較例1 実施例1においてポリエステルフィルムF1をポリエス
テルフィルムF6に変更する以外は実施例1と同様にし
て離型フィルムを得た。 比較例2 実施例1においてポリエステルフィルムF1をポリエス
テルフィルムF7に変更する以外は実施例1と同様にし
て離型フィルムを得た。 比較例3 実施例1においてポリエステルフィルムF1をポリエス
テルフィルムF8に変更する以外は実施例1と同様にし
て離型フィルムを得た。以上、得られた結果をまとめて
下記表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】本発明の離型フィルムは、他の素材と識
別が容易で見間違えられることがなく、かつ剥がし忘れ
があっても容易に確認ができ、染色、洗浄工程を増やす
ことなく、フィルム製造工程のキャスティングロール、
縦延伸ロール、テンター等やシリコーン樹脂塗布工程の
搬送ロール、乾燥炉内等を汚染することなく、シリコー
ン樹脂と被塗布面との密着性が良好な積層着色ポリエス
テル離型フィルムであり、各種分野の離型フィルムとし
て使用された場合に極めて有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】複合化された層のうち、A層およびC層に
粒子を配合する方法としては、特に限定されるものでは
なく、公知の方法を採用し得る。例えば、ポリエステル
を製造する任意の段階において添加することができる
が、好ましくはエステル化の段階、もしくはエステル交
換反応終了後重縮合反応開始前の段階でエチレングリコ
ール等に分散させたスラリーとして添加し重縮合反応を
進めてもよい。またベント付き混練押出機を用いエチレ
ングリコールまたは水などに分散させた粒子のスラリ−
とポリエステル原料とをブレンドする方法、または、混
練押出機を用い、乾燥させた粒子とポリエステル原料と
をブレンドする方法などによって行われる。 本発明に
おいて、複合化されたポリエステルフィルムのうち、A
層およびC層には、前述の粒子以外に、フィルムの易滑
性を向上させるために、有機滑剤を含有させることも好
ましい。有機滑剤の種類としては、特に限定するもので
はないが、脂肪族化合物、脂肪酸エステル類、アルキレ
ンビス脂肪族類および芳香族アミド等が好ましい。脂肪
族化合物としては、モンタン酸等炭素数の多いものが好
ましい。また、脂肪族エステルとしては、モンタン酸エ
チレングリコールエステル等が挙げられる。アルキレン
ビス脂肪族および/または、芳香族アミドとしては、ヘ
キサメチレンビスベヘンアミド、ヘキサメチレンビスス
テアリルアミド、N,N’−ジステアリルテレフタルア
ミド等が挙げられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 7/02 JKV C09J 7/02 JKV // B29C 55/12 7639−4F B29C 55/12 B29K 67:00 83:00 B29L 9:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A層、B層およびC層の少なくとも3層
    からなる共押出により複合化されたポリエステルフィル
    ムであって、複合化された層のうち、中間層となるB層
    中に染料および/または顔料を含有し、A層またはC層
    の少なくとも一方の表面に硬化シリコ−ン樹脂塗膜を設
    けてなる積層着色ポリエステル離型フィルム。
JP7153182A 1995-06-20 1995-06-20 積層着色ポリエステル離型フィルム Pending JPH091758A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7153182A JPH091758A (ja) 1995-06-20 1995-06-20 積層着色ポリエステル離型フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7153182A JPH091758A (ja) 1995-06-20 1995-06-20 積層着色ポリエステル離型フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH091758A true JPH091758A (ja) 1997-01-07

Family

ID=15556846

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7153182A Pending JPH091758A (ja) 1995-06-20 1995-06-20 積層着色ポリエステル離型フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH091758A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013067743A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Mitsubishi Plastics Inc 基材レス両面粘着シート
JP2016030343A (ja) * 2014-07-26 2016-03-07 三菱樹脂株式会社 離型ポリエステルフィルム
JP2018076097A (ja) * 2016-11-10 2018-05-17 福見産業株式会社 包装フィルム及び包装体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013067743A (ja) * 2011-09-26 2013-04-18 Mitsubishi Plastics Inc 基材レス両面粘着シート
JP2016030343A (ja) * 2014-07-26 2016-03-07 三菱樹脂株式会社 離型ポリエステルフィルム
JP2018076097A (ja) * 2016-11-10 2018-05-17 福見産業株式会社 包装フィルム及び包装体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950013993B1 (ko) 보호 피복물을 가진 가요성 루우버(louver) 플라스틱 필름의 제조방법 및 이에 의해 제조된 필름
JP6045631B2 (ja) 熱収縮性ポリエステル系フィルム及び熱収縮性ポリエステル系ラベル
US6159595A (en) Release film
JP2011173260A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルムおよびこれを用いた離型フィルム
JP2007183423A (ja) 電子ペーパー用ポリエステルフィルム
JPH091758A (ja) 積層着色ポリエステル離型フィルム
JP4161251B2 (ja) 白色被覆ポリエステルフィルム
JPH10286923A (ja) 離型フィルム
JP5107761B2 (ja) 離型フィルム
JP3427201B2 (ja) 両面離型積層フイルム
JP2004066642A (ja) 積層ポリエステルフィルム
JP5107756B2 (ja) 離型フィルム
JP2011178002A (ja) 両面離型フィルム
JP3443479B2 (ja) 窓貼り用柔軟積層ポリエステルフィルム
JPH08506775A (ja) インラインシリコーン塗装された二軸延伸コポリエステルフィルムおよび該フィルムを製造するための方法
JP2005047176A (ja) 離形フィルム
JP6634981B2 (ja) 離型フィルム
JPH10278203A (ja) 離型フィルム
JPH06226937A (ja) 白色ポリエステルフィルム及びそれを基材とする感熱記録用受容シート
JPH09169091A (ja) ラミネート金属缶内貼り用積層着色ポリエステルフイルム
JPH10230577A (ja) 自動車窓貼り用配向積層ポリエステルフィルム
JP2012139930A (ja) 両面離型フィルム
JP2001219489A (ja) 離型フィルム
JPH04368770A (ja) 乾電池用胴巻きラベル
JP3337132B2 (ja) 転写用ポリエステルフィルム

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040302