JPH09175823A - 耐熱性酸化物 - Google Patents

耐熱性酸化物

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JPH09175823A
JPH09175823A JP7339733A JP33973395A JPH09175823A JP H09175823 A JPH09175823 A JP H09175823A JP 7339733 A JP7339733 A JP 7339733A JP 33973395 A JP33973395 A JP 33973395A JP H09175823 A JPH09175823 A JP H09175823A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温酸化還元変動雰囲気下においても使用初
期の酸素ストレージ能とほぼ同等の酸素ストレージ能を
発揮する耐熱性酸化物の提供。 【解決手段】 一般式 【化5】 (式中、Rは希土類金属を、z は酸素欠陥量を示し、x
は0.40〜0.70の原子割合を、y は0.15〜
0.25の原子割合をそれぞれ示し、x+y は、0.55
〜0.95の範囲を示す。)で表される耐熱性酸化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用エンジン
などの排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化
水素(HC)、および窒素酸化物(NOx)を効率よく
浄化する触媒として用いられる複合酸化物に関する。
【0002】
【従来の技術】現在まで、自動車用の排気ガス浄化用触
媒として、排気ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)、
炭化水素(HC)、および窒素酸化物(NOx)を同時
に浄化できる三元触媒の開発が進められており、プラチ
ナ、パラジウム、ロジウムなどの貴金属を活性物質とし
た三元触媒がよく知られている。
【0003】また、かかる三元触媒の活性を向上させる
べく、酸化セリウム(CeO2)の有する気相中の酸素
を吸蔵又は放出する機能(酸素ストレージ能)に着目し
て、三元触媒中に酸化セリウムを添加して、COおよび
HCの酸化反応およびNOxの還元反応における気相雰
囲気を調整して浄化効率の向上を図ることが行われてお
り、例えば、特公昭59−41775号、特開昭59−
90695号、特公昭58−20307号などには酸化
セリウムを利用した技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、排気ガス浄化
用触媒は実用上、800℃以上の高温下で使用される場
合もあり、かかる高温下では酸化セリウムは粒成長(シ
ンタリング)して比表面積が減少し、酸化セリウム表面
上での酸素ストレージ能の低下により浄化性能が低下す
るという不具合があった。
【0005】このため、酸化セリウムにジルコニウム、
ランタンなどを添加して酸化セリウムの粒成長を抑制す
ることが提案されている(特開昭61−262521
号、特開昭61−262522号)が、この場合におい
ても、やはり使用初期の酸素ストレージ能に比べて、高
温酸化還元変動雰囲気下で使用した後の酸素ストレージ
能は著しく低下するため、排気ガス浄化用触媒の設計時
において、どのくらい酸素ストレージ能が低下するかを
あらかじめ見込んだ設計をしなければならず、非常に煩
雑で、また品質が一定しない不都合があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐熱性に
優れ、高温酸化還元変動雰囲気下においても、使用初期
の酸素ストレージ能とほぼ同等の酸素ストレージ能を発
揮して、触媒活性の低下しない耐熱性酸化物について鋭
意検討を行ったところ、セリウム酸化物、ジルコニウム
酸化物および希土類金属酸化物よりなり、ジルコニウム
の原子割合が0.40〜0.70で、希土類金属の原子
割合が0.15〜0.25であり、ジルコニウムと希土
類金属の原子割合を合わせて0.55〜0.95となる
ように構成された複合酸化物が、約1000℃の高温酸
化還元変動雰囲気下においても使用初期の酸素ストレー
ジ能と同等の活性を発揮することを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(1)一般式
【0008】
【化3】
【0009】(式中、Rは希土類金属を、z は酸素欠陥
量を示し、x は0.40〜0.70の原子割合を、y
0.15〜0.25の原子割合をそれぞれ示し、x+y
は、0.55〜0.95の範囲を示す。)で表される耐
熱性酸化物、(2)一般式
【0010】
【化4】
【0011】(式中、Rは希土類金属を、z は酸素欠陥
量を示し、x は0.60〜0.70の原子割合を、y
0.20〜0.25の原子割合をそれぞれ示し、x+y
は、0.80〜0.95の範囲を示す。)で表される耐
熱性酸化物、(3)少なくとも一部が複合酸化物及び/
又は固溶体である(1)又は(2)記載の耐熱性酸化
物、(4)Rで表される希土類金属がイットリウム
(Y)である(1)又は(2)記載の耐熱性酸化物、
(5)さらに、貴金属を含有する(1)又は(2)記載
の耐熱性酸化物、(6)貴金属が白金(Pt)である
(5)記載の耐熱性酸化物、(7)排ガス浄化用触媒で
ある(1)〜(6)記載の耐熱性酸化物、に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の耐熱性酸化物において、
少なくとも一部を複合酸化物及び/又は固溶体として形
成するのに有用である希土類金属Rとしては、イットリ
ウム、スカンジウム、ランタン、プラセオジム、ネオジ
ム、プロメチウム、サマリウム、ユーロビウム、ガドリ
ニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エ
ルビウム、シリウム、イッテルビウム、およびルテチウ
ムが挙げられ、好ましくは、複合酸化物及び/又は固溶
体としての形成がより容易であるイットリウム(Y)が
用いられる。これら希土類金属Rは単独又は2種以上併
用して用いてもよい。
【0013】また、y で示される希土類金属Rの原子割
合は0.15〜0.25、好ましくは0.20〜0.2
5の範囲である。0.15に満たない場合は、耐熱性酸
化物の高温下での安定性が悪くなる場合があり、また、
0.25を超えると、希土類金属Rは異なる化合物を形
成する場合がある。
【0014】一方、x で示されるジルコニウム(Zr)
の原子割合は、0.40〜0.70、好ましくは0.6
0〜0.70の範囲である。0.40に満たない場合
は、酸化セリウムの粒成長を有効に抑制できない場合が
あり、また0.70を超えると、ジルコニウムは異なる
化合物を形成する場合がある。
【0015】さらに、x+y は、0.55〜0.95、好
ましくは0.80〜0.95の範囲である。0.55に
満たない場合は、高温酸化還元変動雰囲気下において使
用初期とほぼ同等の酸素ストレージ能を発揮することが
できない場合があり、また0.95を超える場合は、セ
リウムの含有量が少なくなり過ぎ、実用上酸素ストレー
ジ能を有効に発揮することができない。
【0016】従って、セリウム(Ce)の原子割合は、
ジルコニウム(Zr)の原子割合xと希土類金属Rの原
子割合y とを差し引いた1-(x+y) となるのである。
【0017】また、z は酸素欠陥量を示し、これは、セ
リウム、ジルコニウムおよび希土類金属の酸化物が通常
形成するホタル石型の結晶格子において、その結晶格子
にできる空孔の割合を意味する。
【0018】本発明の耐熱性酸化物は、公知の方法を用
いて製造することができ、例えば、酸化セリウム粉末に
水を加えてスラリーとした後、このスラリーにジルコニ
ウム塩及び希土類金属塩を所定の化学量論比で混合した
水溶液を加えて、十分に撹拌した後、酸化処理を行い本
発明の耐熱性酸化物を得る。
【0019】酸化セリウム粉末は、市販の何れのもので
あってもよいが、酸素ストレージ能を高めるため比表面
積の大きなものが好ましく、結晶粒径が0.1μm以下
のものが好適である。この酸化セリウム粉末1重量部に
約10〜50重量部の水を加えてスラリーとする。
【0020】ジルコニウム塩及び希土類金属塩の塩とし
ては、硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、りん酸塩等の無機塩、
酢酸塩、しゅう酸塩等の有機塩が挙げられ、好ましく
は、硝酸塩が用いられる。これらジルコニウム塩及び希
土類金属塩は、化学量論比で上記した本発明の所定の原
子割合の範囲となる割合でそれぞれ1重量部に対し0.
1〜10重量の水に溶解し混合水溶液とする。
【0021】この混合水溶液を上記のスラリーに加えて
十分に撹拌混合した後、酸化処理を行う。この酸化処理
は、先ず真空乾燥機などを用いて減圧乾燥行った後、好
ましくは、約50℃〜200℃で約1〜48時間乾燥し
乾燥物を得、得られた乾燥物を後約350℃〜1000
℃、好ましくは約400℃〜700℃で約1〜12時
間、好ましくは約2〜4時間焼成することにより行な
う。この焼成において、好ましくは、耐熱性酸化物の少
なくとも一部が複合酸化物及び/又は固溶体となるよう
にして、耐熱性酸化物の耐熱性を高める。複合酸化物及
び/又は固溶体を形成する好適な焼成条件は、耐熱性酸
化物の組成及びその割合にて適宜決定される。
【0022】また、本発明の耐熱性酸化物は、所定の化
学量論比となるようにセリウム、ジルコニウムおよび希
土類金属を含む塩の溶液を調製して、この溶液にアルカ
リ性水溶液を加え、セリウム、ジルコニウムおよび希土
類金属を含む塩を共沈させた後、この共沈物を酸化処理
するか、あるいはセリウム、ジルコニウムおよび希土類
金属を含む混合アルコキシド溶液を調製して、この混合
アルコキシド溶液に脱イオン水を加えて、共沈あるいは
加水分解させて、この共沈物あるいは加水分解生成物を
酸化処理してもよい。
【0023】この場合、用いる塩としては、セリウム
塩、ジルコニウム塩及び希土類金属塩の塩としての上記
例示の塩を用い、また、アルカリ性水溶液としては、ナ
トリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩やアンモニア
などの水溶液の他、適宜公知の緩衝剤を用いてもよく、
このアルカリ水溶液を加えた後の溶液のPHが8〜11
程度となるのが好ましい。
【0024】一方、混合アルコキシド溶液としては、セ
リウム、ジルコニウムおよび希土類金属のメトキシド、
エトキシド、プロポキシド、ブトキシドやこれらのエチ
レンオキサイド付加物などが用いられ、ブトキシドが好
ましく用いられる。
【0025】また、得られた共沈物あるいは加水分解生
成物を酸化処理する場合は、これら共沈物あるいは加水
分解生成物を濾過洗浄後、好ましくは、約50℃〜20
0℃で約1〜48時間乾燥し乾燥物を得、得られた乾燥
物を後約350℃〜1000℃、好ましくは、400〜
700℃で約1〜12時間、好ましくは約2〜4時間焼
成することにより行なう。この焼成において、好ましく
は、耐熱性酸化物の少なくとも一部が複合酸化物及び/
又は固溶体となるようにして、耐熱性酸化物の耐熱性を
高める。複合酸化物及び/又は固溶体を形成する好適な
焼成条件は、耐熱性酸化物の組成及びその割合にて適宜
決定される。
【0026】このようにして得られた本発明の耐熱性酸
化物は、さらに、貴金属を含有させて触媒活性を付与す
る。
【0027】該貴金属としては、ルテニウム(Ru)、
ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム
(Os)、イリジウム(Ir)及び白金(Pt)からな
る白金族元素が挙げられ、排ガス浄化用の三元触媒とし
ては、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム
(Pd)が好ましく、白金(Pt)が特に好ましく用い
られる。これら貴金属は、耐熱性酸化物100重量部に
対し、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜2
重量部含有されることが好ましい。
【0028】貴金属を耐熱性酸化物に含有させる方法
は、公知の何れの方法であってもよく、例えば、貴金属
を含む塩の溶液を調製し、この含塩溶液を耐熱性酸化物
に含浸することにより行う。この場合、含塩溶液として
は、上記に例示の何れの塩の溶液を用いてもよく、また
実用的には、硝酸塩水溶液、ジニトロジアンミン硝酸溶
液、塩化物水溶液などが用いられる。含塩溶液は、約1
〜20重量%の貴金属塩を含み、耐熱性酸化物に含浸さ
せた後は、好ましくは約50℃〜200℃で約1〜48
時間乾燥し、さらに約350℃〜1000℃で約1〜1
2時間焼成して担持することにより行なう。
【0029】また、他の方法としては、上記した耐熱性
酸化物の製造工程において、セリウム、ジルコニウムお
よび希土類金属を含む塩の溶液や混合アルコキシド溶液
を共沈あるいは加水分解する際に、貴金属塩の溶液を加
えて、耐熱性酸化物の各成分とともに貴金属塩を共沈さ
せて、しかる後に酸化処理を行う方法が挙げられる。こ
の方法では、貴金属が耐熱性酸化物により均一に分散し
て、良好な触媒活性を得ることが出来る。この場合に使
用される貴金属塩の溶液としては、硝酸塩水溶液、ジニ
トロジアンミン硝酸溶液、塩化物水溶液などの上記記載
の含塩溶液などが挙げられ、具体的には、白金塩溶液と
して、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液、塩化白金酸溶
液、4価白金アンミン溶液、パラジウム塩溶液として
は、硝酸パラジウム水溶液、ジニトロジアンミンパラジ
ウム硝酸溶液、4価パラジウムアンミン硝酸溶液、ロジ
ウム塩溶液としては、硝酸ロジウム溶液、塩化ロジウム
溶液などを用い、好ましくはジニトロジアンミン白金硝
酸溶液が用いられる。この含塩溶液は約1〜20重量%
の塩を含んでいることが好ましい。
【0030】次いで行われる得られた共沈物の酸化処理
は、真空乾燥機などを用いて減圧乾燥行った後、好まし
くは、約50℃〜200℃で約1〜48時間乾燥して乾
燥物を得、得られた乾燥物を後約350℃〜1000
℃、好ましくは400〜700℃で約1〜12時間、好
ましくは約2〜4時間焼成することにより行なう。
【0031】このようにして得られた、さらに貴金属を
含有する本発明の耐熱性酸化物は、酸化セリウムの有す
る酸素ストレージ能と貴金属の有する優れた触媒活性が
相俟って、例えば、高温下においてガス組成の変動によ
り酸化還元雰囲気が変動する、自動車用の排気ガスの浄
化用触媒として好適に使用できる。
【0032】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明する。
【0033】実施例1 セリウムブトキシド33.1g(0.077モル)、ジ
ルコニウムブトキシド26.1g(0.068モル)、
イットリウムキシド7.8g(0.025モル)を50
0ml容量の丸底フラスコに入れ、トルエン200ml
を加えて撹拌溶解し混合アルコキシド溶液を調製した。
一方、1l容量の丸底フラスコに水600mlを入れ撹
拌し、この中へ混合アルコキシド溶液を約10位要して
滴下すると、大量の白色沈殿が生成した。次いで加温し
て溶剤の大半を留去してCe0.45Zr0.400.15Oxide
前駆体スラリー分散物を得た。
【0034】次に、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液
(白金含量4.569重量%)0.534gを水20m
lに溶解して、この溶液にCe0.45Zr0.400.15Oxi
de前駆体スラリー分散物を加え撹拌混合の後、減圧下、
水を留去して白色粘稠のCe0.45Zr0.400.15Oxide
/Pt前駆体を得た。
【0035】このCe0.45Zr0.400.15Oxide/Pt
前駆体を60℃で24時間通風乾燥した後、電気炉で4
50℃、3時間焼成を行い、黄白色粉末状のCe0.45
0.400.15Oxide/Ptの組成をもつ耐熱性酸化物1
を得た。
【0036】得られた耐熱性酸化物1を、表2に示すよ
うに、1000℃の温度で、還元雰囲気、不活性雰囲気
及び酸化雰囲気を繰り返しながら2時間エージングし
た。
【0037】その後、エージングしていない初期の耐熱
性酸化物1とエージングした耐熱性酸化物1の酸素スト
レージ能の評価を行い、初期の試料と1000℃耐久後
の試料との酸素ストレージ能の変化について調べた。結
果を表1に示す。尚、酸素ストレージ能の評価は以下の
ようにして行った。
【0038】酸素ストレージ能(OSC)の評価 粉末状の耐熱性酸化物1を試料として約20mg採取
し、表3に示す設定条件をもつ熱天秤で重量変化を測定
し、ステップ8とステップ10との間の重量変化を吸蔵
及び放出した酸素量として見積り、試料1モル中の酸素
のモル数として表した。
【0039】尚、測定時のガス流速は、実際の自動車の
排気ガスの流速とほぼ同様の40ml/minとした。
【0040】実施例2 アルコキシドとしてセリウムブトキシド29.4g
(0.068モル)、ジルコニウムブトキシド29.4
g(0.077モル)、イットリウムブトキシド7.8
g(0.025モル)を用い、貴金属塩の溶液として、
ジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.525gを用いた
以外は、実施例1と同様の操作を行い、黄白色粉末状の
Ce0.40Zr0.450.15Oxide/Ptの組成をもつ耐熱
性酸化物2を得た。この耐熱性酸化物2を実施例1と同
様に、1000℃の温度でエージングし、その後酸素ス
トレージ能の評価を行った。結果を表1に示す。
【0041】実施例3 アルコキシドとしてセリウムエトキシエチレート16.
9g(0.034モル)、ジルコニウムエトキシエチレ
ート45.7g(0.102モル)、イットリウムエト
キシエチレート12.1g(0.034モル)を用い、
貴金属塩の溶液として、ジニトロジアンミン白金硝酸溶
液0.488gを用いた以外は、実施例1と同様の操作
を行い、黄白色粉末状のCe0.20Zr0.600.20Oxide
/Ptの組成をもつ耐熱性酸化物3を得た。この耐熱性
酸化物3を実施例1と同様に、1000℃の温度でエー
ジングし、その後酸素ストレージ能の評価を行った。結
果を表1に示す。
【0042】実施例4 アルコキシドとしてセリウムエトキシド5.5g(0.
017モル)、ジルコニウムエトキシド32.4g
(0.119モル)、イットリウムエトキシド7.6g
(0.034モル)を用い、貴金属塩の溶液として、ジ
ニトロジアンミン白金硝酸溶液0.468gを用いた以
外は、実施例1と同様の操作を行い、黄白色粉末状のC
0.10Zr0.700.20Oxide/Ptの組成をもつ耐熱性
酸化物4を得た。この耐熱性酸化物4を実施例1と同様
に、1000℃の温度でエージングし、その後酸素スト
レージ能の評価を行った。結果を表1に示す。
【0043】実施例5 アルコキシドとしてセリウムイソプロポキシド3.5g
(0.009モル)、ジルコニウムイソプロポキシド3
9.7g(0.121モル)、イットリウムイソプロポ
キシド12.0g(0.045モル)を用い、貴金属塩
の溶液として、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.4
60gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、
黄白色粉末状のCe0.05Zr0.700.25Oxide/Ptの
組成をもつ耐熱性酸化物5を得た。この耐熱性酸化物5
を実施例1と同様に、1000℃の温度でエージング
し、その後酸素ストレージ能の評価を行った。結果を表
1に示す。
【0044】実施例6 アルコキシドとしてセリウムエトキシエチレート33.
8g(0.068モル)、ジルコニウムエトキシエチレ
ート30.5g(0.068モル)、ランタンエトキシ
エチレート13.8g(0.034モル)を用い、貴金
属塩の溶液として、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液
0.565gを用いた以外は、実施例1と同様の操作を
行い、黄白色粉末状のCe0.40Zr0.40La0.20Oxide
/Ptの組成をもつ耐熱性酸化物6を得た。この耐熱性
酸化物6を実施例1と同様に、1000℃の温度でエー
ジングし、その後酸素ストレージ能の評価を行った。結
果を表1に示す。
【0045】比較例1 アルコキシドとしてセリウムブトキシド73.5g
(0.170モル)のみを用い、貴金属塩の溶液とし
て、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.641gを用
いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、黄白色粉末
状のCeO2/Ptの組成をもつ耐熱性酸化物7を得
た。この耐熱性酸化物7を実施例1と同様に、1000
℃の温度でエージングし、その後酸素ストレージ能の評
価を行った。結果を表1に示す。
【0046】比較例2 アルコキシドとしてセリウムエトキシド35.4g
(0.111モル)、ジルコニウムエトキシド13.4
g(0.051モル)、イットリウムエトキシド1.9
g(0.009モル)を用い、貴金属塩の溶液として、
ジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.569gを用いた
以外は、実施例1と同様の操作を行い、黄白色粉末状の
Ce0.65Zr0.300.05Oxide/Ptの組成をもつ耐熱
性酸化物8を得た。この耐熱性酸化物8を実施例1と同
様に、1000℃の温度でエージングし、その後酸素ス
トレージ能の評価を行った。結果を表1に示す。
【0047】比較例3 アルコキシドとしてセリウムエトキシド32.7g
(0.102モル)、ジルコニウムエトキシド13.9
g(0.051モル)、イットリウムエトキシド3.8
g(0.017モル)を用い、貴金属塩の溶液として、
ジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.505gを用いた
以外は、実施例1と同様の操作を行い、黄白色粉末状の
Ce0.60Zr0.300.10Oxide/Ptの組成をもつ耐熱
性酸化物9を得た。この耐熱性酸化物9を実施例1と同
様に、1000℃の温度でエージングし、その後酸素ス
トレージ能の評価を行った。結果を表1に示す。
【0048】比較例4 アルコキシドとしてセリウムブトキシド36.8g
(0.085モル)、ジルコニウムブトキシド26.1
g(0.068モル)、イットリウムブトキシド5.2
g(0.017モル)を用い、貴金属塩の溶液として、
ジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.545gを用いた
以外は、実施例1と同様の操作を行い、黄白色粉末状の
Ce0.50Zr0.400.10Oxide/Ptの組成をもつ耐熱
性酸化物10を得た。この耐熱性酸化物10を実施例1
と同様に、1000℃の温度でエージングし、その後酸
素ストレージ能の評価を行った。結果を表1に示す。
【0049】比較例5 アルコキシドとしてジルコニウムブトキシド48.9g
(0.128モル)、イットリウムブトキシド13.1
g(0.043モル)を用い、貴金属塩の溶液として、
ジニトロジアンミン白金硝酸溶液0.453gを用いた
以外は、実施例1と同様の操作を行い、白色粉末状のZ
0.750.251.875/Ptの組成をもつ耐熱性酸化物
11を得た。この耐熱性酸化物11を実施例1と同様
に、1000℃の温度でエージングし、その後酸素スト
レージ能の評価を行った。結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】表1より、実施例1〜実施例6において
は、エージングしていない初期試料に対し、エージング
後の試料もほぼ同等の酸素ストレージ能をもつことがわ
かる。とりわけ、セリウムの原子割合が0.5( x+y
=0.50)である比較例4の変化率が36%であるの
に対し、セリウムの原子割合が0.45( x+y =0.
55)である実施例1の変化率はわずか11%であり、
このセリウムの原子割合0.45を境として、セリウム
の原子割合が0.45を超えないすべての実施例につい
て良好な結果が得られた。特に、セリウムの原子割合が
0.20( x+y=0.80)以下である実施例3〜5に
ついては、初期試料と差がなく、全く同等又はそれ以上
の酸素ストレージ能を示した。
【0054】
【発明の効果】本発明の耐熱性酸化物は、耐熱性に優
れ、高温酸化還元変動雰囲気下においても、使用初期の
酸素ストレージ能とほぼ同等の酸素ストレージ能を発揮
するので、自動車用の排気ガスの浄化用の助触媒として
好適に使用でき、さらに、他の触媒活性成分、例えば貴
金属を含有することで、酸化セリウムの有する酸素スト
レージ能と貴金属の有する優れた触媒活性が相俟って、
そのまま自動車用の排気ガスの浄化用の三元触媒として
好適に使用できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年2月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】このため、酸化セリウムにジルコニウム、
ランタンなどを添加して酸化セリウムの粒成長を抑制す
ることが提案されている(特開昭63−116741
号、特開昭63−116742号)が、この場合におい
ても、やはり使用初期の酸素ストレージ能に比べて、高
温酸化還元変動雰囲気下で使用した後の酸素ストレージ
能は著しく低下するため、排気ガス浄化用触媒の設計時
において、どのくらい酸素ストレージ能が低下するかを
あらかじめ見込んだ設計をしなければならず、非常に煩
雑で、また品質が一定しない不都合があった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 23/56 301A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中、Rは希土類金属を、z は酸素欠陥量を示し、x
    は0.40〜0.70の原子割合を、y は0.15〜
    0.25の原子割合をそれぞれ示し、x+y は、0.55
    〜0.95の範囲を示す。)で表される耐熱性酸化物。
  2. 【請求項2】一般式 【化2】 (式中、Rは希土類金属を、z は酸素欠陥量を示し、x
    は0.60〜0.70の原子割合を、y は0.20〜
    0.25の原子割合をそれぞれ示し、x+y は、0.80
    〜0.95の範囲を示す。)で表される耐熱性酸化物。
  3. 【請求項3】少なくとも一部が複合酸化物及び/又は固
    溶体である請求項1又は2記載の耐熱性酸化物。
  4. 【請求項4】Rで表される希土類金属がイットリウム
    (Y)である請求項1又は2記載の耐熱性酸化物。
  5. 【請求項5】さらに、貴金属を含有する請求項1又は2
    記載の耐熱性酸化物。
  6. 【請求項6】貴金属が白金(Pt)である請求項5記載
    の耐熱性酸化物。
  7. 【請求項7】排ガス浄化用触媒である請求項1〜6記載
    の耐熱性酸化物。
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