JPH09174780A - 複合シート及び果実収納用容器 - Google Patents
複合シート及び果実収納用容器Info
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- JPH09174780A JPH09174780A JP7343284A JP34328495A JPH09174780A JP H09174780 A JPH09174780 A JP H09174780A JP 7343284 A JP7343284 A JP 7343284A JP 34328495 A JP34328495 A JP 34328495A JP H09174780 A JPH09174780 A JP H09174780A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 リサイクルされたＰＥＴの用途及び果実等が
損傷を受けない果実収納用容器を提供することを課題と
する。 【解決手段】 上記課題は、厚みが５０μｍ〜５００μ
ｍのリサイクルＰＥＴフィルム１の片面若しくは両面
に、厚みが１０μｍ〜１００μｍのＰＥＴフィルム２が
積層されてなることを特徴とする複合シート３及び該複
合シート３を成形して得られる果実収納用容器により解
決される。
損傷を受けない果実収納用容器を提供することを課題と
する。 【解決手段】 上記課題は、厚みが５０μｍ〜５００μ
ｍのリサイクルＰＥＴフィルム１の片面若しくは両面
に、厚みが１０μｍ〜１００μｍのＰＥＴフィルム２が
積層されてなることを特徴とする複合シート３及び該複
合シート３を成形して得られる果実収納用容器により解
決される。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレンテレ
フタレートフィルムが積層された複合シート及びこれを
成形した果実収納用容器に関する。更に詳しくは本発明
は、リサイクルされたポリエチレンテレフタレートを再
使用する複合シート及びこれを成形した果実収納用容器
に関する。具体的には、多数の収納凹部を有する果実用
トレイに成形したときに、透明性に優れた、皺の発生し
易い、また使用時に破損することの少ない複合シート及
び該シートを成形して得られた果実収納用容器に関する
ものである。
フタレートフィルムが積層された複合シート及びこれを
成形した果実収納用容器に関する。更に詳しくは本発明
は、リサイクルされたポリエチレンテレフタレートを再
使用する複合シート及びこれを成形した果実収納用容器
に関する。具体的には、多数の収納凹部を有する果実用
トレイに成形したときに、透明性に優れた、皺の発生し
易い、また使用時に破損することの少ない複合シート及
び該シートを成形して得られた果実収納用容器に関する
ものである。
【０００２】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】果実収納
用容器、例えば多数の収納凹部を有する果実用トレイの
材料として、通常、ポリ塩化ビニル樹脂シート、発泡ポ
リスチレンシート、パルプモールド等が使用されてい
る。しかしながら、ポリ塩化ビニル樹脂シートによる成
形品は、これを積み重ねて輸送後一枚一枚取り外すとき
に破れたり、また透明性に劣り、且つ使用後のものを廃
棄する場合に処理上の問題があった。発泡ポリスチレン
シート成形品は緩衝性に優れている長所はある反面、厚
いためこの成形品を積み重ねたときに嵩張るという問題
があった。またパルプモールド成形品は、水分の吸収或
いは果実から発生する水分等の影響により強度が低下す
る問題があった。
用容器、例えば多数の収納凹部を有する果実用トレイの
材料として、通常、ポリ塩化ビニル樹脂シート、発泡ポ
リスチレンシート、パルプモールド等が使用されてい
る。しかしながら、ポリ塩化ビニル樹脂シートによる成
形品は、これを積み重ねて輸送後一枚一枚取り外すとき
に破れたり、また透明性に劣り、且つ使用後のものを廃
棄する場合に処理上の問題があった。発泡ポリスチレン
シート成形品は緩衝性に優れている長所はある反面、厚
いためこの成形品を積み重ねたときに嵩張るという問題
があった。またパルプモールド成形品は、水分の吸収或
いは果実から発生する水分等の影響により強度が低下す
る問題があった。
【０００３】一方、ポリエチレンテレフタレート（以
下、これをＰＥＴとする）は、無色透明であって、抗張
力、耐衝撃性などの機械的性質にすぐれ、耐熱性及び耐
候性も良好であるために、色々な形に成形して日用品分
野に多く使用されている。そのうちでも多いのは、ブロ
ー成形による液体容器であって、飲料水、醤油、化粧品
などを入れる壜として広く用いられている。この壜は、
商品を販売するための容器として一時的に用いられるに
過ぎないから、家庭で商品を消費したあとでは使い途が
ない。そこで、これらの容器は廃棄されることとなる
が、耐候性が良いため風化することもなくそのまま残
り、従って環境を汚染することとなる。そのためこれら
容器を回収して再使用することが望まれていた。
下、これをＰＥＴとする）は、無色透明であって、抗張
力、耐衝撃性などの機械的性質にすぐれ、耐熱性及び耐
候性も良好であるために、色々な形に成形して日用品分
野に多く使用されている。そのうちでも多いのは、ブロ
ー成形による液体容器であって、飲料水、醤油、化粧品
などを入れる壜として広く用いられている。この壜は、
商品を販売するための容器として一時的に用いられるに
過ぎないから、家庭で商品を消費したあとでは使い途が
ない。そこで、これらの容器は廃棄されることとなる
が、耐候性が良いため風化することもなくそのまま残
り、従って環境を汚染することとなる。そのためこれら
容器を回収して再使用することが望まれていた。
【０００４】また、ＰＥＴシートを成形してＰＥＴ成形
体を作る場合には、成形体にされた部分の周縁にあった
ものがトリミングロスと呼ばれてスクラップとされる。
このスクラップは、一般に成形体の３０％以上、時には
成形体に匹敵するほどの量が形成される。そこで、ＰＥ
Ｔシートの成形の際に生じるスクラップも再使用に供す
ることが望まれていた。
体を作る場合には、成形体にされた部分の周縁にあった
ものがトリミングロスと呼ばれてスクラップとされる。
このスクラップは、一般に成形体の３０％以上、時には
成形体に匹敵するほどの量が形成される。そこで、ＰＥ
Ｔシートの成形の際に生じるスクラップも再使用に供す
ることが望まれていた。
【０００５】このような観点から回収したＰＥＴフィル
ムと新たに製造されたＰＥＴフィルム（バージンＰＥＴ
フィルムと称する）とをラミネートした複合シートは、
実公平６−６９１１号公報に開示されている。しかしこ
の公報に記載された複合シートは、単にリサイクルＰＥ
ＴフィルムとバージンＰＥＴフィルムとをラミネートし
ただけであるため、これを果実等の包装用容器としたと
きに強度が強すぎて、輸送中に収納した果実等が損傷を
受ける場合があった。輸送中に果実等が損傷を受けない
ためには、強度を調整することが必要である。
ムと新たに製造されたＰＥＴフィルム（バージンＰＥＴ
フィルムと称する）とをラミネートした複合シートは、
実公平６−６９１１号公報に開示されている。しかしこ
の公報に記載された複合シートは、単にリサイクルＰＥ
ＴフィルムとバージンＰＥＴフィルムとをラミネートし
ただけであるため、これを果実等の包装用容器としたと
きに強度が強すぎて、輸送中に収納した果実等が損傷を
受ける場合があった。輸送中に果実等が損傷を受けない
ためには、強度を調整することが必要である。
【０００６】また、リサイクルＰＥＴフィルムのみで、
りんご等の果実トレイにしただけでは強度が弱いため
に、使用時にトレイが破れたり、果実トレイに１０ｋｇ
のりんご等を収納した後、両端若しくは相対する隅角部
を両手で持ったときに引き裂けたりする場合があった。
これを防ぐためには、引裂強度が２００ｋｇｆ／ｃｍ2
以上及び容器引張強度が４００ｋｇｆ以上が要求され
る。
りんご等の果実トレイにしただけでは強度が弱いため
に、使用時にトレイが破れたり、果実トレイに１０ｋｇ
のりんご等を収納した後、両端若しくは相対する隅角部
を両手で持ったときに引き裂けたりする場合があった。
これを防ぐためには、引裂強度が２００ｋｇｆ／ｃｍ2
以上及び容器引張強度が４００ｋｇｆ以上が要求され
る。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者等は、上
記課題を鑑み鋭意検討の結果、従来のポリ塩化ビニル樹
脂シート、発泡ポリスチレンシート、パルプモールド等
の記問題点を解消し大量に発生する廃棄されるＰＥＴを
リサイクルすることのできる複合シートを見いだし本発
明に至った。
記課題を鑑み鋭意検討の結果、従来のポリ塩化ビニル樹
脂シート、発泡ポリスチレンシート、パルプモールド等
の記問題点を解消し大量に発生する廃棄されるＰＥＴを
リサイクルすることのできる複合シートを見いだし本発
明に至った。
【０００８】かくして本発明によれば、厚みが５０μｍ
〜５００μｍのリサイクルポリエチレンテレフタレート
フィルムの片面若しくは両面に、厚みが１０μｍ〜１０
０μｍのポリエチレンテレフタレートフィルムが積層さ
れてなることを特徴とする複合シートが提供される。更
に、本発明によれば上記複合シートを成形して得られる
果実収納用容器が提供される。
〜５００μｍのリサイクルポリエチレンテレフタレート
フィルムの片面若しくは両面に、厚みが１０μｍ〜１０
０μｍのポリエチレンテレフタレートフィルムが積層さ
れてなることを特徴とする複合シートが提供される。更
に、本発明によれば上記複合シートを成形して得られる
果実収納用容器が提供される。
【０００９】
【発明の実施の形態】まず、本発明に使用されるＰＥＴ
は、酸成分の８０モル％以上、特に９０モル％以上がテ
レフタル酸成分からなり、ジオール成分の８０モル％以
上、特に９０モル％以上がエチレングリコール成分から
なるＰＥＴが好適である。更にＰＥＴは、その本質を失
わない範囲内で、改質ＰＥＴも用いることができ、例え
ば、イソフタル酸、ｐ−β−オキシエトキシ安息香酸、
ナフタレン−２，６−ジカルボン酸、ジフェノキシエタ
ン−４，４−ジカルボン酸、５−ナトリウムスルホイソ
フタル酸、アジピン酸、セバシン酸またはこれらのアル
キルエステル誘導体などのジカルボン酸成分と、プロピ
レングリコール、１，４−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、１，６−ヘキシレングリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール、ビスフェノールＡのエチレンオ
キサイド付加物などのグリコール成分とからなるＰＥＴ
等も使用することができる。
は、酸成分の８０モル％以上、特に９０モル％以上がテ
レフタル酸成分からなり、ジオール成分の８０モル％以
上、特に９０モル％以上がエチレングリコール成分から
なるＰＥＴが好適である。更にＰＥＴは、その本質を失
わない範囲内で、改質ＰＥＴも用いることができ、例え
ば、イソフタル酸、ｐ−β−オキシエトキシ安息香酸、
ナフタレン−２，６−ジカルボン酸、ジフェノキシエタ
ン−４，４−ジカルボン酸、５−ナトリウムスルホイソ
フタル酸、アジピン酸、セバシン酸またはこれらのアル
キルエステル誘導体などのジカルボン酸成分と、プロピ
レングリコール、１，４−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、１，６−ヘキシレングリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール、ビスフェノールＡのエチレンオ
キサイド付加物などのグリコール成分とからなるＰＥＴ
等も使用することができる。
【００１０】本発明の複合シートは、上記使用済みのＰ
ＥＴをリサイクルしたＰＥＴフィルムとバージンＰＥＴ
フィルムとが積層された構成からなっている。ここで本
発明の複合シートの主構成は、リサイクルＰＥＴフィル
ムである。回収されたＰＥＴは、一般に熱劣化を受けて
いるから、極限粘度（ＩＶ値）が低下している。更にこ
れをフィルム化するときに更に熱履歴を受けるので、極
限粘度が低下する。この極限粘度が低下したリサイクル
ＰＥＴを材料として、押出機によりフィルムとしたと
き、バージンのＰＥＴフィルムに比較して柔らかくなっ
ている。この柔らかくなったフイルムを、成形してりん
ご等の果実収納用容器とすれば、輸送中にりんご等の果
実が損傷を受けるのを防ぐ効果を奏する。
ＥＴをリサイクルしたＰＥＴフィルムとバージンＰＥＴ
フィルムとが積層された構成からなっている。ここで本
発明の複合シートの主構成は、リサイクルＰＥＴフィル
ムである。回収されたＰＥＴは、一般に熱劣化を受けて
いるから、極限粘度（ＩＶ値）が低下している。更にこ
れをフィルム化するときに更に熱履歴を受けるので、極
限粘度が低下する。この極限粘度が低下したリサイクル
ＰＥＴを材料として、押出機によりフィルムとしたと
き、バージンのＰＥＴフィルムに比較して柔らかくなっ
ている。この柔らかくなったフイルムを、成形してりん
ご等の果実収納用容器とすれば、輸送中にりんご等の果
実が損傷を受けるのを防ぐ効果を奏する。
【００１１】本発明のリサイクルＰＥＴフィルムには、
結晶性ＰＥＴでも非晶質ＰＥＴでも使用できる。使用す
るＰＥＴの極限粘度（ＩＶ値）としては耐熱性や耐衝撃
性の点から０．６以上、好ましくは０．６〜１．０の範
囲のものが好適に使用できる。本発明は上記構成からな
る樹脂層を共押出法により積層するので透明性、光沢、
成形性等が良好であり、更にスクラップの有効利用が図
り易いという利点があり、物性、外観ともに優れた複合
シートが得られる。
結晶性ＰＥＴでも非晶質ＰＥＴでも使用できる。使用す
るＰＥＴの極限粘度（ＩＶ値）としては耐熱性や耐衝撃
性の点から０．６以上、好ましくは０．６〜１．０の範
囲のものが好適に使用できる。本発明は上記構成からな
る樹脂層を共押出法により積層するので透明性、光沢、
成形性等が良好であり、更にスクラップの有効利用が図
り易いという利点があり、物性、外観ともに優れた複合
シートが得られる。
【００１２】本発明でのリサイクルＰＥＴフィルムは、
全部が回収されたＰＥＴであってもよく、余りにも極限
粘度（ＩＶ）が低いときにはバージンＰＥＴを加えても
よい。加えるバージンＰＥＴは５０％までが好ましい。
また、本発明では、リサイクルＰＥＴフィルムが何回も
の熱履歴により、劣化していることも考えられるので、
使用中に劣化の影響が出ないようにバージンＰＥＴフィ
ルムをリサイクルＰＥＴフィルムの片面若しくは両面に
ラミネートされる。
全部が回収されたＰＥＴであってもよく、余りにも極限
粘度（ＩＶ）が低いときにはバージンＰＥＴを加えても
よい。加えるバージンＰＥＴは５０％までが好ましい。
また、本発明では、リサイクルＰＥＴフィルムが何回も
の熱履歴により、劣化していることも考えられるので、
使用中に劣化の影響が出ないようにバージンＰＥＴフィ
ルムをリサイクルＰＥＴフィルムの片面若しくは両面に
ラミネートされる。
【００１３】ここで、リサイクルＰＥＴフィルムの厚み
を５０μｍ〜５００μｍで、バージンＰＥＴフィルムの
厚みを１０μｍ〜１００μｍで、トータル厚みを６０〜
６００μｍとすることが必要である。リサイクルＰＥＴ
フィルムとバージンＰＥＴフィルムとの厚み比は、５：
１〜２０：１の範囲とするのが好ましい。ここでリサイ
クルＰＥＴフィルムが薄い場合は複合シートが硬くなり
すぎ、成形しにくいという傾向があり、厚い場合は成型
性に劣りやすい傾向がある。
を５０μｍ〜５００μｍで、バージンＰＥＴフィルムの
厚みを１０μｍ〜１００μｍで、トータル厚みを６０〜
６００μｍとすることが必要である。リサイクルＰＥＴ
フィルムとバージンＰＥＴフィルムとの厚み比は、５：
１〜２０：１の範囲とするのが好ましい。ここでリサイ
クルＰＥＴフィルムが薄い場合は複合シートが硬くなり
すぎ、成形しにくいという傾向があり、厚い場合は成型
性に劣りやすい傾向がある。
【００１４】更に、本発明の複合シートは、引裂強度が
２００ｋｇｆ／ｃｍ2 以上、引張強度が４００ｋｇｆ以
上を有することが好適である。このような引裂強度及び
引張強度を満たす複合シートにより、果実収納用容器に
成形した場合、使用時に果実収納用容器が破れたり、果
実を収納した後、両端若しくは相対する隅角部を両手で
持ったときに引き裂けたりすることを防ぐことができ
る。
２００ｋｇｆ／ｃｍ2 以上、引張強度が４００ｋｇｆ以
上を有することが好適である。このような引裂強度及び
引張強度を満たす複合シートにより、果実収納用容器に
成形した場合、使用時に果実収納用容器が破れたり、果
実を収納した後、両端若しくは相対する隅角部を両手で
持ったときに引き裂けたりすることを防ぐことができ
る。
【００１５】本発明での複合シートを使用して、例えば
りんご、梨、桃等に使用されている多数の果実収納用凹
部が設けられた果実収納用容器としたときに、果実等が
損傷を受けないようにために、果実収納用容器の底部に
皺が発生する程度の強度にすることが必要である。この
ため果実収納用容器の底部圧縮強度を、０．５ｋｇｆ〜
１．５ｋｇｆ程度、更に０．７ｋｇｆ〜１．３ｋｇｆ程
度にしておくことが好ましい。
りんご、梨、桃等に使用されている多数の果実収納用凹
部が設けられた果実収納用容器としたときに、果実等が
損傷を受けないようにために、果実収納用容器の底部に
皺が発生する程度の強度にすることが必要である。この
ため果実収納用容器の底部圧縮強度を、０．５ｋｇｆ〜
１．５ｋｇｆ程度、更に０．７ｋｇｆ〜１．３ｋｇｆ程
度にしておくことが好ましい。
【００１６】例えばりんご等を果実収納用容器に収納し
て輸送するに際して、果実収納用容器に果実を５ｋｇ収
納し、これを２段重ねにして１０ｋｇ入りとして段ボー
ルケースに入れた場合、輸送中に温度上昇によりりんご
等が傷むのを避けるために予め真空予冷される。予冷さ
れたりんご等の表面に水滴が付着したりする。また、り
んご等の果実は呼吸しているので、保管中又は輸送中に
呼吸による水分が発生したりする。この水分が存在する
と果実の熟成を促進したり、腐ったりする原因になる恐
れがある。しかしながら本発明では上記の通り、果実収
納用容器の底部圧縮強度を０．５ｋｇｆ〜１．５ｋｇｆ
の範囲にすることにより、りんご等の果実を収納したと
き、輸送中に果実収納用容器下部に皺が発生し、この皺
の発生により水滴が落ちて、また果実から発生する水分
を、この皺の部分で溜めることにより果実の熟成促進を
防ぐ副次的効果も得られる。
て輸送するに際して、果実収納用容器に果実を５ｋｇ収
納し、これを２段重ねにして１０ｋｇ入りとして段ボー
ルケースに入れた場合、輸送中に温度上昇によりりんご
等が傷むのを避けるために予め真空予冷される。予冷さ
れたりんご等の表面に水滴が付着したりする。また、り
んご等の果実は呼吸しているので、保管中又は輸送中に
呼吸による水分が発生したりする。この水分が存在する
と果実の熟成を促進したり、腐ったりする原因になる恐
れがある。しかしながら本発明では上記の通り、果実収
納用容器の底部圧縮強度を０．５ｋｇｆ〜１．５ｋｇｆ
の範囲にすることにより、りんご等の果実を収納したと
き、輸送中に果実収納用容器下部に皺が発生し、この皺
の発生により水滴が落ちて、また果実から発生する水分
を、この皺の部分で溜めることにより果実の熟成促進を
防ぐ副次的効果も得られる。
【００１７】更に、果実収納用容器にしたときの長手方
向の圧縮強度０．５ｋｇｆ〜１．２ｋｇｆ、短手方向の
圧縮強度１．０ｋｇｆ〜２．０ｋｇｆにすることにより
ソフト感が得られ、輸送中のりんご等の果実の損傷を防
ぐ効果が得られる。
向の圧縮強度０．５ｋｇｆ〜１．２ｋｇｆ、短手方向の
圧縮強度１．０ｋｇｆ〜２．０ｋｇｆにすることにより
ソフト感が得られ、輸送中のりんご等の果実の損傷を防
ぐ効果が得られる。
【００１８】
実施例１ 図１に本発明の複合シートを示した。図１中、１はリサ
イクルＰＥＴフィルムで、２はリサイクルＰＥＴフィル
ム１の両面にラミネートしたバージンＰＥＴフィルム
で、３は複合シートである。この複合シート３は全体厚
み１８０μｍで、リサイクルＰＥＴフィルム１は１４０
μｍ、バージンＰＥＴフィルム２は２０μｍである。
イクルＰＥＴフィルムで、２はリサイクルＰＥＴフィル
ム１の両面にラミネートしたバージンＰＥＴフィルム
で、３は複合シートである。この複合シート３は全体厚
み１８０μｍで、リサイクルＰＥＴフィルム１は１４０
μｍ、バージンＰＥＴフィルム２は２０μｍである。
【００１９】この複合シートの引張強度、引裂強度は、
表１の通りであった。尚、比較のために同一厚みのポリ
塩化ビニル樹脂シート（ＰＶＣ）の強度を示している。
表１の通りであった。尚、比較のために同一厚みのポリ
塩化ビニル樹脂シート（ＰＶＣ）の強度を示している。
【００２０】
【表１】
【００２１】試験方法は以下の通り行った。引張強度Ｔ
は、ＪＩＳＫ６３０１のダンベル状１号形により、引張
り速度５０ｍｍ／分で引張り、その間の切断に至るまで
の最大荷重Ｆを測定し、下記式で求めた。 Ｔ＝Ｆ／Ｗｔ （式中、Ｗはダンベルの幅、ｔはダンベルの厚さを意味
する） 引裂強度Ｔ2 は、ＪＩＳＫ６３０１の９．２に記載のＢ
形のダンベルにより、引張速度５０ｍｍ／分で引張り、
切断するまでの最大荷重Ｆを測り、下記式で求めた。
は、ＪＩＳＫ６３０１のダンベル状１号形により、引張
り速度５０ｍｍ／分で引張り、その間の切断に至るまで
の最大荷重Ｆを測定し、下記式で求めた。 Ｔ＝Ｆ／Ｗｔ （式中、Ｗはダンベルの幅、ｔはダンベルの厚さを意味
する） 引裂強度Ｔ2 は、ＪＩＳＫ６３０１の９．２に記載のＢ
形のダンベルにより、引張速度５０ｍｍ／分で引張り、
切断するまでの最大荷重Ｆを測り、下記式で求めた。
【００２２】Ｔ2 ＝Ｆ／ｔ （式中、ｔはダンベルの厚さを意味する） 上記複合シート３を材料として、登録意匠第６５７７７
１号に示されている凹部が１６ヶ設けられた、且つ凹部
の底面より小さい半円形、十字状、放射状等の底面外方
に向けて突出したりんごトレイ（果実収納用容器）に成
形した。このりんごトレイの引張強度を表２に、圧縮強
度（長手、幅手、底部）は表３に示す。尚、比較のため
に表２には、同一厚みのポリ塩化ビニル樹脂シートから
同様に成形したりんごトレイの強度を示し、また表３に
はパルプモールドをも加えて強度を示した。
１号に示されている凹部が１６ヶ設けられた、且つ凹部
の底面より小さい半円形、十字状、放射状等の底面外方
に向けて突出したりんごトレイ（果実収納用容器）に成
形した。このりんごトレイの引張強度を表２に、圧縮強
度（長手、幅手、底部）は表３に示す。尚、比較のため
に表２には、同一厚みのポリ塩化ビニル樹脂シートから
同様に成形したりんごトレイの強度を示し、また表３に
はパルプモールドをも加えて強度を示した。
【００２３】
【表２】
【００２４】なお、引張最大荷重は、トレイのコーナー
部を掴み、引張速度５００ｍｍ／分で引張り、その間の
切断に至るまでに測定された最大の荷重を意味する。
部を掴み、引張速度５００ｍｍ／分で引張り、その間の
切断に至るまでに測定された最大の荷重を意味する。
【００２５】
【表３】
【００２６】尚、圧縮強度は次のように測定した。長手
方向、幅方向はトレイの長方形の開口部における対向す
る鍔から長手方向、幅方向に３０ｍｍ圧縮したときのそ
れぞれの荷重、底部はトレイの収納部の底面から３０ｍ
ｍ圧縮したときの荷重を測定したものである。このトレ
イに総重量５ｋｇの１６個のりんごを収納して、これを
２段重ねにして段ボールケースに入れた後、真空予冷し
て長野県より天理市まで自動車輸送したが、りんごは損
傷を受けていなかった。また、輸送中にトレイ下部に皺
が発生して、りんご等から発生したと考えられる僅かの
水分が、皺の下部に見られたが、りんごには水分が付着
していず、傷みもなかった。
方向、幅方向はトレイの長方形の開口部における対向す
る鍔から長手方向、幅方向に３０ｍｍ圧縮したときのそ
れぞれの荷重、底部はトレイの収納部の底面から３０ｍ
ｍ圧縮したときの荷重を測定したものである。このトレ
イに総重量５ｋｇの１６個のりんごを収納して、これを
２段重ねにして段ボールケースに入れた後、真空予冷し
て長野県より天理市まで自動車輸送したが、りんごは損
傷を受けていなかった。また、輸送中にトレイ下部に皺
が発生して、りんご等から発生したと考えられる僅かの
水分が、皺の下部に見られたが、りんごには水分が付着
していず、傷みもなかった。
【００２７】実施例２ 複合シートの厚みをリサイクルＰＥＴフィルムの厚みを
５００μｍ、バージンＰＥＴフィルムの厚みを１００μ
ｍにする以外は実施例１と同様に成形してトレイにした
ところ、固すぎてりんご等のトレイとして不適であっ
た。そこで、リサイクルＰＥＴフィルムとバージンＰＥ
Ｔフィルムの厚みを種々変更して、りんご等の果実の輸
送テストを行ったところ、リサイクルＰＥＴフィルムの
厚みが８０μｍ〜２５０μｍ、バージンＰＥＴフィルム
の厚みを２０μｍ〜７０μｍとした複合シートが好まし
い範囲であることが判った。
５００μｍ、バージンＰＥＴフィルムの厚みを１００μ
ｍにする以外は実施例１と同様に成形してトレイにした
ところ、固すぎてりんご等のトレイとして不適であっ
た。そこで、リサイクルＰＥＴフィルムとバージンＰＥ
Ｔフィルムの厚みを種々変更して、りんご等の果実の輸
送テストを行ったところ、リサイクルＰＥＴフィルムの
厚みが８０μｍ〜２５０μｍ、バージンＰＥＴフィルム
の厚みを２０μｍ〜７０μｍとした複合シートが好まし
い範囲であることが判った。
【００２８】
【発明の効果】本発明の複合シートは、多数の果実を隔
離して収納するのに適する多数の収納凹部を有する果実
収納用容器に成形したときに、透明性に優れた、皺の発
生し易い果実収納用容器とすることができる。
離して収納するのに適する多数の収納凹部を有する果実
収納用容器に成形したときに、透明性に優れた、皺の発
生し易い果実収納用容器とすることができる。
【図１】本発明の複合シートの概略断面図である。
１ リサイクルＰＥＴフィルム ２ バージンＰＥＴフィルム ３ 複合シート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成８年２月１５日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１１
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１１】本発明のリサイクルＰＥＴフィルムには、
結晶性ＰＥＴでも非晶質ＰＥＴでも使用できる。使用す
るＰＥＴの極限粘度（ＩＶ値）としては耐熱性や耐衝撃
性の点から０．６以上、好ましくは０．６〜１．０の範
囲のものが好適に使用できる。本発明における極限粘度
（ＩＶ）は、０．３００ｇのＰＥＴを２５ｍｌのオルソ
クロロフェノールに１４０℃で１時間撹拌して溶解し、
この溶液を３５℃の恒温槽中でオストワルド粘度計によ
り溶液粘度を測定して、算出した値をいう。本発明は上
記構成からなる樹脂層を共押出法により積層するので透
明性、光沢、成形性等が良好であり、更にスクラップの
有効利用が図り易いという利点があり、物性、外観とも
に優れた複合シートが得られる。 ─────────────────────────────────────────────────────
結晶性ＰＥＴでも非晶質ＰＥＴでも使用できる。使用す
るＰＥＴの極限粘度（ＩＶ値）としては耐熱性や耐衝撃
性の点から０．６以上、好ましくは０．６〜１．０の範
囲のものが好適に使用できる。本発明における極限粘度
（ＩＶ）は、０．３００ｇのＰＥＴを２５ｍｌのオルソ
クロロフェノールに１４０℃で１時間撹拌して溶解し、
この溶液を３５℃の恒温槽中でオストワルド粘度計によ
り溶液粘度を測定して、算出した値をいう。本発明は上
記構成からなる樹脂層を共押出法により積層するので透
明性、光沢、成形性等が良好であり、更にスクラップの
有効利用が図り易いという利点があり、物性、外観とも
に優れた複合シートが得られる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成８年５月７日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項３
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１１
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１１】 本発明のリサイクルＰＥＴフィルムに
は、結晶性ＰＥＴでも非晶質ＰＥＴでもリサイクルＰＥ
Ｔが材料として使用できる。この使用するＰＥＴの極限
粘度（ＩＶ値）としては耐熱性や耐衝撃性の点から０．
６以上、好ましくは０．６〜１．０の範囲のものが好適
に使用できる。本発明は上記構成からなる樹脂層を共押
出法により積層するので透明性、光沢、成形性等が良好
であり、更にスクラップの有効利用が図り易いという利
点があり、物性、外観ともに優れた複合シートが得られ
る。
は、結晶性ＰＥＴでも非晶質ＰＥＴでもリサイクルＰＥ
Ｔが材料として使用できる。この使用するＰＥＴの極限
粘度（ＩＶ値）としては耐熱性や耐衝撃性の点から０．
６以上、好ましくは０．６〜１．０の範囲のものが好適
に使用できる。本発明は上記構成からなる樹脂層を共押
出法により積層するので透明性、光沢、成形性等が良好
であり、更にスクラップの有効利用が図り易いという利
点があり、物性、外観ともに優れた複合シートが得られ
る。
Claims (7)
- 【請求項１】 厚みが５０μｍ〜５００μｍのリサイク
ルポリエチレンテレフタレートフィルムの片面若しくは
両面に、厚みが１０μｍ〜１００μｍのポリエチレンテ
レフタレートフィルムが積層されてなることを特徴とす
る複合シート。 - 【請求項２】 リサイクルポリエチレンテレフタレート
フィルムとポリエチレンテレフタレートフィルムとの厚
みの比が、５：１〜２０：１の範囲である請求項１の複
合シート。 - 【請求項３】 リサイクルポリエチレンテレフタレート
フィルムの原料の極限粘度が０．６以上である請求項１
の複合シート。 - 【請求項４】 複合シートが、少なくとも２００ｋｇｆ
／ｃｍ2 の引裂強度を有する請求項１の複合シート。 - 【請求項５】 複合シートが、４００ｋｇｆ／ｃｍ2 以
上の引張強度を有する請求項１の複合シート。 - 【請求項６】 請求項１〜５いずれか１つに記載の複合
シートを成形して得られる果実収納用容器。 - 【請求項７】 果実収納用容器が、０．５ｋｇｆ〜１．
５ｋｇｆの底部圧縮強度を有する請求項６の果実収納用
容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07343284A JP3133665B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 果実収納用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07343284A JP3133665B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 果実収納用容器 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09174780A true JPH09174780A (ja) | 1997-07-08 |
| JP3133665B2 JP3133665B2 (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=18360333
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07343284A Expired - Fee Related JP3133665B2 (ja) | 1995-12-28 | 1995-12-28 | 果実収納用容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3133665B2 (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015101057A (ja) * | 2013-11-27 | 2015-06-04 | 大日本印刷株式会社 | ポリエステルフィルム |
| JP2018144893A (ja) * | 2018-06-04 | 2018-09-20 | 大日本印刷株式会社 | ポリエステルフィルム |
| JP2021121505A (ja) * | 2017-07-27 | 2021-08-26 | 大日本印刷株式会社 | 積層体 |
| WO2022009989A1 (ja) * | 2020-07-09 | 2022-01-13 | 凸版印刷株式会社 | 樹脂フィルム、積層体、および、包装体 |
| JP2022543019A (ja) * | 2019-07-29 | 2022-10-07 | フォーペット エス．アー．エール．エル． | 発泡リサイクルポリエチレンテレフタレートをベースとする多層組成物及びその製造方法 |
| US11780213B2 (en) * | 2017-10-31 | 2023-10-10 | Flex Films (Usa) Inc. | Low carbon footprint thermoplastic films including recycled materials |
-
1995
- 1995-12-28 JP JP07343284A patent/JP3133665B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015101057A (ja) * | 2013-11-27 | 2015-06-04 | 大日本印刷株式会社 | ポリエステルフィルム |
| JP2021121505A (ja) * | 2017-07-27 | 2021-08-26 | 大日本印刷株式会社 | 積層体 |
| US11780213B2 (en) * | 2017-10-31 | 2023-10-10 | Flex Films (Usa) Inc. | Low carbon footprint thermoplastic films including recycled materials |
| JP2018144893A (ja) * | 2018-06-04 | 2018-09-20 | 大日本印刷株式会社 | ポリエステルフィルム |
| JP2022543019A (ja) * | 2019-07-29 | 2022-10-07 | フォーペット エス．アー．エール．エル． | 発泡リサイクルポリエチレンテレフタレートをベースとする多層組成物及びその製造方法 |
| WO2022009989A1 (ja) * | 2020-07-09 | 2022-01-13 | 凸版印刷株式会社 | 樹脂フィルム、積層体、および、包装体 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3133665B2 (ja) | 2001-02-13 |
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