JP4947892B2 - 熱収縮性フィルム - Google Patents
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Description
一方、一次加工を容易にするために収縮率を上げると、弁当箱の結束はきれいにできるものの、収縮応力が大きくなるため、電子レンジ加熱による2次加熱の際に、弁当箱を潰してしまう。このように従来のポリエステル系熱収縮フィルムは、弁当箱結束時の一次加工性と、電子レンジ加熱時の弁当箱の潰れ防止のバランスを取ることが難しく、使いづらいものであった。
(2)また、前記乳酸系重合体は、D乳酸とL乳酸の構成割合が98:2〜85:15又は2:98〜15:85であることができる。
(3)本発明においては、乳酸系重合体と、乳酸系重合体以外の脂肪族ポリエステル樹脂と、可塑剤とを含有する中心層を備え、その外側に、乳酸系重合体を90質量%以上含有する外側層を積層してなる構成を備えていることができる。
(4)さらに、前記脂肪族ポリエステル樹脂が、0℃以下にガラス転移温度が少なくとも一つ有するものであり、前記中心層におけるその含有量が10〜25質量%であることが好ましい。
また「乳酸系重合体を主成分とする」とは、熱収縮性フィルムの主な機能を決定する成分の一つが乳酸系重合体であり、乳酸系重合体の機能を阻害しない範囲で他の成分を含んでいてもよいという意を包含するものである。一般的には熱収縮性フィルム中の乳酸系重合体の含有割合は少なくとも50%以上、好ましくは80%以上である。
なお、本発明における数値範囲の上限値及び下限値は、本発明が特定する数値範囲から僅かに外れる場合であっても、当該数値範囲内と同様の作用効果を備えている限り本発明の均等範囲に含める意を包含するものである。
本発明の熱収縮性フィルムを、弁当箱等の食品容器の結束帯として用いる場合の一次加工(一次加熱)工程について説明する。まず熱収縮性フィルムに印刷を施して、製袋機で筒状に溶剤シールされたフィルムを容器毎の枚葉品にカットする。これを弁当箱等の容器に手作業で装着させ、上下挟み込みベルトコンベアーにフィルム毎容器を流し、サイドに組み込まれた熱風ノズルから加熱エアーを吹き出して、容器側面のフィルムを収縮させることにより容器に結束するのが一般的である。従ってこの場合には、一次加熱は容器側面部分の結束帯の収縮加熱を意味している。
本発明の熱収縮性フィルムは、主収縮方向(TD)において80℃温水で10秒間の熱収縮率が30%以上かつ60%未満であることが重要である。熱収縮率を30%以上とすることによって、充分な収縮特性をもたせることができ、特に容器の結束帯として用いた場合には良好な一次加工性を実現することが可能となる。さらに、内容物の保護、高速化といった最近の容器結束帯としての要望に対応するには、熱収縮率は35%以上であることがより好ましい。また、熱収縮率が60%未満であれば、一次加工の際に容器の潰れや切れ等の問題を生じることがない。さらに容器潰れの発生確率を抑えることを考慮すると50%以下とすることがより好ましい。
また、本発明の熱収縮性フィルムは、80℃シリコンオイル中における1分後の収縮応力が5MPa未満であることが重要である。収縮応力を5MPaとすることで、再加熱の際に容器等の被着体への影響を押さえることができ、特に電子レンジで内容物と供に加熱される容器の結束帯として用いた場合に優位に容器の潰れを防止することができる。さらに収縮応力は、4.0MPa以下であることが好ましく、特に3MPa以下であることが好ましい。
本発明の乳酸系重合体は、D−乳酸またはL−乳酸の単独重合体またはそれらの共重合体をいう。即ち、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、或いは、構造単位がL−乳酸及びD−乳酸であるポリ(DL−乳酸)、或いはこれらの二種類以上の混合体或いは共重合体を包含する。
酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシn−酪酸、2−ヒドロキシ3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ3−メチル酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の2官能脂肪族ヒドロキシ−カルボン酸やカプロラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類などが挙げられる。
乳酸系重合体に共重合される上記「脂肪族ジオール」としては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール,1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられる。
また、ポリ乳酸系重合体に共重合される上記「脂肪族ジカルボン酸」としては、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸およびドデカン二酸などが挙げられる。
本発明においては、乳酸系重合体以外の脂肪族ポリエステルをブレンドすることができる。使用される脂肪族ポリエステルとしては、乳酸系重合体を除く生分解性脂肪族ポリエステル、例えば、乳酸系重合体を除くポリヒドロキシカルボン酸、脂肪族ジオールと脂肪族ジカルボン酸とを縮合して得られる脂肪族ポリエステル、環状ラクトン類を開環重合して得られる脂肪族ポリエステル、合成系脂肪族ポリエステル、菌体内で生合成される脂肪族ポリエステルなどを挙げることができる。なお、本発明で用いる脂肪族ポリエステルは、質量平均分子量1万〜40万、好ましくは分子量5万〜30万、更に好ましくは10万〜30万のポリマーとしての脂肪族ポリエステルであり、可塑剤として使用される低分子量の脂肪族ポリエステルとは区別される。両者の違いは、配合する乳酸系樹脂のガラス転移温度(Tg)の低下の有無に現れる。
本発明の熱収縮性フィルムには、可塑剤を含有させることができる。可塑剤を含有させることによって、耐破断性を向上させることが可能となる。特に乳酸系重合体と脂肪族ポリエステル(乳酸系重合体を除く)とを併有する場合には、特定の溶解パラメータ(SP値)を示す可塑剤を含ませることが好ましい。
本発明の熱収縮性フィルムは、積層構成からなることができる。特に、乳酸系重合体と、乳酸系重合体以外の脂肪族ポリエステル樹脂と、可塑剤とを含有する中心層を備え、その外側に、乳酸系重合体を90質量%以上含有する外側層を積層してなる構成が好ましい。
また、外層には、フィルム同士の滑り性を向上させる目的で、無機粒子を添加することができる。このような無機粒子は延伸時に表面に移行し、表面を荒らすことによって滑り性を付与する機能を有する。
次に、本発明の熱収縮性フィルムの製造方法を具体的に説明するが、本発明の熱収縮性フィルムの製造方法が下記製造法に限定されるものではない。
押出に際しては、Tダイ法、チューブラ法などの既存の方法を任意に採用することができる。その際、分解による分子量の低下を考慮して温度設定をする必要がある。
なお、一般的には、横一軸延伸によって縦収縮を抑えるのが最も好ましいが、この場合、当該横一軸方向に対して垂直な方向は未延伸状態となるため、耐破断性が不十分となることがある。このため、当該垂直な方向にも延伸をかけることが好ましいが、例えば、上述の特定の可塑剤を添加することによって、縦収縮率と縦方向の耐破断性を両立させ、横延伸のみ或いは最小限の縦延伸のみで耐破断性を付与することができる。
更に、透明性については本発明では特に制限していないが、透明性が重視される使用態様の場合には、ヘーズ値(JIS K 7105)を10%以下、特に7%以下、中でも特に5%以下とするのが好ましい。
また、本発明にかかる熱収縮性フィルムにおいては、高温度、高湿度における耐久性を付与する目的で、加水分解防止剤を添加することもできる。
―(N=C=N−R−)n―
式中、nは1以上の整数を示し、Rは有機系結合単位を示す。例えば、Rは脂肪族、脂環族、芳香族のいずれかであることができる。また、nは、通常、1〜50の間で適当な整数が選択される。
本発明の熱収縮性フィルムは、埋め立て処分された場合には微生物による分解が可能で、廃棄に伴う種々の問題が生じない。乳酸系重合体を主成分とする脂肪族ポリエステル系樹脂は、土壌中で、エステル結合が加水分解されて分子量が1,000程度に低下し、引き続き土壌中の微生物等により生分解される。
フィルムを測定方向に70mm、これに対する垂直方向に10mmの大きさに切り取りサンプルを作成した。そして、サンプル測定方向に50mm間隔の標線を付し、80℃の温水バスに10秒間浸漬させ、下記式により求めた。式中、Lは収縮後の標線間隔(単位mm)を表す。
収縮率=[(50−L)/50]×100(%)
各フィルムをTD方向に幅10mm長さ70mmに切り出し、50mmにてチャックしロードセルにタルミが無い様に固定した。その後、80±0.5℃のシリコンバスに試料片を浸し、1分後の応力を測定した。収縮応力は下記の式に当てはめて計算した。
収縮応力(MPa)=ロードセルにかかる応力(N)/試料片の断面積(mm2)
JIS K7105に準拠してヘーズを測定した。
縦22cm、横14.5cm、深さ3.5cmのポリスチレン製の弁当箱に白飯500gを詰め、幅8cmで折り径(二枚に折り畳んだ際の長さ)18.4cmの各フィルムからなる結束帯を弁当箱の中央に被せ、鉄板を上部に乗せて熱風が当たらないようにした。
そして、鉄板を乗せた容器をキャタピラ式ハナガタ製熱風シュリンカー(形式T−350)へ容器のサイドに熱風が当たるように流した。熱風温度190℃,時間5秒で通過させて、弁当箱の蓋が開かずにタイトに結束されているか否かの具合を比較した。
○:弁当箱の蓋が開かずにタイトに結束されている。
△:弁当箱の蓋は開かないがフィルムがゴソゴソで外れそうである。
×(+):弁当箱のつぶれが発生した。
×(−):弁当箱の蓋は若干空き、収縮不足である。
縦22cm、横14.5cm、深さ3.5cmのポリスチレン製の弁当箱に白飯500gを詰め、幅8cmで折り径(二枚に折り畳んだ際の長さ)18.4cmの各フィルムからなる結束帯を弁当箱の中央に被せ、弁当箱の横からヒートガンで加熱して弁当箱の横側のみ収縮させた。その後、500Wの電子レンジにて4分間加熱を行い、弁当箱の潰れ具合を比較した。評価は次の表に示す3段階で行なった。
○:弁当箱のつぶれが発生しなかった。
×:弁当箱のつぶれが発生した。
乳酸系重合体1(カーギル・ダウ社製「NatureWorks4050」、L−乳酸/D−乳酸=94.5/5.5、質量平均分子量:20万)50質量%、乳酸系重合体2(カーギル・ダウ社製「NatureWorks4060」、L−乳酸/D−乳酸=88.0/12.0、質量平均分子量20万)30質量%、ポリカプロラクトン(ダイセル化学社製「セルグーリンPH−7」、融点:61℃、ガラス転移温度:−58℃)12質量%、ポリブチレンサクシネート(昭和高分子社製「ビオノーレ1010」、融点:114℃、ガラス転移温度:−32℃)8質量%からなる樹脂を中間層として、前記乳酸系重合体1を50質量%、前記乳酸系重合体2を50質量%とした混合樹脂(粒径1.6μmのアルミナシリカが0.15%添加されている)を外層原料として、中間層、外層の混合原料を別々の押出機にて190℃〜210℃にて混練し、中間層を構成する混合樹脂100質量部に対してジ(2−エチルヘキシル)アゼレート(DOZ:SP値8.96)を3質量部ベント溝より添加し、200℃でTダイ内で合流させ、表層/中間層/裏層の2種3層構造からなる溶融体を約36℃のキャスティングロールにて急冷し、未延伸シートを得た。この未延伸シートを長手方向に60℃で1.08倍のロール延伸、次いで、幅方向に65℃で3.5倍延伸し、厚さ50μmの熱収縮フィルム(積層比:5μm/40μm/5μm)を得た。得られた熱収縮フィルムの評価結果を表1に示す。
乳酸系重合体1(カーギル・ダウ社製「NatureWorks4050」、L−乳酸/D−乳酸=94.5/5.5、質量平均分子量:20万)25質量%、乳酸系重合体2(カーギル・ダウ社製「NatureWorks4060」、L−乳酸/D−乳酸=88.0/12.0、質量平均分子量20万)55質量%、ポリカプロラクトン(ダイセル化学社製「セルグーリンPH−7」、融点:61℃、ガラス転移温度:−58℃)12質量%、ポリブチレンサクシネート(昭和高分子社製「ビオノーレ1010」、融点:114℃、ガラス転移温度:−32℃)8質量%からなる樹脂を中間層として、前記乳酸系重合体1を40質量%、前記乳酸系重合体2を60質量%とした混合樹脂(粒径1.6μmのアルミナシリカが0.15%添加されている)を外層原料として、中間層、外層の混合原料を別々の押出機にて190℃〜210℃にて混練し、中間層を構成する混合樹脂100質量部に対してジ(2−エチルヘキシル)アゼレート(DOZ:SP値8.96)を5質量部ベント溝より添加し、200℃でTダイ内で合流させ、表層/中間層/裏層の2種3層構造からなる溶融体を約36℃のキャスティングロールにて急冷し、未延伸シートを得た。この未延伸シートを長手方向に60℃で1.02倍のロール延伸、次いで、幅方向に65℃で3.5倍延伸し、厚さ50μmの熱収縮フィルム(積層比:5μm/40μm/5μm)を得た。得られた熱収縮フィルムの評価結果を表1に示す。
乳酸系重合体1(カーギル・ダウ社製「NatureWorks4050」、L−乳酸/D−乳酸=94.5/5.5、質量平均分子量:20万)45質量%、乳酸系重合体2(カーギル・ダウ社製「NatureWorks4060」、L−乳酸/D−乳酸=88.0/12.0、質量平均分子量20万)45質量%、脂肪族ポリエステルであるポリブチレンサクシネート/アジペート(商品名:ビオノーレ#3003 :昭和高分子製)10質量%の混合樹脂を押出機にて190〜210℃で混練りし、200℃でTダイより溶融押出しし、溶融体を約36℃のキャスティングロールにて急冷し、未延伸シートを得た。この未延伸シートを長手方向に60℃で1.02倍のロール延伸、次いで、幅方向にテンターにて75℃で4.0倍延伸し、約50μmの熱収縮フィルムを得た。得られた熱収縮フィルムの評価結果を表1に示す。
乳酸系重合体(カーギル・ダウ社製「NatureWorks4050」、L−乳酸/D−乳酸=94.5/5.5、質量平均分子量:20万)を押出機にて190〜210℃で混練りし、200℃でTダイより溶融押出しし、溶融体を約36℃のキャスティングロールにて急冷し、未延伸シートを得た。この未延伸シートを長手方向に60℃で1.02倍のロール延伸、次いで、幅方向にテンターにて78℃で4.0倍延伸し、約50μmの熱収縮フィルムを得た。得られた熱収縮フィルムの評価結果を表1に示す。
実施例2と同じ構成の樹脂を同様の方法で未延伸シートを得た。この未延伸シートを長手方向に60℃で1.02倍のロール延伸、次いで、幅方向に63℃で5.0倍延伸し、厚さ50μmの熱収縮フィルム(積層比:5μm/40μm/5μm)を得た。得られた熱収縮フィルムの評価結果を表1に示す。
乳酸系重合体1(カーギル・ダウ社製「NatureWorks4050」、L−乳酸/D−乳酸=94.5/5.5、質量平均分子量:20万)45質量%、乳酸系重合体2(カーギル・ダウ社製「NatureWorks4060」、L−乳酸/D−乳酸=88.0/12.0、質量平均分子量20万)45質量%、脂肪族ポリエステルであるポリブチレンサクシネート/アジペート(昭和高分子製「ビオノーレ3003」、融点:94℃、ガラス転移温度:−45℃)10質量%からなる樹脂を中間層として、前記乳酸系重合体1を40質量%、前記乳酸系重合体2を60質量%とした混合樹脂(粒径1.6μmのアルミナシリカが0.15%添加されている)を外層原料として、中間層、外層の混合原料を別々の押出機にて190℃〜210℃にて混練し、200℃でTダイ内で合流させ、表層/中間層/裏層の2種3層構造からなる溶融体を約36℃のキャスティングロールにて急冷し、未延伸シートを得た。この未延伸シートを長手方向に60℃で1.02倍のロール延伸、次いで、幅方向に76℃で4倍延伸し、厚さ50μmの熱収縮フィルム(積層比:6μm/38μm/6μm)を得た。得られた熱収縮フィルムの評価結果を表1に示す。
比較例2と同じ構成の樹脂を同様の方法で未延伸シートを得た。この未延伸シートを長手方向に60℃で1.02倍のロール延伸、次いで、幅方向に76℃で3.0倍延伸し、厚さ50μmの熱収縮フィルム(積層比:6μm/38μm/6μm)を得た。得られた熱収縮フィルムの評価結果を表1に示す。
テレフタル酸32.4kg、エチレングリコール14.5kg、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量1000)12.5kgを原料とし、触媒および助触媒として、テトラブトキシチタネート3.2g、正リン酸1.3g、酢酸コバルト10.0gを使用し、平均粒径2.4μmの無定形シリカ(富士シリシア社製「サイリシア320」)50gを使用し、270℃、400Paでの直接重縮合法により共重合ポリエステル樹脂を得た。共重合ポリエステル樹脂は、重縮合槽よりストランド状に抜き出し、冷却後、ペレタイザーでカットすることによりペレット形状で回収した。得られた共重合ポリエステル樹脂の固有粘度は0.79、ポリテトラメチレンエーテルグリコールの共重合量は19.8質量%であった。そして、押出機により、上記の樹脂をTダイ口金から、真空ベントを引きつつ冷却ロール上に押出し、幅150mm厚さ0.20mmのシートを得た。その後、上記シートをT.M.Long社製「フィルムストレッチャー」を標準仕様にて使用し、延伸温度56℃、延伸速度3000%/分でキャスティング押出方向に対して垂直方向に4倍延伸を行い、厚さ50μmの熱収縮性フィルムを得た。得られた熱収縮フィルムの評価結果を表1に示す。
以下の共重合ポリエステル樹脂Aと共重合ポリブチレンテレフタレート樹脂Bを75:25の割合で混合して原料樹脂とし、延伸温度を60℃に変更した以外は、比較例4と同様の方法でシート化および延伸を行い熱収縮性フィルムを得た。得られた熱収縮フィルムの評価結果を表1に示す。
ジカルボン酸成分がテレフタル酸、ジオール成分がエチレングリコールであり、共重合成分がイソフタル酸10.8モル%(全ジカルボン酸成分に対する割合)と1,4−シクロヘキサンジメタノール19.2モル%(全ジオール成分に対する割合)である共重合ポリエステル樹脂に平均粒径2.4μmの無定形シリカ(富士シリシア社製「サイリシア320」)を0.3質量%加えて調製した。
ジカルボン酸成分がテレフタル酸、ジオール成分が1,4−ブタンジオールであり、共重合成分がイソフタル酸7.5モル%(全ジカルボン酸成分に対する割合)とポリテトラメチレンエーテルグリコール(数平均分子量1000)8質量%(全ジオール成分に対する割合)である。
なお、特に実施例1,2は、1000Wの電子レンジにて3分間加熱した場合においても、全く弁当箱の潰れはなく、実施例3,4に比較しても優れたものであった。
Claims (4)
- 乳酸系重合体を主成分とする熱収縮性フィルムであって、少なくとも一方向において80℃温水に浸けた際の、10秒間での収縮率が30%以上かつ60%未満であり、80℃シリコンオイル中における1分後の収縮応力が5MPa未満であり、かつ、電子レンジで内容物と供に加熱される食品容器の結束帯として用いられることを特徴とする熱収縮性フィルム。
- 前記乳酸系重合体は、D乳酸とL乳酸の構成割合が98:2〜85:15又は2:98〜15:85であることを特徴とする請求項1に記載の熱収縮性フィルム。
- 乳酸系重合体と、乳酸系重合体以外の脂肪族ポリエステル樹脂と、可塑剤とを含有する中心層を備え、その外側に、乳酸系重合体を90質量%以上含有する外側層を積層してなる構成を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱収縮性フィルム。
- 前記脂肪族ポリエステル樹脂が、0℃以下にガラス転移温度が少なくとも一つ有するものであり、前記中心層におけるその含有量が10〜25質量%であることを特徴とする請求項3に記載の熱収縮性フィルム。
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