JPH09172863A - きのこ栽培設備およびきのこ栽培方法 - Google Patents

きのこ栽培設備およびきのこ栽培方法

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Publication number
JPH09172863A
JPH09172863A JP7334377A JP33437795A JPH09172863A JP H09172863 A JPH09172863 A JP H09172863A JP 7334377 A JP7334377 A JP 7334377A JP 33437795 A JP33437795 A JP 33437795A JP H09172863 A JPH09172863 A JP H09172863A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
mushroom
chamber
room
cultivation
Prior art date
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Pending
Application number
JP7334377A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasutaka Tani
靖孝 谷
Katsunori Ito
勝則 伊藤
Han Uemura
範 植村
Hideo Yamamoto
秀雄 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daifuku Co Ltd
Original Assignee
Daifuku Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 きのこ栽培容器は、複数本がコンテナに収納
されて、全てコンテナ単位で取り扱われるため、きのこ
栽培容器の移動、搬送、培養保管は効率よく行えず、栽
培室における栽培は、温度や湿度などの環境条件が不均
一であり、生育に不揃いが生じる。 【解決手段】 培養室40においては、パレット16の単位
で格納して効率のよい培養を行う。栽培室110 において
は、コンテナ15の単位で格納して、各きのこ栽培容器10
に対し、温度や湿度などの環境条件を均等にし、充分な
空気供給を行い、以て生育を支障なく行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばきのこ栽
培容器を使用して、えのきたけやしめじなどのきのこを
栽培するのに採用されるきのこ栽培設備およびきのこ栽
培方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえばえのきたけの栽培は、図
20に示す工程で行われていた。まず、原料のおがくずに
コメぬかと水を混合し攪拌して培養基を作り、その培養
基をきのこ栽培容器に詰めたのち施栓する。次いで、雑
害菌の発生を防止するために、培養基(きのこ栽培容
器)を殺菌釜で殺菌し、そして殺菌された培養基を冷却
したのち、この培養基に種菌を接種させる。この種菌接
種されたきのこ栽培容器を培養室で培養させ、きのこ栽
培容器内の培養基に菌糸が繁殖されると、菌掻きにより
古い種菌を取り除く。
【0003】次に、芽出し室での芽出しにより子実体を
形成し、均し室で均したのち、抑制室で、子実体の茎や
傘の大きさを揃え高品質の子実体を作る。そして、えの
きたけがきのこ栽培容器から外に垂れ下がることを防ぐ
ため、容器口にロー紙などを巻いたのち、生育室で、茎
を伸ばすように育成し、収穫する。この収穫されたえの
きたけは、包装され、梱包されたのち出荷される。また
収種が終了したきのこ栽培容器は、その中から不用にな
った培養基を掻きだして再利用する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
構成によると、きのこ栽培容器は、複数本がコンテナに
収納された状態で、全てコンテナ単位で取り扱われるた
め、きのこ栽培容器の移動、搬送、培養保管は効率よく
行えず、また栽培室における栽培は、温度や湿度などの
環境条件が不均一であることから、生育に不揃いが生じ
るなどの問題がある。
【0005】そこで本発明のうち請求項1記載の発明
は、培養室における培養はパレット単位で効率よく行
え、また栽培室における栽培は、温度や湿度などの環境
条件を均等として行えるきのこ栽培設備を提供すること
を目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1記載のきのこ栽培設備
は、きのこ栽培容器内の培養基に種菌の接種を行う種菌
接種室と、この種菌接種室からのきのこ栽培容器を複数
収納したコンテナを段積みしたパレットを格納する培養
室と、培養期間を終えた状態でパレットを培養室から取
り出したのち段ばらししたコンテナのきのこ栽培容器に
対し菌掻きを行う菌掻き部と、菌掻き部からのコンテナ
を格納する栽培室とからなることを特徴としたものであ
る。
【0007】したがって請求項1の発明によると、培養
室においては、パレット単位で格納して効率のよい培養
を行え、また栽培室においては、コンテナ単位で格納し
て、各きのこ栽培容器に対し、温度や湿度などの環境条
件を均等にし得るとともに、充分な空気供給を行え、以
て生育を支障なく行える。
【0008】また本発明の請求項2記載のきのこ栽培設
備は、上記した請求項1記載の構成において、培養室
に、きのこ栽培容器を複数収納したコンテナを段積みし
たパレットを格納自在な移動棚装置を設けたことを特徴
としたものである。
【0009】したがって請求項2の発明によると、培養
室では、移動棚装置によりパレット単位で効率よく格納
し得、さらに移動棚の移動により、培養室内の空気を攪
拌して、室内の温度や湿度を均一化し得る。
【0010】そして本発明の請求項3記載のきのこ栽培
設備は、上記した請求項2記載の構成において、移動棚
装置を、上下方向ならびに左右方向に複数の格納部を有
する複数の移動棚と、その移動により移動棚の前面側に
形成された通路内で走行自在な出し入れ装置とにより構
成したことを特徴としたものである。
【0011】したがって請求項3の発明によると、複数
の移動棚と出し入れ装置との移動に伴い、さらに室内の
空気を攪拌し得る。さらに本発明の請求項4記載のきの
こ栽培設備は、上記した請求項1記載の構成において、
栽培室は、芽出し、均し、抑制を行う生育室部と、紙巻
き後の生育を行う発茸室部とからなり、両室部に回転棚
装置を設け、これら回転棚装置は、コンテナを支持自在
なゴンドラ群を、上下方向の蛇行経路部を有する無端経
路上で循環移動させるべく構成したことを特徴としたも
のである。
【0012】したがって請求項4の発明によると、生育
室部や発茸室部においては、回転棚装置によりコンテナ
単位で格納し得る。またゴンドラ群が蛇行経路部を移動
することで、生育室部や発茸室部の室内を攪拌し、室内
の温度や湿度を均一化している。
【0013】しかも本発明の請求項5記載のきのこ栽培
設備は、上記した請求項4記載の構成において、回転棚
装置の無端経路は、上下方向の蛇行経路部を、両室部の
コンテナ出し入れ口部側を前部として前後の複数箇所に
有することを特徴としたものである。
【0014】したがって請求項5の発明によると、複数
の蛇行経路部により、生育室部や発茸室部の室内の攪拌
をより充分に行える。また本発明の請求項6記載のきの
こ栽培設備は、上記した請求項4記載の構成において、
回転棚装置は、保管中も循環移動すべく構成したことを
特徴としたものである。
【0015】したがって請求項6の発明によると、保管
中に、生育室部や発茸室部の室内における温度や湿度な
どの環境条件を、各きのこ栽培容器に対して均等にし得
る。そして本発明の請求項7記載のきのこ栽培設備は、
上記した請求項4記載の構成において、発茸室部に設け
た回転棚装置の蛇行経路部は、生育室部に設けた回転棚
装置の蛇行経路部に対して、上下の経路間隔を大に設定
したことを特徴としたものである。
【0016】したがって請求項7の発明によると、生育
室部では高密度で格納し得、また発茸室部では生育に支
障がない状態格納し得る。さらに本発明の請求項8記載
のきのこ栽培設備は、上記した請求項1記載の構成にお
いて、栽培室は抑制戻り室部を並設しており、栽培室か
ら取り出したのち生育を選別し、生育不良のコンテナを
抑制戻り室部に戻すことを特徴としたものである。
【0017】したがって請求項8の発明によると、栽培
中に生育を選別して、生育不良のコンテナを抑制戻り室
部に戻すことにより、栽培室の生育を揃え得るととも
に、生育不良物は抑制戻り室部で別個に生育管理し得
る。
【0018】しかも本発明の請求項9記載のきのこ栽培
設備は、上記した請求項1記載の構成において、栽培室
に、コンテナを支持して循環移動させる回転棚装置を設
け、前記栽培室の出し入れ口部の外側に、搬入コンベヤ
装置と搬出コンベヤ装置とを、いずれかを上位として上
下方向で並設するとともに、これらコンベヤ装置の遊端
は作業部側に位置させ、前記出し入れ口部に、コンテナ
挿入装置とコンテナ取り出し装置とを設けたことを特徴
としたものである。
【0019】したがって請求項9の発明によると、作業
部側と回転棚装置との間でのコンテナの移動を自動的に
行えるとともに、低温である栽培室の外に作業部を位置
できて好適な環境下で各種作業を行える。また、作業
後、再び栽培室に戻す場合、入出庫を同時に行えるの
で、選別作業部側のストレージ部を不要にし得る。
【0020】また本発明の請求項10記載のきのこ栽培設
備は、上記した請求項1記載の構成において、種菌接種
室で接種した種菌の種類と種菌の仕入れ先との少なくと
も一方を、きのこ栽培容器の搬送単位あるいはロットに
対応させて管理する管理手段を設けたことを特徴とした
ものである。
【0021】したがって請求項10の発明によると、種菌
の種類や種菌の仕入れ先に応じて生育のデータなどを蓄
積し、追跡調査を行える。そして本発明の請求項11記載
のきのこ栽培方法は、種菌接種室にて、きのこ栽培容器
に詰め込んだ培養基に種菌の接種を行い、このきのこ栽
培容器を複数収納したコンテナを段積みしたパレットを
培養室の移動棚装置に格納し、移動棚装置は、各別に移
動自在な複数の移動棚の移動により移動棚の前面側に形
成された通路内で出し入れ装置を走行させてパレットの
出し入れを行い、そして出し入れ装置を退避させたのち
通路幅を各移動棚間に均等状に分配すべく移動棚群を展
開させて培養を行い、次いで培養期間を終えた状態でパ
レットを培養室から取り出したのちコンテナを段ばらし
し、そして各コンテナを菌掻き部に搬送して、この菌掻
き部においてきのこ栽培容器に対し菌掻きを行い、次い
でコンテナを栽培室に入れて芽出しにより子実体を形成
したのち生育させ、その後にコンテナを栽培室から取り
出すことを特徴としたものである。
【0022】したがって請求項11の発明によると、きの
こ栽培容器をパレット単位で培養室の移動棚装置に格納
し得、移動棚群の移動と出し入れ装置の走行・作動によ
りパレットの出し入れを行え、移動棚群を展開させ、隣
接した移動棚間にそれぞれ同等の隙間を形成すること
で、棚内の空気の流通を良くして、棚に格納されている
きのこ栽培容器に対し、温度や湿度などの環境条件を均
等にし得る。
【0023】さらに本発明の請求項12記載のきのこ栽培
方法は、種菌接種室にて、きのこ栽培容器に詰め込んだ
培養基に種菌の接種を行い、このきのこ栽培容器を複数
収納したコンテナを段積みしたパレットを培養室の移動
棚装置に格納し、移動棚装置は上下方向に複数の格納部
を有し、培養期間中においてパレットの格納位置を上下
で入れ替え、そして培養期間を終えた各コンテナを菌掻
き部に搬送して、この菌掻き部においてきのこ栽培容器
に対し菌掻きを行い、次いでコンテナを栽培室に入れて
芽出しにより子実体を形成したのち生育させ、その後に
コンテナを栽培室から取り出すことを特徴としたもので
ある。
【0024】したがって請求項12の発明によると、移動
棚群の移動と出し入れ装置の走行・作動により、培養期
間中においてパレットの格納位置を上下で入れ替えるこ
とにより、室内上下の温度差に対応して、均一な培養を
行える。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
えのきたけの栽培に採用した状態として図1〜図19に基
づいて説明する。
【0026】きのこ栽培は、図1に示すように、たとえ
ば構築物内で行われ、この構築物内に、大きく分けて、
培養基処理設備5と、種菌接種室へのきのこ栽培容器供
給設備6と、きのこ栽培設備20と、きのこ収穫設備7と
が、好適に配置されることにより構成される。
【0027】たとえば一階1に設けられた培養基処理設
備5においては、使用済培養基の入っているきのこ栽培
容器から使用済培養基が掻き出され、そして空のきのこ
栽培容器に対して新たな培養基が仕込まれる。
【0028】たとえば一階1に設けられたきのこ栽培容
器供給設備6においては、新たな培養基が仕込まれたき
のこ栽培容器が培養基処理設備5から搬入され、そして
きのこ栽培容器は、加熱殺菌されたのち放冷(冷却)さ
れ、次いで種菌接種室でキャップが外され(開栓され)
て、その培養基に種菌が接種されたのち、キャップが被
せられ(施栓され)る。
【0029】たとえば一階1から上階に亘って、すなわ
ち一階1、二階2、三階3、四階4に亘って設けられた
きのこ栽培設備20においては、きのこ栽培容器供給設備
6から供給されたきのこ栽培容器が使用されて、その一
階1においては、培養と菌掻きなどが行われ、そして二
〜四階2,3,4においては、均し、抑制、生育などが
行われる。
【0030】たとえば一階1に設けられたきのこ収穫設
備7においては、きのこ栽培容器を使用して生育された
きのこが、このきのこ栽培容器から刈り取られ、そして
きのこの計量、包装、梱包などが行われたのち、出荷さ
れる。
【0031】図2に示すように、きのこ栽培容器10はた
とえば瓶形状であって、その内部に培養基13を入れるこ
とができ、また上端開口部11に対してはキャップ12が着
脱自在に設けられる。そして複数本(図では16本)のき
のこ栽培容器10がコンテナ15内に整然と収納され、以て
コンテナ15の単位で取り扱える。
【0032】このようなコンテナ15は図4に示すよう
に、パレット16に段積みされる。すなわちパレット16上
に四個のコンテナ15が、隣接間に隙間17を形成した(図
8参照)状態で載置され、そして各コンテナ15上にそれ
ぞれ複数段に段積みされる。その際に段積みは、下段の
コンテナ15に収納されたきのこ栽培容器10群の上面間、
すなわちキャップ12の上面間に、上段のコンテナ15の下
面が当接されることで行われる。これによりコンテナ15
群をパレット16の単位で取り扱える。
【0033】以下に、きのこ栽培容器供給設備6から供
給されたきのこ栽培容器10を使用してきのこの栽培を行
ったのち、このきのこ栽培容器10をきのこ収穫設備7へ
供給するきのこ栽培設備20を図1、図5〜図18に基づい
て説明する。
【0034】図5、図6に示すように、一階1には、き
のこ栽培容器10に詰め込んだ培養基13に種菌の接種を行
う種菌接種室21が配設され、この種菌接種室21内を通し
てコンテナ15を取り扱う第1搬送手段22が配設されてい
る。すなわち第1搬送手段22は複数のコンベヤ装置23に
より形成され、その第1搬送経路24は、始端部側では単
線の状態で種菌接種室21内に入り、そして種菌接種室21
内で複数に分岐されたのち、再び合流されて終端部側で
は単線の状態で種菌接種室21内から出て行き、以て中間
部では複数の分岐経路部が平行に形成される。
【0035】前記第1搬送手段22における分岐経路部に
種菌接種部25が形成され、そして種菌接種部25の各分岐
経路部には、それぞれ自動式のキャップ開閉装置26と、
自動式の種菌接種装置27とが設けられる。なお種菌接種
室21は囲壁体28により形成され、そしてクリーンルーム
化されている。
【0036】種菌接種室21の外において、前記第1搬送
手段22の終端部に対向してコンテナ15をパレット16上に
段積みさせる段積み部30が設けられ、ここで段積み部30
は、第1搬送手段22で搬送されてきたコンテナ15をパレ
ット16に段積みさせ、所定数(所定段)の段積みを行っ
たのちパレット搬出コンベヤ装置31に供給すべく構成さ
れている。なお前記段積み部30に終端部を対向させてパ
レット搬入コンベヤ装置32が配設され、このパレット搬
入コンベヤ装置32中には、段積みされたパレット16群を
段ばらしさせるパレット段ばらし部33が設けられる。
【0037】その搬送経路の中間に、前記パレット搬出
コンベヤ装置31の終端部とパレット搬入コンベヤ装置32
の始端部とが対向される第2搬送手段35が設けられる。
この第2搬送手段35は、床側レール36に支持案内されて
往復走行自在な自走車37などを使用した形式が採用さ
れ、この自走車37にはフォーク形式の移載装置38が設け
られている。
【0038】そして自走車37は、その走行経路により形
成される第2搬送経路39の中間に前記パレット搬出コン
ベヤ装置31の終端部を臨ませることで、このパレット搬
出コンベヤ装置31の終端部に達したパレット16を移載装
置38によって受け取るように構成されている。さらに第
2搬送経路39の中間に前記パレット搬入コンベヤ装置32
の始端部を臨ませることで、自走車37は、このパレット
搬入コンベヤ装置32の始端部に対して、段積みされたパ
レット16群を渡すように構成されている。なお第2搬送
経路39の端部に対向されてパレット群搬入装置(図示せ
ず。)が設けられている。
【0039】前記種菌接種室21からのパレット16は、き
のこ栽培容器10を複数収納したコンテナ15を段積みして
おり、このようなパレット16を格納する培養室40が設け
られる。すなわち培養室40は、前記第2搬送経路39を挟
んで、一側方に二室、他側方に一室との合計三室(複数
室)が配設され、それぞれ密閉自在な囲壁体41により区
画形成されている。
【0040】各培養室40内には、パレット16を格納自在
な移動棚装置50が設けられる。すなわち図5〜図10にお
いて、床上には前後方向51に一対の前後部固定棚52が立
設され、これら前後部固定棚52間に、複数本のレール53
に支持案内されて前後部固定棚52間の方向で共通の一定
経路54上において前後方向51に往復移動自在な4台(複
数台)の移動棚55が配設されている。
【0041】各移動棚55は、下部フレーム体56と、この
下部フレーム体56の上部に前後方向51で一対に設けられ
た棚部57とにより構成される。前記下部フレーム体56の
両側部には、それぞれ前後方向51で二個(複数個)のつ
ば付き車輪58が設けられ、また中間部にはそれぞれ前後
複数個のつば無し車輪59が設けられる。そして各移動棚
55は、レール53上に車輪58,59を介して載置されること
で、一定経路54上において前後方向51で各別に往復移動
自在となる。
【0042】両棚部57は、前記下部フレーム56の両側部
から立設される側支柱60が前後方向51で複数本配設され
るとともに、中間部の複数箇所から立設される中間支柱
61が前後方向51で合計4本(複数本)配設される。そし
て各支柱60,61の左右方向62で相対向した面間が、上下
方向で複数段の左右材63により連結され、以て下部フレ
ーム体56と各支柱60,61ならびに左右材63とによって、
上下方向64ならびに左右方向62に複数の格納部65が区画
形成されている。
【0043】各格納部65は、それぞれ前記パレット16を
格納自在に構成されている。なお前後部固定棚52にも、
前記移動棚55と同様にして上下方向64ならびに左右方向
62に複数の格納部69が区画形成されている。
【0044】各移動棚55には往行用モータ(駆動装置の
一例)66と復行用モータ(駆動装置の一例)67が搭載さ
れ、これらモータ66,67が、無端伝動体などを介してつ
ば無し車輪59に連動連結されることで、各移動棚55は一
定経路54上において、前後方向51で各別に強制的に往復
移動自在に構成される。
【0045】その際に各移動棚55の往復移動により、移
動棚55間、または移動棚55と前後固定棚52との間、すな
わち移動棚55の前面側に一つの内側荷役通路(通路)68
が形成され、そして内側荷役通路68の幅は、この内側荷
役通路68内において出し入れ装置70が走行自在でかつ荷
役自在に構成されている。
【0046】前記出し入れ装置70は、内側荷役通路68内
における床上に敷設された床側レール71に支持案内され
かつ前後部固定棚52や移動棚55の上部からの支持部材72
に支持された天井側レール73に案内されて走行経路74上
を走行自在であって、下部の走行機体75と、この走行機
体75から立設されたポスト76と、このポスト76側に昇降
案内されるキャレッジ77と、このキャレッジ77上に横方
向出退自在に設けられた出し入れ具(フオーク)78など
により構成されている。
【0047】前記培養室40内で、前後部固定棚52や移動
棚55群の端部外方、すなわち第2搬送手段35側の端部外
方には、トラバーサー80が走行自在な外側荷役通路85が
形成され、前記トラバーサー80は、前記出し入れ装置70
が乗り込み自在に構成されている。
【0048】すなわちトラバーサー80は、外側荷役通路
85内における床上に敷設されたガイドレール86に支持案
内されて前記走行経路74とは直交状の走行経路87上で走
行自在な下部の走行台車81と、この走行台車81上に敷設
されかつ前記床側レール71の端部に接続自在な台車側レ
ール82と、出し入れ装置70の横倒などを防止するために
走行台車81上に配設された保持枠体83などにより構成さ
れている。
【0049】前記培養室40内で、一方の前後部固定棚52
の端部外方には荷捌き装置88が配設されている。この荷
捌き装置88は、たとえば正逆駆動自在なコンベヤ形式で
あって、前記囲壁体41に形成されかつ開閉自在な出入口
42を通して配設されている。そして荷捌き装置88に対し
て、前記自走車37やトラバーサー80内の出し入れ装置70
が、パレット16を受け渡し自在に構成されている。以上
の52〜88により移動棚装置50が構成される。
【0050】図5、図7に示すように、前記一階1にお
ける培養室40外には、この培養室40での培養期間を終え
たパレット16を培養室40から取り出したのち、このパレ
ット16からコンテナ15を段ばらしし、そして各コンテナ
15を菌掻き部90に搬送する搬送手段が設けられる。
【0051】すなわち前記第2搬送手段35の中間部に始
端を対向させて第3搬送手段91が配設され、この第3搬
送手段91はコンベヤ装置92により構成され、以て第3搬
送経路93が形成される。前記第3搬送手段91の始端近く
にはコンテナ段ばらし部94が配設され、また終端近くに
はパレット段積み部95が配設されている。なお第3搬送
手段91の終端に達した段積みパレットは、たとえばフォ
ークリフトやコンベヤ装置(図示せず。)によりきのこ
収穫設備7へ搬送され、収穫済のコンテナ15の搬送に使
用される。
【0052】前記コンテナ段ばらし部94とコンテナ段積
み部95との間に、コンテナ15の搬送を行う第4搬送手段
100 が配設されている。この第4搬送手段100 は複数の
コンベヤ装置101 を組み合わせることにより構成され、
以て分岐されかつ合流される第4搬送経路102 が形成さ
れる。そして第4搬送経路102 の中間で直線状に形成さ
れた経路部分の三箇所(複数箇所)には、この菌掻き部
90においてきのこ栽培容器10に対し菌掻きを行うための
菌掻き用諸装置103 が配設されている。以上の91〜103
により菌掻き部90が構成される。
【0053】前記菌掻き装置90からのコンテナ15を二階
2〜四階4に搬送するために、一階1〜四階4に亘って
搬入側垂直搬送機105 が設けられ、そして第4搬送手段
100におけるコンベヤ装置101 の終端部が搬入側垂直搬
送機105 の一階部分に接続されている。なお別の箇所に
おいては、一階1〜四階4に亘って搬出側垂直搬送機
(後述する。)106 が設けられている。
【0054】図1、図12〜図17に示すように、前記二階
2〜四階4には、前記菌掻き部90からのコンテナ15が格
納される栽培室110 が設けられる。すなわち二階2〜四
階4は、それぞれ囲壁体111 により八室部(複数室部)
に区画され、中央部分に搬送用空所112 を形成した状態
で四室部ずつ振り分けて配設されている。そして各室部
を区画する囲壁体111 には、搬送用空所112 側にコンテ
ナ出し入れ口部113 が形成されるとともに、このコンテ
ナ出し入れ口部113 には開閉扉114 が設けられている。
また室部群の側方には、前記搬送用空所112 に連通した
選別作業部(作業部の一例)115 が形成されている。
【0055】前記二階2の八室部のうちの二室部と、三
階3の八室部のうちの七室部と、四階4の八室部のうち
の七室部とは、芽出し、均し、抑制を行う生育室部117
に形成され、そして三階3と四階4の残りの各一室部
は、生育戻り室部(抑制戻り室部)117Aに形成されて
いる。また前記二階2の残りの六室部のうちの五室部は
紙掛け後の生育を行う発茸室部118 に形成され、さらに
残った一室部は発茸戻り室部(抑制戻り室部)118Aに
形成されている。
【0056】前記各室部117 ,117A,118 ,118Aに
は、それぞれコンテナ15を支持して循環移動させる回転
棚装置120 が設けられる。これら回転棚装置120 は同様
な構成であって、コンテナ出し入れ口部113 側を前部と
して、フレーム121 の左右側部に回転自在に支持された
それぞれ複数の輪体122 と、これら輪体122 を介して張
設された左右一対のチェーン(無端回動体の一例)123
と、左右のチェーン123間に取り付けられた多数のゴン
ドラ124 と、中央部寄りの輪体122 に連動された回転駆
動装置125 などによって構成されている。
【0057】これによりゴンドラ124 は無端経路126 で
循環移動されるべく構成されるが、その際に無端経路12
6 は、上下方向の蛇行経路部126A,126Bが前後の二箇
所(複数箇所)に形成されるように、各輪体122 が配設
されている。
【0058】前記ゴンドラ124 は、左右方向で長い板状
の受け板127 と、この受け板127 の左右両端から立設さ
れた側板128 とにより、上面ならびに前後面が開放され
た棚枠状に形成され、その受け板127 上に前記コンテナ
15が、前後二列(複数列)でかつ左右複数行で支持され
る。そしてチェーン123 側からの連結ピン129 に、前記
側板128 が相対回動自在に連結されるとともに、両側の
前後に遊転自在に取り付けられたガイド輪130 が、フレ
ーム121 側に配設されたガイドレール131 に支持案内さ
れるべく構成されている。
【0059】その際に、発茸室部118 や発茸戻り室部11
8Aに設けられた回転棚装置120 の蛇行経路部126A,12
6Bにおける上下の経路間隔Hは、生育室部117 や生育
戻り室部117Aに設けられた回転棚装置120 の蛇行経路
部126A,126Bにおける上下の経路間隔hに対して大
に、すなわちH>hに設定されている。以上の121 〜13
1 により回転棚装置120 が構成される。
【0060】前記出し入れ口部113 の外側、すなわち搬
送用空所112 には、空所幅方向で振り分けた一対の搬入
コンベヤ装置135 と、空所幅方向で振り分けた一対の搬
出コンベヤ装置136 とが、搬入コンベヤ装置135 を上位
として上下方向で並設されている。これらコンベヤ装置
135 ,136 はストレージ可能な駆動ローラコンベヤ形式
であって、それぞれの遊端は前記選別作業部115 側に位
置されている。
【0061】各出し入れ口部113 には、搬入コンベヤ装
置135 に対向されるコンテナ挿入装置140 と、搬出コン
ベヤ装置136 に対向されるコンテナ取り出し装置150 と
が設けられる。
【0062】前記コンテナ挿入装置140 は、搬出コンベ
ヤ装置136 の上方においてコンベヤ幅方向に配置される
スクリューシリンダー装置141 と、このスクリューシリ
ンダー装置141 の作動部142 に取り付けられた押し込み
体143 などにより構成されている。そして出し入れ口部
113 の前後には中継ローラ144 が配設されている。
【0063】またコンテナ取り出し装置150 は、各室部
117 ,117A,118 ,118A内でかつ出し入れ口部113 の
部分に配設された前後方向の多段シリンダー装置151
と、この多段シリンダー装置151 の前向きのピストンロ
ッド152 に連結された可動フレーム153 と、この可動フ
レーム153 に取り付けられた複数本の昇降用シリンダー
装置154 と、これら昇降用シリンダー装置154 の下向き
のピストンロッド155 に連結された昇降フレーム156
と、この昇降フレーム156 に取り付けられた引き出し体
157 などにより構成されている。そして出し入れ口部11
3 の前後には中継ローラ158 が配設されている。
【0064】図12、図18に示すように、前記二階2〜四
階4の各作業部115 には、生育室部117 からコンテナ15
を取り出したのち生育を選別し、生育合格のコンテナ15
を生育室部117 に戻すとともに、生育不良のコンテナ15
を生育戻り室部117Aに戻すための、第5搬送手段160
と選別作業台167 とが設けられている。
【0065】すなわち第5搬送手段160 は、その始端が
搬入側垂直搬送機105 に接続されかつ終端部分が搬入コ
ンベヤ装置135 の始端に接続される供給コンベヤ装置16
1 と、その始端部分が搬出コンベヤ装置136 の終端に接
続されかつ終端が搬出側垂直搬送機106 に接続される取
出しコンベヤ装置162 と、取出しコンベヤ装置162 の中
間部に対して側方から対向された前記選別作業台167 の
下方から供給コンベヤ装置161 の始端側方部分とに亘っ
て配設される戻しコンベヤ装置163 と、この戻しコンベ
ヤ装置163 の終端と供給コンベヤ装置161 の始端部分と
に亘って配設される移載手段(コンベヤ装置など)164
とからなり、以て循環状の第5搬送経路165 が形成され
る。
【0066】図5に示すように前記きのこ収穫設備7に
は、一部の経路が収穫搬送に兼用される第6搬送手段17
0 が配設される。この第6搬送手段170 はストレージコ
ンベヤ装置171 により構成され、以て第6搬送経路172
が形成される。そして第6搬送経路172 の中間部から終
端部の一側方に紙掛け作業部173 が設けられる。この紙
掛け作業部173 には、第6搬送経路172 の方向における
複数箇所(図では6箇所)に紙掛け作業台174 などが設
けられ、これら紙掛け作業台174 は、ストレージコンベ
ヤ装置171 から降ろしたコンテナ15を載置自在に構成さ
れる。
【0067】前記紙掛け作業部173 を中にして、第6搬
送手段170 とは反対側(他側方)に第7搬送手段175 が
配設され、この第7搬送手段175 は複数のコンベヤ装置
176により第7搬送経路177 が形成されるとともに、そ
の終端が前記搬入側垂直搬送機105 に接続されている。
なお第6搬送手段170 を中にして、前記紙掛け作業部17
3 側とは反対側にきのこ刈り取り部179 などが配設され
ている。
【0068】上記した実施の形態において、培養室40、
生育室部117 、生育戻り室部117A、発茸室部118 、発
茸戻り室部118Aは、全て換気されており、また、えの
きたけ栽培に応じて、温度、湿度、日数(時間)が管理
されている。
【0069】すなわち培養室40は、温度約15℃、湿度約
75%に制御されており、また培養期間は約20日に設定さ
れている。そして生育室部117 は、温度約15℃、湿度約
90%に制御されて約5日で芽出しされ、温度約8℃、湿
度約80%に制御されて約3日で均しされ、温度約4℃、
湿度約80%に制御されて約9日で抑制されている。さら
に発茸室部118 は、温度約7℃、湿度約75%に制御され
て生育されており、また育成期間は約7日に設定されて
いる。なお生育戻り室部117Aや発茸戻り室部118Aは別
管理されている。
【0070】一階1には管理・制御室180 が設けられ、
この管理・制御室180 には、前記種菌接種室21で接種し
た種菌の種類と種菌の仕入れ先との少なくとも一方を、
きのこ栽培容器10の搬送単位あるいはロットに対応させ
て管理する管理手段181 が設けられている。この管理手
段181 はコンピュータなどからなる。また管理・制御室
180 には、コンピュータなどからなる制御手段182 が設
けられ、以て設備全体の制御を行っている。
【0071】以下に、上記した実施の形態における作用
を説明する。図2に示すように、培養基処理設備5にお
いて、培養基13が仕込まれ、キャップ12が被せられたの
ちコンテナ15に収納されたきのこ栽培容器10は、きのこ
栽培容器供給設備6において、培養基13が加熱殺菌され
たのち放冷(冷却)されて種菌接種室21に搬入される。
【0072】すなわち 図1、図5、図6において、コ
ンテナ15は、第1搬送経路24のコンベヤ装置23によって
搬送され、種菌接種室21内に入って行く。この種菌接種
室21に搬入されたコンテナ15は、複数の分岐経路部に適
宜に分岐されたのち種菌接種部25に停止される。そして
種菌接種部25においては、まずキャップ開閉装置26によ
り各きのこ栽培容器10からキャップ12が同時に外され
(開栓され)、次いで種菌接種装置27により各きのこ栽
培容器10の培養基13に種菌が接種され、その後にキャッ
プ開閉装置26により各きのこ栽培容器10にキャップ12が
同時に被せられ(施栓され)る。そしてコンテナ15は、
種菌接種室21から搬出されて段積み部30へと搬送され
る。
【0073】以上により、きのこ栽培容器10群は、殺菌
し冷却したのち種菌を接種させるまでの間の搬送を、人
手を介さず全自動式で行え、さらに種菌接種は、雑害菌
がきのこ栽培容器10に入り難い状態で行えて、後の生育
を良好にし得る。
【0074】段積み部30へと搬送されたコンテナ15は、
この段積み部30におけるパレタイザ作用によって、パレ
ット搬入装置32から搬入されたパレット16に対して所定
段数に段積みされる。その際に段積みは、隣接間に隙間
17を形成した(図4、図8参照)状態で行われる。これ
によりコンテナ15群をパレット16の単位で取り扱える。
次いでパレット16は、パレット搬出コンベヤ装置31の終
端部へと搬送され、そして自走車37に移載装置38を介し
て受け取られたのち、きのこ栽培設備20側へ搬送され
る。自走車37は、目的とする培養室40の出入口42に対向
して停止され、そして移載装置38の作動により、パレッ
ト16は荷捌き装置88に渡される。次いでパレット16は、
荷捌き装置88により培養室40に搬入される。この前後に
おいて移動棚装置50では、図8や図9の仮想線で示され
るように、出し入れ装置70がトラバーサ80に乗り移って
おり、この状態でトラバーサ80は、外側荷役通路85の走
行経路87上を走行されて、荷捌き装置88に横付け状で停
止される。そして出し入れ装置70の出し入れ具78を作用
させることで、荷捌き装置88側のパレット16は出し入れ
装置70側に受け取られる。
【0075】このような動作の前後において、移動棚55
群は、いずれかのモータ66,67の駆動によりつば無し車
輪59を正逆に強制回転させることで、車輪58,59を介し
てレール53に支持案内されて、一定経路54上において前
後方向51に往復移動される。そして移動棚55群を任意に
分散制御させることで、目的とする移動棚55や前後部固
定棚52の前面側に内側荷役通路68が形成されている。
【0076】この状態で、トラバーサ80を外側荷役通路
85の走行経路87上で走行させて、内側荷役通路68に対向
して停止させ、その台車側レール82を床側レール71に接
続させる。これにより図8、図9の実線に示すように、
出し入れ装置70を内側荷役通路68内で走行させ得、以て
目的とする格納部65,69に対してパレット16の格納を行
える。
【0077】すなわち出し入れ装置70の走行は、台車側
レール82から床側レール71へ乗り移って案内されるとと
もに、天井側レール73に案内されることで行える。この
ような走行動と、キャレッジ77の昇降動と、出し入れ具
78の出退動との組み合わせ動作によって、格納部65,69
に対してパレット16の格納を行える。
【0078】このようにして多数のきのこ栽培容器10
が、培養室40の移動棚装置50にパレット16の単位で格納
され、そして温度約15℃、湿度約75%の環境下で約20日
間に亘って培養される。このとき培養室40内は換気され
ており、また複数の移動棚55と出し入れ装置70との移動
ににより、室内の空気が攪拌されるので、より室内の温
度や湿度を均一にし得る。以上のような条件下での培養
により、培養基13に菌糸が繁殖される。
【0079】その際に培養は、隣接間に隙間17を形成し
た状態でコンテナ15群が段積みされていることから、各
コンテナ15における周辺の温度や湿度を均一にし得る。
また培養期間中において、出し入れ装置70をトラバーサ
80に乗り移らせた(退避させた)のち、移動棚55群を展
開移動させて、図11に示すように、通路幅を各棚52,55
間に均等状に分配して、各棚52,55間に均等状の分配空
間幅Lを形成することで、棚52,55内の空気の流通を良
くし、棚52,55に格納されているきのこ栽培容器10に対
して、温度や湿度などの環境条件を均等にして、その培
養を好適に行える。さらに出し入れ装置70を作動させ
て、棚52,55の格納部65,69に対する格納位置を、期間
を設定して上下で入れ替えることで、室内上下の温度差
に対応して、均一な培養を行える。
【0080】このようにして所期の培養期間を終えたき
のこ栽培容器10は、上述とは逆の作用によって、出し入
れ装置70やトラバーサ80を介して、パレット単位で荷捌
き装置88に取出され、そして第2搬送手段35の自走車37
に受け取られる。次いでパレット16は、自走車37から菌
掻き部90の第3搬送手段91に渡される。
【0081】この第3搬送手段91のコンベヤ装置92に渡
されたパレット16は、図5、図7に示すように、第3搬
送経路93上を搬送されてコンテナ段ばらし部94で停止さ
れ、このコンテナ段ばらし部94におけるデパレタイズ作
用によって、パレット16上からコンテナ15の段ばらしが
行われたのち、コンテナ15が第4搬送手段100 の始端部
に供給される。
【0082】そしてコンテナ15は、コンベヤ装置101 に
よって第4搬送経路102 上で搬送され、菌掻き用諸装置
103 に対向して停止される。また空になったパレット16
は、第3搬送経路93の終端部におけるパレット段積み部
95において段積みされ、所定段数の状態できのこ収穫設
備7側へ戻される。
【0083】前述したように菌掻き用諸装置103 に対向
して停止されたコンテナ15は、キャップ12が外されたの
ち第4搬送経路102 側から取り出され(ハンドリングさ
れ)、そして各きのこ栽培容器10内に対する菌掻きが行
われて、培養基13の古い種菌が取り除かれる。このよう
にして菌掻きされたコンテナ15は、正向きにされたのち
第4搬送経路102 に戻され、コンベヤ装置101 により搬
入側垂直搬送機105 に搬送される。
【0084】次いでコンテナ15は、図1、図12に示す栽
培室40に入れられ、芽出しにより子実体が形成されたの
ち育成される。すなわち、コンテナ15は、搬入側垂直搬
送機105 により二階2〜四階4のうちの目的とする階の
栽培室110 に搬送され、そして図12、図13、図18におい
て、第5搬送手段160 の供給コンベヤ装置161 に渡され
て第5搬送経路165 上で搬送される。次いでコンテナ15
は、搬入コンベヤ装置135 に渡されて搬送され、目的と
する生育室部117 の出し入れ口部113 に対向して停止さ
れる。
【0085】このようにして搬送されるコンテナ15は、
順次搬入コンベヤ装置135 上でストレージされ、所定の
二列複数行の個数がストレージされた状態で、コンテナ
15群は、コンテナ挿入装置140 により回転棚装置120 の
ゴンドラ124 に挿入(供給)される。
【0086】すなわちコンテナ挿入装置140 は、コンテ
ナ15が搬入コンベヤ装置135 上で搬送される前に、第14
図の実線に示すように、その押し込み体143 を出し入れ
口部113 から最も離間させている。さらに、この前後に
おいて回転棚装置120 では、空のゴンドラ124 を出し入
れ口部113 に対向させている。
【0087】この状態で、スクリューシリンダー装置14
1 を作動させ作動部142 を出し入れ口部113 側に移動さ
せることで、コンテナ15群は押し込み体143 の前進移動
により横押しされることになり、以て第14図の仮想線に
示すように、搬入コンベヤ装置135 上から押し出された
のち、中継ローラ144 を介してゴンドラ124 内に押し込
まれる。
【0088】その後に、スクリューシリンダー装置141
が逆作動されて押し込み体143 は後退移動され、また回
転棚装置120 が回転作動されて、新たな空のゴンドラ12
4 が出し入れ口部113 に対向され、以て最初の状態に戻
される。
【0089】このような作業の繰り返しにより、一つの
生育室部117 の回転棚装置120 に対して所定のコンテナ
挿入を行ったのち、次のコンテナ15は、同じ階の別な生
育室部117 の回転棚装置120 に対して、または別階の生
育室部117 の回転棚装置120に対して、同様な作業によ
り挿入される。
【0090】上述したようにして、生育室部117 にコン
テナ15を保管させた状態で、温度約15℃、湿度約90%に
設定された条件下において約5日に亘って保管すること
により、きのこ栽培容器10に芽出しにより子実体が形成
される。そして温度約8℃、湿度約80%に設定された条
件下において、約3日に亘って均されたのち、温度約4
℃、湿度約80%に設定された条件下において約9日に亘
って抑制することにより、子実体の茎や傘の大きさを揃
えた高品質の子実体を作り得る。その際に、生育室部11
7 では蛇行経路部126A,126Bの上下の経路間隔hを小
としていることから、コンテナ15群を高密度で格納し得
る。
【0091】このような生育期間中、すなわち保管中に
おいて、生育期間を終える2日前に、コンテナ15群は生
育室部117 から選別作業部115 へ取出されて生育が選別
される。そして生育良(合格品)のコンテナ15は再び生
育室部117 に戻され、また生育不良(不合格品)のコン
テナ15は生育戻り室部117Aに戻されて別個に生育管理
され、以て全体として生育を揃え得る。
【0092】すなわち、図15のコンテナ取出し装置150
において、多段シリンダー装置151ならびに昇降用シリ
ンダー装置154 ともに収縮させて、引き出し体157 を仮
想線イに示すように、出し入れ口部113 から離間させか
つ上昇させた状態で、コンテナ15群を支持しているゴン
ドラ124 を出し入れ口部113 に対向させる。
【0093】そして、まず昇降用シリンダー装置154 の
伸展により、引き出し体157 を下降させ、実線に示すよ
うにコンテナ15群に対向させる。次いで多段シリンダー
装置151 の伸展により、引き出し体157 を仮想線ロに示
すように出し入れ口部113 側に移動させることで、コン
テナ15群は、引き出し体157 の前進移動により横押しさ
れてゴンドラ124 内から押し出され、中継ローラ158 を
介して搬出コンベヤ装置136 上に取出される。
【0094】その後に、昇降用シリンダー装置154 を収
縮させて引き出し体157 を仮想線ハに示すように上昇さ
せたのち、多段シリンダー装置151 を収縮させること
で、引き出し体157 は仮想線イに示す最初の状態に戻さ
れる。
【0095】このような作業の繰り返しにより、一つの
生育室部117 の回転棚装置120 からコンテナ15群が取出
され、引き続いて、同じ階の別な生育室部117 の回転棚
装置120 から、同様な作業によりコンテナ15群が取出さ
れる。
【0096】搬出コンベヤ装置136 上に取出されたコン
テナ15群は、図12、図18において、その終端から第5搬
送手段160 の取出しコンベヤ装置162 に移され、第5搬
送経路165 上で搬送される。この搬送中において、選別
作業部115 の作業員がコンテナ15を選別作業台167 上に
降ろし、ここで生育が選別される。
【0097】そして生育良のコンテナ15は、選別作業台
115 上から戻しコンベヤ装置163 に移され、この戻しコ
ンベヤ装置163 により搬送されたのち、移載手段164 を
介して供給コンベヤ装置161 に移され、前述と同様に、
搬入コンベヤ装置135 やコンテナ挿入装置140 を介し
て、再び元の生育室部117 や別の生育室部117 に戻され
る。また生育不良のコンテナ15は、生育戻り室部117A
に戻されて別個に生育管理され、以て全体として生育を
揃え得る。
【0098】このような選別作業において、選別作業部
115 側と回転棚装置120 との間でのコンテナ15の移動は
自動的に行え、そして低温である生育室部117 や生育戻
り室部117Aの外に選別作業部115 が位置されて、好適
な環境下で選別作業を行える。また、選別作業後、再び
生育室部117 や生育戻り室部117Aに戻す形式でありな
がら、搬入コンベヤ装置135 とコンテナ挿入装置140 と
による入庫作業と、コンテナ取出し装置150 と搬出コン
ベヤ装置136 とによる出庫作業とを、同時にかつ円滑に
行えるので、選別作業部115 側は、選別するコンテナ15
の大規模なストレージ部を設けることなく簡素化し得
る。
【0099】上述したように、回転棚装置120 に対して
コンテナ15群を出し入れするために、回転棚装置120 を
回転させてゴンドラ124 群やコンテナ15群を無端経路12
6 上で移動させることにより、生育室部117 や生育戻り
室部117Aの室内を攪拌して、室内の温度や湿度を均一
化し得、以て各きのこ栽培容器10に対して温度や湿度な
どの環境条件を均等にし得る。しかもゴンドラ124 群や
コンテナ15群が複数の蛇行経路部126A,126Bを移動さ
れることで、生育室部117 や生育戻り室部117Aの室内
の攪拌はより充分に行える。
【0100】また生育期間中、すなわち保管中におい
て、回転棚装置120 を定期的にまたは連続的に、所定の
回転速度で積極的に回転させることで、生育室部117 や
生育戻り室部117Aの室内における温度や湿度などの環
境条件を、各きのこ栽培容器10に対してより一層、均等
にし得る。
【0101】このようにして所定の生育期間を終えたコ
ンテナ15は、前述と同様にして生育室部117 から取出さ
れ、そして取出しコンベヤ装置162 の終端から搬出側垂
直搬送機106 に渡されて一階1へ搬送され、えのきたけ
がきのこ栽培容器10から外に垂れ下がることを防ぐため
の紙掛けが行われる。なお生育戻り室部117Aからは、
同時に栽培に入ったものとは遅れてコンテナ15が取出さ
れる。
【0102】前述したように、搬出側垂直搬送機106 で
一階1へ搬送されたコンテナ15群は、第6搬送手段170
のストレージコンベヤ装置171 に移され、第6搬送経路
172上で搬送されかつストレージされる。このストレー
ジ中において、紙掛け作業部173 の作業員がコンテナ15
を紙掛け作業台174 上に降ろし、ここで各きのこ栽培容
器10の口部にロー紙などの紙14が掛けられる(図3参
照)。
【0103】そして所期の紙掛けを終えたコンテナ15
は、紙掛け作業台174 上から第7搬送手段175 のコンベ
ヤ装置176 に移され、第7搬送経路177 上で搬送された
のち、搬入側垂直搬送機105 に渡される。この搬入側垂
直搬送機105 により、コンテナ15群は二階2に搬送さ
れ、そして第5搬送手段160 、搬入コンベヤ装置135 、
コンテナ挿入装置140 を前述と同様に作用させること
で、発茸室部118 の回転棚装置120 に入れられ、生育さ
れる。
【0104】すなわち、発茸室部118 にコンテナ15を保
管させた状態で、温度約7℃、湿度約75%に設定された
条件下において約5日に亘って保管することにより、図
3に示すようにえのきたけAが、茎を伸ばすように生育
される。その際に、発茸室部118 では蛇行経路部126
A,126Bの上下の経路間隔Hを大としていることか
ら、生育に支障がない状態でかつ均一な環境で生育し得
る。
【0105】このような生育期間中、すなわち保管中に
おいて、生育期間を終える2日前に、前述と同様にして
コンテナ15群は発茸室部118 から選別作業部115 へ取出
されて生育が選別され、そして生育良のコンテナ15は再
び発茸室部118 に戻され、また生育不良のコンテナ15は
発茸戻り室部118Aに戻されて別個に生育管理され、以
て全体として生育を揃え得る。
【0106】このような選別作業において、前述と同様
に、コンテナ15の移動は自動的に行え、そして低温であ
る発茸室部118 や発茸戻り室部118Aの外の好適な環境
下で選別作業を行え、また、入庫作業と出庫作業とを同
時にかつ円滑に行えるとともに、選別作業部115 側はス
トレージ部を設けることなく簡素化し得る。
【0107】さらにゴンドラ124 群やコンテナ15群を無
端経路126 上で移動させることにより、発茸室部118 や
発茸戻り室部118Aの室内を攪拌して、室内の温度や湿
度を均一化し得、各きのこ栽培容器10に対して温度や湿
度などの環境条件を均等にし得る。しかもゴンドラ124
群やコンテナ15群が複数の蛇行経路部126A,126Bを移
動されることで、発茸室部118 や発茸戻り室部118Aの
室内の攪拌はより充分に行える。また保管中において、
回転棚装置120 を定期的にまたは連続的に、所定の回転
速度で積極的に回転させることで、発茸室部118 や発茸
戻り室部118Aの室内における温度や湿度などの環境条
件を、各きのこ栽培容器10に対してより一層、均等にし
得る。
【0108】このようにして所定の生育期間を終え、図
3に示すように、各きのこ栽培容器10において紙14の内
側にえのきたけAが栽培された状態で、コンテナ15は、
前述と同様にして発茸室部118 から取出され、そして取
出しコンベヤ装置162 の終端から搬出側垂直搬送機106
に渡されて一階1へ搬送され、次いで、第6搬送手段17
0 のストレージコンベヤ装置171 に移され、第6搬送経
路172 上で搬送されかつきのこ刈り取り部179 の側方で
ストレージされる。このストレージ中のコンテナ15はき
のこ刈り取り部179 に取出され、各きのこ栽培容器10か
らえのきたけAが刈り取られる。なお発茸戻り室部118
Aからは、同時に栽培に入ったものとは遅れてコンテナ
15が取出される。
【0109】以上のようにしてえのきたけAの栽培を行
えるのであり、その際に管理・制御室180 の管理手段18
1 では、前記種菌接種室21で接種した種菌の種類と種菌
の仕入れ先との少なくとも一方が、きのこ栽培容器10の
搬送単位あるいはロットに対応させて管理されている。
すなわち種菌の種類と種菌の仕入れ先との少なくとも一
方と、種菌の接種日とがインプットされ、そして培養の
データ、菌掻き時のデータ、生育のデータなどが追って
インプットされ、以て種菌の種類や種菌の仕入れ先に応
じて各種のデータなどを蓄積して、追跡調査を可能とし
ている。
【0110】また、管理・制御室180 のホストコンピュ
ータなどからなる制御手段182 や、各部に設けられたマ
イクロコンピュータなどにより、各搬送手段、移動棚装
置50、回転棚装置120 など多数の作動部分の作動制御
や、各室部での温度、湿度、換気などの制御が行われ
る。
【0111】図5に示される第2搬送手段35による搬送
作業は、種菌接種室21側から培養室40側への入庫作業
と、培養室40側から菌掻き部90側への出庫作業とが、日
差や時間差を置いて、かつ制御手段182 により制御され
て行われる。
【0112】また図12に示す栽培室110 において、各生
育室部117 に対する培養室40側からの入庫作業と、生育
室部117 や生育戻り室部117Aに対する選別作業時の入
出庫作業と、生育室部117 や生育戻り室部117Aから紙
掛け作業部173 への出庫作業と、紙掛け作業部173 から
発茸室部118 への入庫作業と、発茸室部118 や発茸戻り
室部118Aに対する選別作業時の入出庫作業と、発茸室
部118 や発茸戻り室部118Aからきのこ刈り取り部179
への出庫作業とが、日差や時間差を置いて、かつ制御手
段182 により制御されて行われる。
【0113】上記した実施の形態では、移動棚装置50と
して、両側に前後部固定棚52が設けられた形式を示した
が、これは前後部固定棚52が一方に設けられた形式や、
前後部固定棚52が全くない形式であってもよい。
【0114】上記した実施の形態では、移動棚装置50に
おける培養期間中に、各移動棚55間に均等状に分配すべ
く移動棚55群を展開させるとともに、パレット16の格納
位置を上下で入れ替えているが、これら分配移動と上下
入れ替えとは、いずれか一方のみであってもよく、また
両方とも行わなくてもよい。
【0115】上記した実施の形態では、えのきたけAの
栽培を示したが、えのきたけAとは別のきのこの栽培も
行えるものであり、それに応じて温度、湿度、日数など
が設定され、かつ制御される。
【0116】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、培
養室においてパレット単位で格納することにより効率よ
く培養でき、また栽培室においてコンテナ単位で格納す
ることにより、各きのこ栽培容器に対して、温度や湿度
などの環境条件を均等にでき、さらに充分な空気供給を
行えるので、生育を支障なく行うことができる。
【0117】また上記した本発明の請求項2によると、
培養室では、移動棚装置によりパレット単位で効率よく
格納でき、さらに移動棚の移動により、培養室内の空気
を攪拌するので、室内の温度や湿度を均一にできる。
【0118】そして上記した本発明の請求項3による
と、複数の移動棚と出し入れ装置との移動に伴い、さら
に室内の空気を攪拌するので、より室内の温度や湿度を
均一にできる。
【0119】さらに上記した本発明の請求項4による
と、生育室部や発茸室部においては、回転棚装置により
コンテナ単位で格納でき、またゴンドラ群が蛇行経路部
を移動することで、生育室部や発茸室部の室内を攪拌
し、室内の温度や湿度を均一化させるとともに、各きの
こ栽培容器に対して温度や湿度などの環境条件を均等に
できる。
【0120】しかも上記した本発明の請求項5による
と、複数の蛇行経路部により、生育室部や発茸室部の室
内の攪拌をより充分に行うことができる。また上記した
本発明の請求項6によると、保管中に、生育室部や発茸
室部の室内における温度や湿度などの環境条件を、各き
のこ栽培容器に対して均等にできる。
【0121】そして上記した本発明の請求項7による
と、生育室部では、蛇行経路部の上下の経路間隔を小と
して高密度で格納でき、発茸室部では、蛇行経路部の上
下の経路間隔を大(粗)として、生育に支障がない状態
でかつ均一な環境で生育できる。
【0122】さらに上記した本発明の請求項8による
と、栽培中に生育を選別して、生育不良のコンテナを抑
制戻り室部に戻すことで、栽培室の生育を揃えることが
でき、生育不良物は抑制戻り室部で別個に生育管理でき
る。
【0123】しかも上記した本発明の請求項9による
と、作業部側と回転棚装置との間でのコンテナの移動を
自動的に行うことができるとともに、低温である栽培室
の外に作業部を位置できて好適な環境下で各種作業を行
うことができる。また、作業後、再び栽培室に戻す、た
とえば選別作業の場合、入出庫を同時に行えるので、選
別作業部側は、選別するコンテナの大規模なストレージ
部を設けることなく簡素化できる。
【0124】また上記した本発明の請求項10によると、
種菌の種類や種菌の仕入れ先に応じて、生育のデータな
どを蓄積でき、追跡調査できる。そして上記した本発明
の請求項11によると、きのこ栽培容器をパレット単位で
培養室の移動棚装置に格納でき、移動棚群の移動と出し
入れ装置の走行・作動によりパレットの出し入れを行う
ことができ、移動棚群を展開させ、隣接した移動棚間に
それぞれ同等の隙間を形成することで、棚内の空気の流
通を良くし、棚に格納されているきのこ栽培容器に対し
て、温度や湿度などの環境条件を均等にできる。
【0125】さらに上記した本発明の請求項12による
と、移動棚群の移動と出し入れ装置の走行・作動によ
り、培養期間中においてパレットの格納位置を上下で入
れ替えることで、室内上下の温度差に対応でき、均一な
培養を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示し、きのこ栽培
設備の全体の展開説明図である。
【図2】同きのこ栽培設備で使用されるコンテナ部分の
斜視図である。
【図3】同きのこ栽培設備における収穫前のコンテナ部
分の斜視図である。
【図4】同きのこ栽培設備で使用されるパレット部分の
正面図である。
【図5】同きのこ栽培設備における一階の要部の平面図
である。
【図6】同きのこ栽培設備における種菌接種室と培養室
部分との平面図である。
【図7】同きのこ栽培設備における培養室部分と菌掻き
部との平面図である。
【図8】同きのこ栽培設備における移動棚装置の要部の
平面図である。
【図9】同きのこ栽培設備における移動棚装置の側面図
である。
【図10】同きのこ栽培設備における移動棚装置の正面
図である。
【図11】同きのこ栽培設備における移動棚装置の展開
時の正面図である。
【図12】同きのこ栽培設備における栽培室部分の平面
図である。
【図13】同きのこ栽培設備における栽培室部分の一部
切り欠き側面図である。
【図14】同きのこ栽培設備におけるコンテナ挿入装置
部分の側面図である。
【図15】同きのこ栽培設備におけるコンテナ取出し装
置部分の側面図である。
【図16】同きのこ栽培設備におけるゴンドラ部分の要
部の平面図である。
【図17】同きのこ栽培設備におけるゴンドラ部分の正
面図である。
【図18】同きのこ栽培設備における選別作業部部分の
概略側面図である。
【図19】同きのこ栽培設備におけるきのこ栽培の工程
図である。
【図20】従来例を示し、きのこ栽培の工程図である。
【符号の説明】
5 培養基処理設備 6 きのこ栽培容器供給設備 7 きのこ収穫設備 10 きのこ栽培容器 13 培養基 14 紙 15 コンテナ 16 パレット 17 隙間 20 きのこ栽培設備 21 種菌接種室 22 第1搬送手段 25 種菌接種部 35 第2搬送手段 40 培養室 50 移動棚装置 52 前後部固定棚 55 移動棚 65 格納部 68 内側荷役通路(通路) 69 格納部 70 出し入れ装置 78 出し入れ具 80 トラバーサ 85 外側荷役通路 88 荷捌き装置 90 菌掻き部 91 第3搬送手段 100 第4搬送手段 103 菌掻き用諸装置 105 搬入側垂直搬送機 106 搬出側垂直搬送機 110 栽培室 113 出し入れ口部 115 選別作業部(作業部) 117 生育室部 117A 生育戻り室部(抑制戻り室部) 118 発茸室部 118A 発茸戻り室部(抑制戻り室部) 120 回転棚装置 124 ゴンドラ 126 無端経路 126A 蛇行経路部 126B 蛇行経路部 135 搬入コンベヤ装置 136 搬出コンベヤ装置 140 コンテナ挿入装置 143 押し込み体 150 コンテナ取出し装置 157 引き出し体 160 第5搬送手段 167 選別作業台 170 第6搬送手段 173 紙掛け作業部 175 第7搬送手段 179 きのこ刈り取り部 180 管理・制御室 181 管理手段 182 制御手段 A えのきたけ(きのこ) H 発茸室部118 の経路間隔 h 生育室部117 の経路間隔 L 分配空間幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 勝則 埼玉県大宮市桜木町1丁目9−6大宮セン タービル 株式会社ダイフク大宮事務所内 (72)発明者 植村 範 埼玉県大宮市桜木町1丁目9−6大宮セン タービル 株式会社ダイフク大宮事務所内 (72)発明者 山本 秀雄 新潟県十日町市大字四日町新田291番地1

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 きのこ栽培容器内の培養基に種菌の接種
    を行う種菌接種室と、この種菌接種室からのきのこ栽培
    容器を複数収納したコンテナを段積みしたパレットを格
    納する培養室と、培養期間を終えた状態でパレットを培
    養室から取り出したのち段ばらししたコンテナのきのこ
    栽培容器に対し菌掻きを行う菌掻き部と、菌掻き部から
    のコンテナを格納する栽培室とからなることを特徴とす
    るきのこ栽培設備。
  2. 【請求項2】 培養室に、きのこ栽培容器を複数収納し
    たコンテナを段積みしたパレットを格納自在な移動棚装
    置を設けたことを特徴とする請求項1記載のきのこ栽培
    設備。
  3. 【請求項3】 移動棚装置を、上下方向ならびに左右方
    向に複数の格納部を有する複数の移動棚と、その移動に
    より移動棚の前面側に形成された通路内で走行自在な出
    し入れ装置とにより構成したことを特徴とする請求項2
    記載のきのこ栽培設備。
  4. 【請求項4】 栽培室は、芽出し、均し、抑制を行う生
    育室部と、紙巻き後の生育を行う発茸室部とからなり、
    両室部に回転棚装置を設け、これら回転棚装置は、コン
    テナを支持自在なゴンドラ群を、上下方向の蛇行経路部
    を有する無端経路上で循環移動させるべく構成したこと
    を特徴とする請求項1記載のきのこ栽培設備。
  5. 【請求項5】 回転棚装置の無端経路は、上下方向の蛇
    行経路部を、両室部のコンテナ出し入れ口部側を前部と
    して前後の複数箇所に有することを特徴とする請求項4
    記載のきのこ栽培設備。
  6. 【請求項6】 回転棚装置は、保管中も循環移動すべく
    構成したことを特徴とする請求項4記載のきのこ栽培設
    備。
  7. 【請求項7】 発茸室部に設けた回転棚装置の蛇行経路
    部は、生育室部に設けた回転棚装置の蛇行経路部に対し
    て、上下の経路間隔を大に設定したことを特徴とする請
    求項4記載のきのこ栽培設備。
  8. 【請求項8】 栽培室は抑制戻り室部を並設しており、
    栽培室から取り出したのち生育を選別し、生育不良のコ
    ンテナを抑制戻り室部に戻すことを特徴とする請求項1
    記載のきのこ栽培設備。
  9. 【請求項9】 栽培室に、コンテナを支持して循環移動
    させる回転棚装置を設け、前記栽培室の出し入れ口部の
    外側に、搬入コンベヤ装置と搬出コンベヤ装置とを、い
    ずれかを上位として上下方向で並設するとともに、これ
    らコンベヤ装置の遊端は作業部側に位置させ、前記出し
    入れ口部に、コンテナ挿入装置とコンテナ取り出し装置
    とを設けたことを特徴とする請求項1記載のきのこ栽培
    設備。
  10. 【請求項10】 種菌接種室で接種した種菌の種類と種
    菌の仕入れ先との少なくとも一方を、きのこ栽培容器の
    搬送単位あるいはロットに対応させて管理する管理手段
    を設けたことを特徴とする請求項1記載のきのこ栽培設
    備。
  11. 【請求項11】 種菌接種室にて、きのこ栽培容器に詰
    め込んだ培養基に種菌の接種を行い、このきのこ栽培容
    器を複数収納したコンテナを段積みしたパレットを培養
    室の移動棚装置に格納し、移動棚装置は、各別に移動自
    在な複数の移動棚の移動により移動棚の前面側に形成さ
    れた通路内で出し入れ装置を走行させてパレットの出し
    入れを行い、そして出し入れ装置を退避させたのち通路
    幅を各移動棚間に均等状に分配すべく移動棚群を展開さ
    せて培養を行い、次いで培養期間を終えた状態でパレッ
    トを培養室から取り出したのちコンテナを段ばらしし、
    そして各コンテナを菌掻き部に搬送して、この菌掻き部
    においてきのこ栽培容器に対し菌掻きを行い、次いでコ
    ンテナを栽培室に入れて芽出しにより子実体を形成した
    のち生育させ、その後にコンテナを栽培室から取り出す
    ことを特徴とするきのこ栽培方法。
  12. 【請求項12】 種菌接種室にて、きのこ栽培容器に詰
    め込んだ培養基に種菌の接種を行い、このきのこ栽培容
    器を複数収納したコンテナを段積みしたパレットを培養
    室の移動棚装置に格納し、移動棚装置は上下方向に複数
    の格納部を有し、培養期間中においてパレットの格納位
    置を上下で入れ替え、そして培養期間を終えた各コンテ
    ナを菌掻き部に搬送して、この菌掻き部においてきのこ
    栽培容器に対し菌掻きを行い、次いでコンテナを栽培室
    に入れて芽出しにより子実体を形成したのち生育させ、
    その後にコンテナを栽培室から取り出すことを特徴とす
    るきのこ栽培方法。
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