JPH09169020A - 凹凸模様付型枠装置およびその製造方法 - Google Patents

凹凸模様付型枠装置およびその製造方法

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JPH09169020A
JPH09169020A JP33084495A JP33084495A JPH09169020A JP H09169020 A JPH09169020 A JP H09169020A JP 33084495 A JP33084495 A JP 33084495A JP 33084495 A JP33084495 A JP 33084495A JP H09169020 A JPH09169020 A JP H09169020A
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JP
Japan
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surface layer
shaped
frame body
back surface
mold
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Application number
JP33084495A
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English (en)
Inventor
Tomihiko Maeda
臣彦 前田
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外形寸法が安定し、反りが発生せず、しかも脱
型しやすく、作業環境が良好で、さらにカートリッジ化
が可能な凹凸模様付型枠装置を提供する。 【解決手段】表面に凹凸模様を有する略均一厚のウレタ
ン樹脂製表面層1と、この表面層1の裏面に積層一体化
されガラス繊維を含有するウレタン樹脂で形成された補
強用裏面層2と、この補強用裏面層2の周縁部に埋設さ
れたスチールパイプ製枠体10からなる凹凸模様付型枠
5およびこの型枠5を収容する上面開放状箱形の据付台
6を備え、上記スチールパイプ製枠体10から垂下する
複数の架台用スチールパイプ11と、これら架台用スチ
ールパイプ11の下端面にL字形の横片12aを固定し
たL字形アングル12と、上記据付台6の底面にL字形
アングル12を固定するボルト20類とからなってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート壁面
に凹凸模様を形成するために用いられる凹凸模様付型枠
装置およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンクリート壁面に凹凸模様
を形成するための型枠として、熱硬化性樹脂製型枠が知
られている。ところが、この型枠は、上記凹凸模様の山
部と谷部の差が大きい(例えば山部と谷部間の距離が1
00mmを越える)と、型枠が大形化して使用する樹脂
の量が多くなるため、熱膨張により大きく変形し、コン
クリート壁面に良好な凹凸模様を形成することができな
いという問題があった。そこで、図20に示すような、
凹凸面を有する樹脂製の表面層31と、この表面層31
の内側のガラス繊維を含有する補強樹脂層32と、この
補強樹脂層32の内側の発泡樹脂層33からなる型枠3
0が提案されている。
【0003】上記型枠は、つぎのようにして製造するこ
とができる。すなわち、まず、図21に示すようなデザ
イン型(母型)34を準備する。このデザイン型34
は、凹凸模様が形成された凹凸面部35と枠部36が一
体化されて構成されている。ついで、図22に示すよう
に、デザイン型34の凹凸面部35に表面層31形成用
のウレタン樹脂の樹脂液(8〜25秒で乾燥する)をス
プレーによりコーティングする。つぎに、このウレタン
樹脂の樹脂液が硬化する前に、この樹脂液の上に平均繊
維長さ6〜25mmのガラス繊維と、ウレタン樹脂の樹
脂液を混合してスプレーしコーティングして未硬化の補
強樹脂層32を形成する。ついで、これらを乾燥させる
ことにより上記スプレーされた両樹脂を同時に硬化させ
(キュアタイム2〜7分)、表面層31と補強樹脂層3
2を同時に形成する。このとき、表面層31と補強樹脂
層32とは強固に接着一体化され、補強樹脂層32中の
ガラス繊維の作用により表面層31のウレタン樹脂の収
縮防止が企図される。そののち、補強樹脂層32の上
に、硬質の発泡性ウレタン樹脂の樹脂液を注入し硬化さ
せる(キュアタイム20分)。これにより、図20に示
す型枠を製造することができる。この型枠は、その大部
分が発泡性樹脂で形成されているため、樹脂の使用量が
少なくてすみ、また、加熱工程が必要でなく、熱膨張に
よる変形を防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法では、吹付け面に凹凸があり、また、ウレタン樹脂液
のキュアタイムが短いため、吹付けられたガラス繊維が
立ち上がった状態で硬化し、補強樹脂層32がマット状
に編み上がらず補強効果が不充分である(すなわち、補
強樹脂層32内でガラス繊維が表面層31に沿う方向に
伏倒していないため、補強効果が充分生じない)。この
ため、硬化時において表面層31の収縮が充分に防止で
きず、得られた型枠の外形寸法が定まらないという問題
がある。
【0005】そこで、コスト等実用性を考え、図23に
示すように、上記表面層31(厚み5〜10mm)の裏
面に、ガラス繊維層38(アンカー作用をする)を介し
て、ポリエステル樹脂にガラス繊維を20〜30%配合
したFRP製補強樹脂層39(厚み1〜5mm)を設け
た面状型枠が提案研究されている。このものは、表面層
31に対する補強効果があり、また、面剛性がでて耐荷
重性が良いという効果もある。しかしながら、このもの
では、表面に平坦面があると、FRPの残留応力により
この平坦面からねじれてしまい、面の反りが発生する
(2〜5mm)という問題がある。しかも、面状枠体自
体が硬質で柔軟性のないFRPによって剛体化し、脱型
の際に、弾性変形して型から外れることがないことか
ら、上記のように脱型しにくい(面状枠体をハンマーで
叩いてコンクリート面から外す)という問題もある。ま
た、脱型しにくいことから、脱型時に大きな力が必要と
なり、表面層31と補強樹脂層39とがガラス繊維層3
8から剥離しやすいという問題もある。さらに、FRP
を用いると、作業環境等安全衛生面で良くないという問
題もある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、外形寸法が安定し、反りが発生しなくてコンク
リート壁面に良好な凹凸模様を形成することができ、脱
型しやすく、作業環境が良好で、カートリッジ化が可能
な凹凸模様付型枠装置およびその製造方法の提供をその
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、表面に凹凸模様を有しこの凹凸模様部で
はその形状が凹凸模様に沿って変形している略均一厚の
弾性合成樹脂製表面層と、この表面層の裏面に積層一体
化されガラス繊維を含有する弾性合成樹脂で形成された
補強用裏面層と、この補強用裏面層の周縁部に埋設され
た剛性枠体とからなる凹凸模様付型枠およびこの型枠を
収容する上面開放箱形の据付台を備え、上記凹凸模様付
型枠の剛性枠体の所定の部分から垂下しこの剛性枠体を
支受する柱状架台と、この柱状架台の下端面にそれ自体
のL字形の横片を固定しそれ自体のL字形の縦片と柱状
架台との間を取付用間隙に形成したL字形アングルと、
上記据付台の底面の上記L字形アングルに対応する部分
に植立されその上端部のかぎ部を上記L字形アングルの
縦片に係合させて固定する固定部材を備えた凹凸模様付
型枠装置を第1の要旨とし、転写用の凹凸模様面を有す
るデザイン型と、剛性枠体の所定の部分から柱状架台が
垂下しこの柱状架台の下端面にL字形アングルのL字形
の横片が固定されL字形の縦片と柱状架台との間が取付
用間隙に形成された支受枠体と、上面開放箱形の据付台
とを準備する工程と、上記デザイン型の凹凸模様面上に
弾性合成樹脂を略同じ厚みにコーティングして表面層を
形成する工程と、上記支受枠体を裏返しにして上記形成
された表面層の周縁部に支受枠体の剛性枠体を配設する
工程と、上記表面層上および上記剛性枠体の外周部にガ
ラス繊維とともに弾性合成樹脂をコーティングして表面
層に補強用裏面層を一体形成するとともに上記剛性枠体
を補強用裏面層に埋設する工程と、上記デザイン型から
上記表面層,補強用裏面層の両層と支受枠体の剛性枠体
とが一体化されてなる凹凸模様付型枠を取り外す工程
と、この凹凸模様付型枠を裏返しにして上記据付台に収
容する工程と、上記据付台の底面の上記L字形アングル
に対応する部分に植立された固定部材の上端部のかぎ部
を上記L字形アングルの縦片に係合させてL字形アング
ルを据付台に固定する工程を含む凹凸模様付型枠装置の
製造方法を第2の要旨とする。
【0008】すなわち、本発明の凹凸模様付型枠装置
は、弾性合成樹脂製表面層の裏面に、ガラス繊維を含有
する弾性合成樹脂で形成された補強用裏面層を積層一体
化し、この補強用裏面層の周縁部に剛性枠体を埋設した
凹凸模様付型枠を据付台に取付けて構成されている。し
たがって、型枠作製の際における、硬化時の表面層の収
縮を剛性枠体により防止することができ、得られた型枠
の外形寸法が所定の寸法に定まる。しかも、剛性枠体の
所定の部分から柱状架台を垂下させ、この柱状架台の下
端面にL字形アングルの横片を固定するとともにL字形
アングルの縦片と柱状架台との間を取付用間隙に形成
し、据付台の底面の上記L字形アングルに対応する部分
に植立された固定部材の上端部のかぎ部をL字形アング
ルの縦片に係合させて固定している。したがって、1つ
の据付台を共用して各種の型枠を取付けることができ、
型枠のカートリッジ化が行える。また、補強用裏面層に
より表面層の補強効果にも優れている。しかも、表面層
および補強用裏面層は、共に弾性合成樹脂で形成され、
膨張,収縮率も似かよっているため、表面層や補強用裏
面層に平坦面があっても反りが発生することがない。ま
た、脱型の際に、弾性変形して型面から外れるため、脱
型しやすい。このため、脱型力が小さくてすみ、脱型時
に表面層と補強用裏面層とが剥離することもない。さら
に、FRPを用いていないため、作業環境等安全衛生面
が良くなる。一方、本発明の方法によれば、上記優れた
凹凸模様付型枠装置を容易に作製することができる。
【0009】つぎに、本発明を詳しく説明する。
【0010】本発明の凹凸模様付型枠装置は、弾性合成
樹脂製の表面層と、ガラス繊維を含有する弾性合成樹脂
で形成された補強用裏面層と、剛性枠体と、据付台と、
柱状架台と、L字形アングルとを備えている。
【0011】上記表面層は、予め準備したデザイン型の
凹凸面上に樹脂液をスプレー,はけ塗り等によりコーテ
ィングし乾燥することにより得られる。表面層を形成す
る弾性合成樹脂の材質としては、ウレタンゴム,シリコ
ーンゴム等のゴム材と、弾性を有するウレタン樹脂,シ
リコーン樹脂等の合成樹脂の双方が用いられる。特に、
生産性の面からは硬化時間が、指触乾燥時間(指で触れ
たときに指に樹脂液が付かなくなる時間)で8〜25秒
程度のウレタン樹脂が好ましい。また、表面層の厚みは
通常1mm以上に設定されるが、軽量化の面からはあま
り厚くするのは好ましくない。また、凹凸面に沿わせて
均一厚みの表面層を形成するためには、キュアタイムの
短い材質が好ましい。
【0012】上記補強用裏面層は、上記表面層の上にガ
ラス繊維を含有する樹脂液をスプレー,はけ塗り等によ
りコーティングし乾燥することにより得られる。補強用
裏面層を形成する弾性合成樹脂の材質としては、接着性
の面から表面層を形成する樹脂と同じ材質のものが好ま
しく、生産性の面からは硬化時間が30分以内のウレタ
ン樹脂が好ましい。
【0013】さらに、上記補強用裏面層の形成は表面層
を形成する樹脂液が硬化する前に、補強用裏面層を形成
する樹脂液をコーティングし、表面層と同時に硬化させ
一体化するのが好ましく、接着性の面からはデザイン型
の凹凸模様面上に表面層を形成するウレタン樹脂の樹脂
液をコーティングし、この樹脂液が硬化する前に補強用
裏面層を形成するガラス繊維を含有するウレタン樹脂の
樹脂液をコーティングし、もしくはガラス繊維とウレタ
ン樹脂の樹脂液を混合吹付けすることによりコーティン
グし、表面層と補強用裏面層を同時に硬化させて表面層
と補強用裏面層と剛性枠体を一体化するのがより好まし
い。このようなガラス繊維は繊維長さが1.0mm以上
のものが1〜30%程度配合される。なお、上記補強用
裏面層の形成は、表面層を形成する樹脂液を硬化させた
のちに、補強用裏面層を形成する樹脂液をコーティング
し、硬化させてもよい。
【0014】上記剛性枠体としては、各種のものが用い
られ、好適には、図15に示す断面円形のパイプや、図
16に示すL字形アングル等が用いられる。上記断面円
形のパイプは、ウレタン樹脂の樹脂液(キュアタイムが
短い)を吹付けた場合に、この樹脂液がパイプの全周に
回りやすいという利点がある(図15参照)。一方、L
字形アングルは水平方向の剛性に優れるものの、ウレタ
ン樹脂の樹脂液を吹付けた場合に、この樹脂液がアング
ルの全周に回らず、空洞を生じやすいという問題がある
(図16参照)。
【0015】上記据付台としては、上面開放状の箱形の
ものであれば何でもよく、また、一体型でも、割型でも
よい。
【0016】上記柱状架台としては、各種のものが用い
られ、好適には、断面円形のスチールパイプ等が用いら
れる。
【0017】また、上記L字形アングルとしては、各種
のものが用いられ、好適には、スチール製のアングルが
用いられる。
【0018】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を図
面にもとづいて説明する。
【0019】図1は本発明の凹凸模様付型枠5の一実施
の形態を示している。この実施の形態では、上記型枠5
は、表面層1(厚み5〜10mm)と補強用裏面層2
(厚み5〜20mm)とスチールパイプ製枠体10付き
支受枠体3とスチールパイプ13付きサポート4とを一
体的に取付けたものからなり、この型枠5を、後記の据
付台6(図17参照)に固定したもので上記凹凸模様付
型枠装置が構成されている。
【0020】上記のような凹凸模様付型枠は、つぎのよ
うにして製造することができる。すなわち、まず、図2
に示すようなデザイン型9を準備する。このデザイン型
9には、その表面に転写用の凹凸模様面9aが形成され
ている。ついで、図3に示すように、上記デザイン型9
の凹凸模様面9a上に表面層1形成用のウレタン樹脂の
樹脂液(指触乾燥時間8〜25秒)をスプレーによりコ
ーティングする。このコーティング量は厚み1mm以下
に設定されており、数回均一にコーティングすることに
より厚み1mm以上の表面層1が形成される。図4は、
コーティングした状態のデザイン型9を上から見た図で
ある。つぎに、図5に示すように、上記表面層1形成用
のウレタン樹脂の樹脂液が硬化する前に、上記表面層1
の上に支受枠体3およびサポート4を配設し(図6参
照)、上記表面層1の上部近傍に支受枠体3のスチール
パイプ製枠体10(図7参照、この図7には支受枠体3
のスチールパイプ製枠体10が点線で示されている)お
よびサポート4の補強用スチールパイプ13を位置決め
する。
【0021】上記支受枠体3は、図8〜図10に示すよ
うに、円形断面のスチールパイプ(直径10〜50m
m)を上記デザイン型9の周縁部に沿う形状につなぎ合
わせたスチールパイプ製枠体10と、このスチールパイ
プ製枠体10から立設された円形断面の架台用スチール
パイプ(柱状架台)11と、L字形スチールアングルを
スチールパイプ製枠体10に沿う形状につなぎ合わせた
脚部用アングル製枠体12とからなり、このアングル製
枠体12のL字形の横片12aが架台用スチールパイプ
11の上端面に取付けられ、L字形の縦片12bが架台
用スチールパイプ11の内側に配設されて架台用スチー
ルパイプ11との間に取付用間隙があけられている。そ
して、上記スチールパイプ製枠体10が補強用裏面層2
の周縁部に埋設される。一方、サポート4は、図11〜
図13に示すように、円形断面の補強用スチールパイプ
13(直径10〜50mm)と、この補強用スチールパ
イプ13から立設された円形断面の支持パイプ14と、
この支持パイプ14の上端面に取付けられた平板状の角
座15とからなり、上記補強用スチールパイプ13がデ
ザイン型9の谷間の平坦部分(必要位置)に配設され、
補強用裏面層2に埋設される。
【0022】このような支受枠体3およびサポート4を
配設したのち、図14に示すように、平均繊維長さ1.
0mm以上にロービングカッター17で切断されたガラ
ス繊維7と、スプレーガン18から噴射されるウレタン
樹脂の樹脂液8(硬化時間30分以内)を上記表面層1
形成用のウレタン樹脂の樹脂液の上に混合吹付けする。
この混合吹付けは、ガラス繊維を切断して短繊維状(繊
維長6〜25mm)にしたものを、ウレタン樹脂スプレ
ーのスプレー吹付流に案内し、その吹付流と共に吹付け
るものである(この時ガラス繊維が全体の1〜6重量%
配合されるようにする)。このウレタン樹脂液のスプレ
ー圧力でガラス繊維7を押さえ込むようにしてコーティ
ングする。このコーティングにより厚み1mm以上の補
強用裏面層2が形成される。このコーティングに際して
は、スチールパイプ製枠体10およびサポート4の補強
用スチールパイプ13が円形断面であるため、図15に
示すように、吹付けた樹脂液8がスチールパイプ製枠体
10,補強用スチールパイプ13の全周に回りやすく、
空洞ができない。これに対し、図16に示すように、L
字形アングル10aの場合には、空洞10bができる。
そして、乾燥することにより、表面層1形成用のウレタ
ン樹脂の樹脂液および補強用裏面層2形成用のウレタン
樹脂の樹脂液を硬化させ、表面層1および補強用裏面層
2を形成するとともに、補強用裏面層2にスチールパイ
プ製枠体10および補強用スチールパイプ13を埋設す
る。このとき、表面層1と補強用裏面層2(この補強用
裏面層2内にスチールパイプ製枠体10と補強用スチー
ルパイプ13が埋設されている)は強固に一体化され
る。この一体化された両層1,2の厚みは約10〜30
mm、硬度はHs70〜80(JIS A)であった。
このようにして、図1に示すような凹凸模様付型枠5を
得ることができる。図14において、19はガラス繊維
のロービングである。
【0023】つぎに、デザイン型9から上記型枠5を取
外し、図17に示すように、裏返しにした(すなわち、
表面層1を上向きにした)状態で、上面開放箱形の据付
台6の底壁板6a上に載置し、取付ける。この取付けに
際しては、ボルト20とL字状の押さえ金具21を用い
る。この押さえ金具21の横片21aには、図18に示
すように、その長手方向に沿って長穴21bが穿設され
ている。一方、上記据付台6は鉄製割型であり、底壁板
6aと側壁板6bが蝶番(図示せず)で連結され、割型
になっている。また、上記底壁板6aには、上記支受枠
体3のアングル製枠体12に対応する部分に長穴(図示
せず)が穿設されている。そして、側壁板6bを外側に
倒した状態で、ボルト20を押さえ金具21の横片21
aの長穴に挿通し、この横片21aの下面でアングル製
枠体12の縦片12bの上端部を押さえるととともに押
さえ金具21の縦片21cをアングル製枠体12の縦片
12bの上端部に係合したのち、ボルト20のねじ部の
下端部を上記底壁板6aの長穴21bに挿通してボルト
20をねじ止めする。これにより、据付台6に型枠5を
取付ける。そののち、側壁板6bを起こして凹凸模様付
型枠装置が完成する(図18参照)。
【0024】このようにして取付けられた凹凸模様付型
枠装置を用いてコンクリート製品を作製する場合には、
図19に示すように、表面層1の凹凸模様面をコンクリ
ート表面に対する接触面にしてコンクリート材料22を
打設し、養生硬化したのち、剥離することが行われる。
なお、23は側枠である。
【0025】上記のように、この凹凸模様付型枠装置
は、表面層1がウレタン樹脂で形成されているととも
に、補強用裏面層2がガラス短繊維を含むウレタン樹脂
で形成されているため、これら両層1,2が弾性を有し
ていて、脱型時にコンクリートに追随して多少上下動
し、コンクリートから型枠を外しやすい。しかも、スチ
ールパイプ製枠体10,補強用スチールパイプ13の全
周にウレタン樹脂が回り、十分な強度が得られる。ま
た、支受枠体3のアングル製枠体12を利用して据付台
6の底壁板6aにボルト止めすることができ、完全なカ
ートリッジ化が可能になり、据付台6を共用しながら各
種の凹凸模様を付けた型枠5を作製することができる。
このとき、ボルト20を挿通する据付台6の底壁板6
a,押さえ金具21の各穴21bは長穴に形成されてい
るため、押さえ金具21をボルト挿通穴21bに沿って
スライドさせることにより底壁板6aへの取付位置のず
れを吸収できる。そのうえ、サポート4が独立した1部
品となっている(ピース化している)ため、例えばサポ
ート4を支受枠体3に溶接により一体固定したものと比
べて、デザイン型9の凹凸模様面9aの一品一様の意匠
形状に対応して型枠を作製する必要がない。また、脱型
性が良く、ハンマーで叩く必要がない。また、サポート
4が独立しているから、デザイン型9を見ながら好みの
位置を選択して配置できる。また、上記型枠5の周縁部
だけでなく内側にも全く反りが発生しない(例えばこの
実施の形態では、補強用裏面層2のガラス短繊維含有率
1〜6%であり、0.2〜0.5%の伸縮であったが、
この程度の伸縮はコンクリート製品の作製に問題がな
い)。しかも、全体を樹脂で形成した型枠ではなく、表
面層1および補強用裏面層2が必要な厚みに形成されて
いるだけであるため、コンクリートバイブレータの伝達
が良くなり、得られたコンクリート製品のかけが無くな
る。また、コンクリートの養生熱の伝達が良くなり、生
産性が大きく向上する。また、重量,コストも従来品に
比べて大幅に軽減できる。
【0026】なお、上記実施例では、補強用裏面層2を
形成するのに、ロービングカッター17で切断されたガ
ラス繊維7と、スプレーガン18から噴射されるウレタ
ン樹脂の樹脂液8とを混合吹付けしているが、これに限
定するものではなく、平均繊維長さ1mm以上のガラス
繊維を1〜30重量%配合したウレタン樹脂の樹脂液を
スプレーにより表面層1形成用のウレタン樹脂の樹脂液
の上にコーティングするようにしてもよい。
【0027】また、上記実施の形態では、据付台6に支
受枠体3のアングル製枠体12を載置してからボルト2
0で取付けるようにしているが、これに限定するもので
はなく、据付台6にボルト20を取付けてからアングル
製枠体12を載置しボルト20止めしてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明の凹凸模様付型枠
装置によれば、型枠作製の際における、硬化時の表面層
の収縮を剛性枠体により防止することができ、得られた
型枠の外形寸法が所定の寸法に定まる。しかも、剛性枠
体の所定の部分から柱状架台を垂下させ、この柱状架台
の下端面にL字形アングルの横片を固定するとともにL
字形アングルの縦片と柱状架台の間を取付用間隙に形成
し、据付台の底面の上記L字形アングルに対応する部分
に植立された固定部材の上端部のかぎ部をL字形アング
ルの縦片に係合させて固定している。したがって、1つ
の据付台を共用して各種の型枠を取付けることができ、
型枠のカートリッジ化が行える。また、補強用裏面層に
より表面層の補強効果にも優れている。しかも、表面層
および補強用裏面層は、共に弾性合成樹脂で形成され、
膨張,収縮率も似かよっているため、表面層や補強用裏
面層に平坦面があっても反りが発生することがない。ま
た、脱型の際に、弾性変形して型面から外れるため、脱
型しやすい。このため、脱型力が小さくてすみ、脱型時
に表面層と補強用裏面層とが剥離することもない。さら
に、FRPを用いていないため、作業環境等安全衛生面
が良くなる。一方、本発明の方法によれば、上記優れた
凹凸模様付型枠装置を容易に作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凹凸模様付型枠の説明図である。
【図2】上記凹凸模様付型枠の製造に用いるデザイン型
の断面図である。
【図3】上記凹凸模様付型枠の製造工程を示す説明図で
ある。
【図4】上記凹凸模様付型枠の製造工程を示す説明図で
ある。
【図5】上記凹凸模様付型枠の製造工程を示す説明図で
ある。
【図6】上記凹凸模様付型枠の製造工程を示す説明図で
ある。
【図7】上記凹凸模様付型枠の製造工程を示す説明図で
ある。
【図8】支受枠体の一部を示す斜視図である。
【図9】上記支受枠体の一部を示す正面図である。
【図10】上記支受枠体の一部を示す平面図である。
【図11】サポートを示す斜視図である。
【図12】上記サポートを示す正面図である。
【図13】上記サポートを示す平面図である。
【図14】上記凹凸模様付型枠の製造工程を示す説明図
である。
【図15】樹脂液の流れを示す説明図である。
【図16】樹脂液の流れを示す説明図である。
【図17】上記凹凸模様付型枠装置を示す説明図であ
る。
【図18】上記型枠装置の要部を示す説明図である。
【図19】上記型枠装置を用いたコンクリート製品の製
造工程の説明図である。
【図20】従来の凹凸模様付型枠を示す断面図である。
【図21】従来の凹凸模様付型枠の製造工程を示す説明
図である。
【図22】従来の凹凸模様付型枠の製造工程を示す説明
図である。
【図23】他の従来例を示す部分拡大図である。
【符号の説明】
1 表面層 2 補強用裏面層 3 支受枠体 4 サポート 5 型枠 6 据付台 9 デザイン型 10 スチールパイプ製枠体 11 架台用スチールパイプ 12 L字形アングル 12a 横片 20 ボルト

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹凸模様を有しこの凹凸模様部で
    はその形状が凹凸模様に沿って変形している略均一厚の
    弾性合成樹脂製表面層と、この表面層の裏面に積層一体
    化されガラス繊維を含有する弾性合成樹脂で形成された
    補強用裏面層と、この補強用裏面層の周縁部に埋設され
    た剛性枠体とからなる凹凸模様付型枠およびこの型枠を
    収容する上面開放箱形の据付台を備え、上記凹凸模様付
    型枠の剛性枠体の所定の部分から垂下しこの剛性枠体を
    支受する柱状架台と、この柱状架台の下端面にそれ自体
    のL字形の横片を固定しそれ自体のL字形の縦片と柱状
    架台との間を取付用間隙に形成したL字形アングルと、
    上記据付台の底面の上記L字形アングルに対応する部分
    に植立されその上端部のかぎ部を上記L字形アングルの
    縦片に係合させて固定する固定部材を備えたことを特徴
    とする凹凸模様付型枠装置。
  2. 【請求項2】 上記固定部材がボルトとL字状押さえ板
    からなり、押さえ板のL字状の縦片が上記L字形アング
    ルの縦片に係合し、押さえ板のL字状の横片にボルト挿
    通穴が穿設され、このボルト挿通穴が上記横片の長手方
    向に沿って延びる長穴に形成されている請求項1記載の
    凹凸模様付型枠装置。
  3. 【請求項3】 転写用の凹凸模様面を有するデザイン型
    と、剛性枠体の所定の部分から柱状架台が垂下しこの柱
    状架台の下端面にL字形アングルのL字形の横片が固定
    されL字形の縦片と柱状架台との間が取付用間隙に形成
    された支受枠体と、上面開放箱形の据付台とを準備する
    工程と、上記デザイン型の凹凸模様面上に弾性合成樹脂
    を略同じ厚みにコーティングして表面層を形成する工程
    と、上記支受枠体を裏返しにして上記形成された表面層
    の周縁部に支受枠体の剛性枠体を配設する工程と、上記
    表面層上および上記剛性枠体の外周部にガラス繊維とと
    もに弾性合成樹脂をコーティングして表面層に補強用裏
    面層を一体形成するとともに上記剛性枠体を補強用裏面
    層に埋設する工程と、上記デザイン型から上記表面層,
    補強用裏面層の両層と支受枠体の剛性枠体とが一体化さ
    れてなる凹凸模様付型枠を取り外す工程と、この凹凸模
    様付型枠を裏返しにして上記据付台に収容する工程と、
    上記据付台の底面の上記L字形アングルに対応する部分
    に植立された固定部材の上端部のかぎ部を上記L字形ア
    ングルの縦片に係合させてL字形アングルを据付台に固
    定する工程を含むことを特徴とする凹凸模様付型枠装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記固定部材がボルトとL字状押さえ板
    からなり、押さえ板のL字状の縦片が上記L字形アング
    ルの縦片に係合し、押さえ板のL字状の横片にボルト挿
    通穴が穿設され、このボルト挿通穴が上記横片の長手方
    向に沿って延びる長穴に形成されている請求項3記載の
    凹凸模様付型枠装置の製造方法。
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JP2007168088A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Maxstone Kk 覆工材成形用複合型枠

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JP4527052B2 (ja) * 2005-12-19 2010-08-18 マックストン株式会社 覆工材成形用複合型枠

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