JPH09167466A - テープカセットのハーフ製造用成形金型装置 - Google Patents

テープカセットのハーフ製造用成形金型装置

Info

Publication number
JPH09167466A
JPH09167466A JP32576895A JP32576895A JPH09167466A JP H09167466 A JPH09167466 A JP H09167466A JP 32576895 A JP32576895 A JP 32576895A JP 32576895 A JP32576895 A JP 32576895A JP H09167466 A JPH09167466 A JP H09167466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tape
mold
insert plate
lower half
cavity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP32576895A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Abe
雅則 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP32576895A priority Critical patent/JPH09167466A/ja
Priority to US08/736,606 priority patent/US5774312A/en
Priority to KR1019960050223A priority patent/KR970063207A/ko
Priority to DE69622962T priority patent/DE69622962D1/de
Priority to EP96402317A priority patent/EP0772197B1/en
Publication of JPH09167466A publication Critical patent/JPH09167466A/ja
Priority to US09/042,043 priority patent/US6043962A/en
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 テープカセットのハーフ製造用成形金型装置
において、合成樹脂製のハーフ本体に金属製のインサー
トプレートがインサート成形されたハーフを離型する際
に、離型抵抗を低減しハーフ本体のインサートプレート
との接合部に白化やクラック等の発生を抑制する。 【解決手段】 テープカセットのハーフ製造用成形金型
装置50は、キャビティ56で合成樹脂製のハーフ本体
4Aに金属製のインサートプレート6をインサート成形
してハーフを成形し、型開き状態で可動金型52に添着
されたハーフをイジェクトピン57で突き出して離型す
る。この際に、イジェクトピン57は、ハーフ本体4A
とインサートプレート6との二部材に跨って突き出し
て、二部材への負荷を同時にかつ均等に作用させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はテープカセットのカ
セット本体を構成するハーフの製造用成形金型装置に関
し、特に合成樹脂製のハーフ本体に金属製のインサート
プレートをインサート成形するハーフの製造用成形金型
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ビデオテープレコーダに使用さ
れる8mmビデオテープカセット100(以下、単にテ
ープカセットという。)は、図11及び図12に示すよ
うに、上ハーフ102と下ハーフ103とを組み合わせ
て前面部が開放されたカセット本体101が構成されて
いる。また、カセット本体101には、開放された前面
部によって構成されるローディング空間部を開閉するリ
ッド104が回動自在に組み付けられている。
【0003】テープカセット100は、カセット本体1
01の内部に8mm幅の磁気テープ107を巻回した一
対のテープリール106(106A、106B)が回転
自在に収納されている。なお、本明細書においては、複
数の同一部材によって構成される部材についてはこのよ
うに表記するものとし、全体を表記する場合はテープリ
ール106と表記し、特に個々について説明する場合の
みテープリール106A或いはテープリール106Bと
区別して表記する。
【0004】磁気テープ107は、一方のテープリール
106Aから引き出され、図示しないテープガイド機構
によってローディング空間部に沿って導かれて他方のテ
ープリール106Bに巻き取られる。
【0005】一般に、カセット本体101は、上ハーフ
102及び下ハーフ103がそれぞれ合成樹脂材料によ
って成形されている。したがって、特に8mmビデオテ
ープカセットのように小型のテープカセットにおいて
は、ビデオテープレコーダに装填されてテープ駆動操作
が行われると、テープ駆動機構の動作によって全体が振
動して磁気テープ107の走行動作が不安定となってし
まう。かかる現象は、高密度に記録された情報信号の記
録、再生特性を劣化させる。このように、テープカセッ
ト100は、ビデオテープレコーダのテープ駆動機構側
からの影響を受けないために所定の重量を有して構成さ
れる必要がある。
【0006】かかる問題を解決するために、実公昭63
−38460号「テープカセット」公報に開示されるよ
うに、リール軸受穴を形成して下ハーフに露出されたフ
レーム状の金属部材に、予めモールド成形された合成樹
脂製部材を接着剤で固定してカセット本体を構成したテ
ープカセットが提案されている。また、下ハーフの底面
部に金属部材のインサートプレートをインサート成形
し、インサートプレートと合成樹脂材とを組み合わせた
カセット本体を構成したテープカセットが提案されてい
る。
【0007】これらテープカセットは、ねじりや曲げに
対する全体の機械的強度が保持されるとともに、カセッ
ト本体の一部がインサートプレートによって形成される
ことにより、全体の重量が大ならしめられるため、テー
プ駆動機構の振動等の影響を受けずに磁気テープが安定
した状態で走行されるといった特徴を有している。
【0008】また一般に、テープカセットのハーフ製造
用成形金型装置は、ハーフを成形するキャビティを構成
する固定金型と、この固定金型に対して接離動作する可
動金型とから構成される。固定金型には、上述したイン
サートプレートを添着させ正確に位置決めするとともに
インサートプレートを保持するインサートプレート保持
凸部が設けられている。
【0009】ハーフ製造用成形金型装置は、上記インサ
ートプレート保持凸部にインサートプレートが保持され
た状態で固定金型に対して可動金型が近接する方向に移
動動作して型締めが行われ、溶融した合成樹脂材がキャ
ビティ内に充填されることによってハーフに対するイン
サートプレートのインサート成形を行う。そして、ハー
フ製造用成形金型装置は、合成樹脂材を金型内で冷却
後、可動金型が固定金型に対して離間する方向に移動す
る型開き動作が行われ、成形されたハーフが取り出され
る取出し工程が行われる。この時、ハーフは、可動金型
に添着され、イジェクトピンによって突き出されてハー
フ製造用成形金型装置から取り出される。
【0010】従来のテープカセットのハーフ製造用成形
金型装置121は、図13及び図14に示すように、上
記インサートプレート123が装着される固定金型12
4と、この固定金型124に対して接離自在に相対向し
て配置され固定金型124とともに合成樹脂製の下ハー
フ本体122を成形するキャビティ128を形成する可
動金型125から構成される。下ハーフ本体122とイ
ンサートプレート123は、互いに垂直端面で突き合わ
された接合部を構成している。図13は、ハーフ製造用
成形金型装置121が型締め状態を示し、図14は、ハ
ーフ製造用成形金型装置121が型開き状態を示してい
る。
【0011】固定金型124には、上述したようにキャ
ビティ構成面127Aにインサートプレート123を位
置決め保持する一対の保持凸部126が一体に突出して
いる。これら保持凸部126は、インサートプレート1
23のリール軸受穴130にそれぞれ対応する間隔を以
って離間される。またその外形寸法は、インサートプレ
ート123のリール軸受穴130の穴径とほぼ等しい。
この固定金型124には、型開き状態で、リール軸受け
穴130が保持凸部126に相対係合されることによっ
て、インサートプレート123が位置決め保持される。
【0012】可動金型125には、型開き動作時にキャ
ビティ128内にインサートプレート123がインサー
ト成形された下ハーフ131が添着され、この下ハーフ
131を型開き状態で突き出すイジェクトピン129を
有するイジェクト機構が付設されている。
【0013】イジェクトピン129は、下ハーフ131
のインサート成形が行われて、固定金型124に対して
可動金型125が離間動作する型開き動作状態におい
て、キャビティ128へと突出する。この場合、イジェ
クトピン129は、図15において符号132a乃至1
32pで示すように、インサートプレート123の外周
縁の近傍に沿って突き当てられ、下ハーフ131を可動
金型125から突き出す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述したテープカセッ
トにおいては、下ハーフ131が金属部材と合成樹脂製
部材とを組み合わせたカセット本体の基本的な構成を採
用し、具体的には下ハーフ131の外形部分を合成樹脂
製の下ハーフ本体122で構成し、この下ハーフ本体1
22に、アルミ等の金属製のインサートプレート123
がその底面部の一部を構成するようにして、インサート
成形される。
【0015】この場合、下ハーフ本体122は、熱収縮
率が大きいといった材料特性から、成形後の硬化時に外
形が大きく収縮する現象が生じ、可動金型125側のキ
ャビティ構成面127Bに喰い付く。これに対して、イ
ンサートプレート123は、熱収縮率が小さいといった
材料特性から、外形の寸法変化が生じることはほとんど
無く、成形後のキャビティ構成面127への喰い付きは
ほとんど生じない。
【0016】このため、下ハーフ131は、下ハーフ本
体122とインサートプレート123との熱収縮率の違
いによって、成形後の型開き動作が行われる際に、両部
材122、123間で離型抵抗の差が発生する。
【0017】このようなことから下ハーフ本体122
は、型開き動作時に可動金型125に装着されイジェク
トピン129によって突き出されてハーフ製造用成形金
型装置121から離型されるとき、インサートプレート
123の外周部に応力が集中して接合部の周辺に白化や
クラックが発生する。これら下ハーフ本体122の白化
やクラックの成形不良は、外観不良ばかりでなく、下ハ
ーフ131の機械的強度を劣化させるという問題点があ
った。
【0018】従って、本発明は、イジェクト動作時に合
成樹脂製の下ハーフ本体に白化やクラック等の現象が発
生することを抑制したテープカセットのハーフ製造用成
形金型装置を提供することを目的に提案されたものであ
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】この目的を達成した本発
明に係るテープカセットのハーフ製造用成形金型装置
は、ハーフ本体が成形されるキャビティを構成する第一
のキャビティが形成されるとともにこの第一のキャビテ
ィ内にインサートプレートが位置決め保持されて装着さ
れる第一の金型と、この第一の金型に対して接離自在に
対向配置され、型締め状態で第一のキャビティと協動し
てキャビティを構成する第二のキャビティが形成される
とともに、型開き動作時にキャビティ内に成形されたハ
ーフが添着されかつこのハーフを型開き状態で突き出す
イジェクトピンを有するイジェクト機構が付設された第
二の金型とを備えている。
【0020】このイジェクトピンは、ハーフ本体とイン
サートプレートとの二部材に跨って突き当てられてハー
フを第二の金型から突き出す。
【0021】以上のように構成された本発明に係るテー
プカセットのハーフ製造用成形金型装置によれば、イジ
ェクトピンが離型抵抗を異にするハーフ本体とインサー
トプレートとの二部材を均等の力で同時に突き出すこと
から、合成樹脂製のハーフ本体のインサートプレートと
の接合部に白化やクラック等の発生が抑制される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るテープカセッ
トのハーフ製造用成形金型装置の好適な実施例を図面を
参照しながら詳細に説明する。
【0023】本発明に係るテープカセットのハーフ製造
用成形金型装置50によって製造されるビデオテープレ
コーダ用8mmビデオテープカセット1(以下テープカ
セット1と称す。)を図1乃至図6に示す。テープカセ
ット1は、図1に示すように、合成樹脂製の上ハーフ3
と、後述するインサートプレート6をインサート成形し
て一体化した合成樹脂製の下ハーフ4とを組み合わせて
カセット本体2が構成され、このカセット本体2の前面
部にリッド構体5が回動自在に組み合わされる。
【0024】カセット本体2には、その内部に8mm幅
の磁気テープ8が巻回された一対のテープリール7(7
A、7B)がそれぞれ回転自在に収納されている。磁気
テープ8は、一方のテープリール7Aから引き出され、
後述するテープガイド機構によってローディング空間部
Hに沿って導かれて他方のテープリール7Bに巻き取ら
れる。この磁気テープ8の状態は、上ハーフ3に設けた
リール窓12によって外方から視認される。
【0025】上ハーフ3は、合成樹脂材料、例えばポリ
カーボネート樹脂とABS樹脂とを材料として、横長矩
形の主面壁10と、前方部13を除く外周部に一体に立
ち上がり形成された外周壁11とからなる略浅皿状を呈
して形成されている。主面壁10には、上述したリール
窓12が設けられている。このリール窓12は、ポリカ
ーボネート樹脂によって透明部として構成されており、
テープリール7に対する磁気テープ8の巻回状態が視認
されるとともに、カセット本体2の内部への埃等の進入
を阻止する。
【0026】上ハーフ3には、主面壁10の内部に、そ
の開放前面部13の内方に位置してガイド壁14が一体
に突設されている。ガイド壁14は、中央部から両側に
向かって湾曲する円弧状壁からなり、テープリール7の
外周部を保持するリールガイド壁を構成する。なお、上
ハーフ3には、図示しないが主面壁10の内部に下ハー
フ4と止めねじ9によって一体に結合するためのスタッ
ドが複数箇所に設けられている。
【0027】下ハーフ4は、合成樹脂製の下ハーフ本体
4Aと、この下ハーフ本体4Aに対して一体化された金
属製のインサートプレート6とから構成されている。下
ハーフ本体4Aも、例えばABS樹脂を材料として、横
長矩形の底面壁15と、前方部17を除く外周部に一体
に立ち上がり形成された外周壁16とからなる略浅皿状
を呈して成形されている。下ハーフ本体4Aは、その底
面壁15に、後述するようにビデオテープレコーダに対
する装填基準部を構成する部位である中央部の前方部と
後方部及び背面側のコーナ部とを残して大きく開口され
た底面開口部49が設けられ、この底面開口部49を充
填するようにして後述するインサートプレート6がイン
サート成形により一体化さている。
【0028】下ハーフ本体4Aには、図5に示すよう
に、底面壁15の内面に、その開放前面部17の内方に
位置してガイド壁18が一体に突設されている。ガイド
壁18は、中央部から両側に向かって湾曲する円弧状壁
からなり、上述した上ハーフ3のガイド壁14と協動し
てテープリール7の外周部を保持するリールガイド壁の
一部を構成する。
【0029】下ハーフ本体4Aは、図5に示すように、
背面側の両コーナ部、後述するリールロック部21及び
終端検出部23を囲む立上り壁とがそれぞれ円弧状に形
成されており、これら立上り壁と上述したガイド壁18
とによって囲まれる領域がテープリール7を回転自在に
収納するテープリール回転領域Rを構成している。上述
した底面開口部49は、このテープリール回転領域R内
に形成されている。
【0030】下ハーフ本体4Aには、底面壁15に上ハ
ーフ3側のスタッドに対応位置して複数のスタッドが形
成されている。したがって、上ハーフ3と下ハーフ4
は、後述する各部材を組み付けた後、互いに外周壁1
1、16が突き合わされ、下ハーフ4の底面壁からねじ
込まれた止めネジ9によって一体に結合されて、図2及
び図3に示すように、カセット本体2を構成する。カセ
ット本体2は、図4に示すように、その前面部側に上ハ
ーフ3の開放前面部13と下ハーフ4の開放前面部17
が協動してローディング空間部Hが構成される。
【0031】下ハーフ本体4Aには、図5及び図6に示
すように、前面開放部17を挟んだ両側部分が前方へと
張出形成されるとともにこれら部位に相対向するテープ
ガイド部19(19A、19B)が突設されている。こ
れらテープガイド部19は、外側面が円弧状に形成され
ており、後述するようにテープリール7から引き出され
た磁気テープ8が掛け合わされる。また、テープガイド
部19には、やや内側の内面にリッドガイド溝20(2
0A、20B)がそれぞれ形成されている。リッドガイ
ド溝20は、後述するようにリッド構体5を構成するフ
ロントリッド25を回動自在かつ上下方向に移動自在に
支持する。
【0032】下ハーフ本体4Aには、図5及び図6に示
すように、底面壁15の背面側の中央領域に位置して、
リールロック部21が一体に形成されている。リールロ
ック部21は、互いに平行に対峙する前後方向の一対の
ガイド壁からなり、リールロック部材37と、このリー
ルロック部材37を前方側へ付勢するリールスプリング
38とが収納される。このリールロック部21には、底
面壁15を貫通するリールロックガイド溝22が設けら
れている。このリールロックガイド溝22には、テープ
カセット1がビデオテープレコーダに装填されると、ビ
デオテープレコーダ側のリールロック解除部材が進入す
る。換言すれば、リールロック部21は、テープカセッ
ト1がビデオテープレコーダに装填される際の装填基準
部の一部を構成する。
【0033】下ハーフ本体4Aには、図5及び図6に示
すように、リールロックガイド部21に対応する底面壁
15の前面側に位置した中央領域に、終端検出部23が
一体に形成されている。この終端検出部23は、底面壁
15を貫通する光源進入穴と、この光源進入穴の周囲に
形成された筒状突部とから構成されている。終端検出部
23には、テープカセット1がビデオテープレコーダに
装填されると、ビデオテープレコーダ側の終端検出機構
を構成する光源が光源進入穴からカセット本体2の内部
へと進入する。このように、終端検出部23も、テープ
カセット1がビデオテープレコーダに装填される際の装
填基準部の一部を構成する。
【0034】なお、光源から出射される光は、筒状突部
の両側からガイド壁18の内面に沿って前方へと導か
れ、後述するように外周壁16とテープガイド19との
間を走行する磁気テープ8の走行路を横断して外方へ露
光し、終端検出機構を構成する受光素子によって検出さ
れる。
【0035】下ハーフ本体4Aには、図4及び図5に示
すように、背面側の両コーナ部に位置してそれぞれ仕様
検出部24(24A、24B)が設けられている。これ
ら仕様検出部24は、例えば磁気テープ8の種類、長さ
或いは記録密度当の使用に基づいて開口される複数の検
出穴によって構成される。
【0036】仕様検出部24は、テープカセット1がビ
デオテープレコーダに装填されると、ビデオテープレコ
ーダ側の仕様検出機構を構成する検出部材が検出穴の有
無を検出することによって、指定の仕様検出が行われ
る。したがって、仕様検出部24も、テープカセット1
がビデオテープレコーダに装填される際の装填基準部の
一部を構成する。
【0037】また、下ハーフ本体4Aの一方のコーナ部
には、図6に示すように、記憶部48が設置されてい
る。この記憶部48は、詳細を省略するが、記憶素子
と、入出力端子等によって構成され、例えばテープカセ
ット1の使用状況や制御情報等が記憶素子に記録され
る。また、入出力端子は、下ハーフ本体4Aの背面外周
壁に臨んで配設されている。記憶部48は、テープカセ
ット1がビデオテープレコーダに装填されると、入出力
端子に情報記録再生機構のコネクタが接続される。テー
プカセット1は、情報記録再生機構によって記録素子に
記録された情報が再生され或いは所定の情報が記録され
る。したがって、記憶部48もテープカセット1がビデ
オテープレコーダに装填される際の装填基準部の一部を
構成する。
【0038】さらに、下ハーフ本体4Aの他方コーナ部
には、図5に示すように、誤記録防止部材39が配設さ
れている。この誤記録防止部材39は、コーナ部に形成
された誤記録検出穴を開閉する2位置に切換え操作され
る。テープカセット1は、誤記録防止部材39が誤記録
検出穴を閉塞した第一の位置に設定操作された場合、こ
の誤記録防止部材39によってビデオテープレコーダ側
の誤記録検出機構の検出部材が誤記録検出穴へ進入する
ことを阻止し、磁気テープ8に対する情報信号の記録動
作を可能とする。
【0039】また、テープカセット1は、誤記録防止部
材39が誤記録検出穴を開放した第二の位置に設定操作
された場合、ビデオテープレコーダ側の誤記録検出機構
の検出部材が誤記録検出穴へと進入することにより、磁
気テープ8に対する情報信号の記録動作を不能とする。
このように、誤記録防止穴も、テープカセット1がビデ
オテープレコーダに装填される際の装填基準部の一部を
構成する。
【0040】リッド構体5は、図1に示すように、フロ
ントリッド25と、バックリッド28と、リッドスプリ
ング29及びリッドカム30の各部材によって構成され
ている。フロントリッド25は、カセット本体2の前面
部に構成されたローディング空間部Hを閉塞するに足る
外形寸法を有する主面部26と、カセット本体2の側面
部に設けられた軸穴に係合された支軸を有する側面部2
7A、27Bとからなる略横向きコ字状を呈して形成さ
れている。
【0041】また、フロントリッド25は、主面部26
がテープガイド19の前方側に位置されて側面部27を
カセット本体2に回動自在に支持される。さらに、フロ
ントリッド25は、支軸に装着されたトーションスプリ
ングからなるリッドスプリング29の弾性力によって、
カセット本体2のローディング空間部Hを閉塞する方向
に付勢されている。
【0042】バックリッド28は、カセット本体2の開
放された前面部と上ハーフ3の開放前面部13とを閉塞
するに足る外形を有する断面略コ字状に形成されてお
り、フロントリッド25の主面部26の内側に位置して
このフロントリッド25に回動自在に支持されている。
また、バックリッド28は、両側縁部に、リッドガイド
20に相対係合されるカム凸部が一体に突設されてい
る。バックリッド28は、フロントリッド25の主面部
26に対して後述するように磁気テープ8を延在させる
空間を構成するようにして、やや間隔を以って対向位置
してカセット本体2に組み付けられている。
【0043】リッドカム30は、下ハーフ4の外周壁に
一体に形成したカム取付け部に回動自在に組み付けられ
ており、詳細を省略するが一端部がフロントリッド25
の一方側面部27Aの先端内面に形成したカム部と相対
係合されるとともに、他端部が下ハーフ本体4Aに開設
したリッド開放溝に臨ませられている。
【0044】以上のように構成されたリッド構体5は、
図2乃至図4に示すように、通常リッドスプリング29
の弾性力によってカセット本体2の前面部を閉塞してい
る。リッド構体5は、ビデオテープレコーダに装填され
ると、リッド開放溝に進入するビデオテープレコーダ側
のリッド開放部材によってリッドカム30が回転動作さ
れる。
【0045】リッド構体5は、このリッドカム30の動
作によって、フロントリッド25がリッドスプリング2
9の弾性力に抗して回動されてカセット本体2の前面部
を開放する。また、リッド構体5は、このフロントリッ
ド25の動作によって、バックリッド28がリッドガイ
ド20に沿って一体的に回動動作される。テープカセッ
ト1は、このようにしてリッド構体5が回動動作するこ
とによって、カセット本体2の前面部に構成されたロー
ディング空間部Hが開放される。
【0046】左右一対のテープリール7は、図1に示す
ように、上ハーフ3の内面に取り付けた一対のリールス
プリング31(31A、31B)によってそれぞれ下ハ
ーフ4側へと押しつけられる。テープリール7は、これ
らリールスプリング31によってカセット本体2の内部
において上下方向の遊動が防止されている。
【0047】テープリール7は、それぞれ外周部に磁気
テープ8が巻回される筒状のハブ32(32A、32
B)と、このハブ32に磁気テープ8の一端部を固定す
るためのクランパ33(33A、33B)と、ハブ32
と一体に形成された下フランジ34(34A、34B)
と、この下フランジ34に対向してハブ32に組み合わ
される上フランジ35(35A、35B)とから構成さ
れている。
【0048】ハブ32には、ビデオテープレコーダ側の
リール駆動軸が嵌合する図示しないハブ穴が設けられて
おり、後述するインサートプレート6に設けたリール軸
受穴41にそれぞれ臨ませられる。また、ハブ32に
は、外周部の一部にクランパ33が係合される係合溝が
設けられており、このクランパ33によって磁気テープ
8の先端部に接合したクランピングテープ36が挟み込
まれて固定される。
【0049】下フランジ34には、外周部に外周歯が全
周に亘って形成されている。テープリール7は、通常上
述したリールロック部21に収納されると共に、リール
ロックスプリング38の弾性力によりロックレバーが下
フランジ34の外周歯に係合するリールロック部材37
によって、回転方向の遊動が阻止されている。テープリ
ール7は、テープカセット1がビデオテープレコーダに
装填されると、上述したようにリールロックガイド溝2
2から進入するリールロック解除部材によってリールロ
ックスプリング38の弾性力に抗して、リールロック部
材37が移動動作されることにより、係止状態が解除さ
れて回転自在な状態となる。
【0050】クランピングテープ36は、透明テープに
よって構成されており、上述した終端検出部23に進入
したビデオテープレコーダ側の光源から出射された光を
透過させる。勿論、磁気テープ8は、記録層が形成され
ていることによって不透明に構成されていることから、
終端検出機構の光源から出射された光を遮断する。した
がって、テープカセット1は、クランピングテープ36
を透過してカセット本体2の側面から漏出する光の有無
により、終端の検出が行われる。
【0051】磁気テープ8は、一方のテープリール7A
の外周部から前方へと向かって引き出され、一方のテー
プガイド19Aに掛け合わされてテープローディング空
間部H側へと折り返される。磁気テープ8は、このテー
プローディング空間部Hを横断して他方のテープガイド
19Bに掛け合わされて内側へと折り返されて他方のテ
ープリール7Bの外周部に巻き取られる。磁気テープ8
は、テープローディング空間部Hを横断する際に、リッ
ド構体5のフロントリッド25とバックリッド28との
間に構成された空間部に延在されることにより、汚損或
いは破損が防止されている。
【0052】磁気テープ8は、テープカセット1がビデ
オテープレコーダに装填されると、上述したようにリッ
ド構体5が回動動作してテープローディング空間部Hが
開放されることから、カセット本体2の前方部において
外方へと露呈された状態となる。磁気テープ8は、この
状態で、テープローディング空間部Hに進入するテープ
ローディング部材によってロック状態が解除されたテー
プリール7から引き出され、所定のローディングが行わ
れる。
【0053】インサートプレート6は、テープカセット
1に対して、所定の重量を付与するとともにねじりや曲
げに対する機械的強度を保持させる作用を奏し、例えば
アルミ板やアルミ合金板を材料として後述するハーフ製
造用成形金型装置50によって下ハーフ本体4Aにイン
サート成形される。インサートプレート6は、図4乃至
図6に示すように、基部40が長手方向の寸法を下ハー
フ本体4Aの長手方向の寸法とほぼ等しくかつ幅寸法が
テープリール回転領域Rの直径よりもやや小とされた横
長矩形を基本形として形成されている。
【0054】このインサートプレート6には、基部40
に長手方向に離間してリール軸受穴41(41A、41
B)がそれぞれ開設されている。これらリール軸受穴4
1は、上述したようにカセット本体2の内部に収納され
たテープリール7のハブ穴を外方へと臨ませる。したが
って、これらリール軸受穴41には、テープカセット1
がビデオテープレコーダに装填されると、ハブ穴に嵌合
してテープリール7を回転駆動させるテープ駆動軸が進
入する。またリール軸受穴41には、底面側の開口縁に
面取りが施されている。この面取りは、テープ駆動軸が
進入する際のガイド作用を奏するとともに、後述するイ
ンサート成形時に際しての保持凸部53が嵌合する際の
ガイド作用を奏する。
【0055】インサートプレート6には、リール軸受穴
41間に位置して基部40の幅方向の両端側からリール
ロック逃げ部42と終端検出逃げ部43とがそれぞれ切
欠き形成されている。また、インサートプレート6に
は、基部40の一方側の両コーナ部に位置して仕様検出
逃げ部44(44A、44B)がそれぞれ切欠き形成さ
れている。さらに、インサートプレート6には、基部4
0の長手方向の両端部にそれぞれ凸縁部45(45A、
45B)が一体に突出形成される。
【0056】インサートプレート6は、図7に示すよう
に、その外周縁に一体にインサートシロ46が突設さ
れ、インサート成形時にこのインサートシロ46が合成
樹脂材で充填されることにより、下ハーフ本体4Aと一
体化される。
【0057】以上のように構成されたインサートプレー
ト6は、下ハーフ本体4Aの成形工程に際して、ハーフ
製造用成形金型装置50のキャビティ56中に設置され
て合成樹脂材料の射出充填が行われることにより、下ハ
ーフ本体4Aにインサート成形されて全体として下ハー
フ4を構成する。ハーフ製造用成形金型装置50は、図
8及び図9に示すように、上記インサートプレート6が
装着される固定金型51と、この固定金型51に対して
接離自在に相対向して配設され固定金型51とともに下
ハーフ4を成形するキャビティ56を形成する可動金型
52とから構成される。なお、図8は、上記ハーフ製造
用成形金型装置50が型締め状態のとき、図9は、上記
ハーフ製造用成形金型装置50が型開き状態のときを示
している。
【0058】固定金型51には、キャビティ構成面55
Aにインサートプレート6を位置決め保持する一対の保
持凸部53が一体に突出している。これら保持凸部53
は、インサートプレート6のリール軸受穴41にそれぞ
れ対応する間隔を以って離間される。またその外形寸法
は、インサートプレート6のリール軸受穴41の穴径と
ほぼ等しい。
【0059】保持凸部53には、その先端部に保持力調
整部54がそれぞれ形成されている。この保持力調整部
54は、先端に向かって次第に外形寸法が小ならしめる
面取りによって構成されていて、インサートプレート6
に対する保持力の調整が図られている。
【0060】なお、固定金型51には、図示しないが、
溶融状態の合成樹脂材料がキャビティ56内に射出され
るゲートを有するスプルブッシュが設けられる。
【0061】可動金型52は、図示しない駆動機構によ
って、固定金型51に対して、接離動作される。可動金
型52は、固定金型51との対向面に、固定金型51側
のキャビティ構成面55Aと協動して下ハーフ本体4A
を成形するキャビティ56を構成するキャビティ構成面
55Bが形成されている。また、この可動金型52に
は、図示しない駆動機構によってキャビティ56へと突
出する複数個のイジェクトピン57が配設されている。
【0062】これらイジェクトピン57は、可動金型5
2に設けたガイド穴58を貫通し、通常その先端部57
Aがキャビティ構成面55Bと面一の状態で、キャビテ
ィ56に臨んでいる。そして、これらイジェクトピン5
7は、後述するように可動金型52が固定金型51に対
して離間動作した型開き状態において、駆動機構によっ
てキャビティ56内へと突出動作される。
【0063】イジェクトピン57は、図10に示すよう
に、後述するように応力集中が生じるインサートプレー
ト6のコーナ部を含む下ハーフ本体4Aとインサートプ
レート6との接合部に沿って可動金型52内に配設され
ている。また、イジェクトピン57は、図8及び図9に
示すように、それぞれの先端部57Aが下ハーフ本体4
Aとインサートプレート6とに跨って突き当たるに足る
外形寸法を有している。さらに、イジェクトピン57
は、図8及び図9に示すように、その中心線Lが、下ハ
ーフ本体4Aとインサートプレート6の接合部に対応位
置するようにして可動金型52内に配置されている。し
たがって、イジェクトピン57は、後述する下ハーフ4
を突き出す際に、下ハーフ本体4A及びインサートプレ
ート6に対して平等に突き当たる。
【0064】以上のように構成されたハーフ製造用成形
金型装置50には、可動金型52が離間された型開き状
態の固定金型51の保持凸部53に、そのリール軸受穴
41が嵌合されることによってインサートプレート6が
位置決め保持されて装着される。上述したように、保持
凸部53は、その先端部に保持力調整部54が形成され
ることによって、インサートプレート6の保持力が調整
されている。この保持力は、インサートプレート6を固
定金型51に対してしっかりと位置決め保持するととも
に、後述する型開き動作時にこの固定金型51から容易
に離脱させる。
【0065】ハーフ製造用成形金型装置50は、固定金
型51に対して可動金型52が接近動作して型締めが行
われ、これら固定金型51と可動金型52との間に下ハ
ーフ4を成形するキャビティ56が構成される。キャビ
ティ56には、上述したように、図示しないゲートから
溶融状態の合成樹脂材料が射出充填され、合成樹脂製の
下ハーフ本体4Aにインサートプレート6がインサート
成形されて下ハーフ4が成形される。
【0066】ハーフ製造用成形金型装置50は、所定の
冷却時間を経てキャビティ56内に充填された合成樹脂
材料が硬化して下ハーフ4が成形された後、固定金型5
1に対して可動金型52が離間動作される型開き動作が
行われる。この際、成形された下ハーフ4は、可動金型
52側に添着される。可動動作52には、上述したよう
に、イジェクトピン57が設けられており下ハーフ4を
突き出して可動金型52から離型する。
【0067】ところで、下ハーフ4は、熱収縮率を大き
く異にする下ハーフ本体4Aとインサートプレート6と
によって構成されることから、インサート成型時に、一
方の下ハーフ本体4Aが可動金型52側のキャビティ構
成面55Bに喰い付いた状態で硬化する。下ハーフ4
は、他方のインサートプレート6が保持凸部53に保持
された状態である。したがって、下ハーフは、固定金型
51に対する下ハーフ本体4Aとインサートプレート6
との離型抵抗がそれぞれ異にされる。
【0068】ハーフ製造用成形金型装置50は、上述し
たようにインサートプレート6を保持する保持凸部53
の先端部に保持力調整部54が形成されることによっ
て、このインサートプレート6の保持力が調整されてい
る。したがって、ハーフ製造用成形金型装置50におい
ては、型開き動作時に、インサートプレート6が保持凸
部53から容易に抜け出して下ハーフ本体4Aとともに
可動金型52に添着する。
【0069】下ハーフ4は、これによってインサートプ
レート6の各コーナ部に離型抵抗による応力集中が抑制
され、これら各コーナ部に白化、クラックの発生が防止
される。
【0070】さらに、ハーフ製造用成形金型装置50に
おいては、離型の際に、キャビティ構成面55Bに喰い
ついた下ハーフ本体4Aとインサートプレート6との間
に離型抵抗が生じる。すなわち、下ハーフ4は、キャビ
ティ構成面55Bに喰い付いた下ハーフ本体4Aの離型
抵抗が大きく、インサートプレート6の離型抵抗は極め
て小さい。ハーフ製造用成形金型装置50は、上述した
ように、イジェクトピン57が各コーナ部を含む下ハー
フ4Aとインサートプレート6との接合部に中心が位置
して、これら二部材4A、6に跨って突き当たる。
【0071】したがって、下ハーフ4は、上述した下ハ
ーフ本体4Aとインサートプレート6との離型抵抗の差
異に係らず、これら二部材4A、6が均等な力で同時に
突き出される。また、下ハーフ4は、下ハーフ本体4A
とインサートプレート6とが、イジェクトピン57によ
って上述した離型抵抗の差により応力発生がしやすい各
コーナ部を突き出す。したがって、下ハーフ4は、イジ
ェクトピン57によって下ハーフ本体4Aのインサート
プレート6との接合部に白化やクラックの発生が生じる
こと無く可動金型52から極めて良好な状態で離型され
る。
【0072】以上のように成形された下ハーフ4を備え
るテープカセット1は、カセット本体2の外周部と底面
部とを基準面としてビデオテープレコーダに装填される
と、ビデオテープレコーダ側のリッド開放部材によって
リッド機体5が回動動作されて前面部のローディング空
間部Hが開放される。テープカセット1は、リールロッ
クガイド溝14から進入するリールロック解除部材によ
ってリールロック部材37がリールロックスプリング3
8の弾性力に抗して移動され、テープリール7のロック
状態が解除される。テープカセット1は、ローディング
空間部Hから進入するビデオテープレコーダ側のローデ
ィング機構によって磁気テープ8が引き出されて所定の
テープ走行路を構成するローディング動作が行われる。
【0073】テープカセット1は、リール軸受穴41に
リール駆動軸が進入してテープリール7のリール軸穴と
それぞれ相対係合する。テープカセット1は、記録、再
生等のテープ駆動操作によってリール駆動軸が回転動作
することによってテープリール7が回転され、磁気テー
プ8の繰り出し、巻取りが行われる。またテープカセッ
ト1は、仕様検出部21の検出穴が検出機構によって検
出され、記憶部48に記録された情報が読み出される。
【0074】テープカセット1は、カセット本体2を構
成する下ハーフ4が、合成樹脂製の下ハーフ本体4A
と、その底面壁15に一体にインサート成形された金属
製のインサートプレート6とによって構成されている。
したがって、テープカセット1は、曲げやねじりに対す
る機械的強度の向上が図られるとともに全体の重量が大
とされ、テープリール7を駆動するテープ駆動機構の振
動等が加えられても振動して磁気テープ8の走行動作に
影響を与えることは無く、情報信号の高精度の記録再生
が行われる。
【0075】また、テープカセット1は、リールロック
部材37等の移動部材の配設部、ビデオテープレコーダ
側のリールロック解除部材や仕様検出部材等の係合部、
或いはビデオテープレコーダに対する装填基準面等の各
部が合成樹脂製の下ハーフ本体4A側に形成されてい
る。したがって、テープカセット1は、ビデオテープレ
コーダ側の各部材を磨耗させることは無く、正確に位置
決めされた状態で装填されて所定の動作が行われ、誤動
作を生じることが無い。
【0076】また、テープカセット1は、互いに強固に
一体化された合成樹脂製の下ハーフ本体4Aとインサー
トプレート6とによって下ハーフ4が構成され、かつこ
の下ハーフ4がその下ハーフ本体4Aに白化やクラック
の発生が防止されていることから十分な機械的強度が保
持されている。
【0077】なお、本発明は、上述した8mmビデオテ
ープカセット1のハーフ製造用成形金型装置に限定され
るものでなく、標準のビデオテープカセットやその他の
テープカセットのハーフ製造用成形金型装置にも適用さ
れる。さらに、テープカセット1は、カセット本体2を
共通とするとともに磁気テープ8に代えてクリーニング
テープを内蔵したクリーニングテープカセットのハーフ
製造用成形金型装置にも適用される。さらにまた、本発
明は、ビデオテープレコーダ用のテープカセットのハー
フ製造用成形金型装置に限定されるものでは無く、オー
ディオ機器用のテープカセット等の各種機器に用いられ
るテープカセットのハーフ製造用成形金型装置にも適用
される。
【0078】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るテープカセットのハーフ製造用成形金型装置によれ
ば、離型抵抗を異にする合成樹脂製のフレーム部と金属
製のインサートプレートとの二部材に跨って突き出すよ
うなイジェクトピンを備え付けることにより、イジェク
トピンからの負荷が二部材に同時かつ均等に作用され、
これら二部材の接合部において白化やクラックの発生が
抑制され、外観不良はもとより機械的強度が保持された
ハーフが成形される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハーフ製造用成形金型装置によっ
て成形された下ハーフ備える8mmビデオテープカセッ
トを示す分解斜視図である。
【図2】同8mmビデオテープカセットの平面図であ
る。
【図3】同8mmビデオテープカセットの側面図であ
る。
【図4】同8mmビデオテープカセットの底面図であ
る。
【図5】同8mmビデオテープカセットの下ハーフの平
面図である。
【図6】同8mmビデオテープカセットの下ハーフの底
面図である。
【図7】同下ハーフを構成するインサートプレートの平
面図である。
【図8】本発明に係るハーフ製造用成形金型装置の要部
縦断面図であり、型締め状態を示す。
【図9】同ハーフ製造用成形金型装置の要部縦断面図で
あり、型開き状態を示す。
【図10】同ハーフ製造用成形金型装置の可動金型に配
設されるイジェクトピンの下ハーフの突き出し位置を示
すハーフの平面図である。
【図11】従来の8mmビデオテープカセットの平面図
である。
【図12】従来の8mmビデオテープカセットの側面図
である。
【図13】従来のハーフ製造用成形金型装置の要部縦断
面図であり、型締め状態を示す。
【図14】同ハーフ製造用成形金型装置の要部縦断面図
であり、型開き状態を示す。
【図15】同ハーフ製造用成形金型装置の可動金型に配
設されるイジェクトピンの突き出し位置を示す下ハーフ
の平面図である。
【符号の説明】
1 8mmビデオテープカセット(テープカセット) 2 カセット本体 3 上ハーフ 4 下ハーフ 4A 下ハーフ本体(合成樹脂製フレーム部) 6 インサートプレート(金属板) 7 テープリール 8 磁気テープ(テープ状記録媒体) 41 インサートプレートに形成されたリール軸受穴 50 ハーフ製造用成形金型装置 51 固定金型 52 可動金型 53 保持凸部 54 保持力調整部 55 キャビティ構成面 56 キャビティ 57 イジェクトピン 57A イジェクトピン先端部 58 ガイド穴 59 本発明のハーフ製造用成形金型装置の可動金型の
イジェクトピンが下ハーフを突き出す位置 H ローディング空間部 L イジェクトピン中心線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製のハーフ本体に金属製のイン
    サートプレートがインサート成形され、テープ状記録媒
    体を掛け合わす一対のテープリールを回転自在に収納す
    るカセット本体を構成するテープカセットのハーフ製造
    用成形金型装置において、 上記ハーフ本体が成形されるキャビティを構成する第一
    のキャビティが形成されるとともにこの第一のキャビテ
    ィ内に上記インサートプレートが位置決め保持されて装
    着される第一の金型と、 この第一の金型に対して接離自在に対向配置され、型締
    め状態で上記第一のキャビティと協動してキャビティを
    構成する第二のキャビティが形成されるとともに、型開
    き動作時に上記キャビティ内に成形されたハーフが添着
    されかつこのハーフを型開き状態で突き出すイジェクト
    ピンを有するイジェクト機構が付設された第二の金型と
    を備え、 上記イジェクトピンは、ハーフ本体とインサートプレー
    トとの二部材に跨って突き当てられてハーフを第二の金
    型から突き出すことを特徴としたテープカセットのハー
    フ製造用成形金型装置。
  2. 【請求項2】 上記イジェクトピンは、その中心が上記
    ハーフ本体と上記インサートプレートとの二部材の接合
    部に対応位置されることを特徴とする請求項1に記載の
    テープカセットのハーフ製造用成形金型装置。
  3. 【請求項3】 上記イジェクトピンは、複数個が備えら
    れ、所定個数のイジェクトピンが上記ハーフ本体と上記
    インサートプレートとの二部材に跨って突き当てられて
    ハーフを上記第二の金型から突き出すことを特徴とする
    請求項1に記載のテープカセットのハーフ製造用成形金
    型装置。
  4. 【請求項4】 上記複数個のイジェクトピンにおいて、
    少なくとも上記インサートプレートの各コーナ部に対応
    して配設されたイジェクトピンは、上記ハーフ本体と上
    記インサートプレートとの二部材に跨って突き当てられ
    てハーフを上記第二の金型から突き出すことを特徴とす
    る請求項3に記載のテープカセットのハーフ製造用成形
    金型装置。
JP32576895A 1995-10-31 1995-12-14 テープカセットのハーフ製造用成形金型装置 Withdrawn JPH09167466A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32576895A JPH09167466A (ja) 1995-12-14 1995-12-14 テープカセットのハーフ製造用成形金型装置
US08/736,606 US5774312A (en) 1995-10-31 1996-10-25 Tape cassette
KR1019960050223A KR970063207A (ko) 1995-10-31 1996-10-30 테이프카세트 및 테이프카세트반부를 성형하는 금속주형장치
DE69622962T DE69622962D1 (de) 1995-10-31 1996-10-31 Bandkassette und Metallgussvorrichtung zum Giessen von Bandkassettenhälften
EP96402317A EP0772197B1 (en) 1995-10-31 1996-10-31 Tape cassette and metal mold device for molding tape cassette halves
US09/042,043 US6043962A (en) 1995-10-31 1998-03-13 Tape cassette and metal mold device for molding tape cassette halves

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32576895A JPH09167466A (ja) 1995-12-14 1995-12-14 テープカセットのハーフ製造用成形金型装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09167466A true JPH09167466A (ja) 1997-06-24

Family

ID=18180412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32576895A Withdrawn JPH09167466A (ja) 1995-10-31 1995-12-14 テープカセットのハーフ製造用成形金型装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09167466A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4672498A (en) Tape cassette having reels with limited axial travel
US4706149A (en) Tape cassette
JPH0459703B2 (ja)
US4945440A (en) Tape cassette with transparent reel viewing windows and laminated three-color construction
US5774312A (en) Tape cassette
EP0448320B1 (en) Shutter for cartridge and apparatus for molding same
US5075810A (en) Tape cassette with sealed light aperture
JPH09167466A (ja) テープカセットのハーフ製造用成形金型装置
JP2001084730A (ja) テープカートリッジ及び成形金型
JPH09153267A (ja) テープカセットのハーフ製造用成形金型装置
JPH09147521A (ja) テープカセット
US5398147A (en) Cassette base with triangular strengthening braces
JPH09231716A (ja) テープカートリッジ
JPH09185878A (ja) テープカセット
JPH09139049A (ja) テープカセット
KR100716437B1 (ko) 테이프 카세트
JPH0722788Y2 (ja) テ−プカセット
US5229906A (en) Magnetic tape cassette having protrusions of low friction resin
JP2936727B2 (ja) テープカセットハーフ成形用の金型構造
JPH10162543A (ja) テープカートリッジ
JPH075590Y2 (ja) テ−プカセット
EP1531472B1 (en) Magnetic tape cassette
JPH11126456A (ja) テープカセットとその製造方法
JP3460405B2 (ja) ディスクカートリッジ成形金型装置及びディスクカートリッジ
US6430004B1 (en) Tape cassette reel-locking spring with connection portion bent downwardly at midway portion thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030304