JPH091659A - 樹脂表面の粗面化方法及び樹脂の表面構造 - Google Patents
樹脂表面の粗面化方法及び樹脂の表面構造Info
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- JPH091659A JPH091659A JP17944795A JP17944795A JPH091659A JP H091659 A JPH091659 A JP H091659A JP 17944795 A JP17944795 A JP 17944795A JP 17944795 A JP17944795 A JP 17944795A JP H091659 A JPH091659 A JP H091659A
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Abstract
れ、しかも、樹脂の機械的強度や熱的特性等の性質を劣
化させることがないようにする。 【構成】 紫外線硬化性の樹脂に10wt%〜50wt
%のガラスバルーン3を配合して均一に分散させ、基材
1にスクリーン印刷にて塗布して所要の厚さの樹脂層2
を形成する。そして、その樹脂層2に紫外線を照射して
これを硬化させた後、その表面を研磨機にて研磨して所
定の厚さ分だけ削り取るように研磨する。これにて、樹
脂層2中の表面層に位置しているガラスバルーン3の一
部が樹脂層2の研削とともに破壊されて中空内部を露出
させて微細孔化し、これにて樹脂表面が粗面化された状
態となる。
Description
りや化学メッキに好適する樹脂表面の粗面化方法及び樹
脂の表面構造に関する。
キを施す場合には、塗膜やメッキ層の付着性を高めるた
め、その表面に微細な凹凸を形成する粗面化処理を行う
ことが望ましい。
料を分散させて樹脂表面に塗布し、これを硬化させた後
に溶剤にてゴム系材料を溶解して除去するという方法が
採用されていた。これによれば、硬化した塗膜表面に分
散していた無数の微小なゴム粒子が溶解除去された後が
微小孔となるから、塗膜表面が粗面となるのである。
は、ゴム系材料粒子の溶解のためには、樹脂を溶剤中に
比較的長い時間浸漬しておかねばならず、その生産性に
劣るという問題がある。しかも、溶剤により塗膜表面に
露出していたゴム系材料粒子は溶解除去されても、塗膜
中に埋没しているものは、そのまま残留することにな
る。このことは硬化した塗膜中に軟質のゴム系材料が分
散して包含されていることになるから、塗膜強度等の機
械的特性や耐熱性等の熱的特性を劣化させることを意味
する。
である。従って、その目的は、生産性に優れ、しかも、
樹脂の機械的強度や熱的特性等の性質を劣化させること
がない樹脂表面の粗面化方法及び樹脂の表面構造を提供
するところにある。
の粗面化方法は、樹脂材料中に中空微粉末を混合して所
要の樹脂表面を形成し、その後に樹脂表面層の中空微粉
末を破壊して微細孔となすところに特徴を有する。この
場合、中空微粉末は直径1〜50μmのガラス製中空球
とすることが好ましい(請求項2の発明)。
は、、樹脂材料中に中空微粉末が含まれ、樹脂表面に露
出する中空微粉末が破壊されて微細孔となることにより
樹脂表面が粗面化されているところに特徴を有する。
微粉末を混合して所要の樹脂表面を形成する。この段階
で、中空微粉末は表面層も含めて樹脂層の全体に分散し
た状態となっている。この後、例えば研磨等の機械加工
によって樹脂表面層の中空微粉末を破壊すると、中空微
粉末が破壊されたことによりその内部が露出することに
なって樹脂表面がえぐりとられたような微細孔が形成さ
れる(請求項3の樹脂の表面構造)。一方、樹脂層の内
部では、中空微粉末が破壊されることなく分散した状態
を保つ。中空微粉末をガラス製の中空球とすれば、これ
を包含する樹脂の強度が高くなるだけでなく、光を通す
ことができるから、光硬化性の樹脂にも適用することが
できる。なお、ガラス製中空球の直径が1μmに満たな
いような場合には、粗面化の程度が不足して平滑になり
過ぎ、50μmを越えると過剰な粗面化度となる。な
お、ガラス製中空球の配合比は10%〜50%であるこ
とが好ましい。
の粗面化方法及び樹脂の表面構造によれば、破壊された
中空微粉末による微細孔によって樹脂表面が粗面化さ
れ、樹脂層内部には中空微粉末が複合された形態となっ
ているから、樹脂の機械的強度や熱的特性等の性質を高
く維持できるという優れた効果が得られる。
図1ないし図3を参照して説明する。
おり、基材1に紫外線硬化性の樹脂層2が例えばスクリ
ーン印刷により厚さ100μm程度の層厚で形成され、
内部に多数のガラスバルーン(ガラス製中空球)3が埋
設されている。ガラスバルーン3は、例えば直径が1〜
50μmであって樹脂層2内の全体に分散しており、こ
れらのうち樹脂層2の表面に位置するものは破壊されて
バルーン3内部が露出した形態となっている。これによ
り、樹脂層2の表面には破壊されたガラスバルーン3に
より形成された無数の微細孔が形成されており、これに
て樹脂層2表面は粗面化された状態にある。
層2に重ねて塗料を上塗りしたり、化学メッキを施した
りした場合に、上塗り層や化学メッキ層の樹脂層2に対
する付着性を極めて高く維持することができる。しか
も、樹脂層2内には無数のガラスバルーン3が分散して
含まれているから、柔軟なゴム系材料粒子を分散させた
従来の樹脂層に比べて皮膜強度や硬度が十分に高くな
る。さらに、ゴム系材料を含んだものに比べて耐熱性が
高くなり、従来に比べて高い温度まで安定的な皮膜状態
を得ることができるという利点が得られる。
について説明する。まず、紫外線硬化性の樹脂に10w
t%〜50wt%のガラスバルーン3を配合して均一に
分散させ、これを図1に示す基材1に対し例えばスクリ
ーン印刷にて塗布して所要の厚さの樹脂層2を形成す
る。そして、その樹脂層2に紫外線を照射してこれを硬
化させると、硬化した樹脂層2中に無数のガラスバルー
ン3が分散した状態となる(図2参照)。
定の厚さ分だけ削り取るようにすると、樹脂層2中の表
面層に位置しているガラスバルーン3の一部が樹脂層2
の研削とともに破壊されて中空内部を露出させて微細孔
化し、これにて樹脂表面が粗面化された図3の状態とな
るのである。
層2を硬化させた後、その表面を研磨加工することによ
り樹脂表面を粗面化することができるから、単に基材1
を研磨機に通せばよく、従来の溶剤を使用した製造方法
に比べて極めて短時間でその作業を終えることができ、
生産性を著しく高くすることができる。
によって説明した実施例に限定されるものではなく、例
えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれ
る。
ーン印刷法により形成したが、これに限らず、スプレ
イ、刷毛塗り、ロールコーター等の他の樹脂層形成手段
を広く適用することができる。
を使用したが、これに限られず、熱硬化性或いは熱可塑
性の各種の樹脂を利用することができる。また、基材1
に重ねた樹脂層2の粗面化に利用するに限らず、基材が
樹脂製である場合には、その樹脂製基材そのものを粗面
化するために、基材の材料樹脂中にガラスバルーン等の
中空微粉末を分散させて射出成形等の所要の成形手段に
より成形した後、その樹脂表面を研磨等の機械的加工を
施して表面の中空微粉末を破壊すればよい。
ルーンに限らず、無機鉱物を溶融させて中空微粉末化し
たものや樹脂製の中空微粉末であってもよいが、機械的
強度や耐熱性の観点からは無機材料の中空微粉末が好ま
しい。
例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
大断面図
態を示す拡大断面図
Claims (3)
- 【請求項1】 樹脂材料中に中空微粉末を混合して所要
の樹脂表面を形成し、その後に樹脂表面層の中空微粉末
を破壊して微細孔とすることを特徴とする樹脂表面の粗
面化方法。 - 【請求項2】 中空微粉末は直径1〜50μmのガラス
製中空球であることを特徴とする請求項1記載の樹脂表
面の粗面化方法。 - 【請求項3】 樹脂材料中に中空微粉末が含まれ、樹脂
表面に露出する中空微粉末が破壊された微細孔により樹
脂表面が粗面化されていることを特徴とする樹脂の表面
構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17944795A JP2954506B2 (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | 樹脂表面の粗面化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17944795A JP2954506B2 (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | 樹脂表面の粗面化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH091659A true JPH091659A (ja) | 1997-01-07 |
JP2954506B2 JP2954506B2 (ja) | 1999-09-27 |
Family
ID=16066026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17944795A Expired - Lifetime JP2954506B2 (ja) | 1995-06-21 | 1995-06-21 | 樹脂表面の粗面化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2954506B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019089105A (ja) * | 2017-11-15 | 2019-06-13 | 株式会社デンソー | 金属部材の製造方法及び熱交換器 |
-
1995
- 1995-06-21 JP JP17944795A patent/JP2954506B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019089105A (ja) * | 2017-11-15 | 2019-06-13 | 株式会社デンソー | 金属部材の製造方法及び熱交換器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2954506B2 (ja) | 1999-09-27 |
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