JPH09165420A - ポリマーエマルジョンの製造方法 - Google Patents

ポリマーエマルジョンの製造方法

Info

Publication number
JPH09165420A
JPH09165420A JP34789095A JP34789095A JPH09165420A JP H09165420 A JPH09165420 A JP H09165420A JP 34789095 A JP34789095 A JP 34789095A JP 34789095 A JP34789095 A JP 34789095A JP H09165420 A JPH09165420 A JP H09165420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emulsion
polymer
monomer
polymer emulsion
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34789095A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahiro Yamaguchi
恭弘 山口
Minoru Watanabe
稔 渡辺
Fumitoshi Tsukiyama
文俊 築山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Highpolymer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Highpolymer Co Ltd filed Critical Showa Highpolymer Co Ltd
Priority to JP34789095A priority Critical patent/JPH09165420A/ja
Publication of JPH09165420A publication Critical patent/JPH09165420A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/10Esters
    • C08F20/26Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen
    • C08F20/28Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen containing no aromatic rings in the alcohol moiety

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重合調整剤などの添加をしないで、ゲル化の
危険がなく安定にかつ高分子量のアセトアセトキシ基含
有モノマー濃度が少なくとも80重量%含有するアセト
アセトキシ基含有ポリマーを効率よく製造する方法の提
供。 【解決手段】 一分子中にアセトアセトキシ基を1個以
上有するモノマーが80重量%以上含有されているモノ
マー混合物を、好ましくは反応系水相中の酸素濃度を
0.5%酸性亜硫酸ソーダ水溶液よりも低く保持しエマ
ルジョン重合するポリマーエマルジョンの製造方法及び
ポリマーエマルジョン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、新規にして有用なアセ
トアセトキシ基含有ポリマーエマルジョンに関する。更
に詳細には、アセトアセトキシ基含有モノマーの含有率
の高いポリマーエマルジョンの製造方法及びポリマーエ
マルジョンに関する。このポリマーエマルジョンは、塗
料、接着剤、粘着剤、繊維処理剤、紙処理剤、土木分
野、電気、電子などの分野で使用されるポリマーとし
て、架橋剤、帯電防止剤、エフロ防止剤、防汚塗料用バ
インダー、電磁波シールド塗料用バインダー、導電性ポ
リマー、親水性付与剤、浸透剤、湿潤剤、分散剤などと
して有用なポリマーエマルジョンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来アセトアセトキシ基を含有するモノ
マー、例えばアセトアセトキシエチルメタクリレート
を、これと共重合可能な他のモノマーと共重合して、架
橋性、密着性を付与することは知られており、また特開
平3−126771号公報や特開平5−9414号公報
などには、このようなモノマー混合物を溶液重合して防
汚塗料として用いることが提案されている。しかしなが
ら、これまでのアセトアセトキシ基含有モノマーを含む
モノマー混合物の重合においては、アセトアセトキシ基
含有モノマーの含有量を高い状態で重合を行う時は、ア
セトアセトキシ基の活性メチレン基が、連鎖移動剤ない
しは還元剤として働き分子量を低下させるため、重合の
進行を困難とし、重合度を上げることが難しかった。し
かしその反面、アセトアセトキシ基のメチレン基とカル
ボニル基は典型的なケト−エノール互変異性を示すため
か、アセトアセトキシ基含有モノマーを80%以上使用
するときは、重合率が高まるにつれゲル状になるため重
合調整剤を多量に用いなければ安定したポリマーを製造
することが難しかった。この場合に用いられる重合調整
剤としてはメルカプタン類などが用いられるが、これら
の使用は製造するポリマーの分子量を低下させるため、
さらには製造されたポリマーの耐水性や導電性に悪影響
があるのでできるだけ使用は避けることが必要であっ
た。
【0003】しかし、例えば架橋剤として使用する場
合、アセトアセトキシ基含有モノマーと他の共重合性モ
ノマーとの共重合体に、更に他の架橋剤を添加して架橋
するよりも、アセトアセトキシ基含有ポリマーをそのま
ま架橋剤として添加する方が効率的であり、かつ安定で
あって、分子量により架橋間距離の調整などが容易であ
る有利性があり、この場合にはアセトアセトキシ基含有
ポリマー中のアセトアセトキシ基の含有量をできるだけ
高くすることが好ましいことになる。また帯電防止剤、
電磁波シールド塗料用バインダー、導電性ポリマーな
ど、ポリマーの導電性の高いものが必要な場合には、ポ
リマー中の導電性に関与する基、すなわちアセトアセト
キシ基の濃度が高いものほど好ましいことは明らかであ
る。このような場合にはアセトアセトキシ基含有モノマ
ーの含有率の高いモノマー混合物から製造したポリマー
が良いことは明白である。
【0004】更に、親水性付与剤、浸透剤、湿潤剤、分
散剤などにおいてはポリマーの親水性が高いだけでなく
耐水性も必要であるが、このような性質はアセトアセト
キシ基含有ポリマーが耐水性を損なわないで親水性を有
するものとしてこの様な用途に対して好ましいものであ
り、この場合においてもアセトアセトキシ基含有量が高
いほど良好なものとなる。またこのようなアセトアセト
キシ基含有ポリマーは、用途によってはフィルムの形状
にすることが要求される分野も多くあり、フィルム形成
性が必要とされることもあるが、このためには数平均分
子量(MWN )が少なくとも100,000、好ましく
は150,000であることが必要である。このように
アセトアセトキシ基含有量の高いポリマーを製造するた
めには、モノマー混合物中のアセトアセトキシ基含有モ
ノマーの含有量を高くすることが必要になる。しかしこ
のようなアセトアセトキシ基含有量の高いポリマーの製
造には、上記のように、重合の困難性、あるいは重合調
整剤の添加などがあって、重合性、高分子量ポリマーの
製造、ゲル化防止など解決すべき問題が残されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、重合調整剤
などの添加などをしないで、ゲル化などの危険がなく安
定に、かつ高分子量のアセトアセトキシ基含有モノマー
濃度が少なくとも80重量%含有するアセトアセトキシ
基含有ポリマーを効率よく製造する方法及び架橋性、導
電性及び水濡れ性が共に優れた、アセトアセトキシ基含
有モノマーの含有量が80〜100%であるアセトアセ
トキシ基含有ポリマーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一分子中に
アセトアセトキシ基を1個以上有するモノマーが80重
量%以上含有されているモノマー混合物をエマルジョン
重合するポリマーエマルジョンの製造方法、 反応系水相中の酸素濃度を0.5%酸性亜硫酸ソーダ
水溶液よりも低く保持してエマルジョン重合する記載
のポリマーエマルジョンの製造方法、 反応系水相中の酸素濃度を0.5%酸性亜硫酸ソーダ
水溶液よりも低く保持し、モノマー混合物100重量部
に対して0.001〜0.2重量部の過酸化物を含むレ
ドックス系開始剤を用いる記載にポリマーエマルジョ
ンの製造方法、 エマルジョン重合を行うに際し、乳化剤としてポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテルを使用するな
いし記載のいずれかのポリマーエマルジョンの製造方
法、 一分子中にアセトアセトキシ基を1個以上有するモノ
マーが80重量%以上含有されているモノマー混合物を
ないしのいずれかの方法を用いて製造した共重合体
ポリマーエマルジョン、 一分子中にアセトアセトキシ基を1個以上有するモノ
マーをないしのいずれかの方法を用いて製造したポ
リマーエマルジョン及び 数平均分子量が100,000以上であるまたは
記載のポリマーエマルジョンを開発することにより上記
の目的を達成した。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に使用するアセトアセトキ
シ基含有モノマーとしては、例えばアセトアセトキシエ
チルメタクリレート、アセトアセトキシエチルアクリレ
ート、アセトアセトキシプロピルアクリレート、アセト
アセトキシプロピルメタクリレート、アセトアセトキシ
アリルエステルなどを挙げることができる。このアセト
アセトキシ基含有モノマーは1種または2種以上を混合
して使用してもよい。これらは、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレートなどの対応するアルコールにジケ
テンを反応することにより簡単に得ることができる。
【0008】アセトアセトキシ基を有するモノマーと共
重合可能なモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カ
ルボン酸類、(メタ)アクリル酸グリシジル、グリシジ
ルクロトネート、グリシジルアリルエステルなどのグリ
シジルエステル類、(メタ)アクリルアミド、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミドなどの不飽和アミド類、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)
アクリル酸−2−ヒドロキシプロピルなどの多価アルコ
ールの不飽和モノカルボン酸エステル、(メタ)アクリ
ルアミド、塩化ビニリデンなどのモノマーの1種または
2種以上の混合物を使用できる。
【0009】更に得られる共重合体の架橋化ないし高分
子化のために、ジビニルベンゼン、エチレングリコール
(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリ
レートのごとき、一分子中に重合性不飽和基を2個以上
有するような架橋性モノマーを使用してもよい。かかる
共重合可能なモノマー及び架橋性モノマーは、必要に応
じ、合計して全モノマー混合物中に20重量%以下混合
して用いることができる。
【0010】これらモノマー混合物またはアセトアセト
キシ基を有するモノマー単独をエマルジョン重合する際
に、従来より一般的に使用されている公知の乳化剤を使
用する。この場合にノニオン系乳化剤、アニオン系乳化
剤などが使用できるが、導電性が必要な場合にはポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエーテル、例えばポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテルのようなノニオン
系乳化剤が好ましい。
【0011】更に重合開始剤としては、過硫酸カリウ
ム、過硫酸アンモニウム、などの過硫酸塩、過酸化水素
水、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルハイ
ドロパーオキサイドなどの過酸化物、アゾビスイソブチ
ロニトリルなどが一般的に使用できるが、導電性が必要
な場合にはtert−ブチルハイドロパーオキサイドと
還元剤を使用したレドックス型開始剤が好適である。エ
マルジョン重合の場合に、比較的短時間でエマルジョン
重合を行い、重合度を高く、フィルム適性の良いポリマ
ーを製造するためには、反応系水相中の酸素濃度を0.
5%酸性亜硫酸ソーダ水溶液よりも低く保持しすること
が必要になる。この条件は反応系を単に窒素置換した程
度では達成できないほどの低い溶存酸素量である。溶存
酸素量がこの水準を超える時は重合開始剤の増量を必要
とし、分子量の低下、エマルジョンポリマーの安定性、
皮膜(フィルム)の強靭性が低下する。
【0012】このためには、十分な窒素のバブリングを
行うと共に、tert−ブチルハイドロパーオキサイド
−還元剤系のレドックス開始剤を使用する時でも、モノ
マー混合物100重量部に対して0.001〜0.2重
量部の過酸化物を含むレドックス系開始剤を用いること
が好ましい。反応温度としては、通常の重合開始剤では
30〜80℃、好ましくは50〜70℃、レドックス系
開始剤においては5〜50℃、好ましくは25〜40℃
程度の温度でエマルジョン重合を行う。
【0013】反応終了後、必要に応じ、本発明の目的を
損なわない範囲で、可塑剤、成膜助剤、分散剤、表面調
整剤、防腐剤、消泡剤、防食剤などの慣用の添加剤を添
加してもよい。
【0014】反応に際しては、一例を示せば、まず所定
量の乳化剤及び水を反応器に仕込み、他方所定量のモノ
マー混合物を所定量の乳化剤、水で十分に乳化し、滴下
ロートに入れる。この両者に窒素ガスを十分バブリング
して脱酸素し、反応系水槽の酸素濃度を0.5%酸性亜
硫酸ソーダ水溶液中の酸素濃度より低く維持して反応を
行う。反応系の酸素濃度の測定は、例えば、0.5%の
酸性亜硫酸ソーダ水溶液中に電極を浸漬し、酸素濃度を
0ppmに較正した溶存酸素濃度計(東亜電波工業
(株))を用いると容易に測定できる。本モノマー混合
物またはアセトアセトキシ基含有モノマーは反応性が低
いため、反応率が低く、重合度も高くなり難かったにも
かかわらず反応系水相の酸素濃度を低く抑え、レドック
ス系開始剤を極めて少量用いることにより容易に反応時
間も短く、反応率を高く、数平均分子量を100,00
0以上にすることができる。
【0015】
【実施例】以下実施例、比較例を示して本発明を具体的
に説明する。以下において部及び%は特に断りのない限
り重量基準である。次に試験条件、試験方法を示す。
【0016】[試験方法] 1.分子量:実施例、比較例で得られたポリマーエマル
ジョンからのフィルムを作り、これをテトラヒドロフラ
ンに溶解し、GPC測定した。分子量はポリスチレン換
算で計算した。 2.架橋性:タケネートWB−700[武田薬品工業
(株):ブロックイソシアネート樹脂]またはタケラッ
クW−621[武田薬品工業(株):水性ポリウレタン
樹脂]の固形分と実施例、比較例で得られたポリマーエ
マルジョンの固形分の比が10:2となるように混合
し、150℃、30分焼きつけたフィルムをトルエンに
24時間浸 漬後のゲル分率を測定し、ゲル分率が80
%以上を合格とした。 3.導電性:実施例、比較例で得られたポリマーエマル
ジョンに、LiB F4をアセトアセトキシ基と等モル
添加し、フィルムを作製した。このフィルムの導電性を
測定し、10-5S/cm以上を合格とした。 4.水濡れ性:ポリマーエマルジョンをガラス板上に塗
布してフィルムを作製し、水との接触角が40°以下の
ものを合格とした。 5.耐水性:ポリマーエマルジョンをガラス板上に塗布
してフィルムを作製し、白化しないものを合格とした。
【0017】(実施例1)温度計、攪拌機、還流冷却
器、滴下ロートを備えた反応容器に、乳化剤[ハイテノ
ールN−08:第一工業製薬(株)製、アニオン乳化
剤]1.2部と水330.1部を加え、温度を55℃に
昇温する。一方別の容器にアセトアセトキシエチルメタ
クリレート300部、乳化剤(ハイテノールN−08)
2.4部、乳化剤[エマルゲン931:花王(株)製、
ノニオン乳化剤]12.0部と水361.7部を仕込
み、ホモミキサーで乳化し、これを滴下ロートに入れ
る。次にこのモノマー混合物乳化物の5%を反応容器に
入れ、重合開始剤として1部のt−ブチルハイドロパー
オキサイドと0.2部のホルムアルデヒドナトリウムス
ルホキシレートを加えてから10分間保持した後、残り
のモノマー混合物乳化物と10%のt−ブチルハイドロ
パーオキサイド水溶液20.0部と3.2%ホルムアル
デヒドスルホキシレート水溶液12.4部を3時間かけ
て均一滴下した。滴下終了後60℃で1時間熟成反応を
行った後、室温に冷却し、ポリマーエマルジョンを得
た。
【0018】(実施例2)温度計、攪拌機、還流冷却
器、滴下ロートを備えた反応容器に、乳化剤(エマルゲ
ン840S:ノニオン乳化剤)3.9部と水300.5
部を加え、温度を55℃に昇温する。一方別の容器にア
セトアセトキシエチルメタクリレート300部、乳化剤
(エマルゲン840S:ノニオン乳化剤)28.6部と
水304.65部を仕込み、ホモミキサーで乳化し、こ
れを滴下ロートに入れる。次にこのモノマー混合物乳化
物の5%を反応容器に入れ、重合開始剤として1部のt
−ブチルハイドロパーオキサイドと0.2部のホルムア
ルデヒドナトリウムスルホキシレートを加えてから10
分間保持した後、残りのモノマー混合物乳化物と10%
のt−ブチルハイドロパーオキサイド水溶液20.0部
と3.2%ホルムアルデヒドスルホキシレート水溶液1
2.4部を3時間かけて均一滴下した。滴下終了後60
℃で1時間熟成反応を行った後、室温に冷却し、ポリマ
ーエマルジョンを得た。
【0019】(実施例3)モノマー混合物において、ア
セトアセトキシエチルメタクリレートに代え、アセトア
セトキシエチルアクリレート300部を使用した以外
は、すべて実施例2と同様にエマルジョン重合を行い、
ポリマーエマルジョンを得た。 (実施例4)モノマー混合物において、アセトアセトキ
シエチルメタクリレート250部、メタクリル酸50部
とした以外はすべて実施例2と同様にエマルジョン重合
を行い、ポリマーエマルジョンを得た。 (実施例5)乳化剤としてエマルゲン840Sの代わり
に、同量のエマルゲン950[花王(株)製、ノニオン
乳化剤]を使用した以外はすべて実施例2と同様にエマ
ルジョン重合を行い、ポリマーエマルジョンを得た。 (実施例6)還元剤としてホルムアルデヒドナトリウム
スルホキシレートの代わりに同量のチオ硫酸ソーダを使
用した以外は実施例2と同様にエマルジョン重合を行い
ポリマーエマルジョンを得た。
【0020】(比較例1)モノマー混合物において、ア
セトアセトキシエチルメタクリレート150部、メタク
リル酸50部及びメチルメタクリレート100部を使用
した以外は、すべて実施例2と同様にエマルジョン重合
を行い、ポリマーエマルジョンを得た。 (比較例2)モノマー混合物において、アセトアセトキ
シエチルメタクリレート50部、メタクリル酸50部及
びメチルメタクリレート200部を使用した以外は、す
べて実施例2と同様にエマルジョン重合を行い、ポリマ
ーエマルジョンを得た。
【0021】[ポリマーエマルジョンの特性試験]以上
の実施例1〜6及び比較例1〜2において得られたそれ
ぞれのポリマーエマルジョンについてその組成とその特
性を比較検討した。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】(実施例7)温度計、攪拌機、還流冷却
器、滴下ロート、窒素ガス通気管及び0.5重量%の酸
性亜硫酸ソーダ水溶液で較正済の酸素濃度計の電極を備
えた反応容器に、乳化剤(エマルゲン840S)3.9
部と水300.55部を仕込んだ。この場合の酸素濃度
は一般的に5〜10ppmである。較正済の酸素濃度計
を備えた別の容器に、アセトアセトキシエチルメタクリ
レート300部、乳化剤(エマルゲン840S)28.
6部と水304.18部を仕込み、ホモミキサーで乳化
した。このモノマー混合乳化物及び反応容器に窒素ガス
を50〜100ml/分、約2時間バブリングを続ける
と溶存酸素濃度はゼロになる。(溶存酸素濃度計は0.
5%酸性亜硫酸ソーダ水溶液で酸素濃度をゼロに較正し
た。)双方の容器の酸素濃度がゼロ以下になったらモノ
マー混合乳化物、10%のt−ブチルハイドロパーオキ
サイド水溶液20.0部及び3.2%ホルムアルデヒド
ナトリウムスルホキシレート水溶液12.4部を3時間
かけて滴下する。この間、反応系の温度は32℃±2℃
を保持する。滴下終了後1時間この温度に保持して熟成
反応を行った後室温に冷却し、ポリマーエマルジョンを
得た。
【0024】(実施例8)温度計、攪拌機、還流冷却
器、滴下ロート、窒素ガス通気管及び酸素濃度計の電極
を備えた反応容器に、乳化剤(エマルゲン840S)
3.9部と水300.55部を仕込んだ。この場合の酸
素濃度は5〜10ppmである。酸素濃度計を備えた別
の容器に、アセトアセトキシエチルメタクリレート30
0部、乳化剤(エマルゲン840S)28.6部と水2
45.75部を仕込み、ホモミキサーで乳化した。この
モノマー混合乳化物及び反応容器に窒素ガスを50〜1
00ml/分、約2時間バブリングを続けると溶存酸素
濃度はゼロになる。双方の容器の酸素濃度がゼロ以下に
なったらモノマー混合乳化物、2.7%のt−ブチルハ
イドロパーオキサイド水溶液18.5部及び0.8%ホ
ルムアルデヒドナトリウムスルホキシレート水溶液1
2.1部を3時間かけて滴下する。この間、反応系の温
度は32℃±2℃を保持する。滴下終了後1時間この温
度に保持して熟成反応を行った後室温に冷却し、ポリマ
ーエマルジョンを得た。
【0025】(実施例9)モノマー混合物において、ア
セトアセトキシエチルメタクリレートに代え、アセトア
セトキシエチルアクリレート300部を使用した以外
は、すべて実施例8と同様にエマルジョン重合を行い、
ポリマーエマルジョンを得た。 (実施例10)モノマー混合物において、アセトアセト
キシエチルメタクリレート250部、メタクリル酸50
部とした以外はすべて実施例8と同様にエマルジョン重
合を行い、ポリマーエマルジョンを得た。 (実施例11)乳化剤としてエマルゲン840Sの代わ
りに、同量のエマルゲン950[花王(株)製、ノニオ
ン乳化剤]を使用した以外はすべて実施例8と同様にエ
マルジョン重合を行い、ポリマーエマルジョンを得た。 (実施例12)還元剤としてホルムアルデヒドナトリウ
ムスルホキシレートの代わりに同量のチオ硫酸ソーダを
使用した以外は実施例8と同様にエマルジョン重合を行
いポリマーエマルジョンを得た。 (実施例13)実施例8において、反応開始剤のt−ブ
チルハイドロパーオキサイドを3.0部、ホルムアルデ
ヒドナトリウムスルホキシレートを0.6部使用した以
外は同様に行い、ポリマーエマルジョンを得た。
【0026】(比較例3)モノマー混合物において、ア
セトアセトキシエチルメタクリレート150部、メタク
リル酸50部及びメチルメタクリレート100部を使用
した以外は、すべて実施例8と同様にエマルジョン重合
を行い、ポリマーエマルジョン組成物を得た。 (比較例4)モノマー混合物において、アセトアセトキ
シエチルメタクリレート50部、メタクリル酸50部及
びメチルメタクリレート200部を使用した以外は、す
べて実施例8と同様にエマルジョン重合を行い、ポリマ
ーエマルジョンを得た。 (比較例5)実施例8と同様に準備し、反応容器内の酸
素濃度計が0.2ppm、他の容器の滴下モノマー混合
乳化物中の酸素濃度計が0.5ppmの酸素濃度を示し
た時点で反応を開始した。滴下30分くらいで発熱がな
くなり、モノマーの滞留が見られたので反応を中止し
た。 (比較例6)実施例8と同様に準備し、2時間窒素置換
をした後、窒素の通気を中止し、実施例8と同様に反応
を開始した。滴下30分くらいで発熱が見られなくな
り、モノマーの滞留が見られるようになったので反応を
中止した。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明は、重合調整剤などの添加を必要
とせずに、分子量低下やゲル化の危険がなく、エマルジ
ョン重合することにより、一分子中にアセトアセトキシ
基を一個以上有するモノマーが80重量%含有されてい
る高分子量のポリマーエマルジョンの製造、特に反応系
水層中の酸素濃度を0.5%酸性亜硫酸ソーダ水溶液よ
りも低く保持する時は従来製造が困難であったフィルム
適性のあるアセトアセトキシ基含有量の高いポリマーエ
マルジョンを製造することが可能となった。本発明によ
りポリマー中のアセトアセトキシ基含有モノマーが少な
くとも80重量%以上と極めて高くすることが可能とな
ったため、アセトアセトキシ基に基づく架橋性、導電
性、水濡れ性が極めて優れたポリマーを製造することが
でき、更に水濡れ性が優れているにもかかわらず、高分
子量のポリマーとすることによりアセトアセトキシ基含
有ポリマーが従来困難とされていたフィルム適性及び耐
水性も大幅に向上することができた。この結果、このポ
リマーエマルジョンは塗料、接着剤、粘着剤、繊維処理
剤、紙処理剤、土木分野、電気、電子などの分野で使用
されるポリマーとして、架橋剤、帯電防止剤、エフロ防
止剤、防汚塗料用バインダー、電磁波シールド塗料用バ
インダー、導電性ポリマー、親水性付与剤、浸透剤、湿
潤剤、分散剤などとして極めて優れた性能を有するもの
であり、広い用途を有するものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一分子中にアセトアセトキシ基を1個以
    上有するモノマーが80重量%以上含有されているモノ
    マー混合物をエマルジョン重合することを特徴とするポ
    リマーエマルジョンの製造方法。
  2. 【請求項2】 反応系水相中の酸素濃度を0.5%酸性
    亜硫酸ソーダ水溶液よりも低く保持してエマルジョン重
    合する請求項1記載のポリマーエマルジョンの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 反応系水相中の酸素濃度を0.5%酸性
    亜硫酸ソーダ水溶液よりも低く保持し、モノマー混合物
    100重量部に対して0.001〜0.2重量部の過酸
    化物を含むレドックス系開始剤を用いる請求項1記載に
    ポリマーエマルジョンの製造方法。
  4. 【請求項4】 エマルジョン重合を行うに際し、乳化剤
    としてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルを
    使用する請求項1ないし3のいずれか1項に記載のポリ
    マーエマルジョンの製造方法。
  5. 【請求項5】 一分子中にアセトアセトキシ基を1個以
    上有するモノマーが80重量%以上含有されているモノ
    マー混合物を請求項1ないし4のいずれか1項に記載の
    方法を用いて製造した共重合体ポリマーエマルジョン。
  6. 【請求項6】 一分子中にアセトアセトキシ基を1個以
    上有するモノマーを請求項1ないし4のいずれか1項に
    記載の方法を用いて製造したポリマーエマルジョン。
  7. 【請求項7】 数平均分子量が100,000以上であ
    る請求項5または6記載のポリマーエマルジョン。
JP34789095A 1995-12-15 1995-12-15 ポリマーエマルジョンの製造方法 Pending JPH09165420A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34789095A JPH09165420A (ja) 1995-12-15 1995-12-15 ポリマーエマルジョンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34789095A JPH09165420A (ja) 1995-12-15 1995-12-15 ポリマーエマルジョンの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09165420A true JPH09165420A (ja) 1997-06-24

Family

ID=18393298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34789095A Pending JPH09165420A (ja) 1995-12-15 1995-12-15 ポリマーエマルジョンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09165420A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008093567A1 (ja) * 2007-02-02 2008-08-07 Daikin Industries, Ltd. 洗濯耐久性に優れた含フッ素共重合体および汚れ脱離剤
JP2011207945A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Dainippon Toryo Co Ltd 水系コーティング組成物
WO2022138371A1 (ja) * 2020-12-24 2022-06-30 昭和電工株式会社 非水系二次電池電極バインダー、非水系二次電池電極バインダー組成物、及び非水系二次電池電極

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008093567A1 (ja) * 2007-02-02 2008-08-07 Daikin Industries, Ltd. 洗濯耐久性に優れた含フッ素共重合体および汚れ脱離剤
JP5245834B2 (ja) * 2007-02-02 2013-07-24 ダイキン工業株式会社 汚れ脱離剤組成物
JP2011207945A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Dainippon Toryo Co Ltd 水系コーティング組成物
WO2022138371A1 (ja) * 2020-12-24 2022-06-30 昭和電工株式会社 非水系二次電池電極バインダー、非水系二次電池電極バインダー組成物、及び非水系二次電池電極

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0157928B1 (en) Aqueous dispersion of vinyl copolymer resin
JP3338558B2 (ja) 水性ラテックスポリマー組成物
US4587290A (en) Polymerization process using nonionic surfactant and copolymerizable unsaturated polyethylene glycol
JP3296580B2 (ja) 超高分子量重合体エマルジョンの製造法
JPS603087B2 (ja) 水性分散液の製造方法
JPH08337608A (ja) 離散した固体のポリマー粒子を形成させる方法
US4760152A (en) Pyrrolidonyl acrylate block polymers
JPH09165420A (ja) ポリマーエマルジョンの製造方法
EP0255363B1 (en) Terpolymer emulsions
JP3644432B2 (ja) 水性樹脂分散体の製造方法
JP2570827B2 (ja) 水性分散液の製造方法および水性塗料組成物
CA2010205A1 (en) Self-curing aqueous resin dispersion
JP2947594B2 (ja) エマルション組成物
JPH0798849B2 (ja) 硬化性水性樹脂分散液
JPH02229820A (ja) 水性樹脂分散液
JP2000309743A (ja) 常温成膜条件下で高強度、高伸度を有するオーバーコート用エマルジョンの製造法
KR930011528B1 (ko) 가교결합성 비이온 계면활성제를 사용하여 제조한 수성 유화 중합체
JPH02150482A (ja) 水性分散型感圧接着剤組成物
JPS595201B2 (ja) オリゴマ−を用いた乳化重合法
JPH0873543A (ja) アルコキシシリル基含有アクリル系エマルジョン
JPH11217475A (ja) 変質が少なく、品質の安定した塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体組成物
JP2009001785A (ja) アミノシランとエポキシ官能性ポリアクリレートを含んでなるシランワニス
JPH0692470B2 (ja) ポリシロキサングラフトポリマー水性分散体の製造方法
JP3295484B2 (ja) 水性被覆組成物
JPS617368A (ja) 粘着剤組成物