JPH09160535A - グランドピアノ - Google Patents

グランドピアノ

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Publication number
JPH09160535A
JPH09160535A JP7345492A JP34549295A JPH09160535A JP H09160535 A JPH09160535 A JP H09160535A JP 7345492 A JP7345492 A JP 7345492A JP 34549295 A JP34549295 A JP 34549295A JP H09160535 A JPH09160535 A JP H09160535A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
piano
piano body
opened
large roof
Prior art date
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Pending
Application number
JP7345492A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Kugimoto
英範 釘本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd filed Critical Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Priority to JP7345492A priority Critical patent/JPH09160535A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音量の調節可能範囲を大音量側および小音量
側ともに拡大でき、演奏状況に応じて音量を適切に調節
することができるグランドピアノを提供する。 【解決手段】 ほぼ水平に配置された響板2を備えるピ
アノ本体5と、このピアノ本体5を支持する脚6と、一
端部がピアノ本体5に回動自在に取り付けられ、ピアノ
本体5の上面を覆う閉位置と斜めに開放する開位置との
間で開閉可能な大屋根11と、一端部がピアノ本体5に
回動自在に取り付けられ、ピアノ本体5の底面を覆う閉
位置と斜めに開放する開位置との間で開閉可能な底面反
響板15と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グランドピアノに
関し、さらに詳しくはその音響特性の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来のグランドピアノの概略的
な構成および音の伝播の様子を示している。従来のグラ
ンドピアノ51は一般に、発音体である響板2、および
この響板2を積揚7を介して支持する支柱ユニット4
(図6参照)などを有するピアノ本体5と、ピアノ本体
5を空間に浮いた状態で水平に支持する3本の脚6(2
本のみ図示)とを備えている。図6に示すように、支柱
ユニット4は、ピアノ本体5の外形を有する積揚7と、
積揚7の左右端部間に連結された奥框(図示せず)と、
積揚7および奥框の間に渡された複数の支柱8とで構成
されている。支柱ユニット4の底面は、同図に示すよう
に、棚板9を取り付けた前部以外は開放され、支柱ユニ
ット4の図示しない上面は全体が開放されるとともに、
積揚7の外側面には側板10が取り付けられている(図
5参照)。
【0003】この側板10には、ピアノ本体5の上面を
開閉するラワン合板などから成る大屋根11が設けられ
ている。大屋根11は、その一端部がピアノ本体5の側
板10の低音側端部に回動自在に取り付けられており、
ピアノ本体5の上面を覆う閉位置(同図(a))と、突
揚棒12によって斜めに支持され、ピアノ本体5の上面
を開放する開位置(同図(b))との、いずれか一方に
位置させて、使用するようになっている。
【0004】例えば、演奏会場で演奏を行うような場合
には、大屋根11の開放側(高音部側)を客席側に向け
てグランドピアノ51を配置するとともに、大屋根11
を開位置とする。この状態では、響板2で発生し上方に
向かった音の大部分が、大屋根11で反射され、「反射
音」として客席側に放射されることによって、大きな音
量が確保される。一方、部屋の中で練習のために演奏を
行うような場合には、大屋根11を閉位置とする。この
状態では、響板2から上方に向かった音が、大屋根11
を透過した「透過音」としてのみ外部に放射されること
により、音量が抑制される。
【0005】なお、同図(a)(b)に示すように、大
屋根11が閉位置および開位置のいずれの位置にある場
合でも、響板2から下方に向かった音は、開放された支
柱ユニット4の底面を通過し、「直接音」として外部に
放射され、また、響板2から側方に向かった音は、側板
10を透過した透過音として放射され、演奏者はこれら
の音を聞きながら、演奏を行うことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
のグランドピアノ51では、大屋根11を閉位置にした
場合でも、演奏者は、響板2から下方に放射された直接
音を聞きながら、演奏を行うことになる。直接音は、反
射音や透過音と比較して、音量が大きく音質も荒々しい
ので、練習が長時間にわたるときには、演奏者が疲れや
すいという問題がある。また、従来のグランドピアノで
は、大屋根11を開位置にすることにより、大屋根11
からの反射によって音量が増強されるが、非常に広い演
奏会場で演奏を行う場合には、大屋根11による音量の
増強だけでは限界があり、音量が不足がちになって、演
奏音が客席の聴衆に十分に伝わらないおそれがある。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、音量の調節可能範囲を大音量側
および小音量側ともに拡大でき、演奏状況に応じて音量
を適切に調節することができるグランドピアノを提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明のグランドピアノは、ほぼ水平に配置された
響板を備えるピアノ本体と、このピアノ本体を支持する
脚と、一端部がピアノ本体に回動自在に取り付けられ、
ピアノ本体の上面を覆う閉位置と斜めに開放する開位置
との間で開閉可能な大屋根と、一端部がピアノ本体に回
動自在に取り付けられ、ピアノ本体の底面を覆う閉位置
と斜めに開放する開位置との間で開閉可能な底面反響板
と、を備えていることを特徴としている。
【0009】このグランドピアノによれば、大屋根およ
び底面反響板をともに開位置にして演奏を行うことによ
り、響板で発生し上方に向かった音が、大屋根で反射さ
れ、「反射音」として放射されるのに加えて、響板から
下方に向かった音もまた、底面反響板で反射され、「反
射音」として放射される。その結果、従来のグランドピ
アノと比較し、底面反響板による反射分だけ、グランド
ピアノの音量が増強されるので、大きな演奏会場で演奏
する場合でも、音量が十分に確保され、客席の聴衆に演
奏音を十分に伝えることができる。また、反射音は、音
質が荒々しい「直接音」やこもりがちな「透過音」に比
べて、適度にまろやかな最良の音質を有するので、上記
のように底面反響板で反射音を増強することによって、
より良好な音質が得られる。
【0010】一方、大屋根および底面反響板をともに閉
位置にして演奏を行うことにより、響板から上方に向か
った音が、大屋根を透過した後に透過音として放射され
るとともに、響板から下方に向かった音もまた、底面反
響板を透過した透過音として放射される。その結果、直
接音はまったく放射されず、音量が抑制された音質のや
わらかい透過音だけが放射されるので、演奏者は、練習
が長時間にわたる場合でも、この透過音を聞きながら、
疲労を感じることなく、演奏を行うことができる。
【0011】この場合、大屋根の一端部および底面反響
板の一端部が、ピアノ本体の低音側端部に取り付けられ
ていることが好ましい。
【0012】この構成によれば、大屋根および底面反響
板を閉位置にした場合、これらによる反射音がそれぞれ
高音側に向けて放射されるので、音量を効果的に増強す
ることができる。また、このような反射方向は、通常の
グランドピアノの大屋根による反射の方向と同じである
ので、従来と同じグランドピアノの配置の仕方で、すな
わちその高音部側を客席側に向けるように配置すること
によって、上記効果を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の
説明では、前述した図5の従来のグランドピアノ51と
同じ構成および機能の要素については、同じ参照番号を
用いるものとする。
【0014】図3および図4は、本発明を適用したグラ
ンドピアノを示している。このグランドピアノ1は、響
板2およびこの響板2を積揚7を介して支持する支柱ユ
ニット4などを有するピアノ本体5と、ピアノ本体5を
空間に浮いた状態で水平に支持する3本の脚6とを備え
ている。
【0015】図2に示すように、支柱ユニット4は、ピ
アノ本体5の外形を有する積揚7と、積揚7の左右端部
間に連結された奥框13(図4参照)と、積揚7および
奥框13の間に渡された複数の支柱8とで構成されてい
る。支柱ユニット4の図示しない上面は全体が開放され
るとともに、積揚7の外側面には側板10が取り付けら
れている(図3および4参照)。一方、図2に示すよう
に、支柱ユニット4の底面の前部には、棚板9が取り付
けられるとともに、底面の後部には、これを覆うように
開閉する、ラワン合板などから成る底面反響板15が設
けられている。
【0016】この底面反響板15は、一端部が、支柱ユ
ニット4の積揚7の低音側端部に、ヒンジ16、16を
介して回動自在に取り付けられており、これらのヒンジ
16、16を中心として開閉される。図1(b)に示す
ように、底面反響板15の上面には、保持棒17の一端
部が回動自在に取り付けられており、この保持棒17の
他端部を支柱ユニット4に形成した保持棒受(図示せ
ず)に係合させることによって、底面反響板15は、支
柱ユニット4の底面を斜めに開放する開位置(同図
(b))に保持される。一方、積揚7の高音側端部に
は、止め木などの適当な保持手段(図示せず)が設けら
れており、底面反響板15は、この保持手段によって、
支柱ユニット4の底面を覆う閉位置(同図(a)および
図2)に保持される。
【0017】ピアノ本体5の側板10には、従来のグラ
ンドピアノと同様に、ピアノ本体5の上面を開閉する、
ラワン合板などから成る大屋根11が設けられている。
図3に示すように、大屋根11は、前後に折たたみ自在
の大屋根前11aおよび大屋根後11bで構成され、そ
の一端部がピアノ本体5の側板10の低音側端部に、ヒ
ンジ18を介して回動自在に取り付けられている。大屋
根11は、ピアノ本体5の上面を覆う閉位置(図1
(a)および図4)と、2つの突揚棒受19、19の一
方に係合する突揚棒12によって斜めに支持され、ピア
ノ本体5の上面を開放する開位置(図1(b)および図
3)との間で、開閉される。
【0018】また、ピアノ本体5には、前記要素の他
に、棚板9に載置された鍵盤20、鍵盤20の押鍵に伴
って作動するアクション21や、フレーム22に張設さ
れた弦24などが設けられており、鍵盤20の押鍵時、
アクション21のハンマー23で打弦された弦24の振
動が響板2に伝えられることによって、響板2が音を発
するようになっている。
【0019】次に、図1を参照しながら、上記構成のグ
ランドピアノ1の動作を説明する。広い演奏会場などで
演奏を行う場合には、図1(b)に示すように、グラン
ドピアノ1の高音側を客席側に向けて配置するととも
に、大屋根11および底面反響板15をともに開位置に
する。この状態で演奏を行うと、響板2で発生し上方に
向かった音は、大屋根11で反射され、客席側に向かっ
て放射される。これと同時に、響板2から下方に向かっ
た音もまた、底面反響板15で反射され、客席側に向か
って放射される。その結果、従来のグランドピアノ51
と比較して、底面反響板15による反射分だけ、音量が
増強されるので、大きな演奏会場で演奏する場合でも、
音量が十分に確保され、客席の聴衆に演奏音を十分に伝
えることができる。また、反射音は、適度にまろやかな
最良の音質を有するので、上記のように底面反響板15
で反射音を増強することによって、良好な音質を得るこ
とができる。
【0020】一方、部屋の中などで練習のために演奏を
行う場合には、図1(a)に示すように、大屋根11お
よび底面反響板15をともに閉位置にする。この状態で
演奏を行うと、響板2から上方に向かった音は、大屋根
11を透過した後に透過音として放射されるとともに、
響板2から下方に向かった音もまた、底面反響板15を
透過した透過音として放射される。その結果、直接音は
まったく放射されず、音量が抑制された音質のやわらか
い透過音だけが放射されるので、演奏者は、練習が長時
間にわたる場合でも、この透過音を聞きながら、疲労を
感じることなく、演奏を行うことができる。
【0021】なお、上記の2つの例では、大屋根11お
よび底面反響板15をともに開位置または閉位置にする
ことによって、得られる音量を最大または最小に調節し
たケースについて説明したが、演奏会場の大きさや練習
時間の長短などに応じて、大屋根11および底面反響板
15の一方を開位置に、他方を閉位置にすることによ
り、中間の音量を得るようにすることも、もちろん可能
である。また、底面反響板15の保持棒17が係合する
保持棒受を複数、設けることによって、底面反響板15
の開位置における角度、したがって音の反射角度を段階
的に調節できるようにしてもよい。あるいは、この保持
棒17を省略して、底面反響板15を床面に当接させる
ことによって、開位置の角度を不変としてもよい。その
他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更
することが可能である。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のグランド
ピアノは、音量の調節可能範囲を大音量側および小音量
側ともに拡大でき、演奏状況に応じて音量を適切に調節
することができることができるなどの効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したグランドピアノにおける音の
伝播特性を示す図である。
【図2】図1のグランドピアノの支柱ユニットの底面図
である。
【図3】図1のグランドピアノの斜視図である。
【図4】図1のグランドピアノの一部を破断した側断面
図である。
【図5】従来のグランドピアノにおける音の伝播特性を
示す図である。
【図6】従来のグランドピアノの支柱ユニットの底面図
である。
【符号の説明】
1 グランドピアノ 2 響板 5 ピアノ本体 6 脚 11 大屋根 15 底面反響板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ水平に配置された響板を備えるピア
    ノ本体と、 このピアノ本体を支持する脚と、 一端部が前記ピアノ本体に回動自在に取り付けられ、前
    記ピアノ本体の上面を覆う閉位置と斜めに開放する開位
    置との間で開閉可能な大屋根と、 一端部が前記ピアノ本体に回動自在に取り付けられ、前
    記ピアノ本体の底面を覆う閉位置と斜めに開放する開位
    置との間で開閉可能な底面反響板と、 を備えていることを特徴とするグランドピアノ。
  2. 【請求項2】 前記大屋根の前記一端部および前記底面
    反響板の前記一端部が、前記ピアノ本体の低音側端部に
    取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載
    のグランドピアノ。
JP7345492A 1995-12-08 1995-12-08 グランドピアノ Pending JPH09160535A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7345492A JPH09160535A (ja) 1995-12-08 1995-12-08 グランドピアノ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7345492A JPH09160535A (ja) 1995-12-08 1995-12-08 グランドピアノ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09160535A true JPH09160535A (ja) 1997-06-20

Family

ID=18376956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7345492A Pending JPH09160535A (ja) 1995-12-08 1995-12-08 グランドピアノ

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JP (1) JPH09160535A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008170700A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Yamaha Corp 鍵盤式打楽器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008170700A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Yamaha Corp 鍵盤式打楽器

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20021210