JPH09160396A - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

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Publication number
JPH09160396A
JPH09160396A JP7324455A JP32445595A JPH09160396A JP H09160396 A JPH09160396 A JP H09160396A JP 7324455 A JP7324455 A JP 7324455A JP 32445595 A JP32445595 A JP 32445595A JP H09160396 A JPH09160396 A JP H09160396A
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JP
Japan
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transfer
image
color
developing
forming apparatus
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JP7324455A
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English (en)
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Kazuhiko Sato
和彦 佐藤
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Color Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 反転現像後の転写時に、あらゆる環境条件下
においても画像ハジキや濃度不足等の画像欠陥の発生を
防止して、高画質の転写画像を得る。 【解決手段】 回動される像担持体10上に形成された
静電潜像を、異なる色の帯電トナーを有する複数の現像
手段により現像して多色トナー像に形成し、この多色ト
ナー像を像担持体10と転写手段16が圧接する転写部
において給紙部から給送されて通過する転写材に静電転
写したのち、転写材を分離手段により像担持体10から
分離し、搬送手段により搬出させるカラー画像形成装置
において、現像手段13と転写手段16との間に、1色
目の現像時と2色目以降の現像時との転写部における像
担持体10上の各表面電位を均一にさせる転写前帯電手
段を設けたカラー画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一般に電子写真
方式或いは静電記録方式のカラー画像形成装置に関し、
特に反転現像方式により像担持体上に重ねて形成された
可視像(トナー像)を、転写紙等の転写材上に転写し
て、カラー画像を得る多色電子写真複写機や、カラープ
リンタ等のカラー画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置の現像方式には、通常の電
子写真複写機等に用いられる正規現像方式と、デジタル
プリンタやデジタル電子写真複写機等に用いられる反転
現像方式が知られている。反転現像方式は、一般にレー
ザ、LED等を露光源として用い、帯電、露光により感
光体上に形成された潜像を、感光体の帯電極性と同極性
に帯電したトナーにより現像してトナー像とする方式で
ある。例えば、感光体の帯電極性が負の場合、トナーの
極性も負であり、露光により生じた電位差を利用して現
像し、感光体上にトナー像を形成する方式である。現像
後に、コロナ放電等を用いる転写装置により転写材をト
ナーの極性と逆極性に帯電させ、感光体上のトナー像を
転写材に転写させる。その後、ACコロナまたはDCコ
ロナ放電により転写材の電位を下げ、転写材と感光体と
の付着力を低減させたのち、感光体表面から転写材を剥
離し、次のプロセスへ移行する。
【0003】なお、前記感光体はOPC感光体ドラムま
たはOPC感光体ベルトである。また、上記転写材とし
ては、普通紙等の転写紙やOHPシート等の紙質の異な
るもの、転写材のサイズの異なるものが画像形成装置に
使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記感光体上の潜像が
トナーにより現像されるとき、感光体上の、トナーによ
り現像される部分と現像されない部分とで、表面電位が
異なる。また、ドラム上で、2色以上のトナーにより潜
像が現像される場合は、さらに各色のトナー毎に帯電量
がそれぞれ異なるため、表面電位がより一層ばらつく。
これらの表面電位のばらつきは、転写部での転写条件に
差をもたらし、転写性の厳しい条件下では、各色の適正
な転写条件にずれが発生し、濃度不足や転写ハジキをも
たらし、転写画像の品質が低下する。
【0005】図3は、2色の画像形成をする場合の表面
電位のモデル図である。
【0006】例えば、2色の画像形成をする場合には、
先ず、帯電器により負に一様帯電された感光体は、レー
ザ光などで電荷を除かれ、表面電位が高電位VHから低
電位VLまで下げられ、井戸型ポテンシャルの潜像を形
成する。電荷の除去された潜像部に非露光部と同極性の
負のトナーを磁気スリーブと感光体面間の電界により付
着させる(図3(a)の1色目の現像)。次に、転写、
クリーニングを行わず、再び感光体を一様帯電したの
ち、2色目の現像を行うと、1色目のトナー部は高電位
Hに、2色目のトナー部は低電位VLに帯電される(図
3(b)の2色目の現像)。
【0007】このように、2色のトナー部の電位が異な
るため、転写部での転写条件にも差が生じる(図3
(c)参照)。
【0008】良好な適正転写領域は、常温常湿環境NN
(20℃、50%RH)では広いため、2色のずれをカ
バーすることができるが、高温高湿環境HH(30℃、
80%RH)や低温低湿環境LL(10℃、20%R
H)の転写条件の厳しい環境下では、良好な適正転写領
域が狭く、2色のずれをカバーすることが非常に困難で
ある。すなわち、1色目に転写条件を合わせると、2色
目が濃度不足になり、2色目に転写条件を合わせると、
1色目に画像ハジキが生じる。3色目以上の転写条件で
も同様な濃度不足または画像ハジキが発生する。
【0009】上記転写部におけるトナー画像の欠陥発生
は、感光体上に単色のトナー像を少なくとも2色以上重
ね合わせることによってカラーのトナー像を形成して転
写材に一括して転写するカラー画像形成装置において特
に顕著に認められる。また、感光体ドラム上で各色のト
ナー像を重ね合わせるカラー画像形成装置にあっては、
画像1枚分のトナー像を感光体ドラム上に形成しなけれ
ばならず、感光体ドラムの一周長さは画像長さよりも長
くなければならない。そのため、感光体ドラムの直径が
必然的に大径化する。このようなカラー画像形成装置で
は、大径の感光体ドラム上に重ね合わされた多色のトナ
ー像を確実に転写させないと、転写材上の多色トナー画
像の色調や色濃度に変化を生じ、画質低下を来す。
【0010】上記転写材としては、普通紙等の転写紙や
OHPシート等の紙質の異なるもの、転写材のサイズの
異なるものが画像形成装置に使用される。
【0011】この発明は、このような課題を解決するた
めになされたものであって、上記の問題点を解消し、下
記の目的を達成して、安定して良好な転写性が得られる
高画質の画像形成装置を提供するものである。
【0012】(1)反転現像後の転写時に画像ハジキや
濃度不足等の画像欠陥の発生を防止して高画質の転写画
像を得る。特に、カラー画像形成装置において、像担持
体或いは中間転写体から転写材に一括転写するときに、
転写不良のない高画質のカラー転写画像を得る。
【0013】(2)直径80mm以上のドラム状感光
体、又は少なくとも転写部位又は分離部位で曲率半径4
0mm以上のベルト状感光体を用いたカラー画像形成装
置における転写性と分離性を向上させる。
【0014】(3)転写安定性を確保し、単色と重ね合
わせ色の双方の良好な転写性を確保する。
【0015】(4)紙質の異なる各種転写材、例えば普
通紙とOHPシート等に対して常に転写安定性を確保
し、高画質の転写画像を得る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の請求項1のカラー画像形成装置は、回動される像
担持体上に形成された静電潜像を、異なる色の帯電トナ
ーを有する複数の現像手段により現像して多色トナー像
に形成し、該多色トナー像を前記像担持体と転写手段と
が圧接する転写部において給紙部から給送されて通過す
る転写材に静電転写したのち、該転写材を分離手段によ
り像担持体から分離し、搬送手段により搬出させるカラ
ー画像形成装置において、前記現像手段と転写手段との
間に、1色目の現像時と2色目以降の現像時との転写部
における像担持体上の各表面電位を均一にさせる転写前
帯電手段を設けたことを特徴とするものである。
【0017】また、この発明の請求項2のカラー画像形
成装置は、回動される像担持体上に形成された静電潜像
を、異なる色の帯電トナーを有する複数の現像手段によ
り現像して多色トナー像に形成し、該多色トナー像を前
記像担持体と転写手段とが圧接する転写部において給紙
部から給送されて通過する転写材に静電転写したのち、
該転写材を分離手段により像担持体から分離し、搬送手
段により搬出させるカラー画像形成装置において、前記
現像手段と転写手段との間に、1色目の現像時と2色目
以降の現像時との転写部における像担持体上の各表面電
位を均一にさせる転写前露光手段を設けたことを特徴と
するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の説明に先立
って、本発明の画像形成装置の一例であるカラープリン
タの構成とその作用を図1の断面構成図によって説明す
る。
【0019】このカラープリンタは、像担持体上に順次
形成される各色トナー像を重ね合わせたのち、転写部で
転写紙上に1回で転写してカラー画像を形成し、その
後、分離手段により像担持体面から剥離する方式のカラ
ー画像形成装置である。
【0020】(帯電、除電)図1において10は像担持
体である感光体ドラムで、OPC感光体(有機感光体)
をドラム基体上に塗布形成したもので、接地されて図示
の時計方向に駆動回転される。11は帯電器(スコロト
ロン帯電器)で、感光体ドラム10の周面に対し高電位
Hの一様な帯電をグリッド電位VGに電位保持されたグ
リッドとコロナ放電ワイヤによるコロナ放電によって与
えられる。この帯電器11による帯電に先だって、前プ
リントまでの感光体の履歴をなくすために発光ダイオー
ド等を用いたPCL(帯電前除電器)19による露光を
行って感光体周面の除電をしておく。上記帯電器11は
高圧電源26に接続されている。
【0021】(露光)感光体ドラム10への一様帯電の
のち、像露光手段12により画像信号に基づいた像露光
が行われる。像露光手段12は図示しないレーザダイオ
ードを発光光源とし回転するポリゴンミラー121,f
θレンズ122,シリンドリカルレンズ123を経て反
射ミラー124により光路を曲げられ主走査がなされる
もので、感光体ドラム10の回転(副走査)によって潜
像が形成される。本実施例では文字部に対して露光を行
い、文字部の方が低電位VLとなるような反転潜像を形
成する。
【0022】(現像)感光体ドラム10の周辺には、イ
エロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒色
(K)等のトナーとキャリアとから成る現像剤をそれぞ
れ内蔵した現像器13Y,13M,13C,13Kから
成る現像手段13が設けられていて、先ず1色目のイエ
ローの現像がマグネットを内蔵し現像剤を保持して回転
する現像スリーブ131によって行われる。現像剤はフ
ェライトをコアとしてそのまわりに絶縁性樹脂をコーテ
ィングしたキャリアと、ポリエステルを主材料として色
に応じた顔料と荷電制御剤、シリカ、酸化チタン等を加
えたトナーとからなるもので、現像剤は層厚規制部材1
32によって現像スリーブ131上に100〜600μ
mの層厚(現像剤)に規制されて現像域へと搬送され
る。
【0023】現像域における現像スリーブ131と感光
体ドラム10との間隙は層厚(現像剤)よりも大きい
0.2〜1.0mmとして、この間にVACのACバイア
スとVDCのDCバイアスが重畳して印加される。VDC
H、トナーの帯電は同極性であるため、VACによって
キャリアから離脱するきっかけを与えられたトナーはV
DCより電位の高いVHの部分には付着せず、VDCより電
位の低いVL部分に付着し顕像化(反転現像)が行われ
る。
【0024】1色目の顕像化が終った後2色目のマゼン
タの画像形成行程にはいり、再びスコロトロン帯電器1
1による一様帯電が行われ、2色目の画像データによる
潜像が像露光手段12によって形成される。
【0025】再び感光体ドラム10周面の全面に亘って
Hの電位となった感光体のうち、1色目の画像のない
部分に対しては1色目と同様の潜像がつくられ現像が行
われるが、1色目の画像がある部分に対し再び現像を行
う部分では、1色目の付着したトナーにより遮光とトナ
ー自身のもつ電荷によってVM′の潜像が形成され、V
DCとVM′の電位差に応じた現像が行われる。この1色
目と2色目の画像の重なりの部分では1色目の現像をV
Lの潜像をつくって行うと、1色目と2色目とのバラン
スが崩れるため、1色目の露光量を減らしてVH>VM
Lとなる中間電位とすることもある。
【0026】3色目のシアン、4色目の黒色についても
2色目のマゼンタと同様の画像形成行程が行われ、感光
体ドラム10周面上には4色の顕像が形成される。
【0027】(トナー補給)トナー補給手段14は、着
脱可能な複数のトナーカートリッジ140を備え、該ト
ナーカートリッジ140から排出されたトナーは、トナ
ーホッパ部141、トナー搬送経路142を介して、前
記複数の現像器13Y,13M,13C,13Kにそれ
ぞれ対応するトナーを制御して補給する。
【0028】(転写前処理)前記現像器13Kと転写ロ
ーラ16との間には、転写前帯電器15が設置されてお
り、該転写前帯電器15には高圧電源26が接続されて
いる(請求項1の実施の形態)。感光体ドラム10に負
帯電OPCを用いた場合、感光体ドラム10の帯電極性
は負であり、現像器13内のトナーの極性も負である。
現像後の感光体ドラム10上のトナー像は、転写前帯電
器15により、帯電器11と同極性の負の電荷が与えら
れ、感光体ドラム10上に積層された複数色のトナーの
表面電位をほぼ均一にする負の電荷を与えることができ
る。また、各色トナーごとの電荷量の差があっても、転
写前帯電器15により負の電荷が与えられることによ
り、帯電量のムラがなくなり、転写条件をほぼ等しくす
ることができる。この結果、濃度不足や転写ハジキのな
い良好なカラー画像を形成することができる。図2は、
本発明の転写前帯電器15を設けたカラー画像形成装置
による現像、転写プロセスの表面電位を示すモデル図で
ある。
【0029】前記現像器13Kと転写ローラ16との間
には、転写前処理手段の他の実施形態として、転写前露
光手段20が設置されている(請求項2の実施の形
態)。該転写前露光手段20としては、後述のLEDア
レイやLDが使用可能である。現像処理と転写処理との
間で全面露光処理を行うことにより、1色目と2色目と
の転写条件のズレがなくなり、その結果、濃度不足や画
該ハジキのない良好な画像が得られた。同時に、転写後
の感光体ドラム10の表面電位が下がっているため、分
離バイアスを下げる事ができ、電源コストの低減が可能
となり、また、装置の小型化や省電力にも有効である。
【0030】(給紙)一方、給紙手段22の給紙カセッ
ト220内に収容された転写材は、半月ローラ221に
より送り出されて、中間ローラ222を介してレジスト
ローラ223で一旦停止し、転写のタイミングの整った
時点でレジストローラ223の回転作動により転写域へ
と給紙される。
【0031】(転写)転写域においては転写のタイミン
グに同期して感光体ドラム10の周面に転写ローラ16
が圧接され、給紙された転写材を挟着して多色像が一括
して転写される。上記転写ローラ16によるローラ転写
は、転写材の背面に直接転写ローラ16を接触させて、
トナーを圧接し、トナーと逆極性のバイアスを転写ロー
ラ16に印加して転写を行う。
【0032】(分離)次いで転写材は、分離手段17に
よって除電され、感光体ドラム10の周面より分離し
て、ガイド板又は搬送手段を経て、定着装置23に搬送
される。なお、前記転写ローラ16、分離手段17は転
写材の通過後感光体ドラム10の周面より退避離間し
て、次なるトナー像の形成に備える。
【0033】(定着、排紙)定着装置23に送り込まれ
た転写材は、熱ローラ(上ローラ)231と圧着ローラ
(下ローラ)232の加熱,加圧によってトナーを溶着
したのち、排紙ローラ24を介して装置外部の排紙トレ
イ25に排出される。
【0034】(クリーニング)一方、転写材を分離した
感光体ドラム10は、クリーニング装置18のブレード
181の圧接により残留トナーを除去・清掃し、再び前
記PCL19による除電と帯電器11による帯電を受け
て次なる画像形成のプロセスに入る。なお、前記のブレ
ード181は感光体面のクリーニング後、直ちに移動し
て感光体ドラム10の周面より退避する。
【0035】以下、前記画像形成装置の画像形成部を構
成する各機材の機能,性能の特徴について図を用いて説
明する。
【0036】(像担持体 10)感光体ドラム10は安
定した回転作動により周面のOPC感光体に前記の帯電
器11による均一な帯電作用が実現される。帯電に際し
グリッド電位が制御されて帯電電位の安定が図られる。
感光体の仕様ならびにその帯電条件は一例として次のよ
うに設定される。特に、特開昭64−17066号、特
開平2−183258号、特開平2−183265号、
特開平3−128973号に記載のY型チタニルフタロ
シアニン若しくは多結晶型チタニルフタロシアニンを用
いたOPCが好ましい。
【0037】 感光体 :OPC,直径120mm,線速100mm/sec,負帯電 帯電条件:帯電ワイヤ:白金線(クラッド又はアロイ)が好ましい。
【0038】VH:−750V,VL:−50V 図1に示すカラー画像形成装置においては、感光体ドラ
ム10上にY,M,C,Kの4色のトナーを重ね合わせ
てカラー画像を形成するものであるから、A4判サイズ
の転写材を使用し、長手(297mm)方向に搬送する
ためには、感光体ドラム10の半径が40mm以上必要
である。この必要最小半径寸法は、像の書き込みや現像
中に転写ローラが圧着または解除すると、像にズレを生
じるため、40mm以上を必要とする。
【0039】(像露光手段 12)感光体ドラム10周
面のOPC感光体は帯電器11により負帯電されたあ
と、像露光手段12の図示しない半導体レーザユニット
の発光による露光を受けて静電潜像を形成する。
【0040】プリンターコマンドを解読するフォーマッ
タからの画像データは、レーザダイオード(LD)変調
回路に送られて、変調された画像信号により半導体レー
ザユニットのLDが発光すると、そのビーム光はビーム
インデックスにより各走査線の同期が図られてポリゴン
ミラー121に投射される。
【0041】ポリゴンミラー121はその多面体でビー
ム光を反射して走査し、その走査光はfθレンズ12
2、シリンドリカルレンズ123によりビーム径が補正
されたあと反射ミラー124を介して感光体を露光して
主走査を行い、静電画像を形成する。
【0042】レーザ光は光学系により600DPI相当
にビーム径が絞られる。従って高品質画像を得るために
はトナーの粒径も小さくする必要がある。本実施例では
各色とも8μmのサイズのトナーを使用している。ただ
しユーザにとって最も重要なのは黒色の文字品質であ
り、黒色トナーは小粒径トナー(7〜11μm)が好適
である。
【0043】像露光の光学系としては例えば次に記す構
成のものが使用される。
【0044】 ポリゴンミラー: 6面、回転数23600rpm,エアーベアリング採用 レンズ焦点距離: f=140mm ドットクロック: 20MHz ビーム径 : 約60×80μm (現像手段 13)トナーカートリッジ140より供給
されたトナーは現像器の図1に示す右端部に落下され、
相反する方向に回転する一対の撹拌スクリュ133によ
ってキャリアと撹拌混合され、所定の帯電量(Q/M)
に設定される。一方、トナー濃度は透磁率検知方法(L
検知方式)により検知され、この出力周波数にもとづい
てトナーの供給量を制御して5ないし7%程度のトナー
濃度値に設定制御される。
【0045】撹拌された二成分現像剤は供給ローラ13
4を介して現像スリーブ131に搬送され、層厚規制部
材132によって薄層とされて感光体ドラム10の現像
域に搬送され、次に記す現像条件によって静電潜像の反
転現像を行う。この現像方式では現像剤の穂立とドラム
とは非接触状態で現像が行われ、直流成分に交流成分を
重ね合わせた現像電界により非接触二成分反転現像が行
われる。
【0046】 現像間隙 : 0.5mm トナー搬送量 : 20〜30mg/cm2 現像バイアス(AC): 1.7kv,8KHz (DC): −650V 現像スリーブ回転方向: 感光体ドラムに対し正転 画像濃度調整 : 現像スリーブ回転数制御又は現像バイアス制御(レ ーザビームにより感光体に標準票板を形成し、現像後反射濃度を測定し画像濃度 調整を行う) トナー濃度制御 : L検知方式 (転写前帯電器 15)コロトロン型またはスコロトロ
ン型コロナ放電器、鋸歯電極(図5(A)参照)、ブラ
シ電極(図5(B),(C)参照)の何れかを現像手段
13と転写ローラ16の間に配置した。なお、転写前帯
電器15を設置する代わりに、感光体ドラム10をさら
に1回転させ、前記帯電器11により転写前帯電を行う
ようにしてもよい。
【0047】(転写前露光手段 20)前記転写前帯電
器15の代わりに、複数個の発光ダイオード(LED)
を直線配列したLEDアレイを現像手段13と転写ロー
ラ16の間に配置した。または、半導体レーザダイオー
ド(LD)より発光されたビームを回転多面鏡により偏
向して、感光体ドラム10上に走査露光することも可能
である。
【0048】(転写手段 16)図4は単層タイプの転
写ローラ16の斜視図である。図において、転写ローラ
16は、ステンレス鋼棒から成る軸体(芯金)161
と、その外周にポリウレタンゴム、シリコーンゴム、ス
チレンブタジエン共重合体エラストマー、オレフィン系
エラストマー等の樹脂材を、セルサイズ10〜300μ
m程度の発泡タイプ若しくは連泡タイプで形成し、更に
上記樹脂材に導電性付与剤としてカーボンブラック等の
無機物及び/又は有機導電剤を混在させた電荷供給可能
な導電性とした弾性部162とから構成されている。な
お、弾性部162としてカーボンブラックを含有した発
泡ポリウレタン系樹脂のルビセルローラ(トーヨーポリ
マー(株)製造)を用いた。該転写ローラ16の電気抵
抗は2×108Ω、ゴム硬度はアスカーCスケールで硬
度25°程度が好ましい。なお、弾性部162の外径は
16mm、軸体161の外径は8mmのものを用いた。
【0049】転写ローラ16他の具体例として、イオン
導電性転写スポンジローラ(ブリジストン社製)も使用
可能である。該ローラは、アスカーC硬度35°、電気
抵抗3×107Ωで、特に量産性に適し、転写ローラと
して好適である。
【0050】また、転写ローラとしては、住友ゴム社製
のイオン導電性スポンジローラ、アスカーC硬度30
°、電気抵抗7.5×107Ωも適用可能である。
【0051】転写ローラ16の他の具体例として、シリ
コーン系スポンジローラ(発泡タイプ)(信越ポリマー
社製)のうち、アスカーC硬度30°、電気抵抗106
〜108Ωのものも転写ローラとして使用可能である。
【0052】転写ローラ16の更に他の具体例として、
北辰工業(株)製のエステル系ウレタンスポンジローラ
(発泡タイプ)やエーテル系ウレタンスポンジローラ
(発泡タイプ)で、アスカーC硬度30〜40°、電気
抵抗106〜108Ωのものも使用可能である。
【0053】なお、上記単層タイプの転写ローラ16の
弾性部162の外周面上に樹脂材料から成る表面被覆層
を設けた被覆タイプの転写ローラや、前記弾性部を2層
構成にした転写ローラも適用可能である。
【0054】電気抵抗の測定方法は、例えば温度20
℃、湿度50%の常温常湿環境下で、転写ローラ16の
両軸端をそれぞれ300g/cm2の押圧力でアルミニ
ウム素管に加重して、線速90mm/secで転写ロー
ラ16の弾性部とアルミニウム素管表面とを圧接回転さ
せながら行った。そして転写ローラ16に接続した定電
圧電源と、アルミニウム素管に接続した電流計とによ
り、測定された電流値から定電圧値に基づき転写ローラ
16の電気抵抗を測定した。転写ローラ16は感光体ド
ラム10の周面に対する位置が可変であって、単色画像
のプリント時には図1に示す如く好ましくは常に圧接状
態(転写時のみ圧接でも可)に置かれるが、カラー画像
の形成中には退避して離間した位置に保たれ、転写時に
のみ圧接される。この場合の押圧力としては、ローラ単
位長さ当たりの力として5〜500g/cm、ローラ単
位面積当たりの力として25〜2000g/cm2であ
ることが望ましく、圧接状態のニップ幅として0.5〜
5mm程度であることが望ましい。一方、分離手段17
も転写ローラ16の位置変動にほぼ同期して感光体ドラ
ム10の周面に圧接ならびに離間の作動をすることが望
ましい。
【0055】本実施例の装置には、転写用電源の印加電
圧が+1.5ないし4kVDC或いは+5ないし40μ
ADCで、又分離手段17にはDCとACを重畳したバ
イアス電圧を印加する分離用電源が使用される。
【0056】(分離手段 17)ベルト感光体や小径ド
ラム感光体では、分離部の小さな曲率半径を利用して、
転写材Sの剛性のみで分離させることができるが、感光
体形状の制約を受ける。又高速機等ではAC除電分離と
併用することで安定した高速の分離を達成している。A
C除電分離は、転写の直後に記録紙を交流コロナ又は高
電圧交流で除電して記録紙の感光体への静電吸着力を低
減し、紙の剛性や自重を利用して分離するものである。
しかし、AC除電が強すぎると画像抜けの転写不良が発
生しやすく、弱いと薄く剛性の弱い記録紙ほど分離が難
しくなるため、記録紙種や環境を考慮して除電量をバラ
ンス良く設定する必要がある。除電による分離手段の各
種実施例を図5(A)〜(C)に示す。
【0057】図5(A)は、分離手段17の一実施例を
示し、尖突型電極板(鋸歯電極)17Aの正面図であ
る。該尖突型電極板17Aは、板厚0.1〜2.0mm
のステンレス鋼薄板、銅板、鉄板、アルミニウム合金板
等の導電性金属基板から形成され、一方の端面に図示の
ような複数の尖突状山型が等高状に直列配置されてい
る。その山の高さaは1〜10mm、山のピッチbは1
〜10mmの範囲に形成されている。
【0058】図5(B),(C)は、ステンレス鋼線又
はアルミニウム線等の金属細線(フィラメント)から成
る導電性細線171を保持部材172に1列又は複数列
配置した分離手段17の斜視図であり、図5(B)は密
集配列型分離ブラシ17B、図5(C)は疎ら配列型分
離ブラシ17Cを示す。上記導電性細線171の直径は
0.01〜0.1mm、保持部材172からの金属線の
突出長さは2〜20mmである。図5(C)に示す疎ら
配列型においては、各導電性細線191の各束毎に間隔
を0.5〜5mmに配列したものが分離効果として好ま
しい結果が得られた。尚、上記導電性細線171とし
て、金属細線の代りに、レーヨン等に導電性付与剤を添
加した導電性繊維を用いた分離ブラシ17B,17Cを
形成することも可能である。
【0059】コロナ放電電極の一例である鋸歯電極17
Aは、等長で一定のピッチを有する複数個の電極先端で
ある尖頭部を直線配列したもので、尖頭部は像担持体1
0の円周面に対向するように設置されている。該鋸歯電
極17Aは、例えば、厚さ0.1mmのステンレス鋼板
をエッチング加工により作られ、尖頭部のピッチは2m
m、山部の高さは3mm、山部の頂角は15°、山部の
先端半径は20μm以下に加工されたものである。
【0060】上記鋸歯電極17Aの各環境条件下の分離
条件を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】なお、周波数を1kHzに、感光体ドラム
10の周面と鋸歯電極17Aの尖頭部との距離を3.5
mmに設定した。表1に示すように、分離バイアス値が
高いから、鋸歯電極17Aの周囲の部材、例えば転写ロ
ーラや他の周辺の金属導体にに放電しないように、鋸歯
電極17Aの尖頭部以外を絶縁体で被覆したり、ある程
度距離を離すようにする。
【0063】次に、本発明による転写前手段を備えた画
像形成装置とを実験結果により比較する。
【0064】(比較例)図6は、転写前手段を有せず、
1色目の現像と2色目の現像後に転写を行う従来の画像
形成装置における常温常湿条件(NN)下での転写電流
とトナー濃度の関係を示す特性図であり、折れ線A1は
1色目の現像後のトナー濃度を、折れ線A2は2色目の
現像後のトナー濃度をそれぞれ示す。折れ線A1に示す
1色目の現像時の均一濃度範囲での転写電流値は8〜1
6μAである。折れ線A2に示す2色目の現像時の均一
濃度範囲での転写電流値は12〜24μAである。した
がって、この2色のトナーにより良好な現像をする転写
電流の適正値は、上記1色目の現像時の均一濃度範囲と
2色目の現像時の均一濃度範囲とが重複する共通領域で
ある転写電流値は12〜16μAの範囲である。すなわ
ち、常温常湿条件(NN)下での転写電流の共通領域
は、4μAの狭い幅である。この狭い転写電流の共通領
域を外れると、前述の転写濃度不足や画像ハジキ等の転
写不良を発生する。
【0065】図7は、上記の従来の転写方式の転写電流
特性図である。図7(a)は、常温常湿条件(NN)下
での適正トナー濃度を得る転写電流の特性図である。こ
の場合の転写電流の共通領域は4μAである。図7
(b)は、低温低湿条件(LL)下での適正トナー濃度
を得る転写電流の特性図である。この場合、1色目の現
像時の均一濃度範囲と2色目の現像時の均一濃度範囲と
が重複する共通領域は存在せず、転写電流値4μAの幅
で離間し、適正な転写電流は得られない。図7(c)
は、高温高湿条件(HH)下での適正トナー濃度を得る
転写電流の特性図である。この場合も、1色目の現像時
の均一濃度範囲と2色目の現像時の均一濃度範囲とが重
複する共通領域は存在せず、転写電流値2μAの幅で離
間し、適正な転写電流は得られない。
【0066】
【表2】
【0067】表2に上記環境条件と共通領域との関係を
まとめて示した。ここで(+)共通領域は重複を、
(−)共通領域は非重複を示す。以上述べたように、上
記の従来の転写方式では、常温常湿条件(NN)下で狭
い範囲の共通転写電流領域が得られるが、低温低湿条件
(LL)や高温高湿条件(HH)での厳しい環境下では
共通転写電流領域がなく、適正な転写が困難である。
【0068】なお、ここで使用した転写ローラ16は、
住友ゴム(株)製のイオン導電タイプ、電気抵抗7.5
×107Ω、アスカーC硬度30°の転写ローラ16A
である。
【0069】その他の転写ローラを使用した比較例を以
下の表3及び表4に示す。
【0070】
【表3】
【0071】表3は、上記転写ローラ16の代わりに、
下記の転写ローラ16Bを使用して前記と同様に転写電
流特性を実験により求めた結果をまとめたものである。
該転写ローラ16Bは、ブリジストン(株)製のイオン
導電タイプ、電気抵抗3×107Ω、アスカーC硬度3
5°である。
【0072】
【表4】
【0073】表4は、上記転写ローラ16の代わりに、
下記の転写ローラ16Cを使用して前記と同様に転写電
流特性を実験により求めた結果をまとめたものである。
該転写ローラ16Cは、トーヨーポリマー(株)製の電
子導電タイプ、電気抵抗2×108Ω、アスカーC硬度
25°である。
【0074】上記表3、表4に示すように、表1と同様
に従来の転写方式では、常温常湿条件(NN)下で狭い
範囲の共通転写電流領域が得られるが、低温低湿条件
(LL)や高温高湿条件(HH)での厳しい環境下では
共通転写電流領域がなく、適正な転写が困難である。
【0075】(実施例1)現像手段13と転写手段(転
写ローラ16)の間に、本発明による転写前帯電器15
を設けた。なお、転写前帯電器15として、コロトロン
型またはスコロトロン型コロナ放電器、鋸歯電極、ブラ
シ電極等を試用したが、効果はほぼ同等であった。
【0076】図8は、転写前帯電器15を備え、1色目
の現像と2色目の現像とを終了した後に転写前放電を行
う本発明の画像形成装置における常温常湿条件(NN)
下での転写電流とトナー濃度の関係を示す特性図であ
る。図中で折れ線B1は1色目の現像後のトナー濃度
を、折れ線B2は2色目の現像後のトナー濃度をそれぞ
れ示す。折れ線B1に示す1色目の現像時の均一濃度範
囲での転写電流値12〜24μAである。折れ線B2に
示す2色目の現像時の均一濃度範囲での転写電流値12
〜22μAである。したがって、この2色のトナーによ
り良好な現像をする転写電流の適正値は、上記1色目の
現像時の均一濃度範囲と2色目の現像時の均一濃度範囲
とが重複する共通領域である転写電流値12〜22μA
の範囲である。すなわち、常温常湿条件(NN)下での
転写電流の共通領域は、10μAの広い幅である。この
広い転写電流の共通領域内では、前述の転写濃度不足や
画像ハジキ等の転写不良を発生することはない。
【0077】図9は、上記の本発明による転写前帯電方
式の転写電流特性図である。図9(a)は、常温常湿条
件(NN)下での適正トナー濃度を得る転写電流の特性
図である。この場合の転写電流の共通領域は前述のよう
に10μAである。図9(b)は、低温低湿条件(L
L)下での適正トナー濃度を得る転写電流の特性図であ
る。この場合、1色目の現像時の均一濃度範囲は6〜1
4μA、2色目の現像時の均一濃度範囲は6〜12μA
であり、重複する共通領域は6μAであり、LLにおけ
る適正転写電流範囲は前記NNの10μAに対して少な
くなるが、転写目的は達成される。図9(c)は、高温
高湿条件(HH)下での適正トナー濃度を得る転写電流
の特性図である。この場合も、1色目の現像時の均一濃
度範囲は14〜24μA、2色目の現像時の均一濃度範
囲は14〜22μAであり、重複する共通領域は8μA
であり、HHにおける適正転写電流範囲は前記NNの1
0μAに対して若干少なくなるが、転写目的は十分達成
される。
【0078】
【表5】
【0079】表5に上記環境条件と共通領域との関係を
まとめて示した。以上述べたように、上記の本発明の転
写前帯電方式では、常温常湿条件(NN)下は勿論、低
温低湿条件(LL)下や高温高湿条件(HH)下での厳
しい環境下でモ共通転写電流領域が広くなり、適正な転
写が達成される。なお、ここで使用した転写ローラ16
は、前記の住友ゴム(株)製のイオン導電タイプ、電気
抵抗7.5×107Ω、アスカーC硬度30°の転写ロ
ーラ16Aである。
【0080】その他の転写ローラを使用した比較例を以
下の表6及び表7に示す。
【0081】
【表6】
【0082】表6は、前記転写ローラ16Bを使用して
前記と同様に転写電流特性を実験により求めた結果をま
とめたものである。該転写ローラ16Bは、ブリジスト
ン(株)製のイオン導電タイプ、電気抵抗3×10
7Ω、アスカーC硬度35°である。
【0083】
【表7】
【0084】表7は、前記転写ローラ16Cを使用して
前記と同様に転写電流特性を実験により求めた結果をま
とめたものである。該転写ローラ16Cは、トーヨーポ
リマー(株)製の電子導電タイプ、電気抵抗2×108
Ω、アスカーC硬度25°の転写ローラである。
【0085】上記表6、表7に示すように、表5と同様
に、常温常湿条件(NN)下は勿論、低温低湿条件(L
L)下や高温高湿条件(HH)下での厳しい環境下でも
共通転写電流領域が広くなり、適正な転写が達成され
る。
【0086】(実施例2)図10はこの発明を適用する
画像形成装置の他の実施例を示すカラープリンタの断面
構成図である。なお、図面に使用されている符号につい
て、図1と同じ機能を有する部分には、同符号を付して
いる。また、前記実施例と異なる点を説明する。
【0087】図10において、現像器13Kと転写ロー
ラ16との間には、転写前処理手段の他の実施形態とし
て、転写前露光手段20が設置されている(請求項2の
実施の形態)。
【0088】図11は、転写前露光手段20を備え、1
色目の現像と2色目の現像とを終了した後に転写前露光
処理を行う本発明の画像形成装置における常温常湿条件
(NN)下での転写電流とトナー濃度の関係を示す特性
図である。図中で折れ線C1は1色目の現像後のトナー
濃度を、折れ線C2は2色目の現像後のトナー濃度をそ
れぞれ示す。折れ線C1に示す1色目の現像時の均一濃
度範囲での転写電流値10〜28μAである。折れ線C
2に示す2色目の現像時の均一濃度範囲での転写電流値
10〜20μAである。したがって、この2色のトナー
により良好な現像をする転写電流の適正値は、上記1色
目の現像時の均一濃度範囲と2色目の現像時の均一濃度
範囲とが重複する共通領域である転写電流値10〜20
μAの範囲である。すなわち、常温常湿条件(NN)下
での転写電流の共通領域は、10μAの広い幅である。
この広い転写電流の共通領域内では、前述の転写濃度不
足や画像ハジキ等の転写不良を発生することはない。
【0089】図12は、上記の本発明による転写前露光
方式の転写電流特性図である。図12(a)は、常温常
湿条件(NN)下での適正トナー濃度を得る転写電流の
特性図である。この場合の転写電流の共通領域は前述の
ように10μAである。図12(b)は、低温低湿条件
(LL)下での適正トナー濃度を得る転写電流の特性図
である。この場合、1色目の現像時の均一濃度範囲は8
〜20μA、2色目の現像時の均一濃度範囲は8〜16
μAであり、重複する共通領域は8μAであり、LLに
おける適正転写電流範囲は前記NNの10μAに対して
少なくなるが、転写目的は達成される。図12(c)
は、高温高湿条件(HH)下での適正トナー濃度を得る
転写電流の特性図である。この場合も、1色目の現像時
の均一濃度範囲は10〜24μA、2色目の現像時の均
一濃度範囲は10〜18μAであり、重複する共通領域
は8μAであり、HHにおける適正転写電流範囲は前記
NNの10μAに比して若干少なくなるが、転写目的は
十分達成される。
【0090】
【表8】
【0091】表8に上記各環境条件と共通領域との関係
をまとめて示した。ここで使用した転写ローラは、前記
の住友ゴム(株)製のイオン導電タイプ、電気抵抗7.
5×107Ω、アスカーC硬度30°の転写ローラ16
A、ブリジストン(株)製のイオン導電タイプ、電気抵
抗3×107Ω、アスカーC硬度35°の転写ローラ1
6B、トーヨーポリマー(株)製の電子導電タイプ、電
気抵抗2×108Ω、アスカーC硬度25°の転写ロー
ラ16Cである。表8に示すように、上記の本発明の転
写前露光方式では、常温常湿条件(NN)下は勿論、低
温低湿条件(LL)下や高温高湿条件(HH)下での厳
しい環境下でも共通転写電流領域が広くなり、適正な転
写が達成される。すなわち、あらゆる環境下で、従来の
方法に比べて共通転写領域が拡大し、画像ハジキや濃度
不足のない安定したカラー画像が得られる。同時に、分
離条件としての分離バイアスの適正値が下がり、安定性
が向上した。
【0092】転写前露光手段20を備えた画像形成装置
の各環境条件下の分離条件を表9に示す。
【0093】
【表9】
【0094】なお、周波数を1kHzに、感光体ドラム
10の周面と鋸歯電極17Aの尖頭部との距離を3.5
mmに設定した。表9に示すように、分離バイアス値を
表1に比して低減することが可能であるから、鋸歯電極
17Aの周囲の部材、例えば転写ローラや他の周辺の金
属導体への放電が少なくなり、安定化と小型化に有効で
ある。また、電源コストの低減や消費電力の節減や電源
部の小型化にも有効である。さらに、転写前露光手段2
0を設けることにより、長期間の安定した転写画質維持
が達成される。
【0095】
【発明の効果】本発明の転写前帯電手段または転写前露
光手段を設けることにより、反転現像後の転写時に、あ
らゆる環境条件下で画像ハジキや濃度不足等の画像欠陥
の発生を防止して高画質の転写画像を得られた。特に、
カラー画像形成装置において、像担持体から転写材に一
括転写するときに、転写不良のない高画質のカラー転写
画像を得られる。また、分離バイアスの適正値が下が
り、安定性が向上した。これにより長期間の安定した転
写画質維持が達成される。さらに、電源コストの低減や
消費電力の節減や電源部の小型化にも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の画像形成装置の一例としてのカラー
プリンタの断面構成図。
【図2】本発明の転写前帯電器を設けたカラー画像形成
装置による現像、転写プロセスの表面電位を示すモデル
図。
【図3】従来の2色の画像形成をする場合の表面電位の
モデル図。
【図4】転写ローラの斜視図。
【図5】分離手段の各種実施例を示す正面図。
【図6】従来の画像形成装置における常温常湿条件下で
の転写電流と画像濃度の関係を示す特性図。
【図7】従来の転写方式の転写電流特性図。
【図8】転写前帯電器を備えた本発明の画像形成装置に
おける常温常湿条件下での転写電流と画像濃度の関係を
示す特性図。
【図9】本発明による転写前帯電方式の転写電流特性
図。
【図10】この発明を適用するカラープリンタの他の実
施例を示す断面構成図。
【図11】転写前露光処理を行う本発明の画像形成装置
における常温常湿条件下での転写電流と画像濃度の関係
を示す特性図。
【図12】上記の本発明による転写前露光方式の転写電
流特性図。
【符号の説明】
10 感光体ドラム(像担持体) 103 感光体ベルト(像担持体) 11 帯電器 12 像露光手段 13 現像手段 13Y,13M,13C,13K 現像器 15 転写前帯電手段(転写前帯電器) 16,16A,16B,16C 転写ローラ(転写手
段) 17 分離手段 17A 尖突型電極板(鋸歯電極) 20 転写前露光手段

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回動される像担持体上に形成された静電
    潜像を、異なる色の帯電トナーを有する複数の現像手段
    により現像して多色トナー像に形成し、該多色トナー像
    を前記像担持体と転写手段とが圧接する転写部において
    給紙部から給送されて通過する転写材に静電転写したの
    ち、該転写材を分離手段により像担持体から分離し、搬
    送手段により搬出させるカラー画像形成装置において、 前記現像手段と転写手段との間に、1色目の現像時と2
    色目以降の現像時との転写部における像担持体上の各表
    面電位を均一にさせる転写前帯電手段を設けたことを特
    徴とするカラー画像形成装置。
  2. 【請求項2】 回動される像担持体上に形成された静電
    潜像を、異なる色の帯電トナーを有する複数の現像手段
    により現像して多色トナー像に形成し、該多色トナー像
    を前記像担持体と転写手段とが圧接する転写部において
    給紙部から給送されて通過する転写材に静電転写したの
    ち、該転写材を分離手段により像担持体から分離し、搬
    送手段により搬出させるカラー画像形成装置において、 前記現像手段と転写手段との間に、1色目の現像時と2
    色目以降の現像時との転写部における像担持体上の各表
    面電位を均一にさせる転写前露光手段を設けたことを特
    徴とするカラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体上に現像手段により2色以
    上の重ね合わせトナー像を形成し、該像担持体と転写手
    段とが対向する転写部において転写材に一括転写するこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のカラー画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 前記転写手段が転写ローラであることを
    特徴とする請求項1または2に記載のカラー画像形成装
    置。
  5. 【請求項5】 前記転写ローラが前記像担持体表面に対
    して圧接、離間可能であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載のカラー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記現像手段が、磁性キャリア粒子とト
    ナー粒子とから成る二成分現像剤により前記像担持体上
    に形成された静電潜像を現像してトナー像に形成する現
    像手段であることを特徴とする請求項1または2に記載
    のカラー画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記現像手段が、前記静電潜像を担持す
    る像担持体と現像剤を担持する前記現像手段とが対峙す
    る現像領域に、直流成分に交流成分を重畳させるバイア
    ス電界印加による非接触現像手段であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のカラー画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記現像手段が、前記像担持体上に形成
    された光ビームスポットによる静電潜像を現像する反転
    現像手段であることを特徴とする請求項1または2に記
    載のカラー画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記像担持体が、直径80mm以上のド
    ラム状の像担持体、又は少なくとも転写又は分離部位で
    曲率半径40mm以上のベルト状の像担持体であること
    を特徴とする請求項1または2に記載のカラー画像形成
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005128543A (ja) * 2003-10-20 2005-05-19 Samsung Electronics Co Ltd トナーカートリッジ及びそれを採用した電子写真方式印刷機

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JP2005128543A (ja) * 2003-10-20 2005-05-19 Samsung Electronics Co Ltd トナーカートリッジ及びそれを採用した電子写真方式印刷機
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