JPH09160291A - トナー用樹脂組成物及びトナー - Google Patents

トナー用樹脂組成物及びトナー

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JPH09160291A
JPH09160291A JP31653095A JP31653095A JPH09160291A JP H09160291 A JPH09160291 A JP H09160291A JP 31653095 A JP31653095 A JP 31653095A JP 31653095 A JP31653095 A JP 31653095A JP H09160291 A JPH09160291 A JP H09160291A
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ethylene polymer
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acrylate
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敏治 古川
Takuo Suzuki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着性、耐オフセット性及び保存性に優れて
おり、白抜けが発生しない特性を有するトナー用樹脂組
成物及びそれを用いたトナーを提供すること。 【解決手段】 示差走査熱量測定(DSC法)による融
点(ピーク値)が60〜100℃の範囲にあり、重量平
均分子量(Mw)400〜900、数平均分子量(M
n)400〜900、及び、100℃における溶融粘度
6〜16cpのエチレン系重合体を3〜15重量%含む
ビニル系共重合体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真等に使用
するトナー用樹脂組成物及びその電子写真用トナーに関
するものであり、詳しくは静電荷像を現像する方式の内
のいわゆる乾式現像方式に使用するトナー用樹脂組成物
及びそのトナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真等において静電荷像を現像する
方式として、乾式現像方式が多用されている。乾式現像
方式においては、通常トナーはキャリアーと呼ばれる鉄
粉あるいはガラスビーズ等との摩擦によって帯電し、こ
れが感光体上の静電潜像に電気的引力によって付着し、
次に用紙上に転写され、熱ロール等によって定着されて
永久可視像となる。
【0003】定着の方法としては、トナーに対して離型
性を有する材料で表面を形成した加熱ローラの表面に、
被定着シートのトナー画像を圧接触させながら通過せし
めることにより行なう加熱ローラー法が多用されてい
る。この加熱ローラー法において、消費電力等の経済性
を向上させるため、及び、複写速度を上げるため、より
低温で定着可能なトナー用樹脂が求められている。
【0004】また、上記加熱ローラー法では、熱ローラ
ー表面とトナーとが溶融状態にて加圧下で接触するため
トナーの一部が定着ローラー表面に付着しそれが紙に再
転写するといったオフセット現象が起こり易い。このオ
フセット現象の対策として定着ローラー表面にシリコン
オイル等を塗布する方法があるが、この場合装置が複雑
になるという問題があった。そこで耐オフセット性の優
れたトナー用樹脂も求められている。
【0005】耐オフセット性を向上させる手段として、
特開昭60−247250号公報において、トナー中に
離型剤として種々のワックスを含有させることが提案さ
れている。確かに離型剤としてワックスをトナー中に含
有させると耐オフセット性は向上するが、ワックスの融
点が高ければ定着性の向上は望めないという問題があっ
た。
【0006】一方、特公昭57−52574号公報、特
公昭63−32180号公報及び特開昭57−1487
52号公報において、低分子量あるいは粘度の低いポリ
エチレンあるいはエチレン系重合体を含有させることに
より定着性と耐オフセット性を向上させることが提案さ
れている。しかし、ポリエチレン及びエチレン系重合体
の中には低融点成分を含む樹脂もあり、保存性に悪影響
を及ぼすおそれがあった。
【0007】そこで、この低融点成分を除去することに
より定着性、耐オフセット性、保存性のバランスのとれ
たトナー用樹脂を得ることが特開平7−36218号公
報において提案されている。
【0008】しかしながら、上記低分子量のポリエチレ
ン系ワックスは分散性が低く、トナー化混練時に樹脂と
上手に混合されず、コピー後の画像に白抜けが出る。ま
た、分散性を向上させるため、低温で樹脂に圧力がかか
るような混練条件にすると、樹脂における分子切断が起
こり、耐オフセット性を悪化させるおそれがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点を
改良しようとするものであり、定着性、耐オフセット性
及び保存性に優れており、白抜けが発生しない特性を有
するトナー用樹脂組成物及びそれを用いたトナーを提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
トナー用樹脂組成物は、示差走査熱量測定(DSC法)
による融点(ピーク値)が60〜100℃の範囲にあ
り、重量平均分子量(Mw)400〜900、数平均分
子量(Mn)400〜900、及び、100℃における
溶融粘度6〜16cpのエチレン系重合体を3〜15重
量%含むビニル系共重合体からなる。
【0011】本発明の請求項2記載のトナー用樹脂組成
物は、エチレン系重合体における重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが1.1
0以下である請求項1記載のトナー用樹脂組成物であ
る。
【0012】本発明の請求項3記載のトナー用樹脂組成
物は、エチレン系重合体の、 示差走査熱量測定(DSC法)による融点(ピーク値)
−示差走査熱量測定(DSC法)によるショルダー値 の値が10以下であり、該ショルダー値より低い領域に
融点(ピーク値)を有さない請求項1又は2記載のトナ
ー用樹脂組成物である。
【0013】本発明の請求項4記載のトナー用樹脂組成
物は、ビニル系共重合体においてゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC法)により測定される分子
量が100万以上である部分の割合が20%未満である
請求項1〜3記載のトナー用樹脂組成物である。
【0014】本発明の請求項5記載のトナーは、請求項
1〜4記範のトナー用樹脂組成物が用いられてなる。
【0015】本発明において使用されるエチレン系重合
体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体等が挙げられる。
【0016】上記エチレン系重合体の示差走査熱量測定
(DSC)による融点(ピーク値)は、低くなると樹脂
組成物の保存性が低下し、高くなると樹脂組成物の定着
性が低下するため、60〜100℃の範囲に限定され、
好ましくは75〜90℃である。
【0017】上記エチレン系重合体の重量平均分子量
(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、小さくなると樹
脂組成物の保存性が低下し、大きくなると樹脂組成物の
定着性が低下するため、双方共に400〜900の範囲
に限定される。
【0018】上記エチレン系重合体の100℃における
溶融粘度は、低くなると樹脂組成物の保存性が低下し、
高くなると樹脂組成物の定着性が低下するため、6〜1
6cpに限定される。
【0019】上記重量平均分子量(Mw)と数平均分子
量(Mn)との比Mw/Mnは、1.10以下である
と、樹脂組成物の定着性が向上するので好ましい。
【0020】また、上記エチレン系重合体の、 示差走査熱量測定(DSC法)による融点(ピーク値)
−示差走査熱量測定(DSC法)によるショルダー値 の値が10以下であると、樹脂組成物の定着性が向上す
るので好ましい。
【0021】更に、上記ショルダー値より低い領域に融
点(ピーク値)を有さなければ、樹脂組成物の保存性が
低下することがないため好ましい。
【0022】なお、上記示差走査熱量測定(DSC法)
による融点(ピーク値)とは、示差走査熱量天秤を用い
た通常の測定方法により得られるチャート図1において
Aで表され、ショルダー値はBで表される。また、ショ
ルダー値より低い領域の融点(ピーク値)とは、融点の
ピークの長さ(図1におけるh)の1/20より大きい
ピーク値のことをいう。
【0023】上記エチレン系重合体のビニル系共重合体
における含有量は、少なくなると樹脂組成物の定着性が
低下し、多くなると樹脂組成物の分散性が低下するた
め、3〜15重量%に限定され、好ましくは5〜10重
量%である。
【0024】本発明において使用されるビニル系共重合
体は、例えば、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸
エステル単量体、等を構成単位として含むことが好まし
い。
【0025】上記スチレン系単量体としては、例えば、
スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、
p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチル
スチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチル
スチレン、p−ter−ブチルスチレン、p−n−ヘキ
シルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ド
デシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニル
スチレン、p−クロルスチレン、3,4ジクロルスチレ
ン、等が挙げられる。
【0026】上記(メタ)アクリル酸エステル単量体と
しては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブ
チル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アク
リル酸ドデシル,アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、等の(メタ)アクリル酸の
アルキルエステルが挙げられる。
【0027】また、上記(メタ)アクリル酸エステル単
量体としては、その他にも、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチ
ル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−
ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチ
ル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸フェニル、メ
タクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチ
ルアミノエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、
メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2
−ヒドロキシブチル、メタクリル酸グリシジル、ビスグ
リシジルメタクリレート、ポリエチレングリコールジメ
タクリレート、メタクリロキシエチルホスフェート、等
が挙げられる。
【0028】上記(メタ)アクリル酸エステル単量体の
中でも、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸n−ブチ
ル、等が好ましく使用される。
【0029】更に、その他のビニル系単量体としては、
(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、クロトン
酸、等の(メタ)アクリル酸及びそのα−又はβ−アル
キル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イ
タコン酸、等の不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステ
ル誘導体又はジエステル誘導体、コハク酸モノ(メタ)
アクリロイルオキシエチルエステル、(メタ)アクリロ
ニトリル、アクリルアミド、などが挙げられる。
【0030】本発明において使用されるビニル系共重合
体は、架橋構造をとっていてもよいし、以下の架橋剤が
共重合されていてもよい。
【0031】上記架橋剤のうち2官能のものとしては、
例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)
アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)ア
クリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコール#200,#400,#600の各
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
【0032】また、上記架橋剤のうち、多官能のものと
しては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレ
ート、オリゴエステルアクリレート、2,2−ビス(4
−メタクリロキシ,ポリエトキシフェニル)プロパン、
ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリア
リルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジ
アリールクロレンデート等が挙げられる。
【0033】本発明において使用される過酸化物系開始
剤としては、例えば、アセチルシクロヘキシルスルホニ
ルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒ
ドロテレフタレート等が挙げられる。
【0034】本発明において使用されるビニル系共重合
体において、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC法)による分子量が100万以上である部分の
割合が、大きくなると樹脂組成物中でのエチレン系重合
体の分散性が低下し、更には、トナー中でのエチレン系
重合体の分散性が低下してコピー後の画像に白抜けが出
ることがあるため、20%未満が好ましい。
【0035】上記ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)による分子量の測定条件は、カラム温
度;40℃、溶剤;テトラヒドロフラン、流速;1ml/
分,試料;濃度0.2%ととなるように樹脂をテトラヒ
ドロフランに2時間かけて溶解させ0.45ミクロンの
フィルターを通過した溶液、試料の量;100μl,カ
ラム;KF−80Mを2本および KF−802.5
(いずれもShodex社製)である。
【0036】本発明において使用されるビニル系共重合
体の合成方法としては、例えば、エチレン系重合体の共
存下で溶液重合を行う方法が挙げられる。また、懸濁重
合、乳化重合、溶液重合、塊重合等で合成したビニル系
共重合体とエチレン系重合体の共存下で溶液重合を行う
方法も挙げられる。
【0037】本発明のトナー用樹脂組成物は、本発明の
目的を達成し得る範囲内で、酢酸ビニル、塩化ビニル、
等が上記ビニル系共重合体に共重合されていてもよく、
また、酢酸ビニル、塩化ビニル、等の単量体の重合体が
混合されていてもよい。
【0038】また、本発明のトナー用樹脂組成物は、G
PCによる重量平均分子量が30,000〜300,0
00である、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、ビニル系樹脂、等の樹脂が混合されていてもよ
い。
【0039】更にまた、本発明のトナー用樹脂組成物
は、脂肪族アミド、ビス脂肪族アミド、金属石鹸、パラ
フィン、等が混合されていてもよい。
【0040】本発明のトナーは、上記樹脂組成物中に着
色剤、電荷制御剤、必要に応じて磁性粉等が分散混合さ
れ、熱熔融混練及び粉砕により製造される。
【0041】上記着色剤としては、例えば、カーボンブ
ラック、アニリンブラック、フタロシアニンブルー、キ
ノリンイエロー、ランプブラック、ローダミン−B、キ
ナクリドン等が挙げられ、通常樹脂組成物100重量部
に対して1〜10重量部添加される。
【0042】上記 電荷制御剤としては、正帯電用と負
帯電用とがあり、正帯電用としては、例えば、ニグロシ
ン染料、アンモニウム塩、ピリジニウム塩、アジン、等
が挙げられる。負帯電用としては、例えば、クロム錯
体、鉄錯体、等が挙げられる。これらの電荷制御剤は、
樹脂組成物100重量部に対し通常0.1〜10重量部
添加される。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、「部」とあるのは「重量部」を意味する。
【0044】実施例1 <樹脂組成物の製造>スチレン20部、アクリル酸n−
ブチル5部を重合して得られた分子量の極大値が60万
の樹脂25部、表1の物性のエチレン系重合体A(中国
精油社製商品名NOPALETS MP80)11部とトルエン10
0部とをフラスコに投入して溶解した。このフラスコ内
を窒素ガスで置換した後、トルエンの沸点まで加熱し
た。トルエンの還流が起きた状態で撹拌しながら、スチ
レン67部、アクリル酸n−ブチル8部と過酸化ベンゾ
イル(重合開始剤)3.4部の混合液を3時間かけて滴
下し、共存溶液重合を行った。
【0045】滴下終了後、トルエンの還流下で撹拌しな
がら1時間かけて熟成を行い、分子量の極大値が1万の
低分子量重合体を重合した。その後フラスコ内の温度を
180℃まで徐々に上げながら、減圧下にトルエンを脱
溶剤して、本発明のトナー用樹脂組成物1を得た。得ら
れたトナー用樹脂組成物1のGPC測定における分子量
100万以上の部分の割合は4%であった。
【0046】<トナーの製造>得られたトナー用樹脂組
成物1を使用し、下記配合にて組成物を混合し、150
℃で熔融混練後、ジェットミルで粉砕して得られた約1
0μmのトナー粒子に対し、疎水性シリカ(R972;
日本アエロジル社製)0.3重量%を添加してトナー1
を得た。 ・トナー用樹脂組成物1 100部 ・クロム含金染料(S−34;オリエント化学工業社製) 1.5部 ・カーボンブラック(MA−100;三菱化成社製) 6.5部
【0047】<評価試験>得られたトナー1を用い、以
下の方法により定着性、耐オフセット性、保存性及び白
抜けの発生を評価した。
【0048】(1)定着性 トナーI6.5部を粒径約50〜80μmの鉄粉キャリ
アー93.5部と混合して現像剤を作り、この現像剤を
用いて未定着画像を複数作製した。次に、熱定着ロール
の表面温度を150℃及び170℃に設定し、上記未定
着画像が形成された転写紙のトナー像の定着を行った。
電子写真複写機は、DC−5500(三田工業社製)を
改造したものを使用した。そして、形成された定着画像
に対して綿パッドによる摺擦を施し、下記式によって定
着強度を算出して低エネルギー定着性の指標とした。画
像濃度は反射濃度計RD−914(マクベス社製)を使
用した。 定着強度(%)=(摺擦後の定着画像の画像濃度/摺擦
前の定着画像の画像濃度)×100
【0049】(2)耐オフセット性 熱定着ロールの表面温度を段階的に変化させて、各表面
温度において前記未定着画像を有する転写紙のトナー像
の定着を行った複写物を得た。このとき余白部分にトナ
ー汚れが生じるか否かの観察を行い、汚れが生じない温
度領域を非オフセット温度領域とした。また、非オフセ
ット温度領域の最大値と最小値の差を非オフセット温度
幅とした。
【0050】(3)保存性 トナー1を20g取り、150ccボトルに充填して5
0℃の恒温槽中で24時間放置した後、そのケーキング
状態を目視により確認した。
【0051】(4)白抜けの発生 熱定着ロールの表面温度を170℃に設定し、上記未定
着画像が形成された転写紙のトナー像の定着を行った複
写物を得た。得られた定着画像を目視により白抜けの発
生を確認した。
【0052】実施例2 エチレン系重合体Aの代わりにエチレン系重合体B(TH
ERMOLETS SF3880;中国精油社製)を用いた以外は実施
例1と同様にしてトナー用樹脂組成物2及びトナー2を
得た。得られたトナー用樹脂組成物2及びトナー2を用
い、実施例1と同様にして、定着性、耐オフセット性、
保存性及び白抜けの発生を評価した。
【0053】実施例3 エチレン系重合体Aの代わりにエチレン系重合体C(NO
PALETS MP87S ;中国精油社製)を用いた以外は実施例
1と同様にしてトナー用樹脂組成物3及びトナー3を得
た。得られたトナー用樹脂組成物3及びトナー3を用
い、実施例1と同様にして、定着性、耐オフセット性、
保存性及び白抜けの発生を評価した。
【0054】実施例4 エチレン系重合体Aの代わりにエチレン系重合体D(TH
ERMOLETS SF3065;中国精油社製)を用いた以外は実施
例1と同様にしてトナー用樹脂組成物4及びトナー4を
得た。得られたトナー用樹脂組成物4及びトナー4を用
い、実施例1と同様にして、定着性、耐オフセット性、
保存性及び白抜けの発生を評価した。
【0055】実施例5 エチレン系重合体Aの代わりにエチレン系重合体E(TH
ERMOLETS SF4690;中国精油社製)を用いた以外は実施
例1と同様にしてトナー用樹脂組成物4及びトナー4を
得た。得られたトナー用樹脂組成物5及びトナー5を用
い、実施例1と同様にして、定着性、耐オフセット性、
保存性及び白抜けの発生を評価した。
【0056】比較例1 エチレン系重合体Aの代わりにエチレン系重合体F(TH
ERMOLETS SF6099;中国精油社製)を用いた以外は実施
例1と同様にしてトナー用樹脂組成物6及びトナー6を
得た。得られたトナー用樹脂組成物6及びトナー6を用
い、実施例1と同様にして、定着性、耐オフセット性、
保存性及び白抜けの発生を評価した。
【0057】比較例2 エチレン系重合体Aの代わりにエチレン系重合体G(TH
ERMOLETS SF2655;中国精油社製)を用いた以外は実施
例1と同様にしてトナー用樹脂組成物7及びトナー7を
得た。得られたトナー用樹脂組成物7及びトナー7を用
い、実施例1と同様にして、定着性、耐オフセット性、
保存性及び白抜けの発生を評価した。
【0058】比較例3 エチレン系重合体Aの代わりにエチレン系重合体H(ヒ`
スコール 660P;三洋化成社製)を用いた以外は実施例1と
同様にしてトナー用樹脂組成物8及びトナー8を得た。
得られたトナー用樹脂組成物8及びトナー8を用い、実
施例1と同様にして、定着性、耐オフセット性、保存性
及び白抜けの発生を評価した。
【0059】比較例4 スチレン20部、アクリル酸n−ブチル5部を重合して
得られた分子量の極大値が60万の樹脂30部、表1の
物性のエチレン系重合体A11部とトルエン100部と
をフラスコに投入して溶解した。このフラスコ内を窒素
ガスで置換した後、トルエンの沸点まで加熱した。トル
エンの還流が起きた状態で撹拌しながら、スチレン62
部、アクリル酸n−ブチル8部と過酸化ベンゾイル(重
合開始剤)3.4部の混合液を3時間かけて滴下し、共
存溶液重合を行った。
【0060】滴下終了後、トルエンの還流下で撹拌しな
がら、1時間かけて熟成を行い分子量の極大値が1万の
低分子量重合体を重合した。その後フラスコ内の温度を
180℃まで徐々に上げながら、減圧下にトルエンを脱
溶剤して、本発明のトナー用樹脂組成物9を得た。な
お、得られたトナー用樹脂組成物9のGPC測定におけ
る分子量100万以上部分の比率は23%であった。 比較例5 エチレン系重合体Aを11部の代わりに2部用いた以外
は実施例1と同様にしてトナー用樹脂組成物10及びト
ナー10を得た。得られたトナー用樹脂組成物10及び
トナー10を用い、実施例1と同様にして、定着性、耐
オフセット性、保存性及び白抜けの発生を評価した。
【0061】比較例6 エチレン系重合体Aを11部の代わりに20部用いた以
外は実施例1と同様にしてトナー用樹脂組成物11及び
トナー11を得た。得られたトナー用樹脂組成物11及
びトナー11を用い、実施例1と同様にして、定着性、
耐オフセット性、保存性及び白抜けの発生を評価した。
【0062】比較例7 エチレン系重合体Aを用いなかった以外は実施例1と同
様にしてトナー用樹脂組成物12及びトナー12を得
た。得られたトナー用樹脂組成物12及びトナー12を
用い、実施例1と同様にして、定着性、耐オフセット
性、保存性及び白抜けの発生を評価した。
【0063】比較例8 トナーの製造時の熔融混練温度を150℃から120℃
に変更した以外は実施例1と同様にしてトナー用樹脂組
成物13及びトナー13を得た。得られたトナー用樹脂
組成物13及びトナー13を用い、実施例1と同様にし
て、定着性、耐オフセット性、保存性及び白抜けの発生
を評価した。
【0064】上記得られた各トナー用樹脂組成物及びト
ナーの物性を表1に、評価試験結果を表2にそれぞれ示
した。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】上記表2より分かるように本発明の樹脂組
成物及びトナーは、定着性、耐オフセット性、保存性に
優れ、また白抜けの発生もなかった。一方、比較例で
は、低温側のオフセット発生温度が高く、高温側のオフ
セット発生温度が低く、定着率が低く、保存性が悪く、
更には、白抜けの発生もみられた。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、定着
性、耐オフセット性、保存性に優れ、かつ白抜けが発生
しないトナー用樹脂組成物及びトナーを提供することが
できる。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用されるエチレン系重合体の
示差走査熱量測定(DSC法)によるチャート図であ
る。
【符号の説明】
A 融点(ピーク値) B ショルダー値 h 融点のピークの長さ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 示差走査熱量測定(DSC法)による融
    点(ピーク値)が60〜100℃の範囲にあり、重量平
    均分子量(Mw)400〜900、数平均分子量(M
    n)400〜900、及び、100℃における溶融粘度
    6〜16cpのエチレン系重合体を3〜15重量%含む
    ビニル系共重合体からなることを特徴とするトナー用樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】エチレン系重合体における重量平均分子量
    (Mw)と数平均分子量(Mn)との比Mw/Mnが
    1.10以下であることを特徴とする請求項1記載のト
    ナー用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】エチレン系重合体の、 示差走査熱量測定(DSC法)による融点(ピーク値) −示差走査熱量測定(DSC法)によるショルダー値 の値が10以下であり、該ショルダー値より低い領域に
    融点(ピーク値)を有さないことを特徴とする請求項1
    又は2記載のトナー用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】ビニル系共重合体においてゲルパーミエー
    ションクロマトグラフィー(GPC法)による分子量が
    100万以上である部分の割合が20%未満であること
    を特徴とする請求項1〜3記載のトナー用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4記範のトナー用樹脂組成物が
    用いられていることを特徴とするトナー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7601474B2 (en) 2002-09-09 2009-10-13 Mitsubishi Kagaku Imaging Corporation Electrostatic toner composition to enhance copy quality by improved fusing and method of manufacturing same

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