JPH0916004A - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及び画像形成装置

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JPH0916004A
JPH0916004A JP16747995A JP16747995A JPH0916004A JP H0916004 A JPH0916004 A JP H0916004A JP 16747995 A JP16747995 A JP 16747995A JP 16747995 A JP16747995 A JP 16747995A JP H0916004 A JPH0916004 A JP H0916004A
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heating
film
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heating element
metal
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JP16747995A
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Osamu Watanabe
督 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送される記録材に密着されるフィルムとし
て、低消費電力化・低コスト化を実現する金属製フィル
ムを用いると共に、電流リークの発生を防止する。 【解決手段】 ヒータ支持体21に支持された加熱体2
0は、アルミニウム板23とガラス質の被覆層24と抵
抗発熱体29からなる。金属フィルム25は、矢印方向
に周回し、アルミニウム板23の円弧形状面上を摺動す
る。加圧ローラ28が矢印方向に回転すると、記録材P
は、金属フィルム25と加圧ローラ28とに挟持されて
矢印方向に搬送されて定着される。その際、金属フィル
ム25は、加熱体前面領域Lで加熱体20に密着してい
るため、未定着トナー画像Tを担持した記録材P、圧接
ニップ部Nに到着する前に加熱体前面領域Lを通過する
過程で前加熱される。続いて、記録材Pは、圧接ニップ
部Nを通過する過程で本加熱されて、未定着トナー画像
Tの加熱溶融定着が行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱体に耐熱性フ
ィルムを加圧部材で密着させて摺動搬送させ、該耐熱性
フィルムを挟んで加熱体と加圧部材とで形成される圧接
ニップ部の耐熱性フィルムと加圧部材との間に被加熱材
を導入して、耐熱性フィルムと一緒に圧接ニップ部を挟
持搬送させることにより、加熱体の熱を耐熱性フィルム
を介して被加熱材に付与するフィルム加熱方式の加熱装
置に関する。また、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、記録紙上のトナー像を定着させる
手段として、特開昭63−313182号公報に、耐熱
性フィルムを用いた定着方式が提案されているが、この
方式(以下SURF方式と称す。)ではアルミナ等の高
熱伝導度の材料からなる基板の上に抵抗発熱層を設け、
加圧ローラにより加圧しながら、ポリイミド、ポリアミ
ド等の耐熱性樹脂よりなる薄いエンドレスフィルムを介
して未定着画像に熱を賦与し、トナーを転写材上に溶融
定着させる。このSURF方式は熱ローラ方式と異な
り、系全体でなく発熱体と加圧手段の圧接部のみ加熱さ
れるので、定着可能な温度に達するまでの時間が早く予
熱を必要としない。このため、熱ローラ方式と比べ消費
電力が低く、市場に広く受け入れられてきている。
【0003】しかし、この方式は薄い耐熱樹脂からなる
エンドレスフィルムを用いているため、耐久性、コスト
の面では従来からの熱ローラ方式と比べ劣っているとい
う課題を抱えている。さらに、必要加熱電力を減少させ
なければならない。このため、特開平4−166966
号公報には、像支持体と接する外側表面を潤滑性樹脂で
表面加工した金属製環状フィルムを用いた構成が提案さ
れており、これによってSURF方式の優れた特徴のす
べてを生かしつつ、稼働寿命を延ばし、固定発熱装置温
度を下げ、必要加熱電力を低減し、合わせて電子写真装
置の低速機から高速機までの全領域に適用できる熱定着
装置を提供できるとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では像支持体と接する外側表面を潤滑性樹脂で表面
加工した金属製環状フィルムを用いているため、特開平
3−25476号公報に開示されているように表面樹脂
層の帯電による帯電オフセットを防止するために、フィ
ルムをバリスタ等を介して接地させると、抵抗発熱層か
ら金属フィルム内面へ電流がリークし、ヒーターは破損
する。このため、基板上の抵抗発熱層の上にガラス等の
絶縁層を薄くコートし、絶縁保護する構成がとられてい
るが、表面コート層には製造上気泡がはいることがあ
り、それがピンホールとなり、リークの原因となること
もある。また、フィルムの内面側に絶縁コートを施して
リークを防止する構成も提案されている(出願NO.0
3−220149)が、フィルムの内面はヒーターに摺
擦するために絶縁コートの耐久性が問題になる。
【0005】本発明の目的は、SURF定着方式の低消
費電力化・低コスト化を実現する金属製フィルムを用い
るのと同時に、電流リークの発生しない高信頼、高耐久
な加熱装置及び画像形成装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
特徴とする加熱装置及び画像形成装置である。
【0007】(1)固定ヒータと、このヒータと摺動す
る金属フィルムと、この金属フィルムとニップ部を形成
する加圧ローラ等の加圧部材とを有し、金属フィルムと
加圧部材間で被加熱材を挟持搬送しながら被加熱材を加
熱する加熱装置において、上記ヒータはアルミニウム等
の金属層とシリカ等の絶縁体層を少なくとも1層ずつ含
む2層以上の層構造をなし、上記絶縁体層上に発熱体が
形成され、上記金属層表面が上記金属フィルムの摺動面
となるように構成されることを特徴とする加熱装置。
【0008】(2)上記金属フィルムが金属製環状フィ
ルムであることを特徴とする上記(1)記載の加熱装
置。
【0009】(3)上記金属フィルムの摺動面である上
記ヒーターの金属層表面が円弧形状であることを特徴と
する上記(1)又は(2)記載の加熱装置。
【0010】(4)上記ヒータが、金属上にグラスライ
ニングを行うことによって形成されることを特徴とする
上記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の加熱装置。
【0011】(5)上記(1)〜(4)のいずれか一項
に記載の加熱装置を、記録材に未定着画像を加熱定着さ
せる画像加熱定着装置として備えていることを特徴とす
る画像形成装置。
【0012】
【作用】上記第1の発明によって、金属製フィルムを介
して記録材に熱を付与できる。金属製フィルムは、従来
の耐熱樹脂製フィルムと比べ高強度であるだけでなく熱
伝導性に優れているため、記録材を加熱するために必要
な電力を低減できる。またヒータが絶縁体層と金属層の
少なくとも2層からなっており、ヒータの絶縁体側に発
熱体が形成され、ヒータの金属面が上記フィルムの摺動
面となるように構成されている。このため、従来のヒー
ターのようにガラス等を介して発熱体と金属製フィルム
が接している構成と比べ、表面のピンホール、傷等の発
生がないため、発熱体から金属フィルムへの電流リーク
が防止できる。
【0013】さらに、金属製フィルムとヒータの金属層
との組み合わせで、加熱部の熱伝導率が上がり、最大幅
より狭い幅の被加熱材が圧接ニップ部に搬送され、非通
紙域が通紙域に比べ昇温した場合にも、昇温は加熱体長
手方向に緩和され、連続して搬送された場合にも、耐熱
フィルムや加熱装置(画像形成装置)の構成要素の耐熱
温度を超えて昇温することはなくなる。
【0014】上記第2の発明によって、フィルムは環状
のものを使えるため、巻き戻し等の構成を用いる必要が
ない。さらに、円筒形の型を電極にして電気メッキを行
う電鋳法を用いて薄膜フィルムを大量生産することが容
易である。
【0015】また上記第3の発明のように、金属フィル
ムの摺動面となるヒータの金属面を円弧形状とし円弧の
曲率を制御することは容易に製造でき、特に金属製環状
フィルムを用いる場合、その曲率に合わせて金属面の曲
率を設計することによって、金属製環状フィルムの回転
が円滑に行え、高寿命化が実現される。
【0016】さらに圧接ニップ部よりも被加熱材搬送方
向上流側の加熱体面領域(加熱体前面領域)において
も、耐熱性フィルムが加熱体と密着するため、加熱体で
発熱した熱が空気中に放出されることなく効率よく耐熱
性フィルムに伝えられる。
【0017】そのため被加熱材は、圧接ニップ部へ突入
する前にこの加熱体前面領域を通過する過程で耐熱性フ
ィルムを介してこの加熱体前面領域の面に近接又は軽く
接触しつつ通過して前加熱(プレ加熱)される。そして
この前加熱された被加熱材は引き続いて圧接ニップ部を
通過する過程で本加熱され、被加熱材が記録材であれば
トナー画像の加熱溶融定着が行われる。
【0018】従って、被加熱材は圧接ニップ部で加熱を
受ける前に加熱体前面領域で前加熱されることで、プロ
セススピードを高速化した場合でも、圧接ニップ部にお
ける加熱体温度を低く設定しても良好な加熱処理性、記
録材にあっては良好な定着性を確保することが可能であ
り、プロセススピードを高速化したときに圧接ニップ部
の加熱体温度を高温化することに伴うフィルムの劣化や
摩耗の問題を解消する或は軽減化できる。
【0019】また、被加熱材が圧接ニップ部に突入する
前の加熱体前面領域での被加熱材の前加熱により、被加
熱材中の水分の一部を蒸発させることができること、記
録材にあっては未定着トナーがこの前加熱で「ねばり
け」をもたせられることから、記録材がフィルムと押圧
密着状態となる圧接ニップ部に記録材が前加熱なしに突
入したときの急激な加熱に伴う記録材含有水蒸気の圧接
ニップ部から記録材搬入側への爆発的な一度の多量の吹
き出し、その吹き出しによる横ライントナー画像の飛び
散り現象を低減化できる。
【0020】さらに第4の発明のように、このようなヒ
ータはグラスライニング法を用いることで容易に量産で
き、コストダウンが図れる。
【0021】また、第5の発明により、上記第1〜第4
の発明を、記録材に未定着画像を加熱定着させる画像加
熱定着装置として備えた、電流リーク等による危険を生
じない画像形成装置が提供される。
【0022】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本実施の形態は請求項1に記載の構成
の加熱装置の実施の形態である。
【0023】図1は本実施の形態の加熱装置としてのフ
ィルム加熱方式の画像加熱定着装置の概略構成図、図2
は要部の拡大横断面模型図、図3はフィルム単体の拡大
断面図であり、前述図の装置と共通する構成部材・部品
には同一の符号を付して再度の説明を省略する。
【0024】図1において、フィルム25は金属製環状
フィルムであり、駆動ローラ26と、従動ローラ27
と、この両ローラ26,27間の下方にヒータ支持体2
1を保持させて固定支持させて配設した加熱体20との
互いに並行な上記3部材26,27,20間に懸回張設
してある。(・・・・配設した加熱体との間に懸回張設して
ある。加熱体20の長手方向軸と両ローラ26,27の
回転軸とは互いに平行とされている。) 従動ローラ27はフィルム25のテンションローラを兼
ねさせてあり、フィルム25は、駆動ローラ26の時計
方向回転駆動に伴い時計方向に所定の速度、すなわち不
図示の画像形成部側から搬送されてくる未定着トナー画
像Tを上面に担持した被加熱部材としての記録材Pの搬
送速度と同じ周速度をもって、シワや蛇行、速度遅れな
く回転駆動される。
【0025】加圧ローラ28はシリコンゴム等の離型性
のよいゴム弾性層を有するローラであり、前記フィルム
25の下行側フィルム部分を挟ませて加熱体20の下面
に対して付勢手段により例えば総圧4〜10kgの当接
圧をもって対向圧接させてあり、記録材Pの搬送方向に
順方向の反時計方向に回転する。
【0026】回転駆動される金属製環状フィルム25
は、図3に示すように基層42と離型コート層41の2
層からなっている。基層42は、厚さ25μmのニッケ
ル層であり、電鋳法によって製造されている。この方法
は電気メッキ法の1種であり、電極となる円筒形の型の
表面に薄い酸化膜を形成させた後、これにメッキを行
い、加熱・冷却のプロセスを経て離型するものであり、
量産性に優れているため低コストに金属製環状フィルム
を得ることができる。電鋳面は梨地状で、表面の粗さは
Rzで2μm程度である。この表面にPTFE、PFA
等のフッ素樹脂の離型コート層を10μm厚に施してあ
る。
【0027】加熱体20の基板22は例えばアルミニウ
ム琺瑯であり、厚み1mm・幅7mm・長さ240mm
で、アルミニウム板23にシリカ(SiO2 )からなる
ガラス質の被覆層24がグラスライニングされている。
また基板22の被覆層24の表面には長手方向に抵抗発
熱体(通電発熱体)29を具備させてあり、それは例え
ばAg/Pd、Ta2 N等の電気抵抗材料をスクリーン
印刷等により線状もしくは帯状に塗工したものである。
また上記抵抗発熱体29の両端部には不図示の給電用電
極が形成され、電極間に通電することで抵抗発熱体29
が全長にわたって発熱する。
【0028】ヒータ支持体21は例えばPPS(ポリフ
ェニレンサンファイド)、PAI(ポリアミドイミ
ド)、PI(ポリイミド)、PEEK(ポリエーテルエ
ーテルケトン)、液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂や、こ
れらの樹脂とセラミクス・金属・ガラス等の複合材料な
どで構成できる。
【0029】上記のような構成とすることで、金属製フ
ィルムを介して記録材に熱を付与できる。この金属製フ
ィルムは、従来の耐熱樹脂製フィルムと比べ高強度であ
るだけでなく熱伝導性に優れているため、記録材を加熱
するために必要な電力を低減できる。またヒータが琺瑯
の絶縁体(ガラス被覆層面)側に発熱体を設けることに
より形成されているため、琺瑯の金属面(アルミニウム
基板)が上記フィルムの摺動面となるように構成され
る。このため、従来のヒーターのようにガラス等を介し
て発熱体と金属製フィルムが接している構成と比べ、表
面のピンホール、傷等の発生がないため、発熱体から金
属フィルムへの電流リークが防止できる。さらに、金属
製フィルムと琺瑯の金属面とを組み合わせているため、
加熱部の熱伝導率が上がり、最大幅より狭い幅の被加熱
材が圧接ニップ部に搬送され、非通紙域が通紙域に比べ
昇温した場合にも、昇温は加熱体長手方向に緩和され、
連続して搬送された場合にも、耐熱フィルムや加熱装置
の構成要素の耐熱温度を超えて昇温することはなくな
る。
【0030】(実施の形態2)本実施の形態は、図4の
ようにアルミニウム琺瑯製の基板22のアルミニウム板
23のフィルム25摺動面を円弧形状としたもので、こ
の加熱体20に対してフィルム25を挟ませて加圧ロー
ラ28を圧接させた状態において、図2のように加熱体
20と加圧ローラ28とがフィルム25を挟んで圧接し
て形成する圧接ニップ部Nの幅領域より被加熱材搬送方
向上流側の加熱体面領域(加熱体前面領域L)において
も、耐熱性フィルム25は加熱体20に密着している。
【0031】上記のような構成にすることで、未定着ト
ナー画像Tを担持した記録材Pは圧接ニップ部Nにはい
る前にこの加熱体前面領域Lを通過する過程で、記録材
P及び未定着トナー画像Tが前加熱(プレ加熱)され
る。
【0032】そしてこの前加熱された記録材Pは、引き
続いて圧接ニップ部Nを通過する過程で抵抗発熱体29
の発熱により本加熱されて、トナー画像Tの加熱溶融定
着が行われる。
【0033】上記構成とすることで、加熱体基板22の
エッジにより金属製フィルム25を傷つけることなく、
圧接ニップ部Nよりも被加熱材搬送方向上流側の加熱体
前面領域Lにおいて加熱体20と金属製フィルム25の
密着性を得ることができ、金属製フィルム25が効率よ
く加熱されてフィルム表面の温度が上昇し、記録材P及
び未定着トナー画像Tは加熱体前面領域Lで前加熱され
ることで、プロセススピードを高速化した場合でも、圧
接ニップ部Nにおける加熱体温度を低く設定しても良好
な定着性を確保することが可能であり、プロセススピー
ドを高速化したときに圧接ニップ部Nの加熱体温度を高
温化することに伴う金属製フィルム25の劣化や摩耗の
問題を解消あるいは軽減化できる。
【0034】記録材Pが圧接ニップ部Nに突入する前の
加熱体前面領域Lでの記録材の前加熱により、記録材中
の水分の一部を蒸発させることができること、未定着ト
ナーTがこの前加熱で「ねばりけ」を持たせられること
から、記録材Pがフィルム25と押圧密着状態となる圧
接ニップ部Nに記録材Pが前加熱なしに突入したときの
急激な加熱に伴う記録材含有水蒸気の圧接ニップ部Nか
ら記録材搬入側への爆発的な一度の多量の吹き出し、そ
の吹き出しによる横ライントナー画像の飛び散り現象を
低減化できる。
【0035】本実施の形態においてはアルミニウム板2
3を円弧形状としたが、所望の形状をとりうることは言
うに及ばない。
【0036】(実施の形態3)図5の(a),(b)
は、それぞれフィルム加熱方式の加熱装置の他の構成形
態例を示したものである。
【0037】(a)のものは、加熱体20と駆動ローラ
26の2部材間にエンドレスベルト状の耐熱性フィルム
25を懸回張設して駆動ローラ26により回転駆動する
構成のものである。
【0038】(b)のものは、加熱体20と、該加熱体
20を保持させたフィルムガイド部材51の外側に円筒
状の耐熱性フィルム25をルーズに外嵌し、加熱体20
に対してフィルム25を加圧ローラ28で圧接させ、該
加圧ローラ28を回転駆動させることによりフィルム2
5の内面を加熱体面に密着摺動させながら回転駆動する
構成(加圧ローラ駆動方式)のものである。
【0039】(実施の形態4)図6は前述した実施の形
態1〜同3に示したような本発明に従うフィルム加熱方
式の加熱装置を画像加熱定着装置11として組み込んだ
画像形成装置の一例の概略構成を示している。本例の画
像形成装置は原稿台往復動型・回転ドラム型・転写式・
プロセスカートリッジ着脱方式の電子写真複写装置であ
る。
【0040】100は装置機筺、1はその装置機筺の上
面板100a上に配設したガラス板等の透明板部材より
なる往復動型の原稿載置台であり、機筺上面板100a
上を図面上右方a、左方a’に夫々所定の速度で往復移
動駆動される。
【0041】Gは原稿であり、複写すべき画像面側を下
向きにして原稿載置台1の上面に所定の載置基準に従っ
て載置し、その上に原稿圧着板1aをかぶせて押え込む
ことによりセットされる。
【0042】100bは機筺上面板100a面に原稿載
置台1の往復移動方向とは直角の方向(紙面に垂直の方
向)を長手として開口された原稿照明部としてのスリッ
ト開口部である。
【0043】原稿載置台1上に載置セットした原稿Gの
下向き画像面は、原稿載置台1の右方aへの往動移動過
程で右辺側から左辺側にかけて順次にスリット開口部1
00bの位置を通過していき、その通過過程でランプ3
の光Lをスリット開口部100b、透明な原稿載置台1
を通して受けて照明走査され、その照明走査光の原稿面
反射光が像素子アレイ2によって感光ドラム4面に結像
露光される。
【0044】感光ドラム4は例えば酸化亜鉛感光層・有
機半導体感光層等の感光層が被覆処理され、中心支軸4
aを中心に所定の周速度で矢示bの時計方向に回転駆動
され、その回転過程で帯電器5により正極性又は負極性
の一様な帯電処理を受け、その一様帯電面に前記の原稿
画像の結像露光(スリット露光)を受けることにより感
光ドラム4面には結像露光した原稿画像に対応した静電
潜像が順次に形成されていく。
【0045】この静電潜像は、現像器6により加熱で軟
化溶融する樹脂等より成るトナーにて順次に顕像化さ
れ、該顕像たるトナー画像が、転写部としての転写放電
器9の配設部位へ移行していく。
【0046】Sは記録材としての転写材シートPを積載
収納したカセットであり、該カセット内のシートが給送
ローラ7の回転により1枚宛繰出し給送され、次いでレ
ジストローラ8により、ドラム4上のトナー画像形成部
の先端が転写放電器9の部位に到達したとき、転写材シ
ートPの先端も転写放電器9と感光ドラム4との間位置
に丁度到達して両者一致するようにタイミングどりされ
て同期給送される。
【0047】そしてその給送シートの面に対して転写放
電器9により感光ドラム4側のトナー画像が順次に転写
されていく。
【0048】転写部でトナー画像転写を受けたシート
は、不図示の分離手段で感光ドラム4面から順次に分離
されて、搬送装置10とガイド42によって前述の定着
装置11に導かれて担持している未定着トナー画像Tの
加熱定着を受け、画像形成物(コピー)としてガイド4
3、排出ローラ44を通って機外の排紙トレイ12上に
排出される。
【0049】画像転写後の感光ドラム4の面は、クリー
ニング装置13により転写残りトナー等の付着汚染物の
除去を受けて繰り返して画像形成に使用される。
【0050】PCは装置本体100内のカートリッジ着
脱部50に着脱されるプロセスカートリッジであり、本
例の場合は、像担持体としての感光ドラム4、帯電器
5、現像器6、クリーニング装置13の4つのプロセス
機器を包含させて一括して装置本体100に対して着脱
交換自在としてある。
【0051】(実施の形態5)図7の(a),(b)は
それぞれ加熱体の他の構成形態例を示したものである。
【0052】(a)のものは、アルミナ基板61,62
間に抵抗発熱体29を挟み、一方のアルミナ基板62上
に円弧状のアルミニウム板23を耐熱性接着剤60で接
着したものである。
【0053】(b)のものは、アルミナ基板61上に抵
抗発熱体29をスクリーン印刷等の方法で薄く形成し、
その後表面にプライマー層を形成した後、ポリイミド等
の絶縁耐熱樹脂層63を薄くコートしたものに円弧状の
アルミニウム板23を耐熱性接着剤60で接着したもの
である。この場合、絶縁耐熱樹脂層63は10μm以上
50μm以下が好ましい。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
耐熱樹脂製フィルムと比べ高強度であるだけでなく熱伝
導性に優れている金属フィルムを用いる際、加熱体は金
属層と絶縁体層の少なくとも2層からなり、その金属層
がフィルムの摺動面となるように構成されることで、従
来のヒータのようにガラス等を介して発熱体と金属製フ
ィルムが接している構成と比べ、表面のピンホール、傷
等の発生がないため、発熱体から金属フィルムへの電流
リークが防止できる。
【0055】さらに、金属フィルムと、金属層と絶縁層
を合わせ持つヒータとの組み合わせで、加熱部の熱伝導
率が上がり、最大幅より狭い幅の被加熱材が圧接ニップ
部に搬送され、非通紙域が通紙域に比べ昇温した場合に
も、昇温は加熱体長手方向に緩和され、連続して搬送さ
れた場合にも、金属フィルムや加熱装置(画像形成装
置)の構成要素の耐熱温度を超えて昇温することはなく
なる。
【0056】また、金属フィルムの摺動面となる琺瑯の
金属面を円弧形状とし円弧の曲率を制御することは容易
で、特に金属製環状フィルムを用いる場合、その曲率に
合わせて金属面の曲率を設計することによって、金属製
環状フィルムの回転が円滑に行え、高寿命化が実現され
る。
【0057】さらに圧接ニップ部よりも被加熱材搬送方
向上流側の加熱体面領域(加熱体前面領域)において
も、耐熱性フィルムが加熱体と密着するため、加熱体で
発熱した熱が空気中に放出されることなく効率よく耐熱
性フィルムに伝えられる。
【0058】このようにして、高耐久、高信頼な加熱装
置が提供され、現在の低速機での利用から高速機への展
開ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の加熱装置としてのフィ
ルム加熱方式の画像加熱定着装置の概略構成図。
【図2】本発明の実施の形態1の要部の拡大横断面模型
図。
【図3】本発明の実施の形態1における金属フィルムの
拡大横断面模型図。
【図4】本発明の実施の形態2の装置の要部の拡大横断
面模型図。
【図5】本発明の実施の形態3の加熱装置のフィルム加
熱方式の画像加熱定着装置の概略断面図。
【図6】本発明の実施の形態4の画像形成装置の概略構
成図。
【図7】本発明の実施の形態5の加熱体の拡大横断面模
型図。
【符号の説明】
20…加熱体 21…ヒータ支
持体 22…基板 23…アルミニ
ウム板 24…被覆層 25…フィルム 26…駆動ローラ 27…従動ロー
ラ 28…加圧ローラ 29…抵抗発熱
体 41…離型コート層 42…基層 61,62…アルミナ基板 63…絶縁耐熱
樹脂層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定ヒータと、このヒータと摺動する金
    属フィルムと、この金属フィルムとニップ部を形成する
    加圧部材とを有し、金属フィルムと加圧部材間で被加熱
    材を挟持搬送しながら被加熱材を加熱する加熱装置にお
    いて、 上記ヒータは金属層と絶縁体層を少なくとも1層ずつ含
    む2層以上の層構造をなし、上記絶縁体層上に発熱体が
    形成され、上記金属層表面が上記金属フィルムの摺動面
    となるように構成されることを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 上記金属フィルムが金属製環状フィルム
    であることを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 上記金属フィルムの摺動面である上記ヒ
    ーターの金属層表面が円弧形状であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 上記ヒータが、金属上にグラスライニン
    グを行うことによって形成されることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれか一項に記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか一項に記載の加
    熱装置を、記録材に未定着画像を加熱定着させる画像加
    熱定着装置として備えていることを特徴とする画像形成
    装置。
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