JPH09159379A - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器

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JPH09159379A
JPH09159379A JP31509095A JP31509095A JPH09159379A JP H09159379 A JPH09159379 A JP H09159379A JP 31509095 A JP31509095 A JP 31509095A JP 31509095 A JP31509095 A JP 31509095A JP H09159379 A JPH09159379 A JP H09159379A
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transfer tube
heat
medium
expansion volume
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JP31509095A
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Takeshi Tsuchiya
豪 土屋
Junji Okita
純二 沖田
Seiji Tsuru
誠司 鶴
Hirochika Kametani
裕敬 亀谷
Masahiro Takebayashi
昌寛 竹林
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】管式の熱交換器を用いる機械装置において、流
動する熱媒体に起因する振動・騒音を低減するために、
消音機能を有する熱交換器を提供すること。 【解決手段】熱媒体と冷却媒体が、熱媒体の流動する伝
熱管1を介して熱交換をする熱交換器において、熱媒体
の流動方向に沿って、伝熱管1に膨張容積部を形成し、
消音機能を有する伝熱管1を構成する。また、熱媒体の
流動方向に沿って、伝熱管1に伝熱管1を包含する包含
容積部と、包含容積部に包含された伝熱管に小孔を形成
し、消音機能を有する伝熱管を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱媒体と冷却媒体
が、熱媒体の流動する伝熱管を介して熱交換をする熱交
換器に係り、特に、消音機能を有する熱交換器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】伝熱部が管形状の熱交換器は、多管円筒
式熱交換器がよく知られており(熱交換器ハンドブック
第3版:日刊工業新聞社、昭和43)、様々な分野で利
用されている。多管式円筒式熱交換器は、2流体間の熱
交換を同時に行い、一方を加熱,他方を冷却する目的に
使用する。図16に、特に空気圧縮機に用いられる冷却
装置としての多管円筒式熱交換器を示し、簡単に熱交換
器の作用を説明する。熱媒体は空気,冷却媒体は水を用
いている。圧縮機で圧縮された熱媒体である空気は、高
温の状態で空気入口56より、サクションカバー60,
入口板53を通過して伝熱管51に流入し、伝熱管51
内で熱交換した後に出口板54を通過し、セパレータ6
1で凝縮した水分を除去した後、空気出口57より低温
空気として放出される。冷却媒体である冷却水は、冷却
水入口58より流入し、バッフル板55により流動方向
を決定されてシェル52内を流動中に熱交換して、冷却
水出口59より流出する。また、管路に用いる消音器と
して、単純形消音器,挿入形消音器,共鳴形消音器及び
吸音形消音器が良く知られており、各々についての詳細
な説明は、機械騒音ハンドブック(産業図書、199
1)等に記述されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、多管式の熱交
換器を必要とする機械装置では、流動する熱媒体に起因
する振動・騒音を低減するために、管路系内に消音器を
設置することが多い。設置される消音器は減音周波数域
が限定されるために、異なる音源が存在した場合、減音
周波数域からはずれる周波数域の消音効果は望めない。
また、消音器が存在することで、機械装置の熱媒体流路
系レイアウトは煩雑になる。また、吸音形消音器であれ
ば定期的なメンテナンスが必要となる。本発明では、熱
交換器に消音機能を持たせることで、消音器の設置を不
要とするか、あるいは従来に比べて小規模の消音器の設
置で済ませることが可能となる。これにより、機械装置
の熱媒体流路系レイアウトの簡単化による装置の小形化
や装置組立工程の簡略化を図ることができる。また、部
品点数の削減が可能となるため、装置原価の低減を図る
ことができる。さらに、本発明では、熱交換器に消音機
能を与える際に異なる減音周波数域の設定が可能である
ため、複数の音源が存在する場合にも対処することがで
きる。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明では、熱媒体と冷却媒体が、前記熱媒体の流
動する伝熱管を介して熱交換をする熱交換器において、
消音機能を有する伝熱管を用いる熱交換器を提供する。
また、本発明では、前記消音機能を有する伝熱管を構成
するに当たって、前記熱媒体の流動方向に沿って、前記
伝熱管に一つあるいは複数個の同一形状あるいは異なる
形状をした膨張容積部を形成して、前記膨張容積部に結
合する前記伝熱管端部が前記膨張容積部の端部と一致す
る構成、あるいは、前記伝熱管端部を前記膨張容積部内
部に挿入する構成とする。また、本発明では、前記消音
機能を有する伝熱管を構成するに当たって、前記熱媒体
の流動方向に沿って、前記伝熱管に一つあるいは複数個
の同一形状あるいは異なる形状の前記伝熱管を包含する
包含容積部と、前記包含容積部に包含された前記伝熱管
に小孔を形成する。また、本発明では、前記消音機能を
有する伝熱管を構成するに当たって、前記伝熱管部,前
記膨張容積部,前記包含容積部の一部あるいは全体に熱
交換効率を向上させるための手段を構成する。また、本
発明では、前記伝熱管を介して前記熱媒体と熱交換をす
る前記冷却媒体を保持するシェル内部における前記冷却
媒体の流動方向を決定するバッフル板で、前記消音機能
を有する伝熱管を保持する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図
1,図2,図3,図4,図5,図6を用いて説明する。
構成について図1を用いて説明する。熱交換器は、空気
等の熱媒体が流動する消音機能を有する伝熱管1と、伝
熱管1を介して熱媒体と熱交換する水や空気等の冷却媒
体を保持して密閉空間を形成するシェル2,入口板3及
び出口板4を基本構成要素とする。図1では、特に冷却
媒体の流動方向を決定しかつ伝熱管1を保持するバッフ
ル板5を用いている。入口板3,出口板4には伝熱管1
の入口,出口用の空間が設けられており、シェル2,入
口板3及び出口板4により形成される密閉空間内を伝熱
管1が貫通する構造となる。熱媒体は、熱媒体入口6か
らサクションカバー10,入口板3を通過して伝熱管1
に流入し、伝熱管1内で熱交換した後に出口板4を通過
し、熱媒体出口7より流出する。冷却媒体は、冷却媒体
入口8からシェル2に流入し、シェル2内を流動中に熱
交換して、冷却媒体出口9より流出する。冷却媒体の流
動方向は図1における9から8の方向でも良い。
【0006】続いて、消音機能を有する伝熱管1の詳細
について図2を用いて説明する。本実施の形態では、伝
熱管1の一部に膨張容積部を設けて消音器を構成し、熱
媒体中を伝播する音を減音する。また、伝熱管1は、熱
交換効率を向上させるために、伝熱管部,膨張容積部に
フィン等の熱交換効率を向上させる手段を用いて構成し
ても良い。伝熱管1は、伝熱管部21,23,25,2
7と膨張容積部22,24,26から構成する。伝熱管
部21,23,25,27の端部と膨張容積部22,2
4,26の端部は、図に示す様に一致させて結合する。
膨張容積部の個数は任意であるが、図2では3個の場合
を示している。また、伝熱管断面,膨張容積部断面の形
状も任意であるが、図2では円形状を示している。消音
器は、膨張容積部の熱媒体の流動方向長さ(以後、膨張
容積部長さと呼ぶ)で減音対象周波数を設定し、伝熱管
部に対する膨張容積部の断面積比により減音量を設定で
きる。例えば、伝熱管部21,23の断面積をS1 ,膨
張容積部22の断面積をS2 ,膨張容積部長さをa1
した場合の減音特性を図3に示す。図3におけるfは減
音対象基本周波数を表し、次式の関係で与える。
【0007】
【数1】
【0008】ここで、cは音速を示す。図3より、膨張
容積部長さで減音対象基本周波数の設定が可能であり、
伝熱管部21,23の断面積に対して膨張容積部22の
断面積を大きくするほど、膨張容積部22での減音量が
多くなることが分かる。ここで、伝熱管部21,23の
断面積が異なっていても良く、伝熱管部21,23と膨
張容積部22の熱媒体の流動方向の軸が同一直線上にな
くても良い。膨張容積部断面積の増減による減音量の増
減は、減音対象周波数の上限の高低に関係しており、減
音量が増えると減音対象周波数の上限は低下する。よっ
て、減音対象周波数を考慮の上、膨張容積部の断面積を
設定し、一つの膨張容積空間だけでは減音量が不足する
場合には、複数個の同一減音対象周波数を持つ膨張容積
部を図2の様に直列に設置すればよい。図2で、同一の
減音対象周波数を持つ膨張容積部は、膨張容積部22,
24,26の膨張容積部長さa1 ,a2 ,a3 を同一に
することで構成できる。また、膨張容積部の断面積増加
は、熱交換器の熱媒体の流動方向に垂直な面の面積増加
を招くため、複数個の減音量の少ない膨張容積部を図2
の様に直列に設置することで、面積増加を抑えたコンパ
クトな熱交換器を形成することができる。また、減音対
象周波数の異なる膨張容積部を図2に示すように一つあ
るいは複数個ずつ直列に設置すれば、広範囲の周波数域
に渡って減音が可能となる。図2において、異なる減音
対象周波数を持つ膨張容積部は、膨張容積部22,2
4,26の膨張容積部長さa1 ,a2 ,a3 を異なるも
のにすることで構成できる。
【0009】続いて、消音機能を有する伝熱管1の配置
について説明する。消音機能を持たない従来の熱交換器
と本発明による熱交換器の熱交換能力が同一の場合に、
従来の熱交換器サイズに本発明による熱交換器サイズを
近づけることと熱交換器の組立効率を向上するために、
伝熱管の配置を考慮する必要がある。熱媒体の流動方向
に沿った伝熱管1の配置について図1を用いて説明す
る。最初に熱交換器の組立手順の概略を説明する。バッ
フル板固定要素11にバッフル板5を設置した後、出口
板4に固定する。続いて、伝熱管1をバッフル板5の伝
熱管保持空間に通しながら、出口板4まで挿入し固定す
る。また、バッフル板5の伝熱管保持空間と伝熱管1の
隙間を従来の熱交換器における隙間と同程度とするた
め、膨張容積部はバッフル板5の伝熱管部を保持する伝
熱管保持空間を通過できない。よって、伝熱管1の挿入
方向が限定される。図1では、入口板3から出口板4の
方向が挿入方向となる。全ての伝熱管1を出口板4に固
定した後、入口板3を伝熱管1の熱媒体入口側に固定す
る。これを、シェル2で覆い、サクションカバー10や
熱媒体流出口7等の付属要素を設置して完成となる。こ
のとき、熱交換器は熱媒体や冷却媒体が漏れないように
十分に気密性が高い構造とする。よって、図1のように
伝熱管の膨張容積部を入口板3側に配置することで、出
口板4とバッフル板固定要素11を予め固定できるため
に、伝熱管1をバッフル板5に挿入する作業が容易に実
施できる。熱媒体の流動方向に対し垂直な面における伝
熱管1の配置について図4を用いて説明する。図4は図
1のA−A断面を示している。消音機能を持たない従来
の熱交換器と同じ間隔で伝熱管1を配置できれば良い
が、膨張容積部が存在するため従来に比べて伝熱管1の
間隔が広くなる場合がある。伝熱管1の膨張容積部断面
形状は任意であるため、伝熱管1の配置間隔を従来の熱
交換器の伝熱管の配置間隔に近づける様に、膨張容積部
断面形状と伝熱管の配置を決定する。その一例として、
図4では膨張容積部を四角柱形状としており、四角柱断
面の短辺の長さが伝熱管部の直径と等しい構成としてい
る。伝熱管部断面,膨張容積部断面積は任意であり、円
形,四角形でなくとも良い。伝熱管1の配置では、横1
行の伝熱管群を複数用いて図4に示すように、各伝熱管
群をずらして配置したり、図5に示す様に碁盤割りの様
に整列させて伝熱管を配置しても良いし、図6に示すよ
うに膨張容積部の長辺と短辺を交互に入れ替えて配置し
ても良い。
【0010】以上の構成により、消音機能を有する熱交
換器は熱媒体を伝播する音を効率よく低減することがで
きる。伝熱管を複数個の同一減音対象周波数を持つ膨張
容積部を構成することにより、十分な減音量を得ること
ができる。また、伝熱管を複数個の異なる減音対象周波
数を持つ膨張容積部を構成することで、広範囲にわたる
減音対象周波数を得ることができる。また、熱交換器を
用いる機械装置においては、別途消音装置を必要とする
ことがなく、熱媒体流路系レイアウトの簡単化を図るこ
とができ、装置の小形化,装置組立工程簡略化,装置原
価の低減が可能となる。
【0011】本発明の第2の実施の形態を図7,図8を
用いて説明する。熱交換器の構成は、第1の実施の形態
と同一である。消音機能を有する伝熱管1の詳細につい
て図7を用いて説明する。伝熱管1の一部に膨張容積部
を設けて消音器を構成し、熱媒体中を伝播する音を減音
する構造は、第1の実施の形態と同様である。また、伝
熱管1は、熱交換効率を向上させるために、伝熱管部,
膨張容積部にフィン等の熱交換効率を向上させる手段を
用いて構成しても良い。伝熱管1は、伝熱管部21,2
3,25,27と膨張容積部22,24,26から構成
する。伝熱管部21,23,25,27の端部を膨張容
積部22,24,26の内部に、図に示す様に挿入させ
て結合する。膨張容積部の個数は任意であるが、図7で
は3個の場合を示している。また、伝熱管断面,膨張容
積部断面の形状も任意であるが、図7では円形状を示し
ている。消音器は、膨張容積部の熱媒体の流動方向長さ
(以後、膨張容積部長さと呼ぶ)で減音対象周波数を設
定し、伝熱管部に対する膨張容積部の断面積比により減
音量を設定できる。例えば、伝熱管部25,27の断面
積をS1 ,膨張容積部26の断面積をS2 ,膨張容積部
長さをa3 ,伝熱管部25の膨張容積部26への挿入長
さをa31,伝熱管部27の挿入長さをa32とした場合の
減音特性を図8に示す。図8の減音特性では、a3 とa
31,a32には、次式の関係がある。
【0012】
【数2】
【0013】図8におけるfは減音対象基本周波数を表
し、第1の実施の形態の場合と同様に与えられる。図8
より、膨張容積部長さで減音対象基本周波数の設定が可
能であり、伝熱管部25,27の断面積に対して膨張容
積部26の断面積を大きくするほど、膨張容積部26で
の減音量が多くなることが分かる。ここで、伝熱管部2
5,27の断面積が異なっていても良く、伝熱管部2
5,27と膨張容積部26の熱媒体の流動方向の軸が同
一直線上になくても良い。また、伝熱管部の挿入量は任
意であり、片側のみを挿入した形状でも良い。膨張容積
部断面積の増減による減音量の増減は、減音対象周波数
の上限の高低に関係しており、減音量が増えると減音対
象周波数の上限は低下する。よって、減音対象周波数を
考慮の上、膨張容積部の断面積を設定し、一つの膨張容
積空間だけでは減音量が不足する場合には、複数個の同
一減音対象周波数を持つ膨張容積部を図7の様に直列に
設置すればよい。図7で、同一の減音対象周波数を持つ
膨張容積部は、第1の実施の形態の場合と同様に膨張容
積部22,24,26の膨張容積部長さa1 ,a2,a3
を同一にする他、伝熱管部の挿入長さを同一にするこ
とで構成できる。また、膨張容積部の断面積増加は、熱
交換器の熱媒体の流動方向に垂直な面の面積増加を招く
ため、複数個の減音量の少ない膨張容積部を図7の様に
直列に設置することで、面積増加を抑えたコンパクトな
熱交換器を形成することができる。また、減音対象周波
数の異なる膨張容積部を図7に示すように一つあるいは
複数個ずつ直列に設置すれば、広範囲の周波数域に渡っ
て減音が可能となる。図7で、異なる減音対象周波数を
持つ膨張容積部は、第1の実施の形態の場合と同様に、
膨張容積部22,24,26の膨張容積部長さa1 ,a
2 ,a3 を異なるものにする他、挿入長さを変更するこ
とで構成できる。本実施の形態では、第1の実施の形態
に比べて、減音対象周波数を多様に設定することが可能
となる。
【0014】本発明の第3の実施の形態を図9,図10
を用いて説明する。熱交換器の構成は、第1,第2の実
施の形態と同一である。消音機能を有する伝熱管1の詳
細について図9を用いて説明する。本実施の形態では、
伝熱管1の一部に伝熱管部を包含する包含容積部と、包
含容積部に包含された伝熱管部に形成した小孔から消音
器を構成し、熱媒体中を伝播する音を減音する。また、
伝熱管1は、熱交換効率を向上させるために、伝熱管
部,包含容積部にフィン等の熱交換効率を向上させる手
段を用いて構成しても良い。伝熱管1は、伝熱管部31
と包含容積部32,34,36と小孔33,35,37
から構成する。包含容積部の個数と包含容積部一つ当た
りの小孔の数は任意であるが、図9では包含容積部を3
個,小孔を2個とした場合を示している。また、伝熱管
断面,包含容積部断面,小孔断面の形状も任意である
が、図9では円形状の場合を示している。消音器は、包
含容積部の容積と伝熱管部断面積と伝熱管部厚さと小孔
の代表径及び小孔の個数により、減音対象周波数と減音
量を設定できる。減音特性は、図10に示すように第
1,第2の実施の形態の場合と異なっており、減音対象
周波数で最大減音量を示す共鳴形の消音器となる。ここ
で、図10に示すfは減音対象基準周波数を表す。本実
施の形態による伝熱管1では、第1,第2の実施の形態
に比べて、減音させたい周波数が特定される場合に特に
有効となる。また、第1,第2の実施の形態と同様に、
図9に示すように複数個を直列に結合して用いることも
可能である。
【0015】本発明の第4の実施の形態を図11を用い
て説明する。熱交換器の構成は、第1,第2,第3の実
施の形態と同一である。消音機能を有する伝熱管1の詳
細について図11を用いて説明する。本実施の形態で
は、第1,第2,第3の実施の形態にて用いた膨張容積
部,包含容積部及び小孔を混在させて消音機能を有する
伝熱管1を構成し、熱媒体中を伝播する音を減音する。
また、伝熱管1は、熱交換効率を向上させるために、伝
熱管部,膨張容積部,包含容積部にフィン等の熱交換効
率を向上させる手段を用いて構成しても良い。伝熱管1
は、伝熱管部41,43,45と膨張容積部42,44
と包含容積部46と小孔47から構成する。膨張容積
部,包含容積部の個数,小孔の数は任意であるが、図1
1では膨張容積部を2個,包含容積部を1個,小孔を2
個とした場合を示している。また、伝熱管断面,膨張容
積部断面,包含容積部断面,小孔断面の形状も任意であ
るが、図11では円形状の場合を示している。また、伝
熱管部43の熱媒体の流動方向の後流側と伝熱管部45
の上流側は、膨張容積部44内部に挿入し構成してい
る。本実施の形態による伝熱管1では、第1,第2,第
3の実施の形態に比べて、減音対象周波数を多様に設定
することが可能となる。
【0016】本発明の第5の実施の形態を図12,図1
3を用いて説明する。熱交換器の構成は、第1,第2,
第3,第4の実施の形態と同一であり、消音機能を有す
る伝熱管1の構成は、第1,第2,第3,第4の実施の
形態のいずれかと同一である。最初に、熱媒体の流動方
向に沿った伝熱管1の配置について図12を用いて詳細
に説明する。まず熱交換器の組立手順の概略を説明す
る。バッフル板固定要素11にバッフル板5を設置した
後、伝熱管1をバッフル板5の伝熱管保持空間に挿入す
る。バッフル板5の伝熱管保持空間と伝熱管1の隙間を
従来の熱交換器における隙間と同程度とするため、膨張
容積部,包含容積部はバッフル板5の伝熱管部を保持す
る伝熱管保持空間を通過できない。よって、伝熱管1の
挿入方向が限定される。図12では、入口板3から出口
板4へ向かう方向とその逆方向が挿入方向となる。伝熱
管1の挿入に当たっては、全ての伝熱管1を挿入した
後、伝熱管1の熱媒体入口側に入口板3,出口側に出口
板4を固定しても良い。ここで、入口板3,出口板4の
固定順序は自由である。また、出口板4から入口板3の
方向へ挿入する伝熱管1のみを先に挿入し、続いて出口
板4を固定する。次に、入口板3から出口板4の方向へ
挿入する伝熱管1を挿入し、入口板3を固定しても良
い。ここで、図12では、バッフル板固定要素11を出
口板4に固定する構造としたため、入口板3を固定する
前に出口板4を固定する順序としたが、バッフル板固定
要素11は、入口板3で固定しても良く、あるいは、入
口板3と出口板4の両方で固定しても良く、あるいはバ
ッフル板固定要素11を使用しなくても良いため、入口
板3,出口板4の固定順序は自由である。また、伝熱管
1の挿入時には、バッフル板固定要素11のみを固定で
きる補助要素を用いて、バッフル板固定要素11のみ固
定し、補助要素側からの伝熱管1の挿入が可能な構造と
して、挿入作業効率の向上を図っても良い。次に、シェ
ル2で覆い、サクションカバー10や熱媒体流出口7等
の付属要素を設置して完成となる。このとき、熱交換器
は熱媒体や冷却媒体が漏れないように十分に気密性が高
い構造とする。続いて、熱媒体の流動方向に対し垂直な
面における伝熱管1の配置について図13を用いて詳細
に説明する。図13は、図12のA−A断面を示してい
る。図12の様に膨張容積部もしくは包含容積部を出口
板4側に配置したため、第1の実施の形態にて示した伝
熱管1の配置に比べて、伝熱管1の配置間隔を狭く設定
できる。一例として、図13では膨張容積部あるいは包
含容積部を四角柱形状としており、四角柱断面の短辺の
長さが伝熱管部の直径と等しい構成としている。ここ
で、伝熱管部断面は円形でなくとも良い。伝熱管1の配
置では、横1行の伝熱管群を複数用いて図13に示すよ
うに、各伝熱管群をずらして配置したり、碁盤割りの様
に整列させて伝熱管を配置しても良いし、膨張容積部の
長辺と短辺を交互に入れ替えて配置しても良い。以上の
構成より、消音器を持たない従来の熱交換器と本発明に
よる熱交換器の熱交換能力が同一である場合に、本発明
の熱交換器における伝熱管の配置間隔を従来の熱交換器
における伝熱管の配置間隔に近づけることが可能とな
り、熱交換器サイズのコンパクト化を図ることができ
る。また、組立効率の向上を図ることができる。
【0017】本発明の第6の実施の形態を図14を用い
て説明する。熱交換器の構成は、第1,第2,第3,第
4,第5の実施の形態と同一であり、消音機能を有する
伝熱管1の構成は、第1,第2,第3,第4の実施の形
態のいずれかと同一である。本実施の形態は、膨張容積
部もしくは包含容積部が1個の伝熱管と膨張容積部,包
含容積部が複数個の伝熱管を使い分ける点に特徴があ
る。熱媒体の流動方向に沿った伝熱管1の配置について
図14を用いて説明する。最初に熱交換器の組立手順の
概略を説明する。伝熱管1を挿入するときに膨張容積
部,包含容積部を複数個持つ伝熱管1を全て挿入した
後、膨張容積部あるいは包含容積部を一つ持つ伝熱管1
を挿入する。その他の点については、第1の実施の形態
と同様である。図14の様に伝熱管1を配置すること
で、従来の消音器を持たない熱交換器における伝熱管の
配置に近づけることが可能となる。図14では、伝熱管
1の配置において、膨張容積部,包含容積部を入口板3
側に配置する構成となるが、バッフル板固定要素11を
入口板3で固定すれば、膨張容積部,包含容積部を出口
板4側に配置する構成となる。以上の構成より、消音器
を持たない従来の熱交換器と本発明による熱交換器の熱
交換能力が同一である場合に、本発明の熱交換器におけ
る伝熱管の配置間隔を従来の熱交換器における伝熱管の
配置間隔に近づけることが可能となり、特に第1,第5
の実施の形態に比べて、組立易さと従来の熱交換器のサ
イズに近づけるという点が優れたものになる。
【0018】本発明の第7の実施の形態を図15を用い
て説明する。本実施の形態は、第1ないし第6の実施の
形態における熱交換器の構成とは異なり、冷却媒体を保
持するシェルに相当する要素を持たない。熱媒体が伝熱
管1の周囲に存在する冷却媒体と伝熱管1を介して熱交
換する作用は、第1ないし第6の実施の形態と同様であ
るが、伝熱管1への冷却媒体の与え方は任意である。例
えば、冷却媒体を循環あるいは供給する装置により伝熱
管1の周囲へ供給しても良いし、伝熱管1の周囲で冷却
媒体を静止させても良い。従来、圧縮機の吐出し空気が
高温の場合、熱伝導性の良いアルミ等の材料を伝熱管に
用いた熱交換器が使用できる温度まで、吐出し空気の温
度を冷却する第2の熱交換器が用いられる。図に示す構
成の熱交換器であれば、消音機能を備えた第2の熱交換
器として使用することができる。図15に示す伝熱管1
は、熱媒体の流動管の一部に膨張容積部を設けて、第1
の実施の形態と同じ消音効果を持たせた構成である。消
音効果を与える構成は、第2ないし第4の実施の形態の
いずれかと同一である。図では、熱交換効率を向上させ
るために、膨張容積部,包含容積部の内壁,外壁にフィ
ン等の熱交換効率を向上させるための手段を設けてい
る。本実施の形態による熱交換器であれば、熱交換作用
と消音効果の両立を図ることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明により提供される消音機能を有す
る熱交換器を用いることで、一般に熱交換器を必要とす
る機械装置において、消音器の設置を不要とするか、あ
るいは従来に比べて小規模の消音器の設置で済ませるこ
とができるため、熱媒体流路系レイアウトの簡単化によ
る装置の小形化,装置組立工程の簡略化及び装置原価の
低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の説明図。
【図2】第1の実施の形態における消音機能を有する伝
熱管の説明図。
【図3】第1の実施の形態における消音機能を有する伝
熱管の減音特性図。
【図4】第1の実施の形態における消音機能を有する伝
熱管の説明図。
【図5】第1の実施の形態における消音機能を有する伝
熱管の説明図。
【図6】第1の実施の形態における消音機能を有する伝
熱管の説明図。
【図7】第2の実施の形態における消音機能を有する伝
熱管の説明図。
【図8】第2の実施の形態における消音機能を有する伝
熱管の減音特性図。
【図9】第3の実施の形態における消音機能を有する伝
熱管の説明図。
【図10】第3の実施の形態における消音機能を有する
伝熱管の減音特性図。
【図11】第4の実施の形態における消音機能を有する
伝熱管の説明図。
【図12】第5の実施の形態における消音機能を有する
伝熱管の説明図。
【図13】第5の実施の形態における消音機能を有する
伝熱管の説明図。
【図14】第6の実施の形態における消音機能を有する
伝熱管の説明図。
【図15】第7の実施の形態の説明図。
【図16】従来の熱交換器の説明図。
【符号の説明】
1…伝熱管、2…シェル、3…入口板、4…出口板、5
…バッフル板、6…熱媒体入口、7…熱媒体出口、8…
冷却媒体入口、9…冷却媒体出口、10…サクションカ
バー、11…バッフル板固定要素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀谷 裕敬 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 竹林 昌寛 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱媒体と冷却媒体が、前記熱媒体の流動す
    る伝熱管を介して熱交換をする熱交換器において、消音
    機能を有する伝熱管を用いることを特徴とする熱交換
    器。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記熱媒体の流動方向
    に沿って、前記伝熱管に一つあるいは複数個の同一形状
    あるいは異なる形状をした膨張容積部を形成して、前記
    膨張容積部に結合する前記伝熱管の端部が前記膨張容積
    部の端部と一致する構成、あるいは、前記伝熱管端部を
    前記膨張容積部内部に挿入する構成とした消音機能を有
    する伝熱管を用いる熱交換器。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記熱媒体の流動方向
    に沿って、前記伝熱管に一つあるいは複数個の同一形状
    あるいは異なる形状の前記伝熱管を包含する包含容積部
    と、前記包含容積部に包含された前記伝熱管に小孔を形
    成して、前記消音機能を有する伝熱管を構成する熱交換
    器。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3において、前記伝熱
    管部,前記膨張容積部,前記包含容積部の一部あるいは
    全体に熱交換効率を向上させるための手段を構成し、前
    記消音機能を有する伝熱管を構成する熱交換器。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4において、前記
    伝熱管を介して前記熱媒体と熱交換をする前記冷却媒体
    を保持するシェル内部における前記冷却媒体の流動方向
    を決定するバッフル板で、前記消音機能を有する伝熱管
    を保持する熱交換器。
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