JPH09158503A - 集合住宅 - Google Patents

集合住宅

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Publication number
JPH09158503A
JPH09158503A JP32191195A JP32191195A JPH09158503A JP H09158503 A JPH09158503 A JP H09158503A JP 32191195 A JP32191195 A JP 32191195A JP 32191195 A JP32191195 A JP 32191195A JP H09158503 A JPH09158503 A JP H09158503A
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JP
Japan
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dwelling unit
rooms
living
room
daylighting
Prior art date
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Pending
Application number
JP32191195A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Okamoto
謙二 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toyo Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集合住宅の住戸を、良好な採光を得られるも
のとするとともに、スペース効率に適したものとする。 【解決手段】 本発明の集合住宅では、住戸22の南に
向いた主採光面2側に並列に三つ以上の室を配置し、間
口が広く奥行きが短くなっている。主採光面2側の中央
部分がリビング・ダイニング2となっている。これによ
り採光を充分に確保でき、かつ、副採光面5の玄関6か
ら住戸22内の各エリアに移動するための廊下7を短く
できる。したがって、住戸22のスペース効率を向上で
きる。また、バスルーム15、キッチン13等の給排水
衛生設備を有するスペースが副採光面5側に集中して配
置可能なので、メーターボックスまでの横引き配管を容
易に設置できる。また、窓の必要な住室を主採光面2側
に配置することで、副採光面5側から窓をなくし、プラ
イバシーの確保及びセキュリティの向上を図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の住戸からな
る集合住宅に係わり、特に、採光性に優れた間取りの住
戸を有する集合住宅に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、集合住宅においては、一つのフ
ロアに住戸が並列に三戸以上連なる形態となっている場
合が多い。この場合には、集合住宅となる建物の形状が
比較的細長い直方体状となる。すなわち、集合住宅とな
る建物の形状は、桁行き方向に長く、梁間方向に短いも
のとなる。そして、集合住宅となる建物の主採光面(集
合住宅の各住戸の窓が設けられた外壁面、外気に有効に
開放された外壁面、桁行き方向に沿った二つの外壁面の
うちの一方の外壁面)は、好ましい方位、例えば、略南
に向けて配置されている。
【0003】そして、一つのフロアに三戸以上並列に連
ねて配置された住戸のうちの両端の住戸を除く住戸、す
なわち、左右両側に他の住戸が隣接する住戸(以降、中
住戸と称する)においては、上記主採光面とその裏側の
面とが、外部から採光が可能な採光面となる。そして、
上記中住戸においては、その間取りとして一つの採光面
側に面する住室(寝室、食堂(ダイニング)、居間(リ
ビング)等の採光の必要な室)を一室ないしは二室で構
成することが一般的である。
【0004】これは、集合住宅の構造として一般的な桁
行きラーメン・梁間耐力壁構造を用い、70m2前後の
2〜3LDKの間取りを主構成とした場合に、経済的な
各住戸の間口(以降、フロンテージと称する)側の幅と
奥行き側の幅との比、すなわち、経済スパン(1:2前
後のスパン比)を採用すると、そのフロンテージの長さ
内には、一室ないしは二室しか配置することができず、
住戸平面を十字状の内壁等で4つに区切るいわゆる田の
字型住戸のバリエーションで間取りを構成せざる得ない
ことに起因している。
【0005】そして、この田の字型住戸は、従来の集合
住宅の間取りの構成に慣習的とすら言えるほど多用され
ている。図5及び図6は、従来の集合住宅における中住
戸1、21の代表的な間取りを示すものである。図5に
おいては、主採光面2側にベランダ3を設置するととも
に、主採光面2側に面する部分に一つのリビング・ダイ
ニング4を配置し、主採光面2の裏側の採光面(以下、
副採光面5と称する)側に玄関6を配置するとともに、
副採光面5に面する部分に廊下7を挟んで左右に二つの
洋室8、9を配置する構成となっている。
【0006】また、上記廊下7は、副採光5面の玄関6
から主採光面2側のリビング・ダイニング4につながる
ように配置されている。そして、リビング・ダイニング
4の奥、すなわち、リビング・ダイニング4と上記二つ
の洋室8、9の間には、廊下7を挟んで一方側に和室1
0とトイレ11と収納スペース12が設けられ、他方側
にキッチン13、洗面室14、バスルーム15、収納ス
ペース12が配置されている。
【0007】図6に示す住戸21においては、主採光面
2側にベランダ3を設置するとともに、主採光面2側に
面する部分に、リビング・ダイニング4と和室10とを
並べて配置し、副採光面5側に玄関6を配置するととも
に、副採光面5に面する部分に廊下7を挟んで左右に二
つの洋室8、9を配置する構成となっている。また、上
記廊下7は、副採光面5の玄関6からリビング・ダイニ
ング4につながるように配置されている。そして、リビ
ング・ダイニング4の奥には、キッチン13と収納スペ
ース12が配置され、和室10の奥には、洗面室14、
バスルーム15、トイレ11、収納スペース12が配置
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記田の字
型の間取りにおいては、一般的に、上述したように、住
戸の前後の採光面の一方の採光面(副採光面)のフロン
テージの中央部に玄関を配置し、玄関から住戸の中央部
に延在するように廊下を配置し、その左右に各住室等を
配置するようになっている。そして、廊下は、副採光面
側の玄関から主採光面側の住室をつなぐように配置され
る。
【0009】したがって、廊下が長くなって廊下に多く
のスペースを取られることになり、特に、フロンテージ
に対する奥行きのスパン比が大きくなればなるほど、副
採光面側の玄関から主採光面に面する住室までの距離が
長くなり、廊下の距離が長くなるので、住戸面積に占め
る廊下の面積の割合が大きくなってしまい、住室や住室
以外の収納スペース等が廊下により押し縮められてしま
う。
【0010】また、上記間取りにおいては、副採光面側
にも住室が配置され、副採光面に住室の窓が設けられる
ことになるが、主採光面を南に向けた場合に、副採光面
は北向きとなり、副採光面に窓を設けても、住室に充分
な採光を得ることが困難である。また、中住戸において
は、左右の両側面が窓の無い内壁となり、採光可能な室
を多数配置することが困難であり、採光の必要な住室が
5以上となる4LDKの間取りをとることが困難であっ
た。
【0011】従来、これに対処するために、住戸内に光
り庭(ライトコート)を設けたり、住戸を雁行型に配し
たりした集合住宅もあるが、この場合には、建物が構造
的に不整形になってしまい経済的な構造計画を実施する
ことが困難になること、すなわち、コストが高くなるこ
とが多い。
【0012】また、上述のような従来の中住戸の間取り
においては、採光の必要な住室を主採光面側及び副採光
面側に寄せて配置することから、キッチンやバスルーム
やトイレ等の水回り設備が住戸の中央部分に配置される
可能性が高くなり、各住戸のメーターボックスを外壁側
に配置した場合に、上下に連通する配管及び各種メータ
ー(電気・ガス・水道)から各水回り設備まで長い横引
き配管を設置する必要があり、設計時に配管の配置を考
慮しなければならないとともに、施工に手間がかかって
いた。
【0013】また、副採光面側に玄関を設けた場合に
は、副採光面側にそのフロアーの各住戸に至る通路が形
成されることになる。そして、各通路は、集合住宅内の
他の住戸の住人が自由に出入りできるとともに、集合住
宅の住人以外の者も比較的自由に出入り可能である。そ
して、従来の中住戸の間取りにおいては、上記通路に面
する副採光面側に玄関とともに副採光面に面する住室の
窓が設けられており、窓から覗かれたり、窓から侵入さ
れたりする可能性を否定することができず、プライバシ
ーの確保やセキュリティの向上といった面からは好まし
くない間取りとなる。
【0014】また、集合住宅においては、上述のように
桁行きラーメン・梁間耐力壁構造が用いられる場合が多
いが、上記構造においては、外壁部分に比較的太い柱が
配置されるので、柱の部分が室のスペースに突出した状
態となるといった問題がある。そこで、集合住宅の構造
を壁式ラーメン構造とする有効性が考えられる。上記壁
式ラーメン構造においては、柱の断面を桁行き方向に長
くした扁平な構造とし、併せて梁の厚み(梁間方向の
幅)を梁幅と同じにするので、壁から柱が突出しない状
態となる。
【0015】上記壁式ラーメン構造を用いれば、室のス
ペースに柱による突出部分ができるのを防止して、室の
平面形状をすっきりしたものとすることができ、室の壁
に接する部分を有効に活用することができるが、柱が上
述のように扁平な構造となることで、柱の壁に沿った幅
が長くなり、その分、採光面となる外壁に形成可能な開
口の長さが制限されるといった問題がある。
【0016】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、住戸内の各住室のよりよい採光の確保、給排水
衛生設備配管の設置の効率化、セキュリティの向上及び
プライバシーの確保等が可能な集合住宅を提供すること
を目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
集合住宅は、複数の住戸からなるものであり、上記住戸
の一つの採光面側に面する部分に少なくとも三つの室が
並列に設けられていることを上記課題の解決手段とし
た。上記構成によれば、一つの採光面側に三つ以上の室
を並列に配置することで、上記採光面を主採光面とすれ
ば、南を向いた主採光面側に三つ以上の住室を設けるこ
とが可能となる。
【0018】したがって、中住戸においては、主採光面
側に三つの住室を配置し、副採光面側に二つの住室を配
置する間取りが容易に可能となり、中住戸においても、
5つの住室を有する4LDKの間取りを容易に実現する
ことができる。また、住戸のなかで最も日当たりの良
い、採光に優れた主採光面側に三つ以上の住室を設ける
ことにより、3LDK以下の住宅においては、日当たり
の悪い副採光面側に必ずしも住室を設けなくとも良いの
で、住戸の居住性を向上することができる。
【0019】また、主採光面側に三つ以上の室を並列に
配置することにより、住戸の奥行きを短くしても室数を
確保できるので、住戸の奥行き方向に沿って配置される
廊下の長さを短くすることができる。したがって、住戸
全体の面積に対する廊下が占める面積を縮小して、住室
の面積の拡張や収納スペースの拡張により居住性を向上
したり、一つの住戸の面積を縮小して経済性を高めたり
することが可能となる。
【0020】なお、上記一つの採光面とは、基本的に
は、ほぼ南に向けられた主採光面である。また、上記室
とは、住戸内の壁や引き戸や襖等により区切られた各ス
ペースを示すものである。また、集合住宅は、上述のよ
うな室から構成される複数の住戸が、上下左右場合によ
っては前後に隣接して配置されたものであるが、基本的
には、各階毎に住戸が並列に配置されたものである。
【0021】本発明の請求項2記載の集合住宅は、上記
住戸の一つの採光面の反対側の壁面に面する部分に、キ
ッチン、バスルーム、トイレ、洗面室等の給排水衛生設
備を有するスペースが集中して設けられていること上記
課題の解決手段とした。上記構成によれば、上述のよう
に主採光面側に三つの住室を配置することが可能なの
で、必ずしも副採光面側に住室を設ける必要がない。し
たがって、副採光面側にキッチン、バスルーム、トイ
レ、洗面室等の給排水衛生設備を有するスペースを集中
して配置することが可能となる。
【0022】そして、副採光面側に給排水衛生設備を有
する室を集中して配置した場合には、副採光面側にメー
ターボックスを配置すれば、該メーターボックスと給排
水衛生設備を有する室との距離が極めて短いものとな
り、上記メーターボックスと給排水衛生設備とをつなぐ
横引き配管を極めて短いものとすることができる。した
がって、設計の際の配管の配置の決定を容易なものとす
ることができるとともに、配管の施工を容易なものとす
ることができる。
【0023】本発明の請求項3記載の集合住宅は、上記
住戸の一つの採光面の反対側の壁面に玄関が設けられる
とともに、玄関の外側に共同通路が設けられ、かつ上記
住戸の上記玄関が設けられた壁面に面する部分が窓を設
ける必要のないスペースで占められていることを上記課
題の解決手段とした。上記構成によれば、上述のよう
に、主採光面側に三つ以上の住室を配置することが可能
なので、必ずしも副採光面側に住室を設ける必要がな
く、住戸の副採光面側に寝室、居間、食堂等の採光が必
要な住室を配置しない構成とし、住戸の副採光面側の部
分を、キッチン、バスルーム、トイレ、洗面室、納戸、
クローゼット、押入等の必ずしも採光を必要としないス
ペースで占めることが可能となる。
【0024】そして、住戸の副採光面側の部分を、採光
を必要としないスペースで占めるようにすれば、副採光
面側に窓を設けない構成とすることが可能であり、玄関
をロックしてしまえば、共同通路側から覗かれたり、侵
入されたりすることを防止することができる。したがっ
て、住戸のセキュリティの向上及びプライバシーの確保
を図ることができる。
【0025】本発明の請求項4記載の集合住宅は、上記
住戸の一つ採光面側に並列に設けられた少なくとも三つ
の室のうちの左右両端の室を除く中央部分の室が居間と
されていることを上記課題の解決手段とした。上記構成
によれば、上述のように主採光面側に三つ以上の室を並
列に配置することにより、住戸の奥行きを短くしても室
数を確保できるので、住戸の奥行き方向に沿って配置さ
れる廊下の長さを短くすることができるとともに、上記
廊下を例えば、主採光面側の三つの住室の真ん中に配置
された居間、すなわち、リビングもしくはリビング・ダ
イニングに接続されるように配置することで、居間から
上記三つの室の左右両端の室に移動することが可能とな
り、通路となる廊下の占める面積を確実に減少させるこ
とができる。
【0026】したがって、上述のように、住戸全体の面
積に対する廊下が占める面積を縮小して、住室の面積の
拡張や収納スペースの拡張により居住性を向上したり、
一つの住戸の面積を縮小して経済性を高めたりすること
が可能となる。また、居間の両側に室が配置されている
ことから、居間が住戸同士を仕切る戸境壁に接していな
いので、居間での会話等の音が、戸境壁を通して隣接す
る住戸に伝わることがなく、複数の人が集まり、うるさ
くなる可能性の高い居間の他の住戸に対する防音性を高
めることができる。
【0027】本発明の請求項5記載の集合住宅は、構造
が壁式ラーメン構造となっていることを上記課題の解決
手段とした。上記構成によれば、集合住宅の構造が壁式
ラーメン構造となっていることにより、採光面における
柱の桁行き方向の幅が増加して、採光面の開口率が小さ
くなるが、上述のように一つの採光面側に三つ以上の室
を配置する住戸では、住戸の奥行きを短くして住戸の間
口を広くするので、住戸全体として高い採光率を確保し
て、居住性を向上することができる。したがって、従
来、中低層の住宅で主流だった桁行きラーメン・梁間耐
力壁構造の集合住宅に代えて壁式ラーメン構造の集合住
宅を普及させることが可能となる。
【0028】本発明の請求項6記載の集合住宅は、上記
住戸の上記採光面に沿った桁行き方向の幅(A)に対す
る上記採光面に直交する梁間方向の幅(B)の比(B/
A)が1.4以下となっていることを上記課題の解決手
段とした。
【0029】上記構成によれば、上述のように一つの採
光面側に三つ以上の室を配置することにより、住戸の奥
行きを短くしても室数を確保できるので、奥行きを短く
することができるが、上記住戸の上記採光面に沿った桁
行き方向の幅(A)と上記採光面に直交する梁間方向の
幅(B)との比(B/A)を1.4以下とすることによ
り、3LDK程度の間取りの室ならば、奥行き方向に六
畳前後のスペースが三つ並ぶ配置とはならず、奥行き方
向に六畳前後のスペースが二つ並ぶ配置となるので、主
採光面もしくは副採光面に接することがない住室をほぼ
なくすことができ、住戸の採光性を大幅に向上すること
ができる。
【0030】また、上記比を1.4以下とすることによ
り、確実に廊下を短くすることができるので、住戸のス
ペース効率を向上することができる。また、上述のよう
に集合住宅の構造を壁式ラーメン構造としても、採光を
確保することができる。なお、上記比を1.4以下とし
たのは、一つの採光面に三つ以上の室を配置することが
可能で、かつ住戸の広さとしては、2LDKから4LD
K程度となるようにするためである。また、奥行きより
も間口を長くすることで、上記比を1以下としても良い
が、奥行きを0とすることはできないので、上記比が0
となることはない。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態の第
一例の集合住宅を図1を参照して説明する。図1は、第
一例の集合住宅の一つの住戸22の間取りを示すもので
ある。なお、本発明の実施の形態で示される間取りにお
いて、上記従来例で示した間取りの各構成スペースと同
様の機能を有する構成スペースについては、従来例と同
一の符号を付して説明する。また、第一例の集合住宅に
おいては、集合住宅となる建物の構造が壁式ラーメン構
造となっている。
【0032】また、第一例の集合住宅においては、略南
を向いた主採光面2側にバルコニー3が配置され、その
反対側の副採光面5側に共同通路となる住戸22外の外
部廊下16が桁行き方向に沿って延在するように配置さ
れている。そして、上記集合住宅の住戸22において
は、主採光面側に4つの住室が、図面上の左側から洋室
8、洋室9、リビング・ダイニング4、和室10の順で
並列に配置されている。すなわち、住戸22の一つの採
光面側に4つの室が配置されるとともに、リビング・ダ
イニング4が並列に配置された四つの室の左右両端を除
く中央部分に配置されている。また、副採光面5側にお
いては、副採光面5のほぼ中央に玄関6が配置されてい
る。
【0033】そして、副採光面5側においては、玄関6
の図面上左側にバスルーム15、洗面室14、トイレ1
1が配置され、玄関6の図面上右側に上記リビング・ダ
イニング4とキッチン13とが配置されている。また、
住戸2内には、収納スペース12…が配置されている。
したがって、この第一例の集合住宅の住戸は、3LDK
の間取りとなっている。なお、上記リビング・ダイニン
グ4は、住戸22の主採光面2側から副採光面5側に至
るように延在して配置されている。
【0034】また、リビング・ダイニング4と玄関6と
がほぼ隣接して配置されているので、玄関6とリビング
・ダイニング4とを繋ぐ廊下7が極めて短いものとされ
ている。また、住戸22の図面上右側の部分において
は、リビング・ダイニング4から和室10及びキッチン
13に移動できるようになっており、通路となる廊下が
設けられていない。また、住戸22の図面上左側の部分
においては、左端の洋室8とリビング・ダイニング4と
が隣接していないので、廊下7が必要となるが、住戸2
2の図面上左側の部分に極めて短い廊下7を設けること
により、玄関6から住戸22の図面上左側の部分に設け
られた二つの洋室8、9と、バスルーム15、トイレ1
1及び洗面室14に移動できるようになっている。
【0035】また、上述のように給排水衛生設備を必要
とするバスルーム15、トイレ11、洗面室14、キッ
チン13等のスペースが副採光面5側に集中して配置さ
れている。また、副採光面5側には、バスルーム15、
洗面室14、トイレ11、キッチン13等の特に窓が必
要の無い室が配置されるとともに、主採光面2側に窓を
有して副採光面5側には特に窓を必要としないリビング
・ダイニング4が配置されている。
【0036】したがって、住戸22の副採光面5側は、
窓の必要がないスペースで占められている。また、住戸
22は、間口方向(桁行き方向)に沿った幅(A)に対
する奥行き方向(梁間方向)に沿った幅(B)の比(B
/A)が、約0.65となっており、極めて間口が長く
奥行きの短い間取りとなっている。
【0037】次に、上記構成を有する第一例の集合住宅
の住戸の作用について説明する。上記第一例の集合住宅
の住戸によれば、主採光面2側に4つの住室が配置され
ているので3LDKの間取りにおいては、全ての住室を
略南向きの主採光面2側に設けることができるので、略
北向きの副採光面5側に住室を配置する必要がなく、極
めて採光性に優れた間取りとすることができる。
【0038】また、第一例の集合住宅の住戸22におい
ては、主採光面2側に4つの住室を配置するために、極
めてフロンテージの広い間取りとなっているとともに、
主採光面2側に全ての住室を配置することで奥行き方向
に重ねて住室を配置していないことから奥行きが極めて
短い間取りとなっている。そして、上述のように、住戸
22は、間口方向に沿った幅(A)に対する奥行き方向
に沿った幅(B)の比(B/A)が、約0.65となっ
ているので、副採光面5側の玄関6から主採光面2側の
室までの廊下7は、上述のように極めて短いもので良
い。
【0039】したがって、住戸22の面積のうちの廊下
7が占める面積の割合が極めて小さく、住戸22のスペ
ース効率を向上することができる。なお、第一例の集合
住宅の住戸22においては、間口方向に極めて広いの
で、廊下7が間口方向に沿って延在する必要があり、廊
下7の占める面積が多少大きくなるが、それでも従来の
集合住宅の住戸に比較して廊下の占める面積を小さくで
きる。
【0040】また、上述のように主採光面2側に全ての
住室を配置することで、副採光面5側には、窓を設けな
い構成とすることができるので、外部廊下16から覗か
れたりすることがなく、プライバシーを確保することが
できる。また、上述のように外部廊下16に面した副採
光面5側に窓を設けない構成とすれば、外部廊下16側
から玄関6以外に侵入経路がなくなるので、セキュリテ
ィを向上することができる。
【0041】さらに、上述のように主採光面2側に全て
の住室を配置することで、副採光面5側には、住室が配
置されないので、副採光面5側に住戸22の住室以外の
スペースであるトイレ11、バスルーム15、洗面室1
4、キッチン13等の給排水衛生設備を有する室を集中
して配置することができる。そして、メーターボックス
(図示略)を副採光面5側に設けるものとすれば、メー
ターボックスと給排水衛生設備を有するスペースとの距
離を極めて短いものとすることができる。
【0042】したがって、設計時において、メーターボ
ックスと給排水衛生設備とを結ぶ横引き配管の配置を容
易に決定することができる。また、メータボックスと給
排水衛生設備とを結ぶ横引き配管を容易に施工できる。
【0043】次に、本発明の実施の形態の第二例の集合
住宅を図2を参照して説明する。図2は、第二例の集合
住宅の一つの住戸23の間取りを示すものである。第二
例の集合住宅においては、上述の第一例と同様に集合住
宅となる建物の構造が壁式ラーメン構造となっている。
【0044】また、第二例の集合住宅においては、第一
例と同様に、略南を向いた主採光面2側にバルコニー3
が配置され、その反対側の副採光面5側に共同通路とな
る住戸23外の外部廊下16が桁行き方向に沿って延在
するように配置されている。そして、上記集合住宅の住
戸23においては、主採光面2側に3つの住室が、図面
上の左側から和室10、リビング・ダイニング4、洋室
8の順で並列に配置されている。すなわち、住戸23の
一つの採光面側に3つの室が配置されるとともに、リビ
ング・ダイニング4が並列に配置された3つの住室の左
右両端を除く中央部分に配置されている。また、副採光
面5側においては、副採光面5のほぼ中央に玄関6が配
置されている。
【0045】そして、副採光面5側においては、玄関6
の図面上左側に洋室9が配置され、玄関6の図面上右側
にバスルーム15、洗面室14、トイレ11及びキッチ
ン13が配置されている。また、住戸23内には、収納
スペース12…が配置されている。したがって、この第
二例の集合住宅の住戸23は、3LDKの間取りとなっ
ている。
【0046】また、リビング・ダイニング4が玄関6の
そばまで延出した状態となっているので、玄関6とリビ
ング・ダイニング4とを繋ぐ廊下7が極めて短いものと
されている。また、廊下7からはリビング・ダイニング
4以外に、副採光面5側の洋室9と、洗面室14及びバ
スルーム15と、トイレ11とに移動できるようになっ
ている。また、リビング・ダイニング4からは、リビン
グ・ダイニング4の左右に配置された和室10及び洋室
8とキッチン13とに移動できるようになっている。し
たがって、極めて短い廊下7以外に通路が必要ない構成
となっている。
【0047】また、上述のように給排水衛生設備を必要
とするバスルーム15、トイレ11、洗面室14、キッ
チン13等の室が副採光面5側の玄関6の図中右側に集
中して配置されている。また、住戸23は、間口方向
(桁行き方向)に沿った幅(A)に対する奥行き方向
(梁間方向)に沿った幅(B)の比(B/A)が、約
1.13となっており、従来の集合住宅の住戸と比較し
た場合に間口が長く奥行きが短い間取りとなっている。
【0048】次に、上記構成を有する第二例の集合住宅
の住戸23の作用について説明する。上記第二例の集合
住宅の住戸23によれば、主採光面2側に3つの室が配
置されているので3LDKの間取りにおいては、副採光
面5側の洋室9を除く住室を、略南向きの主採光面2側
に設けることができるとともに、直接採光面に面するこ
とがない続き間(一般的にはリビング等の奥に襖や引き
戸で仕切られた続き間としての和室を設ける場合が多
い)を採用する必要がなく、採光性に優れた間取りとす
ることができる。
【0049】また、上述のように、住戸23は、間口方
向に沿った幅(A)に対する奥行き方向に沿った幅
(B)の比(B/A)が、約1.13となっており、奥
行きが従来の住戸に比較して短くなっているので、副採
光面5側の玄関6から主採光2側の室までの廊下7は、
上述のように極めて短いもので良く、上述のように住戸
23の面積のうちの廊下7が占める面積の割合が極めて
小さく、住戸23のスペース効率を向上することができ
る。
【0050】また、上述のように主採光面2側に三つの
住室を配置することで、3LDKの間取りの場合に、副
採光面5側には、一つだけ住室を配置すれば良いので、
副採光面5側に住戸23の住室以外のスペースであるト
イレ11、バスルーム15、洗面室14、キッチン13
等の給排水衛生設備を有するスペースを集中して配置す
ることができる。したがって、上述のように、設計時に
おいて、メーターボックスと給排水衛生設備とを結ぶ横
引き配管との配置を容易に決定することができるととも
に、メーターボックスと給排水衛生設備とを結ぶ横引き
配管を容易に施工できる。
【0051】次に、本発明の実施の形態の第三例の集合
住宅を図3を参照して説明する。図3は、第三例の集合
住宅の一つの住戸24の間取りとそれに隣接する住戸2
5の間取りを示すものである。第三例の集合住宅におい
ては、上述の第一例と同様に集合住宅となる建物の構造
が壁式ラーメン構造となっている。
【0052】また、第三例の集合住宅においては、第一
例と同様に、略南を向いた主採光面2側にバルコニー3
が配置され、その反対側の副採光面側5に共同通路とな
る住戸24、25外の外部廊下16が桁行き方向に沿っ
て延在するように配置されている。そして、上記集合住
宅の住戸24においては、主採光面2側に3つの住室
が、図面上の左側から和室10、リビング・ダイニング
4、洋室8の順で並列に配置されている。すなわち、住
戸24の一つの採光面側に3つの室が配置されるととも
に、リビング・ダイニング4が並列に配置された3つの
住室の左右両端を除く中央部分に配置されている。ま
た、副採光面5側においては、副採光面5のほぼ中央に
玄関6が配置されている。
【0053】そして、副採光面5側においては、玄関6
の左右にそれぞれ洋室9、17が配置されている。ま
た、住戸24の図面上左側の主採光面2側の和室10と
副採光5側の洋室17との間には、バスルーム15と洗
面室14とが配置されている。また、住戸24の図面上
右側の主採光面2側の洋室8と副採光面5側の洋室9と
の間には、トイレ11とキッチン13が配置されてい
る。また、住戸24内には、収納スペース12…が配置
されている。したがって、この第三例の集合住宅の住戸
24においては、両側に他の住戸25が配置された中住
戸であるにもかかわらず4LDKの間取りとなってい
る。
【0054】また、リビング・ダイニング4が玄関6の
そばまで延出した状態となっているので、玄関6とリビ
ング・ダイニング4とを繋ぐ廊下7が極めて短いものと
されている。また、廊下7からはリビング・ダイニング
4以外に、副採光面5側の二つの洋室9、17とトイレ
11と、バスルーム15及び洗面室14とに移動できる
ようになっている。また、リビング・ダイニング4から
は、リビング・ダイニング4の左右に配置された和室1
0及び洋室8と、キッチン13とに移動できるようにな
っている。したがって、短い廊下7以外に通路が必要な
い構成となっている。
【0055】また、住戸24は、間口方向(桁行き方
向)に沿った幅(A)に対する奥行き方向(梁間方向)
に沿った幅(B)の比(B/A)が、約1.24となっ
ており、従来の集合住宅の住戸と比較した場合に間口が
長く奥行きが短い間取りとなっている。
【0056】次に、上記構成を有する第三例の集合住宅
の住戸24の作用について説明する。上記第三例の集合
住宅の住戸24によれば、主採光面2側に三つの住室が
配置されているので、副採光面5側に二つの住室を配置
することにより、中住戸であっても4LDKの間取とす
ることができる。さらに、中住戸で4LDKの間取りと
しても主採光面2もしくは副採光面5のどちらにも接し
ない住室を設ける必要がなく、採光性に優れた間取りと
することができる。
【0057】また、上述のように、住戸24は、間口方
向に沿った幅(A)に対する奥行き方向に沿った幅
(B)の比(B/A)が、約1.24となっており、奥
行きが従来の住戸に比較して短くなっているので、副採
光面5側の玄関6から主採光面2側の室までの廊下7
は、上述のように短いもので良く、住戸24の面積のう
ちの廊下7が占める面積の割合が極めて小さく、住戸2
4のスペース効率を向上することができる。
【0058】なお、住戸24に隣接する住戸25におい
ては、主採光面2側にリビング・ダイニング4と和室1
0との二つの住室だけが配置されており、一つの採光面
側に、二つの室だけが配置されている。すなわち、本発
明の集合住宅においては、基本的に各住戸において、一
つの採光面側に三つの室が並列に配置されることになる
が、集合住宅の中に、一つの採光面側に二つの室が並列
に配置されている住戸や、一つの採光面側に一つの室し
か配置されていない住戸が混在していても良い。
【0059】次に、本発明の実施の形態の第四例の集合
住宅を図4を参照して説明する。図4は、第四例の集合
住宅の一つの住戸26の間取りを示すものである。第四
例の集合住宅においては、上述の第一例と同様に集合住
宅となる建物の構造が壁式ラーメン構造となっている。
【0060】また、第四例の集合住宅においては、第一
例と同様に、略南を向いた主採光面2側にバルコニー3
が配置され、その反対側の副採光面5側に共同通路とな
る住戸外の外部廊下16が桁行き方向に沿って延在する
ように配置されている。そして、上記集合住宅の住戸2
6においては、主採光面2側に、図面上の左側から洋室
8、キッチン13、リビング・ダイニング4の順で二つ
の住室とキッチン13とが並列に配置されている。すな
わち、住戸26の一つの採光面側に3つの室が配置され
ている。また、副採光面5側においては、副採光面5の
ほぼ中央に玄関6が配置されている。
【0061】そして、副採光面5側においては、玄関6
の左側に和室10が配置され、右側に洋室9が配置され
ている。また、住戸26の図面上左側の主採光面2側の
洋室8と副採光面5側の洋室9との間には、バスルーム
15、洗面室14及びトイレ11が配置されている。ま
た、住戸26には、収納スペース12…が配置されてい
る。したがって、この第三例の集合住宅の住戸26にお
いては3LDKの間取りとなっている。
【0062】また、リビング・ダイニング4と玄関6と
の距離が比較的短いので、玄関6とリビング・ダイニン
グ4とを繋ぐ廊下7が短いものとされている。また、廊
下7からはリビング・ダイニング4以外に、副採光面5
側の洋室9とトイレ11とに移動できるようになってい
る。また、リビング・ダイニング4からは、リビング・
ダイニング4の左側に配置された洋室8と、副採光面5
側の和室10と、バスルーム15、洗面室14及びキッ
チン13とに移動できるようになっている。したがっ
て、比較的短い廊下7以外に通路が必要ない構成となっ
ている。
【0063】また、住戸は、間口方向(桁行き方向)に
沿った幅(A)に対する奥行き方向(梁間方向)に沿っ
た幅(B)の比(B/A)が、約1.32となってお
り、従来の集合住宅の住戸と比較した場合に間口が比較
的長く奥行きが比較的短い間取りとなっている。
【0064】次に、上記構成を有する第四例の集合住宅
の住戸26の作用について説明する。上記第四例の集合
住宅の住戸26によれば、主採光面2側に2つの住室の
他にキッチン13を配置したことにより、主採光面2も
しくは副採光面5のどちらにも接しない住室を設けるこ
となく、主採光面2側にキッチン13を配置することが
できる。すなわち、3LDKの間取りの中住戸において
は、各住室を主採光面2もしくは副採光面5に接して配
置して採光を確保すると、キッチン13を主採光面2側
に接する配置とすることが困難であり、キッチン13が
採光面に接しない配置か、副採光面5に接する配置とな
るが、第四例によれば、一つの採光面側に三つの室を配
置することにより、3LDKの間取りの各住室を主採光
面2もしくは副採光面5のどちらかに接する構造として
も、キッチン13を主採光面2側に配置することが可能
となる。そして、キッチン13を主採光面2側に配置す
ることで、家事の中で比較的大きなウエイトを示すキッ
チン13での作業を主採光面2側から採光することがで
きる好ましい環境で行うことが可能となる。
【0065】また、上述のように、住戸は、間口方向に
沿った幅(A)に対する奥行き方向に沿った幅(B)の
比(B/A)が、約1.32となっており、奥行きが従
来の住戸に比較して短くなっているので、副採光面側の
玄関から主採光面側の室までの廊下7は、上述のように
比較的短いもので良く、上述のように住戸26の面積の
うちの廊下7が占める面積の割合が極めて小さく、住戸
26のスペース効率を向上することができる。
【0066】なお、上記各例においては、集合住宅の構
造を壁式ラーメン構造としたが、集合住宅の構造は特に
限定されるものではなく、集合住宅の構造は、例えば、
桁行きラーメン・梁間耐力壁構造、純ラーメン構造、耐
力壁構造、その他等の様々な構造とすることができる。
また、上記各例で示したように、集合住宅の構造を壁式
ラーメン構造とした場合には、採光面における柱の幅が
広くなり、集合住宅全体の採光面における開口率が減少
することになるが、上述のように間口を広くして、一つ
の採光面側に三つの室を配置できるようにするととも
に、住戸の間口方向の幅に対する奥行き方向の幅の比を
小さくすることにより、各住戸における採光面の開口の
面積を大きなものとすることができる。したがって、壁
式ラーメン構造の集合住宅においても、高い採光性を確
保することができ、壁式ラーメン構造の集合住宅の普及
を促すことができる。また、主採光面側に少なくとも三
つ並列に配置される室は、寝室、リビング・ダイニング
等の住室やキッチンに限られるものではなく、バスルー
ムルームや洗面室等を主採光面側に配置しても良い。
【0067】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の集合住宅によれ
ば、一つの採光面側に三つ以上の室を並列に配置するこ
とで、上記採光面を主採光面とすれば、南を向いた一つ
の主採光面側に三つ以上の住室を設けることが可能とな
る。したがって、中住戸においては、主採光面側に三つ
の住室を配置し、副採光面側に二つの住室を配置する間
取りが容易に可能となり、中住戸においても、5つの住
室を有する4LDKの間取りを容易に実現することがで
きる。また、住戸のなかで最も日当たりの良い、採光に
優れた主採光面側に三つ以上の住室を設けることによ
り、比較的小さな住戸においては、日当たりの悪い副採
光面側に必ずしも住室を設けなくとも良いので、住戸の
居住性を向上することができる。
【0068】また、主採光面側に三つ以上の室を並列に
配置することにより、住戸の奥行きを短くしても室数を
確保できるので、住戸の奥行き方向に沿って配置される
廊下の長さを短くすることができる。したがって、住戸
全体の面積に対する廊下が占める面積を縮小して、室の
面積の拡張や収納スペースの拡張により居住性を向上し
たり、一つの住戸の面積を縮小して経済性を高めたりす
ることが可能となる。
【0069】本発明の請求項2記載の集合住宅によれ
ば、上述のように主採光面側に三つ以上の住室を配置す
ることが可能なので、必ずしも副採光面側に住室を設け
る必要がない。したがって、副採光面側にキッチン、バ
スルーム、トイレ、洗面室等の給排水衛生設備を有する
室を集中して配置することが可能となる。
【0070】そして、副採光面側に給排水衛生設備を有
する室を集中して配置した場合には、副採光面側にメー
ターボックスを配置すれば、該メーターボックスと給排
水衛生設備を有する室との距離が極めて短いものとな
り、上記メーターボックスと給排水衛生設備とをつなぐ
横引き配管を極めて短いものとすることができる。した
がって、設計の際の配管の配置の決定を容易なものとす
ることができるとともに、配管の施工を容易なものとす
ることができる。
【0071】本発明の請求項3記載の集合住宅によれ
ば、上述のように、主採光面側に三つ以上の住室を配置
することが可能なので、必ずしも副採光面側に住室を設
ける必要がなく、住戸の副採光面側に寝室、居間、食堂
等の採光が必要な住室を配置しない構成とし、住戸の副
採光面側の部分を、キッチン、バスルーム、トイレ、洗
面室、納戸、クローゼット、押入等の採光を必要としな
い室で占めることが可能となる。
【0072】そして、住戸の副採光面側の部分を、採光
を必要としない室で占めるようにすれば、副採光面側に
窓を設けない構成とすることが可能であり、玄関をロッ
クしてしまえば、共同通路側から覗かれたり、侵入され
たりすることを防止することができる。したがって、住
戸のセキュリティの向上及びプライバシーの確保を図る
ことができる。
【0073】本発明の請求項4記載の集合住宅によれ
ば、上述のように主採光面側に三つ以上の住室を並列に
配置することにより、住戸の奥行きを短くしても室数を
確保できるので、住戸の奥行き方向に沿って配置される
廊下の長さを短くすることができるとともに、上記廊下
を例えば、主採光面側に三つの室の真ん中に配置された
居間、すなわち、リビングもしくはリビング・ダイニン
グに接続されるように配置することで、居間から上記三
つの室の左右両端の室に移動することが可能となり、通
路となる廊下の占める面積を確実に減少させることがで
きる。
【0074】したがって、上述のように、住戸全体の面
積に対する廊下が占める面積を縮小して、住室の面積の
拡張や収納スペースの拡張により居住性を向上したり、
一つの住戸の面積を縮小して経済性を高めたりすること
が可能となる。また、居間の両側に室が配置されている
ことから、居間が住戸同士を仕切る戸境壁に接していな
いので、居間での会話等の音が、戸境壁を通して隣接す
る住戸に伝わることがなく、複数の人が集まり、うるさ
くなる可能性の高い居間の他の住戸に対する防音性を高
めることができる。
【0075】本発明の請求項5記載の集合住宅によれ
ば、構造が壁式ラーメン構造となっていることにより、
採光面における柱の幅が増加して、採光面の開口率が小
さくなるが、上述のように一つの採光面側に三つの室を
配置することにより、住戸の奥行きを短くしても室数を
確保できるので、住戸の奥行きを短くして、住戸の間口
に対する奥行きの比率を小さくすることで、住戸全体と
して高い採光率を確保して、居住性を向上することがで
きる。したがって、従来、中低層の住宅で主流だった桁
行きラーメン・梁間耐力壁構造の集合住宅に代えて壁式
ラーメン構造の集合住宅を普及させることが可能とな
る。
【0076】本発明の請求項6記載の集合住宅によれ
ば、上述のように一つの採光面側に三つ以上の住室を配
置することにより、住戸の奥行きを短くしても室数を確
保できるので、奥行きを短くすることができるが、上記
住戸の上記採光面に沿った桁行き方向の幅(A)と上記
採光面に直交する梁間方向の幅(B)との比(B/A)
を1.4以下とすることにより、3LDK程度の間取り
の室ならば、奥行き方向に六畳前後のスペースが三つ並
ぶ配置とはならず、奥行き方向に六畳前後のスペースが
二つ並ぶ配置となるので、主採光面もしくは副採光面に
接することがない続き間をほぼなくすことができ、住戸
の採光性を大幅に向上することができる。
【0077】また、上記比を1.4以下とすることによ
り、確実に廊下を短くすることができるので、住戸のス
ペース効率を向上することができる。また、上述のよう
に集合住宅の構造を壁式ラーメン構造としても、採光を
確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の第一例の集合住宅の一つ
の住戸の間取りを示す平面図である。
【図2】本発明の実施の形態の第二例の集合住宅の一つ
の住戸の間取りを示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態の第三例の集合住宅の一つ
の住戸の間取りを示す平面図である。
【図4】本発明の実施の形態の第四例の集合住宅の一つ
の住戸の間取りを示す平面図である。
【図5】従来の集合住宅の一つの住戸の間取りを示す平
面図である。
【図6】従来の集合住宅の一つの住戸の間取りを示す平
面図である。
【符号の説明】
2 主採光面(一つの採光面) 4 リビング・ダイニング(居間兼食堂、住室) 5 副採光面 6 玄関 7 廊下 8 洋室(住室) 9 洋室(住室) 10 和室(住室) 11 トイレ 13 キッチン 14 洗面室 15 バスルーム 16 外部廊下(共同通路) 17 洋室(住室) 22 住戸 23 住戸 24 住戸 26 住戸

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の住戸からなる集合住宅において、 上記住戸の一つの採光面側に面する部分に少なくとも三
    つの室が並列に設けられていることを特徴とする集合住
    宅。
  2. 【請求項2】 上記住戸の一つの採光面の反対側の壁面
    に面する部分に、キッチン、バスルーム、トイレ、洗面
    室等の給排水衛生設備を有するスペースが集中して設け
    られていることを特徴とする請求項1記載の集合住宅。
  3. 【請求項3】 上記住戸の一つの採光面の反対側の壁面
    に玄関が設けられるとともに、玄関の外側に共同通路が
    設けられ、かつ上記住戸の上記玄関が設けられた壁面に
    面する部分が窓を設ける必要のないスペースで占められ
    ていることを特徴とする請求項1または2記載の集合住
    宅。
  4. 【請求項4】 上記住戸の一つ採光面側に並列に設けら
    れた少なくとも三つの室のうちの左右両端の室を除く中
    央部分の室が居間とされていることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の集合住宅。
  5. 【請求項5】 構造が壁式ラーメン構造となっているこ
    とを特徴とする請求項1、2、3または4記載の集合住
    宅。
  6. 【請求項6】 上記住戸の上記採光面に沿った桁行き方
    向の幅(A)に対する上記採光面に直交する梁間方向の
    幅(B)の比(B/A)が1.4以下となっていること
    を特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の集合
    住宅。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007217920A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Toshi Jutaku Kaihatsu:Kk 集合住宅
JP2020084624A (ja) * 2018-11-28 2020-06-04 三井住友建設株式会社 集合住宅

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