JPH09158437A - 出隅の処理方法 - Google Patents
出隅の処理方法Info
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- JPH09158437A JPH09158437A JP7345124A JP34512495A JPH09158437A JP H09158437 A JPH09158437 A JP H09158437A JP 7345124 A JP7345124 A JP 7345124A JP 34512495 A JP34512495 A JP 34512495A JP H09158437 A JPH09158437 A JP H09158437A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 建築仕上げにおける乾式表装材を用いた仕上
げにおいて、出隅部の納まりを良くし、美しい仕上げ、
工程の簡略化を可能とする。 【構成】 主要構成要素として、化粧材部と基材部を有
する表装材を、出隅部分に張り付けるに当り、出隅線部
分に当る表装材端面を、表面側が広くなるようおおよそ
45度の角度に切り取り、かつ表面側端部を0.5〜2
mm分の化粧材厚みが露出するよう、表面側からみて直
線となるように削り取ったものとすること。および、こ
のように前処理された表装材を用いて出隅部分に貼り付
け、出隅線を面取りして仕上げる出隅の処理方法。 【効果】 出隅部分専用の役物が不要となる。出隅線に
対する表装材の位置決めが容易になり、出隅の納まりが
容易になる。出隅に張り付けた表装材端面から食み出た
接着剤が拡がることなく、周囲を汚すこともなく、美し
く仕上げることができる。
げにおいて、出隅部の納まりを良くし、美しい仕上げ、
工程の簡略化を可能とする。 【構成】 主要構成要素として、化粧材部と基材部を有
する表装材を、出隅部分に張り付けるに当り、出隅線部
分に当る表装材端面を、表面側が広くなるようおおよそ
45度の角度に切り取り、かつ表面側端部を0.5〜2
mm分の化粧材厚みが露出するよう、表面側からみて直
線となるように削り取ったものとすること。および、こ
のように前処理された表装材を用いて出隅部分に貼り付
け、出隅線を面取りして仕上げる出隅の処理方法。 【効果】 出隅部分専用の役物が不要となる。出隅線に
対する表装材の位置決めが容易になり、出隅の納まりが
容易になる。出隅に張り付けた表装材端面から食み出た
接着剤が拡がることなく、周囲を汚すこともなく、美し
く仕上げることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物の内外壁表
面,構築物表面へ適用される表装材を利用した仕上げの
うち出隅の処理方法に関するものであり、その利用分野
は建築分野である。
面,構築物表面へ適用される表装材を利用した仕上げの
うち出隅の処理方法に関するものであり、その利用分野
は建築分野である。
【0002】
【従来の技術】従来、シート状の表装材としては、建築
物の内装用壁紙があったが、一般に、薄肉であり、かつ
柔軟性の高い素材によっていたため、出隅部においても
入隅部においても追従でき問題が発生することはなかっ
た。
物の内装用壁紙があったが、一般に、薄肉であり、かつ
柔軟性の高い素材によっていたため、出隅部においても
入隅部においても追従でき問題が発生することはなかっ
た。
【0003】一方、本願出願人は、先に建築物の外壁表
面に適用可能な表装材を提案(特開平4−85447号
等)したが、表面に模様を形成する化粧材の種類あるい
は厚みによっては、出隅,入隅部分にヒビ割れあるいは
シワを生じ、きれいな仕上がりとはならなかった。ま
た、この問題を避ける為に、出隅線,入隅線にわざと目
地を請けることもあった。
面に適用可能な表装材を提案(特開平4−85447号
等)したが、表面に模様を形成する化粧材の種類あるい
は厚みによっては、出隅,入隅部分にヒビ割れあるいは
シワを生じ、きれいな仕上がりとはならなかった。ま
た、この問題を避ける為に、出隅線,入隅線にわざと目
地を請けることもあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、シート全
体として可撓性を有していても、角張った出隅部分,入
隅部分に折り曲げて張り付けた時に、ヒビ割れの生じる
表装材について、出隅の処理方法を提案するものであ
る。
体として可撓性を有していても、角張った出隅部分,入
隅部分に折り曲げて張り付けた時に、ヒビ割れの生じる
表装材について、出隅の処理方法を提案するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明では、前記課題
を解決するために、出隅部分へ表装材を張り付けるに当
って、出隅線の両側にそれぞれの表装材を用い、突き合
せ部分を出隅の角度に合せて切り取ることは勿論である
が、表装材の突き合せによって新たに形成される出隅線
部分の表装材端部を、更に巾0.5〜2.0mm分化粧
材厚みが露出するように削り取っておき、この加工され
た表装材を接着剤を用いて張り付け、接着剤の硬化後に
出隅線部分に食み出た接着剤を含めて、出隅線を面取り
して仕上げるものである。
を解決するために、出隅部分へ表装材を張り付けるに当
って、出隅線の両側にそれぞれの表装材を用い、突き合
せ部分を出隅の角度に合せて切り取ることは勿論である
が、表装材の突き合せによって新たに形成される出隅線
部分の表装材端部を、更に巾0.5〜2.0mm分化粧
材厚みが露出するように削り取っておき、この加工され
た表装材を接着剤を用いて張り付け、接着剤の硬化後に
出隅線部分に食み出た接着剤を含めて、出隅線を面取り
して仕上げるものである。
【0006】また、別の発明において提案した角部用の
角張部材を、出隅部分に予め張っておき、この発明の方
法を引き続き行うことも可能である。ここでいう角張部
材とは、表装材の構成要素である基材部のみを主要構成
要素とするロール状あるいは定尺の帯状にした部材であ
る。
角張部材を、出隅部分に予め張っておき、この発明の方
法を引き続き行うことも可能である。ここでいう角張部
材とは、表装材の構成要素である基材部のみを主要構成
要素とするロール状あるいは定尺の帯状にした部材であ
る。
【0007】この発明の請求項3では、上記発明の実施
に用いる表装材を要旨としている。即ち、可撓性を有
し、厚さ1〜10mmにあり、主要構成要素として化粧
材部と基材部を有する矩形の表装材において、その一辺
端部が表面より見て切断面が隠れるようにおおよそ45
度の角度に切断され、かつ表面側より厚み方向直角に
0.5〜2.0mmの化粧材部削り取り面を有したもの
である。
に用いる表装材を要旨としている。即ち、可撓性を有
し、厚さ1〜10mmにあり、主要構成要素として化粧
材部と基材部を有する矩形の表装材において、その一辺
端部が表面より見て切断面が隠れるようにおおよそ45
度の角度に切断され、かつ表面側より厚み方向直角に
0.5〜2.0mmの化粧材部削り取り面を有したもの
である。
【0008】以下、図面とともにこの発明の出隅の処理
方法を説明する。
方法を説明する。
【0009】図1は、この発明の処理手順を示す断面図
による線図である。図1の(イ)は、建築物等の躯体1
に対して張り付ける予定の表装材2を割り付けの計画に
従い切断し、この時端面を出隅角度の半分の角度で切り
取り、更に端から数mm表装材の面方向と直角に削り切
って、化粧材部の表面側端面が巾0.5〜2.0mm露
出するようにした状態の断面図である。表装材2は化粧
材部4と基材部5を主たる構成要素としている。端面の
切り取りにおいて切り取り量が小さい時には、切断でな
く削除,研磨により切り取りと同一の結果とすることも
できる。
による線図である。図1の(イ)は、建築物等の躯体1
に対して張り付ける予定の表装材2を割り付けの計画に
従い切断し、この時端面を出隅角度の半分の角度で切り
取り、更に端から数mm表装材の面方向と直角に削り切
って、化粧材部の表面側端面が巾0.5〜2.0mm露
出するようにした状態の断面図である。表装材2は化粧
材部4と基材部5を主たる構成要素としている。端面の
切り取りにおいて切り取り量が小さい時には、切断でな
く削除,研磨により切り取りと同一の結果とすることも
できる。
【0010】図1の(ロ)は、出隅の一側面に対して、
表装材2aを接着剤3を用いて張り付けた状態の断面図
である。この時、表装材2aの躯体側端面は躯体の出隅
線に合せて張り付けられる。
表装材2aを接着剤3を用いて張り付けた状態の断面図
である。この時、表装材2aの躯体側端面は躯体の出隅
線に合せて張り付けられる。
【0011】図1の(ハ)は、残った側の出隅部分にも
う1枚の表装材2bを表装材2bの裏面および端面に接
着剤を塗って張り付けた状態の断面図である。この時、
2枚の表装材の端面同士を突き合せた時に食み出ること
がある接着剤は、出隅角度とほぼ補角になった表装材に
より形成される出隅V溝に食み出すこととなる。
う1枚の表装材2bを表装材2bの裏面および端面に接
着剤を塗って張り付けた状態の断面図である。この時、
2枚の表装材の端面同士を突き合せた時に食み出ること
がある接着剤は、出隅角度とほぼ補角になった表装材に
より形成される出隅V溝に食み出すこととなる。
【0012】図1の(ニ)は、出隅両側面の表装材を張
り付け、接着剤が硬化した後、表装材の出隅線部分で食
み出た硬化剤を含めて出隅線を面取りして仕上げた状態
の断面図である。尚、図1の(イ)では、表装材が化粧
材部4および基材部5から成っていることを示してい
る。また、図面では接着剤の厚みが大きく描かれている
が、実際は必要最低限の量で良く、接着剤の厚みが表面
側から見て目立つことはない。更に、図面1では表装材
の表面を平坦に描いたものとなってているが、凹凸が有
ってもこの発明では利用可能となる。
り付け、接着剤が硬化した後、表装材の出隅線部分で食
み出た硬化剤を含めて出隅線を面取りして仕上げた状態
の断面図である。尚、図1の(イ)では、表装材が化粧
材部4および基材部5から成っていることを示してい
る。また、図面では接着剤の厚みが大きく描かれている
が、実際は必要最低限の量で良く、接着剤の厚みが表面
側から見て目立つことはない。更に、図面1では表装材
の表面を平坦に描いたものとなってているが、凹凸が有
ってもこの発明では利用可能となる。
【0013】次に、図2は表装材を出隅部分に張り付け
る前に、出隅部分に防水性の向上および表装材との接着
を良くする為の角張部材6を用いた時の、処理手順の工
程を示す断面図による組図である。
る前に、出隅部分に防水性の向上および表装材との接着
を良くする為の角張部材6を用いた時の、処理手順の工
程を示す断面図による組図である。
【0014】図2の(イ)では、建築物等の躯体1の出
隅部分に対して、角張部材6を接着剤(図示せず)を用
いて張り付けた状態の出隅部分の断面図である。図2の
(ロ)は、角張部材の上を含めて、出隅部分の両側面へ
表装材を、表装材の躯体側突き合せ線が躯体の出隅線に
合致するように張り付けたものとなっている。図2の
(ハ)は、端部の突き合せ部分の表装材による出隅線を
面取りして仕上げた状態の断面図である。面取りでは、
図2の(ロ)の断面図に表われる表装材による出隅線の
V溝に食み出た接着剤を含めて削り取ることとなる。
隅部分に対して、角張部材6を接着剤(図示せず)を用
いて張り付けた状態の出隅部分の断面図である。図2の
(ロ)は、角張部材の上を含めて、出隅部分の両側面へ
表装材を、表装材の躯体側突き合せ線が躯体の出隅線に
合致するように張り付けたものとなっている。図2の
(ハ)は、端部の突き合せ部分の表装材による出隅線を
面取りして仕上げた状態の断面図である。面取りでは、
図2の(ロ)の断面図に表われる表装材による出隅線の
V溝に食み出た接着剤を含めて削り取ることとなる。
【0015】図3は、この発明における出隅部分張り付
け用の表装材の例を外観斜視図により表している。図
中、一部分を拡大し、斜視方向を変えて表している。図
4は、図3のA−A線断面図を表している。
け用の表装材の例を外観斜視図により表している。図
中、一部分を拡大し、斜視方向を変えて表している。図
4は、図3のA−A線断面図を表している。
【0016】表装材における基材部又は、副資材として
の角張部材の素材には、不織布,ガラスクロス,セラミ
ックペーパー,合成紙等がある。これらの素材に対し
て、樹脂補強あるいは目止め処理を行うこともある。角
張部材として用いる時は、巾20〜200mmのロール
状もしくは定尺の帯状にして使用する。化粧材部4は、
天然石やその砕石,着色骨材,着色プラスチック粒,プ
ラスチック砕粒を、合成樹脂エマルション,溶剤型合成
樹脂,ホットメルト樹脂等により成形したもの、あるい
は建築用吹付材を用いた塗装塗膜により化粧材部とする
ことができる。
の角張部材の素材には、不織布,ガラスクロス,セラミ
ックペーパー,合成紙等がある。これらの素材に対し
て、樹脂補強あるいは目止め処理を行うこともある。角
張部材として用いる時は、巾20〜200mmのロール
状もしくは定尺の帯状にして使用する。化粧材部4は、
天然石やその砕石,着色骨材,着色プラスチック粒,プ
ラスチック砕粒を、合成樹脂エマルション,溶剤型合成
樹脂,ホットメルト樹脂等により成形したもの、あるい
は建築用吹付材を用いた塗装塗膜により化粧材部とする
ことができる。
【0017】基材部上への化粧材部が複合化について
は、張り合わせ、あるいは塗装によってなすことができ
る。
は、張り合わせ、あるいは塗装によってなすことができ
る。
【0018】表装材ないし角張部材を壁面等に接着させ
る接着剤には、合成ゴム系,酢酸ビニル系,ポリマーセ
メント系,アクリルゴム系など各種の接着剤が使用でき
る。表装材表面および角張部材裏面に粘着剤加工がなさ
れ、かつ雨掛かりがない場合においては、表装材裏面お
よび角張部材裏面への接着剤塗布を省くことができる。
る接着剤には、合成ゴム系,酢酸ビニル系,ポリマーセ
メント系,アクリルゴム系など各種の接着剤が使用でき
る。表装材表面および角張部材裏面に粘着剤加工がなさ
れ、かつ雨掛かりがない場合においては、表装材裏面お
よび角張部材裏面への接着剤塗布を省くことができる。
【0019】
【実施例】実施例では、下記説明の表装材を製作して施
工テストを実施した。出隅の処理方法の形としては、図
2の方法に倣った。表装材の基材部5は、ポリエステル
製不織布の両面に濃灰色のアクリル樹脂ペイントをナイ
フコーターによりコーティングしたシートを用いた。化
粧材部が4は、基材部5の片側表面に、下記表1中の実
施配合1による塗料を吹付により塗装し、硬化後には表
面を研磨して形成させた。
工テストを実施した。出隅の処理方法の形としては、図
2の方法に倣った。表装材の基材部5は、ポリエステル
製不織布の両面に濃灰色のアクリル樹脂ペイントをナイ
フコーターによりコーティングしたシートを用いた。化
粧材部が4は、基材部5の片側表面に、下記表1中の実
施配合1による塗料を吹付により塗装し、硬化後には表
面を研磨して形成させた。
【0020】
【表1】 実施配合1 アクリル系合成樹脂エマルション(N.V=50%) 25重量部 着色細骨材(茶色:白色=5:55) 60重量部 増粘剤等の添加剤 5重量部 水 10重量部 ───────────────────────────────── 計 100重量部
【0021】尚、表装材の化粧材部寸法は40cm×6
0cmとした。表装材の基材部の隣接2辺には巾5cm
の目地兼重ね代部分を化粧材部面積より余分に設けてい
る。このような構成による表装材を1辺1.8mの角柱
状に組み立てたコンパネ下地に対して、この発明の方法
により張り付け、施工性や納まりを確認した。表装材の
加工等にはカッターナイフ(tajama製)および砥
石#100を用いた。また、角張部材6には巾15mm
のロール状のものを使用した。施工時の接着剤として
は、下記表2の実施配合2に示す、ポリマーセメントを
用いた。
0cmとした。表装材の基材部の隣接2辺には巾5cm
の目地兼重ね代部分を化粧材部面積より余分に設けてい
る。このような構成による表装材を1辺1.8mの角柱
状に組み立てたコンパネ下地に対して、この発明の方法
により張り付け、施工性や納まりを確認した。表装材の
加工等にはカッターナイフ(tajama製)および砥
石#100を用いた。また、角張部材6には巾15mm
のロール状のものを使用した。施工時の接着剤として
は、下記表2の実施配合2に示す、ポリマーセメントを
用いた。
【0022】
【表2】 実施配合2 ポルトランドセメント 20重量部 鉱物繊維 2重量部 硅砂 50重量部 アクリル系合成樹脂エマルション(N.V=50%) 15重量部 水 13重量部 ───────────────────────────────── 計 100重量部
【0023】施工に当り、最初に割り付けを行い、角部
に張り付けることになる表装材の寸法を求めた。この出
隅に張り付けることになる表装材は、躯体側の裏面の寸
法において割り付けの長さを得られるようにし、表面側
が広くなるように出隅端面を45度の角度にて切り取っ
た。更に、斜めに切り取った端面を図4の右端形状とな
るように削り取った。
に張り付けることになる表装材の寸法を求めた。この出
隅に張り付けることになる表装材は、躯体側の裏面の寸
法において割り付けの長さを得られるようにし、表面側
が広くなるように出隅端面を45度の角度にて切り取っ
た。更に、斜めに切り取った端面を図4の右端形状とな
るように削り取った。
【0024】実際の張り付けは、角柱形状の下地の角
に、表装材の基材部と同じ素材からなる巾10cmロー
ル巻きとなった角張部材を先に張り付けた後、表装材を
地面に近い部分から、かつ出隅相当となる角部から順に
張り付けた。角部では後に張る表装材の端面にも、表装
材の端面相互間に隙間が生じないように、あるいは浮き
が生じないように接着剤を塗り付け張り合せた。角部の
両側2枚の表装材により形成される出隅線には、端面を
削り取った表装材によるほぼ直角の溝が表われ、接着剤
の食み出しも所々にあった。接着剤が硬化後、この食み
出た接着剤を含めて出隅部分を面取りして仕上げた。施
工テストの結果は、出隅部分においても端面から食み出
た接着剤が拡がることもなく、表装材表面を汚してしま
うこともなかった。また、出隅部分においても基材が浮
くことがなく、きれいな納まりとなった。
に、表装材の基材部と同じ素材からなる巾10cmロー
ル巻きとなった角張部材を先に張り付けた後、表装材を
地面に近い部分から、かつ出隅相当となる角部から順に
張り付けた。角部では後に張る表装材の端面にも、表装
材の端面相互間に隙間が生じないように、あるいは浮き
が生じないように接着剤を塗り付け張り合せた。角部の
両側2枚の表装材により形成される出隅線には、端面を
削り取った表装材によるほぼ直角の溝が表われ、接着剤
の食み出しも所々にあった。接着剤が硬化後、この食み
出た接着剤を含めて出隅部分を面取りして仕上げた。施
工テストの結果は、出隅部分においても端面から食み出
た接着剤が拡がることもなく、表装材表面を汚してしま
うこともなかった。また、出隅部分においても基材が浮
くことがなく、きれいな納まりとなった。
【0025】実施例2では、先の実施例に用いた表装材
と接着剤により、出隅の仕上げを行った。この例では角
張部材を用いず、表装材の張り付け後には、アクリルシ
リコン樹脂を主成分とするクリヤーの仕上げ塗料を塗装
した。この場合は、角張部材による僅かの膨らみもな
く、目地がまっすぐ通った、艶のある仕上がりが得られ
た。
と接着剤により、出隅の仕上げを行った。この例では角
張部材を用いず、表装材の張り付け後には、アクリルシ
リコン樹脂を主成分とするクリヤーの仕上げ塗料を塗装
した。この場合は、角張部材による僅かの膨らみもな
く、目地がまっすぐ通った、艶のある仕上がりが得られ
た。
【0026】実施例3では、表装材の製作において、先
の実施例において表面研磨したものを研磨せず、凹凸の
あるまま、実施例2にあるクリヤー仕上げ塗料を塗装し
て表装材とした。この表装材を角柱形状の下地の角に、
地面に近い部分から、かつ出隅相当となる角部から順に
張り付けた。角部に張り付けることになる表装材は、張
り付ける前に先の実施例と同じように、割り付けに従
い、表装材裏面側において割り付け長さが得られるよう
にし、表面側が広くなるように出隅端面を45度の角度
にて切り取り、更に斜めに切り取った端面を図4の右端
形状となるように削り取った。
の実施例において表面研磨したものを研磨せず、凹凸の
あるまま、実施例2にあるクリヤー仕上げ塗料を塗装し
て表装材とした。この表装材を角柱形状の下地の角に、
地面に近い部分から、かつ出隅相当となる角部から順に
張り付けた。角部に張り付けることになる表装材は、張
り付ける前に先の実施例と同じように、割り付けに従
い、表装材裏面側において割り付け長さが得られるよう
にし、表面側が広くなるように出隅端面を45度の角度
にて切り取り、更に斜めに切り取った端面を図4の右端
形状となるように削り取った。
【0027】角部の張り付けでは、一側面を先に張り付
け、残りの一側面用の表装材を張り付ける時には、表装
材の角部端面にも接着剤を塗り付けてから、隙間,浮き
が生じないように張り付けた。接着剤の硬化後には、角
部の両側2枚の表装材により形成される出隅線を面取り
して仕上げた。この例の場合も、出隅部分の端面から食
み出た接着剤が拡がることもなく、表装材表面を汚して
しまうこともなかった。また、出隅部分においても基材
が浮くこともなく、きれいな納まりとなった。更に、こ
の表面に凹凸のある表装材を用いる場合には、角部に張
り付ける表装材の突き合せ端面に化粧材部表面側から見
た時に、(裏面側から見ても同じ)直線が表われるの
で、斜めに切っただけに比べ出隅線の直線が得られ易く
なる。
け、残りの一側面用の表装材を張り付ける時には、表装
材の角部端面にも接着剤を塗り付けてから、隙間,浮き
が生じないように張り付けた。接着剤の硬化後には、角
部の両側2枚の表装材により形成される出隅線を面取り
して仕上げた。この例の場合も、出隅部分の端面から食
み出た接着剤が拡がることもなく、表装材表面を汚して
しまうこともなかった。また、出隅部分においても基材
が浮くこともなく、きれいな納まりとなった。更に、こ
の表面に凹凸のある表装材を用いる場合には、角部に張
り付ける表装材の突き合せ端面に化粧材部表面側から見
た時に、(裏面側から見ても同じ)直線が表われるの
で、斜めに切っただけに比べ出隅線の直線が得られ易く
なる。
【0028】
【発明の効果】この発明の方法により、表装材を出隅部
分に適用することにより、納まりのよい仕上げが可能と
なる。即ち、出隅角度に合せてその半分の角度に端部を
削った表装材を、単に突き合せて張り付けた時には、端
面から食み出た接着剤が表装材表面にまで拡がって周り
を汚すのを防ぐことが可能となった。また、表面に凹凸
のある表装材を用いて角部を仕上げる際も、表装材の端
面は表面側から見て直線となるので、出隅線に対する表
装材の位置決めも容易なものとなった。更に、予め角張
部材を出隅部分に張り付けておけば、防水性および外部
応力について更に向上したものとなる。
分に適用することにより、納まりのよい仕上げが可能と
なる。即ち、出隅角度に合せてその半分の角度に端部を
削った表装材を、単に突き合せて張り付けた時には、端
面から食み出た接着剤が表装材表面にまで拡がって周り
を汚すのを防ぐことが可能となった。また、表面に凹凸
のある表装材を用いて角部を仕上げる際も、表装材の端
面は表面側から見て直線となるので、出隅線に対する表
装材の位置決めも容易なものとなった。更に、予め角張
部材を出隅部分に張り付けておけば、防水性および外部
応力について更に向上したものとなる。
【0027】また、この発明の出隅の処理方法は、表装
材に関するものであるが、従来のタイル張り施工時にお
いては、役物と呼ばれる特別のタイルを必要としたのに
対し、この方法を用いることにより、表装材を多品種と
する必要がなくなる。
材に関するものであるが、従来のタイル張り施工時にお
いては、役物と呼ばれる特別のタイルを必要としたのに
対し、この方法を用いることにより、表装材を多品種と
する必要がなくなる。
【図1】 この発明の出隅の処理方法により、仕上げる
際の工程を出隅部分の横断面図により示した組図であ
る。(イ)は出隅線に合せて、表装材の端部を加工した
状態を示している。(ロ)は、出隅の片側面に表装材の
1枚を張り付けた状態を示している。(ハ)は、残りの
側面に対して表装材を張り付けた状態を示している。
(ニ)は、出隅線部の表装材によるV字状溝を含めて削
り取った状態を示している。
際の工程を出隅部分の横断面図により示した組図であ
る。(イ)は出隅線に合せて、表装材の端部を加工した
状態を示している。(ロ)は、出隅の片側面に表装材の
1枚を張り付けた状態を示している。(ハ)は、残りの
側面に対して表装材を張り付けた状態を示している。
(ニ)は、出隅線部の表装材によるV字状溝を含めて削
り取った状態を示している。
【図2】 この発明において、角部に角張部材を先に用
いた時の、仕上げ工程を出隅部分の横断面図により示し
た組図である。(イ)は、角張部材を張り付け、角部両
側の表装材を準備した状態である。(ロ)は、出隅両側
の表装材を出隅線において突き付けとなる形により張り
付けた状態である。(ハ)は、出隅線部の表装材を面取
りした状態である。
いた時の、仕上げ工程を出隅部分の横断面図により示し
た組図である。(イ)は、角張部材を張り付け、角部両
側の表装材を準備した状態である。(ロ)は、出隅両側
の表装材を出隅線において突き付けとなる形により張り
付けた状態である。(ハ)は、出隅線部の表装材を面取
りした状態である。
【図3】 出隅部分張り付け用の表装材の例を示す外観
斜視図である。
斜視図である。
【図4】 図3のA−A線断面図である。
1 躯体 2 表装材 3 接着剤 4 化粧材部 5 基材部 6 角張部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年2月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】表装材ないし角張部材を壁面等に接着させ
る接着剤には、合成ゴム系,酢酸ビニル系,ポリマーセ
メント系,アクリルゴム系など各種の接着剤が使用でき
る。表装材裏面および角張部材裏面に粘着剤加工がなさ
れ、かつ雨掛かりがない場合においては、表装材裏面お
よび角張部材裏面への接着剤塗布を省くことができる。
る接着剤には、合成ゴム系,酢酸ビニル系,ポリマーセ
メント系,アクリルゴム系など各種の接着剤が使用でき
る。表装材裏面および角張部材裏面に粘着剤加工がなさ
れ、かつ雨掛かりがない場合においては、表装材裏面お
よび角張部材裏面への接着剤塗布を省くことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 可撓性を有し、厚さ1〜10mmにあ
り、主要構成要素として化粧材部と基材部を有する表装
材を用いて、建築物,構築物の表面を仕上げるに際し、
出隅部分を構成する二つの面に張り付ける2枚の表装材
のそれぞれを、前もって出隅線の躯体側端面をテーパを
持って切り取り、2枚を突き合せた時に出隅に沿うよう
にし、かつ切り取った表装材の表面側端部を巾0.5〜
2.0mm分化粧材厚みが露出するように削り取ってお
き、出隅線に合せて2枚の表装材を接着剤を利用して張
り付け、接着剤硬化後に出隅端部に食み出た接着剤を含
めて出隅線を面取りして仕上げることを特徴とする出隅
の処理方法。 - 【請求項2】 出隅部分を構成する二つの面のそれぞれ
に表装材を張り付ける前に出隅部分に対して表装材の主
要構成要素である基材部のみを主要構成要素とするロー
ル状あるいは定尺の帯状にした角張部材を、予め出隅線
が帯中央に来るように張り付けた後、特許請求項1記載
の方法により表装材を張り付けていくことを特徴とする
出隅の処理方法。 - 【請求項3】 可撓性を有し、厚さ1〜10mmにあ
り、主要構成要素として化粧材部と基材部を有する矩形
の表装材において、その一辺端部が表面より見て切断面
が隠れるようにおおよそ45度の角度に切断され、かつ
表面側の厚み方向直角に0.5〜2.0mmの化粧材部
削り取り面を有したことを特徴とする出隅部分張り付け
用の表装材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7345124A JPH09158437A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 出隅の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7345124A JPH09158437A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 出隅の処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09158437A true JPH09158437A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18374452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7345124A Pending JPH09158437A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 出隅の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09158437A (ja) |
-
1995
- 1995-12-06 JP JP7345124A patent/JPH09158437A/ja active Pending
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