JPH09158046A - セルロース系繊維布帛の加工方法 - Google Patents

セルロース系繊維布帛の加工方法

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Publication number
JPH09158046A
JPH09158046A JP7325403A JP32540395A JPH09158046A JP H09158046 A JPH09158046 A JP H09158046A JP 7325403 A JP7325403 A JP 7325403A JP 32540395 A JP32540395 A JP 32540395A JP H09158046 A JPH09158046 A JP H09158046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
irritation
cellulosic fiber
present
fluff
Prior art date
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Pending
Application number
JP7325403A
Other languages
English (en)
Inventor
Yumiko Manabe
由美子 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
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Publication of JPH09158046A publication Critical patent/JPH09158046A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 着用者への物理的刺激と化学的刺激を減少さ
せたセルロース系繊維布帛の製造方法を提供する。 【解決手段】 セルロース系繊維布帛にセルロース分解
酵素処理を行うことにより表面毛羽を除去し,しかる後
に皮膚に対して低刺激性または親和性のよい天然化合物
を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,着用者への物理的
刺激と化学的刺激を減少させたセルロース系繊維布帛を
得るための加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近,アトピー性皮膚炎やアレルギー体
質の人が増加しているが,このような症状をもつ人達に
とって,身の回りのアレルギーの原因物質を取り除くこ
とは勿論,かゆみ等を引き起こす刺激物質を取り除くこ
とも必要であることが知られている。これに対し衣料関
係では,繊維の中で最も低刺激性である綿繊維を使用す
ることが推奨されているが,それ以上の対策はほとんど
とられていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような中にあっ
て,肌に優しいヒアルロン酸,キトサン,コラーゲン,
スクワラン等の天然化合物を繊維に付着せしめることに
より,肌への刺激をやわらげる方法(特開平7−420
73号,特開平7−102480号)等も提案されては
いるが,これだけでは根本的な解決に至っていないのが
実情である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は,このような現
状に鑑みて行われたもので,肌への刺激を極力減少させ
たセルロース系繊維布帛を得るための加工方法を提供す
ることを目的とするものである。すなわち,本発明は,
セルロース系繊維布帛にセルロース分解酵素処理を行う
ことにより表面毛羽を除去し,しかる後に皮膚に対して
低刺激性または親和性のよい天然化合物を付着せしめる
ことを特徴とするセルロース系繊維布帛の加工方法を要
旨とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下,本発明を詳細に説明する。
本発明で用いるセルロース系繊維布帛とは,綿,麻等の
天然セルロース繊維,レーヨン,ポリノジック等の再生
セルロース繊維よりなる織物,編物,不織布等を主とし
ていうが,羊,らくだ,山羊,うさぎ等の獣毛系繊維,
絹繊維等のタンパク質繊維や,ポリエステル繊維,ポリ
アミド繊維,アクリル繊維,ビニロン繊維等の合成繊維
が混紡,混繊,交撚,交織等の形で混用されていてもよ
い。合成繊維を混用する場合,皮膚への刺激が強くなる
のを防ぐため,混用率は50%以下であることが好まし
い。
【0006】本発明では,まず,通常の糊抜き,精練,
漂白等の工程を経た上述のセルロース系繊維布帛にセル
ロース分解酵素処理を行うことにより繊維表面の毛羽を
除去する。このとき用いるセルロース分解酵素として
は,セルラーゼ系酵素,微生物セルラーゼまたはこれら
の複合体を挙げることができる。このときの酵素処理方
法としては,通常,公知のいかなる方法で行ってもよい
が,生産効率上,コールドバッチ法,浸漬法等が望まし
い。
【0007】酵素処理を行った後,本発明では,低刺激
性または親和性のよい天然化合物を付着せめる。このと
き用いる天然化合物としては,皮膚に対して低刺激性あ
るいは親和性のあるものであれば,動物性,植物性な
ど,特に種類は問わないが,漢方薬の原料であるシソ,
甘草,よもぎ,ひのき,紫根,アロエ,丁子,どくだみ
等の抽出液や,化粧品の保湿剤として用いられるヒアル
ロン酸,スクワラン,コラーゲン,プラセンタエキスの
ような皮膚に対して有益なものが特に望ましい。また,
このとき,同時にアミノ酸,脂肪酸,ショ糖エステル等
の天然柔軟剤を併用しても構わない。天然化合物の付与
方法としては,パディング法,吸尽法等,公知のいかな
る方法で行ってもよい。
【0008】天然化合物の付与後,乾燥し,必要な場合
は熱処理を行う。乾燥は,80〜180℃で行い,乾燥
後,必要な場合は110〜180℃で数分間の熱処理を
行う。熱処理は,110℃以下では十分に反応せず,1
80℃以上では,繊維の硬化,黄変の原因となるため好
ましくない。本発明は,以上の構成よりなるものであ
る。
【0009】
【作用】本発明のごとく,セルロース系繊維布帛にセル
ロース分解酵素処理を行うと,表面の毛羽が酵素の作用
によって分解除去され,毛羽による肌への物理的な刺激
を減少することができ,このような状態で肌に対して低
刺激性または親和性のよい天然化合物を付着せしめる
と,肌への化学的な刺激を減少することができるように
なり,物理的,化学的な両面から肌に優しいセルロース
系繊維布帛を得ることができるようになる。
【0010】
【実施例】次に,本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが,実施例における布帛の性能の測定評価
は,下記の方法により行った。 (1)風 合 ハンドリングにより,相対的に次の4段階の評価を行っ
た。 ◎ 良 好 ○ やや良好 △ 普 通
× 不 良
【0011】(2)刺激性 パッチテストのクローズ法により,直径1.5cmの布帛を
左上腕内側に絆創膏で貼付して48時間後に取り除き,
その表面を肉眼とマイクロスコープにより観察し,相対
的に次の4段階の評価を行った。 ◎ : 変化なし。 ○ : マイクロスコープで見て皮溝の変化が確認でき
る。 △ : マイクロスコープで見て紅斑の発生が確認でき
る。 × : 肉眼で紅斑の発生が確認できる。
【0012】実施例1 通常の方法で染色整理仕上げされた綿100%の織物
(経60s,緯60s,経糸密度140本/インチ,緯
糸密度80本/インチ)を用意し,これを下記処方1の
処理液に45℃で60分間浸漬,攪拌して酵素処理を行
い110℃で2分間乾燥後,処方2の処理液を含浸し,
ピックアップ80%でパッド後,110℃で2分間乾燥
して本発明の加工布を得た。
【0013】処方1 セルクラスト 1.5L 2%o.w.f. (ノボルディスクバイオインダストリー株式会社製,セ
ルラーゼ) 酢 酸(99%) 1g/リットル 酢酸ナトリウム(3水和物) 2g/リットル 処方2 シソ抽出液(100%) 30g/リットル
【0014】本発明との比較のため,本実施例において
処方1による処理工程を省く他は,本実施例とまったく
同一の方法により比較用の加工布(比較例1)を得た。
また本発明との比較のため,本実施例において処方2に
よる処理工程を省く他は,本実施例とまったく同一の方
法により比較用の加工布(比較例2)を得た。参考まで
に,本実施例において未加工布(比較例3)を採取し,
本発明との比較に供した。
【0015】本発明および比較用の布帛の性能を測定,
評価し,その結果を合わせて表1に示した。
【0016】
【表1】
【0017】表1より明らかなごとく,本発明の加工布
は,風合が非常に良好で,しかも刺激性がほとんどな
く,肌に優しい加工布であった。
【0018】実施例2 上記の実施例1において,綿100%の織物に代えて綿
70%/ポリエステル30%の混紡糸40/−使いの編
物スムースを用い,処方2に代えて処方3を用いる他
は,実施例1とまったく同一の方法により本発明の加工
布を得た。 処方3 甘草抽出液(100%) 30g/リットル
【0019】本発明との比較のため,本実施例2におい
て処方1による処理工程を省くほかは,本実施例とまっ
たく同一の方法により比較用の加工布(比較例4)を得
た。また,本発明との比較のため,本実施例において処
方3による処理工程を省く他は,本実施例とまったく同
一の方法により比較用の加工布(比較例5)を得た。参
考までに,本実施例において未加工布(比較例6)を採
取し,本発明との比較に供した。
【0020】本発明および比較用の布帛の性能を測定,
評価し,その結果を合わせて表2に示した。
【0021】
【表2】
【0022】表2より明らかなように,本発明の加工布
は,風合が非常に良好で,しかも刺激性がほとんどな
く,肌に優しい加工布であった。
【0023】
【発明の効果】本発明のごとく,酵素処理により繊維表
面の毛羽を除去し,仕上げ剤に低刺激性または親和性の
よい天然化合物を使用することによって,敏感肌やアレ
ルギー体質の人にも安心して着用することができる低刺
激性の風合の良好な繊維製品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 16/00 D06M 16/00 A

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース系繊維布帛にセルロース分解
    酵素処理を行うことにより表面毛羽を除去し,しかる後
    に皮膚に対して低刺激性または親和性のよい天然化合物
    を付着せしめることを特徴とするセルロース系繊維布帛
    の加工方法。
JP7325403A 1995-12-14 1995-12-14 セルロース系繊維布帛の加工方法 Pending JPH09158046A (ja)

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JP (1) JPH09158046A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008049309A1 (fr) * 2006-10-26 2008-05-02 Waiyeung Chan Procédé d'élimination des peluches de tissu et dispositif d'élimination des peluches de tissu utilisé par le procédé
CN103993488A (zh) * 2014-04-23 2014-08-20 江苏华艺服饰有限公司 一种环保印染方法

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WO2008049309A1 (fr) * 2006-10-26 2008-05-02 Waiyeung Chan Procédé d'élimination des peluches de tissu et dispositif d'élimination des peluches de tissu utilisé par le procédé
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