JPH09157945A - ポリプロピレン繊維、その製造方法及びそれを用いた不織布 - Google Patents
ポリプロピレン繊維、その製造方法及びそれを用いた不織布Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱ロール加工により広い加工温度幅において
高強力、風合い良好の不織布を容易に製造できる、熱ロ
ール加工に適したポリプロピレン繊維を提供すること。 【解決手段】 沸騰nーヘキサン抽出後の沸騰n−ヘプ
タン抽出物が1.5〜5重量%であり、かつ該抽出物が
140℃以上の融点ピークを有するポリプロピレン繊維
による。
高強力、風合い良好の不織布を容易に製造できる、熱ロ
ール加工に適したポリプロピレン繊維を提供すること。 【解決手段】 沸騰nーヘキサン抽出後の沸騰n−ヘプ
タン抽出物が1.5〜5重量%であり、かつ該抽出物が
140℃以上の融点ピークを有するポリプロピレン繊維
による。
Description
【0010】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン繊
維等に関する。さらに詳しくは、熱接着型ポリプロピレ
ン不織布の原料となる熱ロール加工適性の優れたポリプ
ロピレン繊維、その製造方法及びそれを用いた不織布に
関する。
維等に関する。さらに詳しくは、熱接着型ポリプロピレ
ン不織布の原料となる熱ロール加工適性の優れたポリプ
ロピレン繊維、その製造方法及びそれを用いた不織布に
関する。
【0011】
【従来の技術】ポリプロピレン繊維は、加圧熱ロールに
より繊維同士を熱圧着する、いわゆる熱ロール加工によ
り不織布に加工され、紙おむつ・生理用品等の衛生用品
の表面材として使用されている。従来より、衛生用品の
表面材は、強力があり、かつ柔軟な風合いを有する不織
布が要求されていたが、近年、表面材不織布の低目付化
に伴い、強力、風合いの要求もよりレベルの高いものと
なっている。熱ロール加工法により強力の高い不織布を
得るには、ポリプロピレン繊維間の融着結合を良好にす
る必要があるが、その為にはポリプロピレン繊維が融着
結合時に充分軟化する高い温度条件で不織布を製造しな
ければならない。しかしながら、高い温度で不織布を製
造すると、融着結合点以外のポリプロピレン繊維が熱の
影響を受けて不織布の風合い(柔軟性)が悪化する。こ
の現象は目付の低い不織布ほど顕著である。風合いの悪
化を防ぐため低いロール温度で加工すると、接着不良に
より不織布強力が不十分となり易い。したがって、少し
の加工温度の差で強力が弱くなったり、風合いが堅くな
ったりして、所望とする強力があり柔軟な風合いを有す
るポリプロピレン不織布を得る熱加工製造条件は非常に
狭いものであった。このため、柔らかくて強いポリプロ
ピレン不織布を得ることが可能な広い加工温度幅を有
し、熱ロール加工適性に優れたポリプロピレン繊維の開
発が待ち望まれていた。
より繊維同士を熱圧着する、いわゆる熱ロール加工によ
り不織布に加工され、紙おむつ・生理用品等の衛生用品
の表面材として使用されている。従来より、衛生用品の
表面材は、強力があり、かつ柔軟な風合いを有する不織
布が要求されていたが、近年、表面材不織布の低目付化
に伴い、強力、風合いの要求もよりレベルの高いものと
なっている。熱ロール加工法により強力の高い不織布を
得るには、ポリプロピレン繊維間の融着結合を良好にす
る必要があるが、その為にはポリプロピレン繊維が融着
結合時に充分軟化する高い温度条件で不織布を製造しな
ければならない。しかしながら、高い温度で不織布を製
造すると、融着結合点以外のポリプロピレン繊維が熱の
影響を受けて不織布の風合い(柔軟性)が悪化する。こ
の現象は目付の低い不織布ほど顕著である。風合いの悪
化を防ぐため低いロール温度で加工すると、接着不良に
より不織布強力が不十分となり易い。したがって、少し
の加工温度の差で強力が弱くなったり、風合いが堅くな
ったりして、所望とする強力があり柔軟な風合いを有す
るポリプロピレン不織布を得る熱加工製造条件は非常に
狭いものであった。このため、柔らかくて強いポリプロ
ピレン不織布を得ることが可能な広い加工温度幅を有
し、熱ロール加工適性に優れたポリプロピレン繊維の開
発が待ち望まれていた。
【0012】熱ロール加工適性に優れたポリプロピレン
繊維として、特開昭62−156310号公報に軟化点
が132℃以下であって所定量のエチレンを含有したエ
チレン−プロピレンランダム共重合体よりなるポリプロ
ピレン繊維が提案されているが、この繊維を用いた不織
布は風合いが堅く、実用に適する強力と風合いを持った
不織布を製造できる加工温度幅が極めて狭いという欠点
がある。また、特開平2−264012号公報には特定
の化合物を配合したポリプロピレン繊維が提案されてい
るが、風合い、強力共に充分ではない。更に、特開平4
−228666号公報及び特開平7ー11508号公報
には繊維表面を酸化劣化させたポリプロピレン繊維が提
案されているが、風合いが堅く不充分である。このよう
に、強力、風合いに優れたポリプロピレン不織布を熱ロ
ール加工により提供しようとする試みは数多く行われて
いるが、製造される不織布の性能も充分ではなく、また
製造時の加工温度幅も狭く、満足のいくポリプロピレン
繊維はいまだ開発されていない。
繊維として、特開昭62−156310号公報に軟化点
が132℃以下であって所定量のエチレンを含有したエ
チレン−プロピレンランダム共重合体よりなるポリプロ
ピレン繊維が提案されているが、この繊維を用いた不織
布は風合いが堅く、実用に適する強力と風合いを持った
不織布を製造できる加工温度幅が極めて狭いという欠点
がある。また、特開平2−264012号公報には特定
の化合物を配合したポリプロピレン繊維が提案されてい
るが、風合い、強力共に充分ではない。更に、特開平4
−228666号公報及び特開平7ー11508号公報
には繊維表面を酸化劣化させたポリプロピレン繊維が提
案されているが、風合いが堅く不充分である。このよう
に、強力、風合いに優れたポリプロピレン不織布を熱ロ
ール加工により提供しようとする試みは数多く行われて
いるが、製造される不織布の性能も充分ではなく、また
製造時の加工温度幅も狭く、満足のいくポリプロピレン
繊維はいまだ開発されていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、熱ロ
ール加工により高強力、風合い良好のポリプロピレン不
織布を容易に製造でき、かつ加工温度幅の広い、熱ロー
ル加工に適した加工し易い優れたポリプロピレン繊維を
提供することにある。
ール加工により高強力、風合い良好のポリプロピレン不
織布を容易に製造でき、かつ加工温度幅の広い、熱ロー
ル加工に適した加工し易い優れたポリプロピレン繊維を
提供することにある。
【0014】
【問題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
解決のため鋭意検討を重ねた結果、沸騰n−ヘプタン抽
出物が1.5重量%以上であり、かつ該抽出物が140
℃以上の融点ピークを有するポリプロピレン繊維が、所
期の目的を達成することを知り本発明を完成するに到っ
た。本発明は次の構成を有する。 (1) 沸騰nーヘキサン抽出後の沸騰n−ヘプタン抽
出物が1.5〜5重量%であり、かつ該抽出物が140
℃以上の融点ピークを有する事を特徴とするポリプロピ
レン繊維。 (2) ポリプロピレンが、プロピレンを主体とするオ
レフィン系モノマーの結晶性共重合体である(1)項に
記載のポリプロピレン繊維。 (3) 繊維伸度が200〜350%である(1)項に
記載のポリプロピレン繊維。 (4) 繊維重量の0.03〜0.5重量%の鉱物油若
しくは二塩基酸ジエステルを付着させた(1)項に記載
のポリプロピレン繊維。 (5) メルトフローレート5〜30(g/10分、2
30℃)のポリプロピレンを270〜320℃の押出温
度で押出し、ドラフト比(紡糸速度と吐出線速度の比)
400〜1200の条件下、1200〜2500m/分
の紡糸速度で引き取り、その際ノズル出口からノズル下
0.5mまでの繊維の温度分布が下方に向かって1.8
〜3.5℃/cmの割合で低下するようにコントロール
し、得られた原糸を温度20〜100℃、3倍以下の倍
率で延伸することを特徴とするポリプロピレン繊維の製
造方法。 (6) 沸騰nーヘキサン抽出後の沸騰n−ヘプタン抽
出物が1.5〜5重量%であり、かつ該抽出物が140
℃以上の融点ピークを有するポリプロピレン繊維を熱融
着することにより得られた不織布。 (7) 不織布強力が1.8Kg以上である加工温度幅
が4℃以上あり、柔軟性が30mm以下である(6)項
に記載の不織布。
解決のため鋭意検討を重ねた結果、沸騰n−ヘプタン抽
出物が1.5重量%以上であり、かつ該抽出物が140
℃以上の融点ピークを有するポリプロピレン繊維が、所
期の目的を達成することを知り本発明を完成するに到っ
た。本発明は次の構成を有する。 (1) 沸騰nーヘキサン抽出後の沸騰n−ヘプタン抽
出物が1.5〜5重量%であり、かつ該抽出物が140
℃以上の融点ピークを有する事を特徴とするポリプロピ
レン繊維。 (2) ポリプロピレンが、プロピレンを主体とするオ
レフィン系モノマーの結晶性共重合体である(1)項に
記載のポリプロピレン繊維。 (3) 繊維伸度が200〜350%である(1)項に
記載のポリプロピレン繊維。 (4) 繊維重量の0.03〜0.5重量%の鉱物油若
しくは二塩基酸ジエステルを付着させた(1)項に記載
のポリプロピレン繊維。 (5) メルトフローレート5〜30(g/10分、2
30℃)のポリプロピレンを270〜320℃の押出温
度で押出し、ドラフト比(紡糸速度と吐出線速度の比)
400〜1200の条件下、1200〜2500m/分
の紡糸速度で引き取り、その際ノズル出口からノズル下
0.5mまでの繊維の温度分布が下方に向かって1.8
〜3.5℃/cmの割合で低下するようにコントロール
し、得られた原糸を温度20〜100℃、3倍以下の倍
率で延伸することを特徴とするポリプロピレン繊維の製
造方法。 (6) 沸騰nーヘキサン抽出後の沸騰n−ヘプタン抽
出物が1.5〜5重量%であり、かつ該抽出物が140
℃以上の融点ピークを有するポリプロピレン繊維を熱融
着することにより得られた不織布。 (7) 不織布強力が1.8Kg以上である加工温度幅
が4℃以上あり、柔軟性が30mm以下である(6)項
に記載の不織布。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳細に説明する。本
発明のポリプロピレン繊維は沸騰n−ヘプタン抽出物
が、1.5重量%以上でなければならない。沸騰n−ヘ
プタン抽出物が1.5重量%を下回ると、得られる不織
布は強力が低く、不織布を得る際の加工温度幅が狭いも
のとなる。ポリプロピレン繊維の沸騰n−ヘプタン抽出
物の量の上限は、5.0重量%であり、この値以下であ
ることがカード通過性等を考慮すると好ましい。本発明
でいうポリプロピレン繊維の沸騰n−ヘプタン抽出物と
は、以下の方法により得たものである。まず前処理とし
て沸騰n−ヘキサンで5時間抽出処理したポリプロピレ
ン繊維を沸騰n−ヘプタンで5時間抽出処理し、得られ
た抽出液を60℃の真空乾燥機にて乾燥、n−ヘプタン
を除去し、得られた物をいう。
発明のポリプロピレン繊維は沸騰n−ヘプタン抽出物
が、1.5重量%以上でなければならない。沸騰n−ヘ
プタン抽出物が1.5重量%を下回ると、得られる不織
布は強力が低く、不織布を得る際の加工温度幅が狭いも
のとなる。ポリプロピレン繊維の沸騰n−ヘプタン抽出
物の量の上限は、5.0重量%であり、この値以下であ
ることがカード通過性等を考慮すると好ましい。本発明
でいうポリプロピレン繊維の沸騰n−ヘプタン抽出物と
は、以下の方法により得たものである。まず前処理とし
て沸騰n−ヘキサンで5時間抽出処理したポリプロピレ
ン繊維を沸騰n−ヘプタンで5時間抽出処理し、得られ
た抽出液を60℃の真空乾燥機にて乾燥、n−ヘプタン
を除去し、得られた物をいう。
【0016】このようにして得られた沸騰n−ヘプタン
抽出物は、140℃以上の融点ピークを有する必要があ
る。融点ピークが複数存在する場合は、1個以上の融点
ピークが140℃以上であればよい。融点ピークが14
0℃に満たない場合、得られる不織布は強力が低く、不
織布を得る際の加工温度幅が狭いものとなる。本発明で
いう融点ピークとは、DSC(示差走査型熱量系)で測
定した融点のピークである。本発明のポリプロピレン繊
維は、沸騰n−ヘプタン抽出物が1.5重量%以上であ
り、かつ該抽出物が140℃以上の融点ピークを有する
ことにより、高強力、風合い良好の不織布を得ることが
でき、かつ不織布を得る際の加工温度幅が広いものとな
る。この効果は、繊維の伸度が200〜350%の時、
顕著であり、更に200〜300%の時により顕著であ
る。本発明において、加工温度幅が広いということは、
例えば不織布の風合いの基準として表示される柔軟性が
30mm以下の時、目標とする1.8kg以上の不織布
強力を得ることが可能な熱加工ロールの温度範囲が広い
ことを意味する。
抽出物は、140℃以上の融点ピークを有する必要があ
る。融点ピークが複数存在する場合は、1個以上の融点
ピークが140℃以上であればよい。融点ピークが14
0℃に満たない場合、得られる不織布は強力が低く、不
織布を得る際の加工温度幅が狭いものとなる。本発明で
いう融点ピークとは、DSC(示差走査型熱量系)で測
定した融点のピークである。本発明のポリプロピレン繊
維は、沸騰n−ヘプタン抽出物が1.5重量%以上であ
り、かつ該抽出物が140℃以上の融点ピークを有する
ことにより、高強力、風合い良好の不織布を得ることが
でき、かつ不織布を得る際の加工温度幅が広いものとな
る。この効果は、繊維の伸度が200〜350%の時、
顕著であり、更に200〜300%の時により顕著であ
る。本発明において、加工温度幅が広いということは、
例えば不織布の風合いの基準として表示される柔軟性が
30mm以下の時、目標とする1.8kg以上の不織布
強力を得ることが可能な熱加工ロールの温度範囲が広い
ことを意味する。
【0017】したがって、本発明のポリプロピレン繊維
を用いると強力、風合いの双方を満足した品質の安定し
た不織布を得ることができ、かつ、熱ロール温度管理も
許容範囲が広く容易である。このため、不織布の加工速
度も上げることができ、生産性も向上できる。熱加工温
度範囲は3℃以上、より好ましくは4℃以上を有するこ
とが望ましい。本発明においてポリプロピレン繊維の1
40℃以上の融点を有する沸騰n−ヘプタン抽出物は、
繊維同士の融着に大きく関与している成分であると考え
ている。上記のような製造法によって沸騰n−ヘプタン
に抽出される140℃以上の成分が生成されるのか、繊
維表層に集中してくるかは不明であるが、熱ロール加工
時に該成分自身が融着、もしくは融点降下剤的な働きを
し、繊維同士の融着結合を通常ポリプロピレン繊維より
強固なものとしていると考えている。
を用いると強力、風合いの双方を満足した品質の安定し
た不織布を得ることができ、かつ、熱ロール温度管理も
許容範囲が広く容易である。このため、不織布の加工速
度も上げることができ、生産性も向上できる。熱加工温
度範囲は3℃以上、より好ましくは4℃以上を有するこ
とが望ましい。本発明においてポリプロピレン繊維の1
40℃以上の融点を有する沸騰n−ヘプタン抽出物は、
繊維同士の融着に大きく関与している成分であると考え
ている。上記のような製造法によって沸騰n−ヘプタン
に抽出される140℃以上の成分が生成されるのか、繊
維表層に集中してくるかは不明であるが、熱ロール加工
時に該成分自身が融着、もしくは融点降下剤的な働きを
し、繊維同士の融着結合を通常ポリプロピレン繊維より
強固なものとしていると考えている。
【0018】本発明のポリプロピレン繊維の原料である
ポリプロピレン樹脂は、プロピレンの結晶性単独重合体
を好適に使用することができるが、プロピレンを主体と
するオレフィン系モノマーの共重合体を使用することも
できる。該共重合体としては85%以上のプロピレンと
15%以下のエチレンからなる結晶性の二元系ランダム
共重合体、あるいは50%以上のプロピレンと50%以
下のブテン−1からなる結晶性の三元系ランダム共重合
体が好ましい。本発明のポリプロピレン繊維は、例え
ば、次のような製造方法によって得ることができる。M
FR5〜30(g/10分、230℃)のポリプロピレ
ンを270〜320℃の押し出し温度で、1200〜2
500m/分の紡糸速度で引き取る。このときのドラフ
ト比(紡糸速度と吐出線速度の比)は、400〜120
0とする。紡糸時の冷却条件は、ノズル出口からノズル
下0.5mまでの繊維の温度分布が下方に向かって1.
8〜3.5℃/cmの割合で低下するようにコントロー
ルする。この原糸を延伸温度20〜100℃、3倍以下
の延伸倍率で延伸する。更に、鉱物油、DOP(フタル
酸ージー2ーエチルヘキシル)若しくはアジピン酸ージ
ー2ーエチルヘキシル等の二塩基酸ジエステル、等のポ
リプロピレンに浸透し易い成分を含む油剤は、本発明の
効果を更に顕著にするので用いることが好ましい。油剤
の付着量は0.03〜0.5重量%が好ましい。本発明
のポリプロピレン繊維は短繊維として、或いは長繊維と
して使用することができる。本発明のポリプロピレン繊
維には、ポリプロピレン繊維に通常使用される各種の添
加剤、例えば光安定剤、滑剤、帯電防止剤、顔料等を、
本発明の目的を損なわない範囲で添加することができ
る。
ポリプロピレン樹脂は、プロピレンの結晶性単独重合体
を好適に使用することができるが、プロピレンを主体と
するオレフィン系モノマーの共重合体を使用することも
できる。該共重合体としては85%以上のプロピレンと
15%以下のエチレンからなる結晶性の二元系ランダム
共重合体、あるいは50%以上のプロピレンと50%以
下のブテン−1からなる結晶性の三元系ランダム共重合
体が好ましい。本発明のポリプロピレン繊維は、例え
ば、次のような製造方法によって得ることができる。M
FR5〜30(g/10分、230℃)のポリプロピレ
ンを270〜320℃の押し出し温度で、1200〜2
500m/分の紡糸速度で引き取る。このときのドラフ
ト比(紡糸速度と吐出線速度の比)は、400〜120
0とする。紡糸時の冷却条件は、ノズル出口からノズル
下0.5mまでの繊維の温度分布が下方に向かって1.
8〜3.5℃/cmの割合で低下するようにコントロー
ルする。この原糸を延伸温度20〜100℃、3倍以下
の延伸倍率で延伸する。更に、鉱物油、DOP(フタル
酸ージー2ーエチルヘキシル)若しくはアジピン酸ージ
ー2ーエチルヘキシル等の二塩基酸ジエステル、等のポ
リプロピレンに浸透し易い成分を含む油剤は、本発明の
効果を更に顕著にするので用いることが好ましい。油剤
の付着量は0.03〜0.5重量%が好ましい。本発明
のポリプロピレン繊維は短繊維として、或いは長繊維と
して使用することができる。本発明のポリプロピレン繊
維には、ポリプロピレン繊維に通常使用される各種の添
加剤、例えば光安定剤、滑剤、帯電防止剤、顔料等を、
本発明の目的を損なわない範囲で添加することができ
る。
【0019】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。な
お、実施例及び比較例における各種の物性値は以下の方
法で測定されたものである。 ・メルトフローレート(MFR):ASTM D 12
38の条件(L)に準拠して測定した。
が、本発明は実施例のみに限定されるものではない。な
お、実施例及び比較例における各種の物性値は以下の方
法で測定されたものである。 ・メルトフローレート(MFR):ASTM D 12
38の条件(L)に準拠して測定した。
【0020】・融点:PERKIN−ELMER社製7
Series Thermal Analysys S
ystemを用いて測定した。試料量約2mgを昇温速
度10℃/分で30℃〜230℃まで昇温後230℃で
10分間保持し、ついで−200℃/分の降温速度で−
60℃まで降温し、10分間保持する。ついで、10℃
/分の昇温速度で230℃まで昇温する際に示した融点
ピークを融点とする。
Series Thermal Analysys S
ystemを用いて測定した。試料量約2mgを昇温速
度10℃/分で30℃〜230℃まで昇温後230℃で
10分間保持し、ついで−200℃/分の降温速度で−
60℃まで降温し、10分間保持する。ついで、10℃
/分の昇温速度で230℃まで昇温する際に示した融点
ピークを融点とする。
【0021】・繊維伸度:JIS L1015 7.7.
1に準じて測定した。
1に準じて測定した。
【0022】・不織布強力:機械方向に対し横方向の柔
軟性が30mmとなるように加工温度を調整して作っ
た、目付量20g/m2の不織布より、縦15cm、横
5cmの試験片を機械方向、横方向各々切り出し、該試
験片を引張試験機を用いて、試験片つかみ間隔10c
m、引張速度100mm/分の条件で破断強力を測定し
た後、次式により定義した。
軟性が30mmとなるように加工温度を調整して作っ
た、目付量20g/m2の不織布より、縦15cm、横
5cmの試験片を機械方向、横方向各々切り出し、該試
験片を引張試験機を用いて、試験片つかみ間隔10c
m、引張速度100mm/分の条件で破断強力を測定し
た後、次式により定義した。
【0023】・柔軟性:JIS L1018 6.21
A項に準拠して測定した。片方の端が45度の斜面を持
ち表面が滑らかでスケールが目盛られている水平台(カ
ンチレバー型試験機)の上に、目付重量20g/m2の
不織布の横方向より切り出した縦15cm、横5cmの
不織布(試験片)をスケールに合わせて置き、手動によ
り不織布を斜面の方向へ穏やかに滑らせて繰り出し、不
織布の端が斜面と接したときの繰り出し長さをmm単位
で読みとり、この数値を柔軟性の指標とした。この値が
小さいほど不織布の柔軟性が良好なことを示す。
A項に準拠して測定した。片方の端が45度の斜面を持
ち表面が滑らかでスケールが目盛られている水平台(カ
ンチレバー型試験機)の上に、目付重量20g/m2の
不織布の横方向より切り出した縦15cm、横5cmの
不織布(試験片)をスケールに合わせて置き、手動によ
り不織布を斜面の方向へ穏やかに滑らせて繰り出し、不
織布の端が斜面と接したときの繰り出し長さをmm単位
で読みとり、この数値を柔軟性の指標とした。この値が
小さいほど不織布の柔軟性が良好なことを示す。
【0024】・加工温度幅:柔軟性が30mm以下でか
つ不織布強力が1.8kg以上の不織布が得られる熱ロ
ールの温度範囲を示す。例えば、130℃から134℃
の範囲でこの条件を満たす不織布が得られるなら加工温
度幅は4℃である。
つ不織布強力が1.8kg以上の不織布が得られる熱ロ
ールの温度範囲を示す。例えば、130℃から134℃
の範囲でこの条件を満たす不織布が得られるなら加工温
度幅は4℃である。
【0025】実施例1 MFR15(g/10分、230℃)のポリプロピレン
を300℃の押し出し温度、引き取り速度1500m/
分で溶融紡糸し、原糸を得た。このときのドラフト比は
960である。ノズル出口からノズル下0.5mまでの
間の平均冷却速度は2.1℃/cmとした。この原糸を
60℃の延伸温度、1.3倍の延伸倍率で延伸し、スタ
ファボックスで機械捲縮を付与した後、長さ38mmに
切断した短繊維を得た。このとき使用した油剤は下記組
成物からなり、付着量は繊維重量の0.5重量%であ
る。 PEG400ジラウレート 75重量% C8フォスフェートK塩 25重量% 得られた繊維の沸騰n−ヘプタン抽出物量及び沸騰n−
ヘプタン抽出物の融点ピーク値を表1に示した。次に繊
維をローラーカード機にて20m/分の速度でカーディ
ングし、目付重量20g/m2のウェブとした。続いて
同一速度にてウェブを接着面積率24%のエンボスロー
ルで不織布に加工した。エンボスロールの加熱温度は
0.5℃刻みで設定した。各加熱温度で得られた不織布
より所定の試験片を調整し、不織布強力、柔軟性を測定
し、柔軟性が30mm時の不織布強力、加工温度幅を求
めた。これらの各値を表1に併せて示した。
を300℃の押し出し温度、引き取り速度1500m/
分で溶融紡糸し、原糸を得た。このときのドラフト比は
960である。ノズル出口からノズル下0.5mまでの
間の平均冷却速度は2.1℃/cmとした。この原糸を
60℃の延伸温度、1.3倍の延伸倍率で延伸し、スタ
ファボックスで機械捲縮を付与した後、長さ38mmに
切断した短繊維を得た。このとき使用した油剤は下記組
成物からなり、付着量は繊維重量の0.5重量%であ
る。 PEG400ジラウレート 75重量% C8フォスフェートK塩 25重量% 得られた繊維の沸騰n−ヘプタン抽出物量及び沸騰n−
ヘプタン抽出物の融点ピーク値を表1に示した。次に繊
維をローラーカード機にて20m/分の速度でカーディ
ングし、目付重量20g/m2のウェブとした。続いて
同一速度にてウェブを接着面積率24%のエンボスロー
ルで不織布に加工した。エンボスロールの加熱温度は
0.5℃刻みで設定した。各加熱温度で得られた不織布
より所定の試験片を調整し、不織布強力、柔軟性を測定
し、柔軟性が30mm時の不織布強力、加工温度幅を求
めた。これらの各値を表1に併せて示した。
【0026】実施例2 MFR10(g/10分、230℃)のポリプロピレン
を用い、引き取り速度を1800m/分、ノズル出口か
らノズル下0.5mまでの間の平均冷却速度を2.5℃
/cmとした以外は、実施例1と同様にした。各値を表
1に示した。
を用い、引き取り速度を1800m/分、ノズル出口か
らノズル下0.5mまでの間の平均冷却速度を2.5℃
/cmとした以外は、実施例1と同様にした。各値を表
1に示した。
【0027】比較例1 延伸温度を130℃とした以外は実施例1と同様にし
た。各値を表1に示した。
た。各値を表1に示した。
【0028】比較例2 押し出し温度を350℃、ドラフト比を3000とした
以外は実施例2と同様にした。各値を表1に示した。
以外は実施例2と同様にした。各値を表1に示した。
【0029】実施例3 紡糸速度を2000m/分、ドラフト比を700、延伸
倍率を1.8倍とした以外は実施例1と同様にした。各
値を表1に示した。
倍率を1.8倍とした以外は実施例1と同様にした。各
値を表1に示した。
【0030】実施例4 ノズル出口からノズル下0.5mまでの間の平均冷却速
度を2.0℃/cm、延伸温度を80℃とした以外は実
施例2と同様にした。各値を表1に示した。
度を2.0℃/cm、延伸温度を80℃とした以外は実
施例2と同様にした。各値を表1に示した。
【0031】実施例5 MFR25(g/10分、230℃)のプロピレン9
9.8%とエチレン0.2%とのランダム共重合体を使
用した以外は、実施例1と同様にした。各値を表1に示
した。なお、各実施例、比較例共延伸後の繊維は、2d
/fとなるようにした。
9.8%とエチレン0.2%とのランダム共重合体を使
用した以外は、実施例1と同様にした。各値を表1に示
した。なお、各実施例、比較例共延伸後の繊維は、2d
/fとなるようにした。
【0032】実施例6 実施例1において使用された油剤のうちのPEG400
ジラウレートの使用量の50%を二塩基酸ジエステルで
あるジオクチルアジペートに変更して下記組成物にし、
それを繊維重量の0.5重量%付着させた以外は実施例
1と同様の製造方法で紡糸し、それを不織布に加工し
た。各測定値は表1に示した。 PEG400ジラウレート 37.5重量% ジオクチルアジペート 37.5重量% C8フォスフェートK塩 25 重量%
ジラウレートの使用量の50%を二塩基酸ジエステルで
あるジオクチルアジペートに変更して下記組成物にし、
それを繊維重量の0.5重量%付着させた以外は実施例
1と同様の製造方法で紡糸し、それを不織布に加工し
た。各測定値は表1に示した。 PEG400ジラウレート 37.5重量% ジオクチルアジペート 37.5重量% C8フォスフェートK塩 25 重量%
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン繊維は、幅広い
加工温度範囲で、熱ロール加工により高強力、風合い良
好である本発明のポリプロピレン不織布を製造すること
ができる。また、本発明の製造方法により、この様なポ
リプロピレン繊維を容易に得ることができる。
加工温度範囲で、熱ロール加工により高強力、風合い良
好である本発明のポリプロピレン不織布を製造すること
ができる。また、本発明の製造方法により、この様なポ
リプロピレン繊維を容易に得ることができる。
Claims (7)
- 【請求項1】 沸騰nーヘキサン抽出後の沸騰n−ヘプ
タン抽出物が1.5〜5重量%であり、かつ該抽出物が
140℃以上の融点ピークを有する事を特徴とするポリ
プロピレン繊維。 - 【請求項2】 ポリプロピレンが、プロピレンを主体と
するオレフィン系モノマーの結晶性共重合体である請求
項1に記載のポリプロピレン繊維。 - 【請求項3】 繊維伸度が200〜350%である請求
項1に記載のポリプロピレン繊維。 - 【請求項4】 繊維重量の0.03〜0.5重量%の鉱
物油若しくは二塩基酸ジエステルを付着させた請求項1
に記載のポリプロピレン繊維。 - 【請求項5】 メルトフローレート5〜30(g/10
分、230℃)のポリプロピレンを270〜320℃の
押出温度で押出し、ドラフト比(紡糸速度と吐出線速度
の比)400〜1200の条件下、1200〜2500
m/分の紡糸速度で引き取り、その際ノズル出口からノ
ズル下0.5mまでの繊維の温度分布が下方に向かって
1.8〜3.5℃/cmの割合で低下するようにコント
ロールし、得られた原糸を温度20〜100℃、3倍以
下の倍率で延伸することを特徴とするポリプロピレン繊
維の製造方法。 - 【請求項6】 沸騰nーヘキサン抽出後の沸騰n−ヘプ
タン抽出物が1.5〜5重量%であり、かつ該抽出物が
140℃以上の融点ピークを有するポリプロピレン繊維
を熱融着することにより得られた不織布。 - 【請求項7】 不織布強力が1.8Kg以上である加工
温度幅が4℃以上あり、柔軟性が30mm以下である請
求項6に記載の不織布。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34777495A JP3731232B2 (ja) | 1995-12-14 | 1995-12-14 | ポリプロピレン繊維、その製造方法及びそれを用いた不織布 |
US08/894,191 US5906890A (en) | 1995-12-14 | 1996-11-21 | Polypropylene fiber, a method for manufacture thereof, and a non-woven fabric made of the same |
EP96938528A EP0809722B1 (en) | 1995-12-14 | 1996-11-21 | Polypropylene fiber, a method for manufacture thereof, and a non-woven fabric made of the same |
CN96193218A CN1070936C (zh) | 1995-12-14 | 1996-11-21 | 聚丙烯纤维及其制造方法以及由聚丙烯纤维制成的非织造布 |
DE69606762T DE69606762T2 (de) | 1995-12-14 | 1996-11-21 | Polypropylenfaser, verfahren zu ihrer herstellung und daraus hergestellte vliesstoffe |
PCT/JP1996/003431 WO1997021856A1 (en) | 1995-12-14 | 1996-11-21 | Polypropylene fiber, a method for manufacture thereof, and a non-woven fabric made of the same |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34777495A JP3731232B2 (ja) | 1995-12-14 | 1995-12-14 | ポリプロピレン繊維、その製造方法及びそれを用いた不織布 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09157945A true JPH09157945A (ja) | 1997-06-17 |
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ID=18392490
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---|---|---|---|
JP34777495A Expired - Fee Related JP3731232B2 (ja) | 1995-12-14 | 1995-12-14 | ポリプロピレン繊維、その製造方法及びそれを用いた不織布 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100933005B1 (ko) * | 2001-10-15 | 2009-12-21 | 유니챰 가부시키가이샤 | 비탄성적인 신장성을 갖는 섬유 웨브의 제조 방법 |
JP2013515873A (ja) * | 2009-12-23 | 2013-05-09 | インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル | 伸縮性ポリオレフィン繊維 |
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MXPA03006783A (es) * | 2001-02-02 | 2004-10-15 | Polymer Group Inc | Proceso para producir tela no tejida de filamento continuo. |
AU2002247401B2 (en) * | 2001-03-26 | 2008-01-10 | Covidien Lp | Polyolefin sutures having improved processing and handling characteristics |
EP1581121B1 (en) * | 2001-03-26 | 2011-05-25 | Tyco Healthcare Group LP | Oil coated sutures |
WO2003085176A1 (fr) * | 2002-04-09 | 2003-10-16 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Fibre de polyethylene et procede de production de la fibre |
US20040023579A1 (en) * | 2002-07-30 | 2004-02-05 | Kainth Arvinder Pal Singh | Fiber having controlled fiber-bed friction angles and/or cohesion values, and composites made from same |
US7297395B2 (en) | 2002-07-30 | 2007-11-20 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Superabsorbent materials having low, controlled gel-bed friction angles and composites made from the same |
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US20040253440A1 (en) * | 2003-06-13 | 2004-12-16 | Kainth Arvinder Pal Singh | Fiber having controlled fiber-bed friction angles and/or cohesion values, and composites made from same |
US20040253890A1 (en) * | 2003-06-13 | 2004-12-16 | Ostgard Estelle Anne | Fibers with lower edgewise compression strength and sap containing composites made from the same |
US20070054072A1 (en) * | 2005-09-08 | 2007-03-08 | Lexmark International, Inc. | Packaging material for a developing agent cartridge |
EP2716799A4 (en) * | 2011-05-30 | 2014-10-29 | Toyota Motor Co Ltd | HIGH-STRENGTH POLYPROPYLENE FIBER AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF |
CN107523938B (zh) * | 2017-08-04 | 2019-06-18 | 佛山市南海必得福无纺布有限公司 | 一种超柔软度无纺布及超柔软度亲水无纺布 |
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DE3151294C2 (de) * | 1981-12-24 | 1986-01-23 | Fa. Carl Freudenberg, 6940 Weinheim | Polypropylen-Spinnvliesstoff mit niedrigem Fallkoeffizienten |
IT1152491B (it) * | 1982-08-09 | 1986-12-31 | Merak Spa | Fibre poliolefiniche a migliorata termosaldabilita' e procedimento per ottenerle |
JPS63135549A (ja) * | 1986-11-28 | 1988-06-07 | チッソ株式会社 | 不織布の製造方法 |
JPH0672352B2 (ja) * | 1988-10-18 | 1994-09-14 | チッソ株式会社 | ポリプロピレン製不織布 |
JP2633763B2 (ja) * | 1991-10-01 | 1997-07-23 | 大和紡績株式会社 | セメント補強用ポリプロピレン繊維 |
IT1256157B (it) * | 1992-10-09 | 1995-11-29 | Composizione polimerica per fibre polipropileniche soffici, fibre ottenute da tale composizione e manufatti derivati da dette fibre | |
US5451462A (en) * | 1994-04-07 | 1995-09-19 | Chisso Corporation | Polypropylene conjugate fiber |
JP3345764B2 (ja) * | 1994-08-01 | 2002-11-18 | チッソ株式会社 | ポリプロピレン繊維 |
JP3460378B2 (ja) * | 1995-04-17 | 2003-10-27 | チッソ株式会社 | 撥水性繊維およびこれを用いた不織布 |
-
1995
- 1995-12-14 JP JP34777495A patent/JP3731232B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1996
- 1996-11-21 CN CN96193218A patent/CN1070936C/zh not_active Expired - Fee Related
- 1996-11-21 WO PCT/JP1996/003431 patent/WO1997021856A1/en active IP Right Grant
- 1996-11-21 US US08/894,191 patent/US5906890A/en not_active Expired - Lifetime
- 1996-11-21 EP EP96938528A patent/EP0809722B1/en not_active Expired - Lifetime
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