JPH09157581A - 板ガラスの強化及び破損時の飛散防止用塗料 - Google Patents
板ガラスの強化及び破損時の飛散防止用塗料Info
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- JPH09157581A JPH09157581A JP31816795A JP31816795A JPH09157581A JP H09157581 A JPH09157581 A JP H09157581A JP 31816795 A JP31816795 A JP 31816795A JP 31816795 A JP31816795 A JP 31816795A JP H09157581 A JPH09157581 A JP H09157581A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 板ガラスの簡易な強化及び破損時の飛散防止
のための塗料組成物を開発する。 【解決手段】 紫外線または電子線による硬化特性を有
する重量平均分子量700以上の無黄変または難黄変型
ウレタンアクリレート樹脂にシランカップリング剤を添
加して板ガラスへの密着性を良くして強化及び破損時の
飛散防止効果を向上せしめ、酸化防止剤及び紫外線吸収
剤を添加して長期の性能維持を図った。
のための塗料組成物を開発する。 【解決手段】 紫外線または電子線による硬化特性を有
する重量平均分子量700以上の無黄変または難黄変型
ウレタンアクリレート樹脂にシランカップリング剤を添
加して板ガラスへの密着性を良くして強化及び破損時の
飛散防止効果を向上せしめ、酸化防止剤及び紫外線吸収
剤を添加して長期の性能維持を図った。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】板ガラスの表面に塗布するこ
とによって、その板ガラスを強化するとともに破損時に
破片が飛散することを防止する作用を有する塗料に関す
る。このような塗料は、ビルディングや家屋の窓ガラ
ス、書棚、食器棚、ショーウインドー、自動車の窓ガラ
ス、鏡などのガラス製品またはその類似物(以下、ガラ
ス類と称す)に塗布して、その表面に薄い塗膜を形成し
ガラス類の耐衝撃性を向上させるとともに、破損した場
合にその破片が飛散しないようにつなぎ止める作用をな
すものである。
とによって、その板ガラスを強化するとともに破損時に
破片が飛散することを防止する作用を有する塗料に関す
る。このような塗料は、ビルディングや家屋の窓ガラ
ス、書棚、食器棚、ショーウインドー、自動車の窓ガラ
ス、鏡などのガラス製品またはその類似物(以下、ガラ
ス類と称す)に塗布して、その表面に薄い塗膜を形成し
ガラス類の耐衝撃性を向上させるとともに、破損した場
合にその破片が飛散しないようにつなぎ止める作用をな
すものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑または熱硬化型塗料でガラスの強
化及び飛散防止を図ったものは幾つか開示されている。
例えば、特開昭48−94717号はガラス容器の破片
飛散防止および使用中におけるガラスビンの損傷による
強度劣化防止を目的としてその表面にポリエーテルポリ
オールのウレタンプレポマーを主成分とする無溶剤型ポ
リウレタン塗料をビン表面に塗布するものであり、特開
昭48−12318号はエポキシ樹脂、フェノール樹
脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂を塗布するものであ
り、特開昭59−30735号は塩化ビニル、スチレン
−ブタジエンゴム、ポリビニールブチラール、セルロー
ス、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル等を用いるものである。特開平3−153546号は
ポリウレタン−ビニル樹脂ブロック共重合体を必須の成
分として含んでなる塗料により塗膜を形成する。特開平
3−273073号は芳香族または脂肪族多価カルボン
酸と特定のグリコール成分からなり、かつ、特定の飽和
共重合ポリエステルおよび還元剤を含有させることに特
徴を有する組成物をコーティングするものである。ま
た、特開平5−161876号はガラス表面に2官能ポ
リオールと2官能イソシアネートを配合してなるウレタ
ン塗料をあらかじめ塗布し、さらにその上から3官能以
上のポリオールおよび/またはイソシアネートを塗布す
るものである。
化及び飛散防止を図ったものは幾つか開示されている。
例えば、特開昭48−94717号はガラス容器の破片
飛散防止および使用中におけるガラスビンの損傷による
強度劣化防止を目的としてその表面にポリエーテルポリ
オールのウレタンプレポマーを主成分とする無溶剤型ポ
リウレタン塗料をビン表面に塗布するものであり、特開
昭48−12318号はエポキシ樹脂、フェノール樹
脂、ビニル樹脂、シリコーン樹脂を塗布するものであ
り、特開昭59−30735号は塩化ビニル、スチレン
−ブタジエンゴム、ポリビニールブチラール、セルロー
ス、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル等を用いるものである。特開平3−153546号は
ポリウレタン−ビニル樹脂ブロック共重合体を必須の成
分として含んでなる塗料により塗膜を形成する。特開平
3−273073号は芳香族または脂肪族多価カルボン
酸と特定のグリコール成分からなり、かつ、特定の飽和
共重合ポリエステルおよび還元剤を含有させることに特
徴を有する組成物をコーティングするものである。ま
た、特開平5−161876号はガラス表面に2官能ポ
リオールと2官能イソシアネートを配合してなるウレタ
ン塗料をあらかじめ塗布し、さらにその上から3官能以
上のポリオールおよび/またはイソシアネートを塗布す
るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記に開示されたガラ
スの強化ないし破損時の飛散防止効果はそれぞれに一長
一短がある。すなわち、特開昭48−94717号は黄
変型のポリウレタンを使用するもので無色透明を必要と
する窓ガラスなどには使用できない。特開昭48−12
318号が使用するエポキシ樹脂は二液性であり、この
二液を混合した後の可使時間が短く、したがって作業性
に問題があり、フェノール樹脂は硬化皮膜の耐衝撃性が
悪く、塩化ビニールは燃焼時に塩化水素ガスを発生する
など問題が多い。スチレンーブタジエンゴムなどの熱可
塑性樹脂は表面硬度が小さくガラスへの接着力も弱い。
また、ポリウレタン−ビニール樹脂共重合体を主成分と
するものは塗装後の乾燥に長時間を要する。ポリエステ
ルを主成分とするものは機械的強度が低く可燃性である
などの問題点があり、特開平5−161876号は二種
類の塗料について塗布、乾燥を繰り返さなければならな
いという繁雑さがあった。このように従来のガラス強化
塗料の殆どのものが作業性や品質の保持に問題があり、
コスト高につながっていた。
スの強化ないし破損時の飛散防止効果はそれぞれに一長
一短がある。すなわち、特開昭48−94717号は黄
変型のポリウレタンを使用するもので無色透明を必要と
する窓ガラスなどには使用できない。特開昭48−12
318号が使用するエポキシ樹脂は二液性であり、この
二液を混合した後の可使時間が短く、したがって作業性
に問題があり、フェノール樹脂は硬化皮膜の耐衝撃性が
悪く、塩化ビニールは燃焼時に塩化水素ガスを発生する
など問題が多い。スチレンーブタジエンゴムなどの熱可
塑性樹脂は表面硬度が小さくガラスへの接着力も弱い。
また、ポリウレタン−ビニール樹脂共重合体を主成分と
するものは塗装後の乾燥に長時間を要する。ポリエステ
ルを主成分とするものは機械的強度が低く可燃性である
などの問題点があり、特開平5−161876号は二種
類の塗料について塗布、乾燥を繰り返さなければならな
いという繁雑さがあった。このように従来のガラス強化
塗料の殆どのものが作業性や品質の保持に問題があり、
コスト高につながっていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、紫外線(U
V)または電子線(EB)硬化型の重量平均分子量70
0以上の無黄変または難黄変型ウレタンアクリレート樹
脂を主成分とした一液性の塗料を板ガラス表面の少なく
とも片面に塗布し、強化皮膜を形成することに特徴を有
するものである。この場合、その塗布の作業性向上のた
めに酢酸エステル系の溶剤を希釈剤として使用し、ま
た、板ガラスの破損時における衝撃を吸収し、かつ、被
膜とガラスとの適度な密着性を確保するためにその塗料
にシラン系カップリング剤を添加したものである。この
ように紫外線または電子線照射により速やかに乾燥、硬
化させることによって生産能率の向上を図ると共に環境
条件の緩和、例えば無塵の乾燥場所の確保などの必要性
を減少したことも特徴として上げられる。
V)または電子線(EB)硬化型の重量平均分子量70
0以上の無黄変または難黄変型ウレタンアクリレート樹
脂を主成分とした一液性の塗料を板ガラス表面の少なく
とも片面に塗布し、強化皮膜を形成することに特徴を有
するものである。この場合、その塗布の作業性向上のた
めに酢酸エステル系の溶剤を希釈剤として使用し、ま
た、板ガラスの破損時における衝撃を吸収し、かつ、被
膜とガラスとの適度な密着性を確保するためにその塗料
にシラン系カップリング剤を添加したものである。この
ように紫外線または電子線照射により速やかに乾燥、硬
化させることによって生産能率の向上を図ると共に環境
条件の緩和、例えば無塵の乾燥場所の確保などの必要性
を減少したことも特徴として上げられる。
【0005】塗膜形成後、主成分のウレタンアクリレー
ト樹脂のエステル結合部もしくはエーテル結合部が紫外
線等によって破壊されることを防止するために酸化防止
剤及び紫外線吸収剤を添加し、長期のガラス強化および
飛散防止性能を維持させたことも特徴の一つである。
ト樹脂のエステル結合部もしくはエーテル結合部が紫外
線等によって破壊されることを防止するために酸化防止
剤及び紫外線吸収剤を添加し、長期のガラス強化および
飛散防止性能を維持させたことも特徴の一つである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に係る飛散防止用塗料につ
いて詳細に説明する。まず、本発明塗料の主成分は重量
平均分子量700以上の無黄変または難黄変型ウレタン
アクリレート樹脂であって、これを40〜60部、酢酸
エステル系溶剤60〜40部、光重合開始剤5〜10
部、シラン系カップリング剤0.1〜1.0部、酸化防
止剤0.5〜2.0部、紫外線吸収剤0.1〜3.0
部、光安定剤0.1〜2.0部と、その他にレベリング
剤、消泡剤を添加して攪拌混合したものである。
いて詳細に説明する。まず、本発明塗料の主成分は重量
平均分子量700以上の無黄変または難黄変型ウレタン
アクリレート樹脂であって、これを40〜60部、酢酸
エステル系溶剤60〜40部、光重合開始剤5〜10
部、シラン系カップリング剤0.1〜1.0部、酸化防
止剤0.5〜2.0部、紫外線吸収剤0.1〜3.0
部、光安定剤0.1〜2.0部と、その他にレベリング
剤、消泡剤を添加して攪拌混合したものである。
【0007】ここに使用する薬剤は次のようなものであ
る。まず、光重合開始剤としてはベンゾインエーテル系
(例えばバイキュア10,30(ストファケミカ
ル))、ベンゾフェノン系(ベンゾフェノン(汎用試
薬))、アセトフェノン系(DEAP(アップジョ
ン)、イルガキュア651、184、1116、117
3(以上チバガイギー)、サンドレー(サンド))、チ
オキサントン系(カウンタキュアCTX(ワードブレン
キンソップ))などがある。
る。まず、光重合開始剤としてはベンゾインエーテル系
(例えばバイキュア10,30(ストファケミカ
ル))、ベンゾフェノン系(ベンゾフェノン(汎用試
薬))、アセトフェノン系(DEAP(アップジョ
ン)、イルガキュア651、184、1116、117
3(以上チバガイギー)、サンドレー(サンド))、チ
オキサントン系(カウンタキュアCTX(ワードブレン
キンソップ))などがある。
【0008】ガラス表面と塗料との接着性向上を図るカ
ップリング剤としてはシラン系カップリング剤、チタネ
ート系カップリング剤が代表的なもので、そのいずれを
使用しても良い。
ップリング剤としてはシラン系カップリング剤、チタネ
ート系カップリング剤が代表的なもので、そのいずれを
使用しても良い。
【0009】酸化防止剤としては、フェノール系(2.
6ビス(2′−ヒドロオキシ−3′−第3ブチル−5′
−メチルベンジル)4−メチルフェノール等)、アミン
系(フェニル−ベータ−ナフチルアミン等)、硫黄系
(テトラメチルチウラムジサルファイド等)、りん酸系
(フェニルイソデシルホスファイト等)があり、適宜選
定し得る。
6ビス(2′−ヒドロオキシ−3′−第3ブチル−5′
−メチルベンジル)4−メチルフェノール等)、アミン
系(フェニル−ベータ−ナフチルアミン等)、硫黄系
(テトラメチルチウラムジサルファイド等)、りん酸系
(フェニルイソデシルホスファイト等)があり、適宜選
定し得る。
【0010】紫外線吸収剤としてベンゾフェノン系、サ
ルチルレート系、トリアジン系、ベンゾトリアゾール
系、、アクリロニトリル系等があり、適宜選定し得る。
ルチルレート系、トリアジン系、ベンゾトリアゾール
系、、アクリロニトリル系等があり、適宜選定し得る。
【0011】その他、安定剤としてはヒンダードアミン
系(HALS(チバガイギー))、ヒンダードベンゾエ
ート系等が、レベリング剤としては特殊変性シリコン
等、および消泡剤として有機共重合物、特殊シリコン等
が使用できる。
系(HALS(チバガイギー))、ヒンダードベンゾエ
ート系等が、レベリング剤としては特殊変性シリコン
等、および消泡剤として有機共重合物、特殊シリコン等
が使用できる。
【0012】
【実施例】重量平均分子量700以上の無黄変型ウレタ
ンアクリレート樹脂40〜60部、酢酸エステル系溶剤
40〜60部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニル・ケトン5〜10部、シラン系カッ
プリング剤としてr−グリシドキシプロピル・トリメト
キシシランを0.1〜1.0部、酸化防止剤として2・
6・ジーtert−ブチル−4−メチルフェーノールを
0.5〜2.0部、紫外線吸収剤としてトリアジン系ベ
ンゾトリアゾル系吸収剤0.1〜2.0部、光安定剤と
してヒンダードアミン系安定剤を0.1〜0.5部、そ
の他レベリング剤として特殊変性シリコン、消泡剤とし
て有機共重合物、特殊シリコン等を表1に示す割合で使
用した。
ンアクリレート樹脂40〜60部、酢酸エステル系溶剤
40〜60部、光重合開始剤として1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニル・ケトン5〜10部、シラン系カッ
プリング剤としてr−グリシドキシプロピル・トリメト
キシシランを0.1〜1.0部、酸化防止剤として2・
6・ジーtert−ブチル−4−メチルフェーノールを
0.5〜2.0部、紫外線吸収剤としてトリアジン系ベ
ンゾトリアゾル系吸収剤0.1〜2.0部、光安定剤と
してヒンダードアミン系安定剤を0.1〜0.5部、そ
の他レベリング剤として特殊変性シリコン、消泡剤とし
て有機共重合物、特殊シリコン等を表1に示す割合で使
用した。
【0013】
【表1】 実施例の成分表 試料A 試料B 試料C ウレタンアクリレート樹脂 40 50 60部 酢酸エステル系溶剤 60 50 40部 光重合開始剤 5 8 10部 シラン系カップリング剤 0.1 0.5 1.0部 酸化防止剤 0.5 1.0 2.0部 紫外線吸収剤 1.0 1.5 2.0部 光安定剤 0.1 0.3 0.5部 レベリング剤 0.1 0.1 0.1部 消泡剤 0.1 0.1 0.1部
【0014】上記の薬品類を所定量配合した塗料を縦横
が30×60cmで厚さが3mmの板ガラスにフローコ
ートまたはスプレーコートにより30cm平方当たり1
5〜30gを均一に塗布し、直後に80℃〜150℃の
乾燥炉で5〜10分強制乾燥させたあと数秒間紫外線照
射装置で照射、硬化させた。試料はA、B、C各60枚
を作製し、A−1、B−1、C−1は各20枚であって
塗料塗布後一週間経過したもの、A−2、B−2、C−
2は各20で塗料塗布後屋外暴露3カ月を経過したも
の、A−3、B−3、C−3は同じく各20枚で塗料塗
布後フェードメーターで300時間紫外線照射した後の
ものを次の条件でテストを行った。その結果を表2に示
した。
が30×60cmで厚さが3mmの板ガラスにフローコ
ートまたはスプレーコートにより30cm平方当たり1
5〜30gを均一に塗布し、直後に80℃〜150℃の
乾燥炉で5〜10分強制乾燥させたあと数秒間紫外線照
射装置で照射、硬化させた。試料はA、B、C各60枚
を作製し、A−1、B−1、C−1は各20枚であって
塗料塗布後一週間経過したもの、A−2、B−2、C−
2は各20で塗料塗布後屋外暴露3カ月を経過したも
の、A−3、B−3、C−3は同じく各20枚で塗料塗
布後フェードメーターで300時間紫外線照射した後の
ものを次の条件でテストを行った。その結果を表2に示
した。
【0015】破壊検査は、平行に置かれた高さ10cm
の台上にこの処理で得た板ガラスを塗膜面を上方に、か
つ、長手方向の両端面をそれぞれ1.5cmの幅で支承
するように水平に載置し、該ガラス面より上方60cm
の高さから535gの鋼球を落下させることにより行っ
た。その結果、試料A、B、Cは共に破損したが破片の
飛散はほとんどなかった。これに対して、塗料により皮
膜を形成していない板ガラスを同条件のもとで破壊した
場合の破片は粉ごなになって飛び散った。また、重量平
均分子量650以下の無黄変または難黄変型ウレタンア
クリレート樹脂を主成分として上記試料Bと同様の配合
により作製した試料についても破壊検査を行ったがガラ
ス破片の飛散が見られ十分な飛散防止効果が得られなか
った。また、紫外線吸収剤及び酸化防止剤を添加しない
試料も作製し、テストを行ったが屋外暴露3カ月後のも
のにおいてガラス破片の飛散が目立ち長期の性能保持に
問題があった。
の台上にこの処理で得た板ガラスを塗膜面を上方に、か
つ、長手方向の両端面をそれぞれ1.5cmの幅で支承
するように水平に載置し、該ガラス面より上方60cm
の高さから535gの鋼球を落下させることにより行っ
た。その結果、試料A、B、Cは共に破損したが破片の
飛散はほとんどなかった。これに対して、塗料により皮
膜を形成していない板ガラスを同条件のもとで破壊した
場合の破片は粉ごなになって飛び散った。また、重量平
均分子量650以下の無黄変または難黄変型ウレタンア
クリレート樹脂を主成分として上記試料Bと同様の配合
により作製した試料についても破壊検査を行ったがガラ
ス破片の飛散が見られ十分な飛散防止効果が得られなか
った。また、紫外線吸収剤及び酸化防止剤を添加しない
試料も作製し、テストを行ったが屋外暴露3カ月後のも
のにおいてガラス破片の飛散が目立ち長期の性能保持に
問題があった。
【0016】
【表2】 ガラスの破壊テスト成績表 試料 飛散防止性能% 塗膜からのガラス剥離率% 塗膜の破壊率% A−1 100 1.24 10 A−2 100 1.13 15 A−3 100 1.20 30 B−1 100 0.57 0 B−2 100 0.62 5 B−3 100 0.51 15 C−1 100 0.45 0 C−2 100 0.51 10 C−3 100 0.73 15
【0017】表2において、「飛散防止性能」は目視に
より判定したもので、ガラスの飛散が全く認められない
ものを100%とした。「塗膜からのガラス剥離率」
は、飛散しないが塗膜から剥がれたガラス重量の試料ガ
ラスの重量に対する百分率を計算し、その平均値を示し
たものである。「塗膜の破壊率」は、飛散しないが塗膜
が破壊しガラスが寸断した枚数の試料枚数に対する百分
率を計算したものである。ただし、ガラスが3つ以上に
分断したものはなかった。
より判定したもので、ガラスの飛散が全く認められない
ものを100%とした。「塗膜からのガラス剥離率」
は、飛散しないが塗膜から剥がれたガラス重量の試料ガ
ラスの重量に対する百分率を計算し、その平均値を示し
たものである。「塗膜の破壊率」は、飛散しないが塗膜
が破壊しガラスが寸断した枚数の試料枚数に対する百分
率を計算したものである。ただし、ガラスが3つ以上に
分断したものはなかった。
【0018】以上の実施例から、ガラス板の強化、飛散
防止に対して重量平均分子量700以上のウレタンアク
リレート樹脂が、また、シランカップリング剤の添加が
有効であり、その性能を長期間保持せしめるためには酸
化防止剤、紫外線吸収剤の添加が必要であることが判明
した。なお、難黄変型ウレタンアクリレート樹脂につい
ての破壊試験結果は記載していないが無黄変型ウレタン
アクリレートと同様の成績が得られている。
防止に対して重量平均分子量700以上のウレタンアク
リレート樹脂が、また、シランカップリング剤の添加が
有効であり、その性能を長期間保持せしめるためには酸
化防止剤、紫外線吸収剤の添加が必要であることが判明
した。なお、難黄変型ウレタンアクリレート樹脂につい
ての破壊試験結果は記載していないが無黄変型ウレタン
アクリレートと同様の成績が得られている。
【0019】
【発明の効果】本発明は紫外線または電子線硬化型の重
量平均分子量700以上のウレタンアクリレート樹脂を
使用し板ガラス等の片面または両面に塗布することでガ
ラスの強化および破損時の飛散防止効果を有し、かつ、
その作業性により安価に量産化を図ることを可能にし
た。また、同時に従来の塗料と比較して塗膜強度、耐擦
傷性を向上させ、塗布塗料の乾燥時のゴミの付着の減少
を図られる。さらに、劣化防止成分を添加したことによ
り長期間の性能の保持が得られる。
量平均分子量700以上のウレタンアクリレート樹脂を
使用し板ガラス等の片面または両面に塗布することでガ
ラスの強化および破損時の飛散防止効果を有し、かつ、
その作業性により安価に量産化を図ることを可能にし
た。また、同時に従来の塗料と比較して塗膜強度、耐擦
傷性を向上させ、塗布塗料の乾燥時のゴミの付着の減少
を図られる。さらに、劣化防止成分を添加したことによ
り長期間の性能の保持が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 紫外線または電子線による硬化特性を有
する重量平均分子量700以上の無黄変または難黄変型
ウレタンアクリレート樹脂を主成分とすることを特徴と
する板ガラスの強化及び破損時の飛散防止用塗料。 - 【請求項2】 重量平均分子量700以上の無黄変また
は難黄変型ウレタンアクリレート樹脂とシランカップリ
ング剤、酸化防止剤及び紫外線吸収剤を含んでなる請求
項1記載の板ガラスの強化及び破損時の飛散防止用塗
料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31816795A JPH09157581A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 板ガラスの強化及び破損時の飛散防止用塗料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31816795A JPH09157581A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 板ガラスの強化及び破損時の飛散防止用塗料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09157581A true JPH09157581A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18096227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31816795A Pending JPH09157581A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | 板ガラスの強化及び破損時の飛散防止用塗料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09157581A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008102822A1 (ja) | 2007-02-20 | 2008-08-28 | Fujifilm Corporation | 紫外線吸収剤を含む高分子材料 |
WO2008123504A1 (ja) | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Fujifilm Corporation | 紫外線吸収剤組成物 |
WO2009022736A1 (ja) | 2007-08-16 | 2009-02-19 | Fujifilm Corporation | ヘテロ環化合物、紫外線吸収剤及びこれを含む組成物 |
WO2009123141A1 (ja) | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 富士フイルム株式会社 | 紫外線吸収剤組成物 |
WO2009123142A1 (ja) | 2008-03-31 | 2009-10-08 | 富士フイルム株式会社 | 紫外線吸収剤組成物 |
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