JPH09157378A - 芳香族ポリカーボネート樹脂 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート樹脂

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JPH09157378A
JPH09157378A JP32326895A JP32326895A JPH09157378A JP H09157378 A JPH09157378 A JP H09157378A JP 32326895 A JP32326895 A JP 32326895A JP 32326895 A JP32326895 A JP 32326895A JP H09157378 A JPH09157378 A JP H09157378A
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哲郎 鈴木
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正臣 佐々木
Kazukiyo Nagai
一清 永井
Hiroshi Tamura
宏 田村
Tomoyuki Shimada
知幸 島田
Chihaya Adachi
千波矢 安達
Chiaki Tanaka
千秋 田中
Nozomi Tamoto
望 田元
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浩司 岸田
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映 片山
Mitsutoshi Anzai
光利 安西
Akihiro Imai
章博 今井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電荷輸送能をもち且つ高い機械的強度を有す
る光導電性高分子材料を提供する。 【解決手段】 下記一般式(I)で示される繰り返し単
位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香族ポリカーボネ
ート樹脂に関し、さらに詳しくは電子写真用感光体とし
て有用な新規な芳香族ポリカーボネート樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネート樹脂として、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下ビスフェノールAと略称する)にホスゲンやジフェニ
ルカーボネートを反応させて得られるポリカーボネート
樹脂がその代表的なものとして知られている。かかるビ
スフェノールAからのポリカーボネート樹脂は、透明
性、耐熱性、寸法精度および機械的強度などの面で優れ
た性質を有していることから、多くの分野で用いられて
いる。そのひとつの例として、電子写真法において使用
される有機感光体用のバインダー樹脂として様々な検討
がなされている。有機感光体の代表的な構成例として、
導電性基板上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した
積層型感光体が挙げられる。電荷輸送層は低分子電荷輸
送材料とバインダー樹脂より形成され、このバインダー
樹脂として芳香族ポリカーボネート樹脂が多数提案され
ている。しかしながら、低分子電荷輸送材料の含有によ
り、バインダー樹脂が本来有する機械的強度を低下さ
せ、このことが感光体の摩耗性劣化、傷、クラックなど
の原因となり、感光体の耐久性を損うものとなってい
る。
【0003】一方、ポリビニルアントラセン、ポリビニ
ルピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、トリフェニ
ルアミンを側鎖に有するアクリル系樹脂〔M.Stol
kaet al J.Polym.Sci.,21 9
69(1983)〕およびベンジジン構造を有する芳香
族ポリカーボネート樹脂(特開昭64−9964号公
報)などの光導電性高分子材料が検討されているが、実
用化には至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の実状に鑑みてなされたものであって、有機感光体用の
電荷輸送能性高分子材料として特に有用な芳香族ポリカ
ーボネート樹脂を提供することを、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、下記一般式(I)で示される繰り返し単位から
なる新規芳香族ポリカーボネート樹脂及び下記一般式
(II)ならびに(III)で示される繰り返し単位からな
る新規芳香族ポリカーボネート樹脂により上記課題が解
決されることを見出し、本発明に到った。即ち、本発明
は以下の(1)〜(4)である。 (1)下記一般式(I)で示される繰り返し単位からな
る芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0006】
【化13】
【0007】〔式中、Ar1,Ar2及びAr3は同一又
は異なる置換又は無置換のアリレン基、R1及びR2は同
一又は異なる水素原子、置換もしくは無置換のアリール
基を表わし、R1及びR2は共同して環を形成していても
よい。nは5〜5000の整数を表わす。Xは脂肪族の
2価基、環状脂肪族の2価基又は、下記一般式で表わさ
れる2価基
【0008】
【化14】
【0009】(ここで、R3及びR4は各々独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
リール基ないしはハロゲン原子であり、l及びmは各々
独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数
1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0010】
【化15】
【0011】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換のアリール基を表わす。)を
表わす。〕 (2)下記一般式(II)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0012】
【化16】
【0013】〔式中、Ar1,Ar2及びAr3は同一又
は異なる置換又は無置換のアリレン基、R1及びR2は同
一又は異なる水素原子、置換もしくは無置換のアリール
基を表わし、R1及びR2は共同して環を形成していても
よい。kは5〜5000、jは0〜5000の整数を表
わす。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基又は、
【0014】
【化17】
【0015】(ここで、R3及びR4は各々独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
リール基ないしはハロゲン原子であり、l及びmは各々
独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数
1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0016】
【化18】
【0017】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換のアリール基を表わす。)を
表わす。〕 (3)下記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位から
なる芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0018】
【化19】
【0019】〔式中、R7は水素原子、ハロゲン原子、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、置換もし
くは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換ア
リール基を表わす。nは5〜5000の整数を表わす。
Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基または、下記
一般式で表わされる2価基
【0020】
【化20】
【0021】(ここで、R3及びR4は各々独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
リール基ないしはハロゲン原子であり、l及びmは各々
独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数
1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0022】
【化21】
【0023】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換のアリール基を表わす。)を
表わす。〕 (4)下記一般式(V)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0024】
【化22】
【0025】〔式中、R7は水素原子、ハロゲン原子、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、置換もし
くは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換ア
リール基を表わす。kは5〜5000の整数を表わす。
jは0〜5000の整数を表わす。Xは脂肪族の2価
基、環状脂肪族の2価基または、下記一般式で表わされ
る2価基
【0026】
【化23】
【0027】(ここで、R3及びR4は各々独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
リール基ないしはハロゲン原子であり、l及びmは各々
独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数
1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0028】
【化24】
【0029】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換のアリール基を表わす。)を
表わす。〕 以下、本発明について詳しく説明する。本発明の芳香族
ポリカーボネート樹脂は従来ポリカーボネート樹脂の製
造法として、公知のビスフェノールと炭酸誘導体との重
合と同様の方法で製造できる。すなわち、下記一般式
(VI)又は一般式(VII)で表わされる第3級アミノ基
を有するジオール化合物と、ビスアリールカーボネート
とのエステル交換法、ホスゲンとの溶液または界面重合
によるホスゲン法、あるいは、ジオールから誘導される
ビスクロロホーメートを用いるビスクロロホーメート法
等により製造される。この際、下記一般式(VIII)で表
わされるジオールを併用することによって上記一般式
(II)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単
位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し単位から
なる芳香族ポリカーボネート樹脂あるいは上記一般式
(V)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単
位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し単位から
なる芳香族ポリカーボネート樹脂を製造することがで
き、こうすることによって所望の特性を備えた芳香族ポ
リカーボネート樹脂が得られる。上記一般式(II)で表
わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単位と上記一
般式(III)で表わされる繰り返し単位との割合及び上
記一般式(V)で表わされる第3級アミノ基を有する繰
り返し単位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し
単位との割合は所望の特性により広い範囲から選択する
ことができる。
【0030】また、前記一般式(I)又は、前記一般式
(IV)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単
位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂は、下記一般式
(VI)又は下記一般式(VII)で表わされる第3級アミ
ノ基を有するジオール化合物と、下記一般式(VIII)か
ら誘導されるビスクロロホーメートとの界面重合あるい
は溶液重合によって得られる。又、一般式(VI)あるい
は一般式(VII)で表される第3級アミノ基を有するジ
オール化合物から誘導されるビスクロロホーメートと、
一般式(VIII)で表わされるジオールとの重合によって
も得られる。
【0031】
【化25】
【0032】 HO−X−OH (VIII) 〔各式中のAr1,Ar2,Ar3,R1,R2及びR7は前
義と同じ。〕 以下、前記製造法に関してさらに詳細に説明する。エス
テル交換法では不活性ガス存在下にジオール化合物とビ
スアリールカーボネートを混合し、通常減圧下120〜
350℃で反応させる。減圧度は段階的に変化させ、最
終的には1mmHg以下にして生成するフェノール類を
系外に留去させる。反応時間は通常1〜4時間程度であ
る。又、必要に応じて分子量調節剤や酸化防止剤を加え
てもよい。ビスアリールカーボネートとしてはジフェニ
ルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニ
ル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニル
カーボネート、ジナフチルカーボネートなどが挙げられ
る。
【0033】ホスゲン法では通常脱酸剤および溶媒の存
在下に反応を行う。脱酸剤としては水酸化ナトリウムや
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、ピリジン
などが用いられる。溶媒としては例えばジクロロメタ
ン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が用いら
れる。又、反応促進のために例えば第3級アミン、第4
級アンモニウム塩などの触媒を用いることができ、分子
量調節剤として例えばフェノール、p−tert−ブチ
ルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望まし
い。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時
間であり、反応中のpHは通常10以上に保つことが好
ましい。
【0034】ビスクロロホーメートを用いる場合はジオ
ール化合物を溶媒に溶解し、脱酸剤を添加し、これにビ
スクロロホーメートを添加することにより得られる。脱
酸剤としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンのような第3級アミン及びピリジンが
使用される。反応に使用される溶媒としては、例えばジ
クロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テ
トラクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム
などのハロゲン化炭化水素及びテトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどの環状エーテル系の溶媒が好ましい。又、
分子量調節剤として、例えばフェノール、p−tert
−ブチルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望
ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜
5時間である。
【0035】上記の方法に従って製造される芳香族ポリ
カーボネート樹脂には、必要に応じて酸化防止剤、光安
定剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤などの添加剤を加えるこ
とができる。以下、本発明の芳香族ポリカーボネート樹
脂について更に詳細に説明する。
【0036】本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、
前記一般式(II)、又は(V)で表される繰り返し単位
からなる単独重合体、又は、前記一般式(I)、又は
(IV)で表される繰り返し単位からなる交互共重合体、
更にまた一般式(II)及び(III)、あるいは前記一般
式(V)及び(III)で表される繰り返し単位を構成単
位とするランダムまたはブロック共重合体のいずれでも
よい。又、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂の分子
量は、ポリスチレン換算数平均分子量で1000〜10
00000、好ましくは5000〜500000であ
る。又、本発明の芳香族ポリカーボネートを構成する、
前記一般式(I)、(II)、(IV)、(V)で表わされ
る繰り返し単位を与える原料の、前記一般式(VI)、
(VII)で表わされる第3級アミノ基を有するジオール
化合物の具体例を以下に示す。
【0037】一般式(VI)における置換基R1,R2は水
素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表すがその
具体例としては以下のものを挙げることができる。アリ
ール基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリ
ル基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル
基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基等、又、複
素環基としてチエニル基、ベンゾチエニル基、フリル
基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられ
る。又、R1,R2が共同して環を形成する場合の例とし
て、9−フルオニリデン、5H−ジベンゾ〔a,d〕シ
クロヘプテニリデンなどが挙げられる。
【0038】これらのアリール基は以下に示す基を置換
基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基;好ましくはC1〜C12とりわけC1
8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖の
アルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素
原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フ
ェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基も
しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基
を含有してもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブ
チル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメ
チル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル
基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベ
ンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル
基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基
等が挙げられる。
【0039】(3)アルコキシ基(−OR8);R8は上
記(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的にはメ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポ
キシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。 (4)アリールオキシ基;アリール基としてフェニル
基、ナフチル基が挙げられる。これはC1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置
換基として含有してもよい。具体的にはフェノキシ基、
1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ク
ロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
【0040】(5)置換メルカプト基またはアリールメ
ルカプト基;具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、
フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げら
れる。 (6)アルキル置換アミノ基;アルキル基は(2)で定
義したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミ
ノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基;具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げら
れる。
【0041】一般式(VII)における置換基R7は水素原
子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アシル基、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もし
くは無置換のアリール基を表すがその具体例としては以
下のものを挙げることができる。アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アシル基、置換もしくは無置換のアルキル
基は前記と同様な定義で表され、具体例も同様なものが
挙げられる。 アリール基;フェニル基これらは低級アルキル基、低級
アルコキシ基及びハロゲン原子を置換基として有してい
てもよい。
【0042】一般式(VI)においてアリレン基を表わす
Ar1,Ar2及びAr3の具体例としてはフェニレン
基、ナフチレン基、ビフェニリレン基、ターフェニリレ
ン基、ピレニレン基、フルオレニレン基、9,9−ジメ
チル−2−フルオレニレン基等、又、複素環基としてチ
エニレン基、ベンゾチエニレン基、フリレン基、ベンゾ
フラニレン基、カルバゾリレン基等、及び2個のアリー
ル基が酸素、硫黄で結合したジフェニルエーテル基、ジ
フェニルチオエーテル基等の2価基を表わす。これらの
アリレン基はアルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。置換基のアルキル
基としては、C1〜C5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基で
あり、これらのアルキル基は更にフッ素原子を含有して
もよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n
−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基等が
挙げられる。又、置換基のアルコキシ基としては、C1
〜C5の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基であり、具体的
にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−
プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−
ブトキシ基、i−ブトキシ基等が挙げられる。
【0043】R3,R4は各々独立にC1〜C20の、好ま
しくはC2〜C10の直鎖または分岐鎖アルキレン基であ
り、これらのアルキレン基の炭素数は平均した結果整数
でなくてもよい。これらのアルキレン基は、さらにフッ
素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、
フェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基
もしくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル
基を含有しても良い。具体的には、メチレン基、ジメチ
レン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘプタメ
チレン基、ヘキサメチレン基等が挙げられる。一般式
(VIII)で示されるジオール化合物の具体例を以下に示
す。
【0044】1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−
デカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2
−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪
族ジオールや1,4−シクロヘキサンジオール、1,3
−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−
ジメタノール等の環状脂肪族ジオールが挙げられる。
【0045】又、芳香環を有するジオールとしては、
4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,
2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメ
チル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテ
ン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾ
エート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキ
シベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4
−ヒドロキシベンゾエート)−1,3−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノ
ール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0046】本発明の新規ポリカーボネート樹脂の原料
モノマーである、前記一般式(VI)、又は(VII)で表
わされるアミノ基含有ジオール化合物は公知の合成法に
より製造できる。例えば、一般式(VI)で表わされるジ
オール化合物は、下記の合成スキームに示すように、一
般式(IX)で表わされるホスホン酸エステルと、一般式
(X)で表わされるカルボニル化合物とから、一般式
(XI)で表わされるオレフィン化合物を得、ついでエー
テル基又はエステル基の開裂により製造することができ
る。
【0047】
【化26】
【0048】〔ここで、R11及びR12は同一又は異なる
置換もしくは無置換のアルキル基、アシル基であり、R
13は低級アルキル基である。〕 また、前記一般式(VII)で表わされるアミノ基含有ジ
オール化合物も同様な方法により合成することができ
る。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を説明
する。なお、下記実施例において部はすべて重量部であ
る。 実施例1 第3級アミノ基を有するジオール化合物として下記構造
【0050】
【化27】
【0051】4−〔ビス(3−ヒドロキシフェニル)ア
ミノ〕スチルベン7.59部を脱水処理したテトラヒド
ロフラン(THF)80部に溶解させ、窒素ガス気流下
で撹拌しながらトリエチルアミンを6.07部加えた後
にジエチレングリコールのビスクロロホーメート4.8
5部をTHF約16部に溶解させた液を水槽で約20℃
に冷却しながら約1時間かけて滴下した。その後、室温
でさらに1時間撹拌反応させ、4重量%のフェノールの
THF溶液を4.24部加え反応を終了させた。その
後、析出した塩を濾過によって除き、得られた反応液を
メタノール2500部の中へ滴下してポリカーボネート
樹脂を得た。この物を濾過乾燥して取り出し、再びTH
F約180部に溶解させてメタノール2200部中へ滴
下する再沈殿操作を2回繰り返して下記構造のポリカー
ボネート樹脂9.20部(収率86%)を得た。
【0052】
【化28】
【0053】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 17000 重量平均分子量 64300 又、この物のガラス転移点を示差走査熱量測定(DS
C)により測定したところ、97℃であった。又、この
物の赤外吸収スペクトル図(Film)を図1に、元素
分析結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】実施例2 ビスクロロホーメートに下記構造の物を使用する以外は
実施例1と同様にして下記構造のポリカーボネート樹脂
(収率89%)を合成した。
【0056】
【化29】
【0057】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 11500 重量平均分子量 22700 又、この物のガラス転移点を示差走査熱量測定(DS
C)により測定したところ、77℃であった。又、この
物の赤外吸収スペクトル図(Film)を図2に、元素
分析結果を表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】実施例3 ビスクロロホーメートに下記構造の物を使用する以外は
実施例1と同様にして下記構造のポリカーボネート樹脂
(収率63%)を合成した。
【0060】
【化30】
【0061】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 25100 重量平均分子量 66600 又、この物のガラス転移点を示差走査熱量測定(DS
C)により測定したところ、27℃であった。又、この
物の赤外吸収スペクトル図(Film)を図3に、元素
分析結果を表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】応用例 電荷発生物質として下記式で表わされるビスアゾ化合物
【0064】
【化31】
【0065】の1%シクロヘキサンと2−ブタノン混合
溶液をボールミル中で分散混合し、得られた分散液をポ
リアミド樹脂(CM−8000:東レ社製)を0.3μ
mの厚みで塗布したアルミ板上にドクターブレードで塗
布し、自然乾燥して約1μm厚の電荷発生層を形成し
た。次にジクロロメタン5.1部に、電荷輸送物質とし
て実施例3で得られたポリカーボネート樹脂0.9部を
溶解し、この溶液を前記電荷発生層上にドクターブレー
ドで塗布し、80℃で5分間、次いで120℃で20分
間乾燥して厚さ約20μmの電荷輸送層を形成して感光
体を作製した。
【0066】次にこうして得られた積層型電子写真感光
体の可視域での感度を調べるため、この感光体に静電複
写紙試験装置〔(株)川口電機製作所製SP428型〕
を用いて暗所で−6kVのコロナ放電を20秒間行って
帯電せしめた後、感光体の表面電位Vm(V)を測定
し、更に20秒間暗所に放置した後、表面電位V
0(v)を測定した。次いでタングステンランプ光を感
光体表面での照度が4.5 luxになるように照射し
て、V0が1/2になるまでの露光量E1/2(lux・s
ec)を算出した。その結果、Vm=−1463V、Vo
=−1054V、E1/2=1.37(lux・sec)
であった。
【0067】
【発明の効果】本発明に係わるポリカーボネート樹脂
は、前記したように光導電性素材として有効に機能し、
電子写真感光体の感光層の電荷輸送物質等として好適に
使用され、特に電荷発生層と電荷輸送層を2層に区分し
た、いわゆる機能分離型感光層における電荷輸送物質と
して有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図2】本発明の実施例2の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図3】本発明の実施例3の化合物の赤外吸収スペクト
ル図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 芳香族ポリカーボネート樹脂
【特許請求の範囲】
【化1】 〔式中、Ar1,Ar2及びAr3は同一又は異なる置換
もしくは無置換のアリレン基、R1及びR2は同一又は異
なる水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表わ
し、R1及びR2は共同して環を形成していてもよい。n
は5〜5000の整数を表わす。Xは脂肪族の2価基、
環状脂肪族の2価基又は、下記一般式で表わされる2価
【化2】 (ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置
換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基ない
しはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜
4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直
鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−
S−、−SO−、−SO2−、
【化3】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
は1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
換又は無置換のアリール基を表わす。)を表わす。〕
【化4】 〔式中、Ar1,Ar2及びAr3は同一又は異なる置換
又は無置換のアリレン基、R1及びR2は同一又は異なる
水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表わし、
1及びR2は共同して環を形成していてもよい。kは5
〜5000、jは0〜5000の整数を表わす。Xは脂
肪族の2価基、環状脂肪族の2価基又は、
【化5】 (ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置
換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基ない
しはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜
4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直
鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−
S−、−SO−、−SO2−、
【化6】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
は1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
換又は無置換のアリール基を表わす。)を表わす。〕
【化7】 〔式中、R7は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アシル基、置換もしくは無置換
のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基
を表わす。nは5〜5000の整数を表わす。Xは脂肪
族の2価基、環状脂肪族の2価基または、下記一般式で
表わされる2価基
【化8】 (ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置
換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基ない
しはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜
4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直
鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−
S−、−SO−、−SO2−、
【化9】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
は1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
換又は無置換のアリール基を表わす。)を表わす。〕
【化10】 〔式中、R7は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アシル基、置換もしくは無置換
のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基
を表わす。kは5〜5000の整数を表わす。jは0〜
5000の整数を表わす。Xは脂肪族の2価基、環状脂
肪族の2価基又は、下記一般式で表わされる2価基
【化11】 (ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置
換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基また
はハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜4
の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖
状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S
−、−SO−、−SO2−、
【化12】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
は1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
換又は無置換のアリール基を表わす。)を表わす。〕
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香族ポリカーボネ
ート樹脂に関し、さらに詳しくは電子写真用感光体とし
て有用な新規な芳香族ポリカーボネート樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネート樹脂として、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下ビスフェノールAと略称する)にホスゲンやジフェニ
ルカーボネートを反応させて得られるポリカーボネート
樹脂がその代表的なものとして知られている。かかるビ
スフェノールAからのポリカーボネート樹脂は、透明
性、耐熱性、寸法精度および機械的強度などの面で優れ
た性質を有していることから、多くの分野で用いられて
いる。そのひとつの例として、電子写真法において使用
される有機感光体用のバインダー樹脂として様々な検討
がなされている。有機感光体の代表的な構成例として、
導電性基板上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した
積層型感光体が挙げられる。電荷輸送層は低分子電荷輸
送材料とバインダー樹脂より形成され、このバインダー
樹脂として芳香族ポリカーボネート樹脂が多数提案され
ている。しかしながら、低分子電荷輸送材料の含有によ
り、バインダー樹脂が本来有する機械的強度を低下さ
せ、このことが感光体の摩耗性劣化、傷、クラックなど
の原因となり、感光体の耐久性を損うものとなってい
る。
【0003】一方、ポリビニルアントラセン、ポリビニ
ルピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、トリフェニ
ルアミンを側鎖に有するアクリル系樹脂〔M.Stol
kaet al J.Polym.Sci.,21 9
69(1983)〕およびベンジジン構造を有する芳香
族ポリカーボネート樹脂(特開昭64−9964号公
報)などの光導電性高分子材料が検討されているが、実
用化には至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の実状に鑑みてなされたものであって、有機感光体用の
電荷輸送能性高分子材料として特に有用な芳香族ポリカ
ーボネート樹脂を提供することを、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、下記一般式(I)、又は(IV)で示される繰り
返し単位からなる新規芳香族ポリカーボネート樹脂及び
下記一般式(II)及び(III)、下記一般式(V)及び
(III)で示される繰り返し単位からなる新規芳香族ポ
リカーボネート樹脂により上記課題が解決されることを
見出し、本発明に到った。即ち、本発明は以下の(1)
〜(4)である。 (1)下記一般式(I)で示される繰り返し単位からな
る芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0006】
【化13】
【0007】〔式中、Ar1,Ar2及びAr3は同一又
は異なる置換又は無置換のアリレン基、R1及びR2は同
一又は異なる水素原子、置換もしくは無置換のアリール
基を表わし、R1及びR2は共同して環を形成していても
よい。nは5〜5000の整数を表わす。Xは脂肪族の
2価基、環状脂肪族の2価基又は、下記一般式で表わさ
れる2価基
【0008】
【化14】
【0009】(ここで、R3及びR4は各々独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
リール基ないしはハロゲン原子であり、l及びmは各々
独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数
1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0010】
【化15】
【0011】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換のアリール基を表わす。)を
表わす。〕 (2)下記一般式(II)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0012】
【化16】
【0013】〔式中、Ar1,Ar2及びAr3は同一又
は異なる置換又は無置換のアリレン基、R1及びR2は同
一又は異なる水素原子、置換もしくは無置換のアリール
基を表わし、R1及びR2は共同して環を形成していても
よい。kは5〜5000、jは0〜5000の整数を表
わす。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基又は、
【0014】
【化17】
【0015】(ここで、R3及びR4は各々独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
リール基ないしはハロゲン原子であり、l及びmは各々
独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数
1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0016】
【化18】
【0017】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換のアリール基を表わす。)を
表わす。〕 (3)下記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位から
なる芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0018】
【化19】
【0019】〔式中、R7は水素原子、ハロゲン原子、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、置換もし
くは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の
アリール基を表わす。nは5〜5000の整数を表わ
す。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基または、
下記一般式で表わされる2価基
【0020】
【化20】
【0021】(ここで、R3及びR4は各々独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
リール基ないしはハロゲン原子であり、l及びmは各々
独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数
1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0022】
【化21】
【0023】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換のアリール基を表わす。)を
表わす。〕 (4)下記一般式(V)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0024】
【化22】
【0025】〔式中、R7は水素原子、ハロゲン原子、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、置換もし
くは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の
アリール基を表わす。kは5〜5000の整数を表わ
す。jは0〜5000の整数を表わす。Xは脂肪族の2
価基、環状脂肪族の2価基または、下記一般式で表わさ
れる2価基
【0026】
【化23】
【0027】(ここで、R3及びR4は各々独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
リール基ないしはハロゲン原子であり、l及びmは各々
独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数
1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0028】
【化24】
【0029】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換のアリール基を表わす。)を
表わす。〕 以下、本発明について詳しく説明する。本発明の芳香族
ポリカーボネート樹脂は従来ポリカーボネート樹脂の製
造法として、公知のビスフェノールと炭酸誘導体との重
合と同様の方法で製造できる。すなわち、下記一般式
(VI)又は一般式(VII)で表わされる第3級アミノ基
を有するジオール化合物と、ビスアリールカーボネート
とのエステル交換法、ホスゲンとの溶液または界面重合
によるホスゲン法、あるいは、ジオールから誘導される
ビスクロロホーメートを用いるビスクロロホーメート法
等により製造される。この際、下記一般式(VIII)で表
わされるジオールを併用することによって上記一般式
(II)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単
位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し単位から
なる芳香族ポリカーボネート樹脂あるいは上記一般式
(V)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単
位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し単位から
なる芳香族ポリカーボネート樹脂を製造することがで
き、こうすることによって所望の特性を備えた芳香族ポ
リカーボネート樹脂が得られる。上記一般式(II)で表
わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単位と上記一
般式(III)で表わされる繰り返し単位との割合及び上
記一般式(V)で表わされる第3級アミノ基を有する繰
り返し単位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し
単位との割合は所望の特性により広い範囲から選択する
ことができる。
【0030】また、前記一般式(I)又は、前記一般式
(IV)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単
位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂は、下記一般式
(VI)又は下記一般式(VII)で表わされる第3級アミ
ノ基を有するジオール化合物と、下記一般式(VIII)か
ら誘導されるビスクロロホーメートとの界面重合あるい
は溶液重合によって得られる。又、一般式(VI)あるい
は一般式(VII)で表される第3級アミノ基を有するジ
オール化合物から誘導されるビスクロロホーメートと、
一般式(VIII)で表わされるジオールとの重合によって
も得られる。
【0031】
【化25】
【0032】 HO−X−OH (VIII) 〔各式中のAr1,Ar2,Ar3,R1,R2及びR7は前
義と同じ。〕 以下、前記製造法に関してさらに詳細に説明する。エス
テル交換法では不活性ガス存在下にジオール化合物とビ
スアリールカーボネートを混合し、通常減圧下120〜
350℃で反応させる。減圧度は段階的に変化させ、最
終的には1mmHg以下にして生成するフェノール類を
系外に留去させる。反応時間は通常1〜4時間程度であ
る。又、必要に応じて分子量調節剤や酸化防止剤を加え
てもよい。ビスアリールカーボネートとしてはジフェニ
ルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニ
ル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニル
カーボネート、ジナフチルカーボネートなどが挙げられ
る。
【0033】ホスゲン法では通常脱酸剤および溶媒の存
在下に反応を行う。脱酸剤としては水酸化ナトリウムや
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、ピリジン
などが用いられる。溶媒としては例えばジクロロメタ
ン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が用いら
れる。又、反応促進のために例えば第3級アミン、第4
級アンモニウム塩などの触媒を用いることができ、分子
量調節剤として例えばフェノール、p−tert−ブチ
ルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望まし
い。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時
間であり、反応中のpHは通常10以上に保つことが好
ましい。
【0034】ビスクロロホーメートを用いる場合はジオ
ール化合物を溶媒に溶解し、脱酸剤を添加し、これにビ
スクロロホーメートを添加することにより得られる。脱
酸剤としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンのような第3級アミン及びピリジンが
使用される。反応に使用される溶媒としては、例えばジ
クロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テ
トラクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム
などのハロゲン化炭化水素及びテトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどの環状エーテル系の溶媒が好ましい。又、
分子量調節剤として、例えばフェノール、p−tert
−ブチルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望
ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜
5時間である。
【0035】上記の方法に従って製造される芳香族ポリ
カーボネート樹脂には、必要に応じて酸化防止剤、光安
定剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤などの添加剤を加えるこ
とができる。以下、本発明の芳香族ポリカーボネート樹
脂について更に詳細に説明する。
【0036】本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、
前記一般式(II)、又は(V)で表される繰り返し単位
からなる単独重合体、又は、前記一般式(I)、又は
(IV)で表される繰り返し単位からなる交互共重合体、
更にまた一般式(II)及び(III)、あるいは前記一般
式(V)及び(III)で表される繰り返し単位を構成単
位とするランダムまたはブロック共重合体のいずれでも
よい。又、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂の分子
量は、ポリスチレン換算数平均分子量で1000〜10
00000、好ましくは5000〜500000であ
る。又、本発明の芳香族ポリカーボネートを構成する、
前記一般式(I)、(II)、(IV)、(V)で表わされ
る繰り返し単位を与える原料の、前記一般式(VI)、
(VII)で表わされる第3級アミノ基を有するジオール
化合物の具体例を以下に示す。
【0037】一般式(VI)における置換基R1,R2は水
素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表すがその
具体例としては以下のものを挙げることができる。アリ
ール基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニリ
ル基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル
基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基等、又、複
素環基としてチエニル基、ベンゾチエニル基、フリル
基、ベンゾフラニル基、カルバゾリル基などが挙げられ
る。又、R1,R2が共同して環を形成する場合の例とし
て、9−フルオニリデン、5H−ジベンゾ〔a,d〕シ
クロヘプテニリデンなどが挙げられる。
【0038】これらのアリール基は以下に示す基を置換
基として有してもよい。 (1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基;好ましくはC1〜C12とりわけC1
8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖の
アルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素
原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フ
ェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基も
しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基
を含有してもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブ
チル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメ
チル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル
基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベ
ンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル
基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基
等が挙げられる。
【0039】(3)アルコキシ基(−OR8);R8は上
記(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的にはメ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポ
キシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。 (4)アリールオキシ基;アリール基としてフェニル
基、ナフチル基が挙げられる。これはC1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置
換基として含有してもよい。具体的にはフェノキシ基、
1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ク
ロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
【0040】(5)置換メルカプト基またはアリールメ
ルカプト基;具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、
フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げら
れる。 (6)アルキル置換アミノ基;アルキル基は(2)で定
義したアルキル基を表わす。具体的にはジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミ
ノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基;具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げら
れる。
【0041】一般式(VII)における置換基R7は水素原
子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アシル基、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もし
くは無置換のアリール基を表すがその具体例としては以
下のものを挙げることができる。アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アシル基、置換もしくは無置換のアルキル
基は前記と同様な定義で表され、具体例も同様なものが
挙げられる。アリール基;フェニル基これらは低級アル
キル基、低級アルコキシ基及びハロゲン原子を置換基と
して有していてもよい。
【0042】一般式(VI)においてアリレン基を表わす
Ar1,Ar2及びAr3の具体例としてはフェニレン
基、ナフチレン基、ビフェニリレン基、ターフェニリレ
ン基、ピレニレン基、フルオレニレン基、9,9−ジメ
チル−2−フルオレニレン基等、又、複素環基としてチ
エニレン基、ベンゾチエニレン基、フリレン基、ベンゾ
フラニレン基、カルバゾリレン基等、及び2個のアリー
ル基が酸素、硫黄で結合したジフェニルエーテル基、ジ
フェニルチオエーテル基等の2価基を表わす。これらの
アリレン基はアルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原
子を置換基として有していてもよい。置換基のアルキル
基としては、C1〜C5の直鎖又は分岐鎖のアルキル基で
あり、これらのアルキル基は更にフッ素原子を含有して
もよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n
−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基等が
挙げられる。又、置換基のアルコキシ基としては、C1
〜C5の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基であり、具体的
にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−
プロポキシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−
ブトキシ基、i−ブトキシ基等が挙げられる。
【0043】一般式(VIII)で示されるジオール化合物
の具体例を以下に示す。
【0044】1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−
デカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2
−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の脂肪
族ジオールや1,4−シクロヘキサンジオール、1,3
−シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン−1,4−
ジメタノール等の環状脂肪族ジオールが挙げられる。
【0045】又、芳香環を有するジオールとしては、
4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,
2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメ
チル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテ
ン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾ
エート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキ
シベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4
−ヒドロキシベンゾエート)−1,3−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノ
ール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0046】本発明の新規ポリカーボネート樹脂の原料
モノマーである、前記一般式(VI)、又は(VII)で表
わされるアミノ基含有ジオール化合物は公知の合成法に
より製造できる。例えば、一般式(VI)で表わされるジ
オール化合物は、下記の合成スキームに示すように、一
般式(IX)で表わされるホスホン酸エステルと、一般式
(X)で表わされるカルボニル化合物とから、一般式
(XI)で表わされるオレフィン化合物を得、ついでエー
テル基又はエステル基の開裂により製造することができ
る。
【0047】
【化26】
【0048】〔ここで、R11及びR12は同一又は異なる
置換もしくは無置換のアルキル基、アシル基であり、R
13は低級アルキル基である。〕 また、前記一般式(VII)で表わされるアミノ基含有ジ
オール化合物も同様な方法により合成することができ
る。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を説明
する。なお、下記実施例において部はすべて重量部であ
る。 実施例1 第3級アミノ基を有するジオール化合物として下記構造
【0050】
【化27】
【0051】4−〔ビス(3−ヒドロキシフェニル)ア
ミノ〕スチルベン7.59部を脱水処理したテトラヒド
ロフラン(THF)80部に溶解させ、窒素ガス気流下
で撹拌しながらトリエチルアミンを6.07部加えた後
にジエチレングリコールのビスクロロホーメート4.8
5部をTHF約16部に溶解させた溶液を水浴で約20
℃に冷却しながら約1時間かけて滴下した。その後、室
温でさらに1時間撹拌反応させ、4重量%のフェノール
のTHF溶液を4.24部加え反応を終了させた。その
後、析出した塩を濾過によって除き、得られた反応液を
メタノール2500部の中へ滴下してポリカーボネート
樹脂を得た。この物を濾過乾燥して取り出し、再びTH
F約180部に溶解させてメタノール2200部中へ滴
下する再沈殿操作を2回繰り返して下記構造のポリカー
ボネート樹脂9.20部(収率86%)を得た。
【0052】
【化28】
【0053】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 17000 重量平均分子量 64300 又、この物のガラス転移点を示差走査熱量測定(DS
C)により測定したところ、97℃であった。又、この
物の赤外吸収スペクトル図(Film)を図1に、元素
分析結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】実施例2 ビスクロロホーメートに下記構造の物を使用する以外は
実施例1と同様にして下記構造のポリカーボネート樹脂
(収率89%)を合成した。
【0056】
【化29】
【0057】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 11500 重量平均分子量 22700 又、この物のガラス転移点を示差走査熱量測定(DS
C)により測定したところ、77℃であった。又、この
物の赤外吸収スペクトル図(Film)を図2に、元素
分析結果を表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】実施例3 ビスクロロホーメートに下記構造の物を使用する以外は
実施例1と同様にして下記構造のポリカーボネート樹脂
(収率63%)を合成した。
【0060】
【化30】
【0061】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 25100 重量平均分子量 66600 又、この物のガラス転移点を示差走査熱量測定(DS
C)により測定したところ、27℃であった。又、この
物の赤外吸収スペクトル図(Film)を図3に、元素
分析結果を表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】応用例 電荷発生物質として下記式で表わされるビスアゾ化合物
の1%シクロヘキサンと2−
【0064】
【化31】
【0065】ブタノン混合溶液をボールミル中で分散混
合し、得られた分散液をポリアミド樹脂(CM−800
0:東レ社製)を0.3μmの厚みで塗布したアルミ板
上にドクターブレードで塗布し、自然乾燥して約1μm
厚の電荷発生層を形成した。次にジクロロメタン5.1
部に、電荷輸送物質として実施例3で得られたポリカー
ボネート樹脂0.9部を溶解し、この溶液を前記電荷発
生層上にドクターブレードで塗布し、80℃で5分間、
次いで120℃で20分間乾燥して厚さ約20μmの電
荷輸送層を形成して感光体を作製した。
【0066】次にこうして得られた積層型電子写真感光
体の可視域での感度を調べるため、この感光体に静電複
写紙試験装置〔(株)川口電機製作所製SP428型〕
を用いて暗所で−6kVのコロナ放電を20秒間行って
帯電せしめた後、感光体の表面電位Vm(V)を測定
し、更に20秒間暗所に放置した後、表面電位V
0(V)を測定した。次いでタングステンランプ光を感
光体表面での照度が4.5 luxになるように照射し
て、V0が1/2になるまでの露光量E1/2(lux・s
ec)を算出した。その結果、Vm=−1463V、Vo
=−1054V、E1/2=1.37(lux・sec)
であった。
【0067】
【発明の効果】本発明に係わるポリカーボネート樹脂
は、前記したように光導電性素材として有効に機能し、
電子写真感光体の感光層の電荷輸送物質等として好適に
使用され、特に電荷発生層と電荷輸送層を2層に区分し
た、いわゆる機能分離型感光層における電荷輸送物質と
して有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図2】本発明の実施例2の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図3】本発明の実施例3の化合物の赤外吸収スペクト
ル図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 一清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田村 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 島田 知幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 安達 千波矢 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田中 千秋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田元 望 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 岸田 浩司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 片山 映 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 安西 光利 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地2 保土 谷化学工業株式会社内 (72)発明者 今井 章博 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地2 保土 谷化学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される繰り返し単
    位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂。 【化1】 〔式中、Ar1,Ar2及びAr3は同一又は異なる置換
    もしくは無置換のアリレン基、R1及びR2は同一又は異
    なる水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表わ
    し、R1及びR2は共同して環を形成していてもよい。n
    は5〜5000の整数を表わす。Xは脂肪族の2価基、
    環状脂肪族の2価基又は、下記一般式で表わされる2価
    基 【化2】 (ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置
    換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基ない
    しはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜
    4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直
    鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−
    S−、−SO−、−SO2−、 【化3】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
    は1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
    は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
    換又は無置換のアリール基を表わす。)を表わす。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)および(III)で表わ
    される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が
    0<k/(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート
    樹脂。 【化4】 〔式中、Ar1,Ar2及びAr3は同一又は異なる置換
    又は無置換のアリレン基、R1及びR2は同一又は異なる
    水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表わし、
    1及びR2は共同して環を形成していてもよい。kは5
    〜5000、jは0〜5000の整数を表わす。Xは脂
    肪族の2価基、環状脂肪族の2価基又は、 【化5】 (ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置
    換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基ない
    しはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜
    4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直
    鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−
    S−、−SO−、−SO2−、 【化6】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
    は1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
    は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
    換又は無置換のアリール基を表わす。)を表わす。〕
  3. 【請求項3】 下記一般式(IV)で表わされる繰り返し
    単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂。 【化7】 〔式中、R7は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
    基、アリールオキシ基、アシル基、置換もしくは無置換
    のアルキル基、または置換もしくは無置換アリール基を
    表わす。nは5〜5000の整数を表わす。Xは脂肪族
    の2価基、環状脂肪族の2価基または、下記一般式で表
    わされる2価基 【化8】 (ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置
    換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基ない
    しはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜
    4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直
    鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−
    S−、−SO−、−SO2−、 【化9】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
    は1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
    は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
    換又は無置換のアリール基を表わす。)を表わす。〕
  4. 【請求項4】 下記一般式(V)および(III)で表わ
    される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が
    0<k/(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート
    樹脂。 【化10】 〔式中、R7は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
    基、アリールオキシ基、アシル基、置換もしくは無置換
    のアルキル基、または置換もしくは無置換アリール基を
    表わす。kは5〜5000の整数を表わす。jは0〜5
    000の整数を表わす。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪
    族の2価基又は、下記一般式で表わされる2価基 【化11】 (ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置
    換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基また
    はハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜4
    の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖
    状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S
    −、−SO−、−SO2−、 【化12】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
    は1〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
    は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
    換又は無置換のアリール基を表わす。)を表わす。〕
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