JP3350350B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂 - Google Patents
芳香族ポリカーボネート樹脂Info
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Description
樹脂に関し、さらに詳しくは電子写真用感光体として有
用な新規な芳香族ポリカーボネート樹脂に関する。
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下ビスフェノールAと略称する)にホスゲンやジフェニ
ルカーボネートを反応させて得られるポリカーボネート
樹脂がその代表的なものとして知られている。かかるビ
スフェノールAからのポリカーボネート樹脂は、透明
性、耐熱性、寸法精度および機械的強度などの面で優れ
た性質を有していることから、多くの分野で用いられて
いる。そのひとつの例として、電子写真法において使用
される有機感光体用のバインダー樹脂として様々な検討
がなされている。有機感光体の代表的な構成例として、
導電性基板上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した
積層型感光体が挙げられる。電荷輸送層は低分子電荷輸
送材料とバインダー樹脂より形成され、このバインダー
樹脂として芳香族ポリカーボネート樹脂が多数提案され
ている。しかしながら、低分子電荷輸送材料の含有によ
り、バインダー樹脂が本来有する機械的強度を低下さ
せ、このことが感光体の摩耗性劣化、傷、クラックなど
の原因となり、感光体の耐久性を損うものとなってい
る。
ルピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、トリフェニ
ルアミンを側鎖に有するアクリル系樹脂〔M.Stol
kaet al J.Polym.Sci.,21 9
69(1983)〕およびベンジジン構造を有する芳香
族ポリカーボネート樹脂(特開昭64−9964号公
報)などの光導電性高分子材料が検討されているが、実
用化には至っていない。
の実状に鑑みてなされたものであって、有機感光体用の
電荷輸送能性高分子材料として特に有用な芳香族ポリカ
ーボネート樹脂を提供することを、その目的とする。
た結果、下記一般式(I)で示される繰り返し単位から
なる新規芳香族ポリカーボネート樹脂及び下記一般式
(II)ならびに(III)で示される繰り返し単位からな
る新規芳香族ポリカーボネート樹脂により上記課題が解
決されることを見出し、本発明に到った。即ち、本発明
は以下の(1)〜(4)である。 (1)下記一般式(I)で示される繰り返し単位からな
る芳香族ポリカーボネート樹脂。
す。Ar1及びAr4は同一又は異なる芳香族炭化水素の
2価基、Ar2及びAr3は同一又は異なる置換もしくは
無置換の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換
の複素環基を表わす。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族
の2価基または、
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳
香族炭化水素基またはハロゲン原子であり、l及びmは
各々独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原
子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレ
ン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
を表わし、aは0〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R3,R4は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わ
す。)を表わす。〕 (2)下記一般式(II)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート樹脂。
〜5000の整数を表わす。Ar1,Ar4は同一又は異
なる芳香族炭化水素の2価基、Ar2及びAr3は同一又
は異なる置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、また
は置換もしくは無置換の複素環基を表わす。Xは脂肪族
の2価基、環状脂肪族の2価基または、
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳
香族炭化水素基またはハロゲン原子であり、l及びmは
各々独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原
子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレ
ン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
を表わし、aは0〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R3,R4は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わ
す。)を表わす。〕 (3)下記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位から
なる上記(1)記載の芳香族ポリカーボネート樹脂。
(1)と同義〕 (4)下記一般式(V)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である上記(2)記載の芳香族ポリカー
ボネート樹脂。
(2)と同義〕 本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は従来ポリカーボ
ネート樹脂の製造法として、公知のビスフェノールと炭
酸誘導体との重合と同様の方法で製造できる。すなわ
ち、下記一般式(VI)又は一般式(VII)で表わされる
第3級アミノ基を有するジオール化合物と、ビスアリー
ルカーボネートとのエステル交換法、あるいはホスゲン
との溶液または界面重合によるホスゲン法により製造さ
れる。ホスゲン法による製造の際、下記一般式(VIII)
で表わされるジオール化合物を併用することによって上
記一般式(II)で表わされる第3級アミノ基を有する繰
り返し単位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し
単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂あるいは上記
一般式(V)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り
返し単位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し単
位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂を製造すること
ができ、こうすることによって所望の特性を備えた芳香
族ポリカーボネート樹脂が得られる。上記一般式(II)
で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単位と上
記一般式(III)で表わされる繰り返し単位との割合及
び上記一般式(V)で表わされる第3級アミノ基を有す
る繰り返し単位と上記一般式(III)で表わされる繰り
返し単位との割合は所望の特性により広い範囲から選択
することができる。
同じ。〕 一般式(VI)及び一般式(VII)で示される第3級アミ
ノ基を有するジオール化合物の具体例を以下に示す。A
r2,Ar3が置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基で
ある場合、及び置換もしくは無置換の複素環基である場
合の具体例としては以下のものを挙げることができる。
縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオ
レニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、ア
ズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリ
セニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベン
ゾ〔a,d〕シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合
多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基、また
は
−SO2−,−CO−及び以下の2価基を表わす。
又は無置換のアルキル基、置換又は無置換の芳香族炭化
水素基を表わす。複素環基としては、チエニル基、ベン
ゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾ
リル基などが挙げられる。また、Ar1及びAr4で示さ
れる芳香族炭化水素の2価基としては上記Ar2及びA
r3で示した芳香族炭化水素基の2価基が挙げられる。
上述の芳香族炭化水素基及び複素環基は以下に示す基を
置換基として有してもよい。又、これら置換基は上記一
般式中のR5の具体例として表わされる。
基、シアノ基、ニトロ基。 (2)アルキル基;好ましくはC1〜C12とりわけC1〜
C8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖の
アルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素
原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フ
ェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基も
しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基
を含有してもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブ
チル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメ
チル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル
基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベ
ンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル
基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基
等が挙げられる。
記(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的にはメ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポ
キシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これはC1〜
C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロ
ゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的にはフ
ェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキ
シ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキ
シ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフ
チルオキシ基等が挙げられる。 (5)置換メルカプト基またはアリールメルカプト基;
具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ
基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。
義したアルキル基またはアリール基を表わし、アリール
基としては例えばフェニル基、ビフェニリル基またはナ
フチル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ
基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基
として含有してもよい。R9とR10は共同で環を形成し
てもよい。またアリール基上の炭素原子と共同で環を形
成してもよい。具体的にはジエチルアミノ基、N−メチ
ル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ
基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルア
ミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等
が挙げられる。 (7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等
のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基等が
挙げられる。
の具体例を以下に示す。1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3−
プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパ
ンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリ
コール等の脂肪族ジオール化合物や1,4−シクロヘキ
サンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シク
ロヘキサン−1,4−ジメタノール等の環状脂肪族ジオ
ール化合物が挙げられる。
は、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、
2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−
ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フル
オレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサ
ンテン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベ
ンゾエート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒド
ロキシベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス
(4−ヒドロキシベンゾエート)−1,3−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フ
ェノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
る本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、上記一般式
(VI)又は(VII)で示される第3級アミノ基を有する
ジオール化合物と、上記一般式(VIII)で示されるジオ
ール化合物から誘導されるビスクロロホーメートとを、
溶媒、脱酸剤の存在下で反応させることにより製造でき
る。
詳細に説明する。エステル交換法では不活性ガス存在下
に2価フェノールとビスアリールカーボネートを混合
し、通常減圧下120〜350℃で反応させる。減圧度
は段階的に変化させ、最終的には1mmHg以下にして
生成するフェノール類を系外に留去させる。反応時間は
通常1〜4時間程度である。又、必要に応じて分子量調
節剤や酸化防止剤を加えてもよい。ビスアリールカーボ
ネートとしてはジフェニルカーボネート、ジ−p−トリ
ルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、
ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカー
ボネートなどが挙げられる。
在下に反応を行う。脱酸剤としては水酸化ナトリウムや
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、ピリジン
などが用いられる。溶媒としては例えばジクロロメタ
ン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が用いら
れる。又、反応促進のために例えば第3級アミン、第4
級アンモニウム塩などの触媒を用いることができ、分子
量調節剤として例えばフェノール、p−tert−ブチ
ルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望まし
い。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時
間であり、反応中のpHは通常10以上に保つことが好
ましい。
ール化合物を溶媒に溶解し、脱酸剤を添加し、これにビ
スクロロホーメートを添加することにより得られる。脱
酸剤としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンのような第3級アミン及びピリジンが
使用される。反応に使用される溶媒としては、例えばジ
クロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テ
トラクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム
などのハロゲン化炭化水素及びテトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどの環状エーテル系の溶媒が好ましい。又、
分子量調節剤として、例えばフェノール、p−tert
−ブチルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望
ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜
5時間である。
カーボネート樹脂の分子量は、ポリスチレン換算にて数
平均分子量が1000〜100万、好ましくは5000
〜50万である。上記の方法に従って製造される芳香族
ポリカーボネート樹脂には、必要に応じて酸化防止剤、
光安定剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤などの添加剤を加え
ることができる。
お、下記実施例において部はすべて重量部である。 実施例1 下記構造の第3級アミノ基を有するジオール化合物を出
発物質として用いた。
ヒドロキシフェニル)−N’,N’−ビス(4−トリ
ル)−m−フェニレンジアミン3.13g(0.006
5mol)、トリエチルアミン1.71g(0.017
mol)を溶解した。この溶液にジエチレングリコール
ビスクロロフォーメート1.67g(0.0072mo
l)を乾燥THF10mlに溶かしたものを、水冷下、
30分かけて滴下した。滴下終了後、粘稠混合物をさら
に15分間撹拌し、0.13gのフェノールを3mlの
乾燥THFに溶かしたものを加えた。5分間撹拌の後、
得られた粘稠混合物をメタノール中に沈殿させ、粗生成
物を濾取した。このものにジクロロメタン溶解−メタノ
ール沈殿の処理を2回施し、沈殿物を濾取、乾燥して下
記構造式のポリカーボネート樹脂(No.1)を得た。得
られた目的物は3.30gで収率は80.5%であっ
た。
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 25400 重量平均分子量 40200 この物の赤外吸収スペクトル(フィルム)を図1に示し
た。また、元素分析結果を表1に示す。
た。 応用例 アルミ板上にメタノール/ブタノール混合溶媒に溶解し
たポリアミド樹脂(CM−8000:東レ社製)溶液を
ドクターブレードで塗布し、自然乾燥して0.3μmの
中間層を設けた。この上に電荷発生物質として下記式で
表わされるビスアゾ化合物をシクロヘキサノン中でボー
ルミルにより粉砕し、得られた分散液をドクターブレー
ドで塗布し、自然乾燥して約1μmの電荷発生層を形成
した。
たポリカーボネート樹脂No.1をジクロロメタンに溶解
し、この溶液を前記電荷発生層上にドクターブレードで
塗布し、自然乾燥し、次いで120℃で20分間乾燥し
て厚さ約20μmの電荷輸送層を形成して感光体を作製
した。かくして得られた積層型電子写真感光体の可視領
域での感度を調べるため、この感光体に静電複写紙試験
装置〔(株)川口電機製作所製SP428型〕を用いて
暗所で−6kVのコロナ放電を20秒間行って帯電せし
めた後、感光体の表面電位Vm(V)を測定し、更に2
0秒間暗所に放置した後、表面電位V0(V)を測定し
た。次いでタングステンランプ光を感光体表面での照度
が4.5luxになるように照射して、V0が1/2に
なるまでの露光量E1/2(lux・sec)を算出し
た。その結果、Vm=−1222(V)、Vo=−980
(V)、E1/2=0.84(lux・sec)であっ
た。
り返し単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂、また
は前記一般式(II)で示される繰り返し単位と前記一般
式(III)で示される繰り返し単位とからなる芳香族ポ
リカーボネート樹脂は電荷輸送能をもち且つ高い機械的
強度を有するため、これを用いた感光体は高感度で且つ
高耐久なものとなる。
ル図。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で示される繰り返し単
位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂。 【化1】 〔式中、nは5〜5000の整数を表わす。Ar1及び
Ar4は同一又は異なる芳香族炭化水素の2価基、Ar2
及びAr3は同一又は異なる置換もしくは無置換の芳香
族炭化水素基、または置換もしくは無置換の複素環基を
表わす。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基また
は、 【化2】 (ここで、R1及びR2は各々独立して置換もしくは無置
換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素
基またはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して
0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12
の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O
−、−S−、−SO−、−SO2−、 【化3】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
は0〜20の整数、bは1〜2000の整数、R3,R4
は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わす。)を表わ
す。〕 - 【請求項2】 下記一般式(II)および(III)で表わ
される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が
0<k/(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート
樹脂。 【化4】 〔式中、kは5〜5000の整数、jは5〜5000の
整数を表わす。Ar1及びAr4は同一又は異なる芳香族
炭化水素の2価基、Ar2及びAr3は同一又は異なる置
換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、または置換もし
くは無置換の複素環基を表わす。Xは脂肪族の2価基、
環状脂肪族の2価基または、 【化5】 (ここで、R1及びR2は各々独立して置換もしくは無置
換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素
基またはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して
0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12
の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O
−、−S−、−SO−、−SO2−、 【化6】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
は0〜20の整数、bは1〜2000の整数、R3,R4
は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わす。)を表わ
す。〕 - 【請求項3】 下記一般式(IV)で表わされる繰り返し
単位からなる請求項1記載の芳香族ポリカーボネート樹
脂。 【化7】 〔式中、n,Ar2,Ar3,Xは請求項1と同義〕 - 【請求項4】 下記一般式(V)および(III)で表わ
される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が
0<k/(k+j)≦1である請求項2記載の芳香族ポ
リカーボネート樹脂。 【化8】 〔式中、k,j,Ar2,Ar3,Xは請求項2と同義〕
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1996
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