JP3350381B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート樹脂

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JP3350381B2
JP3350381B2 JP33599996A JP33599996A JP3350381B2 JP 3350381 B2 JP3350381 B2 JP 3350381B2 JP 33599996 A JP33599996 A JP 33599996A JP 33599996 A JP33599996 A JP 33599996A JP 3350381 B2 JP3350381 B2 JP 3350381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香族ポリカーボネ
ート樹脂に関し、さらに詳しくは電子写真用感光体とし
て有用な新規な芳香族ポリカーボネート樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネート樹脂として、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下ビスフェノールAと略称する)にホスゲンやジフェニ
ルカーボネートを反応させて得られるポリカーボネート
樹脂がその代表的なものとして知られている。かかるビ
スフェノールAからのポリカーボネート樹脂は、透明
性、耐熱性、寸法精度および機械的強度などの面で優れ
た性質を有していることから、多くの分野で用いられて
いる。そのひとつの例として、電子写真法において使用
される有機感光体用のバインダー樹脂として様々な検討
がなされている。有機感光体の代表的な構成例として、
導電性基板上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した
積層型感光体が挙げられる。電荷輸送層は低分子電荷輸
送材料とバインダー樹脂より形成され、このバインダー
樹脂として芳香族ポリカーボネート樹脂が多数提案され
ている。しかしながら、低分子電荷輸送材料の含有によ
り、バインダー樹脂が本来有する機械的強度を低下さ
せ、このことが感光体の摩耗性劣化、傷、クラックなど
の原因となり、感光体の耐久性を損うものとなってい
る。
【0003】一方、ポリビニルアントラセン、ポリビニ
ルピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、トリフェニ
ルアミンを側鎖に有するアクリル系樹脂〔M.Stol
kaet al J.Polym.Sci.,21 9
69(1983)〕およびベンジジン構造を有する芳香
族ポリカーボネート樹脂(特開昭64−9964号公
報)などの光導電性高分子材料が検討されているが、実
用化には至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の実状に鑑みてなされたものであって、有機感光体用の
電荷輸送性高分子材料として特に有用な芳香族ポリカー
ボネート樹脂を提供することを、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、下記一般式(I)で示される繰り返し単位から
なる新規芳香族ポリカーボネート樹脂及び下記一般式
(II)ならびに(III)で示される繰り返し単位からな
る新規芳香族ポリカーボネート樹脂により上記課題が解
決されることを見出し、本発明に到った。即ち、本発明
は以下の(1)〜(4)である。 (1)下記一般式(I)で示される繰り返し単位からな
る芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0006】
【化9】
【0007】〔式中、nは5〜5000の整数を表わ
す。Ar3及びAr4は同一又は異なる芳香族炭化水素の
2価基ないしは置換もしくは無置換の複素環の2価基を
表わし、Ar1,Ar2,Ar5及びAr6は同一又は異な
る置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、ないしは置
換もしくは無置換の複素環基を表わす。Xは脂肪族の2
価基、環状脂肪族の2価基又は、
【0008】
【化10】
【0009】ここで、R1及びR2は各々独立して置換又
は無置換のアルキル基、置換又は無置換の芳香族炭化水
素基もしくはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立
して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜
12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−
O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0010】
【化11】
【0011】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは0〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R3,R4は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基もしくは置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わ
す。〕 (2)下記一般式(II)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0012】
【化12】
【0013】〔式中、kは5〜5000、jは0〜50
00の整数を表わす。Ar3及びAr4は同一又は異なる
芳香族炭化水素の2価基ないしは置換もしくは無置換の
複素環の2価基を表わし、Ar1,Ar2,Ar5及びA
6は同一又は異なる置換もしくは無置換の芳香族炭化
水素基、または置換もしくは無置換の複素環基を表わ
す。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基又は、
【0014】
【化13】
【0015】ここで、R1及びR2は各々独立して置換も
しくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換芳香族
炭化水素基ないしはハロゲン原子であり、l及びmは各
々独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子
数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0016】
【化14】
【0017】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは0〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R3,R4は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基もしくは置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わ
す。〕 (3)下記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位から
なる上記(1)記載の芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0018】
【化15】
【0019】〔式中、n,Ar1,Ar2,Ar5,A
6、Xは請求項1と同義〕 (4)下記一般式(V)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である上記(2)記載の芳香族ポリカー
ボネート樹脂。
【0020】
【化16】
【0021】〔式中、k,j,Ar1,Ar2,Ar5
Ar6、Xは上記(2)と同義〕 本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、従来ポリカー
ボネート樹脂の製造法として、公知のビスフェノールと
炭酸誘導体との重合と同様の方法で製造できる。すなわ
ち、本発明の一般式(II)又は(V)で表わされる第3
級アミノ基を有する繰り返し単位からなる芳香族ポリカ
ーボネート樹脂は、下記一般式(VI)又は一般式(VI
I)で表わされる第3級アミノ基を有するジオール化合
物と、ビスアリールカーボネートとのエステル交換法、
ホスゲンとの溶液または界面重合によるホスゲン法、あ
るいはジオールから誘導されるビスクロロホーメートを
用いるビスクロロメート法等により製造される。この
際、下記一般式(VIII)で表わされるジオールを併用す
ることによって上記一般式(II)で表わされる第3級ア
ミノ基を有する繰り返し単位と上記一般式(III)で表
わされる繰り返し単位からなる芳香族ポリカーボネート
樹脂、あるいは上記一般式(V)で表わされる第3級ア
ミノ基を有する繰り返し単位と上記一般式(III)で表
わされる繰り返し単位からなる芳香族ポリカーボネート
樹脂を製造することができ、こうすることによって所望
の特性を備えた芳香族ポリカーボネート樹脂が得られ
る。上記一般式(II)で表わされる第3級アミノ基を有
する繰り返し単位と上記一般式(III)で表わされる繰
り返し単位との割合及び上記一般式(V)で表わされる
第3級アミノ基を有する繰り返し単位と上記一般式(II
I)で表わされる繰り返し単位との割合は所望の特性に
より広い範囲から選択することができる。
【0022】また、前記一般式(I)又は、前記一般式
(IV)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単
位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂は、下記一般式
(VI)又は下記一般式(VII)で表わされる第3級アミ
ノ基を有するジオール化合物と、下記一般式(VIII)か
ら誘導されるビスクロロホーメートとの界面重合あるい
は溶液重合によって得られる。又、一般式(VI)あるい
は一般式(VII)で表わされる第3級アミノ基を有する
ジオール化合物から誘導されるビスクロロホーメート
と、一般式(VIII)で表わされるジオールとの重合によ
っても得られる。
【0023】
【化17】
【0024】 HO−X−OH (VIII) 〔各式中のAr1,Ar2,Ar3,Ar4,Ar5,Ar6
及びXは前義と同じ。〕 以下、上記製造法に関してさらに詳細に説明する。エス
テル交換法では不活性ガス存在下に2価フェノールとビ
スアリールカーボネートを混合し、通常減圧下120〜
350℃で反応させる。減圧度は段階的に変化させ、最
終的には1mmHg以下にして生成するフェノール類を
系外に留去させる。反応時間は通常1〜4時間程度であ
る。又、必要に応じて分子量調節剤や酸化防止剤を加え
てもよい。ビスアリールカーボネートとしてはジフェニ
ルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニ
ル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニル
カーボネート、ジナフチルカーボネートなどが挙げられ
る。
【0025】ホスゲン法では通常脱酸剤および溶媒の存
在下に反応を行う。脱酸剤としては水酸化ナトリウムや
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、ピリジン
などが用いられる。溶媒としては例えばジクロロメタ
ン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が用いら
れる。又、反応促進のために例えば第3級アミン、第4
級アンモニウム塩などの触媒を用いることができ、分子
量調節剤として例えばフェノール、p−tert−ブチ
ルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望まし
い。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時
間であり、反応中のpHは通常10以上に保つことが好
ましい。
【0026】ビスクロロホーメートを用いる場合はジオ
ール化合物を溶媒に溶解し、脱酸剤を添加し、これにビ
スクロロホーメートを添加することにより得られる。脱
酸剤としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンのような第3級アミン及びピリジンが
使用される。反応に使用される溶媒としては、例えばジ
クロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テ
トラクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム
などのハロゲン化炭化水素及びテトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどの環状エーテル系の溶媒が好ましい。又、
分子量調節剤として、例えばフェノール、p−tert
−ブチルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望
ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜
5時間である。
【0027】上記の方法に従って製造される芳香族ポリ
カーボネート樹脂には、必要に応じて酸化防止剤、光安
定剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤などの添加剤を加えるこ
とができる。以下、本発明の芳香族ポリカーボネート樹
脂について更に詳細に説明する。
【0028】本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は、
前記一般式(II)、又は(V)で表わされる繰り返し単
位からなる単独重合体、又は前記一般式(I)、又は
(IV)で表わされる繰り返し単位からなる交互共重合
体、更にまた前記一般式(II)及び(III)、あるいは
前記一般式(V)及び(III)で表わされる繰り返し単
位を構成単位とするランダム又はブロック共重合体のい
ずれでもよい。
【0029】又、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂
の分子量は、ポリスチレン換算数平均分子量で1000
〜1000000、好ましくは5000〜500000
である。又、本発明の芳香族ポリカーボネートを構成す
る、前記一般式(I)、(II)、(IV)、(V)で表わ
される繰り返し単位を与える原料の、前記一般式(V
I)、(VII)で表わされる第3級アミノ基を有するジオ
ール化合物の具体例を以下に示す。
【0030】各一般式におけるAr1,Ar2,Ar5
Ar6は、置換もしくは無置換の芳香族基及び置換もし
くは無置換の複素環基を表わすがその具体例は、芳香族
基としてフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、タ
ーフェニリル基ピレニル基、フルオレニル基、9,9−
ジメチル−2−フルオレニル基等、又複素環基としてチ
エニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニ
ル基、カルバゾリル基などが挙げられる。これらの芳香
族基又は複素環基は以下に示す基を置換基として有して
もよい。
【0031】(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基。 (2)アルキル基;好ましくはC1〜C12とりわけC1
8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖の
アルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素
原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フ
ェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基も
しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基
を含有してもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブ
チル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメ
チル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル
基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベ
ンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル
基、4−メトキシベンジル基、4−フェニルベンジル基
等が挙げられる。
【0032】(3)アルコキシ基(−OR5);R5は上
記(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的にはメ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポ
キシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
【0033】(4)アリールオキシ基;アリール基とし
てフェニル基、ナフチル基が挙げられる。これはC1
4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロ
ゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的にはフ
ェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキ
シ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキ
シ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフ
チルオキシ基等が挙げられる。
【0034】(5)置換メルカプト基またはアリールメ
ルカプト基;具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、
フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げら
れる。 (6)アルキル置換アミノ基;アルキル基は(2)で定
義したアルキル基を表わす。具体的には、ジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルア
ミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等が挙げられる。 (7)アシル基;具体的にはアセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げら
れる。
【0035】一般式(VI)及び(VII)においてAr3
Ar4の具体例としてはベンゼン、ナフタレン、ビフェ
ニル、ターフェニル、ピレン、フルオレン、9,9−ジ
メチルフルオレン等、また複素環基としてチオフェン、
ベンゾチオフェン、フラン、ベンゾフラン、カルバゾー
ル等、及び2個のアリール基が酸素、硫黄で結合したジ
フェニルエーテル、ジフェニルチオエーテル等の2価等
を表わす。これらの芳香族炭化水素基および複素環基は
アルキル基、アルコキシ基及びハロゲン原子を置換基と
して有していてもよい。
【0036】置換基のアルキル基としては、C1〜C5
直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル
基は更にフッ素原子を含有してもよい。具体的には、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、
t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチ
ル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。置換基の
アルコキシ基としては、C1〜C5の直鎖又は分岐鎖のア
ルコキシ基であり、具体的にはメトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキ
シ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ
基等が挙げられる。一般式R1〜R4における置換または
無置換のアルキル基としては上記(2)で示した例が具
体例として挙げられる。
【0037】一般式(VIII)で示されるジオール化合物
の具体例を以下に示す。1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3−
プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパ
ンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリ
コール等の脂肪族ジオールや1,4−シクロヘキサンジ
オール、1,3−シクロヘキサンジオール、シクロヘキ
サン−1,4−ジメタノール等の環状脂肪族ジオールが
挙げられる。
【0038】又、芳香環を有するジオールとしては、
4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、2,
2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−ジメ
チル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサンテ
ン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベンゾ
エート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒドロキ
シベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス(4
−ヒドロキシベンゾエート)−1,3−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フェノ
ール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を説明
する。なお、下記実施例において部はすべて重量部であ
る。 実施例1 下記構造の第3級アミノ基を有するジオール化合物を出
発物質として用いた。
【0040】
【化18】
【0041】乾燥THF30mlにN’,N’,N'',
N''−テトラ(4−メチルフェニル)−1,4−ビス
〔(α−(4−ヒドロキシフェニル))スチリル〕ベン
ゼン−4’,4''−ジアミン1.97g(0.0023
mol)、トリエチルアミン0.70g(0.0069
mol)を溶解した。この溶液にジエチレングリコール
ビスクロロフォーメート0.558g(0.0024m
ol)を乾燥THF5mlに溶かしたものを、水冷下、
30分かけて滴下した。滴下終了後、粘稠混合物をさら
に90分撹拌し、4wt%のフェノール/乾燥THF溶
液を0.4g加えた。60分間撹拌の後、得られた粘稠
混合物をメタノール中に沈殿させ、粗生成物を濾取し
た。このものにTHF溶解−メタノール沈殿の処理を2
回施し、沈殿物を濾取、乾燥して下記構造式のポリカー
ボネート樹脂(No.1)を得た。得られた目的物は2.
14gで収率は91.48%であった。Tg点は14
5.7℃であった。
【0042】
【化19】
【0043】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 15900 重量平均分子量 82000 この物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図1に
示したが、1760cm-1にカーボネートのC=O伸縮
振動に基づく吸収が認められた。また、元素分析結果を
表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】実施例2 実施例1と同じ第3級アミノ基を有するジオールを出発
物質として用いた。乾燥THF40mlにN’,N’,
N'',N''−テトラ(4−メチルフェニル)−1,4−
ビス〔(α−(4−ヒドロキシフェニル)スチリル〕ベ
ンゼン−4’,4''−ジアミン1.97g(0.002
3mol)、トリエチルアミン0.70g(0.006
9mol)を溶解した。この溶液にポリテトラメチレン
エーテルグリコールビスクロロフォーメート(平均分子
量250のポリテトラメチレンエーテルグリコールより
調製)0.88g(0.0024mol)を乾燥THF
5mlにとかしたものを、水冷下、60分かけて滴下し
た。滴下終了後、粘稠混合物を更に80分撹拌し、4w
t%のフェノール/乾燥THF溶液を0.4gを加え
た。60分間撹拌の後、得られた粘稠混合物をメタノー
ル中に沈殿させ、粗生成物を濾取した。このものにTH
F溶解−メタノール沈殿の処理を2回施し、沈殿物を濾
取、乾燥して下記構造式のポリカーボネート樹脂(No.
2)を得た。得られた目的物は2.24gで、収率は8
4.68%であり、ガラス転移点は93.0℃であっ
た。
【0046】
【化20】
【0047】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 10494 重量平均分子量 28811 この物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図2に
示したが、1760cm-1にカーボネートのC=0伸縮
振動に基づく吸収が認められた。また元素分析結果を表
2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】実施例3 実施例1と同じ第3級アミノ基を有するジオールを出発
物質として用いた。乾燥THF40mlにN’,N’,
N'',N''−テトラ(4−メチルフェニル)−1,4−
ビス〔(α−(4−ヒドロキシフェニル)スチリル〕ベ
ンゼン−4’,4''−ジアミン1.97g(0.002
3mol)、トリエチルアミン0.70g(0.006
9mol)を溶解した。この溶液に1,6−ヘキサンジ
オールビスクロロフォーメート0.60g(0.002
5mol)を乾燥THF5mlに溶かしたものを、水冷
下、60分かけて滴下した。滴下終了後、粘稠混合物を
更に150分撹拌し、4wt%のフェノール/乾燥TH
F溶液を0.4g加えた。60分間撹拌の後、得られた
粘稠混合物をメタノール中に沈殿させ、粗生成物を濾取
した。このものにTHF溶解−メタノール沈殿の処理を
2回施し、沈殿物を濾取、乾燥して下記構造式のポリカ
ーボネート樹脂(No.3)を得た。得られた目的物は
2.10gで、収率は89.0%であった。
【0050】
【化21】
【0051】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 11524 重量平均分子量 39161 ガラス転移点は140.6℃であり、この物の赤外吸収
スペクトル(KBr錠剤法)を図3に示したが、176
0cm-1にカーボネートのC=0伸縮振動に基づく吸収
が認められた。また元素分析結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
【0053】実施例4 実施例1と同様に第3級アミノ基を有するジオール化合
物を出発物質として用いた。但し、実施例3と比較して
重合時間を24時間とした。乾燥THF30mlに
N’,N’,N'',N''−テトラ(4−メチルフェニ
ル)−1,4−ビス〔α−(4−ヒドロキシフェニル)
スチリル〕ベンゼン−4’,4''−ジアミン4.71g
(0.0055mol)、トリエチルアミン1.67g
(0.0165mol)を溶解した。この溶液に1,6
−ヘキサンジオールビスクロロフォーメート1.44g
(0.0059mol)を乾燥THF8mlに溶かした
ものを、水冷下、60分かけて滴下した。滴下終了後、
粘稠混合物を更に24時間撹拌し、4wt%のフェノー
ル/乾燥THF溶液を0.8g加えた。60分間撹拌の
後、得られた粘稠混合物を5%水酸化ナトリウム水溶
液、2%塩酸水溶液、イオン交換水で洗浄の後、メタノ
ール中に再沈し濾取し、乾燥して実施例3で示したポリ
カーボネート樹脂(No.3)を得た。得られた目的物は
5.03gで収率は89.0%であった。
【0054】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 重量平均分子量 7.31×10 数平均分子量 2.15×10 この物のTg点は148.4℃であり赤外吸収スペクト
ルを図4に示したが、1760cm-1にカーボネートの
C=O伸縮振動に基づく吸収が認められた。又、元素分
析結果を表4に示す。
【0055】
【表4】
【0056】実施例5 乾燥ピリジン30mlにN’,N’,N'',N''−テト
ラ(4−メチルフェニル)−1,4−ビス〔α−(4−
ヒドロキシフェニル)スチリル〕ベンゼン−4’,4''
−ジアミン1.71g(0.002mol)を溶解し
た。この溶液に水冷下、乾燥ピリジン10mlに溶解し
たトリホスゲン0.356gを30分かけ滴下した。2
時間17℃で撹拌したのち、さらに30℃にて1時間撹
拌した。そして、t−ブチルフェノールを30mg加
え、1時間撹拌した。得られた粘稠混合物を5%水酸化
ナトリウム水溶液、2%塩酸水溶液、イオン交換水で洗
浄の後、メタノール中に再沈し濾取し、乾燥して下記構
造式のポリカーボネート樹脂(No.4)を得た。得られ
た目的物は1.48gで収率は85.1%であった。
【0057】
【化22】
【0058】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 重量平均分子量 3.90×104 数平均分子量 0.61×104 この物のTg点は196.7℃であり、赤外吸収スペク
トルを図5に示したが、1780cm-1にカーボネート
のC=O伸縮振動に基づく吸収が認められた。又、元素
分析結果を表5に示す。
【0059】
【表5】
【0060】実施例6 乾燥ピリジン10mlと塩化メチレン25mlの混合溶
液にN,N’,N'',N''−テトラ(4−メチルフェニ
ル)−1,4−ビス〔α−(4−ヒドロキシフェニル)
スチリル〕ベンゼン−4’,4''−ジアミン1.71g
(0.002mol)を溶解した。この溶液に水冷下、
乾燥ピリジン10mlに溶解したトリホスゲン0.35
6gを30分かけ滴下した。2時間17℃で撹拌した。
そして、t−ブチルフェノールを30mg加え、1時間
撹拌した。得られた粘稠混合物をメタノール中に再沈し
濾取した。乾燥して実施例5で示したポリカーボネート
樹脂(No.4)を得た。得られた目的物は1.09gで
収率は62.5%であった。
【0061】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 重量平均分子量 6.47×104 数平均分子量 0.67×104 この物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)では、1
780cm-1にカーボネートのC=O伸縮振動に基づく
吸収が認められた。
【0062】実施例7 N’,N’,N'',N''−テトラ(4−メチルフェニ
ル)−1,4−ビス〔α−(4−ヒドロキシフェニル)
スチリル〕ベンゼン−4’,4''−ジアミン3.86g
(0.0045mol)とビスフェノールA1.02g
(0.0045mol)を反応容器に入れ、水酸化ナト
リウム1.44g(0.036mol)とNa224
0.015gをイオン交換水60mlに溶解した水溶液
を加え、65℃で数分間撹拌した。さらに水酸化ナトリ
ウム0.45gを加え撹拌した。そして室温にて水酸化
ナトリウム1.44g(0.036mol)とNa22
40.015gをイオン交換水60mlに溶解した水
溶液を再び加え、撹拌した。この溶液にTHF30ml
を加え激しく撹拌を行い、氷冷下、トリホスゲン1.6
1g(0.0005mol)を塩化メチレン50mlに
溶解した溶液を20分間かけゆっくり滴下した。そして
トリエチルアミンを一滴加え、2時間、撹拌を行った。
そしてt−ブチルフェノールを135mg加え、30分
撹拌した。得られた粘稠混合物を5%水酸化ナトリウム
水溶液、2%塩酸水溶液、イオン交換水で洗浄の後、メ
タノール中に再沈し濾取し、乾燥して下記構造式のポリ
カーボネート樹脂(No.5)を得た。得られた目的物は
4.45gで、収率は86.9%であった。Tg点は1
83.0℃であった。
【0063】
【化23】
【0064】この樹脂の分子量をゲルパーミエーション
クロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレ
ン換算の分子量は以下のようであった。 重量平均分子量 4.42×104 数平均分子量 1.06×104 又、赤外吸収スペクトルを図6に示したが、1775c
-1にカーボネートのC=0伸縮振動に基づく吸収が認
められた。また元素分析結果を表6に示す。
【0065】
【表6】
【0066】実施例8 N’,N’,N'',N''−テトラ(4−メチルフェニ
ル)−1,4−ビス〔α−(4−ヒドロキシフェニル)
スチリル〕ベンゼン−4’,4''−ジアミン1.71g
(0.002mol)を反応容器に入れ、水酸化ナトリ
ウム0.32g(0.008mol)をイオン交換水3
0mlに溶解した水溶液を加え撹拌した。氷冷下トリホ
スゲン0.356g(0.0012mol)を塩化メチ
レン10mlに溶解した溶液を20分間かけゆっくり滴
下した。容器をリンスしながら5mlの塩化メチレンを
加えた。そして室温にて水酸化ナトリウムを0.1g
(0.025mol)加えた。さらにトリエチルアミン
を一滴加え、3時間、撹拌を行った。得られた粘稠混合
物を5%水酸化ナトリウム水溶液、2%塩酸水溶液、イ
オン交換水で洗浄の後、メタノール中に再沈し濾取し、
乾燥して実施例5で示したポリカーボネート樹脂(No.
4)を得た。得られた目的物は1.35gで、収率は7
7.6%であった。
【0067】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 重量平均分子量 10.2×104 数平均分子量 0.45×104 この物の赤外吸収スペクトルでは1780cm-1にカー
ボネートのC=0伸縮振動に基づく吸収が認められた。
また元素分析結果を表7に示す。
【0068】
【表7】
【0069】実施例9 N’,N’,N'',N''−テトラ(4−メチルフェニ
ル)−1,4−ビス〔α−(4−ヒドロキシフェニル)
スチリル〕ベンゼン−4’,4''−ジアミン1.71g
(0.002mol)を反応容器に入れ、水酸化ナトリ
ウム0.32g(0.008mol)をイオン交換水2
00mlに溶解した水溶液を加え撹拌した。氷冷下トリ
ホスゲン0.356g(0.0012mol)を塩化メ
チレン130mlに溶解した溶液を20分間かけゆっく
り滴下した。容器をリンスしながら20mlの塩化メチ
レンを加えた。そして室温にて水酸化ナトリウムを0.
1g(0.025mol)加えた。さらにトリエチルア
ミンを一滴加え、3時間、撹拌を行った。得られた粘稠
混合物を5%水酸化ナトリウム水溶液、2%塩酸水溶
液、イオン交換水で洗浄の後、メタノール中に再沈させ
沈殿物を濾取し、乾燥してポリカーボネート樹脂(No.
4)を得た。得られた目的物は1.30gで、収率は7
4.6%であった。
【0070】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 重量平均分子量 11.6×104 数平均分子量 1.67×104 この物の赤外吸収スペクトルでは1780cm-1にカー
ボネートのC=0伸縮振動に基づく吸収が認められた。
また元素分析結果を表8に示す。
【0071】
【表8】
【0072】実施例10 N’,N’,N'',N''−テトラ(4−メチルフェニ
ル)−1,4−ビス〔α−(4−ヒドロキシフェニル)
スチリル〕ベンゼン−4’,4''−ジアミン3.42g
(0.004mol)とビスフェノールA0.91
(0.004mol)を反応容器に入れ、水酸化ナトリ
ウム1.28g(0.032mol)をイオン交換水8
00mlに溶解した水溶液を加え撹拌した。氷冷下トリ
ホスゲン1.42g(0.0048mol)を塩化メチ
レン500mlに溶解した溶液を20分間かけゆっくり
滴下した。容器をリンスしながら100mlの塩化メチ
レンを加えた。そして室温にて水酸化ナトリウムを0.
4g加えた。さらにトリエチルアミンを一滴加え、3時
間、撹拌を行った。得られた粘稠混合物を5%水酸化ナ
トリウム水溶液、2%塩酸水溶液、イオン交換水で洗浄
の後、メタノール中に再沈させ沈殿物を濾取し、乾燥し
て実施例7で示したポリカーボネート樹脂(No.5)を
得た。得られた目的物は3.36gで、収率は74.1
%であった。
【0073】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 1.56×104 重量平均分子量 7.63×104 この物の赤外吸収スペクトルでは1775cm-1にカー
ボネートのC=0伸縮振動に基づく吸収が認められた。
また元素分析結果を表9に示す。
【0074】
【表9】
【0075】応用例 0.2mm厚のアルミ板上にメタノール/ブタノール混
合溶媒に溶解したポリアミド樹脂(CM−8000:東
レ社製)溶液をドクターブレードで塗布し、自然乾燥し
て0.3μmの中間層を設けた。この上に電荷発生物質
として下記式で表わされるビスアゾ化合物をシクロヘキ
サノンで粉砕分散した分散液をドクターブレードで塗布
し、自然乾燥して約1μmの電荷発生層を形成した。
【0076】
【化24】
【0077】次に電荷輸送物質として実施例1で得られ
たポリカーボネート樹脂No.1 1部をメチレンジクロ
ライド9部に混合溶解し、この溶液を前記電荷発生層上
にドクターブレードで塗布し、120℃で20分間乾燥
して厚さ約20μmの電荷輸送層を形成して感光体を作
製した。
【0078】かくしてつくられた感光体について市販の
静電複写紙試験装置〔(株)川口電機製作所製SP42
8型〕を用いて暗所で−6kVのコロナ放電を20秒間
行って帯電せしめた後、感光体の表面電位Vm(V)を
測定し、更に20秒間暗所に放置した後、表面電位V0
(V)を測定した。次いでタングステンランプ光を感光
体表面での照度が4.5luxになるように照射して、
0が1/2になるまでの時間(秒)を求め、露光量E
1/2(lux・sec)を算出した。その結果、Vo=−
1190(ボルト)、E1/2=0.46(ルックス・
秒)であった。
【0079】
【発明の効果】本発明の前記一般式(I)で示される繰
り返し単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂、また
は前記一般式(II)で示される繰り返し単位と前記一般
式(III)で示される繰り返し単位とからなる芳香族ポ
リカーボネート樹脂は電荷輸送能をもち且つ高い機械的
強度を有するため、これを用いた感光体は高感度で且つ
高耐久なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図2】本発明の実施例2の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図3】本発明の実施例3の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図4】本発明の実施例4の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図5】本発明の実施例5の化合物の赤外吸収スペクト
ル図、
【図6】本発明の実施例7の化合物の赤外吸収スペクト
ル図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諸岡 勝宏 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地2 保 土谷化学工業株式会社内 (72)発明者 永井 一清 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 島田 知幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 田中 千秋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 田元 望 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 片山 映 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭59−113431(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される繰り返し単
    位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂。 【化1】 〔式中、nは5〜5000の整数を表わす。Ar3及び
    Ar4は同一又は異なる芳香族炭化水素の2価基ないし
    は置換もしくは無置換の複素環の2価基を表わし、Ar
    1,Ar2,Ar5及びAr6は同一又は異なる置換もしく
    は無置換の芳香族炭化水素基、ないしは置換もしくは無
    置換の複素環基を表わす。Xは脂肪族の2価基、環状脂
    肪族の2価基又は、 【化2】 (ここで、R1及びR2は各々独立して置換又は無置換の
    アルキル基、置換又は無置換の芳香族炭化水素基もしく
    はハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜4
    の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖
    状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S
    −、−SO−、−SO2−、 【化3】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
    は0〜20の整数、bは1〜2000の整数、R3,R4
    は各々独立して置換又は無置換のアルキル基もしくは置
    換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わす。)を表わ
    す。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)および(III)で表わ
    される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が
    0<k/(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート
    樹脂。 【化4】 〔式中、kは5〜5000、jは0〜5000の整数を
    表わす。Ar3及びAr4は同一又は異なる芳香族炭化水
    素の2価基ないしは置換もしくは無置換の複素環の2価
    基を表わし、Ar1,Ar2,Ar5及びAr6は同一又は
    異なる置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、ないし
    は置換もしくは無置換の複素環基を表わす。Xは脂肪族
    の2価基、環状脂肪族の2価基又は、 【化5】 (ここで、R1及びR2は各々独立して置換又は無置換の
    アルキル基、置換又は無置換の芳香族炭化水素基もしく
    はハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0〜4
    の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖
    状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S
    −、−SO−、−SO2−、 【化6】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
    は0〜20の整数、bは1〜2000の整数、R3,R4
    は各々独立して置換又は無置換のアルキル基もしくは置
    換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わす。)を表わ
    す。〕
  3. 【請求項3】 下記一般式(IV)で表わされる繰り返し
    単位からなる請求項1記載の芳香族ポリカーボネート樹
    脂。 【化7】 〔式中、n,Ar1,Ar2,Ar5,Ar6、Xは請求項
    1と同義〕
  4. 【請求項4】 下記一般式(V)および(III)で表わ
    される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が
    0<k/(k+j)≦1である請求項2記載の芳香族ポ
    リカーボネート樹脂。 【化8】 〔式中、k,j,Ar1,Ar2,Ar5、Ar6、Xは請
    求項2と同義〕
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