JP3352323B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート樹脂

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JP3352323B2
JP3352323B2 JP12029896A JP12029896A JP3352323B2 JP 3352323 B2 JP3352323 B2 JP 3352323B2 JP 12029896 A JP12029896 A JP 12029896A JP 12029896 A JP12029896 A JP 12029896A JP 3352323 B2 JP3352323 B2 JP 3352323B2
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千波矢 安達
千秋 田中
宏 田村
哲郎 鈴木
望 田元
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香族ポリカーボネ
ート樹脂に関し、さらに詳しくは電子写真用感光体とし
て有用な新規な芳香族ポリカーボネート樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネート樹脂として、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以
下ビスフェノールAと略称する)にホスゲンやジフェニ
ルカーボネートを反応させて得られるポリカーボネート
樹脂がその代表的なものとして知られている。かかるビ
スフェノールAからのポリカーボネート樹脂は、透明
性、耐熱性、寸法精度および機械的強度などの面で優れ
た性質を有していることから、多くの分野で用いられて
いる。そのひとつの例として、電子写真法において使用
される有機感光体用のバインダー樹脂として様々な検討
がなされている。有機感光体の代表的な構成例として、
導電性基板上に電荷発生層、電荷輸送層を順次積層した
積層型感光体が挙げられる。電荷輸送層は低分子電荷輸
送材料とバインダー樹脂より形成され、このバインダー
樹脂として芳香族ポリカーボネート樹脂が多数提案され
ている。しかしながら、低分子電荷輸送材料の含有によ
り、バインダー樹脂が本来有する機械的強度を低下さ
せ、このことが感光体の摩耗性劣化、傷、クラックなど
の原因となり、感光体の耐久性を損うものとなってい
る。
【0003】一方、ポリビニルアントラセン、ポリビニ
ルピレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、トリフェニ
ルアミンを側鎖に有するアクリル系樹脂〔M.Stol
kaet al J.Polym.Sci.,21 9
69(1983)〕およびベンジジン構造を有する芳香
族ポリカーボネート樹脂(特開昭64−9964号公
報)などの光導電性高分子材料が検討されているが、実
用化には至っていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の実情に鑑みてなされたものであって、有機感光体用の
電荷輸送性高分子材料として特に有用な芳香族ポリカー
ボネート樹脂を提供することを、その目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、下記一般式(I)で示される繰り返し単位から
なる新規芳香族ポリカーボネート樹脂及び下記一般式
(II)ならびに(III)で示される繰り返し単位からな
る新規芳香族ポリカーボネート樹脂により上記課題が解
決されることを見出し、本発明に到った。即ち、本発明
は以下の(1)〜(4)である。 (1)下記一般式(I)で示される繰り返し単位からな
る芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0006】
【化9】
【0007】〔式中、nは5〜5000の整数、R1
2は同一又は異なるアシル基、置換もしくは無置換の
アルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、
または置換もしくは無置換の複素環基を表わし、A
1,Ar2及びAr3は同一又は異なる芳香族炭化水素
の2価基を表わす。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の
2価基または、
【0008】
【化10】
【0009】(ここで、R3及びR4は各々独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳
香族炭化水素基またはハロゲン原子であり、l及びmは
各々独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原
子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレ
ン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0010】
【化11】
【0011】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは0〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わ
す。)を表わす。〕 (2)下記一般式(II)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0012】
【化12】
【0013】〔式中、kは5〜5000の整数、jは0
〜5000の整数、R1,R2は同一または異なるアシル
基、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無
置換の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の
複素環基を表わし、Ar1,Ar2及びAr3は同一又は
異なる芳香族炭化水素の2価基を表わす。Xは脂肪族の
2価基、環状脂肪族の2価基または、
【0014】
【化13】
【0015】ここで、R3及びR4は各々独立して置換も
しくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香
族炭化水素基またはハロゲン原子であり、l及びmは各
々独立して0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子
数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、
【0016】
【化14】
【0017】から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基
を表わし、aは0〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R5,R6は各々独立して置換又は無置換のアルキル
基ないしは置換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わ
す。)を表わす〕 (3)下記一般式(IV)で表わされる繰り返し単位から
なる(1)記載の芳香族ポリカーボネート樹脂。
【0018】
【化15】
【0019】〔式中、n,R1,R2、Xは(1)と同
義〕 (4)下記一般式(V)および(III)で表わされる繰
り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が0<k/
(k+j)≦1である(2)記載の芳香族ポリカーボネ
ート樹脂。
【0020】
【化16】
【0021】〔式中、k,j,R1,R2、Xは(2)と
同義〕 本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂は従来ポリカーボ
ネート樹脂の製造法として、公知のビスフェノールと炭
酸誘導体との重合と同様の方法で製造できる。すなわ
ち、下記一般式(VI)又は一般式(VII)で表わされる
第3級アミノ基を有するジオール化合物と、ビスアリー
ルカーボネートとのエステル交換法、あるいはホスゲ
ン、ホスゲンダイマー、ホスゲントリマーとの溶液また
は界面重合によるホスゲン法により製造される。ホスゲ
ン法による製造の際、下記一般式(VIII)で表わされる
ジオール化合物を併用することによって上記一般式(I
I)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単位
と上記一般式(III)で表わされる繰り返し単位からな
る芳香族ポリカーボネート樹脂あるいは上記一般式
(V)で表わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単
位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し単位から
なる芳香族ポリカーボネート樹脂を製造することがで
き、こうすることによって所望の特性を備えた芳香族ポ
リカーボネート樹脂が得られる。上記一般式(II)で表
わされる第3級アミノ基を有する繰り返し単位と上記一
般式(III)で表わされる繰り返し単位との割合及び上
記一般式(V)で表わされる第3級アミノ基を有する繰
り返し単位と上記一般式(III)で表わされる繰り返し
単位との割合は所望の特性により広い範囲から選択する
ことができる。
【0022】
【化17】
【0023】 HO−X−OH (VIII) 〔各式中のR1,R2,Ar1,Ar2,Ar3及びXは前
義と同じ。〕 また、一般式(I)又は一般式(IV)で表わされる第3
級アミノ基を有する繰り返し単位からなる芳香族ポリカ
ーボネート樹脂は一般式(VI)又は一般式(VII)で表
わされる第3級アミノ基を有するジオール化合物と一般
式(VIII)から誘導されるビスクロロホーメートとの界
面重合あるいは溶液重合によって得られる。また一般式
(VI)又は一般式(VII)で表わされる第3級アミノ基
を有するジオール化合物から誘導されるビスクロロホー
メートと一般式(VIII)で表わされるジオール化合物と
の重合によっても得られる。
【0024】エステル交換法では不活性ガス存在下に2
価フェノールとビスアリールカーボネートを混合し、通
常減圧下120〜350℃で反応させる。減圧度は段階
的に変化させ、最終的には1mmHg以下にして生成す
るフェノール類を系外に留去させる。反応時間は通常1
〜4時間程度である。又、必要に応じて分子量調節剤や
酸化防止剤を加えてもよい。ビスアリールカーボネート
としてはジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカー
ボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p
−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネー
トなどが挙げられる。
【0025】ホスゲン法では通常脱酸剤および溶媒の存
在下に反応を行う。脱酸剤としては水酸化ナトリウムや
水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、ピリジン
などが用いられる。溶媒としては例えばジクロロメタ
ン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素が用いら
れる。又、反応促進のために例えば第3級アミン、第4
級アンモニウム塩などの触媒を用いることができ、分子
量調節剤として例えばフェノール、p−tert−ブチ
ルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望まし
い。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜5時
間であり、反応中のpHは通常10以上に保つことが好
ましい。
【0026】ビスクロロホーメートを用いる場合はジオ
ール化合物を溶媒に溶解し、脱酸剤を添加し、これにビ
スクロロホーメートを添加することにより得られる。脱
酸剤としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンのような第3級アミン及びピリジンが
使用される。反応に使用される溶媒としては、例えばジ
クロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テ
トラクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム
などのハロゲン化炭化水素及びテトラヒドロフラン、ジ
オキサンなどの環状エーテル系の溶媒が好ましい。又、
分子量調節剤として、例えばフェノール、p−tert
−ブチルフェノールなどの末端停止剤を用いることが望
ましい。反応温度は通常0〜40℃、反応時間は数分〜
5時間である。
【0027】上記の方法によって製造される芳香族ポリ
カーボネート樹脂の分子量は、ポリスチレン換算にて数
平均分子量が1千〜100万、好ましくは5千〜50万
である。上記の方法に従って製造される芳香族ポリカー
ボネート樹脂には、必要に応じて酸化防止剤、光安定
剤、熱安定剤、滑剤、可塑剤などの添加剤を加えること
ができる。
【0028】一般式(VI)及び一般式(VII)で示され
る第3級アミノ基を有するジオール化合物の具体例を以
下に示す。R1及びR2が置換もしくは無置換のアルキル
基である場合、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基
である場合、及び置換もしくは無置換の複素環基である
場合の具体例としては以下のものを挙げることができ
る。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル
基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル
基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル基、2
−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基などが挙げ
られる。
【0029】芳香族炭化水素基としては、フェニル基、
縮合多環基としてナフチル基、ピレニル基、2−フルオ
レニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、ア
ズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリ
セニル基、フルオレニリデンフェニル基、5H−ジベン
ゾ〔a,d〕シクロヘプテニリデンフェニル基、非縮合
多環基としてビフェニリル基、ターフェニリル基、また
【0030】
【化18】
【0031】ここで、Wは−O−,−S−,−SO−,
−SO2−,−CO−及び以下の2価基を表わす。
【0032】
【化19】
【0033】が挙げられる。又、R8は水素原子、置換
又は無置換のアルキル基、置換又は無置換の芳香族炭化
水素基を表わす。複素環基としては、チエニル基、ベン
ゾチエニル基、フリル基、ベンゾフラニル基、カルバゾ
リル基などが挙げられる。また、Ar1,Ar2及びAr
3で示される芳香族炭化水素基の2価基としては上記R1
及びR2で示した芳香族炭化水素基の2価基が挙げられ
る。上述の芳香族炭化水素基及び複素環基は以下に示す
基を置換基として有してもよい。又、これら置換基は上
記一般式中のR7の具体例として表わされる。
【0034】(1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基。 (2)アルキル基;好ましくはC1〜C12とりわけC1
8、さらに好ましくはC1〜C4の直鎖または分岐鎖の
アルキル基であり、これらのアルキル基はさらにフッ素
原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4のアルコキシ基、フ
ェニル基、又はハロゲン原子、C1〜C4のアルキル基も
しくはC1〜C4のアルコキシ基で置換されたフェニル基
を含有してもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブ
チル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメ
チル基、2−ヒドロキシエチル基、2−シアノエチル
基、2−エトキシエチル基、2−メトキシエチル基、ベ
ンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル
基、4−メトキシベンジル基等が挙げられる。
【0035】(3)アルコキシ基(−OR9);R9は上
記(2)で定義したアルキル基を表わす。具体的にはメ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポ
キシ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、2
−シアノエトキシ基、ベンジルオキシ基、4−メチルベ
ンジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。 (4)アリールオキシ基;アリール基としてフェニル
基、ナフチル基が挙げられる。これはC1〜C4のアルコ
キシ基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置
換基として含有してもよい。具体的にはフェノキシ基、
1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−ク
ロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基
等が挙げられる。
【0036】(5)置換メルカプト基またはアリールメ
ルカプト基;具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、
フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げら
れる。 (6)
【0037】
【化20】
【0038】式中、R10及びR11は各々独立に(2)で
定義したアルキル基またはアリール基を表わし、アリー
ル基としては例えばフェニル基、ビフェニリル基または
ナフチル基が挙げられ、これらはC1〜C4のアルコキシ
基、C1〜C4のアルキル基またはハロゲン原子を置換基
として含有してもよい。またアリール基上の炭素原子と
共同で環を形成してもよい。具体的にはジエチルアミノ
基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフ
ェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、
ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユ
ロリジル基等が挙げられる。 (7)メチレンジオキシ基、またはメチレンジチオ基等
のアルキレンジオキシ基またはアルキレンジチオ基等が
挙げられる。
【0039】一般式(VIII)で示されるジオール化合物
の具体例を以下に示す。1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,10−デカンジオール、2−メチル−1,3−
プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパ
ンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリ
コール等の脂肪族ジオール化合物や1,4−シクロヘキ
サンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、シク
ロヘキサン−1,4−ジメタノール等の環状脂肪族ジオ
ール化合物が挙げられる。
【0040】又、芳香環を有するジオール化合物として
は、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、
2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3’−
ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィ
ド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルオキシド、2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フル
オレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)キサ
ンテン、エチレングリコール−ビス(4−ヒドロキシベ
ンゾエート)、ジエチレングリコール−ビス(4−ヒド
ロキシベンゾエート)、トリエチレングリコール−ビス
(4−ヒドロキシベンゾエート)−1,3−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−テトラメチルジシロキサン、フ
ェノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を説明
する。なお、下記実施例において部はすべて重量部であ
る。 実施例1 窒素気流下1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
4−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル〕−1,
3−ブタジエン2.55g(5.0ミリモル)、トリエ
チルアミン1.52g(15.0ミリモル)を乾燥テト
ラヒドロフラン(以下THFとする)20mlに溶解
し、これにジエチレングリコールビス(クロロホーメー
ト)1.16g(5.0ミリモル)を乾燥THF4ml
に溶解した溶液を23.0〜28.0℃で30分を要し
て滴下した。滴下後、室温で30分間撹拌したのち4%
フェノールのTHF溶液0.48gを加え室温で10分
間撹拌した。析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾過除
去し、THF溶液をメタノールに滴下し、沈殿した樹脂
を濾別した。ついでTHF−メタノールによる再沈精製
を2回繰り返し、減圧下加熱乾燥して下記式で表わされ
る本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂(No.1)の黄
色粉末3.01g(収率90.1%)を得た。Tgは1
21.1℃であった。
【0042】
【化21】
【0043】この物の分子量をゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン
換算の分子量は以下のようであった。 数平均分子量 0.90×104 重量平均分子量 1.72×104 この物の赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図1に
示したが、1760cm-1にカーボネートのC=O伸縮
振動に基づく吸収及び970cm-1にトランスオレフィ
ンの面外変角振動に基づく吸収が認められた。また、
(C4237NO7nとして計算した元素分析結果を表1
に示す。
【0044】
【表1】
【0045】実施例2〜4 実施例1において用いたジエチレングリコールビス(ク
ロロホーメート)の代わりに下表に示すビス(クロロホ
ーメート)を用いる他は実施例1と同様に操作して表2
に示す芳香族ポリカーボネート樹脂No.2〜4を得た。
【0046】
【表2】
【0047】これらの物のガラス転移点、赤外吸収スペ
クトル(KBr錠剤法)、元素分析値及び分子量(GP
Cポリスチレン換算)を表3に示す。
【0048】
【表3】
【0049】実施例5〜8 実施例1において用いた1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)−4−[4−(ジ−p−トリルアミノ)フェ
ニル]−1,3−ブタジエンの代わりに表4中に示した
ジオール化合物とビスクロロホーメートを用いる他は実
施例1と同様に操作して表4に示す芳香族ポリカーボネ
ート樹脂No.5〜8を得た。
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】これらの物のガラス転移点、赤外吸収スペ
クトル(KBr錠剤法)、元素分析値及び分子量(GP
Cポリスチレン換算)を表5に示す。
【0053】
【表6】
【0054】応用例 アルミ板上にメタノール/ブタノール混合溶媒に溶解し
たポリアミド樹脂(CM−8000:東レ社製)溶液を
ドクターブレードで塗布し、自然乾燥して0.3μmの
中間層を設けた。この上に電荷発生物質として下記式で
表わされるビスアゾ化合物をシクロヘキサノンで粉砕分
散した分散液をドクターブレードで塗布し、自然乾燥し
て約1μmの電荷発生層を形成した。
【0055】
【化22】
【0056】次に電荷輸送物質として実施例1で得られ
たポリカーボネート樹脂No.1 1部をジクロロメタン
に混合溶解し、この溶液を前記電荷発生層上にドクター
ブレードで塗布し、自然乾燥し、次いで120℃で20
分間乾燥して厚さ約20μmの電荷輸送層を形成して感
光体を作製した。かくしてつくられた感光体について市
販の静電複写紙試験装置〔(株)川口電機製作所製SP
428型〕を用いて暗所で−6kVのコロナ放電を20
秒間行って帯電せしめた後、感光体の表面電位V
m(V)を測定し、更に20秒間暗所に放置した後、表
面電位V0(V)を測定した。次いでタングステンラン
プ光を感光体表面での照度が4.5luxになるように
照射して、V0が1/2になるまでの時間(秒)を求
め、露光量E1/2(lux・sec)を算出した。その
結果、Vm=−1284(ボルト)、Vo=−785(ボ
ルト)、E1/2=0.86(ルックス・秒)であった。
【0057】
【発明の効果】本発明の前記一般式(I)で示される繰
り返し単位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂、また
は前記一般式(II)で示される繰り返し単位と前記一般
式(III)で示される繰り返し単位とからなる芳香族ポ
リカーボネート樹脂は電荷輸送能をもち且つ高い機械的
強度を有するため、これを用いた感光体は高感度で且つ
高耐久なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の化合物の赤外吸収スペクト
ル図。
フロントページの続き (72)発明者 島田 知幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 安達 千波矢 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 田中 千秋 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 田村 宏 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 鈴木 哲郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 田元 望 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 岸田 浩司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 安西 光利 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地2 保 土谷化学工業株式会社内 (72)発明者 今井 章博 神奈川県川崎市幸区堀川町66番地2 保 土谷化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−113431(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/00 - 64/42 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される繰り返し単
    位からなる芳香族ポリカーボネート樹脂。 【化1】 〔式中、nは5〜5000の整数、R1,R2は同一又は
    異なるアシル基、置換もしくは無置換のアルキル基、置
    換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、または置換もし
    くは無置換の複素環基を表わし、Ar1,Ar2及びAr
    3は同一又は異なる芳香族炭化水素の2価基を表わす。
    Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基または、 【化2】 (ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置
    換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素
    基またはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して
    0〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12
    の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O
    −、−S−、−SO−、−SO2−、 【化3】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
    は0〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
    は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
    換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わす。)を表わ
    す。〕
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)および(III)で表わ
    される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が
    0<k/(k+j)≦1である芳香族ポリカーボネート
    樹脂。 【化4】 〔式中、kは5〜5000の整数、jは0〜5000の
    整数、R1,R2は同一または異なるアシル基、置換もし
    くは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族
    炭化水素基、または置換もしくは無置換の複素環基を表
    わし、Ar1,Ar2及びAr3は同一又は異なる芳香族
    炭化水素の2価基を表わす。Xは脂肪族の2価基、環状
    脂肪族の2価基または、 【化5】 ここで、R3及びR4は各々独立して置換もしくは無置換
    のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基
    またはハロゲン原子であり、l及びmは各々独立して0
    〜4の整数であり、Yは単結合、炭素原子数1〜12の
    直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、
    −S−、−SO−、−SO2−、 【化6】 から選ばれ、Zは脂肪族炭化水素の2価基を表わし、a
    は0〜20の整数、bは1〜2000の整数、R5,R6
    は各々独立して置換又は無置換のアルキル基ないしは置
    換又は無置換の芳香族炭化水素基を表わす。)を表わ
    す〕
  3. 【請求項3】 下記一般式(IV)で表わされる繰り返し
    単位からなる請求項1記載の芳香族ポリカーボネート樹
    脂。 【化7】 〔式中、n,R1,R2、Xは請求項1と同義〕
  4. 【請求項4】 下記一般式(V)および(III)で表わ
    される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の組成比が
    0<k/(k+j)≦1である請求項2記載の芳香族ポ
    リカーボネート樹脂。 【化8】 〔式中、k,j,R1,R2、Xは請求項2と同義〕
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